THE RALPH SHARON TRIO (BETHLEHEM)

RALPH SHARON (1956)

THE RALPH SHARON TRIO


【パーソネル】

RALPH SHARON (p) JAY CAVE (b) CHRISTY FEBBO (ds)
【収録曲】

(01-03) DON'T BE THAT WAY / GIVE ME THE SIMPLE LIFE / I DON'T KNOW WHAT TIME IT WAS
(04-05) I'M GRAD THERE IS YOU / I'M BEGINNING TO SEE THE LIGHT
(06-08) THEY CAN'T TAKE THAT AWAY FROM ME / STEEPLE-CHASE / ANGEL EYES
(09-10) YOU STEPPED OUT OF A DREAM / BLUES FOR SUZ
【解説】 ( 2013年06月30日更新 / 連載 1,082回 )

 夏至でしたなぁ。 今年は先週の金曜日、6月21日がそうだったようですが、夏至って何だか今ひとつ地味で、ぜんぜん目立ちませんよね。 冬至のほうはまだ、ゆず湯に入ったりカボチャを食ったりするので、イベントとして成り立っているんですが、夏至のほうはさっぱり。 個人的にカボチャはさほど好きではないので、余計なお世話的な風習はやめて欲しいところなんですが、何にも無いというのもちょっと寂しい気がします。 そもそも、 「げし」 という言葉の響きもよくありませんよね。 「とうじ」 のほうは、「杜氏の蕩児がデラックス東寺で豪遊」 とか、楽しそうな雰囲気が漂ってるのにー。 お気に入りの踊り子のパンツに2千円札を突っ込んだりするんでしょうな、日本酒職人の放蕩息子の野郎は。 2千円って、豪遊のわりには微妙にセコかったりするんですが、1万円札なんて論外だし、5千円でも勿体ないし、かと言って千円ではケチくさいし、2千円札だったら珍しいから受けるかも? そう、蕩児なりに考えた結果であるものと思われ、なろほどなぁという気もするんですが、一方、 「げし」 って何かありますかね? 夏至のほかに同音異義語はなくて、似たようなものというと、餓死、下痢、げっ歯類、ゲジゲジ。 そういった辺り。 何も食わずに飢え死にするのか、あるいは下痢覚悟でネズミの類やら、節足動物唇脚綱の類やらを食うのか、究極の選択と言った感じですが、ま、本当に腹が減って餓死しそうになったら、ゲジゲジくらいは食っちゃうような気もするんですけど。 ま、いずれにしろ、あまりソソられるものがない夏至でありますが、1年でいちばん昼の時間が長い日と言われても、梅雨の真っ最中でたいてい曇ってたり雨が降ってたりするので、まったく実感がわかなかったりするしー。

 夏のイベントとしては 「土用の丑」 のほうがまだ存在感があったりするんですが、ウナギがありますからね、ありゃ。 絶滅危惧種認定で、この先どうなるかは分かりませんが、 「う」 の付くものなら何でもいいという逃げ道もあるんでしたっけ? 「う」 の付くもので ウナギに似たものとなると、ウサギとか? 「うさぎ料理」 で画像検索すると、かなりグロいのが出て来たりするので、まったくお薦めは出来ませんが、「う」 の付くもので (見た目が) ウナギに似たものということなら、ウツボとか? あれも結構グロかったりするんですが、見た目のわりに淡泊なお味らしいし、タンパク質も豊富だし、ウナギの代替品としては、いいかも? そもそもウツボって、ウナギ目ウツボ亜目ウツボ科 らしいので、元々が親戚みたいなものなんですな。 で、ウナギ目には他にどんな奴らがいるのかと思って調べてみたら、アナゴとか、ハモとか、ウミヘビとか。 ウミヘビって爬虫類なのかと思ったら、魚の仲間だったんですなー。 ちっとも知りませんでした。 …というのは半分くらしか正しくなかったりするんですが、爬虫類のヘビの仲間のウミヘビと、魚類のウナギの仲間のウミヘビ、2つのタイプがいるんですよね、確か。 回転寿司のアナゴの代替品のウミヘビは魚類のウナギの仲間のウミヘビだから、まったく問題はないんですが、で、ウナギ目と言えば、普通のウナギの8倍くらいはウナギ目であるような気がするヤツメウナギは、ぜんぜんウナギ目では無かったりするようですね。 じゃ、どういう目なのかというと、ヤツメウナギ目。 八ッ目鰻本舗 なんて店もあるようですが、八ツ目鰻は昔から目の疲れや体の疲れに良いと評判です。 …って、マジかよ? 名前や見た目から、何となく目によさそうな気がしないでもない。 そういう思い込みでしか無いような気がしないでもないんですが、八ツ目鰻蒲焼 1,000円って、意外とリーズナブルなんですな。 八ツ目鰻丼や八ツ目鰻重はなくて、単品で酒のつまみとして食うもののようですが、八ツ目鰻生キモ = 八ツ目鰻の心臓を赤ワインで割ったものって、キモいっすな、こりゃ。 その他の薬味種もスッポン酒とかオットセイ酒とか、そっち方面に効力がありそうなのばかりなんですが、蛤かい酒って、何? 調べてみたら、凄くグロいのが出て来ちゃったので、 「蛤かい」 で画像検索するのはまったくお薦めしませんが、ハマグリとは何の関係もなくて、ヤモリ科のオオヤモリ。生薬は内臓を取り出し、竹片で四肢を展開し二匹を対にして竹に固定したものを生薬とする。 (中略) オオヤモリを蛤かいというのは雄を蛤、雌をかいということからきている。 そういうものなんだそうです。 あっちのほうには凄く何とかしてくれそうなんですが、別に何とかしてくれなくっても、いいっす。 そっちのほうは、他で何とかします。 そう言いたくなるほど、ソソられるものはありませんなぁ。。。

 一方、「強力八ツ目鰻キモの油」 というのは名前はちょっとアレなんですが、ちょっと美味しそう? キモの油が美味いわけないやろ! そう思われるかも知れませんが、僕たちが子供の頃、喜んで食っていた肝油ドロップ。 あれもよく考えたら、キモの油ですからね。 何の油なのかと思ったら、タラとか、サメとか、エイとかの肝臓。 タラちゃんはともかく、サメとかエイの野郎は浮き袋がないので、肝臓に油を溜め込んで、それで浮力を得ているそうなんですが、八ツ目鰻もそうなんですかね? 硬骨魚には浮き袋があって、軟骨魚には浮き袋がないそうなんですが、じゃ、ヤツメウナギはどうなのかというと、八ツ目鰻は、背骨がないので、さばくにも職人技が必要。 そんな記載があったりするので、もしかして無骨魚? だとすれば、スキーでコケても足の骨を折る心配がなくて、羨ましい限りなんですが、そもそも脊椎動物なのに背骨がないって、そんなのアリなんすかね? 調べてみたらどうやら、脊椎動物なのに背骨がないのはヤツメウナギとヌタウナギの2種類だけなんだそうですが、ま、ヌタウナギは分かります。 名前からしてヌタっとしていて、いかにも背骨が無さげですもんね。 もっとも、2年ほど前に背骨の痕跡が発見されたりしたようですが、 ほれ 。 おお、さすがは理研。 「麻婆ヌタウナギ」 の商品化も、そう遠くはなさそうなんですが、とまあそれはそうと、土用の丑。 夏至が1年でいちばん昼の時間が長い日なのは分かるとして、そもそも 「土用」 というのが何なのか、僕はよく分かってなかったりするんですが、で、調べてみました。 で、分かりました。 これ 。  ほぉ、土用というのは夏だけでなく、春や秋や冬にもあるものだったんですな。 しかも各回、それぞれ約18日間という長丁場。 「土用の入り」 という言葉があるので、おそらくは何日かに渡る期間なんだろうと推測していたんですが、せいぜい1週間程度のものだと思っておりました。 ただ、約18日間連続でウナギを食べるというのは、さすがに飽きちゃうと思うし、何より財力が持たなかったりするんですが、滅亡にも拍車が掛かっちゃうしー。 そこでまあ、ウナギを食べるのは 「土用の丑」 のみ。 で、 「丑」 というのは何なのかというと、子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥。 これが12日ごとに巡ってくるという、そういう取り決めだったりするヤツなんですが、 「日干支」 と言うんですな。 こんなの 。 十二支の前に甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸というのが付いていたりするんですが、こいつは十干。 十干と十二支の組み合わせで 「干支」 ということになるようですが、木・火・土・金・水の五行にそれぞれ陰と陽があって、それで十干になって、うんちゃら、かんちゃら。 そこに十二支が絡んで、アンドレ・カンドレ。 デビュー曲は 「カンドレ・マンドレ」 。 うーん。。。

 複雑すぎて頭が混乱してきましたが、要するにまあ、12日に1回くらいの割合で 「丑の日」 だねっ♪ そういうことになるんですが、で、土用の期間と丑の日が重なった日が 「土用の丑」 である…と。 そういうことになろうかと思うんですが、土用が約18日間なのに対して、丑のほうは12日周期なので、年によっては 「土用の丑」 が2回あることになります。 夏だけでなく四季で考えると、最大8回まであるのか、あるいは計算上、5〜7回までが限度だったりするのかはよく分かりませんが、調べてみたら wikipedia にちゃんと書いてありました。 最大が何日なのかはよく分からんのですが、平均 6.09日。 ほぉ。 で、土用の期間が約18日というのは、正確に言うと平均 18.26日となるようですが、夏の土用が 18.82日であるのに対し、冬の土用は 17.71日。 ちなみに2013年の夏の土用は 7月19日から 19日間となる模様です。 で、この中で 「丑」 と重なるのはというと、7月22日8月3日。 おおっ、今年は “うなぎデー” が2回もあるぜ♪ 平賀源内、さまさまだぜっ♪ ま、どの家庭でも間違いなく 「二の丑」 は無視されることになると思われますが、というか、ウナギの価格が高騰している昨今、 「一の丑」 ですら、やばい? 「うの付く代替品」 でお茶を濁すところも多そうなんですが、例えば、うーんと、 「ウーロン茶」 でお茶を濁すとか? 「う」 の付く食べ物っ! 飲み物じゃないっ! そう文句を言われてお茶を濁しきれなかった場合、う、う、 「うどん粉」 とか? 実際、うどんと梅干しというのが “2大ウナギの代替品” となっているようですが、 「梅干なんかいらんっ!ウナギっ!ウナギっ!ウナギ〜〜っ!!」 と文句を言われた場合、 「ウナギと梅干しは食べ合わせが悪くて、腹が痛くなって、下痢になっちゃうから、駄目っ!」 そう言っておけば、納得して貰えるような気もするしー。 ま、 「じゃ、梅干しはいらないっ!ウナギだけにするっ!」 そう言われて、おしまいなような気もするんですけど。 そもそも 「ウナギと梅干し」 という食べ合わせ自体に科学的な根拠はなく、むしろ梅干しの酸味が胃液の分泌を促進するので、ウナギの脂っぽさを消化するのには好都合。 そういう話もあったりします。 食べ合わせって、カンペキに迷信っすよね。 ま、 「セメン円にさつま芋」 というのはガチみたいなんですけど。 そもそも 「セメン円」 というのは何なのかと思ったら、虫下しの薬。 そんなもん飲んだら、さつま芋じゃなくても下痢するっちゅうの! そんな話が僕が子供の頃に愛読していた 『毎日こども生活事典』 とかいう本に書いてありました。 コドモ心には 「セメン円」 って、セメント+セメダインで、最強のウ○コ固め薬やんっ! そんなイメージがあったんですが、世の中、名前のイメージだけでは分からないものなんですなー。 またひとつ、オトナになりました。

 とまあそんなことで、土用の話は以上です。 で、続いては夏至について考えてみたいと思います。 もう済んだ話なので、どうでもいいような気もするんですが、今日の後半もあまり書くことがないような気がするので、もうちょっとだけ頑張ってみようかと。 夏至のライバルの冬至には、カボチャを食べる。 そんな話を最初に書いたんですが、あれ、別にカボチャじゃなくてもいいみたいですな。 土用の丑の 「う」 が付く食べ物同様、 「ん」 が付く食べ物なら何でもいいんだとか。 じゃ、カボチャ、駄目じゃん! そう思われるかも知れませんが、あれには 「なんきん」 という別名がありますからね。 で、他にはどんなものがあるのかというと、にんじん、れんこん、ぎんなん、きんかん、かんてん。 「○ん○ん」 だけで、意外とたくさんあるものなんですなー。 ほかにも、乾パンとか、アンパンとか。 最後だけ 「ん」 が付けばいいという緩和された条件でもよければ、カレーパン、食パン、メロンパン、ロールパン、クリームパン、焼きそばパン。 アンパンマンの登場キャラだけでかなりの数を稼ぐことが出来ますな。 パン類に限らず、 「てんどんまん」 とかも。 「ばいきんまん」 とか 「かびるんるん」 なんかもイケますな。 健康になるために、ばい菌や、かびを食べよう! 説得力は皆無ですが、で、一方、夏至。 ばい菌、かびの繁殖には最適な時節だったりするんですが、夏至に何かを食べるという風習がまったく無いというワケではないんですな。 調べてみたら、尾張地方の一部で夏至の日に 「無花果田楽」 を食べる風習がある。 そんなのが出てきました。 む…むはなか、た…たらく? 聞いたこともないような食い物ですな。 僕の住んでいる桑名は尾張地方に近接していて、赤味噌とか、一部的に侵略されちゃった食べ物もあるんですが、こいつは全く知りません。 ググってみたら出てきました。 これ 。 ほぉ、意外とイケそう? イチジクは食物繊維が豊富で、浣腸いらずの食べ物として知られているんですが、ガスタービンの世界にも進出していたりして、何気に有能だったりするんですよねー。 いや、 「いちじく式」 って、そういうことじゃないやろ? そんな気がしないでもないんですけど。

 その他、大阪の一部では夏至から半夏生までの間にタコを食す習慣があるとか、無いとか。 何でもいいけど 「半夏生」 って、なかなかいい言葉っすよね。 かつては夏至から数えて11日目としていたが、現在では天球上の黄経100度の点を太陽が通過する日となっている。毎年 7月2日頃にあたる。 それが 「半夏生」 の定義らしいんですが、ちなみに今年もやっぱり 7月2日。 もうすぐですなー。 タコを食べるのは夏至というよりも半夏生。 そういう地方が多いようですが、また讃岐地方では、半夏生にうどんを食べる習慣があるのだとか。 そんな話もありました。 君んところは1年中、うどんばかり食ってるやんっ! そんな気がしないでもないんですが、福井県大野市には半夏生の日に焼サバを食べるという風習が残っています。 ほぉ。 君んところもしょっちゅうサバを食っているという印象があるんですが、「はげっしょサバ」 と言う名前が付いているようです サバくんとしては、誰がハゲや! そう文句のひとつも言いたくなっちゃいますが、夏至の 「無花果田楽」 と、半夏生の 「焼サバ」 。 この2つは節分の 「恵方巻き」 と同じくらい、全国的にゴリ押ししてもいいんじゃないか? そう思ったりもするんですが、とりあえず今年の半夏生には 半ケツの岡本夏生 を愛でることにして、今日のお話はおしまい。

 ということで、今日はラルフ・シャロンです。 誰? …と聞かれても困ります。 僕もまったくよく知りません。 先日、名古屋のタワーレコードに行った際、この人のアルバムを見つけたので、とりあえずネタ用に買ってみたんですが、ジャケット写真を見た限りではちょっと性格が悪そうなオッサンっぽくて、あまり期待は持てそうにもありません。 ま、 前回 のドン・フリードマンみたいに無駄に難解でさえ無ければ、それでヨシとしなければなりませんが、買ってみて、原田和典クンが書いた日本語ライナーを読んだ結果、どうやらクリス・コナーやジョニー・ハートマン、あるいはトニー・ベネットなんかの歌伴なんかをやっていた人みたいですな。 それならちょっと安心かと。 ワケのわからんピアノを弾いてたら、確実に歌い手から文句を言われますからね。 歌伴ピアニスト = 趣味がいい。 そう考えて、まず間違いはなかろうかと。 もっとも、日頃の仕事で我を出せなくてストレスが溜まって、その反動で自分のリーダー作ではめっちゃフリーに走っちゃった。 そんな展開が考えられないでもないんですが、ま、その時はその時かと。 そういうのだとレビューで書くことがぜんぜん無くて、僕としては楽ができますからね。 ま、聞いて楽しくない演奏は、解説するのも苦痛以外の何物でもなかったりするんですけど。 曲目を見る限りではスタンダード中心なので、その点では安心出来そうなですが、とまあそんなこんなでベツレヘム盤の 『ザ・ラルフ・シャロン・トリオ』 、いってみましょうかぁ。

 1曲目、 「ドント・ビー・ザット・ウェイ」 。 ベニー・グッドマン楽団で有名なナンバーで、 「その手はないよ」 などという邦題が付いておりますが、日本人ならやっぱり 「その手は桑名の焼き蛤」 。 そうして欲しかったところでありますな。 ま、日本人というより、桑名人としての願望なんですけど。 あるいは蛤かい酒好きのオッサンもそう思っているかも知れませんが、 「住みよさランキング2013」 、桑名は23位すかぁ。 去年の26位からちょっとだけ上がりましたな。 上位に本巣(岐阜)とか美濃加茂(岐阜)がいる時点で、はぁ? …としか思いようがない、まったく信憑性のないランキングではあるんですが、信憑性があるならカンピョウで有名な宇都宮がもっと上にくる筈だしー。 安心度とか利便度とか、数字が大きい方がいいのか、逆なのか、よく分からなかったりするんですが、芦屋(兵庫)にも勝ったって、何て高級住宅地♪ ただ、鯖江や魚津といった北陸の魚類に負けちゃってるのはちょっと悔しいんですが、ま、北陸はサカナが美味しいからやむを得ないところではあるんですけど。 で、演奏のほうはアレです。趣味がいい。そういうタイプだと考えてぜんぜん問題ない感じでありまして、ケレン味のない小粋な歌物ナンバー。 そんな仕上がりとなっております。 ということで、次。 思ったとおり、あまり書くことは無さそうなですが、原田クンのライナーノートも曲の解説に関してはめっちゃ適当だったりするしー。 何とか自力で間を持たさなければなりませんが、とまあそんなことで、 「ギブ・ミー・ザ・シンプル・ライフ」 。 「私に素朴な生活を与えてください」 っすか。 シンプル・ライフ = 素朴な生活で、ニュアンスが合っているのかどうかはよく分かりませんが、天麩羅油を処理する生活なら、固めるテンプル・ライフでいいと思うんですけど。 で、これはアレです。 レッド・ガーランドを彷彿させる、小粋でスインギーなコスイギン。 そういった仕上がりだったりするんですが、昔、ソ連にいましたよね、コスイギン。 何をした人なのかはよく知りませんが、こすい = ずるい。 そんなニュアンスからすると、小賢しい策士だったのではなかろうかと。 クリスティ・フェッボとかいうタイコ叩きのブラシも切れ味がよくて、素直に楽しめる1曲であるな。 そのように評価していいのではなかろうかと。

 で、次。  「アイ・ドント・ノウ・ホワット・タイム・イット・ワズ」 。 翻訳ソフトだと 「私は、何時であったかを知りません」 といった結果が出るんですが、世間ではもっぱら 「時さえ忘れて」 という邦題で知られております。 時わすれ開華亭。 何か、そんな名前の旅館があったような気がしますな。 浜松の舘山寺温泉っすか。 舘山寺は閑散とはしてなくて、そこそこ賑わっている印象があるんですが、ウナギも美味しいっすよね。 土用の丑は舘山寺でのんびり。 なかなかいい企画ではありますが、今年の夏は丹後半島のあたりに行く予定だったりして、来週、他にネタがなければそういう話になろうかと思うんですが、で、演奏のほうはアレっす。 無伴奏ソロによるバラードで始まり、途中からリズムが入ってミディアム・テンポに移行するという、そういうアレだったりするんですが、これまた小粋でありますな。 それ以外に何か書くことはないのか? そう思われるかも知れませんが、それ以外に書くことはありません。 普段の僕ならなるべく同じ表現にならないように工夫するか、あるいは、敢えて同じことばかりを書くかのどちらかにするんですが、今日の僕はまったくヤル気がないので、適当です。 途中、 「イット・エイント・ネセサリリー・ソー」 っぽいメロディが何度か出てくるあたり、シャロンくんの洒落っ気が感じられたりするんですが、でもって、次。  「アイム・グラッド・ゼア・イズ・ユー」 。 個人的にはオスカー・ピーターソンのボーカル版が印象に残っているナンバーなんですが、シャロンくんのしゃらくさい弾きっぷりも、なかなか。 しみじみとしたバラードに仕上がっていて、しんみりとした気分に浸ることが出来る日田林工。 そういうアレだったりします。大分県代表っすよね。今年、甲子園に出てくるかどうかは知りませんけど。

 で、次。  「アイム・ビギニング・トゥ・シー・ザ・ライト」 。 あまり馴染みのないタイトルなんですが、どこかで聞いたことのあるメロディで、どうやらエリントン・ナンバーだったりする模様なんですが、演奏のほうはちょっぴりブルージーだったりして、ブルージーンズメモリー by 近藤真彦。 俺には分からないよ、お前が何故〜 I don't know♪ ガラスの都会へと、旅立つのか〜 You don't know♪ 何でもいいけど都会って、どうしていつも 「ガラス」 なんすかね? 普通にカラスは多いような気がするんですが、途中、ベース弾きのジェイ・ケイブという警部もけっこう頑張ってくれていて、なかなかの仕上がりであると評価していいのではなかろうかと。 で、次。  「ゼイ・キャント・テイク・ザット・アウェイ・フロム・ミー」 。 あまり馴染みのないタイトルなんですが、 「誰にも奪えぬこの想い」 。 この邦題は有名ですよね。 で、曲そのものもお馴染みのヤツだったんですが、でもって、演奏のほうも無難にいい感じ。 ぶっちゃけ、ちょっと古くさい感はあるんですが、無駄に新しくて意味不明に前衛だったりするよりはぜんぜんマシだし、とまあそんなことで、次。 一見異色なとりあわせであるチャーリー・パーカー作 「スティープル・チェイス」 も軽やかに弾きこなし。 そう、原田クンが評しているのがあって、で、続いてはマット・デニスの 「エンジェル・アイズ」 。 いいっすよね、エンジェル。 「園児エル」 と書くとより一層、エンジェルっぽさが高まるような気がするんですが、ググってみたら 「今日も園児エルちゃん来園の画像」 というのが出て来ました。ほほぉ。 ワクワクしながらクリックした結果、ん、 何これ ? どこに園児エルたんの姿が? あ、 「記事へ」 のところをクリックしたら、ちゃんと出て来ましたが、さすがに園児というのは幼すぎるような? 小四エルから中二エルくらいがいいような気がするんですが、で、演奏のほうはというと、普通にエンジェルで会津な仕上がりとなっておりまして、うーん、しみじみ。

 ということで、次。  「ユー・ステップド・アウト・オブ・ザ・ドリーム」 。 「夢から醒めて」 という日本語タイトルが付いておりますが、いいですなぁ、醒めて。 鮫の手みたいで。 いや、鮫に手は無いような気もするんですが、キモはあるような気もするし、肝油もたっぷりで、何より。 で、演奏のほうも普通によくて、とまあそんなことで、ラストっす。  「ブルズ・フォー・サズ」 はシャロンのオリジナル。 妻の歌手スー・ライアンに捧げたものなんだそうですが、素直に 「ブルース・フォー・スー」 にしない辺り、何とも素直じゃありませんな。 2年ほど前にお亡くなりになられたスーちゃん (←元キャンディーズ) の旦那の夏目雅子の兄ちゃんも大概なキャラでしたが、スガキヤのスーちゃんに捧げられたラーメンフォークも名古屋人以外には不評みたいだしー。 スーちゃん = 不幸な女という図式が出来上がりそうなんですが、タイトルはひねくれていても曲そのものは割と普通だったりするので、中では歌手のスー・ライアンがいちばんマシっすかね? ブルースと言ってもぜんぜんアーシーだったり、泥臭かったりということはなく、エンディングなんか、何だか妙にしみじみとしてたりして、顔に似合わず、そんなに悪い旦那でもなさそうだったりするんですが、とまあそんなことで、今日は以上です。

【総合評価】 普通によかったっす。 10曲もあって、正直ちょっとダレる感もあるんですが、ワケのわからん前衛的な演奏を無理やり聞かされることを思えば、ぜんぜん耐えられるレベルで、 「う」 の付く食べ物に例えれば、ウーパールーパー丼。 画像検索はまったくお薦めしませんが、あんなゲテモノではなく、もっとオーソドックスな、うまい棒。 そういった1枚だと言えるのではなかろうかと。 10本食べると飽きちゃいますが、うまいっす♪


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