DANCE WITH DEATH (BLUE NOTE)

ANDREW HILL (1968/10/11)

DANCE WITH DEATH


【パーソネル】

CHARLES TOLLIVER (tp) JOE FARRELL (as,ts)
ANDREW HILL (p) VICTOR SPROLES (b) BILLY HIGGINS (ds)
【収録曲】

(01-03) YELLOW VIOLET / PARTITIONS / FISH 'N RICE
(04-06) DANCE WITH DEATH / LOVE NOCTURNE / BLACK SABBATH
【解説】 ( 2013年09月01日更新 / 連載 1,090回 )

 前回 までのあらすじ) 宮津の花火の鑑賞船に乗り込んで、ちょっぴり感傷的になった。 いや、おセンチになったという話は特になかったような気もするんですが、いいですよね、花火鑑賞。 少なくとも 「鼻血浣腸」 よりは体へのダメージも少ないと思うんですが、今回僕が頼んだのは 天橋立観光協会が主催する体験プログラム のひとつ。 今はもう消えちゃってると思いますが、天橋立桟橋発着 (¥2,400) と、一の宮桟橋発着 (¥2,600) の2つのプランがあって、定員はそれぞれ50名となっておりました。 僕は一の宮桟橋近くの宿を押さえていたので後者のプランに申し込んだんですが、大会2週間前くらいの時点でも定員にはまだ余裕がありました。 一の宮組と天橋立組、まったく別の船で行動するものだと思い込んでいたんですが、一の宮桟橋を出発した船が途中、天橋立の桟橋に立ち寄って、そこからは2班合同で花火を眺めるという、そういうシステムになっておりました。 何だか妙に人が少なくて快適だと思って喜んでいたら、そういう事だったんすかぁ。 ま、天橋立組には若い浴衣ギャルなんかも多かったし、これはこれでいいと思うんですけど。 船の上から浴衣姿の由香タンと、ユカタン半島花火大会を見るというのが僕の長年の夢なんですが、今回、ちょっとだけ叶いそう? いや、叶っている要素は 「船の上」 くらいしかなかったりするんですが、とまあそんなこんなで、所定の鑑賞スポットらしき地点に到着〜。 で、花火打ち上げ開始〜。


< 宮津燈籠流し花火大会 at 鑑賞船 > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 船の右側と左側、どちらが得なのか分からなかったので適当に左に陣取ったんですが、右→左→右→左と、定期的に向きを変えてくれるので、どちらでも大丈夫。 花火までの距離は思ったよりもちょっと遠かったんですが、それなりに迫力はあります。ただ、ひとつ誤算だったのが灯篭流し。 1万個あまりの燈籠が流されたり、初盆の家から流される精霊船が炎上したりと、そんな出し物も開催されるということで、水面に炎が浮かぶ幻想的な光景を頭に描いていたんですが、そちらのほうは船からだとさっぱり。 はぐれ燈籠が数個、地味に浮かんでいるのが散見されるだけで、燈籠を写真に撮ろうという努力は徒労に終わってしまいました。こればかりは宮津のメイン会場に行かないと駄目っぽいっすなー。 で、一方、花火を写真に撮ろうという努力のほうはどうなったのかというと、見ての通りの惨状に終わりました。 10〜15秒間、なんとか手持ちで堪え忍んでみたんですが、ブレまくっちゃいますな、やっぱり。 (写真・いちばん上) とか、めっちゃ意味不明。 2枚目以降は、それなりに頑張ったと評価していいかも知れませんが、同じ船の乗客がシルエットで入っちゃうのも、これはこれで御一興かと。 スマホで花火の写真を撮ろうとする人が多いので、その画面が青白く、人魂 (ひとだま) みたいに写っちゃったりします。 ちなみに花火大会そのものはどうだったのかというと、うーん、まあまあ? 海面ギリギリに上がる超低空なヤツは、なかなかよかったです。 途中、20分くらい間が空いて、放送とかが全然聞こえないので、乗客一同 「???」 な時間を過ごすことになったんですが、もしかして地上では屋台が爆発して、大惨事になっているんじゃ? …とか、いろいろと考えてしまいますよね。 で、状況がよく分からないまま再開して、何とか無事にフィナーレを迎えることが出来たんですが、後から聞いた話によるとどうやら、立ち入り禁止エリアに侵入した船がいたお陰で、打ち上げが中断した模様。 何て迷惑な! そういうヤツには魚雷を撃ち込んで、ギョギョ! …とか、そういう目に遭わせてやればいいと思うんですが、ちなみにルールをよく守る感心な僕たちの船の経路はというと、こうなっていた模様です。

  【宮津燈籠流し花火大会鑑賞船の軌跡】 (←Click Here!!)


 打ち上げ場所からけっこう離れたところに停泊していたんですなー。 あまり近付き過ぎると係の人に怒られて、花火が中断して大顰蹙なので、やむを得ないところではあるんですが、とまあ、ぶっちゃけ、ちょっぴり微妙なところが無いワケでもない花火鑑賞船でありましたが、話のタネとしては悪くなかったと思うし、とまあそんなことで、1日目は以上です。 で、2日目。 この日の予定は このように なっておりまして、朝飯として前日のうちにスーパーで買っておいた菓子パンをかじって、7時前に出発ー。 素泊まりにしたお陰で、行くのは厳しいと思われていた 玄武洞 にまで脚を伸ばせることになって何よりなんですが、土日のみ、1日3往復しか バスの便 が無いんですよね、ここ。 城崎温泉駅11:15発の便だと、何も見ずに5分で引き返さなければならないので、実質的には2便しかないと考えていいんですが、走らせているのは小さなマイクロバスだったりするし、城崎温泉サイドとしては、玄武洞を真面目に売り出そうという気はさらさら無い判断していいのではなかろうかと。 いや、それなりに人気はあるみたいなんですけどね。 駅前のバス亭には長い列が出来ていて、こいつら全員、マリンワールドに行くんやろな。 そのように確信してたんですが、実際のところ、10人に3人くらいは玄武洞を目指す客でありまして、とまあそんなこんなで、バス、出発〜。


< 玄武洞公園 > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 で、到着〜。 円山川がゆったりと流れていて、日本の原風景を思わせるような、懐かしい景色が広がっておりました。 ミュージアムは正直、思ってたよりもちょっと微妙な空気を漂わせておりましたが、玄武洞公園のほうは元々の期待度がゼロに近かったので、思ってたよりもぜんぜんマシ。 玄さんも出没して、みんなで一緒に写真を撮ったりすることも出来ます。 「玄さん、元気のポーズ♪」 とか、恥ずかしい格好をさせられたりして、公開処刑に近いものがあったりするんですが、ちなみに (写真・上から2枚目) は、頑固なポーズ? 頭が固い石頭な頑固親父。 そういうキャラなんだと思われますが、年齢:推定160万歳、身長:2メートル、体重:160キログラム。 デカいっすなー。  好きな食べ物は、どぶろく、白ごはん、漬物。 どぶろくは食べ物ではないような気もするんですが、で、どうせなら 「白ごはん」 じゃなくて、 「玄米」 を食べればいいのにー。 身の程をわきまえないにも程がありますが、で、玄武洞本体のほうはアレです。 洞窟みたいなものを頭に描いているとガックリしちゃうかも知れませんが、半端無い柱状節理っぷりは、けっこう感動的。 まず最初に 「青龍洞」 というのを見たんですが、何と言うか、アースが生んだ正義のマグマを目の当たりにしたというか、真っ直ぐさと褶曲具合とのコントラストが、この上なく巧みで優れていて、絶妙。 で、続く 「玄武洞」 はそれなりに洞窟っぽかったりして、まずまず。 で、以下、「白虎洞」 「南朱雀洞」 「北朱雀洞」 と、五洞をコンプリートしたんですが、残りの3つは規模が小さくて地味だし、崩落の危険があるのか立入禁止の措置が取られているしで、わざわざ立ち寄るまでも無かったかな…と。 むしろ、立ち寄ってしまったことを後悔したくなるレベルでありましたが、とまあそんなことで、次。 ミュージアムの部。 それなりに博物館っぽい雰囲気を期待していたんですが、実際のところ、昭和の時代の観光地のお土産屋さんのオマケみたいな感じのところでした。 1階が売店と食堂になっていて、ここだけなら入場は無料。 ちなみに公園の部のほうもタダで楽しむことが出来るんですが、2階と3階を見学するには大人600円が必要となります。 わざわざ金を払ってまで見る程のものでもねーな。 そんな空気が色濃く漂っていたので、今回はパスすることにしたんですが、結果、帰りのバスの都合で1時間弱しかなくて、慌ただしいんじゃないかと心配していたのが、むしろ時間を持て余す結果となりました。 暇潰しという点では白虎と東西の朱雀も、ま、それなりには意味があったと言えるかも知れなくて、とまあそんなこんなで、ようやくやって来たマイクロバスに乗り込んで、玄武洞は、おしまい。

 一緒に乗っていた4〜5人組くらいのオバサン連中は、途中で停車する 「ハチゴロウの戸島湿地」 というところに何故だか強い興味を持っていた模様でありますが、何がそんなに彼女たちを惹き付けるんですかね? 年増だけに 「戸島湿地」 に行ってみたいとか、そんな理由? 不思議に思いながら彼女たちが運転手と話しているのを聞いていたんですが、その結果、どうやらコウノトリが目当てらしいことが判明。 で、家に帰ってから調べてみました。 これ っすな。ほぉー。 ハチゴロウって変な名前だと思ったら、 こんな謂われ があるようです。 読んでいるうちに何故か、目から汁が出て来てしまいましたが、エエ話や! とっても多感な年増のオバサン…いや、妙齢のお姉さんがこれを見て、ハチゴロウの戸島湿地に行ってみたいっ! そう思ってしまったとしても、誰も彼女を責めることは出来ませんが、今から戸島湿地に行って、ハチゴロウくんの仲間が見られるかどうかは不明。 というか多分、無理っ。 そんなニュアンスの運転手の発言を聞いて、お姉様がたは諦めたようでありますが、そのお陰もあってか、バスは城崎温泉駅に予定よりちょっとだけ早く到着。 で、僕はその後、マリンワールドに向かう予定なんですが、ちょうどいい具合に予定より2分ほど遅れてやって来た日和山行きのバスに乗り継ぐことが出来て、とまあそんなこんなで、出発〜。


< 城崎マリンワールド (その1) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 で、到着〜。 この水族館には以前にも会社の慰安旅行で来たことがあるんですが、いやあ、懐かしかったっす。 リニューアルしたらしいという話だったので、再訪するに値すると踏んだんですが、確かに妙に小綺麗になったような? が、出し物そのものにはさほど変化がないような? あ、公式サイトのリンクを貼り忘れておりますな。 これ 。 人が多過ぎてイルカのショーとかを見れなくて、結果、満足度が今ひとつだったりしたんですが、ここのショーはお子様向け過ぎて、見ているほうが恥ずかしかったりするので、ま、いいかと。 ちなみに現在のイルカ・アシカショーの出し物は 「ジオ教授の大冒険」 なんだそうですが、壮絶なるジオ教授とダークマンの戦いはご覧になられましたか?ホワイトストーン欲しさに、ダークマンはブラックストーンを使って、ジオを追い込みます。ダークマンの勝利か?!と、思いきや…。ジオも負けてはいません!!そして、ホワイトストーンの力で登場するのは、やはり( ゚Д゚)ダークマンめ!!!!お仕置きだー!!!!!!! うん、これは見なくて正解っすな。 4〜5歳児くらいが対象で、45歳児は相手にされてない感が半端なかったりするんですが、とまあそんなことで、次。


< 城崎マリンワールド (その2) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 この水族館、ロケーションは抜群だったりするんですが、付近の日和山海岸は山陰海岸国立公園の一部だったりするんですな。 山陰海岸ジオパーク の一員だったりもするんですが、いいですよね、ジオ。 痔を治してくれそうで。 ま、名前のイメージだけなので、実際の効能の程はサダカでないんですが、ジオ教授ならきっと痔を何とかしてくれると思います。 ジオが駄目でもジキル博士ならきっと痔を切る手術をしてくれると思うし、とまあそんなことで、マリンワールドは以上っす。 でもって、この続きは、また次回♪

 ということで、今日はアンドリュー・ヒルなんですが、さ、簡単に済ませちゃいましょう。 というのもですね、先週来、ちょっぴり風邪気味で体調不良で、まったくヤル気が出ないし、で、そこへもって “Mirai Net” がパンクしちゃったんですよね。 GPSのログを地図に表示させるページをアップしようとしたらエラーが出てしまって、あれこれと原因を調査した結果、200MBあるHP容量の空きがゼロになっちゃってるのが判明。 とりあえず塩サバ2号が撮ったラスベガスの写真とか、どうでもいいのを消して急場を凌ぐキューバ人。 そんな対策を取ったりしたんですが、すぐに行き詰まるのも時間の問題。 ここで下手に頑張って長い原稿を書いて、容量を溢れさせたりすると、今日中に何とかしなければならなくなってしまって、甚だ面倒です。 とりあえず今日のところは穏便に終わらせてしまいたいんですが、とまあそんなことで、 『ダンス・ウィズ・デス』 。 『死との舞踏』 っすか。 何ともおどろおどろしい猟奇的な世界が展開されそうなんですが、こういうダーク路線がお似合いだったりしますよね、ヒルくん。 本人からして、血ィ吸いそうなキャラだったりするしー。 ブルーノートのプロデューサ、アルフレッド・ライオンくんはヒルの才能を高く評価していて、ハービー・ハンコックに勝るとも劣らない逸材だと踏んでいたようですが、懸命な売り出しにも関わらず、世間の評価は鳴かず飛ばず。 ヒルくんをスターに出来なかったことを、ライオンは死ぬまで悔やんでいたようですが、でもまあ、しょうがないっすよね。 あまりにも世俗を超越した小難しい個性の持ち主だったりするし、本人からして、一般人ウケしようという気が端から無かったみたいだしー。 とまあ、ヒルの売り込みに一生懸命だったライオンくんでありますが、にも関わらず、作られた当時は発表されずに、お蔵入りになってしまったのもいくつかあるようで、本作もそんなひとつであるわけですが、再発物のBNLTシリーズはジャケットのセンスもダサダサだし、日の目を見た以降もあまり売れそうにはありませんな、こりゃ。 チャールス・トリヴァージョー・ファレルという、的確にツボを押さえたB級っぽい人選が絶妙だったりするんですが、世間の目は決して温かいものではなさそうな気がするし、とまあそんなこんなで、とりあえず1曲目から聞いてみることにしましょうかぁ。

 前曲、自作のオリジナルで固めているのは流石だと言わずにいられませんが、まず手始めは 「イエロー・ヴァイオレット」 でありますか。 黄紫色。 ググってみたら こんな靴 が出て来たんですが、コイツは有りですよね。さすがはプーマ、趣味がいいです。 ちょうど会社に履いていくのが破れちゃったので新しいのを買おうと思っていたところなんですが、これ、いいかも? が、ヒルくんの作った曲のほうはというと、ちょっと微妙かもー? 東洋風なエキゾチシズムがなかなかいい感じだったりするんですが、惜しいところでほんのちょっとだけ外しちゃってるような? お蔵入りも、やむなし。 そんな空気が感じられたりもするんですが、演奏そのものはけっこう快調。 ソロ先発はトランペットのトリヴァーでありますが、鶏婆っぽさが随所に見られて、若鶏とはひと味違うな。 そんな感慨を抱かせてくれたりします。 地下鉄に轢かれないウディ・ショウ。 そういったキャラだったりするんですが、でもって、続いてはヒルくんのピアノ・ソロっすな。 この人の場合、 “独特のタイム感覚” というのがキーワードとしてよく登場するんですが、確かにリズムのノリに個性があり過ぎて、若いギャルからは引かれちゃうタイプ。 が、我、関せず。 カッコいいっすぜ、ヒル先輩♪ で、続くジョー・ファレルのソプラノ・サックスがいい感じに東洋趣味を感じさせてくれたりするんですが、でもって、テーマに戻って、おしまい。 これでメロディさえキャッチーなら、けっこうイイ線いきそうな気がするんですが、惜しいっすなぁ。。。

 ということで、次。  「パーティーションズ」 。 タイトルはパーティー (会合、集会、お楽しみ会)と、パーテーション (間仕切り) と、 立ちションを混合ミックスしたものではないかと思われるんですが、パーティで、間仕切りの影で、立ちション。 変態なら、有りかもしれません。 曲そのものはヒルにしては珍しく、意外と快活なハード・バップ風。 この快活さなら、串カツ屋としてもやっていけるかも? そんな期待を抱かせたりもするんですが、本人、カツで飯を食う気はさらさら無さそうだったりするんですけど。 美味しそうなんですけどね、加古川の 「かつめし」 。 で、ソロ先発はヒルくん。 やはり、リズムのノリが独特だったりするんですが、ちなみにタイコはビリー・ヒギンズなんですな。 小気味のいいドラミングとのコントラストが、この上なく巧みで優れていて絶妙だったりして、で、以下、トリヴァーのトランペット、ファレルのテナーの順で、充実したパフォーマンスが繰り広げられて、でもって、小気味のいいタイコのソロがフィーチャーされて、テーマに戻って、おしまい。 メロディがそれなりにキャッチーなので、わりとイイ線いってたような、そんな気がします。 で、次。  「フィッシュ・ン・ライス」 。 僕がさほど、おサカナが好きではないというのは、水族館のレポのあまりにも適当だった時点で察して頂けたかと思いますが、見るのも食べるのも、あまりソソられるものがないんですよね、フィッシュ。 で、そのフィッシュをン・ライスするとか、ヤメて頂きたいところなんですが、ご飯の上に鰈の煮付けをのっけた 「カレイ・ライス」 みたいなものなんですかね? 期待度ゼロだったんですが、実際のところは軽めのリズムに乗った哀愁味を帯びた仕上がりだったりして、サカナ臭さは皆無。 ソロ先発のファレルのテナーはスピリチュアリティ満載だし、続くトリヴァーもタリバン的な危うさを感じさせてくれるし、でもって、最後を締めるヒルのソロが比類無き 「ひるぜん焼きそば」 だったりして、秀逸。 とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。

 ということで、次です。 アルバム・タイトル曲の 「ダンス・ウィズ・デス」 。 思っていたほど猟奇殺人的ではなくて、ちょっぴり黒魔術チックでエコエコなアザラシ。 そんな風情だったりするんですが、適度にミステリアスで、ちょっぴり足利ヨシテルで、五月雨は、露か涙か、不如帰、我が名をあげよ、雲の上まで。 いいですなぁ、足利義輝の辞世の句。 で、演奏のほうはというと、2管がウネウネと絡みあうテーマ部に続いて、ファレル、トリヴァー、ヒルの順で各自の卓越したソロがフィーチャーされて、でもって、テーマに戻って、おしまい。 で、次。  「ラブ・ノクターン」 。 しみじみとしたバラードです。 テーマ部で管楽器が適度にハモったりユニゾったりしているおりますが、とってもショーターっぽい瞬間があったりもします。 ま、全体的にはヒル感満載だったりして、で、アドリブ・パートはピアノ → テナー → トランペットの順で、とまあそんなことで、ラストっす。  「ブラック・サバス」 。 黒い鯖っすか。 あるいは 「ブラック・鯖酢」 なのかもしれなくて、黒酢を使ったバッテラ。 そういったものだったりするのかも知れませんが、ちょっぴり意味不明な曲調だったりして、アルバムの最後を飾るには、ちょっとどうか? そんな気がしないでもないんですが、飾ってしまったものは今さらどうしようもないし、とまあそんなこんなで、今日のところは以上です。

【総合評価】 ヒルにしては意外とオーソドックスで、聞きやすい作風だったりしたんですが、そういうところが没個性的と判断されて、お蔵入りを余儀なくされちゃったのかも知れません。 そういうことをするから、売れなくなるんだって! そう思わずにはいられませんが、でもまあ、とりあえず僕は買ったし、それなりに満足感も得られたりしたので、ま、よかったんじゃないっすかぁ?


INDEX
BACK NEXT