THE HAPPY HORNS OF CLARK TERRY (IMPULSE)

CLARK TERRY (1964/3/13)

THE HAPPY HORNS OF CLARK TERRY


【パーソネル】

CLARK TERRY (tp,flh) PHIL WOODS (as,cl) BEN WEBSTER (ts)
ROGER KELLAWAY (p) MILT HINTON (b) WALTER PERKINS (ds)
【収録曲】

(01-03) ROCKIN' IN RHYTHM / IN A MIST / RETURN TO SWAHILI
(04-06) ELLINGTON RIDES AGAIN (MEDLEY) / IMPULSIVE / DO NOTHIN' TILL YOU HEAR FROM ME
(07-08) JAZZ CONVERSATIONS / HIGH TOWERS
【解説】 ( 2013年10月20日更新 / 連載 1,096回 )

 暑さ寒さも彼岸まで。 そんな諺のとおり、このところ朝晩めっきり涼しくなりましたが、珠洲市の辺りも涼しいんでしょうな、多分。 ま、今年の場合は彼岸を過ぎてもいつまでもクソ暑くて、10月に入ってからも平気で30℃を超えたりしておりましたが、さしもの残暑も先日の台風が去るのと同時にどっかに行っちゃいました。 過ごしやすくて何よりなんですが、何でもいいけど、また台風が近づいているんですな。 先週、 「10年に一度の強い規模」 と言われる26号がやって来て、伊豆大島に甚大な被害をもたらしたばかりなんですが、今度やってくる27号の勢力は10月19日10:21現在、中心気圧が 920hPa、最大瞬間風速は 75m/sって、半端ねーぜ、フランシスコ! 「10年に1度」 よりも更に強力なのが2週続けて日本に接近しそうなんですが、とりあえず、夜中に排水機場に呼び出されるような被害が出ないことを祈るしかありません。 とまあそんなことで、今日は彼岸について考えてみたいと思うんですが、題して 『彼岸を僻んだウガンダ人』 。 いいよなぁ、日本は。四季があって。僕の国なんで、 こんな気候 だしぃ。 いや、見事に一年中、最低気温は18℃、最高気温は30℃くらいでありますな、カンパラ。 猛暑日も熱帯夜もなくて、意外と過ごしやすそうな気候ではありますが、暑さ寒さも彼岸まで。 そんな諺はこの国では絶対に生まれそうにもありません。 単調な日々の暮らしに、タンチョウが舞う。 そんな様子が目に浮かんできますが、で、一方、日本人である僕はお彼岸の頃に、悲願だった彼岸花を見に行ってきました。 いや、ほぼ毎年のように見に行っているし、家から車で30分くらいの距離なので、 ぜひとも成し遂げたいと思う悲壮な願いという程でもなかったんですが、3連休最後の秋分の日。 ネットで醜聞を読み漁るのにも飽きて、ちょっと会社にでも行って、仕事でもしてみっかぁ。 そんな気分になりました。 毎週火曜日に僕が監督をしている工事の定例打合せがあるんですが、その資料が手つかずなので、ちょっぴり焦る哲和(てつかず)くん。 そういう状況だったんですよね。 で、会社にいって仕事をしてみた結果、すぐに飽きちゃったので、すぐに帰ることにしたんですが、せっかくなので彼岸花の写真でも撮っていこうかと。 ま、最初からそのつもりでカメラを持っていったんですけどね。 AF-S DX Micro NIKKOR 40mm f/2.8G という新しいレンズを買ったので、その試写も兼ねてということで。 試写も兼ねてシシャモの写真を撮ったところで、さほど楽しくはないし、彼岸花ならついでに死者も試写出来るかもしれないし、ちょうどいいかもー?


< 津屋川の彼岸花 (2013年版) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 ということで、行ってきました。 場所は海津市の津屋川というところです。 過去にも何度か行ったことがあるんですが、その成果の程は、えーと、 ここ とか。 僕の言いたいことは、あらかた書かれてしまっているので、特に付け加えることはありませんが、ぶっちゃけ、写真のほうも今回のほうが不出来だったりするしぃ。 そこそこ咲いてはいたんですが、華の赤の鮮やかさの度合いが何だかどうも今ひとつ。 いつだったか、大垣やら海津やらで1時間100ミリを超える大雨が降って、夕方に排水機場に呼び出されて夜中まで引っ張られるという被害が出たんですが、その時に川が増水して、花が駄目になっちゃったのかも知れません。 それと同時に40mmというレンズのチョイスもよくありませんでしたな。 マイクロレンズは AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED というのを持っているんですが、35mm判換算で90mmという焦点距離はお花をアップで撮るのはいいんですが、風景を撮るにはちょっと長過ぎるな…と。 そこで40mmも新調することにしたんですが、いざ使ってみたら、換算60mmという焦点距離は何とも中途半端でありました。 花はそんなに大きく撮れないし、周囲の景色もそんなに写し込めないしぃ。 被写体にもよるんでしょうが、これならまだ飛車を被写体にしたほうがマシだったかも? 作例としては こんな 感じ。 いや、こんなパチモンくさいポケモンがどこにいるのか、よく分からなかったりするんですけど。

 ということで、新たな素材を求めて、 木曽三川公園 を覗いてみることにしました。 一口に木曽三川公園と言っても無駄に広くて、何箇所か広範囲にわたって分散したりしているんですが、今回のターゲットはアクアワールド水郷パークセンター。 何だかパチモンくさい風車があるのは知っていたんですが、中に入ったことは無かったので、話のタネに覗いてみることにしました。


< アクアワールド水郷パークセンター (その1) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 ということで、到着しました。 ほぉー。 地図をみる限り、池らしきものがあるのは分かっていたんですが、見事に草まるけでありますなぁ。 換算60mm相当という半端な画角のお陰で、広がり具合が分かりにくいかと思いますが、養老山地を背景に、なかなか雄大な景色が広がっていたりします。 で、この 「まるけ」 な草の正体はどうやら蓮であるらしく、夏には花が咲いたりもするようです。 で、他には住宅のようなものがぼちぼち建っていたりするんですが、元々は住宅展示場だったんですよね、ここ。 国営公園にどうしてそんなものを作ろうと思ったのか、その意図は不明なんですが、現在はその残骸を環境学習センターや交流サロン、体験教室などに利用している模様です。 適度に花壇もあったりして、適当に散策するには悪くないっすなー。 お洒落な可動橋なんかもあったんですが、動かなければただの不動裕理だったりして、何でもいいけど Googleで 「不動裕理 ぶ…」 と入力すると、予測変換で 「不動裕理 ブス」 と出てくるのは、あまりにも失礼なんじゃないっすかね? 僕はただ 「不動裕理 不細工」 で調べたかっただけなにのにぃ。。。 名前は裕理なのに、見た目が不利に働いてしまって、何とも可哀想なんですが、個人的には嫌いな顔ではなかったりするんですけどね。 不動さん、不動産関連会社の役員と結婚したみたいだし、ま、どこにでも 「マニア」 というのはいるものなんですなぁ。


< アクアワールド水郷パークセンター (その2) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 ということで、 (その2) です。 まずは秋桜。 好きなんですよね、コスモス。 子供の頃はコスモスのガチャガチャに夢中でした。 集めていたのはスーパーカー消しゴムだとか、相撲消しゴムだとか。 で、めっちゃ欲しかったのは 「透視メガネ」 。 これがあればパンツが見れるやんっ! 当たりが出るまで透視メガネに投資しまくりました。 雪の降る日も凍死覚悟でガチャガチャに10円玉をつぎ込みまくりました。 で、たゆまぬ努力の甲斐あって、ついに 「当たり」 と書かれたをゲット! ワクワクしながら、いよさん (←家の近くにあった駄菓子屋) のオバチャンに紙を渡して、ブツを手に入れることが出来たんですが、やったぜ、これでパンツ見放題だぜっ♪ パンツが透けて、その中身が見えるところまでは想定しなかったのは、当時の僕って、あまりにも純情な少年であったな。 そう思わずにはいられませんが、で、果たしてその効果のほどは…? おおっ、凄ぇぇぇぇ! 僕の想定を遙かに超えて、パンツの中身どころか肉まで透過して、骨が見えてるやんっ!! あまりの透視能力の凄さに戦慄さえ覚えてしまいましたが…って、筒の中に骨の絵が入っとるだけかいっ!! あれ以来、うさん臭い透視メガネやら投資話は、色眼鏡で見るようになってしまったんですが、純情な少年の心を弄んだコスモスの罪はあまりにも大きいと言わずにはいられません。 で、続いては、うさん臭い風車。 どこに 「胡散」 の臭いを嗅ぎ付けたのかと、羽根がワイヤーで固定されていて、どれだけ風が吹いても回らないところなんですが、出来た当初は風がなくても、電気仕掛けで回っていたような気がするんですけどね。 恐らく、回る風車にはじき飛ばされて、ガキがコケたとか、そういう事情で係留される羽目になったんだと思うんですが、風車小屋の中にも入れないようになっているし、ほぼ無用の長物と化していたりします。 ま、オランダっぽささえ演出出来れば、それでいいんでしょうけど。 で、その他、園内には水路や広場があったりして、まったりと過ごすには、ま、悪くはないな。 そんな感じだったりするんですが、ま、しょせんは無料 (ただ) だしぃ。

 

 ということで、 「秋分の日」 は以上です。 で、続いては 「体育の日」 。 3連休も最後の日になると何とも暇で、ちょっと会社にでも行って、仕事でもしてみっかぁ。 そんな気分になりました。 毎週火曜日に僕が監督をしている工事の定例打合せがあるんですが、その資料が哲和(てつかず)くん。 以下、同文。 ま、この日は頑張って、3時半くらいまでは粘ったんですが、帰りに通り道の羽島の田んぼに立ち寄って、ちょっくらコスモスの写真を撮ってきました。


< いちのえだ田園フラワーフェスタ コスモス 2013 > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 これ っす。 休耕田を利用して、春はレンゲ、夏は向日葵、秋はコスモスを咲かせたりしているんですが、けっこう広いし、周囲の電柱やら、電線やら、民家やらを見なかったことにすれば背後には伊吹山も見えて、なかなかのロケーションだったりします。 余計なものを撮らないようにするには、換算60mmというのは悪くない画角だったりして、馬鹿とレンズは使いようといったところでしょうか。 レンズ豆のディップとかにも使えますからね。 同じ意味の諺に 「阿呆と剃刀は使い様で切れる」 というのもあるようですが、切れ者とアホとか、あまりお目に掛かったことはないし、剃刀なんでどう使ったってめっちゃ切れるし、諺としての信憑性は今ひとつかと。 信憑性と言えば、ロールキャベツの紐はカンピョウではなくて、パパイヤ。 そんなカンピョウ性のないネタがちょっと話題になっておりましたが、 「パパイヤかんぴょう」 って、そんなものが世の中にはあったんですな。 よくよく考えたらカンピョウというのは干瓢なので、ヒョウタン状の物を干してやりさえすれば、材料は夕顔の実じゃなくても別にいいわけですな。 ああ、目から鱗、上からマリコ。 とまあそれはそうと、この日はアレです。 夕方近くまで頑張って仕事をしたお陰で、夕陽に輝くコスモスが見られるかも? そんな期待があったりもしたんですが、なーんかドン曇り。 ま、時折は日も差したので、逆光に花びらが透ける、透視メガネ風の写真が撮れはしたんですが、いかんせん、風が強過ぎぃ。。。 風に揺れるコスモス。 秋の風情を感じさせてくれるんですが、写真を撮るには最悪。 じっとせぇ! そう言いたくなっちゃいますが、とまあそんなことで、連休に撮った写真は、以上っす。

 で、おまけ。 2年ほど前からサバ家の庭に三毛猫 (キジ三毛?) が出没するようになったんですが、ウンともスンともニャンとも言わない猫で、警戒心も強くて、ぜんぜんオサワリもさせてくれないんですが、ある日を境に 「にゃ〜ん」 と鳴くようになりました。 ウンとかスンとかは相変わらず言わないんですが、「うーん。」 何だか魘されているみたいなので、そう鳴かれてもちょっと嫌なんですけど。 ウーンと唸ってウンコをする猫とか、迷惑だしぃ。 で、この猫がですね、半年ほど前に子猫を2匹生みました。 もう、結構デカくなっております。いつか写真を撮らねばなるめぇ。 そう思いながら、なかなかその野望を果たせずにいたんですが、本日、無事に本懐を遂げることが出来ましたので、その成果を発表させて頂きます。

< さば家ガーデンのぬこ > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 いちばん上が母猫です。父猫は不明。 どこかの野良野郎と不純異性交遊に励んだ結果、今回の結果がもたらされたものと思われますが、絵に書いたような典型的な三毛猫でありますなぁ。 …とか思っていたんですが、白・茶色・黒の3色が正統派のミケなんですな。 たま駅長 みたいなの。 白・茶色・こげ茶の3色だと、キジ三毛というジャンルになる模様です。 父猫の毛色は不明なんっすが、真っ白なオスといちゃいちゃしていたという目撃情報があります。 で、その結果生まれた成果はというと、こげ茶が1匹、白と茶とニ毛 が1匹。 見事に母ぬこの3色が2分割された模様です。 こげ茶のほうには黒の成分も混じっていて、何とも薄汚い仕上がりになってしまって、不憫な限り。 それに比べて白と茶色のほうはなかなかの美猫でありますな。 ぼーっとしている隙を狙って、オサワリ…とまではいかないまでも、接触プレイを図ってビクっと逃げられるくらいには慣れておりまして、あともう少しで手懐けられそうな予感が。 一方、薄汚いほうは自分でもそれを自覚しているのか、性格にちょっといじけたところが感じられて、なかなか心を開いてくれません。 でもまあ、不動裕理の例もあることなので、さほど人生…というか、猫生を悲観することはないと思うんですけどね。 樋管 (ひかん) の整備とか、そんな仕事で食っていけるかも知れないしー。 とりあえず餌のサバ節で釣るところから始めてみようと思うんですが、その甲斐あって、見事サバトラに変身した暁には皆さまにお披露目したいと思いますので、お楽しみに〜♪

 ということで、今日はクラーク・テリーっす。 日本での知名度はそこそこ。人気のほうはさっぱり。 そういうキャラでありますが、古くさい中間派のイメージがあるところがソソられない要因なのではなかろうかと。見た目もちょっとアレだったりするしー。 僕個人としても、ネタ用でなければあまり関わりたくないタイプだったりするんですが、ほ→むぺ→じの見た目だけの充実化を図るために、とりあえず新規に1枚購入してみました。  『ザ・ハッピー・ホーンズ・オブ・クラーク・テリー』 というアルバムです。 輸入盤CDだと 『イッツ・ホワッツ・ハプニン』 というのと 2in1になっていて、どっちに転んでも何とかなりそうなので、とりあえずこれをチョイスしてみたんですが、ちなみに前者は3管編成で、後者はシンプルなワン・ホーン・カルテットとなっております。 個人的には人数が多いほうが、それなりに書くことも増える気がするので好きだったりするんですが、ジャケットのセンスも幾分かはマシ。 本当に 「幾分」 といったレベルで、まったく褒められたものではないんですが、で、これ、サイドマンもちょっと微妙だったりしますよね。 アルトのフィル・ウッズやピアノのロジャー・ケラウェイはいいとしても、ベースやドラムスの人は別にどうでもいいとしても、ベン・ウエブスターが入っていたりするんですな。 かなりのビッグ・ネームだし、ビッグ・ベンという愛称で尊敬されていたりもするんですが、それって、日本語に訳しちゃうと 「大ベン」 だし、和田勉よりはちょっとだけマシ? …といった程度しかソソられなかったりするんですが、いや、この人の独特のバラード・プレイは日本人の心の琴線に触れるものがあるんですけどね。 ただ、どうしても古くさい中間派の印象が強くて、そこのところがちょっとどうかという懸念があったりするんですが、でもまあ、今さら後戻りは出来ないので、ここまま無理やりにでも推し進めるとして。

 とまあそんなことで、1曲目です。  「ロッキン・イン・リズム」 。 エリントン絡みの曲っすな。 この人、あの楽団と何かつながりがあるんでしたっけ? つながりがあるも何も、カウント・ベイシー (1948-1951) 、デューク・エリントン (1951-1959) 、クインシー・ジョーンズ (1960) の各バンドに在籍していた。 調べてみた結果、そんな事実が発覚した八角親方 (←元・北勝海) だったりするんですが、それでますます古くさい中間派のイメージが強まりましたな。 クインシーあたりはバリバリのモダン系なんですが、で、どっちに転ぶのかと思ったら、思いきり古いほうにコケちゃってました。 3管ながら、プチ・ビッグバンド…というか、プチバンドと言ってもいい仕上がりとなっておりまして、うーん。。。 頼みの綱のフィル・ウッズもここではクラリネットを吹いていて、スイング・ジャズ感を倍増させてくれちゃっております。 ノスタルジックなテーマの合奏の後、テリーのフリューゲル・ホーンのソロがあって、で、続いてウッズくんが登場。 ここでは普通にアルトを吹いているので、それなりにモダンだったりするんですが、続くベンくんはやっぱり、うーん。。。 ま、ワイルドであるな。 そう、前向きに捉えることも出来るんですが、60年代のソウル派のテナーマンだって、根はこんなレベルだったりしますからね。 とまあそんなこんなで、テーマに戻って、おしまい。 ま、アルバムのタイトルにある 「ザ・ハッピー・ホーン」 な雰囲気は存分に伝わってくるので、ま、これはこれでアレなんじゃないでしょうか。

 ということで、次。  「イン・ア・ミスト」 。 スイング期の伝説的なトランペッターだったような気がする、ビックス・バイダーベックの書いた作品です。  ググってみたら、破滅型の天才白人コルネット奏者だった模様ですが、曲のほうはというと、破滅とは無縁そうな、しみじみとした霧につつまれる系のバラードでありました。 やはり、ちょっぴり古くさい感は否めませんが…とか言ってるうちに、え? これで終わり? あまりにもプチ小品過ぎるような気がするんですが、あ、急にテンポが速くなって以降も2曲目の続きなんですな。 気分は一転、典型的なスイング・ジャズのムード歌謡。そんな仕上がりだったりして、これはこれで、うーん。。。 とか思っていると、テリーくんのフリューゲルによるスローな独奏風のパートが出て来て、その後、ちょっぴりテンポが速くなって、名人芸的なプレイが展開されたりします。 いかにも名手といった感じですな。 牢名主では、こうはいきません。 …とか言ってるうちに、スローな合奏パートのようなものが出て来て、とまあそんなこんなで、おしまい。 なかなか凝った構成だったりして、うーん、まあまあ? …と、ここまでは個人的にハズレっぽい展開で進んで参りましたが、でも大丈夫。 3曲目、 「リターン・トゥ・スワヒリ」 。 ここで盛り返します。 テリーのオリジナルなんですが、冒頭からバリバリに派手派手。 スワヒリとか言ってるので、アフリカ系を目指したものと思われるんですが、ウォルター・パーキンスの叩くタイコがその雰囲気をうまく醸し出しております。 テリーくんはワウワウ・ミュートっぽいのでワウワウやってて、このあたり、ガレスピーにも通じるおちゃらけを感じさせたりするんですが、こういうことをやってるから日本人のウケが悪くなるんでしょうな。 ま、やってる本人達はめっちゃ楽しそうなので、他人がとやかく言う筋合いはないんでしょうが、合奏パートなんかはなかなかいい感じで、さほど古くささを感じさせない仕上がりになっていたりして、とまあそんなことで、おしまい。 悪くはなかったな。 そう評価していいと思います。

 で、続いては 「エリントン・ライズ・アゲイン」 。 そういう名前の曲があるのではなく、エリントン・メドレーであるもの判断してよさそうなんですが、その内訳はというと Don't Get Around Much Anymore 〜 Perdido 〜 I'm Beginning To See The Light という流れ。 出だしはお馴染み、 「A列車で行こう」 でありますな。 A列車と言えば、 ええ列車で行こうや 。 こんなサイトがあったりするんですが、コンテンツに キリ番 があるのが何とも昭和っぽくていいっすなー。 45555番ゲットは、Noripyon様っすかぁ。 あ、記念すべき 50000番、踏み逃げされてるやん! いや、もしかしたら 「???」 という人が踏んだのかも知れませんが、ちなみに Sabapyon様は 91222でありました。 掲示板 が “teacup” というのもお約束なんですが、ウチの場合、あまりにも広告がウザくなってきたので、有料版に以降したんですけどね。 ここの掲示板はウチと違って一応は機能しているようで、うらやましい限りなんですが、とか言ってるうちにウッズのアルトによる 「ドント・ゲット・何とか」 が始まりました。 白人ジャズがあまり好きではない僕もウッズは高く評価しているんですが、うずらの卵の煮たのよりはウッズのほうがいいっすよね。 うずらの卵も串に刺してフライにしたヤツ以外はまったくソソられるものがないんですが、八宝菜に入ってるヤツとか、全然いらないレベル。 うずら抜きで七宝菜にして貰っても一向に構わんのですが、とか言ってるうちにベンくんの吹く 「パーディド」 が始まりました。 なるほど、1人1曲ずつフィーチャーするメドレーというワケでありますな。 ということで、続く 「アイム・ビギニング・何とか」 ではテリーくんの登場となります。 でもって、おしまい。 3曲もある割には、全体としては短めでありましたが、でもって、次。  「インパルシヴ」 。 こちらはジョニー・ホッジスの作品であるようです。 何というか、 「アイム・グラッド・ゼア・イズ・ユー」 のパチモンっぽいメロディの持ち主だったりするんですが、AABA形式の “Bの部” はぜんぜん違っているので、パクリ疑惑とか、そういうのは大丈夫なのではなかろうかと。 テーマの後、ロジャー・ケラウェイのいい感じのピアノ・ソロが出てくるんですが、いいっすよね、ケラウェイ。 ミミズだって、オケラだって、ケラウェイだって〜、みんなみんな生きているんだ、友だちなんだ〜♪ by やなせたかし。 お亡くなりになってしまいましたなぁ。 高校生の頃にめっちゃハマったんですよね、アンパンマンの絵本。 おむすびまんの台詞、「あっしは、かつぶし入りでござんす。」 は、今でも鮮明に覚えているんですが、美味しいですよね、かつお節。 少なくともサバ節なんかよりはぜんぜん上。 あんなの、猫の餌っすからねー。 で、演奏のほうはというと、以下、テリーのミュート・トランペットっぽいソロ、ベンくんソロ、ウッズのクラリネット・ソロと続いて、でもって、テーマに戻って、おしまい。 ほのぼのとしたハッピー系のホーンズで、悪くはなかったと思います。

 で、次。 エリントンの 「ドゥ・ナッシン・ティル・ユー・ヒア・フロム・ミー」 。 ゆったりとしたテンポのテーマはベン・ウエブスターの担当なんですが、これがまた見事にハマり過ぎていて、この人、これをやる為にこの場に呼ばれたのだと確信しました。 続くテリーのプレイはおちゃらけが入っていて、ちょっとどうかと思ってしまうんですが、ま、あの顔ですからね。 お笑いに活路を見出すしかないと判断したのだとすれば、誰も彼を責めることはできなくて、で、以下、2人の絡みでいい雰囲気になったりして、テーマには戻らずに、おしまい。 で、次。  「ジャズ・コンバゼーションズ」 。 ボブ・ハマーという人が書いた曲のようですが、ファンキーで日本人ウケするメロディでありますな、こりゃ。 で、ソロ先発はテリーっすな。 ベースのピチカートだけをバックに、やがてそこにピアノとタイコが入ってくるというアレだったりして、で、以下、ピアノ、アルト、テナー、ベースと、各自の短めなソロがフィーチャーされて、でもって、テーマに戻って、おしまい。 小品ながら商品価値の高い、なかなかの逸品でありました。 で、ラスト。  「ハイ・タワーズ」 。 ヘンリ・ウーディとかいう人が書いたエキゾチックな佳曲で、テリー、ケラウェイ、ウッズ、ベンの順で、各自の短いながらも充実したソロが披露されて、でもって、テーマに戻って、今日のところは以上っす。

【総合評価】 2曲目くらいまで聞いて、もうやめようかと思ったりしたんですが、最後まで諦めなくてよかったっす。 最初のほうの妙に古めかしい演出は、わざとだったんですなー。 ラスト2曲の出来がよかったので全体の好感度もアップしたし、フィル・ウッズとオケラくんは期待通りに頑張ってくれていたし、ベンくんスタイルも、ま、これはこれでアリかと。 ちなみに、カップリング盤 『イッツ・ホワッツ・ハプニン』 のほうは、テリーくんのおちゃらけがより強化されていたりするんですが悪くはない出来なので、2in1はお得感アリ。 これで顔さえよければ…。 その点だけが残念でならないんですが、頑張れ、不動裕理!


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