THE THING TO DO (BLUE NOTE)

BLUE MITCHELL (1964/7/30)

THE THING TO DO


【パーソネル】

BLUE MITCHELL (tp) JUNIOR COOK (ts)
CHICK COREA (p) GENE TAYLOR (b) AL FOSTER (ds)
【収録曲】

(01-03) FUNGII MAMA / MONA'S MOOD / THE THING TO DO
(04-05) STEP LIGHTLY / CHICK'S TUNE
【解説】 ( 2013年12月08日更新 / 連載 1,102回 )

 “ゆるキャラグランプリ” でしたなぁ。 ぶっちゃけ、B−1グランプリ同様、過渡期にあるよね。 そう、加ト吉が言っておりましたが、冷凍さぬきうどんの分際で、利いたふうな口をぬかしやがりますな。 いつの間にやらテーブルマーク株式会社とか、わけの分からん名前になってたりするしぃ。 創業者の祖父、加藤吉次郎に悪いと思わないのか? そう、説教のひとつも垂れたくなっちゃいますよね。 うるせぇ、 さばの和風カレー竜田 ぶつけるぞ! …とか言われても嫌なので、元・加ト吉の悪口はこれくらいにしておこうと思うんですが、何でもいいけど美味そうですな、このさば。 よくよく考えたら僕は塩サバなんかよりもサバの竜田揚げのほうが遙かに好きなので、うちのサイトの名前も 『サバタツタ通信』 にすればよかったかなと、ふと思ったりもしたんですが、何だかそのほうが垢抜けてるしぃ。 が、ウチが垢抜けてしまったら、妖怪・垢嘗 (あかなめ) が餓死することになるので、やめて! そう、垢嘗の友達のアイナメに懇願されたので、おなじサカナのよしみで、岩崎良美の 「タッチ」 を歌うという方向で手を打とうかと思うんですが、手を打つと言えば、 丹念仕込み 本場さぬきうどん 。 新製法 (中略) で、手打ちのような仕上がりっすかぁ。これもなかなか美味そうですよね。 2つを組み合わせて 「サバタツタうどん」 にしたら、イケそう? 鯖江市あたりでご当地グルメとして、でっち上げたらどうっすかね? 「さばえタン」 という、サバサバした性格のサバ系ギャルのキャラも作って。

 とまあそんなことで、ゆるキャラグランプリ。 ちなみに僕の中での最強のゆるキャラは 「キシリトールくん」 だったりするんですが、一度に多量に摂取すると、お腹がゆるくなるなるんですよね、あれ。 生意気に、 デジタルテレビチューナーのレビュー を書いてたりするんですけどね、キシリトール君さん。 どうせなら黄尻通 (きしり・とおる) とか、ちょっと捻った名前にして欲しかったところなんですが、とまあそれはそうと、ゆるキャラグランプリ。 2010年に開催された第1回は、記名投票では “ひこにゃん” 、携帯投票では “タボくん” が1位を獲得したそうですが、もはや誰も覚えていませんよね、 タボくん 。 はぁ、何これ? こんなの、いつ流行ったんすかね? イナズマロック・フェスの公式キャラなんだそうですが、なら “イナズマン” でいいのにぃ。 その他、名古屋の “はち丸” とか、福井県美浜町の “へしこちゃん” とか、ワケのわからんのが上位に入ってたりするんですが、後者は 「鯖のへしこ」 のキャラなんでしょうな。 うちの掲示板 、有料版にする前はしつこいくらい 「若狭湾 さばのへしこ」 という広告が出てたんですよね。 で、ググってみたら こんなの が出て来たんですが、まんま、サバやんっ! 青い魚体が否が上にも鯖感を高めてくれるんですが、でもこれ、けっこう可愛いかも? 着ぐるみとか、あるんですかね? この足…というか、ヒレでは、かなり歩きにくそうなんですが、あー、 こんなん になっちゃってるぅ。 3D化して失敗した顕著な例と言えそうなんですが、さすがにちょっと反省したのか、もうちょっと小マシなバージョンもあるみたいです。 ほれ 。 おー、かなりマシになりましたなぁ。 後ろ姿は微妙といったレベルではないんですが、昭和58年生まれの秋鯖。 ということは、今年で30歳。 けっこう熟してる? コシヒカリ糠男という彼氏がいるんだそうで、何だか凄くガッカリなんですが、いやあ、垢抜けてしまいましたなぁ。。。

 で、2011年からはインターネット投票に一本化された模様ですが、グランプリが “くまモン” で、準グランプリが “バリィさん” 。 今治って、ちょっぴり前貼りに似てるよね。 そんなイメージしかなかったんですが、B−1では毎年 “焼豚玉子飯” が上位に食い込んでいるし、最近は頑張ってますなぁ。 で、クマもんの殿堂入りによって、翌年には第1位に繰り上がることになるんですが、最近はあまり見掛けなくなっちゃいましたよね。 どうやら版権の問題で揉めているようなんですが、ひこにゃんと同じ道を辿っている模様。 くまモンは商標使用は原則無料、個人の非営利使用なら許可すらいらないんだそうで、おかげであの蔓延り具合だったりするワケなんですが、とまあそんなこんなで、今年の結果は これ 。 中間発表では “出世大名家康くん” が断トツでトップを走っていたんですよね。 何でこんな可愛くも、面白くも、インパクトもないやつが一位? 誰もがそう疑問に思っていたら、組織票やら、電通の関与やらの疑惑が発覚したんですが、おかげで反家康くん票が “さのまる” に集まって、最終的に逆転を許した。 そういう経緯だった模様ですが、よかったやん、佐野くん。 ま、こんなのがなくても、それなりに有名なんですけどね、佐野市。 “日本三大たいし” のひとつである佐野厄除け大師があるとこっすよね? 他の2つは聖徳太子とマグマ大使なんですが、水子の供養をさせれば、佐野厄除けがいちばん。 佐野ラーメンというのも聞いたことがあるし、で、今回、さのまるのお陰で “いもフライ” というのも名物であることが判明しました。 うまそうっすよね。 生憎、水子のほうはとんとご縁がないんですが、いもフライを食べに佐野に行きたくなっちゃいました。 さのまるは、ま、別にどうでもいいんですが、世間での評判は上々のようですが、個人的にはさほどタイプではないんですよね。 で、うまそうと言えば、去年3位だった ぐんまちゃん 。 うまっすよね。 うまいかどうかはよく分からないんですが、ウマの旨煮とか、ちょっと食べてみたいような気はします。 で、ぐんまちゃんは古いっすよね。 僕が高校生の頃に群馬に行った時には、既にウマだったような気がします。 というか、昔はもっとウマでしたよね? 国体のマスコットだったような気がするんですが、 こんなの 。 デザインは馬場のぼる。 関西だと間違いなく 「うんこ」 というあだ名を付けられる馬場くんなんですが、さすがは、坂路調教させたら日本一 (…のような気がする) 馬場のぼる。 馬場だけに、馬を書かせたらウマいもんですなぁ。 で、このウマっぽいのが “ぐんまちゃん” だとすれば、このちょっぴり人間っぽいウマのほうは、誰? …と思ったら、こっちのほうは “ゆうまちゃん” なんだそうです。 1994年に群馬県で開催された第3回全国知的障害者スポーツ大会 (ゆうあいピック) のマスコットキャラクターとして初登場。 なるほど、ゆうあいピックだから、ゆうまちゃんなんですな。 鳩山由紀夫くんのお陰で、イメージ最悪になってしまった “友愛” なんですが、キャラクター的にはこっちのほうが人気になって、2008年になって2代目 “ぐんまちゃん” を襲名した…と。 そういう経緯があるようです。

 去年が3位で、バリィさんが殿堂抜けした今年は、普通に行けば2位に繰り上がる筈だったんですが、またしても3位。 ゴリ押し家康にやられちゃった感じですな。 ちなみに去年、復興予算を流用してゴリ押ししたお陰で2位になった山口県の ちょるる は、悪事がバレて7位に落ちちゃいましたが、家康くんも明日は我が身でありましょうなぁ。 1位になれなかったらウナギのチョンマゲを切って出家大名になる! そう公言して、浜松のウナギ関係者の顰蹙を買っているようですが、果たしてどうなることやら…。 で、今年のベスト10を個人的な趣向で論じるとするなら、 与一くんかわりみ千兵衛 は、論外。 那須与一って、那須町のキャラなのかと思ったら栃木県大田原市だし、千兵衛の所属が (株)ふくやって、ただの辛子明太子のオッサンやんっ! 辛子明太子屋なら、辛子 (からこ) と明太子 (めんたいこ) という姉妹キャラで売り出せばいいのに、どうして千兵衛なんっすかね? 千兵衛なら、 にわかせんぺい 所属にしたほうがいいような? 調べてみたらどうやら、 「博多かわりみ千兵衛」 という煎餅を作って、それの宣伝用にキャラをでっち上げたという、そういう経緯のようですが、そんなやつに博多代表みたいな大きな顔をされても…。 で、 ふっかちゃん は普通に可愛いと思います。 ちょっとアホっぽい感じもあるんですが、頭にブッ刺した深谷ねぎが脳味噌まで達した結果だと思われるので、むしろ同情票を得られるのではなかろうかと。 同情票と言えば、B−1で顕著だった東北押しが、こっちではさっぱりだったりするんですが、本来なら あたまがふくしまちゃん とか、もっと上位に来てもいい筈ですよね? いや、さすがにこれはちょっとアレっすか。 で、世間では しっぺい の評判がわりと高かったりするようなんですが、去年の151位から今年は7位と、謎の爆アゲ。 磐田市のキャラっすな。 市内に伝わる霊犬伝説 「悉平太郎(しっぺいたろう)」 をモチーフにしたものだそうですが、疾病 (しっぺい) に苦しむという設定で、同情票狙い。 そういうワケではないんですな。 ここ を見ると、趣味は “まめちぐり” となっておりますが、何それ? …と思って、もう一度よく見直したら 「まちめぐり」 でした。 ああ、町巡りっすか。 何だかこう、 “マメ乳繰り” みたいなのを想像して、怪しからん犬や! …と憤慨していたんですが、ちゃんとフンドシを締めているので、糞害は大丈夫なのではなかろうかと。 いや、フンドシとオムツとは違うのかも知れませんけど。

 犬があまり好きではないので、犬キャラにもさほどソソられるものがない僕でありますが、そんなことで僕の一押しは しまねっこ 。 普通に可愛いっすよね。 が、オーソドックス過ぎてインパクトが薄いからなのか、去年の6位を上回って、日本一有名じゃにゃい島根県を有名にするのが目標にゃ!! そんな意気込みも空しく10位に後退。 語尾に 「にゃ」 を付けるしゃべり方も江川紹子のTwitterみたいで、ちょっと気持ち悪いにゃ。 江川紹子は麻原彰晃だけ相手にしてればいいにゃ。 で、先ほど一押しと書きましたが、それはあくまでもベスト10圏内に限定した話でありまして、真に押しまくりたいのは無論、地元キャラの “ゆめはまちゃん” 。 桑名と言えばハマグリっすよねー。 ぶっちゃけ、桑名ではハマグリなんかほとんど獲れなくなってしまって、平成7年の漁獲量…というか、蛤獲量は、たったの0.8トン。 曙太郎を1年に4回ほどホールドすればそれで0.8トンなので、これがいかにしょぼい数字であるか分かって頂けるかと。 曙太郎がK-1で戦った全記録が3年間で1勝11敗なので、いい勝負ですなぁ。 ま、最近はどっかから持って来た稚貝をばらまいて、それを育てて、57トンくらいまでは増えたみたいですが、違いの分かる男なら、こんなの桑名のハマグリの稚貝じゃねぇ! そう、簡単に稚貝の違い見破られそうなんですが、そんな事情は差し置いて、桑名と言えば、とりあえずハマグリ押し。 他にめぼしい産物もないですからなぁ。 マンホールの蓋とかでは地味だしぃ。 ということで、2008年に誕生したのが、この “ゆめはまちゃん” 。 ハマグリなら普通に “ハマちゃん” でいいような気もするんですが、それだとダウンタウン、もしくは釣りバカ日誌っぽいので、夢見るはまぐりの女の子という何だかよく分からん設定にして、このような名前になった模様です。 初期の段階では こんな感じ で、かなり微妙だったんですが、後に胴体と手足が生えて、膨らみも出て、立体になって、化けました。 ほれ 。 地元贔屓は抜きにしても、けっこう可愛い♪ が、知名度や人気のほうはまだまだ今ひとつで、去年の順位は291位に終わった模様。 四日市の “こにゅうどうくん” ( ここ 参照) に惨敗するとか、あり得ねぇ。。。 津の “シロモチくん” ( ここ 参照) にも負けましたかぁ。そうですかぁ。。。

 で、今年の結果はどうだったのかというと、ひこにゃんのパクリのモチ野郎が、この順位 。 去年から順位を上げやがりましたな。 モチの癖に生意気な! で、一方、四日市の妖怪は これ 。 おおっ、200位近くもランクダウンしましたな。 ま、キミ達のところには、でっち上げB級グルメのトンテキがあるから、別に悔しくなんかないよね? で、我らがゆめはまちゃんはというと、 ほれ 。 おおっ、ベスト100入りっ! 極めて低レベルな争いながら、一応、三重県内ではトップに上り詰めたようです。 やったぜ! ちなみに桑名にはもうひとり、ハマグリ系のキャラがいたりします。 ほれ 。 1261位。 ・・・。 ネーミングのストレートさと、顔の輪郭のハマグリっぽさでは、こっちの娘のほうが上だと思うんですが、こんなの にも負けちゃいましたかぁ。 ぐらんぷり初参戦の緊張で震え? 大丈夫!基礎がしっかりしてますから。 うまいっ! …が、キャラとしてはあまりにも微妙。 おまけに、 こんな 中小企業の社長の自己満足キャラよりもランクが下だと知ったら、はまぐり娘ちゃん、落ち込んで自分の殻に閉じこもっちゃうかも知れません。 ショックのあまり、海に身を投げちゃう? 大丈夫!ハマグリは泳げますから。 ほれ 。 見辛いですがとかいうレベルじゃない気がするんですが、とにかくまあ、はまぐりペアの更なる飛躍を全力でサポートする所存でありますので、電通に回すお金を 『サバ通』 に、ちょうだい♪

 ということで、今日はブルー・ミッチェルを取り上げてみたいと思うんですが、 “世界3大ミッチェル” の1人ですよね。 あとの2人はレッド・ミッチェルと、城みちる。 それ、 “世界2大ミッチェルと1みちる” じゃね? そんな気がしないでもないんですが、ジャズ・トランペッターと、ジャズ・ベーシストと、イルカにのった少年。 ずいぶんと狭い世界だったりもしますよね。井の中の蛙、大海を知らずというか。 ま、カエルは海水に入ると浸透圧で体から水が出て死んじゃうので、大海を知らないのは当然なんですけどね。ショックのあまり、海に身を投げちゃったらそれで終わりなんですが、とまあそれはそうと、今日はミッチェル 『ザ・シング・トゥ・ドゥ』 というアルバムを紹介したいと思います。 ブルーなので名前のフォントを青くしてみたんですが、ブルーノート盤だったりもします。 リバーサイドの人気トランペッターという呼び方をされることがあるんですが、ブルーノートとの関わりも薄くはなく、ホレス・シルバーのアルバムでよく名前を見掛けますよね。 シルバーなので銀色のフォントを使ってみたんですが、ちょっと分かりにくいですな、こりゃ。 初リーダー作 『ビッグ・シックス』 を吹き込んだ1958年以来、リバーサイドにたくさんの作品を残してきたブルー・ミッチェルだが、ブルーノートの看板スター、ホレス・シルバー率いるコンボの主要メンバーとして活躍していたことが縁となって、63年になってブルーノートへと移籍している。 そう、上條直之クンが書いた日本語ライナーに記されておりますが、移籍後はヰセキのコンバインを乗り回したり、遺蹟を発掘したりして、有意義な日々を過ごしていた模様です。 で、移籍後に 『ステップ・ライトリー』 というアルバムを吹き込み、それに続く第3弾が本作という位置付けになる、お茶漬け。 そういうアレであるようなんですが、テナーには汁婆クインテット時代からの盟友、ジュニア・クックを配し、ピアノにチック・コリア、ドラムスにアル・フォスターという、当時の新鋭を起用し、ベースは地味にジーン・テイラー。 そんな面子だったりするんですが、とまあそんなこんなで、じゃ、聞いてみましょう。

1曲目は青ミッチェルのオリジナルで、 「ファンジー・ママ」 。 肛門からの出血に怯えるカーチャン? それは 「不安痔ママ」 なので、微妙に違うと思うんですが、で、曲のほうはというと安心感のある、どちらかというとおちゃらけた雰囲気のファンキー・チューンだったりします。 調べてみると “hunji” という単語はあって、 “fungus” の複数形だったりするようなんですが、ふんがす?  真菌類とか菌類とか、そういった意味のようですが、その辺りの事情はライナーノートで触れられているんっすかね? 疑問に思われる方のために説明しておくと、Fungii というのは西インド諸島の料理である。熱くてスパイスがきいているのかどうかは知らないが、 「ファンジー・ママ」 は確かにそのとおりだ。フォスターのソロはまちがいなく鍋にコショウをふりこんでいる。 ということで、菌類、ぜんぜん関係ないやんっ! …という事実が判明した次第でありますが、いや、コショウ味のキノコ鍋であるという可能性も僅かながら残ってはいるんですけど。 で、演奏のほうはというと、確かに西インド諸島っぽいっすな。 2管のユニゾンによるテーマに続いて、ジュニア・クックがいい感じにキノコを料理して、途中でミッチェルが絡んで来たりして、ま、賑やかではありますな。 続いてミッチェルのソロが出てきて、今度はそこにクックが絡むという、お約束の展開。 で、続いてはチック・コリアのソロっすか。 個人的にこの人の事は特に理由もなく、何だか無駄に人気があるというだけで毛嫌いしていたりするんですが、当時はまだチョイ期待の新人といった状況だったようで、あまり癖のない初々しいピアノを弾いてくれております。 特に毛嫌いする要素はどこにもなさそうなので、帰りの会で 「チックくんが掃除をサボっていましたぁ。」 とチクるのは、やめておこうかと。 で、チッくんのソロの中盤にホーンのアンサンブルが絡むという演出もあったりして、最後にアル・フォスターのタイコがフィーチャーされて、でもって、テーマに戻って、おしまい。

 ということで、次。  「モナズ・ムード」 。 「モナの気分」 っすか。 これにヤラれちゃう男は少なくないようですが、二岡智宏とか、細野豪志とか。 ちなみにこれはジミー・ヒースのオリジナルで、アレンジも彼が担当している模様ですが、地味にヒースな曲を書いてくれる人なので、ちょっぴり期待。 で、実際のところは山本モナというよりも今井メロな、メロウなムードの仕上がりだったりするんですが、哀調に満ちたバラードで、以前にヒースが自分のバンドでレコーディングしたこともある。 ミッチェルはここで、コリアの軽い支援を受けながら、美しい音と鋭い感性を披露している。 そう、レナード・フェザーくんは書いておりますな。 実際のところはクックの支援も軽く受けていたりするんですが、ま、概ね、ミッチェルのラッパをフィーチャーした、ほんのちょっとしたプチ小品といった1曲でありました。 で、次。 アルバム・タイトル曲の 「ザ・シング・トゥ・ドゥ」 。 「ザ・慎吾と藤堂」 。 ホモ漫画に使えそうですな。 いや、藤堂だけなら性別は分からんのですが、イメージ的には藤堂高虎。 初代の津藩主っすよね。 「つはんしゅ」 って、語呂が悪過ぎなんですが、藤堂高虎公が浪人時代に、餅屋から受けた恩を忘れないよう藤堂家の旗印を「まるもち3つ」にした。 そんな逸話から生まれたのが 「シロモチくん」 なんだそうですが、何だか適当な蛤キャラよりも、謂われはちゃんとしているような? でもまあ、逸話から生まれるなら、五輪真弓やろ!? …という気もするし、そういえば桑名にはまだ他にもハマキャラがいるという事実が発覚したんですが、 ほれ 。そういえばアピタ桑名店の広告に出没しておりますな、こいつ。 企業・その他ゆるキャラランキングでは104位と、意外と健闘。 はまぐり娘はますます立場がありませんが、このまま とつか再開発くん 同様、消えちゃう運命にあるんでしょうか? 戸塚などという、ヨットスクールな印象しかない地味な区を全国区にした功績は計り知れませんが、再開発事業が完了して、お役御免になっちゃう模様。 とまあそれはそうと、これもまたジミー・ヒースの曲のようで、ミッチェルとクックがホレス・シルバーのもとにいたころの演奏に近い。リズム・セクションの強烈なぶちかましを受けて、ふたりのホーン奏者は豪快にスイングしてみせる。コリアが妙技を披露したあと、テイラーのソロがアンサンブルにまとわりつき、最後には全体が即興演奏に突入する。 そういうアレになっている模様です。 明るく正しいハード・バップといった仕上がりで、随所にヒースらしさが感じられて、ヨイショっと。 ジュニアのテナーもいい感じにクックだし、ミッチェルのラッパも適度にブルー。 定番の 「1人が管楽器を吹いているバックで、もう1人が絡むプレイ」 も聞かれるし、チックのソロのバックにホーン・アンサンブルも被ってくるし、第2、第3のテーマみたいなのも出てくるし、なるほど、これは確かに汁婆クインテットっぽいっすな。 …という感慨に浸ることが出来る、そんな1曲でありました。

 で、次。  「ステップ・ライトリー」 。 移籍第1弾になる筈だったのが、何故だかオクラ入りになっちゃったらしいアルバムのタイトルと同じなんですが、そっちでも演奏されていた模様。 ちなみに作曲したのはジョー・ヘンダーソンだじょー。 言われてみれば確かに、かすかにそんな気がしないでもないんですが、完璧なミッチェル世界というか、そういう仕上がりになっていたりします。 ゆったりしたテンポでレイジーな空気が漂っていて、切れ痔な人にはいいかも知れませんが、個人的にはちょっと、かったるいような? かったるい。 平安時代には 「カヒナダユシ」 と用いられた語で、 「カヒナ」 は 「かいな(腕)」 、 「ダユシ」 は 「だるい」 の意味である。 ほぉ、ヤングな若者言葉だと思っていたんですが、意外と歴史があるんですな。 構造は16小節だがブルースの香りがある。ここでは全員がくつろいでいて、すこしも緊張感があらわれていない。 そう、フェザー君も書いておりますが、確かにブルースの香りっすよね。個人的にはズロースの香りのほうが好きなので、そこのところがちょっと不満だったりするんですが、 サンタズロースさんのワキの匂いをシークレット 。 「ズロースの香り」 でググったらこんなのがヒットしたんですが、サンタズロースさん、50代/男性。 チェンジ! ということで、ラストです。 全部で5曲しかないので楽なんですが、 「チックス・チューン」 はチッくんのオリジナル。 「ユー・ステップト・アウト・オブ・ザ・ドリーム」 の巧みな改訂版なんだそうですが、巧みなと言えば、 タクミナ という会社がありますよね。 薬注ポンプ屋さんっすな。 「ヤクちゅう」 って、僕らの業界では普通に使うんですが、一般人には 「ヤク中」 だと思われているかも知れません。 もう、ウシ目ウシ科ウシ属に分類される偶蹄類が好きで好きで…みたいな。 で、曲そのものはアレです。 けっこう、いい感じ? 曲名こそ安易だが、なかなかに垢抜けた曲想をもっており。 そう、上條クンも評価しておりますが、垢嘗 (あかなめ) 、食糧危機のピンチ! 軽快で快活なテーマの後、作曲者が最初にソロを取るという不文律に基づいて、チッくんのピアノが登場。 ホレス・シルバーへの軽い挨拶といった気配がある。 そう、ギトラーくんは書いておりますが、いや、原文ライナーはレナード・フェザーではなくて、アイラ・ギトラーでしたか。アイヤー。 途中、間違ったことを書いたかも知れませんが、さほど大きな問題ではないので、このまましらばっくれるとして、で、チック・コリアのピアノって、普通に美味いっすな。 ちょっぴり見直してしまいましたが、で、以下、クック、ミッチェルと、各自の充実したソロが披露され、 ts→ds→tp→ds の掛け合いで大いに盛り上がって、でもって、テーマに戻って、今日のところは、以上っす。

【総合評価】 悪くはないんですが、ぼーっと聞いている限り、今ひとつインパクトを感じさせない仕上がりでありますなぁ。 そんな感慨を持っていたんですが、今回、改めてそれなりに真剣に聴き直してみた結果、まあまあ、それなりに悪くは無いな。 そんなふうに上方修正するに至ったイタルタス通信。 そんな1枚でありました。 さあ、ここまで読んだなら、ジャケットからレコードを取り出し、ターンテーブルに載せて、耳をかたむけよう。 やるべきこと ( “THE THING TO DO” ) はそれしかない! ライナーノートはそんな一文で終わっているんですが、慎吾と藤堂、ヤルべきことは、それしかない!


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