WORTH WAITING FOR (JUSTIN TIME)

P.J.PERRY (1990/12)

WORTH WAITING FOR


【パーソネル】

P.J.PERRY (as,ts) KENNY BARRON (p)
CHUCK DEARDORF (b) VICTOR LEWIS (ds)
【収録曲】

(01-03) I CRIED FOR YOU / STARDUST / YOU'D BE SO EASY TO LOVE
(04-06) BLUE AND SENTIMENTAL / POOR BUTTERFLY / BLUE DANIEL
(07-09) STAR CROSSED LOVERS / NAMELY YOU / SMOKE GETSIN YOUR EYES
(10-12) MYOLD FLAME / DIG / EVERYTHING WE SAYGOODBYE
(13-14) MY IDEAL / NEVER LET ME GO
【解説】 ( 2014年01月26日更新 / 連載 1,108回 )

 坊や、よい子だ、ねんねしな〜、今も昔も変わりなく、人の情けが幸せを〜、フフフ〜、フフフフ〜、フンフフフフンフ〜ン♪ ということで、後半よく覚えていないし、もしかしたら1番と2番の歌詞がごっちゃになっているかも知れませんが、今日は 『日本昔ばなし』 について考えてみたいと思います。 中でも本命は 「わらしべ長者」 で、それ以外は特に語るもなかったりするんですが、それだけで1回の原稿が賄えるとはとても思えないので、前振りでどこまで無駄に引っ張ることが出来るか。 そこが勝負のポイントとなってきそうです。 とまあそんなことで、まずは 「舌切り雀」 なんですが、この物語に含まれる教訓は、ただひとつ。 欲張ってはいけない。 そういうことになろうかと思うんですが、主な登場人物は3人…というか、正確には2人と1匹。 もう少し正確に言うと、登場人物が2人で、登場雀物が1匹。 で、人物のほうの内訳はというと、いい婆さん×1、悪い婆さん×1。 そういう配分になっております。 「赤い靴はいてた女の子」 ではないので、いい爺さんというのは登場しません。 何でもいいけど日本昔ばなしって、必ずと言っていいほど、いい人と悪い人がペアで登場しますよね。 頭が悪い兄貴と、めっちゃ賢い弟とか、そういうパターンのあるんですが、プラス要素とマイナス要素の鮮やかなコントラストが最大の見せ場になります。 ま、中には 「賢くない兄と、ずる賢い弟」 という、どっちもアカンやん! そんな作品もあったりするんですが、で、僕が今回、声を大きくして言いたいというか、フォントを大きくして書きたいのは、

 舌きり雀の悪い婆さんって、言うほど悪いか?

ということなんですが、それともうひとつ、被害者ヅラしてる雀って、けっこう悪いヤツじゃね? そういう問題もあります。 もっと根源的な話として、「舌切り雀」 じゃなくて 「舌切られ雀」、 もしくは 「舌切り婆さん」 じゃね? そんな疑問もあるんですが、そこまで踏み込むと 「わらしべ長者」 まで話が進まなくなる恐れがあります。 それならそれで、ぜんぜん問題はなくて、僕的にはむしろ喜ばしい状況だったりするんですが、 「舌切り」 のほうが語呂がいい。 そういう側面もあったりしますよね。 「舌切り」 だからこそ 「着たきり雀」 という派生語が生まれたワケだし、もうちょっと頑張れば 「寝たきりスルメ」 という、新しい物語を生み出すことだって可能です。 いかついイカ釣り漁師に吊り上げられたイカは、干されてぺったんこになって、二度と起き上がることが出来なくなってしまいました。おしまい♪ ま、頑張って生み出してみたところで、それだけのつまらない物語に終わってしまいそうなんですが、 で、一方の 「舌切られ」。 いくら頑張っても 「舌平目」 くらいしか語感の似通った単語を思い付かないんですが、そういえば舌平目って、どうして舌平目なんて名前が付いたんですかね? もっと根源的な話として、どうして平目という名前が付いたのかも、よくよく考えると不思議だったりするんですが、そんなの簡単じゃん。 体が平ぺったいからに決まってるじゃん。 賢くない兄ならそう言うかも知れませんが、さすがは賢くない兄。 考えが浅いっすなー。 平目が平ぺったいのは体全体の話でありまして、決して目の部分が平ぺったいわけではありません。 ま、出目金みたいに目が3Dなワケではないので、目が平たいと言っても間違いではないんですが、全体の特徴を表すのであれば 「平目」 ではなくて 「平体」 のほうがよりベター。 でもそれだと、同じように体が平ぺったい鰈だって、 「平体」 になっちゃうじゃん。 そういう問題も出てくるので、話はそう簡単ではないんですが、平目と鰈。 見た目はよく似ているのに、和食の料理人がよく煮ているのは鰈のほうで、平目のほうはあまり煮ていません。 エマニエル夫人がムニエルにしているイメージっすよね、平目は。 じゃ、鰈のほうはエマニツケ夫人が煮付けにしているイメージなのかというと、エマニツケ夫人という存在そのものがぜんぜんイメージ出来なかったりするんですが、エマニツケではなくて、江間睦子夫人。 それならけっこういい感じかも?

 ちなみに 「左ヒラメに右カレイ」 という見分け方を発見したのは、さかなクンさんだと言われております。 が、言われているだけで、実際はガセなんだそうです。 「左ヒラメに右カレイ」 なのか 「左カレイに右ヒラメ」 なのか、どちらが正しいのか分からなくなったりするんですが、ヒラヒラさせたら、ヒラメの左に出るものはない。 そう、頭に 「ひ」 が付く語呂のよさで覚えておくと大丈夫なのではなかろうかと。 外国にはヒラヒラさせて平目の左に出るカレイもいるそうなので油断はならんのですが、ちなみに平目という名前の由来は、ヒラヒラしていて、平たい面に目が付いているから、平目。 そういう説と、平たいサカナだから、ヒラメ。 そういう説とがあるようです。 山女魚と書いてヤマメ、平魚と書いてヒラメ。 そこから平目に転じたと、そういうワケでありますな。賢くない兄が言ってたのは、ほぼ正解だったことになりますが、じゃ、カレイの立場はどうなるのかというと、カラエヒ転じて、カレイと成す。 そんな由来があるんだそうで。 エヒというのはエイのことで、枯れ葉色したエイ → 枯らエイ → カレイ。 昔はエイの仲間だと思われていたんですな。 言われてみれば確かにエイも平ぺったくてヒラヒラしておりますが、エイというのは、軟骨魚綱板鰓亜綱に属する魚類のうち、鰓裂が体の下面に開くものの総称なんだそうで、同じ仲間で鰓裂が側面に開くタイプは、サメ。 ほぉ、エイとサメって、親戚みたいなものだったんですかぁ。 一方のカレイはというと、硬骨魚綱カレイ目カレイ科に分類される魚類の総称なんだそうで、もう、骨の硬さからしてエイとは別の生き物です。 ヒラヒラしているから同じ仲間って、考えが浅すぎますな、昔の人。 賢くない兄にも負けちゃいそうなんですが、で、一方の平目はというと、カレイ目カレイ亜目ヒラメ科に属する魚の一種。 ほぼ同じ種族だと考えてよさそうですが、じゃ、舌平目はどうなのかというと、カレイ目ウシノシタ科。 ウシノシタというのは 「牛の舌」 のことだと思うんですが、ヒラメよりも牛タンに近い生き物だったんですな。ちょっと意外でした。 ま、牛タンに近いのは見た目だけで、生き物としてはやはりヒラメに近いんだと思いますが、 こんなの 。 ちなみに牛タンは これ 。 網の上で焼かれている状態では、似てるのかどうかよく分からなかったりするんですが、で、舌平目を煮てる状態が こちら 。 煮てるというより、煮られちゃった後の状態なんですが、こうなってしまうとカレイの煮付けと区別が付きません。 こうなってくると、カレイでも普通にムニエルが作れそうなんですが、素材というよりエマニエル夫人か、江間睦子夫人か、作り手の違いのほうが大きそうでありますな。

 で、えーと、 「舌切られ雀」 の話。 ところでスズメに舌なんてあるんですかね? 百舌鳥 (もず) なら舌は百枚くらいありそうなんですが、ちなみにモズというのはスズメ目モズ科モズ属に分類される鳥類なんだそうです。 となると、スズメ目スズメ科スズメ属に分類される鳥類のスズメにだって舌があっても不思議ではないんですが、ちなみにカラスもスズメの仲間だったりします。 そんなこと、あらすか。 そう名古屋人に言われるかも知れませんが、スズメ目カラス科なので、そんなこと、からすか。 で、そのスズメたんが、どうして舌を切られるという痛ましい事件に巻き込まれちゃったのかというと、詳しくは ここ を見て貰うとして。 なんじゃ、この雀娘は。 こんな擬人化されたスズメたんだっとは思ってもみませんでしたが、それはそうと、いい爺さん、ちゃんと出て来てるやん。 仕事の合間に記憶だけを頼りに書いたので、不正確な記述になってしまいましたが、で、スズメがどうして舌を切られちゃったのかというと、欲張りで意地悪なお婆さんが作った 「のり」 を食べてしまったから。 昔、うちにいた黒猫のクロコは海苔が好きでよく食べてましたが、そんなもん食うから、余計に毛が黒くなるんや! そう思わずにはいられませんでした。 で、一方、スズメが食ったのは海苔ではなく、障子を貼るのに使うほうの 「糊」 なんですが、皿いっぱいあったのが綺麗に無くなっていたというんだから、どう考えたって食い過ぎぃ。 で、婆さんに 「糊はどうした?」 と問い詰められて、シラを切ったというんだから、態度も悪過ぎぃ。 その結果、婆さんが激怒して、舌を切られるという事態を招くんですが、ま、因果応報っすよね。 いくら婆さんが欲張りで意地悪だからと言って、その糊を勝手に食っていいワケはありません。 普通に犯罪です。 犯罪を犯したら罪に問われるのは当然でありまして、例えばイスラム刑法のハッド刑。

  ・クルアーン第5章第38節を根拠として 「窃盗を行った者に対する指または腕の切断」
  ・クルアーン第24章2節を根拠として婚外ニャンニャンを行った男女に対する鞭打ち
  ・飲酒者に対する鞭打ち
  ・既婚者の婚外ニャンニャンや同性愛、イスラームから他宗教への改宗者にたいする石打ちによる死刑

 鞭打ちって、そっちのほうの趣向がある男女にとってはご褒美でしか無かったりするんですが、 「大切なモノを盗んだのは、この指かぁ!?この腕かぁ!?」 とか言って、その指や腕を切っちゃうというのは、ある意味、理に適った刑罰ですよね。 「大切な糊を嘗めたのは、この舌かぁ!?」 とか言って、婆さんが舌を切っちゃったのも当然と言えば当然でありまして、むしろ、石打ちの死刑にされなくてラッキーだったレベル。 普通、焼き鳥にされますよね。 伏見稲荷では米を食うスズメは害鳥扱いで、参道でスズメの焼き鳥を売るのは神様公認…というか、むしろ推奨されていたりするんですが、舌を切るのが残酷だというのなら、牛タン塩焼きとか、タンシチューとか、タン壺とか、食えなくなっちゃうしー。 ま、タン壺は別に食えなくてもいいんですが、それはそうと、いい婆さん、登場しませんな。 そう言えば、いい爺さんと悪い婆さんのコンビであったなと、今さらながら思い出したんですが、いい爺さん用のお土産に、大きなつづらと小さなつづらの2種類を用意したスズメの意図もよく分かりません。 可愛いおちょんが用意してくれたんだから、せっかくだから大きいほうを。 そう爺さんが考えたとしたら、どうするつもりだったんでしょうな? 普通に宝物が入ったほうのつづらだけ用意して渡せばいいのにぃ。 で、爺さんも爺さんです。 普通に黙ってつづらを差し出せばいいのに、「おちょんからお土産を貰って来たぁ。大きいつづらと小さいつづらがあったけど、わしゃ、欲の無い、いい爺さんなので、小さいつづらのほうをチョイスしたぁ。」 とか、余計なことを言うもんだから、婆さんの逆鱗に触れる羽目になるんですよね。 で、本来なら被害者である婆さんに食っちまった糊の分を弁償しなければならない立場なのに、魑魅魍魎やら妖怪変化やらが詰まったつづらを渡すスズメも大概でありますなぁ。 この婆さんが何をしたって言うんや? ちょっと欲張りで意地悪なだけやんっ! 「いじわるばあさん」 の青島幸男は東京都知事になれたというのに、この扱いの差は何や!? あまりの理不尽さにイソジンでうがいをしたい気持ちで一杯でありますが、欲張りで意地悪だというのも、スズメが勝手に言ってるだけなのかも知れないしぃ。 どうもこれ、若いスズメとの婚外ニャンニャンに耽るエロ爺ィが、糟糠の妻を蔑ろにする物語であるように思えてきたんですが、カレイの煮物が得意な江間睦子夫人、カワイソス。。。

 ちなみに 「えまむつこ」 でググってみたら、江間むつ子 (むつこ) 、江間ムツ子 (むつこ) 、江間睦子 (むつこ) 、江間六子 (むつこ) 。 いくつかのパターンが出て来たんですが、江間ムツ子が一瞬 “肛門ムツ子” に見えてしまったのは江間さんには内緒にしておくとして、とまあそんなことで、今日のお話は、おしまい♪

 ということで、今日はP.J.ペリーっす。 このところトランペッターのアルバムを取り上げているんですが、今回は特別編。 どうして開港記念日でもないのにペリーなんかが出て来たのかというと、CDを貰っちゃったんですよね。 誰からなのかというと、ヒロシ。 本人はドナルド鱒を名乗る所存のようでありますが、ん? イリノイ・ジャケー → イリノイ鮭、デヴィッド・マレイ → デヴィッド鰈、アーネット・コブ → アーネット昆布。 魚名 (うをな) にはそれぞれ、れっきとした由来があるんですが、“ドナルド・ます” っぽい人って、いましたっけ? 僕が知らない新種のキャラなのか、あるいは 「鱒(ます)」 という読み方が間違っているのか、はたまた特に深い意味はないのか。 その真相は深い闇に包まれておりますが、僕なりに考えていた魚名もあったりするんですけどね。 確か、ヒロシっぽい感じのジャズマンと魚介類にちなんだネーミングだったんですが、えーと、何でしたっけ? ピロシキ・ヒロシ? ジャズマンに関係ないし、魚介類でもないし、そんな名前で無かったことは確かなんですが、忘れてしまいましたなぁ。 ま、本人がドナルド鱒で行くと言っているんだから、他人がとやかく言う話ではないんですが、そのドナ鱒くんにメーカー希望小売価格17円(税込)のジャケを3枚ほど、適当に見繕って放流したところ、何倍にも増えて故郷の川に戻ってきました。 CD4枚、カレンダー2種、手帳などなど。 何だか 「わらしべ長者」 になった気分でありますなぁ。 …というのが、今日の前半ネタに繋がった次第でありますが、結局、わらしべの 「わら」 の字も出て来なかったんですけど。 で、世界のオゾネのサインも同封されておりました。 小曽根真っすか。 この人の名前、ジャズメンと言うより演歌歌手の名前みたい。 そんな感想も添えられておりましたが、そっかぁ? 個人的には大食い・バーコード頭の印象が強かったりするんですが、ギャル曽根と中曽根のハイブリッドで。 で、化けた4枚のCDのうちの半数ほどがペリーさんのものだったんですが、結構ストレートなアルトとテナーを聴かせます。お気に召さなければケニー・バロンのソロパートでも聴いてくださいな。 そんな注釈が付けられていたのが、この 『ワース・ウェイティング・フォー』 という1枚であります。 本人のサインらしきものが書かれていて、かなり貴重なブツであるとお見受けしましたが、ジャケットの写真を見る限りでは、上之保の水道の安岡さんっぽいキャラですな。 のっぺりとした顔で、ジャケ絵を書くのが簡単そうなのは嬉しいんですが、オマケを入れて全部で14曲も入っていて、正直ちょっと面倒。 適当に片付けて、さっさと切り上げるのが得策ではないかと思うんですが、とまあそんなことで、さ、頑張りましょう。

 ということで、1曲目。  「アイ・クライド・フォー・ユー」 。 「君に泣く」 というシンプルな邦題があった気がするんですが、黄身と、白身と、カラザ。 僕の場合、泣かされるのはカラザでありますな。 タン壺を啜ってるような感覚で、気持ち悪ぃぃぃ。 私のカラザだけが目当てだったのね! もし、そんな変態的な奴がいるとするなら、今すぐにでも縁を切りたいレベルなんですが、で、演奏のほうはというと、こちらは変態性のカケラもない、極めてオーソドックスな仕上がり。 なるほど、確かに結構ストレートなアルトとテナーを聴かせてくれますな。 ここで吹いているのはアルトのほうだと思うんですが、例えて言うなら、ルー・ドナルドソンっぽい感じぃ? いや、ちょっと違いますかね? ま、いずれにしろ、真っ直ぐな吹きっぷりで、なかなかいいじゃん。 テーマに続いてケニー・バロンのソロが出てくるんですが、こちらのほうも、極めて良好。 ぶっちゃけ、この人は 「毛に貼ろう、ん〜、快感、サロンパス」 という俳句のネタ要員としか思っていなかったんですが、ピアノもちゃんと弾けるんですな。ちょっと見直しました。 で、続いてペリーくんの開港的なソロが披露されて、でもって、テーマに戻って、おしまい。 で、次。  「スターダスト」 。 今さら感が半端ない、超定番のスタンダードでありますが、ペリーくんはアルトで実に正統的なバラードを披露してくれております。 基本、真っ正直にテーマを吹いているだけで、アドリブの要素はほぼ皆無。 毛にー君の表面的な見せ場も無し。 よって、書くことも無し。 勝負が早くて、これはこれで、あり。


 で、次。 「ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥ」 …と思わせておいて、 「ユード・ビー・ソー・イージー・トゥ・ラブ」 。 後半部分もそんなタイトルの歌物があったりするんですが、作曲者としてコール・ポーターの名前がクレジットされておりますな。 あるいは単なるメドレーなのかも知れませんが、…とか思っていたら、普通に 「イージー・トゥ・ラブ」 の単品っぽいような気が? ちなみにペリーはテナーを吹いているものと思われますが、アルト同様、その吹奏ぶりは、極めて王道。 ちゃんとアドリブもあるし、バロンくんもフィーチャーされるしで、普通に楽しめる仕上がりです。 あ、ベースの人のソロもありますな。 チャック・ディアドルフ(?)とか言う人っぽいんですが、で、終盤は as→ds→p→ds の4バースで普通に盛り上がって、でもって、テーマに戻って、おしまい。 いやあ、普通によかったっす。 で、次。  「ブルー・アンド・センチメンタル」 。 ちょっぴり中間派っぽい雰囲気のバラードです。 中間派と、中核派と、キューカンバー。 この中で河童が好きなのはいちばん最後なんですが、棒状の九官鳥みたいな名前の癖に、単なるキューリだったりするんですよね、キューカンバー。 だから何なんだと言われても、別に何でもないんですが、ということで、次。  「プア・バタフライ」 。 「貧しい蝶々」 っすな。 お蝶夫人 by エースをねらえ!…ではなく、蝶々夫人 by プッチーニゆかりの何かだったと思うんですが、朗々と歌い上げるペリーくんのアルトがなかなかに魅惑的。 婆さんが貰ってきた大きなつづらには魑魅魍魎が入っていたんですが、魑魅と魅惑。 見た目的には似たような漢字なのに、婆さんは魑魅には魅惑を感じなかった模様ですな。 ちなみに魑魅というのは霊魂、または山林の気・沢や石の精、物の怪や化け物のことで、魍魎は 山や川、木や石などの精や、墓などに住む物の怪または河童などさまざまな妖怪の総称。 魑魅モウリーニョとかならサッカーが上手そうなんですが、地味モリゾーだと、地味なモリゾーみたいだし、で、バロンくんのいい感じのピアノも聞けたりして、出来としては、なかなか。

 ということで、次です。 7曲目、 「スター・クロスド・ラバーズ」 。 いや、その前に6曲目の 「ブルー・ダニエル」 というのがありますな。 早く片付けたい一心で、ちょっと先走ってしまいましたが、ダニエルというのはアレっすよね。 キティちゃんの彼氏。 ディアダニエルでしたっけ? ぬいぐるみを作っても、あまり大切にはして貰えなくて、ダニエルにダニいるぜ。 そういった状況になりがちなキャラなんですが、ブルーな気分になっちゃうのも、ま、やむなしかと。 が、曲のほうはぜんぜん青くはなく、いい感じにラブリー&キュートだったりするんですが、作曲者としてフランク・ロソリーノの名前が書かれておりますな。 ロソリーノなのか、ソロリーノなのか、分からなくなっちゃうことで有名なキャラなんですが、意外に曲作りの才能もあったりするんですな。 田作りの才能とかだと、おせち料理くらいしか役には立たなかったりするんですが、ペリーのラブリーなアルトと、バロンのキュートなピアノがいい感じで、なかなか。 で、続いては先ほど先走って名前を出しちゃった 「スター・クロスド・ラバーズ」 なんですが、こちらはエリントンとビリー・ストレイホーンの作である模様です。 で、これはバロンのピアノをフィーチャーしたトリオものなんですな。 ペリーくんはお休み。 ま、全部で14曲もあれば、1回くらいは手を抜きたくなっちゃうだろうし、聞いているほうとしてもいい気分転換になるので、こういうのはアリアリだと思います。 で、次。  「ネイムリー・ユー」 。 全部で14曲もあれば、12回くらいは手を抜きたくなっちゃう僕としては、既に集中力が無に帰する寸前だったりするんですが、これはアレです。 小粋な小唄といった仕上がりで、終盤、アルトとタイコの掛け合いがあったりして、なにより。

 で、次。  「スモーク・ゲッツ・イン・ユア・アイズ」 。 日本名 「煙が目にしみる」 、略して “ケムシミ” っすな。 個人的に好きな曲なので、ケムシミ、楽しみ♪ で、結果、冒険しないキャラらしい堅実なバラードに仕上がっているのかと思ったら、ミディアム・ファストのボサノヴァ調にアレンジされていたりして、意外な展開。 ペリーのテナー、バロンのピアノは共にいい感じで、よかったな。 そんな仕上がりだったりして、とまあそんなことで、次。  「マイ・オールド・フレイム」 。 今度こそ冒険しないキャラらしい堅実なバラードだと踏んだら、やっぱりそうだったんですが、で、次。  「ディグ」 。 歌物メインの中で、ちょっと異色の選曲なんですが、遺書臭くはなく、生きる希望に満ち溢れた演奏が繰り広げられております。 で、次。  「エブリタイム・ウイ・セイ・グッドバイ」 。 しみじみとしたバラードです。 で、残るはオマケの2曲。  「マイ・アイデアル」 は、なんである、愛である、アイデアル洋傘。 そんな出来でありまして、でもって、ラストの 「ネバー・レット・ミー・ゴー」 は、ネバネバ冷凍巫女な仕上がり。 マルハニチロのマラチオン容疑者も捕まって、これでもう、冷凍食品がネバネバでも安心して食べられそうですが、とまあそんなことで、今日は以上です。

【総合評価】 全14曲は、いくらなんでも大杉漣。 真ん中あたりまではペリーくん、悪くないじゃん。 そんな感慨を抱いていたんですが、途中で完全にメゲました。 でもまあ、悪くはなかったので、ま、よかったんじゃないっすかぁ?


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