さくら〜、さくら〜 (中略) 夜桜お七〜♪ ということで、いやあ、桜の季節がやってきましたなぁ。 あちこちから開花の便りが届くようになりましたが、開花情報と言えば昔は三分咲き、五分咲き、七分咲きといった、七五三的な数量表記が一般的でありました。 理系脳には分かりやすくて、個人的には何の不満もなかったんですが、最近は違うんですな。 そんなにきっちり数量化する必要は無いじゃん。 そう考える人が多くなってきたのか、ちらほら咲いた、けっこう咲いた、もうすぐ満開。 そんなアバウトな表現が主流になっている模様。 「ちらほら」 と 「もうすぐ」 はまだいいとして、 「けっこう」 というのがちょっとアレっすよね。 血行のいい 「けっこう仮面」 、雨天決行、こりゃけっこう〜。 そんなシーンが脳裏に浮かんでしまって、いけません。 とまあそれはそうと、僕が来週行くことになっている京都の桜はどうなっているのかというと、 ここ を見れば一目瞭然。 「咲きはじめ」 の次が 「満開近し」 って、展開が急過ぎるにもほどがあるんですが、3月28日の時点では 「つぼみ」 あるいは 「咲き始め」 の地点が多いですな。 ヨシっ! 今度の週末は、ジャスト見頃になりそうな予感♪ で、桜ニュースの中に 「十石舟で夜桜巡り 京都・琵琶湖疏水で28日から」 というのがありますが、これもばっちり押さえておきましたぜ。 いいですよね、十石舟。 千石イエスが好きな僕からすれば、レベル的には1/100程度なんですが、舟の上から桜を愛でるというのも、なかなか風流なのではなかろうかと。 諸般の事情により、夜桜ではなくて午後5時の便を押さえたんですが、夕暮れと舟のコラボというのも、ご一興かと。 ここで一句。
夕暮れに グレ釣りの舟 子はグレる
難しい家庭問題から逃避して、趣味の世界に逃げる父親の哀惜がよく現れていて、秀逸でありますなぁ。 で、夜は夜で別のプランを押さえたんですが、前にも書いたオスキョーの これ 。 4月6日の夜間特別拝観(2)は申し込み当時、参加者が3人しかいなくて、どうなることかと思ったら、さすがに25人まで増えたようですが、紅枝垂れ桜のライトアップ、楽しみ♪ 浮き草旅ライターゆきんこさん が詳しくレポを書いてくれているんですが、ライターだけに文章書きと放火は得意そうなんですが、写真の腕はそれほどでもないような? ちなみに、境内はすべて撮影可能ですが、三脚・一脚の使用はご遠慮ください。 …とのことなんですが、ま、手持ちではこれが限界灘 by 段田男。 そんな気がするんですが、ちなみに、藤あや子の芸名の候補の中には 「玄界灘子」 というのもあったそうですな。 とまあそれはそうと、夜桜撮影の最大のネックは、そこ。 京都の有名処とか、ほぼ間違いなく三脚・一脚は使用禁止なんですよね。 一脚なんて、さほど邪魔にはならないような気がするんですが、それでも駄目。 結果、ブレブレ写真を量産する羽目になるんですが、何とかなりませんかねぇ。。。 何かいい “抜け道商品” があればいいんですが、シークレット三脚的な何か。 キャリーバッグの取っ手のところにカメラを取り付けることが出来て、とっても便利♪ そういうのがあってもよさそうなんですが、あとは、もっとシンプルな発想で 「二脚」 だとか。 三脚でも一脚でもないから、文句は言わせないぜ! で、調べてみたら、ちゃんとあるんですな。 こんなの とか。 ま、絶対に文句は言われると思いますけど。
脱法ドラッグというか、グレーゾーン金利的な対処法としては、ミニ三脚を胸に当てて使うという方法もあるみたいです。 こんな感じ 。 ほぉ。 どうせならモデルを巨乳ギャルにして欲しかったところでありますが、とりあえずポチってみました。 届きました。 で、試しに使ってみたんですが、効果のほどはというと、けっこう微妙。 で、見た目的には、かなりグレー。 いや、色は真っ黒なんですが、法的には灰色。 どうみても三脚やんっ! そう指摘されたら申し開きが出来ないほど脚が3本なので、三脚禁止の場所で使うのは、ちょっと躊躇っちゅね by 具志堅用高。 脚の無い三脚とか、そういうのはないんですかねぇ。。。 …と思って調べてみたところ、ありました。 ひも三脚 というのがそれなんですが、ほぉ。 これなら簡単に自作出来そうですな。 少なくともモモンハンくんよりはハイ・クオリティなものを作る自信はあるんですが、とまあそんなことで早速、材料を調達してみることにしました。 まずは、こんなヤツを用意します。
ということで、今日はウディ・ショウっす。 大切に すれば使える 腕、一生。 そんな秀逸な一句があったように記憶しておりますが、1989年2月、ブルックリンで地下鉄のホームから転落し、左腕を切断。同年5月に44歳の若さで帰らぬ人となった。 ほぉ。 まあまあ、いい歳になるまでは生き延びたという印象があったんですが、意外と若かったんですな。 今の僕より年下じゃん。 で、今回はそんなショウくんの 『ナイト・ミュージック』 というアルバムを紹介したいと思うんですが、録音されたのは1982年。 ということは37歳くらいっすか。 ジャケットでは謎のオッサンっぽく見えたんですが、意外と若いオッサンだったんですな。 で、これはニューヨークにある 「ジャズ・フォーラム」 というところでのライブのようですが、京都にあるウェスティン都ホテルのバーでもミニ・ジャズ・ライブが行われる模様です。 これ 。 僕がお泊まりする日は杉山千絵(vo)と笹井真紀子(p)というギャルが出演する模様。 デュオというのがちょっと物足りないんですが、でもまあ、ウディ・ショウみたいな人にハードなやつをガンガンやられても寝付きが悪くなりそうだし、雰囲気だけムーディ勝山っぽくなれば、それでいいかと。 一方、本場ニューヨークでは、ハードなやつをガンガンやられちゃったっぽいんですが、スティーブ・ターレという、個人的には、ターレ、誰? …なトランペッターが参加している模様。 で、ボビー・ハッチャーソンがゲストとして参加しているようで、これはかなりポイントが高かったりするんですが、ピアノがマルグリュー・ミラーというのもいいですな。 わりと新し系のピアニストの中では、けっこう好きなキャラだったりするんですが、去年、お亡くなりになっていた事が判明して、ちょっとショック。 57歳だったそうです。 44歳に比べれば立派に実年 (←死語) なんですが、死後の世界に逝ってしまうには、まだまだ早過ぎますなぁ。 こうなってくると、ボビ・ハチくんは大丈夫なのか、ちょっと心配になってきちゃいますが、死んだという話は聞かないので、とりあえずは無事なのではなかろうかと。 とまあそんなこんなで、腕の大切さに思いを馳せつつ、演奏のを聞いてみることにしましょうかぁ。
1曲目は誰なんだかよく分からないターレくんのオリジナルで、 「オレンジ・クレッセント」 。 真っ黄色の呉線というのは見たことがあるんですが、オレンジ色のクレッセント。 三日月でしたっけ? コルトレーンの 「クレッセント」 は名曲なんですが、こっちのオレンジのほうも、うーん、まあまあ? リズム・セクションによる、だんだん盛り上がっていく感じのイントロに続いて、2管のハモリでテーマが演奏されるんですが、複雑でアトーナルな要素も織り込んだメロディを持ち、そのテーマ・ステイトメントで聴き手を圧倒した後、うんぬん。 そう、日本語ライナーで大村幸則という人が書いておりますが、確かにアトーナルっすな。 意味はよく分からんのですが、圧倒的なナルトのようなパワーを感じさせます。 で、ソロ先発はトロンボーンのダーレくん。 ダレやすい楽器なんですが、ダレノガレ明美的な高いテンションを維持しているのは立派。 続くウディのソロは腕のよさを感じさせる仕上がりでありまして、こちらもなかなかのハイ・テンションっぷり。 続くハッチャーソンも適度にはっちゃけているんですが、録音の関係なのか、あまりクリアに聞こえなかったりするのは、ちょっと残念。 背後でタイコを叩いているトニー・リーダスとやらが、ちょっと悪目立ちしている感があります。 続くマルグリュー・ミラーのソロはミラーマン@植草一秀な輝きを感じさせ、でもって、アトーナルな要素も織り込んだテーマ・ステイトメントに戻って、おしまい。 11分33秒という長めの演奏なんですが、勢いだけで押し切られた感じで、さほど苦痛ではありませんでした。
で、次。 全部で4曲なので、この調子ではすぐに終わってしまいそうなですが、 「トゥ・キル・ア・ブリック」 はショウのオリジナル。 かつてのボスであるアート・ブレイキーに捧げたものなんだそうですが、 「煉瓦を殺すには」 。 物騒なタイトルを付けたものでありますな。 “Brick” は “Blakey” に懸けたものだと思われるんですが、上司殺害予告? 凶器は煉瓦のようなもの? ま、鈍器のようなものの一種として捉えることが出来るかと思いますが、鈍器でドーン! きぃぃぃぃぃぃ。 (←断末魔の悲鳴) 嫌な事件でありますな。 ま、結局のところ事件は未遂で終わったようで、ショウくんのほうがボスよりも先に死んじゃったのは皮肉でありますが、で、演奏のほうはというと、ピアノによるイントロからして、もう、超絶ノリノリ。 テーマそのものは極めてシンプルで、すぐにアドリブに突入するんですが、ソロ先発はショウくんでありますな。 ここでの吹きっぷりはちょっぴりフリー・ブローイング時代のマイルスを彷彿させるフリーなブロウだったりして、なかなかのグッド・ジョブで、ブロウ・ジョブ。 熱いっすな。 指宿の砂風呂ぐらい、熱いっ砂。 「指宿 砂風呂」 で画像検索すると、けっこうシュールなのがずらっと出てくるんですが、 砂むし温泉の入浴案内 は、けっこういい感じなんですけど。 長島温泉でもアトラクションのひとつとして、是非とも採用して頂きたいものでありますが、ちなみに 木曽岬温泉 には砂利風呂というのがある模様。 ま、ギャル客の需要がまったく見込めないのがネックだったりするんですが、で、短いアンサンブル・パートに続いて、ターレくんのソロが登場。 「ターレくんのソロ」 と、いちいち書くのは面倒なので、今後は 「タレクソ」 と略させて頂こうと思いますが、トロくさいボントロとは思えないようなハードなプレイが展開されておりまして、その実力の割になかなか派手な注目を浴びる機会が少ないが、プレイヤーとしてもコンポーザーとしてもユニークな才能の持ち主で、このセッションでもその個性と実力は存分に味わえる。 そう、日本語ライナーで褒められているだけのことはある。 そんな気がしないでもありません。 続くハッチャーソンのソロ、略してハッチャーソロもドライブ感に溢れまくっているし、ソロの最後を飾るマルグリュー・ミラーも手鏡片手に、大暴れ。 とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。 いやあ、熱かったっ砂。
ということで、次。 「エイペックス」 はマルグリュー・ミラーの書いたモーダルな曲。 そういう触れ込みなんですが、おっしゃるとおり。 ちょっぴりマッコイっぽいピアノのイントロに続いて、新主流派なテーマが演奏されるんですが、トロンボーンが入っているのもあって、2管編成ながらも3管ジャズ・メッセンジャーズの香りが色濃く感じられる仕上がりとなっております。 ウディ・ショウのソロもちょっぴりフレディ・ハバード風に聞こえたりして、わりと聞きやすい類いだと言っていいのではなかろうかと。 でもって、タレクソ、ハッチャーソロ、ちょっぴりマッコイっぽいミラーのソロ、略して、ちょマっぽミソと続いて、モーダルなテーマに戻って、おしまい。 真面目にレビューする気は既に失せてしまっているんですが、ま、よかったんじゃないっすかぁ? で、ラストを飾るのは 「オール・ザ・シングス・ユー・アー」 。 かなり疲れてきたので、最後くらいは軽く短く、しみじみとバラードで締めて欲しい気分なんですが、実際のところ、バラードとまではいかないまでも、かなりスローなテンポのファンキー&グルーヴな仕上がりとなっておりました。 イントロにパーカーの 「バーズ・オブ・パラダイス」 を持ってくるのは定番。 2管+ヴァイブの絡みでそいつを演った後、ウディ・ショウがワン・ホーンでしみじみと主旋律を吹奏、サビの部分はハッチャーソンにスイッチして、で、テーマの締めはトランペットにトロンボーンがオブリガードで絡むという、そんなアレンジが施されております。 いいですよね、オブリガード。 大きな鰤が、どーん。 そんな感じの言葉の響きだったりして。 で、ソロ先発はショウ。 ミディアム・テンポで輝かしいフレイズを綴っていく。 そう、日本語ライナーに書いてある通りの演奏が展開されております。 続くハッチャーソンの饒舌なソロも素晴らしい内容だ。 そんなことが書いてあったりもするんですが、最初のうちはさほど饒舌でもなくて、が、次第によく舌が回るようになってきて、最終的には、舌平目も真っ青、金正男も、まっさお。 そんな感じになったりして、でもって、地味なベースのソロを挟んで、テーマに戻って、ということで、今日は以上です。
【総合評価】 ウディ・ショウだし、ライブだし、全曲が10分超えだし、それなりに覚悟は必要なんですが、思ったほど精神的な苦痛を味わされるものではありませんでした。 ちなみに同日録音の 『マスター・オブ・ジ・アート』 という姉妹盤もあるようですが、そっちのほうには屈指の名曲 「スイート・ラブ・オブ・マイン」 が入っているんですな。 俄然、ソソられるものを感じて、思わずポチってしまったんですが、そんな気持ちさせてくれる程度には悪くない、そんな1枚でありました。 Amazonなら 891円くらいで買えるし、ま、いいんじゃないっすかぁ?