WAILING WITH LOU (BLUE NOTE)

LOU DONALDSON (1955/1/27)

WAILING WITH LOU


【パーソネル】

DONALD BYRD (tp) LOU DONALDSON (as)
HERMAN FOSTER (p) PECK MORRISON (b) ART TAYLOR (ds)

【収録曲】

(01-03) CARAVAN / OLD FOLKS / THAT GOOD OLD FEELING
(04-06) MOVE IT / THERE IS NO GREATER LOVE / L.D.BLUES
【解説】 ( 2014年05月25日更新 / 連載 1,123回 )

 ようこそ三重へ、津っ津津っ津♪ ということで、転勤になりましたぜ、津へ。 津→本社(名古屋)→岐阜と渡り歩いて、また振り出しに戻った格好でありますが、振り出し、モロ出し、カツオだし。 この3つの中なら、振り出しはカツオだしの次くらいにマシな気がするので、別にいいちゅや、いいんすけど。 ちなみに、相撲のモロ出しは、正式には 「不浄負け」 と言うそうですが、確かにあんなもの、不浄以外の何物でもありませんよね。 見たくない、山本譲二、モロ画像。 (←ジョージ・モロウに捧げた一句) と同じくらい、ソソられるものがありません。 女だけの相撲大会 でも、押し出されている手前のほうならともかく、「おでぶ山」こと札幌市のトラック運転手山本静香さん(38)のほうは、ちょっと…。 38歳。ちょうどいいサバ年齢ではあるんですけどね。 魚拓ページのニュースでは 「12歳以上の男女混浴が禁止に」 というのがちょっと気になったんですが、じゃ、源静香ちゃん(11)とかなら大丈夫なんですかね? あんなこといいな、出来たらいいな、あんな夢こんな夢、いっぱいあるけど〜 (中略) 静香ちゃんとお風呂に入りたいな〜 「はい、混浴コンニャク〜♪」 うん、何とかなりそうですな。 ちなみに和歌山には 「こんにゃく風呂」 という民話があるようです。 こんにゃくが美しいおなごに化けて、若衆目当てに…って、そんなレアなケースに期待しなくても、 これ さえあれば、いつでもどこでもお気軽に楽しめそうなんですが、 「完熟桃の香り」 っすか。 青い果実もいいんですが、完熟というのもそれはそれで山本静香さん(38)っぽくって、いいですなぁ。 いや、名前と年齢のイメージだけで言っているんですが、とまあそんなこんなで、転勤になりましたぜ、津へ。

 津。 何だかふざけた名前ですよね。 大津とか、草津とか、唐津とか、沼津とか、焼津とか、宮津とか、天津とか、何か上に一文字くらい付ければいいのに、津。 すごく間が抜けています。 天津飯ならけっこう美味しそうなんですが、津飯 (つめし) だと、ただ酢飯を詰め込むだけの飯っぽくて、あまりソソられるものがありません。 ま、実際の津飯はというと、 「津ぎょうざ」 ということになろうかと思うんですが、今から20年ほど前に津で働いていた頃には、餃子が名物だという話は聞いたことがありませんでした。 元々は単なる学校給食メニューの無駄にデカいだけの揚げ餃子だったりするし、パチモンご当地グルメ臭が半端ないんですが、 ここ を見る限り、1年前の段階で、つい5年前までは知られざるご当地グルメだったようですな。 デカいだけの餃子そのものはさほど珍しいものではなく、僕が中学校の時に修学旅行で泊まった東京の 「ちょうようかん本家(?)」 とかいう旅館の晩飯のメインディッシュがデカいだけの餃子だったんですが、ちなみに揚げ餃子ではなくて、普通に焼き餃子。 ここ ですかね? 今から30年ほど前の段階で、既に昭和の空気が漂っていたんですが、ま、当時はまた昭和の時代だったので、平成な空気を漂わせるのは無理な相談なんですけど。 特に巨大餃子が名物である旨の記述は見られないので、修学旅行生限定の、やっつけメニューだったのではないかと思われますが、ま、無駄に記憶には残っているので、味はともかくとして、ネタ的には美味しい気がしないでもないんですけど。 小中高の修学旅行で、それ以外に何を食ったのかは、ぜんぜん覚えてなかったりしますからね。 ちなみに 日立市立田尻小学校 の生徒たちは足尾銅山に修学旅行に行って、お昼に 「揚げ餃子膳」 を食べたようですが、傾いた写真で見る限り、何だかお上品で小洒落た揚げ餃子でありますなぁ。 入浴シーンの写真がないかと思って、とりあえず (修学旅行1) から順に見てみたんですが、初日は雨の中、傘を差して日光東照宮に行った模様。 おお、僕たちの中学の修学旅行も日光だったんすよね。 日光&東京@2泊3日の旅でありました。 華厳の滝で心霊写真入りの絵葉書を売り付けられたのも、今となってはいい思い出。 中学生男子、先を争って、みんなで買いまくり。

 で、たじりん (←田尻小学校の児童) たちはというと、その後、お昼にカレーを食べたみたいです。 学校キャンプ = 飯盒炊さんでカレーというのは定番中の定番なんですが、修学旅行でカレーというのはちょっと貧乏臭いですなぁ。 で、午後からは戦場ヶ原ハイキングが雨のために中止となり、その代わりに 「日光自然博物館」 に行ったようです。 で、本日の宿泊先は 奥日光高原ホテル 。 めっちゃエエとこやん! 都会の桑名の中学生が 「ちょうようかん本家」 で我慢してるというのに、田舎の日立の小学生の分際で生意気な! まさかとは思いますが、オシャレなオイルフォンデュとか、霧降高原牛しゃぶしゃぶなんかを食ったワケではないっすよね? 小学生なんて、カレーでも食わせておけば十分。 僕たちも1泊目は日光のホテルだったように記憶しているんですが、ぜんぜん大した食い物はなかったかと。 で、たじりん達は足尾銅山と揚げ餃子膳の後は、「木彫りの里工芸センター」で 「日光彫り」に挑戦したようですが、彫刻刀を持つ手つきが何ともあぶなっかしいですなぁ。 小学校時代、クラスの天才ニワ君が彫刻刀で手をざっくり切って血まるけになっていたのを思い出してしまいましたが、以上で修学旅行ネタはおしまい。 入浴シーンの写真は無し。 何だか納得がいかないので、他の小学校の修学旅行も当たってみたいと思うんですが、ここはもう、堺市立東陶器小学校に懸けるしかありません。

 何か変わった名前なんですが、かつて東陶器村というのが存在していたんですな。 で、修学旅行ネタは この辺り 。 いちばん下から遡るのが正しい見方なんですが、とりあえずはアイデア貯金箱。 下のやつはアメリカ人が大好きな毒々しい原色ケーキをリスペクトした作品だと思われます。 上のペットボトルを加工したやつはハートマークからして女子児童の作品と思われますが、よく出来てますなー。 女児は得てして工作が不得手な印象があったんですが、こういうギャルなら将来、工作員としても立派にやっていけそうです。 で、下から3番目のあたりから、修学旅行出発〜。 天理の料金所、8時40分通過しました。バスの中で、バスレク係を中心に歌をうたったり、怪談話をしたり、にぎやかに過ごしています。 バスの中と言えばやっぱりレクリエーションっすよね。 バスの中と言えばやっぱりレクリエーション係…略して “バスレク係” というのが配属されているようですが、 バスレク16連発! こんなサイトもあるんですなー。 46歳の男子からすると、こんなので何時間も熱中出来るようには思えなかったりするんですが、あ、でも、 「○ん○ん」 に当てはまる言葉を考えなさい。 このゲームはちょっと楽しそう。 んなもん、真っ先に男子児童が両方のマルの中に 「ち」 の字を入れて、女児一同 「やだぁ♪」 先生 「○の中に同じ文字を入れてはいけませんっ!」 …と、ここまでがテンプレになっちゃうに違いありませんが、東トーキン (←東陶器小学校の児童) たちは歌をうたったり、怪談話をしたりして、にぎやかに過ごした模様。 怪談なんて夜、自分たちの部屋に女子児童を連れ込んで、灯りを消してやるというのがお決まりなんですが、昼間っからバスの中でやっちゃったんですな。 バスレク係の先走り感が半端なく、ネタを先に使われちゃった夜レク係の無念の歯ぎしりが聞こえてきそうです。

 で、その後、伊賀上野サービスエリアで休憩中。 あ、ここはアレですな。 今から20数年前に、僕がホームレスのおっさんを救済した思い出の地でありますな。 仕事の途中に立ち寄ったら、レゲエのおっさんに 「国道25号線って、どっちですかぁ?」 と声を掛けられたんですが、何でも名古屋まで歩いて行くんだとか。 クルマでも2時間は掛かる距離なので、無謀極まりないんですが、名古屋に行けば仕事があるに違いないので、どうしても歩いていきたいと。 親切青年サバくんは桑名駅までクルマに乗せてあげて、名古屋までの電車賃として 1,000円を渡して、そこで分かれたんですが、あれは恐らく真性のレゲエのおっさんではなくて、大企業の社長の息子が 「自分を見つめ直す旅」 に出ていたのではないかと。 2代目社長として立派に大金持ちになった彼が、札束を抱えて恩返しに来るのを今か今かと待っているんですが、今のところ札束どころか、アシタバすら届く気配がありません。 で、東トーキンたちの行き先は志摩スペイン村でありますかぁ。 「木彫りの里工芸センター」で日光彫りを体験するよりも35倍くらいは楽しそうですなぁ。 で、昼食がハヤシライスだったのかと思ったら、そっちは在校生の給食だったんですが、修学旅行のお昼ご飯は ここ の、いちばん下。 カレーやんっ! で、本日のお泊まりは錦浦館っすか。 名前からして、ちょうようかん本家レベルなのかと思ったら、 これ 。 魚介類好きなら悪くは無さそうですなー。 で、 修学旅行 〜部屋の中では〜 では、女児ばかりがフィーチャーされておりますが、組体操の右側の下の真ん中と女児の胸元とか、 「わいわい!」 の奥の、みんなに傅(かしず)かれている女王様とか、ハアハア♪ そんな目で見るオッサンがいるに違いないので、写真のチョイスには十分注意を払わなければなりませんが、で、続いては夕食タイムですな。 ビックリするほど豪華とは思えませんが、ま、デカ餃子よりはマシかと。 海老おいしそぉ☆ …って、コメントを書いた先生はエビ好きなんでしょうな。 普通は豚カツ(?)のほうに目がいくと思います。

 で、みんなお待ちかねの入浴シーンはというと、 ここ の下から3番目。 ……。 もうちょっと頑張って欲しかった気がしないでもないんですが、想像力を掻き立てられるという点では、こういうのも悪くはないかも? そう、自分を納得させるしかありません。 〜夜のつどい〜 で夜レク係がどんな出し物を披露したのか、ちょっと気になるところでありますが、コメントを見る限りでは、そういう場ではなさそうな雰囲気だったりするんですけど。 で、とりあえずのところ、僕の欲求もそれなりに満たされたので本題に入ろうと思うんですが、三重支店に転勤した結果、どうやら6月に社員旅行が敢行される模様です。 そういえばそんな催しもありましたなぁ。 岐阜営業所では慰安旅行名目で毎年、長良川温泉で忘年会をやるだけだったんですが、で、行き先はどこなのかというと、3案ほどが回覧で回ってきました。 詳しくは覚えていないんですが、(1)案が 「あべのハルカス」 とナンタラ鉱山跡(?)みたいなのと、ナントカ温泉の旅。 大阪にそういうのがあるっぽいんですが、で、(2)案がUSJと海遊館でしたか。 で、(3)案が京都の旅。 京都ネタは先週まで6回シリーズでお届けしていて、またまた2回シリーズということになると、ちょっとアレな気がするんですが、京都のどこに行くのかと思ったら、初日が平等院と京都水族館だったかで、2日目が嵐山の自由散策。 この春は諸般の事情により嵐山まで足を伸ばすことが出来なかったので、企画としては悪くないと思います。 平等院には何年か前に行ったことがあるし、京都まで行って水族館というのもちょっとアレなので、トータルで見ると微妙なんですが、ハルカスとかUSJにもさほどソソられるものがないし、ま、大人しく多数決に従うことにしようかと。

 で、バスレクにも備えなければなりませんな。 出し物は 「○ん○んゲーム」 で確定だと思われるので、当日になって焦らないように、今のうちにネタを考えておかねばなりません。 まず最初は、えー、つい最近、自分の身に起こったこととして、「転勤 (てんきん)」 。 一同から 「おーっ」 という歓声が上がり、ナカヤマ部長あたりから 「うまいなぁ♪」 という評価も。 楽勝やんっ! …と安心してたら、バスレク係から 「えー、では続いて2巡目いきまーす。」 という声が。 えー、マジかよ? そういう事態に備えて、もうひとつ考えておかなければなりませんな。 岐阜では10月だったので、まだまだ余裕があると油断していたら、津では5月に行われることになっていた健康診断。 病院に提出する大腸検診用のウンコの他に、何故か別途、もうひとつのウンコ容器が配布されて、会社の所定の箱の中に提出するように要求されたんですが、えー、この前、オオタヒロミさんが集めていた 「検便(けんべん)」 。 一同、ドッと大ウケとなるか、シーンと静まりかえって気まずい空気になるか、イチかバチかの大勝負になるかも知れませんなぁ。 でも大丈夫です。 「えーと…、あ、今のは無しで。許して下さい。勘弁(かんべん)」。 2段オチで完璧っすな。 それでも挽回出来なかった場合は隠遁(いんとん)するか、あるいは逆ギレして大浴場でインキンを伝染(うつ)しまくるか、どちらかの道を選ぶとして、とまあそんなことで、今日のお話は、エンド、ん〜

 ということで、今日はルー・ドナルドソンっす。 いつぞや、ドナルド鱒という名前の人を取り上げたことがあって、どなるど…ます? そう読んでしまって、とっても意味不明だったんですが、ドナルド鱒=ドナルドソンだったんですな。 鱒に 「そん」 という読み方があるのを知って、目から鱗だったんですが、言われてみれば確かに鱒の右側の旁 (つくり) のほうって、尊(そん)という字に似てますよね? そんな話を以前にも書いたがどうか記憶にないんですが、いずれにしろドナルドソン。 『アリゲーター・ブーガルー』 以降はソウルっ気が強くなり過ぎて、ちょっとどうか? そんな気がしないでもなかったりするんですが、根はパーカー直系のバッパーでありまして、とまあそんなことで、今日は1955年物の 『ウェイリング・ウィズ・ルー』 を取り上げてみたいと思います。 ブルーノートの諸作の中では地味な存在なんですが、ドナルド・バードとドナルドソンのドナルド・コンビって、ありそうで意外とレアな気がしないでもないし、何よりピアノのハーマン・フォスターとは、本作が初共演というのが興味深いところかと。 (過小評価の)ルーを讃える頌歌。 彼はクッカーだ、彼はウェイラーだ、バックを固めるドラマーはアーサー・テイラーをはじめとするスインギンなモダン・スクールだ。 彼はグルーヴィングだ、つねにムーヴィングだ、そのビートは無条件でこんな賛辞にふさわしい 「彼こそはスインギング・フール」 だ。 アイラ・ギトラーの書いた原文ライナーは、こんな意味不明なポエムで始まるんですが、もし、ドナルドソンと韻が踏める単語が見つかれば、もう2、3節つづけたいところだが、うんぬん。 英語で読めばそれなりに意味があるのかも知れませんが、何でもいいけど 「頌歌」 というのが読めなくて、この漢字を出すのに苦労しました。 「しょうか」 と読むのでしょうか? それで正解のようですが、英語だと 「OWED TO LOU」 。 ちなみにルー大柴のルーはカレーのルーではなく、本名の 「亨(とおる)」 から来ているそうです。売れない頃は 「ルー大紫(るー・おおむらさき)」 とか 「ノレー大柴(のれー・おおしば)」 とか書かれたそうですが、とまあそんなこんなで、では演奏を聞いてみることに致しましょう。

 1曲目、 「キャラバン」 。 ウマ科好きの俳句はさすがに頻出が過ぎるので、今回は割愛しますが、ファン・ティゾール作曲の 「キャラバン」 でさえ、ここではジェット・エンジン付きのラクダに乗っている。 そうギトラー君が書いている通り、かなり速めなテンポで演奏されております。 何でもいいけどこの 「なんちゃってジャズマンのジャズ日記」 のレビュー、原田和典クンの丸パクリでありますな。 最初にサイトを見て、後から日本語ライナーを読んで、あまりの一致ぶりに愕然としちゃいましたが、所詮は個人が非営利で勝手にやってるだけなので、何だってアリなんですな。 心強い限りです。 で、演奏のほうはというと、ジェット・エンジン付きのラクダ…とまではいかないまでも、 ラクダ という名の引退種牡馬くらいの疾走感はあったりして、なかなかいい仕上がりだと思います。 テーマ部のドナルドとドナルドソンの絡み具合もエキサイティングなんですが、アートことアーサー・テイラーのタイコに鼓舞されたドナルドソンくんのソロが、この上なくスインギング・フール。 この尊称はちょっとだけスイミング・プールに似ているんですが、泳ぎに例えればマグロのレベルで、速ぇぇぇぇぇ! 基本、敢えてピアノレスでやってるところもポイントなんですが、続くバードは普通にトリオをバックに吹いていて、で、テイラーの振動的なソロを挟んで、ルーがブロウをバックにふたたびブロウをはじめる。 バードがブリッジを受け持ち、キャラバンは砂漠の彼方に消えていく。 そう、ギトラー君が書いている通りの世界が展開されております。 さすがは本職だけあって、なかなか上手いこと書くものでありますなぁ、評論家の諸氏は。

 ということで、次。 歌物ナンバーの 「オールド・フォークス」 。 前曲から一転、心に染み入る珠玉のバラードとなっております。 いい意味で 「らしく」 ない、ハーマン・フォスターのリリカルなピアノのイントロも絶品。 テーマ部はルーくんのワン・ホーンなんですが、南北戦争の老勇士の死を悼んだノスタルジックな曲だったんですな。 今まで何度も取り上げて来たんですが、その事実は初めて知りました。 インスト曲を聞くのに、歌詞は必ずしも必須ではないんですが、その背景を知っておくと感慨もひとしお、高砂親方は元朝潮。 で、歌詞は これ 。 南北戦争の老勇士の死、ぜんぜん関係ないような? 評論家の諸氏って時々、思い込みだけで適当なことを書いちゃうようですが、僕はシチューを温め、それを待っていた。 作詞家ってさすがは詩人だけあって、素晴らしいポエムを書きますなぁ。 で、演奏のほうはというと、途中からドナルド・バードが主旋律を軽くフェイクする感じのソロを吹いて、で、悪い意味で 「らしい」 ハーマン・フォスターのソロへと引き継がれることになるんですが、和音過多で、ちょっとクドいような? でもまあ、そんなに全体のムードを壊すほどのものではなくて、でもって、ルーさんの吹くテーマに戻って、おしまい。 いやあ、よかったっす。

 で、次。  「ザット・グッド・オールド・フィーリング」 。 グッド抜きの似たような名前のスタンダードがあるんですが、こちらはルーさんのオリジナル。 グッドが入ったことによって、グッとよくなった…とまでは言いませんが、歌物っぽい雰囲気の、なかなかの佳曲に仕上がっていると言っていいのではなかろうかと。 ルーがワン・ホーンでテーマを吹いた後、トランペット、アルトの順でソロが披露されるんですが、ノリに乗ったルーさんの吹きっぷりが、最高っ♪ その後を受けるハマ・フォスもクドクドしさ全開の工藤静香だったりして、ぜんぜん静かではない白熱したソロを披露してくれております。 でもって、テーマに戻って、おしまい。 正しく正統なハード・バップであったな。そんな感慨に浸れる1曲でありました。 続く 「ムーヴ・イット」 もドナルドソンのオリジナルなんですが、こちらはアップ・テンポでノリノリな作風。 オープニング・コーラスのあと、ドナルド・バードが 「バード・イン・フライト」 (空を飛ぶ鳥) さながらに勢いよく離陸したあとを受けて、ルーがあらゆるものを高く舞い上がらせる。 そういうアレだったりするんですが、確かに里田まいとか、浅田舞とか、伊藤麻衣子とか、いろんなものが舞い上がっておりますな。 今は 「いとうまい子」 という名前になってるみたいですが、これだとちょっぴり 「うまい棒」 みたいですなぁ。 で、その後、バード(再登場)、ルー(再登場)、ハマ・フォス(初登場)と続いて、バード(再再登場)、ルー(再再登場)と来て、最後は8バースか4バースで大いに盛り上がるのかと思ったら、テーマに戻って、終わってしまったんですが、ま、それがなくても普通に盛り上がっていたので、結果はオーライ、豚まんは蓬莱。

 ということで、次。 歌物ナンバーの 「ゼア・イズ・ノー・グレイター・ラブ」 。 バラードっすな。 全6曲入りだと、この “急緩急−急緩急” の並びがいちばんバランスがいい気がするんですが、AABA形式の前半の“AA”をバード、後半の“BA”をルーが受け持つという、そういうスタイルが取られております。 で、ソロ先発はハマ・フォスのピアノ。 やっぱりちょっとクドい感がないでもない宮藤官九郎。 そんな嫌いが無いでもないんですが、ま、許容の範囲内だし、で、以下、ルー、バードとソロが続いて、最後に再びハーマンがフィーチャーされて、ルーとバードの絡みで短縮形のテーマが演奏されて、おしまい。 ということで、ラストです。  「L.D.ブルース」 。 LDくん、曲名を考えるのに疲れて、適当なところで妥協しちゃったようですが、曲そのものも割と単純なリフ・ブルース。 で、演奏のほうは2管のユニゾンでテーマが演奏された後、ピアノのソロが登場するというアレなんですが、途中から2管のハモリが絡んできたりするのはなかなかいい雰囲気だし、で、以下、アルト、ベース、トランペットの順で各自がフィーチャーされて、先生がティーチャーされて、家具がファニチャーされて、「気絶するほど悩ましい」が Charされて、テーマに戻って、とああそんなことで、今日のところは以上です。

【総合評価】 賑やか系から閑静なのまで、完成度が高い関西学院大学。 そんな1枚だったりして、思わず歓声が、きゃ〜♪


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