LIVING LEGEND (CONTEMPORARY)

ART PEPPER (1975/8/9)

LIVING LEGEND


【パーソネル】

ART PEPPER (as) HAMPTON HAWES (p)
CHARLIE HADEN (b) SHELLY MANNE (ds)

【収録曲】

(01-03) OPHELIA / HERE'S THAT RAINY DAY / WHAT LAURIE LIKES
(04-06) MR.YOHN / LOST LIFE / SAMBA MOM-MOM
【解説】 ( 2014年06月22日更新 / 連載 1,127回 )

 夏休みは有給休暇を1日取って、2泊3日で山陰に行こう。 そう画策していたんですが、諸般の事情により駄目になっちゃいそうなので、代替案として1泊2日で箱根に行くことにしました。 8月2日(土)の箱根園サマーナイトフェスタ納涼花火大会に合わせて、 ザ・プリンス箱根の早割14・朝食付き・本館レイクビューツインルーム芦ノ湖側 (38u) で 43,468円というプランを押さえてやったぜ! …というところまで、 前回 は話が進んでいたと思うんですが、その後、若干の変更が生じましたので、ご報告申し上げます。 夕食の候補に考えていた ここ なんですが、クチコミを見る限りではあまり評判が芳しくありませんな。 辛口なグラジオラスさん (女性・神奈川県) より、前向きな ayeayeさん (女性・神奈川県) のほうが、 sabasabaさん (好青年・三重県) としてはタイプだったりするんですが、それはそれ、これはこれ。 ♪ぶるぼんさんやホイミンさんの評価も低いし、晩飯代をケチったおかげで、せっかく箱根に行った楽しい思い出も、ぶちこわされたような気になっちゃうかも知れません。 こうなったらもう、自棄ついでに早割14・夕朝食付き(桐コース)・本館レイクビューツインルーム芦ノ湖側 (38u) 50,968円にしたれぇぇぇ!! ちなみに、お献立は こんな感じ です。 下から2番目のプランなんですが、最下層のメニューとの違いは微妙。 造りに 「鱸」 が追加になるのと、焼物の 「らっきょ薄衣揚げ」 が 「種鶏黒焼コンフィ」 になってるところに差異を見出すしかありません。 コンフィって、何? 「種鶏黒焼コンブ」 なら、何となく和風出汁っぽい食い物だと想像が付くんですが、調べてみたところ、食肉をコンフィに加工する場合、油脂に素材を浸し、揚げ物にするよりも低い温度でゆっくりと加熱して調理する。 そういった食い物であるみたいです。 揚げ物にするよりも低い温度でゆっくりと加熱しても黒焼きにしちゃうところに、ザ・プリンス箱根のシェフの高い技量を窺い知ることが出来ますな。 ま、黒焦げとは違うのかも知れませんが、いずれにしろメイン・ディッシュが鶏というのは、ちょっとショボい気がしますなぁ。 ま、らっきょよりは遙かにマシなんですけど。 で、もうひとつ上のコースはというと、焼物が太刀魚塩焼だったりして、より一層ソソられるものがなかったりするんですが、これなら フランス料理のコース にしたほうがまだいいかも? 敷居高そう&口に合わなさそうなイメージが先行して敬遠していたんですが、メイン・ディッシュは白身魚のポワレとオマール海老のメダイヨン、または仔羊のグリルと豚バラ肉のブレゼっすか。 グリル以外は意味不明単語のオンパレードなんですが、メダイヨンなんか食べて、胃の中が固まったりしないんですかね? セメダインではないから、大丈夫?

 …とか言ってるうちに、この代替案のほうも雲行きが怪しくなってまいりました。 某中学校の太陽光発電と空調設備工事の関係で、8月2〜3日は学校行事があるというので、監督権限で業務停止命令を出すつもりだったんですが、もう1件、別の中学校の似たような工事も面倒を見なければならなくなりそうな気配が…。 教室に空調設備を設置する工事は夏休み中が勝負なので、週休2日とか悠長なことを言ってられない気がしないでもありません。 というか、営業担当者から又聞きした話だと、下請けのオッサンは 7月5日(土)6日(日)と、12日(土)13日(日)に仕事をヤル気が満々だったりするみたいです。 そういえば6月中の開催だと言ってたような気がする会社の慰安旅行の話はどうなったんですかね? いつ行くとも、行き先はどこに決まったとも、何の音沙汰も無い気がするんですが、うんぬん。 そんな話をしていた件は 7月5日(土)6日(日)に決定したようで、一応は僕のところにも出欠確認の回覧が回ってきて、転勤して早々、会社の行事をサボって親睦を蔑ろにするというのは、どうか? そんな気がしたので、オトナの判断で出席することにしたんですが、駄目じゃん。 ま、行き先が 「あべのハルカス」 だとか、宇治の平等院だとか、伏見の酒蔵だとか、個人的にあまりソソられるものがないプランだったので、仕事を優先するにまったくヤブサカではないんですけどね。 その後、下請けのオッサンの意向を糺したところ、日曜日まで勤労する意欲はさらさらない事が判明したし、そういうことなら自主的に慰安旅行を企画立案して、自分一人だけで親睦を深めるのが得策と言えそうですな。 日程はというと、勝負の夏休みに入る前に何とかしなければならないので、7月18日 (←代休を取る) と19日(土)は労務禁止! そう厳命して、新たなプランの策定にあたることにしました。

 一時は覚悟した 50,968円の出費。 平日にこれだけ出せば、結構いいところに泊まれるんじゃないっすかね? 花火は関係無くなったので、ザ・プリンス箱根に拘る必要もないしぃ。 こうなったら露天風呂付き客室に泊まってやるぅ! ラッキョや黒焦げの鶏よりも、もっと美味いモノを食ってやるぅ! で、ざっと調べてみたところ、 7月18日(金)に箱根でお一人様で泊まれる露天風呂付き客室がある宿は12件ほど。 50,968円オーバーのところもいくつかあって、平日でも馬鹿にならないんですが、わりとお値打ちな感じがするところでいうと、 箱根フォンテーヌブロー仙石亭 とか。 横山ノックの 「ふぉん、て〜ぬ」 が頭に浮かんでくるのがちょっとアレなんですが、あと、昔、ウチの会社にいた仙石さんの顔も。 ま、仙石原というエリアにある以上、それはどうしても避けられないんですが、で、ここ、料理がおフランスなところが僕的にはちょっとアレかと。 仏料理なのに部屋食プランがあったりして、それなら敷居の高さはクリア出来そうなんですが、ただ、部屋で一人でテリーヌとか食ったりしても、満ち足りーぬ気分になっちゃうような気がして、うーん…。 で、部屋のソソられ具合という点で言うと、 塔ノ沢温泉 四季を味わう宿 山の茶屋 がいちばん。 この部屋 、凄ぇぇぇぇぇ♪ ただ、ここだと料金が5万を超えちゃうので、ひとつ下の ここ で妥協しようかと思うんですが、48,600円っすか。 うーん、やっぱりちょっと勿体ないっすなぁ。。。 で、もうひとつの候補は 仙石原温泉 萬岳楼 。 現金払い限定というプランなら最高ランクの 「特別室みず」 が 44,430円でイケちゃいます。 ただし料理は1ランク下がるようなので、メイン・ディッシュがラッキョである可能性もゼロとは言い切れません。 ま、そこはお値段とのトレード・オフだし、トータルで見てなかなかよさ気なので、ここに決めちゃおうかと思ったんですが、 クチコミを見てやめました。 看板犬が出迎えてくれるらしいというのが、まず駄目です。 犬 → 噛まれる → 狂犬病発症 → 致死率100%という連想が働いてしまって、まったく心が休まりません。 犬好きの奴らは 「うちの子は大人しいから大丈夫!」 とか 「絶対に噛まへんから!」 とか、タワケたことを言って平気でリードを放したりするんですが、googleで 「犬 かま…」 まで入力すると、予測候補の最初に 「噛まれた」 と出てくることからして、まったく信用なりません。 ちなみに4番目くらいに 「犬 かまぼこ」 というのが出てきたりするんですが、おでんくん? ま、旅館の犬なら放し飼いされているとは思えないので、その点はなんとかなるとして、 自然いっぱいでした 。 私が宿泊した時は7センチくらいの大きな蜘蛛が室内に出ました。それも一晩で7匹出ました…って、これはアカンっしょ? 自然いっぱいにも程があります。 保土ヶ谷でもそんなに出やんがや。 そう、横浜の自然に詳しい名古屋人もいっておりましたが、7匹は特殊な事情があったにせよ、1匹出るのはデフォみたいだしぃ。 虫が多いので、苦手な方は無理です。大きな蜘蛛や無数の羽虫がいます。食後に露天に入ろうとしたら、ドアにびっしり虫がたかっていて、とても開けられませんでした。そんな情報もあって、うーん…。 虫、好きじゃないんですよね。 虫が好かないというか、ムッシュがかまやつというか。 いずれにしろ、虫や蜘蛛が紐で繋がれているとは思えないので、却下でありますな、こりゃ。

 今ひとつ決定打に欠けるものがあったり、お値段的に踏ん切りが付かなかったりして、宿選びが難航しているんですが、そうこうしているうちに、別に箱根じゃなくてもいいんじゃね? そんな気がしてきました。 ということで、ターゲットを 加賀温泉郷 に変更。 観光的には微妙なんですけどね。 加賀四湯と言って、4つの温泉地があるんですが、中では粟津温泉がいちばん地味。 く…栗津温泉。 そう、漢字を間違えられがちなので、 「あわづ温泉」 と平仮名表記になってたりするんですが、お泊り先としての個人的なソソられ度合いでいうと、あわづ≦山代<片山津<山中。 そういう順番になります。 あわづとか山代温泉は平地みたいなところに立地していて、景観的に見るべきものがなさそうです。 片山津は柴山潟というのがあるからまだマシで、山中温泉は鶴仙渓の散策とかで楽しめそう。 片山津ではけっこうな頻度でプチ花火大会が開催されるんですが、7/18は何もなさそうなので、今回は山中温泉にお泊りすることにしようかと。 「みやこわすれの宿 こおろぎ楼」“のど黒懐石” にかなり惹かれるものがあったんですが、のどぐろ焼霜造り、のどぐろ塩焼き、のどぐろ煮付け、のどぐろしゃぶしゃぶ。 完璧なノドグロ四天王っすな。 部屋食なのもポイントが高いんですが、部屋が普通っぽいのが贅沢が身に染みている僕にとっては、ちょっと物足りない気がします。 川床ダイニング露天風呂付き客室なんてのもあるんですが、これだと料理のノドグロ度が不明だし、54,000円もするから、ちょっと予算オーバー。 ということで今回は 「吉祥やまなか」露天風呂付【雅】《洋室+10畳&広縁 渓流側》 88u 温泉かけ流し というのにしようかと。 お値段は 39,500円と、決してお安くはないんですが、40,000円を切ってると何だかお値打ちに見えちゃうし、8/2のザ・プリンス箱根のプランが露天風呂も無くて、たかだか 38uで、夕食のメインが鶏の黒焼きで 50,968円なのに比べたら、単位面積あたりの料金で言えば3倍くらいはお値打ちだと言えるのではなかろうかと。 しかも 【おやつきっぷ付】 27種より選べる♪スイーツめぐり。 何だかよく分からないんですが、いいぢゃん♪

 で、これが一体どのようなものなのかを調べてみました。 これ っすな。 先生、コロッケはおやつに入りますか? そう聞かれると、かなり微妙な気がするんですが、きっぷ3枚付で500円。 ぶっちゃけ、あまり大したオマケではないんですが、これだけで肉のいづみやのコロッケ2個と、焼かまぼこ(小)と、娘娘饅頭が2個イケますな。 カマボコ(小)はそんなに嬉しくもないので、コロッケ2個と温泉たまごソフトクリーム1個のほうがいいかも知れませんが、おやつきっぷ以外に山中温泉・菊の湯1回入浴券もついてくるみたいだし、でもって、 「おもてなし」 も充実しまくり。 詳しくは Web で。 パンケーキ食べ放題、お夜食には甘えびと小松うどん、稲荷寿司。 もう、これとコロッケだけで、夕食なしのプランでも何とかなっちゃいそうなレベル。 いざとなったら 「おやつきっぷ」 を3枚はたいて、コロッケを6個食えばいいし。 TEPPANブランチは残念ながら、露天風呂付客室のお客様は特別な朝食になるので選べないようですが、貸切風呂45分無料というのも嬉しいし、姉妹館「かがり吉祥亭」の温泉もご利用可能。 ぶっちゃけ、部屋の露天風呂とか、いらないんじゃね? そんな気もしてきました。 お風呂上りにロビーラウンジ(湯上り処)にてビール1杯サービス、酒と肴、朝はところてん。ロビーでコーヒー、紅茶、棒茶、緑茶が飲み放題。 残念ながら山中節のショーは金曜日は開催されないようですが、で、お料理のほうはどうなのかというと、僕のチョイスしたプランだと これ っすかね? 焼物は能登牛フィレ肉味噌漬け焼き。 いいっ。凄くいいっ♪ 金沢の郷土料理の「鴨の治部煮」も付くし、鮑の天麩羅というのもなかなかレアでありますなぁ。 桜鯛の唐蒸しというのがノドグロの炙りなら完璧だったんですが、そこまで贅沢を言うと罰が当たるので、大人しく引き下がるとして。 で、これ、どんな料理なのかと思ったら、 これ 。 金沢の郷土料理なんですな。 そういうことなら、全然アリっすな。 ちなみにこのメニューは7/18までのようなので、ぎりぎりセーフ。 翌日からは夏休みで、放っておいても勝手に客が来てくれるので、食い物のランクを落としてくる可能性も大いに考えられます。 焼物はラッキョでいいっすぜ。 桜鯛の唐蒸しとか、勿体ない。 桜エビの尾頭付き1匹で十分です。 花火はアレなんですが、日程と行先を変更したのは正解だったかも知れませんな。 下請けのオッサン、万歳!

 あとは昼飯にノドグロを調達できれば完璧なんですが、いろいろと調べてみた結果、金沢にある 「海鮮丼 澤ノ屋」 というところの “のどぐろ炙り丼” というのが、かなりイケそうな気が。 ネット予約も出来るようなので金曜日のお昼にリクエスト予約を入れてみたんですが、果たして無事に受理されるのかどうか、ちょっとドキドキ。 で、次の日のお昼にはハントンライスというのを食べてみようかと。 いいですよね、ハントンライス。 名前が微妙にハンプトン・ホーズっぽいところがいいです。 イーデス・ハンソンもいいです。 半分壊れて半損っぽいところがいいです。 で、これ、どういうライスなのかよく知らないので調べてみたんですが、詳しくは Web で。 ほぉ。 要するに魚フライ on the オムライス with タルタルソース。 そういった理解でいいんですかね? タルタルソースと言えば日進小学校の給食で集団食中毒が発生した際、その元凶ではないかと疑われて、以来、あまり印象がよくなかったりするんですが、今では普通に好物だったりします。 というか僕、食中毒は発症しなかったしぃ。 で、食中毒と言えば、吉祥やまなかの特別朝食の詳細が明らかになったんですが、メニューは これ 。 朝っぱらから鰺のたたきとアオリ烏賊のお造りが付いて、超豪華。 が、ひとつ、超気になる一品が。 河豚卵巣粕漬っ! そ…それって、猛毒なんじゃないっすか? もう、マラソンの宗猛も逝っちゃうくらいの猛毒。 た…確かに、河豚の卵巣を3年ほど粕に漬けておくと毒が消えると言われているそうですが、そのメカニズムはよく分かってないんじゃなかったかと。 そ…そういうアバウトで非科学的な食い物に命を託すというのは、どうか? そう思わずにはいられませんが、万が一、毒が抜け切れていなかった場合に備えて、あらかじめ対処法を調べておいたほうがよさそうですな。 「土に埋める」 というのはあまり効果がないんだそうで、じゃ、どうすればいいのかというと、 ここ 。 「解毒に付いて」 というところに箇条書きされている14項目をすべてクリアすれば、もしかしたら助かるかも知れない可能性がまったくゼロであるとは言えなかったりするかも!? 1〜7くらいまではまだ分からんこともないんですが、8番のアオントドの嘴・爪・翼・超を取り去ってから、黒焼きにし、粉にして白湯でのむって、何なんすかぁ? アオントドって、んなもん、どこにいけば手に入るんすかぁ? もしかして、助ける気がないんじゃないっすかぁ? 同じサイトには フグの種類による毒の分布 という図があるんですが、卵巣、強ぇぇぇぇぇぇ! サバくんの朝食に出されるフグが 「サバフグ」 であることを願わずにいられませんが、とまあそんなことで、今日の話は、うっ、ウゲっ………。

 ということで、今日はアート・ペッパーなんですが、ちなみにサバフグの仲間のうち、クロサバフグやシロサバフグは普通に食っても大丈夫なんですが、ドクサバフグというのは駄目っぽいですな。 ま、名前からして駄目に決まっているんですが、で、このペッパーという人はよく、前期と後期に分けて語られたりします。 詳しくは 鈴木サキソフォンスクール で勉強して貰うとして、最後のほうにある 「生音を想像する」 というのが一瞬、 「生首を想像する」 に見えて、ちょっとビビりました。 ちょっと想像しちゃったんですが、今日はそんなペッパーくんの後期の1枚を取り上げてみたいと思います。 ちなみに僕は前期か後期かと言われると、どちらかというと前期。 そういう立場を取るものなんですが、前期かゼンジー北京かという選択なら、迷わずに後者なんですけどね。 生涯を通じて麻薬中毒によりしばしば音楽活動が中断されている。1960年代後半を、ペッパーは薬物中毒者のためのリハビリテーション施設シナノンですごした。1974年には音楽活動に復帰し、ふたたび精力的にライブやレコーディングをおこなった。 そういう経歴の持ち主なんですが、今回取り上げる 『リビング・レジェンド』 は1975年の作品。 『生きている伝説』 というタイトルからは、カブトガニ的な何かが漂って来たりもするんですが、鈴木くんのブログで使われているビシっとしたスーツ姿と比較して、このアルバムのジャケットのペッパーくんの服装センスは、あまりにもアレっすなぁ。 腕には変なタトゥなんか入れちゃってるし。 がっかりだよ! そんな桜塚やっくんの声が聞こえてきそうなんですが、 ブログ はまだ生き残っているんですなぁ。 最終更新日は 2013-10-03っすか。 調べてみたら、事故死したのはその2日後なんですな。 週末は九州だし、体力残しておかんとね^ ^(^▽^;) その遠征であんなことになっちゃうとは、人生、急にどんな不幸に見舞われるか、分かったものではありませんが、で、この 『生き伝説』 は見た目はともかくとして、サイドマンはなかなか豪華だったりします。 ほんのちょっとだけハントンライスに似ているハンプトン・ホーズがピアノを弾いていて、ベースがチャーリー・ヘイデンで、ドラムスがシェリー・マン。 西海岸っぽいっすな。 コンテンポラリーっぽいとも言えるんですが、コンテンポラリーと 「寒天ぺろり」 は、ちょっとだけ似てますよね。 寒天は低カロリーだから、ぺろりーと食べちゃっても大丈夫なんですが、とまあそんなことで、では演奏を聞いてみることにしましょう。

 1曲目、 『オフェリア』 。 ペッパーのオリジナルなんですが、哀調を帯びた、いかにも日本人好みな旋律に仕上がっております。 バラードっぽく始まった演奏は、アドリブ・パートに入って一転、俄然、熱っぽさを加速させていくことになるんですが、こういうところが後期っぽいっすなぁ。 三谷幸喜っぽい 「おちゃらけ」 とは無縁で、時折フリーキーなトーンを織り交ぜたりして、あくまでもハードに迫ります。 中間部で聞かれるピアノのソロは知的でモーダルな雰囲気に溢れていて、言われなければ、シダー・ウォルトン? …とか思っちゃったりするんですが、まったくブルースを感じさせないホーズというのも、ちょっと貴重かも? 続くチャリ・ヘイのベース・ソロはちょっとウザかったりするんですが、で、かなり前衛なペッパーが再登場して、しばし暴れて、で、お静かなテーマに戻って、おしまい。 喜怒哀楽の激しい木戸相楽 (←江戸の狂歌師。生年不詳〜1754年) 。 そんな感じのアレだったりして、なかなかでした。 ということで、次。 僕の持ってるCDは輸入盤なので、いつもの日本語ライナー流用技が使えなくて、淡泊なレビューになることが懸念されますが、2曲目は歌物ナンバーの 「ヒアズ・ザット・レイニー・ディ」 。 梅雨時にはピッタリっすよね。 ちなみに僕はゴハンがべちょべちょになるのはあまり好きではないので、梅雨時に限らず、 「つゆだく」 はやめて欲しいと思うんですが、千代田区と 「つゆだく」 って、ちょっとだけ似てますよね。 千代田区は別にやめてくれなくても大丈夫なんですが、で、演奏のほうはアレです。バラードっす。 冒頭からチャリ・ヘイのベースがちょっぴり悪目立ちしておりますが、テーマを吹くペッパーの胸を揺さぶられる感満載のアルトが、たまらんっ! そう、忍たま乱太郎も言っておりましたが、ひたすら叙情的だじょー。 そんな感じだった50年代と比較すると、何と言うか、深い人生経験を感じさせる仕上がりだったりするんですが、どっちがいいかというと、ま、人の好みによるとしか言えません。 蓼食う虫も好き好き好き好き好き、愛してる〜。 そう、さよちゃんも言っておりましたが、とまあそんなことで、次。

 以下、すべてペッパーのオリジナルのようですが、 「ホワット・ローリー・ライクス」 。 ローリーと言えば寺西、もしくはヤクルトのパチモンなんですが、で、これはアレです。 ジャズ・ロックっぽい仕上がりだったりします。 ホーズがエレピを弾いているのが、何とも時代を感じさせますが、70年代のジャズって、何だか50年代物よりも古くさくてダサく聞こえちゃったりするんですよね。 ダサくても駄作ではない、ぎりぎりの線は保っていると言えるんですが、チャーリー・ヘイデンのベースもエレキっぽいっすな。 ま、エノキよりはマシだと思って諦めるしかありませんが、あんまり好きではないんですよね、エノキ。 なめたけは、ま、わりと大丈夫なんですが、ということで、次。  「ミスター・ヨーン」 。 失敗した時に、「ああん、ミスったよ〜ん。」 それで許されるかどうかは失敗の種類にもよるんですが、「ああん、河豚の卵巣の毒抜き、ミスったよ〜ん♪」 そんなことをこの口調で言われると、殺意が湧きますよね。 いや、殺意満々で、わざと失敗した可能性もゼロとは言えないんですが、ちなみにトリカブト保険金殺人事件の犯人の神谷クンはフグ毒も服毒させてたみたいですな。 で、これ、曲のほうはというと、シンプルなリフ・ブルースだったりして、演奏そのものも割とオーソドックスな仕上がりだったりします。 チャーリー・ヘイデンがちょっとウザいんですが、ベースが無駄に前面に出てくるのも70年代モノのお約束なので、時代が悪かったと思って諦めるしかありません。 ペッパーのソロそのものは普通に熱いので、猫舌の人でなければ普通に楽しめるものと思われますが、続いて登場するホーズのソロはそこそこブルースっぽくて、まあまあっすなぁ。 やっぱりベースがちょっと耳についちゃうんですが、その後に出てくるピアノレスなアルトとドラムスの絡みはちょっぴり斬新な試みだったりして、でもって、余計なベースの無伴奏ソロを挟んで、テーマに戻って、おしまい。

 で、次。  「ロスト・ライフ」 。 ピアノレスなアルトとベースの絡みで幕を開け、そこにタイコとピアノが順次参入してくるという、そんな演出が施されているんですが、 「失われた人生」 を振り返るかのような、重苦しい雰囲気のバラードだったりします。 ま、途中からテンポが速くなって、情熱系に転じるのは明白なんですが、過去ばかりを振り返ってはいけない。 これからは前向きに生きるんだ! そんな決意表明だと受け取ることが出来るのではなかろうかと。 …と、勝手に展開を先読みして適当に書き進めていたところ、いつまでたってもテンポが速くならないまま終わってしまいましたが、それもまた人生。 ということで、ラストっす。  「サンバ・モン・モン」 。 刺青のことを 「くりからもんもん」 と言ったりしますが、サンバもんもん。 こんな感じ っすかね? 刺青というよりは刺黄なんですが、で、演奏のほうはというと、適度にサンバで、それなりに悶々。 が、ハーズがエレピなところがちょっと微妙だったりして、とまあそんなことで、今日の話は、うっ、ウゲっ………。

【総合評価】 最初の2曲がよかったので、後期ペッパー、いけるじゃん♪ そんな期待が高まったんですが、それ以降は正直、ちょっと微妙っすなぁ。 ま、 「失われた人生」 で幾分かは持ち直したんですが、最後は悶々だモン。 by くまモン。


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