MORE FROM BARNEY (RCA)

BARNEY WILEN (1959/4/24,25)

MORE FROM BARNEY


【パーソネル】

KENNY DORHAM (tp) BARNEY WILEN (ts,ss)
DUKE JORDAN (p) PAUL ROVERE (b) DANIEL HUMAIR (ds)
【収録曲】

(01-03) THE BEST THINGS IN LIFE ARE FREE / ALL THE THINGS YOU ARE / REETS AND I
(04-06) ROUND MIDNIGHT / WITH A SONG IN MY HEART / TIME ON MY HANDS
(07-08) THERE'LL NEVER BE ANOTHER YOU / AS TIME GOES BY
【解説】 ( 2014年06月29日更新 / 連載 1,128回 )

 ひさしぶりに “あんかけスパ” を食べました。 最近ではココ壱番屋が “PASTA DE COCO” という専門店を作っちゃうくらいメジャーになっちゃいましたが、僕がこの食物の存在を知ったのは今から15年ほど前のことでしたか。 名古屋の本社に転勤になって、会社の近くの店で食べたのが初体験でありました。 特に “あんかけスパ” とは名乗っていなくて、ずらーっと並んだスパゲティのメニューの一番上のヤツを頼んでみたところ、何だか今まで食べたことがないような変なのが出て来ちゃいました。 美味しいかと言われると、ちょっと微妙な感じだったので、2度目の訪問の際はメニューの上から2番目のヤツにしてみたんですが、具が変わるだけでソースは同じなので、お味のほうは今ひとつ代わり映えがしません。 後にそれが “あんかけスパ” という食い物であることが判明したんですが、それくらい平成初期の桑名人にとっては馴染みのないものだったんですよね。 確かその時のネタがどこかにある筈なんですが、検索ワードは店の名前の 「ドレスデン」 と、その時に頼んだ 「サンジェルマン」 。 それに塩通検索の必勝キーワードである 「パーソネル」 を加えてやればすぐに見つかる筈なんですが、えーと…、 ほれ 。 1998年頃に書かれたものと思われますが、 “あんかけ” という言葉はどこにも登場しません。 その替わり、 「サンジェルマンのジャズ・メッセンジャーズ」 というのが登場するんですが、有名なライブ盤ですよね。 これ 。 客席にいた女性ピアニストのヘイゼル・スコットはボビー・ティモンズのソロの途中、感きわまって思わず “Oh, Lord Have Mercy!”と叫び出す始末。 そんなエピソードで有名なんですが、それを知らないとまったく意味が分からないネタが展開されておりますな。 もう、昔のサバくんってば、コアなジャズ・マニア向け過ぎぃ。。。

 ちなみにこの “サンジェルマン” というメニュー、あんかけスパ界ではさほどメジャーなものではありません。 「ドレスデン」 以外の店ではあまり見掛けた記憶がないんですが、じゃ、何が定番なのかというと、これはもう “ミラネーズ・カントリー” で決まり。 通称 “ミラカン” っすな。 何か、めっちゃオーソドックスな具やな。 そんな感じがする食い物だったりするんですが、調べてみたら肉系のトッピングのことをミラネーズ、もしくはミラネーゼと呼ぶんだそうです。 僕はそんなことは知らねーぜで、ミラネーズはマヨネーズの親戚みたいなものなのかと思っていたんですが、ぜんぜん違いました。 言われてみれば確かにマヨっ気は皆無なので、迷わずにマヨとは無関係であることが分かるんですが、ミラカンには必ずといいほど入っているソーセージ。 あれがミラネーズ、もしくはミラネーゼだったんですな。 イタリア語で 「肉」 とかいう意味なんでしょうな。 そう思って調べてみたら、ぜんぜん違いました。 ミラノの人、ミラノっ子、ミラノ風。 そういう意味なんだそうですが、つまりまあ、お好み焼き味のことを 「大阪人」 とか言ってる感じぃ? もしくは味噌味=名古屋人みたいな。 個人的にはミラノ風=サラミ味みたいなイメージがあったりするので、これからは 「うまい棒サラミ味」 のことを 「ボーノ棒ミラネーゼ」 と呼ぼう。 そう心に誓った次第でありますが、じゃ、ミラカンの後半のカントリーのほうは何なのかと思ったら、野菜系のトッピング。 ミラノ=都会人が肉なら、田舎者=カントリーボーイは野菜でも食ってな! そういうことなんですかね? 野菜としては玉ねぎやピーマンあたりが定番なんですが、あんかけなら、カボチャとかもいいかも? ちなみにあの 「あん」 は和風でも中華風でもなく、胡椒の効いた独特のものだったりするので、カボチャにはちょっと合わない気もするんですが、 そうめん南瓜 名古屋風あんかけスパ 。 また微妙なものを作ってくれましたな、もぐのぐさん。 「もぐもぐ」 ではなく、ちょっぴり 「ものぐさ」 っぽい、もぐのぐさんなんですが、これ、スパの部分に素麺を使うのかと思ったら、そうではなくて、そうめん南瓜というのを具材にした普通のあんかけスパなんですな。 すなわち、あんかけ素麺ではないな…と。 どんなカボチャなのかと思ったら、 こんなの 。 おお、凄ぇぇぇ。 めっちゃ麺類やんっ! 茹でると麺みたいになるんだそうですが、こんな便利なものがあるなら、わざわざ別途でサラダスパを用意しなくても、あんかけそうめん南瓜でエエやん。 そんな気がしないでもありません。 でもこれ、見た目が素麺なだけで味はただの南瓜っぽいので、胡椒味のあんだと「あ〜ん、あんまり美味しくないあんなのぉ。」 と、梅宮アンナに言われちゃいそうな気もしますな。

 とまあそれはそうと、先日、名古屋に行く機会があったので、ひさしぶりにドレスデンに行ってみました。 で、何を食べたのかというと、サンジェルマン。 何故これを選んだのかというと、メニューのいちばん上に書いてあったから。 昔は順番が違っていて、サンジェルマンは確か上から4番目くらいだったと記憶しているんですが、いつの間やら、この店の一押しメニューに出世したんっすかね? あまり深くは考えずに注文しちゃったんですが、テーブルに届いたブツを目の当たりにして、僕が食べたかったのは、コレジャナイ! そう、心の中で叫んでしまいました。 何だか、でかくて丸いオムレツ(?)みたいなものが、どーんのスパの上に乗っているんですよね。 そういえば今から15年ほど前にこいつを注文したら、何だか今ひとつで後悔しちゃった記憶が次第に蘇ってきたんですが、そうそう、こういうヤツだったんですよね、サンジェルマン。 調べてみたらどうやら、あんかけスパの世界では、アメリカ風オムレツのことを、サンジェルマンと読んでいるようです。 ドレスデン = ドイツ、サンジェルマン = パリなのに、ドレスデンのサンジェルマン = アメリカン。 国際的というか、適当というか、めちゃくちゃというか。 あんかけスパには 「バイキング」 というメニューもあるんですが、これは別に食べ放題だったりするワケではなくて、エビとか白身魚のフライなんかがトッピングされている模様。 ミラネーズもしくはミラネーゼ = 肉系、カントリー = 野菜系、バイキング = 魚系。 そういう図式が成り立つんですな。 名前だけでは正体があまりにも不明過ぎて、今まで一度も頼んだことはないんですが、胡椒味のピリ辛ソースと揚げ物って、わりと相性がいいような気がしないでもありません。 名古屋といえば味噌カツなんですが、あんかけスパのソースをかけた “あんカツ” なんてのも、ちょっとイケるかも? あれ、意外と白いゴハンにも合いそうな気がするので、 “あんカツ丼” にしてみるというのも手かも知れません。 調べてみたら、既にあるみたいなんですけどね、あんかけカツ丼。 胡椒味のピリ辛ではないと思うんですが、詳しくは Wikipedia で。 ほぉ、瑞浪にもあるんっすかぁ。 調べてみたら、 これ っすな。 正直、見た目はちょっとアレなんですが、お味のほうはどうなんすかね? クチコミを見る限りでは、なかなか評判がいいみたいですけど。 食べてみる価値はありそうなんですが、で、他の地方の “変わりカツ丼” はというと、伊那、駒ヶ根、福井あたりの “ソースカツ丼” は、けっこう有名っすよね。 その他、群馬県桐生市、前橋市、岩手県一関市、会津若松市、甲府市でも食べられているようですが、豚カツにウスターソースをかけて、白いゴハンの上に載せる。 誰でも考えつくメニューですからね。 後は岡山の “デミカツ丼” というのも聞いたことがあります。 豚カツにデミグラスソースをかけて、白いゴハンの上に載せる。 誰でも思いつくメニューなんですが、他の地方ではまったく定着しなかった模様です。 丼でなければ加古川に “カツめし” というのがあったりするんですけどね。

 天麩羅にかけるのはソースか醤油か、はたまた、塩か天つゆか。 この問題はよく論争になるんですが、豚カツにかけるのはソースか醤油か、はたまた、塩か天つゆか。 この問題はあまり論争にはなりません。 ソース一択で、異議無し。 そういうところに落ち着いてしまいます。 塩や醤油で食べるというのは、あまり聞いたことがありませんよね。 あ、でも “おろし豚カツ” なら、醤油もアリっすよね。 “なめこおろし” や “しらすおろし” にも醤油。 ま、ポン酢という手もあるんですが、“六甲おろし” や “伊吹おろし” や “三木おろし” にも醤油。 昔、政治の正解で吹き荒れたことがあるんですよね。 三木武夫くんが 「はしゃぎすぎ」 とか言われて、総理大臣の座からたたき落とされてしまいました。 ま、それに醤油をかけてみたところで、どうなるワケでもないんですが、世間には、おろし関係無しに豚カツに醤油をかけて食べる地域もあったりするんですな。 新潟の タレカツ丼 というのもそのひとつ。 この手の “ご当地グルメ” には、読んでいるほうが恥ずかしくなる 「○○○○の3箇条」 なんてのが付随するのがお約束なんですが、 「新潟カツ丼 (タレカツ丼) の3つの特徴」 は、カツが薄い&サクッとして、それでいてジューシー&シンプル。 豚カツを甘辛醤油ダレにサッと潜らせるという、最大の特徴があまり強調されていないんですが、あ、それは 「タレカツのこだわり」 のほうになるんですか。 タレカツはタレが命。 ご家庭でお手軽に味わうのに バカタレ というのも出ているようですが、どうせなら地元で食べてみたいところでありますなぁ。 神保町や吉祥寺にも店があるようですが、出来る事なら新潟市内、最低でも新潟県内で何とかしたいところです。 夏休みの直前に山中温泉に行って、1日目の昼にノドグロ炙り丼を、2日目の昼にハントンライスを食べる。 朝メシには河豚卵巣粕漬を食べる。 前回 、そんな話を書いたんですが、今のところ、もう1泊しても大丈夫そうな情勢なので、新潟まで足を伸ばしてみますかね? 調べてみたら北陸方面から越後湯沢まで行く はくたか という特急があるみたいだし。 自然振り子式で揺れまくり&酔いまくりで、通称 「吐くたか」 と呼ばれている。 そんな話は聞いたことがないので、おそらく大丈夫かと。 北越急行ほくほく線とかいう、超ローカルな第三セクター鉄道を経由する分際で、最高速度 160km/hも出るんですな、はくたか君。 北陸新幹線の開業で廃止されちゃいそうなので、今のうちに乗っておいたほうがいいかも知れません。

 ということで、越後湯沢で宿を押さえることにしました。 えーい、 ナスパ に泊まってやるぅ! 僕の家の近くには ナスポ というのがあるんですが、ナスポ = 長島スポーツランドであるのに対し、ナスパ = Nature And Sports Personal Area の略なんですな。 何だか、無駄にカッコええ♪ が、微妙に茄子っぽかったりもします。 ナスポほど茄子っぽくはないんですが、今夜は茄子パーティだぜぇ! そんな、今ひとつ嬉しくない企画の雰囲気は漂ったりしてますよね。 茄子づくしdeおうち パーティーメニュ〜☆ ま、これを見ると、意外と悪くはなさそうなんですけど。 で、ここ、スキーシーズン以外は、意外とお安かったりするんですが、7月19日(土) 大人1名、【最強ビュッフェディナー】ファミリーサマープラン■早割21対象■スーペリアツイン(37u) なら 20,500円。 ただ、一人ビュッフェって、一人あんかけスパ屋でバイキングに比べると辛いものがあるので、出来れば避けたいところなんですが、お部屋の広さが 37uしかないというのも、ちょっと物足りません。 アパホテルのシングルとか 9uとかだったりするから、贅沢言うな! そう思われるかも知れませんが、贅沢が身にしみちゃってますからね、僕。 冷たい物が歯にしみたりもするし。 ということで、えーい、 ジュニアスイート 74u に泊まってやるぅ! で、お食事のほうはというと、最強ビュッフェディナー以外にフランス料理と日本料理も選べるようなんですが、仏料理が今ひとつ好きではない僕としては 千羽鶴 で決まりかと。 6,000円、10,000円、お値段不明という、3つのコースがあるみたいです。 えーい、エグゼクティブディナー、いったれぇぇぇぇ! 現時点では6月のメニューが掲載されていて、来月、これがどうなるかは不透明なんですが、造里の部で比較すると、安いほうから順に、福子、活蛸の湯振り、鮪の造り、芽物いろいろ < 福子、活蛸の湯振り、天然本鮪の造り、芽物いろいろ < 天然本鮪と福子、活蛸の湯振り、日本海の甘海老、芽物いろいろ。 そういう差異があるみたいです。 福子って何? 和田アキ子の帰化前の通名? …と思って調べてみたら、福子 = フッコというのは、鱸(スズキ)の子供なんですな。 なら、スズ子とかでいいような気もするんですが、日本語、難しいっす。 中から上のコースが天然本鮪なのに対し、下だと養殖のニセ鮪になっちゃうようで、その他、 「芽物いろいろ」 のいろいろ具合も、お値段によって差が生じる可能性がありますな。 お造りに芽物というのがよく分からんのですが、エグゼクティブだとタラの芽、プレミアムだとニンニクの芽、デリシャスだとジャガイモの芽になっちゃうとか? 毒じゃん!

 で、これ、お値段のわりにメインディッシュが 「和牛アスパラ巻き」 というのがちょっとショぼいような気がするんですが、最上コースに 「喉黒焼き浸し」 というのがあるのを見て、思わずこれを選んでしまいました。 焼き浸し。 何だか水浸しみたいで、今ひとつソソられるものがない響きなんですが、うーん…。 何だか書いているうちにエグゼクティブ欲が次第に薄れてきちゃったんですが、妻有ポークの角煮や海老のずんだ揚げが付いてくるプレミアムのほうがいいかも? あと2日ほど待って、7月のメニューが判明してから結論を下そうかと思うんですが、ちなみにジュニアスイート&エグゼクティブの組み合わせで 30,500 円。 プレミアムだと 27,500円。 お部屋をスーペリアツイン(37u)に落とすと 23,500円になるんですが、 4,000円の差額で面積倍増なので、費用対効果で言うと、ジュニアスイートはお得感がありますなぁ。 で、越後湯沢のタレカツ丼のお店はというと、駅ビルの ここ がお手軽なのではなかろうかと。 レギュラーのタレカツ丼はボリュームたっぷりで、写真を見ているだけで、うっ…、胃もたれが。。。 最近、揚げ物にとんと弱くなっちゃったんですよね。 きのこけんちん飯麺(タレかつ小丼付)1,000円 。 これくらいでいっかぁ。 そんな気もするんですが、このタレかつ小丼ではちょっと物足りないっすかね? きのこけんちん飯麺というのも飯なのか麺なのか、よく分からんのですが、写真をみる限りでは麺類っぽいっすな。 けんちん汁はあまり好きではなかったりするので、そこも悩みどころです。 ここ にある 「もち豚団子汁」 というのがなかなか美味しそうなので、これを (タレかつ中丼付) にして頂けると非常に嬉しいんですけど。 でもまあ、よく考えたら2日目の朝の河豚卵巣粕漬で半死半生になるワケだから、それ以降の食い物は実質的にはどうでもよくて、とまあそんなことで今日のお話は、うっ、ウゲっ………。

 

 ということで、今日はバルネ・ウィランです。  『モア・フロム・バルネ』 というアルバムを取り上げてみたいと思うんですが、以前に紹介したことのある 『バルネ』 の続編アルね。 土曜日に仕事が入って原稿を書く時間が少なくなっちゃったのでコレを選んでみたんですが、ジャケ絵を流用出来るというのは大きいですなぁ。 負担度で言うと、前半のどうでもいいネタ>ジャケ絵>>>>>>後半のレビュー。 そういう割合だったりしますからね。 ちょいちょいと手を加えてジャケ絵のほうは完成させちゃったので、今日はもう9割がた終わったも同然なんですが、ということで、適当にまいりましょう。 これ、パリにある 「クラブ・サンジェルマン」 でのライブ盤なので、前半にもちょっと関連があったりするんですが、というか、このアルバムを見て、そういえばこの前、ドレスデンでサンジェルマンを食ったなぁ。 そんなことを思い出して、そこから話を膨らませたというのが真相なんですが、で、これ、サイドマンがなかなかソソられるメンツだったりします。 メンツカツというのもなかなかソソられる揚げ物だったりするんですが、ここでのメンツはケニー・ドーハムデューク・ジョーダンといったあたりが、なかなかポイントが高いのではなかろうかと。 バルネなんてスカしたキャラは、なーんか、いけ好かない。 そんな貴兄にも満足して頂けるかと思われますが、生け簀がない店は、いけ好かない。 そんな 「魚は鮮度が命!」 な人にも受け入れられるかどうかは、不明。 う〜ん、生け簀ぅ。 ちびまる子ちゃんがよく口にしてますよね。 さすがは清水生まれ。 サカナにはちょっとうるさそうです。 とまあそんなことで、では演奏のほうを聞いてみることにしましょう。

 1曲目、 『ザ・ベスト・シングス・イン・ライフ・アー・フリー』 。 僕の持ってるCDでは 「自由が一番」 という邦題が付けられておりますが、 レストラン自由軒 というのが金沢にあったりしますよね。 あと、 8番らーめん というのもありします。 自由軒か8番、どちらにするか悩むところなんですが、どちらもハントンライスは無いっぽいですな。 じゃ、悩む必要もないっすな。 というか、個人的に8番らーめんって、あまり美味しいとは思わないので最初から選択肢にも入ってないんですが、唐揚げはわりとイケるという噂なんですけどね。 一方、自由軒のほうはと言うと 「昔のカツ丼」 なんてのがあったりするんですが、一口大の牛ヒレ肉カツに、ゆがいたキャベツと生キュウリがたっぷり。 かなり変わってますなぁ。 かつて東の廓の芸妓衆の趣向が今ひとつよく分からんのですが、 メキシカンサラダ というのは、たかがサラダの分際で 1,510円もするんですな。 ビーフステーキとボンレスハムを細切りにし、自家製マヨネーズで和えた物をトッピング。自由軒自慢のオリジナルドレッシングをたっぷりかけてお召し上がりください。何だか美味そうではあるんですが、 ユーミンお気に入りの店 なんですな、ここ。 ムーミンお気に入りの小保方さんは、最近ちょっとブームが下火になっちゃいましたが、ユーミン、桑名では このお店 がお気に入りである模様。 「日○出」 っすかね? 『美味しんぼ』 にも登場しますよね。 で、何の話でしたっけ? 「自由が一番」 ですか。 今人的にさほど好きな曲ではないので、あまり期待は持てないんですが、ジョーダンの小粋なピアノのイントロに続いて登場するテーマは、かなりのアップ・テンポっすな。 ドーハムが主、バルネが従の関係で演奏されて、そのままドーハムのソロへとなだれ込んでいくんですが、絶好調である。 そのように評価していいと思います。 ライブだと意外と 「静かなだけの男」 ではなかったりするんですよね、ケニー。 続くバルネのソロも熱気ムンムンで、スカした男という評価はまったく間違っていると言っていいんですが、続くジョーダンも健闘しておりますな。 最後はtp→ds→ts→ds の4バースで大いに盛り上がって、でもって、テーマに戻って、おしまい。 いかにもライブらしい熱気と活気に溢れていて、いやあ、よかったっす。

 で、次。  「オール・ザ・シングス・ユー・アー」 。 イントロでパーカーの 「バード・オブ・パラダイス」 を引用するのはお約束なんですが、で、テーマ部はバルネのワン・ホーンでありますな。 トランペットの絡みが無いのは正直、ちょっと物足りない感じがするんですが、自分だけが目立ちたいというリーダーの趣向なので、黙って受け入れるしかありません。 で、以下、テナー→ピアノの順で各自のソロがフィーチャーされ、最後はts→ds→ts→ds の4バースでそこそこ盛り上がって、テーマに戻って、おしまい。 トランペットは最後まで登場しませんでしたな。 これは後でドーハムのフィーチャリング・ナンバーが用意されるに違いない布石であるな。 そんなふうに読み取った次第でありますが、ということで、次。  「リーツ・アンド・アイ」 。 パウエルの演奏で有名なんですが、作曲者として “B.Harris” の名前がクレジットされております。 バリー・ハリスではなくて、ベニー・ハリスでしたっけ? 何でもいいけどビートルズのジョージ・ハリスンって、最後の 「ン」 が余計だよね。 そう思っている日本人は少なくないに違いありませんが、あと、ジブラルタ生命の 「ル」 が足りないんじゃね感が半端なかったり。 で、これもかなりのアップ・テンポでありますな。 加えて、トランペット抜きのワンホーン物。 ぶっちゃけ、リーダーよりもドーハム目当てで買った僕としては、ちょっぴり肩透かしなんですが、その分、ジョーダンくんが頑張ってくれているので、ま、いいかなと。バルネくんもけっこう気合いが乗ってるしぃ。 ということで、次。  「ラウンド・ミッドナイト」 。 バラードっすな。 出だしのピアノが最高レベルなんですが、さすがは 「イントロの何とか」 と賞されるデューク・ジョーダンでありますなぁ。 「ネギトロの魔術師」 でしたっけ? マグロの赤身のクズ肉 + サラダ油 = ネギトロって、まさにマジックとしか思えなかったりするんですが、で、ピアノに続いて、お待たせ! ドーハムが出て来て、哀愁に満ちたテーマをしみじみと吹いてくれて、でもって、テーマの後半はバルネのソプラノ・サックスでありますか。 なかなか洒落た演出であると評価していいと思いますが、で、以下、参加者各位の慈愛に満ちたソロが披露されて、テーマに戻って、おしまい。 なかなかだった。そのように評価していいのではないかと思われます。

 ということで、次。  「ウィズ・ア・ソング・イン・マイ・ハート」 。 ここでもジョーダンくんのイントロが絶品。 というか、前曲のアレはイントロじゃないんじゃね? そんな気もしてきたんですが、今さらなのでその話はなかった事にして、で、これ、ミディアム・ファストくらいのテンポで、ドーハムが主、バルネが従の関係でテーマが演奏されておりますな。 ソロ先発はドーハムで、曲そのものの雰囲気も含めて、 「自由が一番」 っぽい展開でありますな。 ま、いいんじゃないっすかぁ? …というレベルには達していないかも知れませんが、ま、悪くはないんじゃないっすかぁ? それくらいの線はきちんと確保されていると思います。 で、次。  「タイム・オン・マイ・ハンズ」 。 全8曲のうち、僕が唯一知らなかったのがコレなんですが、名前からして恐らく、東急ハンズのタイムセールみたいなアレなのではなかろうかと。 東急ハンズ、次は、そばに西友。 空耳アワーズにそんなネタがありましたよね。 これ っすな。 何だか無駄にソウルフル。 その次のヤツはちょっと無理矢理なんですが、早く来んとワンタンくるじゃん。 やるやんっ! 画像がオリジナルと違うのが残念なんですが、せっかくの傑作、 「パン、茶、宿直」 が、これでは台無し。 やっぱり こっち じゃないと。 で、曲のほうはというと、バラードでありました。 ピアノのイントロが絶品。 ドーハム特有のくすんだトーンも秀逸。 バルネが裏方に徹しているのも好印象なんですが、好印象と、好き好き印度象って、ちょっとだけ似ていますよね。 好き好き好き好き好き好き〜、印度象〜。 一休さんの歌にもよくマッチします。 で、裏方に徹していたバルネが途中から表舞台に登場するんですが、ここではソプラノを吹いていて、これがなかなかいい感じ。 テナーを吹くバルネよりも好きだったりするかも? で、続いてジョーダンのソロになるんですが、大上段に構えない、下手からくる謙虚さがいいっすなぁ。 人間、謙虚に生きていれば、そうそう検挙されることはありませんからね。 とまあそんなこんなで、よく知らない曲だったんですが、思わぬ拾いものでありました。

 続く 「ゼア・ウィル・ネバー・ビー・アナザー・ユー」 はスインギーな仕上がり。 これもドーハムが前面に出てくる感じで、バルネがリーダーである意味、無いんじゃね? そんな気がしないでもないんですが、バルネはフランス人ですからね。 ま、地元民のメンツを立てたということで。 メンツと言えば、またしてもメンチカツなんですが、そういえばメンチカツ丼って、あまり聞いたことがありませんよね。 それこそ餡かけとか、デミグラスソースとかにすれば、かなりイケそうな気がするんですが、 亀有メンチカツ丼 。 あるにはあるんですな。 ドミグラスソースがベースで甘めの 「スペシャルソース」 、ウスターソースにスパイスを効かせた 「特製ソース」 、普通の 「中濃ソース」 、ポン酢醤油、しぼりたて生しょうゆって、どれもイケそうなんですが、 で、ラストを飾るのは、これまた有名スタンダードの 「ボディ・アンド・ソウル」 。 普通にバラードでも、意表をついて急速調でも、どっちでもいいかなと思ったんですが、結果のほうはというと、ミディアム・スロー? で、ここでもドーハム、目立ち過ぎぃ。 こうなってくると2、3曲目がバルネのワン・ホーンだったのも許せちゃうんですが、とまあそんなこんなで、今日は以上です。

【総合評価】 原稿を書き終えた後にジャケ絵を書かなくていいというのが、これほどまでに気が楽だとは思いませんでした。 その事に気付かせてくれただけでもコレを選んだ意味はありましたな。 演奏のほうも、なかなかだったしぃ。 特にドーハム好きの人にはお薦め♪ バルネ好きの人にはちょっと微妙かも知れませんが、ライブの残り物の寄せ集めにしては全体的にレベルが高いし、高石ともや好きの人にもそれなりに楽しめるんじゃないっすかぁ?


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