岐阜基地に行ってきました。　いいっすよね、岐阜基地。　釣りキチ、加ト吉と並ぶ “世界３大キチ” のひとつでありますが、釣りキチと三河屋を兼務していて、立派ですよね、三平さん。　最近はサブちゃんに取って代わられちゃいましたけど。　僕が子供の頃によく家に来ていたプロパン屋の兄ちゃんが、ちょっぴり三平さんっぽいキャラだったように記憶しているんですが、とまあそんなこんなで航空祭。　三平さんネタで出来るだけ話を膨らまそうと思ったら、特に何も思い付かなかったので、仕方なく本題に入りますが、岐阜の航空祭は混む印象があります。　ガン混み、めちゃ混み、おっきりこみ。　どこかにそんな名前の郷土料理があったような気がするんですが、えーっと、群馬っすか。 これ 。　ぐんまちゃんも出没しております。　こいつ、元は 「ゆうまちゃん」 だったそうですな。　初代ぐんまちゃんは、 こんなの 。　群馬県で開催された国体のマスコットキャラとして、馬場のぼるがデザインしたんだそうです。　群馬で馬場だから、ウマなんっすかね？　馬場だからウンコとか言わないだけ、まだマシなんですが、キャラ的にはウマそのまんまで、今ひとつぱっとしませんなぁ。　一方、 「ゆうまちゃん」 のほうは群馬県で開催された全国知的障害者スポーツ大会（ゆうあいピック）のマスコットキャラクターとして登場。　友愛ぴっく。　ちょっぴり鳩山クンっぽい雰囲気なんですが、 友愛 ＋ 群馬 ＝ ゆうまちゃん。　デザインは公募の結果、群馬県職員の中嶋史子タンのものが選ばれたそうです。 この人 。　ほぉ、47歳っすかぁ。　さば君と同年代っすな。　ひこにゃんのもへろん君みたいに銭ゲバには走ってなさそうで、好感が持てますなぁ。　「もへろん」 なのか 「もろへん」 なのか、はっきりしろ！　…とか言いたくなっちゃうし、ひこにゃんのモロ画像とか、非常に怪しからんと思います。　そういえば 「くまのプーさん」 が卑猥だというので、何か問題になっておりましたな。　プーさんはノーパンで破廉恥だというので、行楽地への出入りが禁止になったとか、何とか。　これ とか見ると、確かに露出狂っぽいっすなぁ。　これなら、中途半端に上着を着ないほうがまだマシなような気がするし、コスプレ物で全部脱がすのは愚の骨頂だという意見もあるし、何とも難しいところでありますなぁ。。。

　とまあそれはそうと、おっきりこみ。　これはアレっすな。　要は 「うどん」 ですな。　そうと分かればこれ以上は話が発展しそうにもないので、本題に戻ろうと思いますが、ガン混み、めちゃ混み、おっきりこみな航空祭。　基地の近くまで車で辿り着けるとは思えないので、 前回 と同様、岐阜の駅前に車を止めて、そこから電車もしくは汽車で基地の最寄り駅まで行くことにしました。　長縄日記 は３年ほど前からまったく更新されてないようで、もっとヤル気を出せよ！　そう思わずにはいられませんが、よくよく見るとこれ、全国の学校へ水着や水泳帽子をお届けします。そんなお仕事をしているみたいですな、ながちゃん。　スクール水着の納品。なんて楽しそうな♪　君はあんまりヤル気がないみたいなので、僕がそのお仕事を代わりにやってあげてもいいんですが、「大きさが合わなかったりすると駄目だから、ここでちょっと試着してみよっかぁ？」 とか、僕ならそこまでお客様のことを考えた、熱血的な営業が出来ると思うんですけどね。　で、自分で前に書いた話は、とてもまともに読み返す気がしないんですが、ちらっと見た感じ、６時半頃に岐阜駅に行ったら駐車場はガラガラだった。　そのような状況だったと読み取ることが出来たので、今回もそれを踏襲することにしました。　で、その時間に前回と同じ駐車場に行ってみました。　ガラガラでした。　ちなみに今年の岐阜にはブルーインパルスが来ないので、客足が鈍るかも？　そんな予想があったりもしたんですが、岐阜駅付近は人影もまばらで閑散としていて、とても航空祭の当日とは思えない雰囲気でありました。　そういえば前日に長野で震度６弱の地震があったりしたんですが、もしかしてその影響で中止になっちゃったとか？　とりあえず、そんなに先を急ぐ必要は無さそうなので、電車もしくは汽車に乗る前に朝飯を食うことにしたんですが、この辺りで朝っぱらから飯を食うとなれば、喫茶店で決まりっすな。

　名古屋近辺で昼間とかに喫茶店でコーヒーを頼むと、一口あられとかピーナッツなんかのおつまみが付いて来たりします。　一昔前はレモンケーキみたいなのがオマケで付いてくる店も多かったと記憶しているんですが、あれ、全国どこでもデフォのサービスなのかと思っていたら、うちの近隣エリアだけだったんですなー。　東京とかだとコーヒーを頼んでもピーナッツが付いてこないとか、マジっすか？　で、うちの近隣エリアで午前中に喫茶店でコーヒーを頼むと、問答無用でトーストと、ゆで卵と、バナナとかが付いて来たりします。　僕は家で毎日、しっかり朝ゴハンを食べてから出勤するんですが、たまに現場の近くの喫茶店で職人さんと待ち合わせということになると、強制的に朝メシをもう一度食わされる羽目になって、ちょっぴり迷惑。　店によっては 「モーニング、お付けしますか？」 と聞かれることもあるんですが、基本、問答無用でオマケを押し付けられると思っていたおいたほうが。　「お付けしますか？」 と聞かれると、つい 「お願いします。」 と答えちゃったりするしぃ。　ちなみにモーニングの発祥は愛知県の一宮市であると言われていて、それが近隣エリアにまで波及しているんですが、岐阜市あたりだとトースト、サラダ、ゆで卵の他に茶碗蒸しが付いてくるのがデフォだったりします。　それって絶対、パンには合わんやろ？　そんな気がしてならんのですが、何故だか普通に定着しちゃってます。　個人的には茶碗蒸しって、カメムシよりはちょっとマシという程度で、積極的に好きというワケではなかったりするので、別に付いてこなくても一向に構わんのですが、ＪＲ岐阜駅近辺には 金ピカ信長くん がいるくらいで、朝６時半からやってる喫茶店は見当たらず、仕方なく名鉄の新岐阜駅のほうまで歩いてみたんですが、それらしきものは無くて、結局は朝マックで済ませちゃいました。　ビッグブレックファスト とか言うの。　ハンバーグがケチャップ味ではなく、付属の塩胡椒を振りかけて食べてみたんですが、どことなくマルシンハンバーグなフレーバーだったりして、青春時代が懐かしく蘇って来たりしました。　とてもハンバーグとは思えない、独特の食い物だったりしますよね、マルハンくん（←マルシンハンバーグの愛称）。　Wikipedia にも、ハンバーグ状の食品の商品名である。　そんなふうに書かれたりしております。　もっと詳しくは、 こちら 。　50歳前後の中年層にマルシンハンバーグの話題を振ると…って、その年代層に既に足を踏み入れつつあるという事実に気付いて愕然としちゃいましたが、でもまあ、中嶋史子タンよりは年下だしぃ。

　それはそうとマルシンフーズ創業者の新川有一くん、立派っすなぁ。　新川だからマルシンなんですな。　僕は本名が有治クンだったりするので、有一クンという名前には親近感を覚えたりもします。　ぶっちゃけ、「有」 という時は何だか安っぽいし、同じ苗字の人がいて、稲葉（有）と略称で書かれたりすると、 「有限会社か？」 とか言われて、ちょっと嫌だったんですが、どうして 「株治」 にしてくれんかったんや！？　…って、そんな変な名前のほうが、よっぽど嫌ですけどね。　「有」 という字もダルビッシュ有のおかげでイメージがよくなったし、マルシンの有一先輩もいることなので、これからはこの名前で何とか強く生きていけそうです。　で、ビッグブレックファストのハンバーグ状の食品なんですが、その正体はソーセージパティだったんですな。　なるほど。　要するにこれ、ソーセージエッグマフィンの目玉焼きをスクランブルエッグに代えて、バラバラにして並べただけなんじゃね？　…というか、組み立てる手間を省いただけなんじゃね？　そんな気がしないでもないんですが、ハッシュポテトも付いてきて、朝からけっこうヘビーな食事になっちゃいました。　揚げ物の代わりに茶碗蒸しだったらよかったのにぃ。。。　とまあそんなこんなで、朝食タイムは終了。　当初はＪＲの高山線 （汽車） に乗るつもりだったんですが、ここまで来たついでなので、名鉄 （電車） で行くことにしました。　基地に最も近いのは名鉄の三柿野という駅なんですよね。　クソ混みするので前回はＪＲの蘇原駅を利用したんですが、今年は名鉄のほうもぜんぜん混んではいなくて、余裕で座ることが出来ました。　ということで、三柿野駅に到着〜。　こちらのほうはそれなりに入場待ちの列が出来ておりましたが、以前とは違って、国道を横断する歩道橋を通るのではなく、川崎重工業の敷地内を通って、踏切のところから国道を横断するようになったんですな。　確かにあの歩道橋がクソ混雑のボトルネックになっていて、いつか明石花火大会の歩道橋事故みたいな大惨事になる気配が満ち溢れていたんですが、さすがに対策を講じたようです。　で、しばらくして、入場開始〜。　入口のところで棒状の金属探知器によるボディチェックを受けて、エプロン地区に、ＧＯ！　さすがに最前列は無理だったんですが、まあまあそこそこの位置をキープすることが出来ました。　基本、相手はヒコーキなので、飛んでしまえばどこにいても同じようなものなんですが、離陸とか着陸の様子は前のほうでないとよく見えなくて、結果、写真のほうの出来映えは例年通り、あまり代わり映えのしないものになっちゃいました。

　まずは午前の部（その１）。　飛行機がいっぱい飛びました。

　続いては午前の部（その２）。　飛行機がいっぱい飛びました。　飛び終わると前列の人も便所とかに出掛けるので、その隙を狙って地上展示機を撮影。　（写真・いちばん下） は “航空自衛隊60周年記念塗装 F-4EJ” だそうです。　素人目には、さほど特別には見えなかったりするんですが、60年前のナンタラカンタラをウンタラしたもので、オールドファンには、たまらんっ♪　そういったモノである模様です。　上のほうでは飛行展示も披露しておりましたな。　で、今回、ブルーインパルスが来ない関係か、10:30〜12:30まで、２時間もの昼休みが設けられていたんですが、その間に何かサプライズで飛ぶのではないか？　そう、オタの間では囁かれておりました。　無線を傍受しながら様子を窺っていたところ、どうやら次期輸送機 “XC-2” が試験飛行をするらしい。　そんな気配が濃厚に。　これ っすな。映り込んでしまった写真撮影中のオッサン、すんません。。。　尾翼のランプがピカピカして、じりじりと地上を移動し始め、そしてついに 「なんと “XC-2” が、飛ぶんです！」　という場内アナウンスが。　うぉー！　沸き上がるオタ共。　何のことか分かってなくて、いたって平常な一般市民たち。　そんな空気の中、 “XC-2” が滑走路に向かって移動をし始めたんですが、その直後に何かトラブルが発生したようで、結局は地上をお散歩しただけで終わってしまいました。　「以上をもちまして、 “XC-2” の地上滑走展示を終了します。」　　ありゃ。。。　肩透かしを食らって盛り下がるオタ共。　何のことか分かってなくて、いたって平常な一般市民たち。　そんな空気の中、昼休みとなりました。　ちなみに本日の混雑ぶりは朝8時10分の　時点で こんな感じ 。　昼前の時点ではもうちょっと人が多くなっておりましたが、それでもかなり余裕がありました。　そんな中、一日基地司令の “地上歩行展示” が行われました。 これ 。　ミス各務原コスモの奥田萌さんだそうです。　ミス各務原には、さくら、キャロット、コスモの３種類があって、その中で、今年はコスモの萌タンがいちばん可愛い♪　そういう前評判だったんですが、いや、個人的にはぜんぜんＯＫだと思います。　少なくとも隣に突っ立ってるおっさんよりは萌えますよねー。　おっさん、もっとスマイル！

　ということで、昼メシ調達の為、屋台エリアに移動〜。　例年、ガン混み、めちゃ混みで、おっきりこみもまともに買えない状況だったりするんですが、というか、最初からそんなものは売ってないような気がするんですが、今年は拍子抜けするほど空いておりましたな。　とりあえず最初に目に付いた豚串焼きやら、焼きそばやらの屋台に並んだんですが、行列は５〜６人程度で、すぐに買えちゃいました。　チーズたっぷりの “トルティーヤ” というのも買ってみたんですが、 ほれ 。　豚串、美味ぇぇぇぇ♪　トルティーヤ、微妙や。。。　チーズちょっぴり＋ソーセージの小片２切れくらいしか具が入ってなくて、軽い詐欺レベルだったりしたんですが、トルティーヤは、すり潰したトウモロコシから作る、メキシコ、アメリカ合衆国南西部および中央アメリカの伝統的な薄焼きパンである。現代では、小麦粉から作られた同様のものもトルティーヤと呼ばれている。　おお、この皮のほうが本体だったんですな。　なら、詐欺とまでは言えませんか。　「チーズたっぷり」 とか、余計なことさえ書かなければよかったんですが、で、後、 “美濃加茂焼きそば” というのも買いました。　そんなＢ級グルメ、今まで聞いたこともなかったんですが、一応、オフシャルサイトもあるようです。 ほれ 。　お味のほうは、ま、焼きそばやな…と。　それ以上でも、それ以下でもなく、平均的に焼きそばでありました。　とまあそんなこんなで、続いては午後の部です。

　ヘリコプターが飛びました。　いつもの救難展示でありますな。　後は、岐阜航空祭の名物 “異機種大編隊” とか、その合間に繰り広げられる各機の機動飛行だとか。　航空自衛隊60周年を記念したスペシャルな編隊も披露されました。　どう見ても 「６０」 です！　「６０」 にしか見えません！　心の綺麗な人にだけ 「６０」 に見えます。　「６０」 に見えた人は手を挙げてー。　ハーイ！　そういった出し物でありました。　とまあそんなこんなで、おしまい。　ブルーインパルスが見れなかったのはちょっと残念なんですが、その分、空いていたので快適でありましたなぁ。　帰りは混みそうな名鉄はヤメて、虚無僧なＪＲを利用することにしたんですが、待ち時間皆無で来た汽車に乗れたし、おまけに普通に座れたし、うーん。。。　「岐阜の航空祭はめっちゃ混むしぃ！」 とか、煽っていた人は立場がありませんが、ちなみに今年の来場者数は 6万6000人だったとか。　少なっ！　例年の半分だったんですな。　来年は多分ブルーが飛ぶと思うんですが、どうなりますかね？　ちなみに、この前の芦屋基地の航空祭では、 この釣りキチ爺ィ のお陰で、F-16とブルーの展示が中止になった模様。　で、今日 （11月30日） は築城基地の航空祭なんですが、11時18分現在、天候の悪化が懸念され、午後からのフライトがどうなるか、微妙な状況のようです。　…とか言ってるうちに、午後からのプログラムの中止が決まったようですが、ま、無理して飛行機が落ちたりしたら元も子もありませんからねぇ。　とまあそんなことで、オチはありませんが、おしまい♪

　ということで、最近買ったＣＤシリーズです。　いくつかある中から、ジャケ絵を書くのが簡単そうだという理由で、今回はアート・ブレイキー＆ジャズ・メッセンジャーズの 『スメイク・イット』 を取り上げてみたいと思います。　こうして、先行して楽なのばかりを選んでいると、後からツケがどっと回ってきちゃいそうですよね。　先が思いやられますが、この地味臭いヤツはライムライト盤で、1964年の録音。　原田和典クンの日本語ライナーによると、このレーベルはマーキュリーの傘下で、クインシー・ジョーンズの肝いりで発足したレーベルなんだそうです。　レバーがあまり好きではない僕としては、肝いりとか、やめて欲しいところなんですが、ホルモン焼きそばとかも全然ソソられるものがありません。　Ｂ−１グランプリがホルモンと焼きそばの独壇場な状況は何とかして欲しいところなんですが、ちなみに今年のグランプリは 「十和田バラ焼き」 だったようですな。　大量のタマネギとバラ肉を醤油ベースの甘辛いタレでからめ、鉄板で焼き締めて食べる料理である。　んなもん、普通に美味いに決まっているんですが、ちなみにバラ肉というのは牛肉、豚肉などの肉の部位で、アバラ骨の周囲の肉を指す。　ほぉ、そうだったんですか。　バラバラな肉だからバラ肉なのかと思ってました。　アバラ骨のバラだったんですな。　ホルモンでも焼きそばでもないという点は評価が出来ますが、今年の岐阜の航空祭の屋台は、他にどんなのが出ていたんでしょうな？　最初に目についた店で妥協しちゃったんですが、あまり混んではいなかったので、もっと吟味すればよかったと、ちょっぴり後悔。　ま、どうせ焼きそばとか、ホルモンばかりだったんでしょうけど。　スルメとかはないっすよね、多分。　ということで、 『スメイク・イット』 。　何となくスルメっぽい感じがして、まったくソソられるものが無かったりするんですが、ブルーノートの 『ブハイナズ・ディライト』 が1962年で、その後、リバーサイドから何枚か地味なのを出していた頃の吹き込みということになりますか。　『キャラバン』 とか、『ウゲツ』 とか、『キョウト』 とか、何だか今ひとつパッとしませんよね。　1964年にはブルーノートに復帰して 『フリー・フォー・オール』 という大傑作を残しているので、その点ではちょっと期待出来るんですが、本作はそれとは参加者が変わっていて、リー・モーガン、ジョン・ギルモア、カーティス・フラーという３管編成。　で、ピアノはジョン・ヒックス。　それなりにソソられるものがあったりはするんですが、日本語ライナーで原田クンが、ブルーノート盤のように汗が飛び散ってくる演奏ではないけれど、チャーミングなメロディを鼻歌感覚で奏でるメッセンジャーズも実に魅力的ではないか。　そのように評しているのが、ちょっと気になるところ。　男汗が飛び散らないメッセンジャーズなんて、殲滅したほうがいいと思うんですが、とりあえずまあ、演奏を聞いてみることにしましょう。

　１曲目、 「フェイス」 。　作者のところには （J.Lawrence , S.Freeman） とクレジットされておりますが、この人たちが何者なのかはよく知りません。　原田クンも特に何も言っておりませんが、ちょっぴりジャズ・ロックな感じのベタなナンバーでありますな、こりゃ。　ソロの先発がフラーのボントロなのも、ほのぼのムードを加速しちゃってくれております。　で、続いてリー・モーガンの登場となりますが、原田クンも書いているように、 『ザ・サイドワインダー』 のヒットで、調子に乗ってた頃っすからね。　大いに張り切ってくれてはいるんですが、はしゃぎ過ぎな感もあって、でもって、ベタなテーマに戻って、おしまい。　3分42秒の、ほんのちょっとした小さなプチ小品。　そういったアレでありました。　続いてはアルバム・タイトル曲の 「スメイク・イット」 。　モーガンのオリジナルのようです。　ちょっぴりエキゾチックな雰囲気のピアノのイントロに続いて、歌謡曲っぽいテーマが３管のハモリで演奏されるんですが、何と言うか、まあ、それなりにアレだったりはしております。　で、ソロ先発はモーガン。　そこそこ頑張ってくれていると思います。　ちょっぴり 「モーニン」 っぽい展開になったりもして、もしかしたら、そこそこよりも上だと評価しても、あながち大きな間違いではないような？　で、フラーが味のあるソロで続いて、ジョン・ヒックスの引っ越しソロを挟んで、この面子の中ではいちばん期待が持てそうにもないジョン・ギルモアが登場。　ジョン・ギルモアは電子フロンティア財団の創設者でGNUプロジェクトへの一流の貢献者。　サン・マイクロシステムズの5番目の従業員であったが、早期退職をして他の関心を追求することができるほどの富を蓄積した。　いや、これは違うギルモアっすな。　Wikipediaにも載せて貰えないほど、日本では知名度がないと見てよさそうなんですが、『切断―ブラック・ダリア殺人事件の真実』　ジョン・ギルモア著とか、ぜんぜん関係無さそうなのが出てくるしぃ。　 サン・ラ・アーケストラの大番頭らしいので、そっち方面が好きな人にはそれなりなのかも知れませんが、一般的なジャズ・ファンの間では、クリフ・ジョーダンと組んだ 『ブローイング・イン・フロム・シカゴ』 くらいでしか耳にする機会はないのではなかろうかと。　フリー寄りなイメージがあるんですが、ここで聞かれるソロはいかにもシカゴ派らしい、無骨な豚骨。　そんな風情が感じられて、悪くはありません。　でもって、テーマに戻って、おしまい。　腐ってもタイトル曲というか、ま、悪くはなかったっすな。

　で、次。　 「ワルツ・フォー・ルース」 。　ジョン・ヒックスのオリジナルで、ちょっぴり新主流派な雰囲気が感じられる、モーダルなワルツに仕上がっております。　ソロ先発のモーガンはどちらかというとハード・バップ寄り、続くギルモアは、ちょっぴりアバンギャルド。　そんなギャップが楽しめたりするんですが、フラーのソロを挟んで登場する作曲者本人のソロが、やはり最大の聞き物ということになろうかと。　ハービー・ハンコックを地味にしたシダー・ウォルトンから、更に華を無くしたようなキャラだったりするんですが、知性と情念を兼ね備えた、なかなか優れた逸材であると言っていいのではなかろうかと。　で、ビクター・スプロールズとかいう、何となくスプーンで食べるロールケーキが好きそうな名前の人のベース・ソロがフィーチャーされて、でもって、テーマに戻って、おしまい。　まあまあよかった。　そのように評価してもあながち大きな間違いではないような気がしないでもない、そんな出来でありました。　で、次。　 「ワン・フォー・ギャマル」 。　モーガンのオリジナルで、ブレイキーの息子に捧げられたナンバーなんだそうです。　ギャマル・ブレイキーという名前なんっすかね？　何となく、おまるで用を足すのが好きそうなキャラなんですが、ま、子供なら誰でもそうなんでしょうけど。　で、ブレイキーという苗字は抑制が効いて、暴走しなさそうな雰囲気が感じられて、いいっすよね。　「いつでも無礼講だぜっ！」 みたいな、常識ブレイクなキャラに育っちゃう可能性もあるんですけど。　曲のほうは、ちょっぴりお子様ライクだったりして、好みが分かれる感じではあるんですが、ほのぼの系が好きな人にはいいかも知れません。　モーガン、フラーと御陽気なノリのソロが続いて、でもって、テーマに戻って、おしまい。 3分38秒の、ほんのちょっとした小ネタ系の１曲でありました。

　ということで、次。　カーティス・フラー作の 「リトル・ヒューイ」 。　息子の好きなアヒルのキャラクターから着想を得たんだそうです。　これ っすか。　ヒューイ・デューイ・ルーイで、３つ子なんっすな。　ドナルドダックの甥らしいので、血筋はわりと正しそうなんですが、で、曲のほうはというと、これまたやっぱり、ちょっぴりお子様系の仕上がり。　ま、そういう趣旨のアルバムなんだと思って諦めるしかないんですが、で、演奏のほうはというと、ギルモア、モーガン、フラー、ヒックスの順で、各自が持ち味を十分に発揮したソロを披露してくれていて、うーん、まあまあ。　でもって、テーマに戻って、おしまい。　ということで、次。　ジョン・ヒックスのオリジナルで、 「オリンピア」 。　尾崎亜美が寝る前にジャスミンティを飲みながら聞くヤツですな。　…って、それは 「オリビアを聴きながら」 。　ちょっと違いますな。　杏里のほうが有名っすか。　オリコンの最高順位は65位、売り上げは 5万5000枚と、意外にも大して売れてなかったりするんですが、この 「オリンピア」 は、しみじみとしたバラードだったりして、日本ではそこそこ売れそうな気がしないでもありません。　３管のハモリ具合が重厚で、川崎重工、しっかりしろ！　…みたいな。　いや、“XC-2” のトラブルで、２ちゃんねるの 「航空祭スレッド」 にそんな書き込みがあったんですよね。　読み返してみたら正確には 「おい、川重、しっかりしろ」 だったんですが、お詫びの印に、川重にはウナ重くらい奢って貰わないといけませんな。　で、演奏のほうはヒックスとモーガンのソロがフィーチャーされていて、なかなかいい感じだったりするんですが、とまあそんなことで、ラストっす。　 「ラメント・フォー・ステイシー」 。　モーガンがガールフレンドに向けて書いたものなんだそうですが、あんたの彼女って、ヘレンとちゃうんかったんかい？　そんなんだから銃で撃たれちゃうんっすよね。　自業自得と言うか、自縄自縛って言うか。　何でもいいけど自縄自縛って、一人ＳＭみたいな構図しか頭に浮かんで来ないんですが、で、このステイシーちゃんに捧げられた１曲は、哀愁味を帯びた、なかなかの仕上がりだったりしております。　「ラメント・フォー」 っすからね。　悲哀が感じられますよね。　卑猥なプーさんとは違って。　演奏のほうはモーガンのラッパが大々的にフィーチャーされているんですが、中間部に聞かれるヒックスのソロも実にいい感じだし、とまあそんなこんなで、テーマに戻って、今日のところは、以上っす。

【総合評価】　ブルーノート盤のように汗が飛び散ってくる演奏ではないけれど、チャーミングなメロディを鼻歌感覚で奏でるメッセンジャーズも実に魅力的ではないか。　要は、この原田クン評を受け入れられるかどうかですよね。　ぶっちゃけ、出だしの１曲とか、お子様向けのヤツとか、ちょっとどうよ？　そんな気がしないでもないんですが、まあまあ盛り返しているのもあって、総体的には、まあまあ。　そんな１枚でありました。