STAN GETZ IN STOCKHOLM (VERVE)

STAN GETZ (1955/12/16)

STAN GETZ IN STOCKHOLM


【パーソネル】

STAN GETZ (ts) BENGT HALLBERG (p) GUNNAR JOHNSON (b) ANDERS BURMAN (ds)
【収録曲】

(01-03) INDIANA / WITHOUT A SONG / I DON'T STAND A GHOST OF A CHANCE WITH YOU
(04-06) I CAN'T BELIEVE THAT YOU'RE IN LOVE WITH ME / EVERYTHING HAPPENS TO ME / OVER THE RAINBOW
(07-08) GET HAPPY / JEEPERS CREEPERS
【解説】 ( 2015年06月14日更新 / 連載 1,168回 )

 今日はホタルについて考えてみたいと思います。 ホタルで会って、ホタルで別れ〜、小さな恋の幸せ〜♪ by 島津ゆたか…については、考えません。 いや、ちょっとくらいは考えてみてもいいっすかね? 奪えるものなら奪いたいあなた〜♪ ここのところのメロディが最高なんですが、歌詞のほうで言うと、ごめんなさいね、私見ちゃったの、あなたの黒い電話帳、私の家の電話番号が、男名前で書いてある〜♪ ここの部分が白眉だよね。 そう、ハクビシンが言っておりましたが、僕もまったく同感です。 小島よしこ → 小島よしお。 そんな変換がなされていたんでしょうな。 て、言うか、浮気相手の女の家の電話番号を電話帳に書くなよ! そう思わずにはいられませんが、て、言うか、人の電話帳を勝手に見るなよ! そんな気もしますよね。 「ごめんなさいね。」 では済まされません。 この女、2番の歌詞では日曜日に男の家に行って、芝刈り中の姿をこっそり覗き見したりしているし、さっさと手を切ったほうが身のためではなかろうかと。 ま、男のほうも大概なんですが、とまあそれはそうと、ホタル。 このところ、あちらこちらで、ぼちぼち飛び始めて、そこそこ話題になったりしているんですが、君はナマのホタルを見たことがあるかな? 僕はですね、1回だけ、微妙に見たことがあるような気がしないでもないんですが、桑名の山のほうにホタルを養殖 (?) しているところがあるという話を聞いて、試しに覗きに行ったのではなかったかと。 まあまあ、そこそこ飛んでいたような記憶はあるんですが、場所は ここ っすかね? 最新情報が2013年06月09日を最後に更新が滞っていて、どうやら2年ほど前にホタルの観賞に飽きちゃった模様なんですが、リンクを辿った先に こんなの があるのを発見。 北勢線 ナローゲージ 連接台車動画。 何てマニアックな! BGMが魅惑のムードテナーみたいで、なかなかいい感じだったりするんですが、0:26〜1:09の辺り、これほど動きがない無駄な動画というのも珍しいっすよね。 意味あんのか、これ? …とか思っていたんですが、これは動かないところが凄ぇぇぇぇ! そういう代物だったんですな。 一般車両との連結部分の違いを見て、その意義に気付かされたんですが、あー、確かに一般車両の連結部分って、こんな感じで動きまくるっすよね。 ここの部分に突っ立ってると乗り心地が最悪だったりするんですが、左の車輌、見た目はレトロっぽいのに、凄ぇぇぇぇ!

 つまらない動画を見てしまった。。。 そんな徒労感でいっぱいでありますが、桑名の蛍 −ほたるとなかまの会− の人たちが飽きちゃった以上、山口蛍とオカマとで会を結成して貰うしかありません。 個人的には山口さんちのホタルくんより、紅音ほたるのほうがいいな。 そんな気がしないでもないんですが、ケバくて、あまりタイプではなかったりするんですけどね。 『のんのんびより』 の一条蛍みたいなのを頭に浮かべていたのに、ぜんぜん違って、ガックリ。 とまあそれはそうと、ホタルというと個人的には、長野県の辰野のイメージが強かったりします。 名物の “ほたる蕎麦” なんてのもあるそうですな。 蕎麦の上に佃煮にしたホタルをのせた…といった微グロ系の食い物ではなく、茄子の天ぷらをホタルに見立てたものなんだそうですが、なるほど。 茄子って確かに見た目とか色合いとか、微妙にホタルっぽかったりしますもんね。 …という話を今から20年ほど前にラジオで聞いて、ちょっぴり感心したのを覚えているんですが、ググってみてもそれらしきものがヒットしなかったので、もしかしたらこの企画は既にポシャっちゃったのかも知れません。 上田のあたりの “六文銭そば” は、まだ現役みたいですけどね。 真田氏の家紋の これ を蕎麦の上で再現したもの。 どうするのかというと、チクワを輪切りにして、この形に配置してやればいいんですが、 ここ 参照。 あ、 「桐生・アイスまんじゅうのひとりごと」 って、桑名を差し置いて桐生人ごときが 「アイスまんじゅう」 を名乗るとは、不逞にも程がありますが、チクワという最下層の素材で六文銭を見事に再現していて、そのアイデアは見事であると言わざるを天ざる。 「天ざる」 とかに比べて、ぜんぜん美味しそうに見えないのがネックなんですが、ま、 330円っすからね。 最近はこんな 改良版 も出ているようで、こいつはなかなかイケそうだったりするんですが、ちなみに六文銭というのはどれくらいの価値なのかというと、早起きは三文の得、ドン! 更に倍! つまり、早起きすれば2日に1日くらいは六文銭そばが食える。 そういう計算になろうかと思いますが、三途の川の渡し賃が六文銭らしいっすな。 一途の川なら二文銭で何とかなりそうですが、今の貨幣価値に直すと 1文=50円という計算もあるようで、六文銭=300円。 税込だと324円。 端数は面倒だから繰り上げて330円。 六文銭そばの価格設定は、この上なく理に適っていると言えそうです。

 で、辰野のほうはというと、 ほたる丼 というのはあるようです。 ジューシーな信州地鶏の照り焼きと半熟目玉焼きをのせた丼。 普通に美味そうなんですが、ホタル要素は皆無。 強いて言うなら、目玉焼きの黄身がホタルの光っぽい? そんな気がしないでもないんですが、ホルモン = 放るもん = 捨てるもの。 この説を採用して、ホルモン丼 = ほったるもん丼 = ほたる丼。 そっちのほうがまだ説得力があったのにぃ。 僕はホルモンがあまり好きではないので、もしそんなドンブリだったりしたら食わないことになると思いますけど。 で、辰野のホタルはどこで見られるのかというと、 ここ 。 ほたる童謡公園。 ほー、ほー、ほーたる来い〜、あっちの水は苦いぞ〜、こっちの水は甘いぞ〜♪ この童謡のタイトルって、 「ほたる」 ではなく 「ほたるこい」 というのが正解なんですな。 (誤)「たのしいひなまつり」 (正)「うれしいひなまつり」 ほどには間違われていないかも知れませんが、この歌と辰野に何か関係があるのかというと、特にそういうことではなさそうです。 で、ここにはどれくらいの数のホタルが湧くのがというと、昨年の実績でマックス 6,445匹。 よくそんなの算えましたなぁ。。。 ホタルなんてめっちゃ飛び回るから、どれが既にカウントした奴で、どれがまだなのか、ゴチャゴチャで分からなくなっちゃうと思うんですけど。 日本野蛍の会の人も大変そうですなぁ。。。 時期としてはこれからが最盛期というところが多いかと思うんですが、今月末に行こうと思っている裏磐梯あたりに飛んでたりしないんっすかね? 昔、 「ほたる」 という裏本があったりしたので、裏磐梯も可能性があるように思えるんですが、調べてみたら7月上旬から8月上旬くらいに地味に飛ぶ程度で、あまり多くは期待出来そうにありません。 2日目は当初、小滝温泉というところを押さえていて、 ここ を見る限りでは、いい感じにホタルが見られそうだったんですが、周囲の観光スポットが微妙過ぎるので、やめちゃったんすよね。 で、結局、会津若松の東山温泉というところに泊まることにしたんですが、 やすらぎ広場ホタルの森公園 は方向が反対過ぎて、ちょっと無理っぽいっす。 送迎付きプランのある宿もあるようですが、そこまでして見たいとも思わないし、ホタル = ホタテ = 掘っ立て小屋。 それくらいのソソられ具合だったりしますからね、僕の中では。

 で、やめちゃった宿と言えばもう1件、候補として考えていたのが塩原温泉の ここ 。 奮発して露天風呂付客室を押さえちゃおうかと思ったりしたんですが、川を挟んだ反対側にある 公共混浴露天風呂 に入れるというのも非常に魅力的です。 ここならホタルも見られるっぽいんですが、行程の関係とかもあって、やめちゃったんっすよね。 またの機会に行ってみたいものでありますが、…とか思っていたら、6月1日で閉鎖になっちゃったんですな、不動の湯。 ほれ 。 約1年前から十数人の男女が集団で週末に訪れ、風紀を乱す行為をしたり、ビデオ撮影をしたりして観光客から苦情が相次いでいた。 ほぉ。 それはなんとも、けしからん話でありますなぁ。 ほぼ毎週末に十数人の集団が湯船を占領し、露出行為がインターネットの動画にアップされるなどしていたという。 ますますもって、けしからんっ! もし、この宿に泊まることになっていたら、どうして閉鎖を1ヶ月先延ばしにしてくれなかったのか、忸怩たる思いにとらわれるところでしたが、いやあ、危ないところでした。 というか、変な集団に占拠されて、せっかくの露天風呂に入れなかったりしたら、そのほうがもっと嫌だったりするんですが、で、話をホタルに戻します。 ホタルには大きく分けて、2つの種類がありますよね。 ゲンジボタルとヘイケボタル。 メジャーなのは源氏のほうなんですが、これはパイの世界と同じでありますな。 源氏パイは誰でも知っているんですが、姉妹品の平家パイは、ほとんどパチモン扱いだったりしますからね。 ゲンジボタルの語源に関してはいくつかの説があるようで、その ひとつが、ホタルは光る → 光源氏 → 源氏ボタル…という説。 ほたる丼と比較しても、抜群の説得力! もうひとつは、平家打倒の夢破れ、無念の最期を遂げた源頼政の思いが夜空に高く飛び舞う蛍に喩えられた。 平家に破れた源頼政が亡霊になり蛍となって戦うと言う伝説があり、うんぬん。 とってもファンタスティックな話でありますが、平家に負けた源氏とか、そんな奴もいたんですなぁ。 「以仁王の挙兵」 という奴なんだそうですが、ぶっちゃけ、初耳です。 「柴田恭兵」 なら聞いたことがあるんですけどねー。 で、ググってみたら、非常に分かりやすい動画がヒットしたんですが、 これ 。  「に…ににんおう?」 とか、ぜんぜん正しく読めていなかったんですが、 「もちひとおう」 って言うんですか。 またひとつ賢くなりました。

 で、ヘイケボタルはというと平家パイと同様に、明らかに後付け。 ゲンジボタルに比べると小さくて、汚れた水でも生きていける、ちょっと下等なホタルという位置付けだったりして、じゃ、源氏に滅ぼされた平家でいいぢゃん。 そんなノリで命名されたものと思われます。 ゲンジボタルがカワニナなどという、ホタルの餌としてしか存在の価値がないヤツしか食べないのに対して、平家のほうはタニシとかモノアラガイなんかも食べるようで、好き嫌いが少ないという点では、ちょっぴり好感が持てます。 ゲンジボタルが絶滅の危機に瀕しているとか騒がれておりますが、カワニナしか食わないという源氏さんサイドのほうにも問題があるワケで、偏食はやめろよ! そう、説教したくなっちゃいますよね。 「綺麗な水じゃないとヤダ!」 とか、ワガママも言ってるみたいだしぃ。 で、飛び方や光の点滅の間隔も違ったりするようですが、詳しくは ここ を見て貰うとして。 種類によってチカチカの仕方が違うというのは何となく分かるんですが、ゲンジボタルのチカチカが東日本と西日本で違うというのは不思議っすよね。 東日本型が4秒に1回なのに対して、西日本型は倍率ドン、さらに倍!…で、2秒に1回。 じゃ、その中間の中部型はというと、西と東の間を取って、3秒に1回…ではなくて、何故だか3.5秒に1回。 小数点を使うとは、何て半端な。 7秒に2回にしろよ! そう、説教したくなっちゃいますが、中部型ではなくて、東日本型と西日本型とが混在する、そういった地域もあるようです。 その境界線は富士川を日本海側に伸ばした線上だと言われてるようですが、やっぱり電気の60Hzと50Hzの違いによるものなんっすかね? 何とも興味深い話で、うまくやれば十分に1回分のネタになるな。 そう感じたのが今回、ホタルをテーマに取り上げた主な理由だったりするんですが、島津ゆたかの歌の考察とかで無駄に引っ張り過ぎたおかげで、深く掘り下げる前に終わっちゃう気配が濃厚。 で、色々と書いているうちに、生ホタルを見たくなってきちゃったんですが、手近なところでは なばなの里 でも養殖を手掛けている模様。 が、ここ、独りで行くのはちょっとアレだし、うーん。。。 ググってみたら榊原温泉で こんなプラン を発見したんですが、これも独りで行くには更に輪をかけて、うーん。。。 男女ぺアでお越しの方に 「恋占い花火」 をプレゼント♪ …って、貰えねぇじゃん。

 ということで、ギャル1名様限定で、 「さば君と行くホタル鑑賞ツアー」 、参加者募集のお知らせです。 ホタルさえ見ることが出来れば、別に場所は名前がちょっぴり酒鬼薔薇聖斗っぽい榊原温泉じゃなくてもいいし、貝が好きなら食べて貰っても一向に構わないし、で、どうせなら小さな樽みたいなのでもいいので、貸切風呂があったりするといいっすよね。 いや、風紀を乱す行為とかは抜きにして。 詳しい行程は ここ を見て貰うとして、ヨロシク☆

 とまあそんなことで、今日はスタン・ゲッツなんですが、「ゲッツ!」 と言えばダンディ坂野。 一発屋総選挙記者会見 なんてのがあったんですな。 僕はお笑いの世界には疎いので、よしおとダンディとスギちゃんとレイザーラモンHGとムーディ勝山くらいしか分からんのですが、右から来たものを左へ受け流すの歌〜♪ 持ちネタもそれくらいしか知りません。 フォー! 辛党のボスのコピペとか、けっこう好きなんですけどね。 これ 。 ハバネロボスことニック (仮名) は何となく、白人なオッサンの印象なんですが、こういうのを見ると、白人も捨てたものではないな。 そんな気がしますよね。 ということで、スタン・ゲッツ。 前々々回くらいのズート・シムズで、僕の趣向が白人ジャズとは今ひとつ合致しないことが判明したんですが、ネタの充足のため、とりあえずゲッツのアルバムをゲットすることにしました。  『スタン・ゲッツ・イン・ストックホルム』 という奴です。 「飛行機のゲッツ」 として、そこそこ有名なようですが、やっつけ仕事っぽいところがいかにもヴァーブって感じで、バブー♪ by イクラちゃん。 サイドマンは全員が地元民であるものと思われ、あまり多くは期待出来そうにないんですが、選曲は大スタンダード大会なので、そう大崩れはしないであろうと思われ、とまあそんなこんなで、では演奏を聞いてみることにしましょう。

 1曲目、 「インディアナ」 。 ジェームス・F・ハンレーの書いたこの曲は、ジャズの重要なレパートリー曲として演奏され続けて来たナンバーでもある。 スウィンギーなリズム・セクションに乗ったゲッツが流動美に溢れたソロを聴かせる。 ウィルソン・タッチのハルベルイのピアノも素晴らしい歌心を見せている。 そう、日本語ライナーで佐藤秀樹クンが書いておりますが、初めて目にしましたな、 「流動美」 なんて単語。 こんな 感じ? ドロドロしていて、ぜんぜん美しくはないっすよね。 美味しそうにも見えないし、流動食しか食えない病気とか、大変そうっすなぁ。。。 で、ウイルソン・タッチうんぬんというのは、ピアノを弾く何とかハルベルイという人のスタイルが、バド・パウエルというよりも、テディ・ウィルソン的。 そういった話の流れによるものなんですが、で、実際に演奏を聞いてみたところ、確かにそんな感じでありますな。 ゲッツのテナーもレスター・ヤングの流れを汲む系だったりして、ペヤング好きの人には、いいかも? そんな気がしないでもありません。 ワン・ホーンだからアドリブもしっかりと楽しめて、僕が苦手なアレンジ重視系でないところは評価していいのではないかと。 どうせならカバヤのジューCとか、十姉妹 (ジュウシマツ) とか、そういうのを重視して欲しいっすよね。 ピアノのソロを挟んで再登場するゲッツのソロがより生き生きとしていて、いい感じで相乗効果な僧正遍昭 (そうじょうへんじょう) 。 そういうアレだったりして、でもって、テーマに戻って、おしまい。アンドリュー・バーマンのブラシも切れ味抜群だし、いやあ、悪くないっす。

 で、次。  「ウィズアウト・ア・ソング」 。 ミュージカル 「Great Day」 にも挿入されたヴィンセント・ユーマンスの有名な作品。 そんな解説がありますが、そう言えば、どこにいっちゃったんでしょうなぁ、グレート義太夫。 糖尿病で闘病中でしたっけ? で、演奏のほうは、この時期のゲッツ特有のスタイルを見せた演奏で、リリカルなムードの中に彼の卓越したメロディック・センスが光っている。 そういったアレであるようですが、いいっすよね、メロディック・センス。 こんな感じ ? このちょっと微妙なお姉さん、かなりタイプだったりするんですが、インタラクティブ扇子を持ってホタル狩りとか、いいかも? めっちゃ逃げだしそうですけどね、ホタル。 で、ゲッツのメロディ・センスはというと、確かにキラリと光るものがある大江光。 そんな感じだったりして、この曲には珍しい、ゆったりとしたバラード調のテンポ設定も意表を突いていて、うひょー♪ ピアノのハルベルイくんもハイレベルだし、地味ながら、しみじみ。 そういった仕上がりになっておりました。 で、次。  「ゴースト・オブ・ア・チャンス」 。 その昔、「時々出る幽霊」 という邦題を付けられたという話は、時々でなく、かなりしつこく書いているような気がするんですが、この曲もバラード調でありますな。 やや、軟弱路線過ぎないか? そんな気がしないもないんですが、ま、熱血硬派くにおくんなのは鳩山邦夫に期待するとして。

 ということで、次。  「アイ・キャント・ビリーブ・ザット・ユーアー・イン・ラブ・ウィズ・ミー」 。 カタカナで書くのがクソ面倒な無駄に長いタイトルなんですが、日本語ではシンプルに 「恋のため息」 。 あまりにも意訳過ぎやしないか? そんな気がしないでもないんですが、そう言えば前曲もフルネームでは 「アイ・ドント・スタンド・ア・ゴースト・オブ・ア・チャンス・ウィズ・ミー」 だったりしますよね。 日本語でここまで長いのはあまりなくて、ざっと思い付くのは 「僕がどんなに君を好きか、君は知らない」 by 郷ひろみくらい。 「もぉぉぉぉぉ、ヤダよぉぉぉぉ♪」 の歌と言ったほうが、通りはいいっすよね。 で、 「恋ため」 のほうはというと、テンポこそちょっぴり速くなりましたが、根はソフト路線だったりして、熱血硬派ではありませんな。 ま、冷血軟派ということもなく、血の通ったハート・ウォームさは十分に伝わるんですが、ここでもスウィンギーなバーマンのブラッシュに乗ったゲッツの歌心に満ちたプレイが絶妙なラインを展開している。 そういうアレだったりして、うーん、まあまあ。 で、次。  「エブリシング・ハプンズ・トゥ・ミー」 。 マット・デニス作の小粋なナンバーでありまして、緩急、どちらでやっても様になる個人的な愛聴曲。 ここではバラードとして料理されてるんですが、透明感のあるテナーのトーンがなんとなく、クリスタルで、そういえば最近、まったく話題に上らなくなっちゃいましたな、田中康夫。 長野県知事とか、やってたんすよね。 「脱ダム宣言」 とか。 アレのおかげで 「伝染るんです。」 のダムダム人が失職しそうになっちゃったんですが、…とか言ってるうちに、ウイルソン・タッチなピアノのソロが出て来て、ゲッツが再登場して、でもって、テーマに戻って、おしまい。

 で、次。  「オーバー・ザ・レインボウ」 。 『オズの魔法使い』 の主題歌っすな。 火傷に効きそう…って、それはオゾ。 オゾの魔法使い。 ちょっと、おぞましいっすな。 で、これまたスロー・テンポだったりして、飛行機に乗って勇ましくストックホルムにやって来た割には、意外とナイーブ。 で、この人のプレイって、テナーとアルトの違いこそあれ、ちょっぴりポール・デスモンドっぽかったりしませんか? このアルバムでは特にそんな印象が強かったりするんですが、とまあ、そんなこんなで、次。  「ゲット・ハッピー」 。 躍動感に満ちたリズムをバックにゲッツ、ハルベルイのソロが続く。 ゲッツの演奏も良いが、これもハルベルイの好演によって印象を深めた1曲だ。 そういうアレだったりする模様です。 本来なら無駄に派手派手になっても不思議では無い曲調なんですが、ここでのゲッツは局長級の落ち着きっぷり。 熱血系はラストに賭けるしかありませんが、ということで、 「ジーパーズ・クリーパーズ」 。 小粋な仕上がりで、ま、いいんじゃないっすかね? ということで、今日は以上っす。

【総合評価】 思っていたよりも 「こちら、お静かね系」 だったんですが、そういうものだと最初に理解してしまえば、これはこれでアリかも? 期待度ゼロだったサイドマンも、特にピアノのハルベルイくんがいい感じだったりして、ハルいぜ、ベイベー♪


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