LOVE LETTERS (EIGHTY-EIGHT'S)

ROY HAYNES (2002/5/23,24)

LOVE LETTERS


【パーソネル】

JOSHUA REDMAN (ts) JOHN SCOFIELD (g)
KENNY BARON (p) DAVID KIKOSKI (p)
DAVE HOLLAND (b) CHRISTIAN McBRIDE (b) ROY HAYNES (ds)
【収録曲】

(01-03) THE BEST THING FOR YOU / THAT OLD FEELING / AFRO BLUE
(04-06) QUE PASA? / HOW DEEP IS THE OCEAN / LOVE LETTERS
(07-09) MY SHINING HOUR / STOMPIN' AT SAVOY / SHADES OF SENEGAL 2
【解説】 ( 2016年02月07日更新 / 連載 1,198回 )

 ( 前回 までの粗筋 ) 六波羅蜜寺で空也像を鑑賞し、天麩羅を堪能して、清水寺に行った。 …ということで、お正月@北陸・京都の旅も、これで最終回です。 来週からまた何らかのネタを考えて、このスペースを埋めなければならないのかと思うと、今からちょっと憂鬱なんですが、 「節分と恵方巻き」 のネタも、ちょっと旬が過ぎちゃったしぃ。 今年の恵方巻きは、わざわざ予約をしたというので、ちょっと楽しみにしていたんですが、もしかして、ちょっと豪華な海鮮系だったりするとか? で、いざ、蓋を開けてみれば…。 「なばな寿司工房(?)」 とかいう、長島のオバチャンが趣味でやってるようなところがあって、そこでたまに買ってくる太巻きが、めっちゃ今ひとつなんっすよね。 椎茸の煮たのとか、瓜の漬物なんかが巻かれていて、イナカ臭いこと、この上なし。 で、今年わざわざ予約した恵方巻きというのが、その太巻きの切られていないだけバージョン。 そういったシロモノでありました。 「これかいっ!」 みたいな。 ま、不思議と、切られているバージョンよりも、丸かぶりしたほうがマシに思えたので、その点ではちょっとアレだったんですが、節分にはイワシも食えとか、冬至にはカボチャを食えとか、そういう、僕があまり好きではない食い物を押し付けるような伝統行事は、即座に廃れて欲しいものでありますなぁ。。。

 とまあ、節分に関する拙文は置いといて、話を本題に戻します。 冬の京都。 ぶっちゃけ、秋の紅葉や春の桜のシーズンと違って、これと行って特にどうしても見てみたいスポットがあるワケではなくて、今回はお昼に祇園で天麩羅を食いたい。 それだけの為に、金沢から朝イチのサンダーバードに乗ったようなものなので、午後からは適当に手近なところを回っておこうかと。 とまあそんなことで、 知恩院 。 有名っすよね。 伊集院、東横インと並ぶ “世界3大・イン” のひとつなんですが、ちなみに “世界3大・伊集院” と言えば、伊集院静、伊集院光、伊集院パンダバ。 この3人っすよね。 「豪にして優! 静にして動!」 の伊集院健と、どっちにしようか悩むところなんですが、本サイトが健全なる青少年を対象としている関係上、 こちら からチョイスしておきました。 とまあそんなことで、知恩院パンダバ。 2年前の春に、門のところまでは行ったんですが、歩き疲れていたので、中に入るには断念。 そんな経緯があったりするので、ま、この機会に片づけておこうかな…と。 とまあそんなことで、行ってみました。

< 知恩院 (その1) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 まずは “三門” 。 デカいです。立派です。国宝です。 あまりにデカくて、立派で、国宝なので、これを見ただけで満足して帰りたくなっちゃうんですが、その後、 “男坂” という難所が待ち受けているらしいんっすよね。 歩き疲れている身にとっては、やめよう。 そう思わせてくれるに十分なんですが、今回の僕はちょっと余力があったので、頑張って登ってみることにしました。 確かにけっこう急な階段だったりして、ちょっぴり怯む、ヒルマン監督。 そういうアレだったりするんですが、怯むのか、怯まんのか、どっちや? そう、監督に問いただしたくなっちゃいますよね。 ちなみに、もう少し傾斜の緩やかな “女坂” というのもあったりするんですが、伊集院健LOVE♪ …な男好きなら、男坂っすよね、やっぱ。 急なだけで距離はさほど長くはないので、意外と大丈夫だったりして、とまあそんなことで、上のほうに到着〜。 メインとなる “御影堂” という建物は現在、絶賛修理中♪ かっこいい囲いで囲われているんですが、半端なくデカいっす。 大仏がデーンと控えている東大寺の大仏殿に比べると、1ランクほど小ぶりなんですが、44.84×34.25mあるそうです。 国宝建造物の中では第3位。 ちなみに2位は長さだけで稼ぎまくっている三十三間堂だそうです。 で、この御影堂、平成30年度末まで中には入れないとのことで、仕方がないので左のほうに歩いていって、そこの入口から何らかの建物の中に入ってみました。 入場無料なのはいいんですが、めっちゃ新しくて、近代的で、綺麗で、有難味は皆無。 所詮は無料 (ただ) やな。。。 そう思わずにはいられませんが、ちょっと奥に入ったところに受付があって、そこで幾ばくかの銭を払えば、その先にあるらしい庭を見せて貰える。 そういうシステムになっておりました。 その受付には何となく近寄り難い雰囲気が漂っていたので、どうしようかとちょっと悩んだんですが、外人のペヤングがそこに近寄っていったので、それに便乗する形で、僕も行ってみました。 “方丈庭園” だけだと400円。 この寺にはもうひとつ “友禅苑” という庭もあって、そちらは300円。 両方とも見られる共通券だと、500円。 200円もお得だねっ♪ …というので共通券を買って、で、まずは “方丈庭園” のほうから見てみることにしました。

 この庭はアレです。 江戸時代初期に小堀遠州と縁のある僧玉淵によって作庭されたと伝えられる庭園です。 …というアレだったりするんですが、いかにも小堀遠州好みの庭と言われる…とか、縁のある僧によって作庭されたと伝えられるとか、庭の世界では大活躍でありますな、小堀くん。 というか、何にもしなくても勝手に名前を出されて、いい迷惑かも知れませんが、いかにも小堀遠州に縁がある僧が作った庭やな。 そんな雰囲気が端々に感じられて、なかなかでありました。 三代将軍家光公御手植の松 (三代目) なんてのもありました。 それってもはや、 “御手植” でも何でもないんじゃ? そんな気がしないでもないんですが、三代将軍家光公が御手植した松(初代)が枯れてしまったので、その辺の適当な松を、そのへんの植木屋が適当に植えたって事っすよね、三代将軍家光公御手植の松 (二代目) 。 それすらも枯れてしまって、今や三代目。 松の樹の下には家光公の屍体が埋まっている! そういうことなら、多少は三代将軍感もあるんですけどねぇ。。。


< 知恩院 (その2) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 “方丈庭園” の写真が2枚ほどあって、で、次。 知恩院と言えば、クソでかい鐘があまりにも有名なんですが、大晦日恒例の 「ゆく年くる年」 で中継される、例のアレっすな。 これ 。 何かの拍子にロープがブチ切れたりしたら、後頭部強打で即身仏、間違いなし! そんな有難い除夜の鐘なんですが、煩悩どころか、大脳までぶっ飛ぶ勢い。 あれ、一度はナマで見てみたいっすよね。 いや、脳ミソをぶちまけるところは、あまり見たくはないんっすけど。 今回、ただ吊り下げされているだけの鐘を見ることは出来たんですが、いやあ、デカいっすな、さすがに。 ということで、最後は “友禅苑” 。 友禅染の始祖宮崎友禅生誕300年を記念して、昭和29年に改修造園されました。 …というので、歴史はあまりなかったりするんですが、さすがに小堀遠州エピソードを絡めることは出来なかった模様です。 その代わり、高村光雲が絡んできたりするんですが、こいつが作った聖観音菩薩立像が池の真ん中に突っ立っていたりして、それが個人的にはちょっと、嫌。 日本庭園には似合わないっすよね、何となく。 でもまあ、全体としては、池エリアと枯山水エリア、それに茶室を中心とした露地庭園っぽいエリアとがコンパクトに纏まっていて、手ごろに周遊出来るようになっていて、+100円の差額なら、ま、覗いてみてもいいかな? …と。 ということで、知恩院は以上っす。 で、続いては、こちら。


< 青蓮院門跡 > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

  青蓮院門跡 。 ちょっとマイナーっすな。 三千院門跡、問責決議案と並ぶ “世界3大・もんせき” のひとつではあるんですが、 “門跡” って何だか “門の跡” くらいしか無さそうで、あまりソソられないネーミングだったりしますよね。 実際は “跡” だけではなく、普通に “門” は残っているし、ちゃんと建物も建っていたりするんですけど。 ちなみに門跡寺院というのは皇族や貴族が住職を務める寺院のことなんだそうです。 で、ここ、2年前の春に、夜のライトアップの部を見に行ったんですが、昼間はまだ未体験ゾーンなので、ま、この機会に片づけておこうかな…と。 とまあそんなことで、行ってみました。 こじんまりとはしているんですが、小堀遠州作と伝えられる庭があったり、ちょっとしたプチ山道の竹林があったりして、いかにも京都の東山にある寺やな。 そういった風情をコンパクトに体感することが出来て、お手軽なんっすが、写真のコメントのあまりの適当さが、今日の僕のヤル気の消失を如実に現していたりして、とまあそんなことで、今回の京都観光は以上っす。 で、最後は晩飯。 どうせなら京都で美味いものを食ってから帰ろうという、そういう魂胆なんですが、で、チョイスしたお店が こちら 。 わざわざ金沢まで行って1泊したのに、京都に戻って加賀料理の店とか、本末転倒もいいところなんっすが、ま、いっかぁ。 そんな気がしないでもないので、予約を入れてみました。 ステーキ会席 『つづみ』 7,560円というプランっす。 京都駅前にある伊勢丹の8階なんですが、ここのエスカレーターが、ちょっと斬新。 1階から11階まで、折り返し無しで、ずーっと直線で上れるようになっていて、凄ぇぇぇぇ! どれだけ横に長い建物なんっすかね? 三十三間堂リスペクト? これを体験出来ただけでも、この店を選んでよかった♪ そんな気分になれるんですが、ということで、入店。 テーブル席の奥のほうに、ちょっと隔離された感じのカウンター席が用意されているんですが、

夜景が綺麗なカウンター席♪


 おお、京都タワーが目の前♪ シックで都会的でアーバンな、とってもカップル、もしくはアベック、あるいはペヤング向けの、そういった空間になっておりました。 まだ早い時間だったので、他に誰も客はいなくて、お一人様でもぜんぜん大丈夫。 途中でお一人様のギャルが入って来たりして、ますます心強い限りでありますな。 で、本日の御献立は、こちら。

御献立♪


 ・・・・・。 今回の旅はアレっす。 初日の昼に富山で押さえておいた店のナントカ御膳。 月替わりして、予約した時点とは違って、メインの揚げ物が 「ソフトシェルクラブ炒り出汁」 というのになっちゃいました。 どうやら、脱皮ガニを丸揚げにしたものらしく、海老の殻が大の苦手で、蟹味噌とか、気持ち悪くて食う気がしない。 そんな僕にとっては、最悪の改悪でありますな。 メニューを変更して貰って、何とか蟹味噌を回避することが出来たんですが、…と思ったら、ここに来て、 「蟹味噌豆富」 っすか。。。 魚貝類の類いがあまり好きではない僕にとって、 「鱈酒粕煮」 というのも超はずれメニューだし、よりによって “雲子” まで入ってるやんっ! この 「うんこ」 としか読み間違いのしようがない食い物は、どうやら鱈の白子 (精巣) のことらしいんですが、こういうゲテモノ系の珍味って、あかんヤツっすよね、絶対。 ちなみにこの店、さすがは加賀屋の系列だけあって、ハウス加賀谷とは違って、接客のほうは抜群。 係のおねえさんは 「この後、何か予定は入っておられますかぁ?」 と、時間のほうを気遣ってくれた上、 「この献立の中で、何か苦手なものはございますかぁ?」 と、好き嫌い問題に関しても考慮してくれました。 「あ、大丈夫っす。。。」 蟹味噌、やだ! ウンコとか、食いたくねぇ! 心の中の叫びとは裏腹に、すべてを受け入れてしまったサバくんは、何とオトナなのでありましょうか。 「好き嫌いのない、素敵な青年どすなぁ♪」 そう、お姉さんも心の中で賞賛してくれたに違いありません。 「あと、献立ではデザートがアイスクリームとなっておりますが、本日は “ぜんざい” となっております。それでよろしいですかぁ?」 よくないっ! アイス食いたいっ! “ぜんざい” とか、そんな年寄り臭いの、やだ! そんな心の中の叫びとは裏腹に、 「あ、いいっすよぉ。」 と答えてしまって、とまあそんなこんなで、お食事、開始〜。

先附♪


 まずは問題の “先附” 。 おお、蟹味噌いっぱいで、うれピー♪ もう、自棄クソです。 が、食ってみたら、思っていたほど珍味というワケでも無かったりして、ま、結果オーライかと。 ということで、次。


先附♪


 ん? “造り” の写真がありませんな。取り忘れ? そういえば、刺身を食った記憶があまり無かったりするんですが、もしかして忘れられていたのかも? この後、何時の新幹線に乗る。 その旨を告げたところ、わりと早めのペースで料理を出してくれたんですが、お姉さん、慌て過ぎて、忘れちゃったのかも? でもまあ、「お爺ちゃん、お刺身はさっき食べたでしょ!」 そういうアレだったのかも知れないし、ま、いっかぁ。 ということで、続いては “煮物” 。 おお、、雲子いっぱいで、うれピー♪ 案の定、見た目がキモ過ぎる食い物だったりしたんですが、特段、嫌な味がするワケでもなくて、ま、別に食って食えないこともないかな…と。 蟹味噌同様、あまり積極的に食いたいシロモノではないんですけどね。 ということで、アレなのは早々に片付けちゃったので、後は至高の時間ということになるんですが、


主彩♪ 肉用の味付けグッズ&菜彩♪


 ということで、 “主彩” の登場♪ 「国産牛フィレ 120g」 っすな。 右の写真は “菜彩” の 「海藻麺サラダ」 なんですが、これはまあ、オマケのようなものだとして。 牛クンは陶板焼きとか、石焼きとか、溶岩焼きとか、固形燃料で自分で焼いて食べるのが好きなんですが、ここのは既に焼かれたものが出てくるタイプなので、ちょっと残念。 120gということなんですが、あっさりしたヒレということもあって、ちょっと物足りないような? ま、十分、美味しかったんすけどね、雲子に比べれば。

食事♪


  で、後は、御飯と味噌汁と漬物があって、


甘味♪


 ラストが “甘味” 。 アイスじゃなきゃ、やだ! そうゴネれば、恐らく、地下1階の食品売り場まで走って、買って来てくれたんでしょうが、年寄り臭いと思って馬鹿にしていた “ぜんざい” も、いかにも京都らしい、お上品な逸品だったりして、これはこれで、よかったな♪ そんな気がしました。 ということで、以上、お値段の割に、ちょっと物足りない気がしないでもないんですが、接客代と京都タワーの眺め代だと思えば、ま、納得のゆくレベルかと。 雲子抜きで500円引きなら、そのほうが嬉しかったんですけどね。 お会計の時にドリンク1杯サービス券をくれたので、またランチにでもリピートしようかと思うんですが、とまあそんなことで、今回の旅の話は、おしまい♪

 とまあそんなことで、今日はロイ・ヘインズっす。 アート・ブレイキーという超例外、もしくはエルビン・ジョーンズというプチ例外を除いて、ドラマーのリーダー作というのはあまり数が多くなくて、今日のロイ・ヘンもまともなところは既に取り上げちゃったので、胡散臭いのしか残っていなかったりします。 ということで、ネタ用に1枚、仕入れてみました。  『ラブ・レターズ』 。 2002年の録音で、素性が怪しいこと、この上なし。 ただ、面子のほうは悪くなくて、テナーのジョシュア・レッドマンや、ギターのジョン・スコフィールドなど、新しい系にとことん疎い僕でも名前を知ってる人が入っていたりしますな。 ピアノはケニー・バロンデビット・キコスキという、紀子(きこ)さま好きの若手が交替で出てくる模様。 ちなみに僕は眞子(まこ)さま派だったりするんですが、で、ベースはクリスチャン・マクブライドと、デイブ・ホランド。 どうやら、上州屋赤男+毛に貼ろう+キリスト教徒のチームと、ジョン・スコ+紀子好き+デブ。 この2つに分離されるようでありますな。 エイティ・テイトという、よく分からんレーベルに関しては ここ を参照して貰うとして、2002年発足ということは、出来てすぐにこのアルバムが作られたということになりますな。 ググったら伊藤八十八くんは2014年11月にお亡くなりになったようですが、早稲田大学ではタモリと同級生だったようです。 享年68歳。 88歳まで生きろよ! そう思わずにはいられませんが、それだと加藤一二三くんは123歳まで生きなければならなくなっちゃうので、ちょっとハードルが高いっすよね。 20を引いて103歳くらいがちょうど妥当ではないかと思うんですが、とまあそんなことで、では1曲目から聞いてみることにしましょう。

  「ザ・ベスト・シング・フォー・ユー」 は、 '50年にアーヴィング・バーリンが作曲したもので、大ヒットしたミュージカル 「コール・ミー・マダム」 の主題歌。 アップ・テンポでスインギーな演奏がくりひろげられ、太くたくましいトーンによるジョシュアの熱いテナーがフィーチュアされており、ロイが迫力のあるドラミングを聴かせる。 そう、ライナーノートで岩浪洋三クンが書いている通りのアレだったりします。 たくましいっすよね、ジョシュア。 宅麻伸に匹敵するほど、たくましい。 そう、評価していいのではないかと思うんですが、ロイ・ヘンとクリ・マクの掛け合いによるイントロの後、毛に貼ろうと上州屋が出て来て、速いテンポでストレートにテーマを歌い上げます。 ソロ先発はケニーで、続いてジョシュアが出てくるという、そういうアレだったりするんですが、レッドマンとバロンとの絡みが、実にレッドバロンで、いいんじゃね? そんな気がしないでもありません。 看板 が恐いので、あまり好きではないんですけどね、赤バロン。 いずれにしろ、2002年物にしては、えらく正統派でオーソドックスなスタイルだったりして、超保守派な僕には、納得の仕上がりでありました。 ということで、次。  「ザット・オールド・フィーリング」 もよく知られたスタンダードで、サミー・フェインが '37年に作曲したもので、うんぬん。 いいっすよね、サミー・フェイン。 「サミー、ふぇぇ…」 だと、幼女のサミーたんが怯えているみたいで、もっとソソられるものがあるんですが、これはジョン・スコのほうのセッションでありますな。 この人、もっと前衛派のイメージがあったんですが、ここでのプレイは正統派そのもの。 ぶっちゃけ、他の演奏は聞いたことがなかったりするんですが、これだと、ジョー・パスあたりとそんなに変わらないような? 途中はオクターブ奏法っぽくなったりもして、オクタビアヌスも真っ青。 続くキコスキの歯切れのいいピアノも切れ味が鋭い。 そう、洋三クンが褒めております。 とまあそんなこんなで、テーマに戻って、おしまい。

 で、次。  「アフロ・ブルー」 はモンゴ・サンタマリアの作曲で、 '60年代にコルトレーンが演奏し、アビー・リンカーンが歌ったりしてモダン・ジャズの名曲入りしたエキゾティックな曲。 そういうアレだったりします。 ジョン・スコのほうのセッションなんですが、意外とギターとの相性も悪くないっすな。 しばらくはジョン君のスカッとスコフィールドなソロが展開されるんですが、めくるめく縦横無尽なフレージングが、圧巻っす。 続いて、ベースのデイブ君がホランドなソロを披露して、最後はギター・ベース・ドラムスでインタープレイみたいになったりして、でもって、テーマに戻って、おしまい。 本作のベスト・トラックだ。 そう、洋三クンが断言しておりますが、確かに、いすゞのトラックに匹敵する出来であると、そう評価していいのではなかろうかと。 で、これがベストなら、後はあまり大したことないに違いないので、軽く流しておこうと思うんですが、続いて、 「ケ・パサ」 。 これはアレっす。 ホレス・シルバーのオリジナルっす。 『ソング・マイ・ファーザー』 の収録曲でしたっけ? 安いシャンプーを使うと、毛、パサパサになるよね。 そんな日常の一コマをテーマにした 「毛パサ」 なナンバーなんですが、ここでのジョシュアのソロは圧巻。 洋三くん、アフロなので早々とベスト・トラック宣告をしちゃったんだけど、こっちも負けてないんじゃね? そう言いたくなるような熱いプレイが展開されております。 1曲目では羊の皮を被っていたのが、ここでは執事とカバに豹変! …みたいな。 カバなのにヒョウというのも変なんですが、そもそも豹変って、何がヒョウに変身するんっすかね? 調べてみたら、ヒョウの毛が季節によって抜けかわる度に、斑紋がくっきり鮮やかになる事から来ているようですが、豹変するのは、いい事だったんっすな。 何よりだと思います。 続くバロンのピアノも頑張っているし、マクブライドのベースも、真っ黒ブラ、いいどぉ♪ パンツもブラも、白に限る派の僕とは、ちょっと相容れないものがあったりするんですが、ま、人の趣向はそれぞれですからなぁ。。。

 ということで、次。  「ハウ・ディープ・イズ・ジ・オーシャン」 。 何かこう、一句詠みたくなっちゃう曲名でありますな。  いいぞ、痔、おっさん。 そんなのしか出来ないに違いないので、敢えて詠むのはヤメておきますが、これはアレです。 バロン、マクブライド、ロイ・ヘンのピアノ・トリオで演奏されております。 ここまでリーダーなのに、まったくプレイに言及されてこなかったロイ君なんですが、ここでのブラッシュ・ワークは絶妙と言っていいのではなかろうかと。 で、洋三クンは、バロンのセクシーなまでのピアノ・ソロに脱帽だ。 そんなことを書いてくれちゃっておりますが、え? これ がセクシー? 蓼食う虫も好き好き過ぎやろ! そう思わずにはいられませんが、ま、ジャズのピアニストって、顔さえ見なければ、えらくラブリー&キュートなプレイをしたりしますからなぁ。 で、演奏のほうはというと、ベースのソロやら、3者の絡みやらもあったりして、ピアノ・トリオとして模範的なアレだったりして、とまあそんなことで、次。 アルバム・タイトル曲の 「ラブ・レター」 。 ビクター・ヤングの曲で、同名の映画の主題歌なんだそうですが、洋三クンは中学生の頃にこの映画を見たんだとか。 これ ? いや、洋三クンが1995年に中学生なワケは無いっすよね。 元はバラードだったようですが、ここではジョン・スコをフィーチャーした、ミディアム・ファストの快活なアレに仕上がっております。 で、次。  「マイ・シャイニング・アワー」 。 とっても、僕のシャイニングなアワーです。 ジョシュア・レッドマンのテナーが入ってます。 ベースのアルコが絡むイントロが異色なんですが、テーマ以降は、わりとオーソドックスっす。 で、次。 いよいよ、最終盤の手抜き加速が露骨になってまいりましたが、 「ストンピン・アット・ザ・サヴォイ」 。 日本名 「サボイでストンプ」 っすな。 寒いで、ストーブ。 そんな日々が続きますが、皆さま、如何お過ごしでしょうか? イカとか、食べてますか? 演奏のほうはジョン・スコのギターがフィーチャーされていて、とまあそんなことで、ラスト。  「シェイズ・オブ・セネガル2」 。 ロイ・ヘンのオリジナルです。 というか、ドラムスの無伴奏ソロっす。 いくら自分のリーダー作だからって、こういうのはよくないと思います。 そう、帰りの会で女子に言われちゃうようなアレなんですが、ま、自分のリーダー作ですからね。 自分の好きなようにやればいいと思います。 それを聞くか、聞かないかは、こっちの自由なんですが、とまあそんなことで、今日は以上っす。

【総合評価】 いかにも2002年の日本制作物らしく、総花的なアレだったりするんですが、思っていたよりは悪くなかったっす。 特に 「アフロ・ブルー」 から 「ケ・パサ」 への流れが素晴らしく、今日はお風呂でブルーになって、毛をパサパサにしちゃうおう♪ そんな意欲に駆られる演奏が繰り広げられていて、素敵☆


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