MIDNIGHT WALK (ATLANTIC)

ELVIN JONES (1966/3/23,24)

MIDNIGHT WALK


【パーソネル】

THAD JONES (tp) HANK MOBLEY (ts)
DOLLAR BRAND (p) STEVE JAMES (el-p) <#2,3,4,7>
DONALD MOORE (b) ELVIN JONES (ds) GEORGE ABEND (perc) <#1,5,6>
【収録曲】

(01-03) MIDNIGHT WALK / LYCRA TOO? / TINTIYANA
(04-05) H.M.ON F.M. / CROSS PURPOSE
(06-07) ALL OF US / THE JUGGLER
【解説】 ( 2016年02月21日更新 / 連載 1,200回 )

 二条城がズレているそうですな。 先日、家に来ていたサバ兄が、そのようなことを言っておりました。 どこかで仕入れてきた無駄知識を、誰かに自慢したくてウズウズしていたに違いありませんが、その話を知らなかった僕は、思わず 「へぇ〜」 と感心してしまって、思う壺でありました。 何だか悔しいので、僕も誰かに自慢したく、今回はこのネタで行こう! そう、心に決めた次第でありますが、これだけでどこまで引っ張れるかは、甚だ未知数だったりするので、とりあえずは 「牛タン」 について考えてみたいと思います。 その昔、大ブレイクしたんっすよね、牛タンゲーム。 僕はそんなもの、実際にやった事がないし、その存在すら知らなかったんですが、1998年頃でしたかね? 一番弟子のサミーちゃんが教えてくれました。 どうやら合コンゲームのようなんですが、そういうのは、丸っきり縁がありませんでしたからなぁ。。。 どういうゲームなのかというと、 これ 。 んなもん、何がオモロイんや? そんな気がしないでもないんですが、酒を飲んで酔っ払っていると、こういう、しょうもないゲームでも、めっちゃ盛り上がったりするんでしょうな。 僕はこういうのが大の苦手だったりするので、最初の 「牛(ぎゅう)」 の後で、いきなり 「タン!」 と言ってしまって、場の空気をめっちゃ白けさせてしまう自信があります。 せんだみつおゲーム も嫌っすな。 誰かを指差しながら「せんだ」と言う。 まず、この時点で駄目です。 最初から最後まで、一度も指を差されることがないまま終われる自信があります。 ま、それならそれで、ぜんぜん問題はないんですが、このゲームの場合、 「みつお」 と指を差された両隣が 「ナハナハ!」 なんっすよね。 直接、指を差されなくても、駄目ぢゃん! 上手に 「ナハナハ!」 出来る気がまったくしなかったりするし、 「アイツ、ぜんぜん駄目ぢゃん!」 という空気が広がって、僕の隣のギャルもぜんぜん指を差されなくなってしまって、「もう、この人の隣、ヤダぁ。。。」  で、全てが終わった後、「もうアイツを呼ぶの、ヤメようぜ!」 そう、後ろ指を指される羽目になるに違いなくて、合コンにまったく縁のない人生を過ごして来られたのは、ある意味ラッキーだったかも? そんな気がしないでもありませんな。

 で、牛タン。 美味しいっすよね。 焼肉に行ったら 「タン塩」 は欠かせません。 が、同じタンでも 「タンシチュー」は欠かしてもいいな。 そんな気がします。 明治村の中の店で食ったんですが、何だかコンビーフの不味いやつが煮込まれているような感じで、今ひとつでありました。 よくよく考えたら牛タンって、牛の舌なんっすよね。 よく、そんな気持ち悪いものが食えるな。 そう思わずにはいられませんが、で、牛タンと言えば、仙台。 先ほどの牛タンゲームのサイトにもありましたよね。 というか、ゲームのほうがオマケみたいな感じなんですが、 これ 。 そうそう、仙台の牛タンは厚切りらしいんっすよね。 そこのところがやや、懸念材料だったりします。 焼肉屋のタン塩は薄切りなんっすが、タンシチューのタンは厚切り。 そのお陰で、不味いコンビーフみたいになっちゃうのだとすれば、厚切りジェイソンはアメリカへ帰れ! そう言いたくなっちゃいますが、ちなみにコンビーフそのものは決して嫌いではないんですよね。 子供の頃はよく、コンビーフの缶詰をスーパーで買って来て、ソースをかけて、おやつ代わりに食べておりました。 子供心にも、今ひとつ得体の知れない食い物であるな。 そんな気がしていたんですが、(コン)ビーフだから、牛肉なのは分かるんですが、 (コン) のほうは何なんっすかね? コーン (←トウモロコシ) ? …で無いことだけは確かなんですが、そんなものは、あの缶の中には入ってませんもんね。 で、コーンと言えば、ソフトクリームの下のほうのヤツ。 あれ、トウモロコシだからコーンなのだとばかり思っていたんですが、違うんっすな。 詳しくは ここ 参照。 コーン = 円錐形やったんか! そういえば工事現場とかでよく見掛けるカラーコーンは、まったくトウモロコシではないのに、コーンっすよね。 そういえば 「とんがりコーン」 も微妙に円錐形だから、それが名前の由来? …と思ったら、さすがにそれはちょっと穿ち過ぎで、微妙に円錐形なところが 「とんがり」 で、主原料がコーン (トウモロコシ) 。 そういうことでいいと思います。 その絡みで言うと、 こんなサイト が。 カラットの語源がケラティオン = イナゴ豆とか、初めて知りましたぜ。 へぇ〜、へぇ〜、へぇ〜。 が、 Wikipedia を見ると、イナゴ豆 = 分銅説というのは、どうやらちょっと怪しいみたいなんっすが、 『コトバ雑記』 、なかなか面白いっすな。 サイトの体裁が昭和チックなところも親しみが持てます。 1998年9月15日に第1回が始まったようですが、 『塩サバ通信』 の開設が1997年9月15日なので、ちょうど1年違い。 若輩者ながら、頑張ってるじゃないの。 そう、褒めてあげたくなっちゃいますが、最初の日に一挙に7話まで進んでいたりして、並々ならぬ意欲が感じられますな。 かく言う僕も開設当時は月〜金曜日まで、毎日更新! …とか、めっちゃ張り切ってましたからね。 1回の分量が今とは桁違いに少なく、ジャケ絵も手抜きの極みなんですが、よくやってましたなぁ、僕も。

 で、話を戻して、ソフトクリームのコーン。 僕はワッフルコーンよりも断然、レギュラーコーン派だったりするんですが、スカしてんじゃねーよ! そう、ワケもなく罵倒したくなる馬頭琴。 そういうアレだったりするんっすよね、ワッフルは。 で、TAKE−OUT(テイクアウト)No.2コーンって、確かにこういう形のヤツもありましたよね。 あまりコーン (円錐形) じゃないじゃん。 そんな気がしないでもないんですが、スーパーとかに売られている、ぜんぜんソフトでないタイプのパチモンくさいソフトクリームがこういう形だったりしますよね。 それにしても昭和28年からこんなコーンを作っていたとは、随分ハイカラな会社でありますな。 で、昭和31年には12個入りの家庭用ホームパックを発売。 家庭でこんなもの買うヤツ、いねーよ! 普通に業務用として活用されていたんだと思うんですが、この子供の絵、子供の頃はよく目にしましたなぁ。 桑名駅前のパルの地下1階にあったソフトクリーム屋も、これを使っていたような? ほとんど、この 「日世」 という会社の独占業務だったりするんすかね? 日生のおばちゃんも、うかうかしていられませんなぁ。 で、昭和32年にはシュガーコーンの生産を開始。 いわゆるワッフルコーンの1種なんですが、こんな昔からあったんですな。 なんとなく、普通のコーンは昭和の産物で、ワッフルは平成以降。 そんなイメージがあったんですが、僕より11歳くらい年上やんっ! で、僕が生まれた1ヶ月くらい後にはバニラとフレーバーソフトクリームが同時に楽しめる、ダブルヘッダーコーンが爆誕。 なんじゃこりゃ? 双頭の巨大怪蛇ゴーグにインスパイアされたとか? いや、水曜スペシャルでアレが見つかった…というか、見つからなかったのは、これよりもっと後の話ですよね。 ちなみに、川口浩クンを持ってしても発見することが出来なかった双頭の蛇なんですが、実存することが確認されております。 ほれ 。 これじゃねぇぇぇぇぇぇ! これほど、そう叫びたくなる双頭というのも、相当にレアだったりするんですが、このダブルヘッダーコーンという代物も、今では実際に目にする機会がほとんど無いといっていい程の、絶滅危惧種でありますな。 企画倒れだった。。。 そう、日世のおばちゃんも反省しているに違いありません。 で、 ご当地ソフトをたずねて 。 そんな連載企画もあったりします。 ニックンとセイチャンと言うんですな、この子供。 セイチャンのほうは、ほとんど見掛けたことがないんですが、岐阜のケイチャンほどにも浸透しなかった模様です。 で、この連載は第5回まで、ざっと見ただけなんですが、どれも5段階評価で 「☆☆☆☆☆」 となっておりますな。 低い点を与えられないオトナの事情があるのは分かるんですが、意味がねぇ。。。 城崎の 「かにみそソフト」 とか、それ、絶対にアカンやろ!? そんなのでもしっかりと5つ星を獲得しておりますな。 鈴木早苗さん、いかにも昭和の時代のカーチャンといった感じで、親しみが持てますなぁ。 太郎くんも、なかなかいいヤツっぽいっす。 ちょっと僕と顔が似ているような気がするんですが、で、何の話でしたっけ? コンビーフの (コン) とは何か? そういう話でしたっけ?

 「とうもろこしビーフ」 で無いのは確かなんですが、コンビーフには円錐形の要素もありませんよね。 どちらかというと台形っすよね、あの缶詰は。 コンビーフ以外では見たことがない、あの独特の缶には何か深い秘密が隠されているに違いありませんが、とまあそんなことで、 ノザキのコンビーフ 。 ここに全ての答えが書かれておりました。 餅は餅屋、コーンはコーン屋、コンビーフはコンビーフ屋。 やっぱり、その道の専門家に話を聞くのが一番っすよね。 コンビーフのことを、焼きビーフンのケンミンの人に聞いても、駄目だと思います。 で、まずは 「コン」 の謎。 CORNED BEEF = 塩漬けの牛肉。 ほぉ、塩漬けだったんっすな、アレ。 となると、塩サバは 「コンサバ」 となって、めっちゃ保守的な思想や考え方ということになるんですが、ほぉ、コンサバって、そういう意味だったんですな。 初めて知りました。 プログレッシブ (進歩的) の反対語なんだそうです。 うちのサイトはジャズに関しては超保守的だったりするんですが、 『コンサバ通信』 という名前は案外、適切だったのかも? で、ノザキのコンビーフの誕生は昭和23年。 日世の国産コーンより、5つくらい年上なんっすな。 で、 「コンビーフの仲間達」 というところを見て、僕は衝撃を受けてしまいました。 僕が子供の頃に、ソースをかけて喜んで食っていたのはコンビーフじゃなくて、コンミートやったんや! そんな事実が発覚したんですが、確か、原材料のところに馬肉と書かれていたんっすよね。 小学生の小遣いでは、牛肉100%のコンビーフとか、無理やったんや。。。 で、続いては 「どうして台形なの?」 という疑問。 面積が大きい側から肉を詰めることにより缶の中の空気を抜き、肉の酸化を防ぎ、保存性を高める効果があるためです。 へぇ〜。 分かったような、分からんような…。 ま、あの形じゃないとコンビーフには見えないので、別に理由が無くても、いっかぁ。 そんな気もするんですけどね。 とまあそんなことで、牛タン。 4月になったら東北のほうに遊びに行こう。 仙台にも行こう。 そんなふうに画策していたりするんですが、で、仙台に行ったら、牛タンを食おう。 そう思って、いろいろ調べてみたところ、どうやら厚切りらしい。 そんな事実が発覚して、ちょっと嫌な予感に駆られている次第でありますが、で、気になる点がもうひとつ。 仙台の牛タン定食って、麦飯とテールスープが付いてくるというのがデフォらしいっすな。 テールって、尻尾っすよね? ポニーテール = 小型のウマの尻尾なんですが、牛タンに添えられるのはウシの尻尾っすよね? んなもん、汁物にして、ウマいんすかね? 僕が臓物系が苦手なので、これまたちょっと嫌な予感がするんですが、まったく食べる気がしなかったカニ味噌も、実際に食ってみたら、食えないこともないレベルだったりしたし、ま、大丈夫っすかね? 僕の 「旅先では、その土地ならではのものを食いたい欲」 は、時として好き嫌いを超越したりするので、とまあそんなことで、とりあえず ここ を押さえてみました。 牛たん炭焼・利久。 有名っすよね。 関東や大阪や九州にも店があったりして、観光客向けで、地元民は寄りつかない系? そんな気がしないでもないんですが、ま、別にそれほど牛タンに拘りがあるワケではないので、話のタネにということで。 普通の牛タン焼きと、更に厚切りな 【極】 というのがあるらしく、どっちにしようか、悩むところっすな。 どうせなら 【極】 を極めたいところなんっすが、厚過ぎて変なコンビーフみたいになっちゃってたら嫌だし、でもまあ、煮込まずに焼くだけなら、そんなパサパサにはならないような気もするし、で、 「しっぽのスープ」 がどんなものなのかも、ちょっと楽しみだったりしますなぁ。 「しっぽくうどん」 みたいな味? いや、違うでしょうな、多分。

 ちなみに、ウチのほうで言う「しっぽくうどん」というのは、具が何も入っていない、ただのウドンのことだったりします。 標準語だと、素うどん? 世間一般では、しっぽくうどん = めっちゃ具だくさん。 そういうアレだったりするみたいなので、もしかしたらサバ家だけで通用する、どこかで間違ってしまった誤用なのかも知れませんが、とまあそんなこんなで、二条城がズレているという話。 今さらもう、どうでもよくなったので、またいつかネタに困った時に使おうかと思うんですが、 『コトバ雑記』 のほうも、とりあえず第151話まではあるので、こちらもいつか有効的に活用させて貰おうかと。 残念ながら2013年12月7日を最後に、更新が滞っているみたいなんっすけど。 ウチより1年も後発なのに、しっかりしろ! そう、叱咤激励したくなっちゃいますが、ちなみに jazz giant は今回を持って、連載1,200回を達成しました。 おめでとう。 よくやった! そう、自画自賛しておいて、今日のお話は、おしまい♪

 …と、その前に後半を片付けなければなりませんが、今日はエルビン・ジョーンズっす。 キリ番ゲットを飾るに相応しいかどうかは甚だ疑問なんですが、とりあえず 『ミッドナイト・ウォーク』 というアルバムを取り上げてみたいと思います。 日本名、 『水戸納豆を食う』 。 旅先では、その土地ならではのものを食いたい派の僕も、納豆だけはぜんぜん食う気になれなかったりするんですが、今のところ水戸に行く予定はないので、別にいいんっすけど。 ちなみに桑名にも納豆屋があったりするんですよね。 ほれ 。 亀田三兄弟の皆さまも、お喜び。 チョコなっとう なんてのもあるようですが、これなら僕でも何とかなるかも? ググってみたら、他のメーカーも作っていたりする、わりと定番の商品だったりするようですが、とまあそれはそうと、 『ミッドナイト・ウィーク』 。 エルビンと言えばブルーノート、もしくはコルトレーンとの絡みで、インパルス。 その、どちらかという印象が強いんですが、これはちょっと珍しいアトランティック盤。 コルトレーンにもアトラン盤は多数あるので、さほど珍しくもない気がするんですが、 『ジャイアント・ステップス』 とか、タイコはエルビンじゃないっすよね。 本作は1966年の作品なんですが、フリーに走ったコルトレーンに付いていけなくなって、退団しちゃった直後という事になるようです。 その反動からなのか、サド・ジョーンズハンク・モブレイといった、えらく保守的でコンサバな面子を入れているのが特徴だったりします。 サドとエルビンの相性って、どうよ? そう、疑問に思ったりもしたんですが、よくよく考えたらこの2人は実の兄弟っすよね。 ピアノは長兄のハンク・ジョーンズではなく、アフリカンなダラー・ブランドだったりするんですが、曲によってはスティーブ・ジェームスという人のエレピが追加されたりします。 ぶっちゃけ、ちょっと微妙な空気が感じられますな。 ジャケットのセンスもダサダサだったりするし、ま、あまり多くは期待せずに、話のタネくらいに聞いてみたいと思うんですが、とまあそんなことで、1曲目。 アルバム・タイトル曲の 「ミッドナイト・ウィーク」 は、このアルバムのスーパーバイザーを務めたアリフ・マーディンという人のオリジナル。 スーパーバイザーって、何をする人なんっすかね? 何か、めっちゃ凄い帽子のつば。 そんなイメージしか湧かなかったりするんですが、スーパーバイザー、サンバイザー、三杯酢ズバズバ。 “世界3大・バイザー” っすよね。 最後のはバイザーではなくて、ズバズバなんっすけど。 で、曲のほうはというと、言うほど 「深夜徘徊」 な雰囲気はなくて、ちょっぴりファンキーなハードバップ・チューン。 そういった感じのアレでありまして、2管のユニゾンでテーマが演奏された後、まず最初にサド君のソロが登場。 この人のスタイルは個人的にちょっとアレだったりするんですが、で、続いてモブレイ君が登場。 この人なりに、それなりにモーダルな方向へと以降しつつある時期だったりして、それなりに健闘していると思うんですが、で、続いてはダラー・ブランドの登場だらぁ。(←三河弁?) いきなり、唐突に始まるソロは、かなりぶっ飛んでいて、なんじゃこりゃ? そういうアレだったりするんですが、で、最後にエルビンとホーンのちょっとした絡みがあって、でもって、テーマに戻って、おしまい。 何と言うか、んーと、まあまあ?

 ということで、次。 エレピ担当のスティーブ・ジェームス君が書いた 「リクラ・トゥ?」  微妙な電化具合が時代を感じさせるんですが、ファンキーというより、ファンクな仕上がりだったりして、これでこれで、悪くないかも? そんな気がしないでもありません。 ソロ・パートは、サド、モブレイ、ジェームス君のエレピと続くんですが、どれもまずまず、標準以上の出来であるな。 そのように評価していいのではなかろうかと。 とまあそんなこんなで、テーマに戻って、おしまい。 で、次。 ダラー・ブランドのオリジナルで、 「ティンティヤナ」 。 うちのほうでは、湯がめっちゃ熱い状態のことを 「チンチンやな。」 そんなふうに言ったりするんですが、ダラー君の代表作 『アフリカン・ピアノ』 にも 「ティンティンヤナ」 という名前で入っていたりするみたいっす。 ちょっぴりアフリカンなピアノの無伴奏ソロに続いて、2管のハモリで能天気なテーマが演奏されるという、そういうアレなんですが、え、違う曲が始まった? そう思ってしまったほど、途中でガラリとイメージが変わります。 サドの後に、モブレイが続く。 ソロはそういう順序なんですが、ここでのモブりんは、わりかし前衛風だったりして、ちょっと笑えます。 その後、ダラーのピアノが続くんですが、さすがは作曲者本人だけあって、めっちゃチンチンやな。 そういった熱いプレイが展開されていて、でもって、テーマに戻って、おしまい。

 ということで、次。  「H.M. ON. F.M.」 はハンク・モブレイのオリジナル。 タイトルの “H.M.” はホモではなくて、作曲者から取ったものだと思われますが、下になってる “F.M.” は、何なんっすかね? 太麺? 僕は細麺よりも太めの麺のほうが好きなんですが、この前、誰かに貰って食った 「板蔵」 の高山ラーメンは、麺が細すぎて微妙でした。 素麺かよ! …みたいな。 これ っすな。 あまりに細麺過ぎるので、1分以上茹でるとクタクタになっちゃうんですが、湯煙おやじ君には喜んで貰えたみたいで、よかったじゃないっすかぁ。 で、曲のほうはというと、モーダルな新主流派路線に、ちょっぴりジャズ・ロックを混ぜ合わせたような、いかにも60年代な仕上がりだったりして、いいっ♪ 賑やかなテーマに続いて、リー・モーガンのラッパでも飛び出してきそうな雰囲気だったりするんですが、実際のところはサド・ジョーンズ。 が、これが意外と悪くないっす。 こんなに熱くバリバリ吹くサド嬢って、ちょっと貴重かも? 続くモブレイの骨太で太麺なブロウも、えらく気合いが入っておりますなぁ。 そんな感じで笑えるし、続くダラー・ブランドのピアノも、普通にいい感じっす。 1曲目のアレを聞いて、あ、これ、アカン人や。。。 そんなふうに思ってしまったんですが、真面目にやってくれれば、ぜんぜん大丈夫っすな。 で、ラストは2管とタイコとの絡みで大いに盛り上がって、でもって、テーマに戻って、おしまい。 60年代ブルーノートっぽい、そんな1曲でありました。 で、次。  「クロス・パーパス」 は、サド・ジョーンズのオリジナル。 まあまあっすかね? 妙に凝った作りになっているところが、いかにもサドらしいんですが、個人的にはあまりタイプではなかったりして、とまあそんなことで、次。 これまたサド君のオリジナルで、 「オール・オブ・アス」 。 こちらはゆったりしたテンポの、寛いだ雰囲気の阿部寛。 そういったアレでありますな。 いいっすよね、 阿部寛のホームページ 。 めっちゃ昭和を感じさせます。 といっても、1997年が平成7年だから、昭和の時代はまだ 「ほ→むぺ→じ」 とか、ぜんぜん普及していなかった気がするんですが、阿部ちゃんのコレはフレームを駆使したりして、めっちゃ凝った作りだったりしますよね。 うちも見習わなければなりません。 で、演奏のほうはというと、2管のハモリによるテーマに続いて、サド、モブレイ、ダラー・ブランドの順で各自のソロが披露されて、でもって、テーマに戻って、おしまい。 そういうアレでありました。

 ということで、ラストっす。  「ザ・ジャグラー」 はリーダーのエルビンが書いたグルーヴィな曲で、リズムだけの8小節+24小節、計32小節という構成。 サド、ハンク、ダラーのソロはそれぞれ個性満開だ。 そう、日本語ライナーで大村幸則クンが書いている通りのアレだったりします。 ハンク・ジョーンズは入ってないじゃん。 いい加減なことを言うなよ、大村! そう言いたくなっちゃいますが、よくよく考えたらハンクって、モブレイの事っすな。 罵倒する前に気付いて、よかった! そう思わずにはいられませんが、で、曲のほうはというと、大村クンが言うほどグルーヴィというワケでもなかったりして、ちょっと微妙ではなかろうかと。 で、ホーン陣のソロはまずまず悪くないと思うんですが、ダラーのコンピングがちょっと前衛過ぎてウザかったりして、で、この人そのもののソロもちょっとアレだったりして、コンサバなサバ君、ちょっぴり困惑。 とまあそんなこんなでテーマに戻って、今日のところは、以上っす。

【総合評価】 ジャケットの見た目同様、今ひとつインパクトが無い。 そういった仕上がりだったように思われます。 よかったのは 「太麺の上のハンク・モブレイ」 と 「ティンティヤナ」 くらいやな。 そんなアレだったりするんですが、でもまあ、サド君のプレイが意外と攻撃的だったりして、そういうところはエルビンの煽り系タイコのお陰かな? …と。 連載1,200回目という記念すべきレビューであるにも係わらず、今ひとつ僕のヤル気を引き出してくれるものがなかったりするんですが、来週からもこの調子で、ま、ぼちぼち頑張りまっす。。。


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