MAKAYA & THE TSOTSIS (ENJA)

MAKAYA NTSHOKO (1974/8/6)

MAKAYA & THE TSOTSIS


【パーソネル】

HEINZ SAUER (as,ts) BOB DEGEN (p)
ISLA ECKINGER (b) MAKAYA NTSHOKO (ds)
【収録曲】

(01-03) ODE TO TILMAN / TETRALOGUE / BRIDGES
(04-05) NEGED / SUSPENSION
(06-08) HEBOISMA / SANTEC / MAKAYA'S SONG
【解説】 ( 2016年03月06日更新 / 連載 1,202回 )

 古墳 de コーフン、ドキドキするよ〜♪ …ということで、今日は古墳について考えてみたいと思います。 前回、 古墳にコーフン協会 というのを軽く取り上げたんですが、もしかしたらコレで1回分イケるんじゃね? そんな欲が出て来たので、イケるところまで頑張ってみたいと思います。 ということで、まずは歴史。 古墳というのは、どういう時代に作られたのかと言うと、答えは簡単です。 古墳時代。 分かりやすいっすよね。 「古墳が作られたのは何時代か?」 そんな問題がテストに出題されたとすれば、超サービスっすよね。 もしかしてこれ、引っ掛けなんじゃね? そう深読みして、 「大工さん」 とか書いちゃうやつ以外は、余裕で点数を獲得出来ます。 「法隆寺を建立したのは誰か?」 という質問ならその答えでもいいかも知れませんが、的外れっすよね。 古墳は 「土建屋さん」 やろ? …みたいな。 まさに、土で建てる建造物。 古墳は土建屋の専権事項であると言えるんですが、それはそうと、古墳時代というのは、いつ頃なのかというと、実はあまりよく分かっていなかったりします。 いや、ただ僕が知らないだけの話なんですが、縄文時代とか、弥生時代とか、その辺なんじゃね? そんな気がするんですが、で、調べてみた結果、半分当たっていたような、外れていたような…? 旧石器時代 → 縄文 → 弥生と来て、その次なんっすな、古墳時代。 世間一般では、3世紀半ば過ぎから7世紀末くらいまでとされているようです。 聖徳太子が大志を抱いてマグマ大使に弟子入りしたのが7世紀なので、古墳時代の末期と飛鳥時代というのは、ちょっぴりダブっていたりするんですな。 このところ、ASKA時代が終焉を迎えて、清原時代に入りつつあったりするんですが、ちょうどそんな感じだったりするんですかね? トータル400年にも及ぶ長丁場なので、いくつか細分化されていたりするんですが、まずは3世紀後半から4世紀初め頃までの “古墳時代前期” を見てみましょう。

 日本最古の古墳、略して最古墳は、島根県安来市にある大成古墳とさてれいるようですが、いいっすよね、古い古墳。 古墳は古ければ古いほど偉い気がするんですが、新しい古墳とか、 「オメェなんか、新墳じゃん!」 とか言われて、それで終わりっすからね。 馬鹿にされた新墳は、憤懣やるかたないに違いありませんが、ま、そういう価値観の世界なので、諦めて貰うしかありません。 それにしても最古墳が安来にあるというのは、ちょっと意外な感じがしました。安来節のところっすよね、 「ドジョウすくい」 の。 掬われたドジョウは鍋物にされたりして、まったく救いが無かったりするんですが、ドジョウに同情〜♪ 「古墳 de コーフン」 の節で歌ってね♪ ちなみに、今年の春に東北のほうに遊びに行こうと思っている僕は、実は夏には島根に行こうと画策していたりもするんですが、既に宿も押さえてあるんっすよね。 ここ 。 ジャズが流れる宿を探していて、ここを見付けたんですが、所在地がたまたま安来だったりして、何てタイムリーな! 足立美術館のすぐ隣というロケーションもソソられるんですが、美術館なのに、庭が有名らしいんっすよね、ここ。 アメリカの日本庭園専門雑誌の人気ランキングで、11年連続1位に輝いているそうですが、そのトップ20というのが、 こちら 。 アメリカ人が選んだものなので、歴史的な価値だとか、いかにも小堀遠州好みだとか、そういった要素をガン無視しているのが面白いんですが、あ、17位に 湯の助の宿・長楽園 が入ってるやんっ! 実は 「さぎの湯荘」 と、ここを押さえてあったりするんですよね。 日本一の混浴大露天風呂があるというので、めっちゃ楽しみにしているんですが、ただし、ギャルは湯あみ着、オッサンは紙パンツの着用が義務づけられている模様。 何か、この上なくダサそうっすよね、紙パンツ。 紙トランクスならまだしも、紙ブリーフだったりしたら、最悪です。 紙とか、湯に浸かったらすぐにビリビリ破れちゃいそうだし、もうちょっと何とかならないものっすかねぇ。。。 ちなみに女性用・お子様用湯あみ着のほうは、つい最近になってリニューアルされた模様です。 ほれ 。 従来では、花柄の巻き布と紙のパンツ・ブラをご利用いただいておりましたが…。 紙のパンツ・ブラ、めっちゃエエやんっ! それをわざわざ、ゴム付でずれる心配がない湯浴み着に変更しちゃうとは、何とも余計なことをしてくれましたなぁ。 湯の助くん、何にも分かってねぇ。。。 紙に戻せよ! そう思わずにはいられませんが、で、話を “いかにもアメリカン好みな日本庭園” に戻します。 「さぎの湯荘」 にも庭があって、こちらも同ランキングで32位くらいに入ったことがあるんだとか。 803ヶ所中でこの順位なら、なかなかの物なんですが、で、今回、僕が押さえた部屋が こちら 。 日本庭園を独り占めでお楽しめる露天風呂付き客室〜♪ 厳選された源泉が掛け流されて、溢れた分が足湯として有効活用されるというギミックも施されている模様。 で、お食事プランは こちら 。 『秘密結社鷹の爪』でもお馴染みの、しまね和牛〜♪ 貸切風呂も無料で利用出来るみたいだし、飯、部屋、温泉、すべての面で期待が持てそうなんですが、それに合わせて足立美術館と、さらにはオマケで古墳まで。 今からワクテカが止まりませんが、そもそも安来にある最古墳というのは、一体どんなものなのか? それを、次章で検証してみることにしましょう。

 大成古墳。 「たいせい」 なのか 「おおなり」 なのか。 桑名には大成 (たいせい) 小学校というのがあるし、うちの会社には大成 (おおなり) さんというオッサンがいるので、どちらでもアリかな? そんな気がするんですが、えーと、 これ っすか。 古代出雲王陵の丘。 全国最大の方墳・造山古墳群が中心とのことで、大成古墳は最古墳なのに、意外と冷遇されているっぽいんですが、冷遇された土偶がこの世を恨んで化けて出ちゃいそうで、ちょっと嫌っすよね。 読み方は 「おおなり」 が正解のようですが、古墳時代前期に築かれた1辺60mもある巨大な方墳です。 ほぉ、方墳なんっすな。 ただ四角いだけの、しょうもないヤツっすな。 古墳と言えば、前方後円墳やろ? そんな気が強くするんですが、アレこそが古墳の中の古墳、古墳の王様、古墳界の殿様キングスっすよね。 今年の抱負は、方墳を作ることっす! そう宣言しても、「ほぉー。」 「ふーん。」 そう、軽くあしらわれて、それで終わりなんですが、ただ古いというだけで、あまり大したことはなさそうですな、大成クン。 で、その他の古墳扱いなんですが、高塚山古墳なんてのもあるみたいっすな。 何だかこう、高松塚古墳のパチモンみたいで、まったくソソられるものがなかったりするんですが、ところで桑名にも、古墳とかあったりするんですかね? ちょっと気になったので、調べてみました。 その結果、ありました。 ほれ 。 おお、高塚山古墳。 何だか、高松塚古墳の姉妹墳みたいな名前で、カッコええ♪ しかも、ちゃんとした前方後円墳なんっすな。 イケるやんっ! これ を見ると、紛れもなく前方後円墳であることが分かるんですが、ちゃんと円筒埴輪も出て来たみたいだし、いやあ、立派な物っすなぁ。 その他、 北山C遺跡 というのもあるようですが、円墳9基、方墳46基の計55基。 なかなかの規模でありますな。 いいっすよね、円墳と方墳。 シンプルなところが、たまらんっ♪ そのように評価していいと思うんですが、古墳内からは勾玉 (まがたま) や鉄製の刀、円筒埴輪の破片なども出土している。 ほぉ、勾玉 (まがたま) まで出ましたか。 凄いっすなぁ。 勾玉 (まがたま) の歴史は古墳よりも古く、縄文時代から作られていたそうですが、いいっすよね、勾玉。 僕は曲がったことが大嫌いな真っ直ぐなキャラとして知られているんですが、曲がった勾玉はけっこう、好きっ♪ 勾玉と釜玉だったら、ウドンのほうがいいかな? そんな気はするんですが、でもまあ、悪玉コレステロールよりは勾玉コレステロールのほうがマシだと思うし、そういえばカシューナッツには悪玉コレステロールを減らす効果があるみたいですな。 カシューナッツが勾玉みたいな形をしているのは、たまたまなのか、まがたまなのかはよく分からんのですが、 こんなふう に実を付けるものだったんっすな。 え、何これ? ちょっとキモイ。。。 ま、食って美味しければ別にいいんですが、カシューナッツって、ナッツの中でも過小評価…というか、カシュー評価だったりしますよね。 ミックスナッツの中ではマカダミアナッツ以下で、かろうじてビスタチオやジャイアントコーンに勝てる程度。 が、ミックスナッツに “勾玉” がミックスされていないと、何だか寂しかったりするし、個人的にはかなり好きなナッツだったりするので、ま、頑張って欲しいな…と。

 ということで、続いては “古墳時代中期” 。 5世紀の初頭、王墓クラスの大型前方後円墳が奈良盆地から河内平野に移り、さらに巨大化した人物埴輪が現れた。 そう Wikipedia にありますが、その代表選手が 大仙陵古墳 。 日本最大の古墳で、全長は840メートルもあるそうです。 え、何それ? 日本最大って、仁徳天皇陵ちゃうん? で、あれ、長さは500メートルもなかったんちゃうん? そう思ってしまったんですが、調べてみたら、いつの間にやら名前が変わっていたんですな。 もしかしたら、仁徳天皇の墓とちゃうんちゃう? そんな疑問が湧いてきたからではないかと思うんですが、でもやっぱり、仁徳天皇の墓で合ってるような気もする。 少なくとも世間ではそう伝えられている。 …というので、大仙陵古墳 (伝仁徳天皇陵) という名前になったみたいです。 全長約486メートル。 そうっすよね。 だいたい、それくらいだった筈です。 にもかかわらず、 堺市のサイト には最大長 840メートルと書かれているんですが、どうやらそれは、測り方の見解に相違があったりするみたいです。 墳丘の長さが486メートル。 どうやら、そういうことらしいんっすよね。 この図 を見て頂ければ分かるかと思いますが、本来、古墳の長さというのは墳丘の部分、すなわち “鍵穴” の形のところで言うのが通例だったんですが、堺クンは無理矢理、堀の端っこの部分までも入れて、その長さを公表している模様です。 古墳というのは堀まで含むものなのか、あるいは墳丘だけなのか、議論は紛糾したものと思われますが、そういえば堺クンは 「大仙陵古墳」 ではなく、あくまでも 「仁徳天皇陵」 だと言い切っておりますな。 で、地図を見ると、馬鹿でかい大仙陵古墳もしくは大仙陵古墳の回りに、小さいプチ古墳みたいなヤツが、たくさん付随しているのが分かりますよね。 そういうのを “陪塚” と言うんだそうですが、それらを合わせて 「百舌鳥古墳群」 と呼ばれているようです。 中にはとてもプチとは言えない墳丘長390メートルの上石津ミサンザイ古墳や、290メートルの土師ニサンザイ古墳なんてのも含まれていたりします。 ミサンザイとか、ニサンザイとか、意味が分からなくて、今ひとつ親しみが持てないネーミングでありますなぁ。 「いたすけ古墳」 という、可愛い名前のヤツもいるんですけどね。 墳丘長146メートルもあって、けっこう立派だったりするんですが、板垣退助、略して、いたすけ? いや、たぶん違うと思うんですが、とまあそんなこんなで、続いては “古墳時代後期” 。 北部九州で装飾古墳が盛行。埴輪が畿内で衰退したことで、関東で盛行するようになった。 そういう時代のようですが、埴輪にも流行り、廃れがあったりするんですなぁ。 埴輪とか、もうすっかりブームは去っちゃったのに、東のほうの奴らは未だに夢中になっていたりして、ダセぇ。。。 そう、畿内人が粋がっている様子が目に浮かんでくるんですが、最高傑作の 踊る埴輪 が作られたのは、この時代。 出土したのは埼玉県熊谷市の野原古墳。 まさに、関東で盛行という歴史を裏付けておりますが、熊谷も 「あつべえ」 とかいうクソむかつくキャラは捨てて、こちらで勝負すればいいのに、勿体ない話でありますなぁ。。。 埴輪・馬 。 「ひんべえ」 のモデルのこいつも熊谷産だったりするんですが、で、はに丸のモデルは 武人埴輪 なんっすかね? これは群馬で出馬…じゃなくて、出土したみたいですが、群馬なら、ウマのほうにしておけばよかったのにぃ。 これもちょっと、惜しい話でありますなぁ。。。

 古墳の大きさでは大阪と奈良が圧倒的なのに、埴輪の世界では関東地方でアイドルやヒーローが出現。 何とも興味深い話なんですが、ということで、最後は “古墳時代終末期”。 何とも寂しい響きなんですが、長らく隆盛を誇った古墳時代も、いよいよ終焉の時を迎えます。 大規模な前方後円墳が作られなくなって、畿内でも方墳や円墳が地味に作られるだけになっちゃったんですが、意外とこの時代の古墳にはビッグネームが含まれていたりします。 石舞台古墳とか、高松塚古墳とか、キトラ古墳とか。 ま、比較的時代が新しいので、壁画や装飾品なんかが残っているということなのかも知れませんけど。 ちなみに石舞台古墳というの奈良県の明日香村にある一辺約50メートルの方墳で、蘇我馬子の墓と推測されているもの。 マジっすか? めっちゃビッグネームやんっ! 蘇我馬子の墓なら、さぞかし “埴輪・馬” が出土するのかと思ったら、別にそうでもないようなんですが、綺麗な服とかも出て来なかったみたいです。 「馬子にも衣装」 というのは、嘘だったんすかね? 古墳そのものは こんな感じ で、まさしく “石の舞台” なんっすな。 ちなみに高松塚古墳やキトラ古墳にも、わりと近いエリアだったりするようですが、ちょっと行ってみたくなっちゃいましたな。 石舞台古墳は桜も綺麗みたいなので、来年の春にでも行ってみますかね? 今年の春に行く予定の東北のほうは、古墳に関してはやや不毛な地であるようですが、 ここ を見ると、埴輪のいる博物館はいくつかあるみたいっすな。 ただ、このエリアは埴輪よりも土偶派だったりするんでしたっけ? 遮光器土偶 が、そうっすよね? キン肉マンみたいな こいつ も。 ちなみに埴輪は古墳時代で、土偶は縄文時代。 歴史的には土偶のほうが古かったりするんですが、未開の地というイメージが強い東北の地で、より古い土偶がお盛んだったというのは、ちょっと興味深いっすな。 またいつか、土偶についても調べてみようかと思うんですが、とりあえずは10月9日の “土偶の日” まで取っておくとして。 じゃ、 “埴輪の日” というのもあるのかと思ったら、ちゃんとありました。 しかも、年に2回も。 大阪府高槻市が 8月20日を “ハニワの日” として制定。 一方、千葉県芝山町では 8月28日を “はにわの日” と決めているんだそうで、はにゃ〜、どっちが優勢? ま、個人的には 3月8日のほうが重要だったりするんですが、とまあそんなこんなで、では皆さま、よい “さばの日” を♪

 とまあそんなことで、今日はマカヤ・ンチョコっす。 南アフリカ出身のドラマーなんっすが、さすがはアフリカ人だけあって、名前が日本人離れしてますよね。 名前がマカヤで、名字がンチョコ? 出席番号が五十音順だと、まず確実にいちばん最後でしょうな。 渡部くんが負けちゃう唯一の相手であると言っていいかも知れません。 ちなみに僕の持っている日本盤CDではマカヤ・ンショコという表記になっているんですが、日本語ライナーで田中英俊という人が、 (発音的にはマカヤ・ンチョーコの方が近い) と書いているので、ここではンチョコに統一しておきたいと思います。 昔から、そう覚えていたので、今さらンショコとか言われても、無理。 で、名前のほうがマカヤなのか、マヤカなのか、いつも迷ってしまうんですが、まやかしとか、甘やかしとかのマヤカではないほうのマカヤ。 そう覚えておけば大丈夫なのではなかろうかと。 あるいは、んー、チョコ食い過ぎたら鼻血が出て、鼻紙が真っ赤や。 → 真っ赤や、んチョコ。 そういうのもいいかも知れません。 で、今日はそんなマカヤくんの 『マカヤ・アンド・ザ・ツォチス』 というアルバムを取り上げてみたいと思うんですが、これまた発音しにくい&ローマ字カナ漢字変換しにくいタイトルを付けてくれたものでありますなぁ。 日本人に対する嫌がれせ? ちなみにンチョコの記念すべき初リーダー作のようで、録音されたのは1974年の8月。 この人は1939年の生まれなので、当時35歳くらいっすか。 当時はもっぱらドイツを活動拠点にしていたようですが、その実力が認められて、めでたくエンヤ・レーベルから初リーダー作を発売という、そういう流れになったみたいです。 山下洋輔のエッセイで有名っすよね、エンヤ。 プロデューサーはホルスト・ウェイバー。 で、サイドマンもドイツ人っぽい奴らで固められているんですが、サックスがハインツ・ザウアー、ピアノがボブ・ディーゲンで、ベースがイズラ・エッキンガー。 ハインツ・ザウアーとか、名前がめっちゃドイツっすよね。 酸っぱいハインツ? ハインリヒの愛称がハインツとなるようですが、 “haim”(家)+“rich”(力強い) = Haimirich、そこから変化して、Heinrich。 「家の主」という意味であるようです。 ハインツ・ザウアーは中国語だと、酸家主となるワケですな。 セキスイハイムの “ハイム” って、そこから来てたのかぁ。 …と、ちょっぴり勉強になったりしたんですが、とまあそんなことで、では、演奏を聞いてみることにしましょう。

 1曲目、ピアノ弾きのボブ・ディーゲンのオリジナルで、 「オード・トゥ・ティルマン」 。 しばらくはピアノ・トリオで演奏されるんですが、ちょっぴりドン・フリードマンを思わせる、そういうタイプのアレだったりします。 アフリカンだから、原住民の雄叫びみたいなヤツなんじゃね? そんな懸念があったんですが、至極ストレートで真っ当な新主流派風のモード・ジャズでありますな。 ピアノ、ベース、ドラムスの絡みが三位一体なインタープレイで、めっちゃ熱血硬派くにおくん。 スナッピーなシンバル・ワークと対峙するザウアーと、地を這うようなエッキンガーのベースが最高だ。 日本語ライナーで田中クンがそんなことを書いておりますが、ザウアーは最後まで登場せずに、トリオだけで終わってしまったような気が? で、スナッピーという単語も、初めて目にしましたな。 ゆるキャラっすかね?  “スナップえんどう” の妖精とか? ということで、次。  「テトラローグ」 は参加者4名による共作。 ちょっとフリーのテイストも含んだ比較的自由な演奏だ。 そう書かれていたので、ちょっぴり警戒していたんですが、案の定、軽快とはほど遠い、重苦しい作品に仕上がっておりました。 参加者4名による独白大会。 そういった感じっすかね? 「テトラローグ」 というのは、そういう意味っすよね、多分。 テトラ = 4っすよね。 テトラポットとか、牛乳のテトラパックとか、とっても四面体だったりしてますよね。 ザウアーのサックスを2本同時に操る多重演奏も飛び出す混沌とした雰囲気の長尺演奏だ。 そんなことも書かれておりますが、確かに途中、そういったローランド・カークな展開もあったりして、めっちゃカオス。 特別養護老人ホーム 「華旺寿」 も、びっくり。 ググってみたら、3年くらい前にノロウイルスによる集団感染があったみたいなんですが、変な名前を付けるからぁ。 そう思わずにはいられませんな。 とか言ってるうちに演奏のほうは、ザウアーくんの長尺テナー・ソロに突入したんですが、フリーなコルトレーンを、ほんのちょっとだけオブラートで包んだような、そういうアレだったりして、それなりと忍耐力と精神修養が求められます。 これならまだ、原住民の雄叫びみたいなヤツのほうが、よかったかも? そんな気がしないでもないんですが、それに続くディーゲンのピアノはそれなりに清涼だったりして、とまあそんなこんなで、おしまい。

 ということで、次。 これまた4者による共作で、 「ブリッジズ」 。 強烈なザウアーのテナー・ブロウから曲が始まるが、うんぬん。 そう書かれていたので、またしてもちょっと身構えてしまったんですが、案の定、ちょっとアカンやつでありました。 呪術的なワン・ループでアフロティックなサウンドが展開される。 後半はエズラ・エッキンガーがフィーチャーされ、骨太なベースで暴れまくっている。 そういう展開になったりするんですが、確かに中盤以降は呪術的なワン・ループだったりして、次第に気分が高揚していく様は、まさしく、びわ湖温泉・高揚パラダイス♪ が、後半のエズラくんはちょっとアレだったりして、出来れば、あまり暴れて欲しくはなかったな。 そんな気がしないでもないんですが、終盤は静謐なピアノの無伴奏ソロで気分が落ち込んで、でもって、おしまい。 感情の起伏が激し過ぎぃ。。。 それにプラスして、長過ぎぃ。。。そういう展開だったりしたんですが、とまあそんなことで、次。  「ネジェド」 はひたすら美しいボブ・ディーゲンのペンによる曲で、透明感あふれるディーゲンのピアノとエッキンガー、マカヤが三位一体となり、完全に3人の世界に没頭している。 そう、田中クンが書いていたので、ちょっと期待しちゃったんですが、冒頭からベースがフィーチャーされ過ぎぃ、兼、全般的にちょっと小難し過ぎぃ。。。 ま、途中からはそれなりに呪術的な盛り上がりが感じられたりもするんですが、で、その後、ザウアーが出て来て、かなり強烈なブロウをカマしてくれたりします。 ん?  “3人の世界” とちゃうやん? 思うにこれ、1曲目と4曲目の解説が逆になっているんじゃないっすかね? 田中クンの勘違いなのか、あるいは、CDの曲順のほうが間違っているのか。 いずれにしろ、この 「ネジェド」 もあまりにフリー過ぎて、保守派の僕にはちょっとアレなんですが、エジプトの 「メジェド」 なら、めっちゃ可愛かったりするんですけどね。 こいつ の左側のヤツ。 とまあそんなことで、次。  「サスペンション」 。 エッキンガーのベースに導かれ、ボブ・ディーゲンとマカヤが、最後にはザウアーも乱入してフル・パワーでの演奏が続く。 マカヤの瞬発力も凄い! そういったアレであるようですが、あ、これ、アカンやつや。 そんな予感が半端ありませんな。 で、ここでも、書かれていることと、実際の中身とが乖離しちゃっているような? 何だかワケが分からなくなって来たので、改めて最初から聞き直してみることにしますかね?

 ・・・。 ということで、おさらいしましょう。 1曲目、やっぱりトリオだけで終わってました。 …と見せかけて、実はまだ続いていたとか? そこで、曲のカウントがズレちゃったとか? そういう可能性を検証してみたんですが、そうでもありませんな。 で、2曲目はカオスで、ちょっぴりカークの生き霊が憑依しているヤツ。 これも大丈夫っす。 3曲目、強烈なザウアーのテナー・ブロウから曲が始まるが、うんぬん。 合ってます。 4曲目。 ひたすら美しいボブ・ディーゲンのペンによる曲で、透明感あふれるディーゲンのピアノが、うんぬん。 あ、それで合ってますな。 ザウアーも出て来なかったし、どうやら3〜4曲目のあたりで、何らかの錯誤があったようなんですが、冒頭からベースがフィーチャーされ過ぎぃ、兼、全般的にちょっと小難し過ぎぃ。。。 これが5曲目の 「サスペンション」 っすな。 これで何となく辻褄は合いました。 とまあそんなことで、おしまい♪ CDだと、あと3曲ほど収録されていたりするんですが、これはオマケなので、適当に流しておきましょう。 6曲目、 「サンテック」 。 ザウアーのソプラノをフィーチャーしているが、途中からフリー・インプロヴィゼイションの嵐でディーゲンとマカヤも暴れまくるが、ザウアーのテナー&ソプラノの2本使いも相当カオスティック。 クレジットにはアルト/テナー・サックスと表記されているが、ソプラノ/テナーの間違いであろう。 そういったアレであるようです。 ま、人間、誰にでも、ダレノガレ明美にも、間違いはあるしぃ。 ということで、次。  「ヘボイズマ」 はマカヤの猛烈なドラム・プレイが冒頭から続くが、やはり途中からフリー・フォームへとスウィッチして行く。 そういうアレであるようです。 スウィッチって…。 普通にスイッチでいいぢゃん、田中。 そんな気がするんですが、ということで、ラスト。  「マカヤズ・ソング」 は重いグルーヴと硬派なスウィング・アプローチによるザウアーのテナーがかなり熱い! そういうアレだったりして、以上、ただ無駄に疲労を重ねるだけのCDオマケでありましたが、とまあそんなことで、おしまい♪

【総合評価】 アフリカンなのはリーダーの名前だけで、実質的にはあまりにも熱血硬派なドイツ流のフリー・ジャズもどき。 そういった1枚でありました。 ちょっといいな♪ …と思ったのは最初の1曲だけで、それ以降は正直、ついていけん。。。 そんな敗北感に駆られるアレだったりして、とっても、ンチョコ♪


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