SHABAZZ (ATLANTIC)

BILLY COBHAM (1974/7/4,13)

SHABAZZ


【パーソネル】

RANDY BRECKER (tp) GLENN FERRIS (tb) MICHAEL BRECKER (sax) JOHN ABERCROMBIE (g)
MILCHO LEVIEV (key) ALEX BLAKE (b) BILLY COBHAM (ds,perc)
【収録曲】

(01-04) SHABAZZ / TAURIAN MATADOR / RED BARON / TENTH PINN
【解説】 ( 2016年03月20日更新 / 連載 1,203回 )

 タップ、タップ、ランランラン♪ …ということで、今日は “タップ” について考えてみたいと思うんですが、いやあ、年度末っすなぁ。 世紀末、年度末、ガシュツ末。 この “世界3大・○○末” のうち、いちばん高血圧・高コレステロール・冷え症・不整脈・肝臓・ピロリ菌への効能が期待されるのがガシュツ末なんですが、ガッツ石松よりも役に立ちそうっすよね、何となく。 その一方、世紀末と年度末のほうは、ロクなものではありません。 恐怖の大王は降ってくるわ、仕事の書類は溜まりまくるわで、もう大変。 いっその事、人類など滅亡してしまえば、余計な仕事などしなくて済んで、大変ラクなんですが、いつまでたっても恐怖の大王は降臨せずに、ダイオウイカのブームもいつしか下火になっちゃいました。 しゃあない、書類でも作るかぁ。。。 ちなみに今年度はボリュームの多い点検整備工事が1件と、細かい修理や整備や点検の案件が無数。 とりあえずラクそうなところから手を付けて、適当に片付けて、で、一番の難関は工期末が3月18日。 とりあえず、その日までに必要最小限の書類だけ作って急場を凌いで、後は完成検査の日までに、「あれも出せ。これも足らん。」とか言われた分を作って、それで何とか乗り切ろう。 …という、いつもの作戦計画を頭の中で構築していたんですが、完成検査は工事が完成したら2週間以内にやれ。 そんな取り決めがあるので、うまくすれば10日間くらいの猶予が与えられることになるんっすよね。 1回、このコーナーの更新をサボれば、余裕♪ そんなふうに悠長に構えていたんですが、ある日のこと、完成検査を3月15日にやるので、ヨロシク☆ そんな通達が出されました。 工期内検査とか、マジすか!? お陰で、このコーナーの更新をサボるタイミングが1週早くなってしまったんですが、こういう不意打ちの奇襲攻撃は、厳に慎んで頂きたいものでありますなぁ。。。

 ま、それも何とか片付いて、完成検査のほうも、あっけないくらい楽勝だったりしたんですが、ただ1件、現場のほうで残件が。 ま、ぜんぜん大した話ではなくて、 「整備銘板」 を取り付ければいいだけなんっすけどね。 平成28年3月、某・塩サバ物産 (仮名) により、ポンプと原動機と弁類の点検整備を行った。 ペンキ屋さんを呼んで塗装もしちゃった。 そういう旨の表示をしろ。 そういうお達しなんですが、んなもん、テプラかネームランド、もしくは、マニアックなところで、ピータッチで作ればエエやん。 そんな気がするんですが、ちなみにピーナッツとタッチが大好きな僕は、熱心なピータッチ派だったりするんですが、お願いタッチ、タッチ、ここにタッチ、あなたから〜、タッチ♪ 「ため息の花だけ束ねたブーケ」 とか、めっちゃ受け取りたく無い気がするんですが、ま、為末の鼻毛だけ束ねられるよりはマシだと思って、諦めるしかありませんなぁ。 …とまあそれはそうと、ピータッチで、いいじゃん。 そんな気がする整備銘板なんですが、去年、同じ現場で同じような工事をやった際、営業のつよぽんが妙に張り切って、ステンレス製のめっちゃ立派なヤツを特注しちゃったんっすよね。 おかげで、今年度も同等のものを作ることになったんですが、担当の者がボーッとしていたので、完成検査に間に合わなくなっちゃいました。 ま、工期内には何とかなったので、担当の者 = サバくんの責任はまったく無いと言っていいと思うんですが、で、先日、それを取り付ける作業に行ってきました。 圧力計やら温度計やらが取り付けられた計器盤に付けることになったんですが、んなもん、両面テープで貼り付ければいいじゃん。 そう、お気楽に考えていたんですが、前年度の仕事っぷりを確認したところ、きっちりビス留めされておりました。 銘板にはソレ用の穴も開けられちゃっているので、今回も同じようにするしかありませんなぁ。。。 バカ穴を開けて、ボルト・ナットで挟み込んでいるのかと思ったら、ご丁寧にネジが切られていたりして、何ともご丁寧な仕事ぶりでありますなぁ。。。 ま、確かにバカ穴方式だと外す時に面倒だし、オマケにかなり高確率でナットを落として紛失することになって、誰や、バカ穴を開けたバカは!? そういった事態に陥ることになるので、賢い僕としては、それはちょっと避けたいところではあります。 しゃあない、ネジを切るかぁ。。。

 とまあ、そこで登場、タップくん。 こんなヤツ っすよね。 『いちにのさんすう』 でしたっけ? 非常に懐かしくはあるんですが、このタップくんがネジ切りが得意だとはぜんぜん思えなかったりするので、こっちの タップくん に降臨願うことになりました。 ありましたよね、ダイスじゃないほうのネジを切る工具。 ドリルで穴を開けて、その後、コイツでグリグリするとネジが切れるというスグレ物であります。 手持ちの充電ドライバーで大きな穴を開けるのは大変そうなので、3ミリのタップを切ることにしました。 となると下穴はえーと…、2.5ミリっすかね? もしかしたら2.4ミリとか2.6ミリといった半端な数字だったりするのかも知れませんが、0.5ミリ刻みのセットになったドリルの刃奴しか持っていないので、ま、いっかぁ…と。 確か切削油も買ってどこかに入れた筈なんですが、道具箱がごちゃごちゃでよく分からなかったので。ま、CRCでいっかぁ…と。 ということで、まずは穴開けからやってみました。 いきなり2.5ミリとかは難しそうなので、手持ちでいちばん細い2.0ミリからチャレンジ。 意外と鉄板が分厚いわ、ホムセンで買った安物のドリルの刃はぜんぜん切れんわ、途中で何だか煙は立ち上るわで、ちょっと苦労したんですが、何とか2.0ミリの4個の穴を開けることに成功しました。 そこから2.5ミリまで格調するのは、途中で何だか煙が立ち上ったりしたものの、割と順調。 さば君、金属加工の世界でも十分にメシを食ってけるやんっ♪ そう、自負せずにはいられませんが、で、続いていよいよタップ切り。 荒・中・仕上げが3本セットになった奴をホムセンで買ったんですが、見たところ、どれが 「荒」 で、それが 「中」 で、どれが 「仕上げ」 なのか、まったく見分けが付きません。 その道のプロなら一目で違いが分かるものなのか、あるいは中国人のパートのおばちゃんが適当に同じ物ばかりを3本詰めちゃったのか、真相はさだかでありませんが、ま、いっかぁ…と。 で、そのうちの適当な1本を手に取って、ネジ切り開始〜。 タップ切りは水前寺清子の精神が必要。 それくらいのことは金属加工・ど素人の僕でも知っているんですが、3歩進んで2歩下がる…っすよね。  詳しくは ここ 。 あ、タップの種類は先っちょの尖り具合で判別するんですかぁ。 そうと知っていれば、もうちょっとよく観察しておくべきでありましたが、今となってはもう、手遅れっすな。 今回得られた知識は、今後の生きる糧として、有効的に活用させて頂こうかと思いますが、それはそうと、作業は半周回して半周戻す。 わざわざ太字と下線の併用で強調してくれておりますが、それでは、いつまでたっても先に進まんやんっ!

 1周回して半周戻す、あるいは、360度回して240度戻す。 それくらいが正解ではないかと思うんですが、とにかく、慎重に作業を進めなければなりません。 特にスチールやステンレスなど固い素材の場合、タップは少しの引っ掛かりでいとも簡単にポッキリと折れてしまうので注意が必要です。 そう書かれておりますが、それがいちばん恐いんっすよね。 で、おそるおそる作業を進めたんですが、タップが悪いのか、油が悪いのか、あるいは僕の腕が悪いのか、タップの進み具合に、ちょっと違和感が。 何だかこう、クイクイという感じに進んでくれなくて、カクン、カクンと、引っかかりながら進んでいくような感じ。 戻す場合も、同じように、カクン、カクン。 この時点でかなり嫌な予感がしたんですが、何とか頑張って、右上の穴のネジを切るのに成功しました。 さば君、やるじゃん! これからはタッパーとして生きて行けそうでありますな、こりゃ。 ちょっと気をよくして、左上の穴にチャレンジ。 相変わらずカクン、カクンとした手応えなんですが、既に1個目を成功している身としては、これでエエんや! そんな確信が持てたりします。 で、途中まではなかなかいい調子だったんですが、最後のところでなかなか前に進まなくなってしまって、うーん…。 それこそ、半周回して半周戻す。 そんな感じだったりするんですが、それ以上、無理をして進もうとすると、ポキッとタップが折れちゃいそうだしぃ。。。 が、このままでは、いつまでたっても先に進まないので、ちょっと無理をして頑張ってみることにしました。 すると…、ポキッ。 うわぁぁぁぁ、折れたぁぁぁぁぁ!! やっちまいましたなぁ。。。

  今週の教訓 : 無理は禁物、ホルモンは臓物。

 こうなってしまうと基本、もう、どうしようもなくて、何ともならなかったりするんですが、さっきのは無かったことにして、とりあえず次の穴、行ってみようかぁ♪ …ということで、続いて右下の穴に挑戦。 先ほどの失敗があったので慎重に慎重に作業を進めて、今度は無事にクリア。 やったねサバくん♪ これでもう大丈夫。 コツは完全に掴んだし、無理さえしなければ、世の中、何とかなるものでありますなぁ。 人生って意外とチョロいかも? で、残すところあと左下の穴だけなんですが、こうなってくると、360度回して240度戻すとか、段々とまどろっこしくなって来ちゃいます。 360度、450度、540度、630度、720度、810度、えーい、いったれ〜♪ 調子に乗って、どんどん回し続けたところ、ポキッ。 うわぁぁぁぁ、折れたぁぁぁぁぁ!! いや、こうなるような気がしてたんっすよね、実際。 例え、この穴のネジ切りが無事に成功したところで、左上の失敗は取り戻すことが出来ないし、もう、どうにでもなれ〜。 半ば、そんな捨て鉢な気持ちだったんっすよね。 左下もポキッといって、むしろ、ちょっと清々しい気分になったりもしたんですが、が、しばらくして事の重大性に気が付いて、茫然としてしまいました。 どうすんねん、これ。。。 左下のほうは5ミリくらい板から飛び出した状態で折れたので、ペンチで摘まんで回せば何とか成りそうな気もするんですが、実際にやってみたら、何ともなりませんでした。 左上のほうは、ちょうどツライチで折れた感じで、何とかなりそうな気配さえ、皆無だったりします。 これはもう、何ともなりませんな。 穴あけ4ヶ所、そのうち、ネジ切りにも成功した2ヶ所は最初から無かったことにして、穴の位置をずらして、イチからやり直す。 そういう手が無いワケではないんですが、考えただけでもクソ面倒だし、ツライチで折れたほうはともかく、5ミリ飛び出しているほうは隠しようがなかったりするし、うーん…。 幸いと言うか何と言うか、左上の穴のほうは、もし無事ネジ切りに成功していたとしても、使い物にならないくらい位置がズレちゃっていたので、正規の位置に穴を開け直すことは可能であるように思えるんですが、とりあえず何もしないよりは何かをしたほうがマシなような気がするので、やるだけやってみますかねぇ。。。

 ということで、やってみました。 2ミリの刃を電動ドライバーにセットして、ウィーンと穿孔作業に励んでみたところ…、ポキッ。 うわぁぁぁぁ、今度はドリルの刃が折れたぁぁぁぁぁ!! 仕方が無いので、2.5ミリの刃でやってみたところ、またしても折れたぁぁぁぁ! ほかにも2つくらいドリルの刃のセットがあったんですが、その中で使えそうな細めのサイズの奴は、やる前から既に折れてるぅぅぅぅぅ! 前にも何度か失敗して、ボキボキになっちゃったんすよね。タップを含めて。 で、他に使えそうな物はというと…、無いっすな、何にも。 まさに、刀折れ、矢尽きる。 そんな状態。 タップ折れ、ドリルの刃尽き。 これはもう、諦めるしかありませんな。 そもそも充電式電動ドライバーと、安物のドリルの刃と、CRCしかない状況でこの作業をしようとしたのがそもそもの間違いでありまして、出直して体制を立て直すしかありません。 ということで、ホムセンに立ち寄って、大量のドリルの刃と、タップと、切削油を購入。 ドリルのほうは、コード付きのヤツなら、ちょっと小マシなのを持っていたりするので、会社からコードリールを持ってきて、それで再チャレンジしてみることにしました。 というか、最初っからそうすればよかったんっすよね。 何となくそんな気はしていたんですが、面倒なので手持ちの工具だけで何とかしようとして、結果的にそれが命取りになりました。 今回得られた知識は、今後の生きる糧として、有効的に活用させて頂こうかと思いますが、で、ホムセンでタップを探していて、画期的な商品が売られているのを発見しました。 これ の同等品。 タップが途中で折れ込んだ時、ねじ山を損傷せず折れ込みタップを簡単に抜き取る工具です。 爪は特殊鋼硬線を使用してますので従来品では抜き取りが困難であった強く食い込んだ折れ込みタップも簡単に抜けます。 マジかよ? スゲー♪ 人の弱みに付け込んで、結構なお値段だったりするんですが、背に腹は替えられません。 こんなもんで、どやってタップを抜くねん? そんな疑念が無いワケでもないんですが、よくよく見ると、タップには3本もしくは4本の溝が掘られているので、そこに3本もしくは4本の爪を差し込んで、それで回すという、そういうシステムなんですな。 おお、成るほど。 イケそうやん! これは俄然、タップ抜きの作業が楽しみになってきましたなぁ。 文明の利器を舐めるな! そう、折れ込んだタップに言ってやりたい気持ちで一杯でありますが、これでもう、全て解決だねっ♪

 ということで、抜き取り作業、開始〜。 タップ、タップ、ランランラン♪ タップの溝に3本の爪をしっかり差し込んで…、と思ったら、全然しっかりとは差し込まれてくれなかったんですが、あまり深くは気にせずに、タップタンドルを付けて、反時計回りに回転させてみたところ…、ぐにゃぁぁぁ。 うわぁぁぁぁ、爪が曲がったぁぁぁぁぁ!! 3本とも、もろくも変形してしまって、二度とタップの溝にしっかりとは差し込めなくなってしまいました。 アカンやんっ!! 期待が大きかっただけに、落胆の度合いも半端ないんですが、先ほどの モノタロー の平均満足度が ★★☆☆☆ なのが納得の不満足商品でありまして、うーん…。 金をドブに捨てたも同然でありますな、こりゃ。。。 0.1oも動かない内に曲がってしまい使い物にならない。 まさにそんな感じでありまして、ま、ちゃんと奥まで爪を入れないで回してしまったサバ君サイドにも問題はあるんですけどね。 爪をばらして、一本ずつ溝に入れてセットし直し油をくれて、回したらすぐにぬけた。 そういう手順を踏むべきであった。 今となってはそう思えるんですが、うーん…。 方針変更を余儀なくされた次第でありますが、左上の穴は、ずらした位置に開け直す作戦。 これでいくしかありませんな。 ちょっと高めのドリルの刃も買ったし、切削油も買ったし、コードリールとコード式の割とちゃんとしたドリルもあるし、この作業に関しては、割と事態を楽観視していたんですが、意外と手こずりました。 何とか2.5ミリの穴を開けるのには成功したんですが、タップを立てようとしたら、まったく刃が立たない感じだったりして、うーん…。 これはもう、バカ穴を開けるしかありませんな。 ということで、穴の大きさを3.0ミリに拡張。 3.0ミリのボルトを刺してみたら、スーッと通ったので、後は後ろからナットで締めてやれば、万事解決でありますな。 やりぃ♪ …と思ったら、新たな問題が。 折れたタップはこちらから見るとツライチなんですが、後ろには大きく飛び出していて、そいつが邪魔をして、ナットが締まらんっ! もっと長いボルトがあれば、めっちゃ不格好ながら、前から見た限りはバレないから、いっかぁ。 そんな気がしないでもないんですが、生憎、3ミリは短い奴しか手持ちがありません。 4ミリなら長いのがあるので、それを使うしかりませんなぁ。 ということで、更に穴の大きさを広げることにしました。 まずは3.5ミリ。 切削油を使っても普通に煙が立ち上るし、今回はさらに火花が散ったりして、かなり苦労を強いられたんですが、何とか無事に成功。 で、続いて4ミリでありますな。 これも意外と難作業だったんですが、もう少しで貫通しそうな気がするし、あと一息。 そう、力を込めた瞬間、ポキッ。 うわぁぁぁぁ、ドリルの刃が折れたぁぁぁぁぁ!! 何かをやろうとすればするほど、ドツボに嵌まっていく感じで、もう、笑うしかありません。

 幸い、折れたドリルの刃は何とか取ることが出来て、ついでに折れたタップのほうも旨い具合に外れてくれて、これで、こっちから見た限りでは左上の穴は完璧っ! 残るは左下だけなんですが、果たして5ミリほど飛び出したタップの残骸をどう始末するべきか…。 その時、僕の心の中で、マリー・アントワネットが囁きました。 「ボルトが無理なら、ナットで止めればいいじゃない。」 やってみました。 ほれ 。 折れたタップをボルトの一部と見なして有効活用する工法、爆誕! いやあ、言われなければぜんぜん気付かないレベルっすよね、これは。 そう、自分に言い聞かせれば、まったく問題ないような気がしないでもありません。 3ヶ所がボルト止めなのに、1ヶ所だけナットって、変じゃね? そう言われれば、確かにそんな気がしないでもないんですが、今度からはもっと旨くやれるように頑張ろう。 4ヶ所ともタップを折って、すべてナットで止めるようにしよう。 そう、決意を固めた次第でありますが、とまあそんなことで今日のお話は、おしまい♪

 ということで、今日はビリー・コブハムっす。 いいっすよね、コブハム。 昆布とハムなら、断然、後者を選ぶ僕なんですが、昆布と鱧 (ハモ) なら、うーん、どっちもどっち。 つまるところハムだけが好きなワケなので、どうせならビリー・ハムハムという名前にして貰ったほうがよりベターな気がするんですが、ま、個人的な趣向で改名を強制するというのもアレなので、今のままでもいいとは思うんですけど。 で、今日はそんなコブハム君の 『シャバズ』 というアルバムを取り上げてみたいと思うんですが、よく中身を確かめずにネタ用に適当に買ってみたところ、副題に 「ライブ・イン・ヨーロッパ」 と書かれていることが判明しました。 4曲中3曲が1974年7月13日のロンドン “レインボウ・シアター”での、2曲目だけが 7月4日の “モントルー・ジャズ・フェスティバル” での実況である模様。 モントルー、モントレー、モンタレー。 名前がめっちゃややこしいんですが、モントルーはスイス、モントレーもしくはモンタレーはアメリカ。  “トレ” と “タレ” は片仮名表記の違いだけで、実際は同じものであるようです。 で、このロンドンとスイスの2つのライブ、参加者は同一のようで、 ランディ・ブレッカーマイケル・ブレッカージョン・アバークロンビーと、この時代のそこそこビッグなネームが顔を連ねていて、結構豪華。 持ち楽器は順にトランペット、サックス、ギターでありますな。 その他、トロンボーンのグレン・フェリス、キーボードのミルチョ・レヴィレフ、ベースのアレックス・ブレイク。 そういった人達も入っております。 3管+ギター+トリオの7人組でありますな。 で、そもそもコブハムって、何となく名前は知ってるんだけど、どういう人だっけ? この年代の事情には疎かったりするので、ちょっと調べてみたんですが、ビリー・コブハム(Billy Cobham、1944年5月16日-)は、パナマ系アメリカ人のドラマー。主にジャズ/フュージョンの分野で活動しており、マイルス・デイヴィスやマハヴィシュヌ・オーケストラとの仕事で知られる。 なお、名字は 「コバム」 と読むのが正しい。 そういうアレであるようですが、えー、ビリー・コバムとか、ハムが入ってなくて、駄目じゃん! コバムという表記は断固として拒む。 そういう姿勢を貫いていこうと思うんですが、ちなみにジョン・マクラフリンのマハヴィシュヌ・オーケストラの一員でもありますな。 70年代屈指の売れっ子であると言えそうですが、そういえば昔、 『urecco』 というエロ系の雑誌がありましたな。 あんまり熟れちゃってるのは、ちょっと…。 そんな気がして、今ひとつソソられるものがなかったんですが、とまあそんなことで、では演奏を聞いてみることにしましょうかぁ。

 まずはアルバム・タイトル曲の 「シャバズ」 。 変な名前っすな。 漢字で書くと 「娑婆頭」 ? 最後をアタマにすると、微妙に 「飛竜頭」 っぽくなるんですが、ポルトガル語のフィリョースが語源なんだそうですな、ひりょうず。 「シャバズ」 のほうの由来はよく分からんのですが、そういえばシャブの清原くんは無事、シャバに出て来たみたいですな。 シャバダバ、シャバダバ〜♪ で、演奏のほうはというと、アレです。 コブハム君のドコドコ、ズドズド、デケデケデケデケな打楽器のソロで幕を開け、やがてそこにキーボードやら管楽器やらが入って来て、おお、なかなかいい雰囲気じゃん。 しばらく、わりといい感じでテーマらしきものが演奏されていたんですが、やがて、電化されまくった集団即興演奏みたいになってきちゃいました。 かなり斬新で、前衛で、アグレッシブで、フリーで、ワヤだったりして、超保守派なサバ君、ついていけん。。。 完全に取り残されそうになったところでテーマに戻ってくれたので、まだ何とかなったんですが、先行きが危ぶまれますなぁ、こりゃ。。。 ということで、次。  「トーリアン・マタドール」 。 これだけがモントルーでの演奏ということになるようですが、前曲みたいに無法地帯で好き勝手にヤラれたりしたら、ジャズ・フェスの観客はたまったもんじゃないっすよね。 ま、その辺り、コブハム君は空気が読める大人であると信じているんですが、そんな僕の思いを知ってか知らずか、冒頭からいきなり、戦場・炎上・技・特上、燃えた瞳が物語る、強い味方がmellowな売り、夢に向かってフルパワー♪ いやあ、詩人っすよね、今井メロ。 ブログ のほうは、ほとんど中身がなかったりするんですけど。 ふふふっ♪ ほにゃりん☆ で、お賑やかなテーマ部の合奏に続いては、マイケル・ブレッカーのソロっすかね? なかなかに骨太ワイルドで、悪くないな。 そのように評価していいのではないかと思うんですが、途中から他の連中が絡んで来て、また滅茶苦茶になりかけたりして、うーん…。 苦い茶とか、めっちゃ苦手なので、やめて欲しいんっすよね。 カテキン烏龍茶とか。 カテキンには勝てる気がしなかったりするんですが、幸い、乱入部隊は割とあっさり引っ込んでくれて、その後はキーボードの人の、わりと地味なソロがフィーチャーされたりします。 いいいっすよね、キーボード。 ヒロシ&キーボーは、断然、キーボー派だったりするんですが、ヒロシとか、ただのオッサンですからね。 ちなみにヒロシって、黒沢年男の弟なんっすな。 当初、キーボーのお相手はトシオの予定だったんですが、 「ニヒルな無頼漢キャラを傷つける」 という理由で、断ったんだそうで。 その結果、弟にお鉢が回ってきた次第でありますが、トシオ&キーボーでは今ひとつ語呂がよくないので、結果的には大正解かと。 とまあそんなこんなで、テーマに戻って、おしまい。 ま、最初のヤツよりは聞きやすい部類だったりして、ジャズ・フェスの観客も、とりあえず納得したのではなかろうかと。

 ということで、次。  「レッド・バロン」 。 子供が泣く看板のバイク屋に捧げられたものではないかと思われますが、曲そのものはファンクっぽくて、なかなかいい感じかと。 レア・グルーブな雰囲気もあったりしますな。 テーマに続いてトロンボーンのグレン・フェリスのソロがフィーチャーされるんですが、いいっすよね、フェリス。 女学院っぽいっすよね。 グレる生徒が皆無なイメージで、とってもグレン・フェリスだったりするんですが、ま、ここでのプレイはかなり素行不良な雰囲気だったりするんですけど。 で、続いてはジョン・アバークロンビーのギター・ソロっすかね? なかなかにヘビメタなノリだったりするので、蛇と梅丹 (めいたん) と海苔が好きな人には、いいかも知れません。 とまあそんなこんなで、テーマに戻って、おしまい。 まあまあよかった。 そのように評価していいのではないかと。 ということで、ラストです。 全部で4曲しか入ってないと、勝負が速くて楽なんですが、 「テンス・ピン」 。 出だしは地味なドラム・ソロやな。 そういう立ち上がりだったので、ちょっと油断していたんですが、すぐ派手派手になりました。 で、おしまい。 え、これだけ? …と思ったら、さすがにまだ続きがありましたが、前曲に続いてグレないフェリス女学院の人のボントロがフィーチャーされて、で、色々とあって、テーマに戻って、おしまい。 ということで、今日は以上っす。

【総合評価】 評価不能な1枚でありましたな。 ブレッカー兄弟の出番はあまりなくて、基本、コブハムとキーボーとアバークロンビーの3人が、オマケでフェリス女学院の人がフィーチャーされる感じで、で、それがけっこう意味不明だったりしております。 まったくヤル気がしない今日のような日に聞くにはあまりにハードでありまして、でもまあ、お陰で後半があっさりと片付いたので、ま、いっかぁ♪ …と、投げやりに前向きな気分になれる、そういうアレでありました。 ほにゃりん☆


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