東北に行って来ました。 出発前夜(4月14日)、ワクテカしながら天気予報やら桜の咲き具合やらをチェックしていたところ、いきなり “緊急地震速報” がぁぁぁぁ。 「熊本県、大分県…」というのを聞いて、正直 「東北じゃなくてよかった。」 とか思ってしまったんですが、 「震度7を観測」 とか言い出したので、血の気が引きました。 ななななな…なな? 震度7はちょっと、洒落にならんっすよね。 テレビで見る限り、とりあえず熊本市の辺りでは 「棚からスイカが落ちて割れています!」 といった被害が出たようですが、それくらいで済むとはとても思えなくて。うーん…。 こんな時に浮かれて遊びに行くというのは、人としてちょっとどうか? そんな気がしないでもないんですが、でもまあ、まるっきり反対の方向なので、世間的には許して貰えるような? そんな気がしないでもないので、とりあえず予定通り出発することにしました。
ということで、山形駅に到着〜。 ちなみに、今回の行程表は こちら 。 今回、山形新幹線というのに初めて乗ったんですが、福島駅で東北新幹線と別れた後は、新しい幹線でもなんでもない、普通に古い奥羽本線の線路の上を走るんですな。 最高速度も130キロくらいしか出せないし、1時間に1本くらいしかないしで、ちょっと不便。 こんなの、新幹線じゃないっ! そう言いたくなっちゃうんですが、実際のところ、「つばさ」 は新幹線ではなくて、在来線特急の扱いなんだそうです。 秋田新幹線の 「こまち」 も同様。 何でもいいけど、秋田で 「こまち」 なのはよく分かるんですが、どうして山形で 「つばさ」 なんっすかね? キャプテン新幹線 「つばさ」 にしたほうがいいんじゃね? そんな気もするんですが、今はその問題に深入りするだけの余裕がありません。 12時から昼飯の予約を入れてあるので、さっさとそこに行かねばならんのですが、とまあそんなことで、 日本料理・鉄板焼 最上亭 。 駅直結のホテルメトロポリタン山形の中にあるので、交通至便。 超方向音痴のサバ君でも10分くらいの猶予時間で何とかなったんですが、何だかめっちゃ高級そうな店構えで、敷居が高いっすなぁ。。。 予約を入れてなかったら、入口の3mくらい手前で諦めて、引き返しちゃうレベル。 ちなみに今回は ここ から予約を入れたんですが、 ヒトサラ 。 名前からして、1人 + サラリーマン = ヒトサラ御用達? …みたいなイメージを勝手に持っていたんですが、単純に “一皿” という意味なのか、1人サラリーマンには無縁そうな店も普通に出てきたりします。 この店も何だか怪しい気がするので、備考欄に 「1人でも利用可能っすか?」 と書いてお伺いを立ててみたんですが、その結果、普通に承諾する旨の電話が掛かってきました。 ただし、お一人様の場合、問答無用で鉄板焼きのカウンターになっちゃう模様です。 “日本料理 最上亭” のほうなら、山形そば御膳 (1,800円) などという、割とお手軽なランチメニューがあったりするんですが、鉄板焼きとなると、それ相応の出費は覚悟しなければなりませんなぁ。こうなったらもう、思いっきり贅沢してやるぅ!
ということで、鉄板焼きカウンターに着席〜。 僕の他には中年ペヤングが1組いるだけで、目の前には白い帽子を被った料理人が。 こういうお店って、シェフとの会話を楽しみながら、目で、耳で、五感で楽しめるディナーを (もしくはランチを) お楽しみください。 そのように書かれているのが通例なので、緊張しながら畏まっていたんですが、この料理人は元々から無口なキャラなのか、あるいは、こんな得体の知れないサバ野郎に話しかけてみたところで、場が盛り上がるとはとても思えねーな。 そのように判断されたのか、時折、事務的な質問が投げかけられるだけで、淡々と式次第が進んでいきました。 ちなみに、何を頼んだのかというと、山形牛ランチ♪ 前菜、旬のサラダ、焼野菜、メイン、御飯、味噌汁、香の物、デザート、エスプレッソのセットで、6,000円っ! メインはサーロインステーキ 100gまたはフィレステーキ 80gのどちらかを選ぶんですが、今回はフィレをチョイスしました。 ちなみに山形牛が米沢牛になると +1,000円。 御飯をガーリックライスにすると +600円。 米沢 − 山形 = 1.67ガーリックという計算になりますな。 このガーリック代には目の前の鉄板で普通の御飯を炒めてくれるオッサンの労務費も含まれることになるんですが、せっかくのなので、ガリって貰うことにして。 で、山形牛のほうを選んだのは、別に 1,000円の出費が痛かったわけではなく、翌日、米沢で米沢牛を食う予定になっているので、山形では山形牛を食ったほうがいいよね? そういう、合理的な判断に基づくものだったんですが、いや、値段の設定が逆だったら、どっちに転んでいたか、難しいところではあるんっすけど。 ちなみに、素性の知れないただの “国産牛”なら、5,000円。 ぶっちゃけ、味の違いはほとんど分からないような気もするんですが、ここはやはり地元に敬意を表して、1,000円を御布施する覚悟で臨みたいところかと。
超満開っ♪ …を少しだけ通り過ぎて、やや 「散り初め」 な状況となっておりましたが、まだまだ見頃と言っていい状況。 宮城の桜の名所が予想より1週間くらい早く満開になっちゃったので、急遽、行き先を山形方面に変更したんですが、その策略が見事に功を奏したと言えるのではなかろうかと。 あまり下調べをしなかったので、適当に歩いてみたんですが、石垣とか堀は、けっこう綺麗に残っているんっすな。 お天気のほうも、北日本は荒れ模様! …みたいな予報が出ていたので心配していたんですが、昼頃には雨も止んで、綺麗な青空が。
で、西の端っこのほうは堀の手前の土塁みたいなところが桜のトンネルになっていて、いいっすなぁ。 堀に覆い被さるように枝が伸びているんですが、立派な古木っぽいのが多いっす。 で、(写真・ちょうど真ん中) は、ベンチっす。 ベンチを見るとベンチ好きの血、略して “ベン血” が騒いで、思わずカメラを向けてしまうんですが、いいっすよね、ベンチ。 少なくとも便器よりはウンコのイメージが無かったりするし、ベンチに座ってお茶を飲む、いわゆる “ベン茶” の一時も心が安らぎます。 ベン茶のBGMには、ベンチャーズが最適なんっすが、デケデケデケデケデケ♪ いや、あまり心が安らぎませんか。 で、 (写真・下から2番目) は、桜と霞城セントラル。 山形市内でいちばん高い、地上24階+塔屋1階の無駄に立派な建物で、めっちゃ目立ってます。 ちなみに山形県内でいちばん高いビルは こちら 。 人口3万ちょっとの上山市にある高層マンションで、41階建。 県庁所在地の山形市、惨敗やんっ! が、 これ を見ると、41階建と24階建の割には、高さは133.95mと114.65m。 意外と差がないんですな。 世の中、階数だけじゃねーな。 そう気付かされた貴重な週末でありますが、で、 (写真・いちばん下) は、ちょっとだけ覗いて見た東側の堀の桜。 かなり散っちゃってる木もあって、堀が花筏状態になっておりましたが、ボリューム感が半端ねぇぇぇ! 次の予定が詰まっているので、こっちのほうはチラ見しただけで退散することにしたんですが、もうちょっと上のほうまで行けば、東大手門というのがあったんですな。 この写真 のヤツ。 平成の初めの頃に復元されたパチモンではあるんですが、
お城と堀と桜と橋と霞城セントラル。 で、うまくすれば、この手前の線路を山形新幹線が通過するという、絶好の撮影ポイントなのに、見逃しちまったぁ。。。 やはり、ちゃんと下調べをしておかないと駄目っすな。 ま、舌平目クンならちゃんと下調べもするんでしょうが、所詮は下等な青魚のサバくんですからね。 ま、しょうがねーな…と。 とまあそんなことで、今回の散策の軌跡は、こちら。
【霞城公園の散策軌跡】 (←Click Here!!)
ぶっちゃけ、北のほうはあまり見るべきものもなかったので、西の端まで言ったら、その後は東に向かうべきでありましたなぁ。 敷地内には 博物館 なんかもあって、 “出尻形土偶” なんかが見れたりするので、もうちょっと時間に余裕を持って訪れたいエリアでありますな。 ちなみに僕が行ったときは東京出張中で、山形にはレプリカしか無かったみたいなんですけどね、出尻形土偶。 とまあそんなことで、山形市を後にして、本日の宿泊地、赤湯温泉に向かうことにしたんですが、この続きはまた、次回♪
ということで、今日はジョー・モレロなんっすが、いやあ、始まりましたなぁ、ジュニアサミット。 世界各国から選りすぐられた若者たちが桑名にやって来ましたぜ。 ほれ 。 え、何これ? 僕が頭の中に描いていた女子中高生とは、ちょっと違うような…? でもまあ、せっかく遠いところから来てくれたんだから、熱烈歓迎しなければなりませんが、今夜 (4月23日) は “なばなの里” まで石取祭の山車を13台ほど持っていって、盛大にもてなすらしいっすぜ。 国道1号線の伊勢大橋と、長良川河口堰の上を歩いて引っ張っていったようですが、何て近所迷惑な…。 夜はバーベキューでハマグリを焼いて振る舞うそうですが、 「俺、柿安の肉のがエエねん!」 とか、アメリカのヤンキー男子中学生が文句を言いそうですなぁ。 とまあそれはそうと、ジョー・モレロ。 何だかこう、失禁フェチの願望を具象化したような名前なんですが、デイヴ・ブルーベック・カルテットでの活躍で知られるドラマーっすよね。 「テイク・ファイブ」 なんかの変拍子物は、この人の貢献度が半端なかったりするんですが、で、今日はそんなジョー漏れの 『イッツ・アバウト・タイム』 というアルバムを紹介したいと思います。 「時間」 に拘って、名前に “TIME” の付く曲ばかりを取り上げるという、そういった趣向なんですが、これを “TIME” レーベルではなく、 “RCA” から出すというのは、ちょっと詰めが甘いっすよね。 契約の関係とか、オトナの都合とかが絡む話なので、仕方がないところではあるんですが、ジョー・モレロにセクステット、もしくはオーケストラがウィズするという、そういう構成になっております。 フィル・ウッズのアルトと、若かりし頃のゲイリー・バートンのヴァイブがフィーチャーされて、アレンジ担当はウッズ、もしくはマニー・アルバム。 そういったアルバムなんですが、いいっすよね、マニー・アルバム。 たくさん写真を貼れそうで。 ま、最近はデジカメばかりなので、 「新婚さんいらっしゃい」 でフエルアルバムを貰っても、ぜんぜん嬉しくなかったりするんですけど。 同じ増えるなら、ワカメちゃんのほうがいいっすなぁ。
とまあそんなことで、1曲目。 「アイ・ディドゥント・ノウ・ホワット・タイム・イット・ワズ」 。 日本ではもっぱら 「時さえ忘れて」 という名前で知られておりますが、通称 「時忘れ」 。 ちょっとだけ 「蛸わさび」 と似てますよね。 いきなり、めっちゃ賑やかなオーケストラで始まるので、ちょっとビビるんですが、それをバックに朗々とアルトでテーマを吹くウッズは、チャーリー・パーカーを彷彿させるものがありますな。 サビの部分をオケの合奏に委ねるなど、アレンジもそれなりに凝っていて、で、その後は、アルトのソロとオーケストラが交互に出て来て、そこにヴァイブが絡んでくる感じのアレだったりして、でもって、テーマに戻って、おしまい。 ちょっぴり編曲偏重過ぎな嫌いもあるんですが、ま、賑やかでいいんじゃないっすかね? ということで、次。 「タイム・アフター・タイム」 。 食後のゆったりとしたコーヒータイムを思わせるナンバーで、ウッズくんが寛いだ雰囲気のアルトでテーマを演奏していております。 時おり絡んで来る下痢バー君のヴァイヴもお洒落。 アルトのソロもそれなりにフィーチャーされているし、スモールコンボによる演奏なので、あざといアレンジとかも出て来なくて、すっかり安心。 ま、アクが無いという言い方も出来るんですが、飽くなき探究心とか、そういうのが苦手な人にはいいんじゃね? そんな気がしないでもなくて、とまあそんなことで、次。 「エブリ・タイム」 。 ややマイナーなタイム物でありますが、ええ鰤、鯛、ム〜♪ 海産物好きの人にはいいんじゃないでしょうか。 曲のほうも小唄っぽい小粋な仕上がりだったりして、アルトとヴァイブの絡みによるテーマに続いて、下痢バー君のヴァイブと、バンチ君のピアノのソロがちょっとだけフィーチャーされます。 その後、ベースとドラムスの絡みなんかがあったりして、でもって、テーマに戻って、おしまい。 これもスモコンで、あざアレもなくて、安心なタイプでありました。
で、次。 同じ “ええ鰤、鯛” でも、ずっとメジャーな 「エブリ・タイム・ウイ・セイ・グッドバイ」 。 こちらはゆったりとしたバラード風の仕上がりで、ウッズのアルトはパーカーというより、ポール・デスモンドに近い系でありますな。 バートンのヴァイブも適度に絡んで来て、ぶっちゃけ、ややマンネリな空気が漂いつつあったりするんですが、その後、トロンボーンのソロが出て来たりして、ちょっぴり気分転換が出来ないこともないでもない。 そういうアレだったりする気がしないでもなくて、ということで、次です。 「ジャスト・イン・タイム」 。 一転して、馬鹿っ速いテンポで演奏されることになるんですが、パーカー・ライクなウッズのソロを存分に堪能することが出来て、満足感は高いかな…と。 ヴァイブのソロもけっもう真面目にフィーチャーされているし、で、その後、ベースのソロがあって、 as→ds→vib→ds の4バースで大いに盛り上がって、でもって、おしまい。 ジャズ的なスリルという点では、ここまでで最高のアレであるな。 そのように評価していいのではないかと思うんですが、ということで、次。 「サマータイム」 。 言われてみればコイツも、れっきとした “タイム物” っすよね。 秋刀魚、鯛、ム〜♪ …で、ちょっっぴり海産物だったりもするし。 歌詞の中にも、魚は跳びはね、小麦は育つ。 そんなフレーズが出て来ますよね。 Fish are jumping And the cotton is high〜♪ 中学生にも分かりやすい英語っすなぁ。 根が子守歌なので、ガイジンなら幼児でも分かりやすい英語だったりするんですが、で、演奏のほうはというと、割と速いテンポのアグレッシブな仕上がりになっておりまして、ヴァイブとアルトとの絡みも、まずまずかな? …と。 アルトとヴァイブとピアノのソロがフィーチャーされていて、で、終盤は何かいい感じの絡みのパートがあったりして、いやあ、なかなか凝った造りになっておりますな。 でもって、テーマには戻らずに、おしまい。 異色作であるが、遺書臭くはない。 そういったアレだったりして、なかなかよかったっす。
で、次。 「タイム・オン・マイ・ハンズ」 。 あまりよく知らない “タイム物” なんですが、オーケストラ物で、スイング・ジャズっぽい素上がりになっていたりします。 この系統は久しぶりなので、ま、いいんじゃないっすかぁ? ということで、次。 「マザー・タイム」 。 タイム系のスタンダードはネタが尽きちゃったようで、ここからは参加者各位の自作曲に、無理矢理 「タイム」 という名前を付けて、お茶を濁す。 そういったアレが3曲ほど続くんですが、まず手始めはウッズ君のオリジナルです。 冒頭からジョー・モレロのタイコが張り切っているスインギーな仕上がりで、ピアノの人、ベースの人、ヴァイブの人、アルトの人と、通常とは逆の順序で各自のソロが披露されることになります。 最後はウッズとモレロの掛け合いでウズウズするような盛り上がりを見せて、でもって、テーマに戻って、おしまい。 ということで、次。 ピアノのジョン・バンチ君のオリジナルで、 「ファザー・タイム」 。 「母時間」 の次は 「父時間」 っすかぁ。 名前の付け方もかなり適当なんっすが、いや、ファーザーではなくて、ファタハ? PLO (パレスチナ解放機構) 内の最大組織。パレスチナ解放運動のアラビア語表記 “Harakat at-Tahrir al-Falastini” の頭文字 “hataf” を逆に並べたもので、うんぬん。 ファタハなんだけど、ハト派では無くて、ちょっぴり過激な雰囲気が漂っておりますな。 が、演奏そのものは極めて穏健派でありまして、余所者を排したシンプルなピアノ・トリオに、ほんのちょっとだけヴァイブが絡む。 そういったアレでありまして、ジョー・モレロの繊細なブラッシュワークを堪能することが出来ます。 気分転換にはちょうどいい感じの、ほんのちょっとした小さなプチ小品。 そういったアレでありますな。
ということで、ラストっす。 アルバム・タイトル曲の 「イッツ・アバウト・タイム」 はマニー・アルバムのオリジナル。 作曲者が出しゃばって、華麗にオーケストラなアレンジが施されているのであろうな。 そう警戒していたら、それなりに軽快な仕上がりだったりして、概ね問題は無し。 華麗にオーケストラなのは確かにその通りなんですが、テーマの後はすぐピアノのソロになって、そこにアンサンブルが絡んで来て、テナーっぽい楽器の人のソロが出て、クラーク・テリーっぽいトランペットの人も出て来て、このアルバム、実は影で結構メジャーな人達が暗躍していたのであるな。 そう、最後の最後に気付かされるという、そういう仕掛けが施されているんですが、最後にきっちりモレロのソロもフィーチャーされて、でもって、テーマに戻って、今日のところは、おしまい♪
【総合評価】 出だしがあまりにもオーケストラなので、こりゃ、好き嫌いが分かれるタイプのアレであるな。 そう覚悟を決めたんですが、その後はわりと自重してくれていて、スモールコンボな奴が目立つようになりました。 タイム物のオンパレードという趣向も楽しいし、ネタが切れた以降のオリジナルの出来も悪くないし、バラエティに富んだ富田林市。 そういうアレだったりして、そこそこ、お薦め♪