THE COLLECTIVE (MUSE)

CECIL BROOKS V (1989/3/27)

THE COLLECTIVE


【パーソネル】

GREG OSBY (as,ss) GARY THOMAS (ts)
GERY ALLEN (p) LONNIE PLAXICO (b) CECIL BROOKS V (ds)
【収録曲】

(01-03) THE SKETCH IS THE KEY / WE'LL BE TOGETHER AGAIN / ACE BOY (LITTLE CECE)
(04-05) SUNSHINE / ARE YOU REAL
(06-07) WEST COAST BLUES / TEMPTATION
【解説】 ( 2016年05月22日更新 / 連載 1,211回 )

 京都に行ってきました。 あんた、ついこの前、東北に行ってたやん! そう思われるかも知れませんが、でも、しょうがないじゃん。 連休中、めっちゃ暇だったしぃ。 さすがに日帰りのプチ旅ではあったんですが、で、今回の行程表は こちら 。  昼と夜にクソ高いメシ屋も組み込んで、相変わらずの贅沢三昧なんですが、行先としては、去年の秋に行こうかどうしようかと迷って、結局は行かなかった “高雄” をメインに据えてみました。 台湾の高雄でも、『艦これ』 の高雄でもなく、京都の高雄。 去年の秋に行こうかどうしようかと迷って、結局は行かなかった 瑠璃光院 が春の特別公開をやっているらしいので、どっちにしようか迷ったんですが、夢枕に山田隆夫が立って 「高雄がエエで。」 と告げて、座布団を3枚置いて去っていったので、じゃ、そうするかぁ…と。 そういう作り話を書ける分だけ、高雄のほうが有利っすよね。 瑠璃光院だと、鶴光くらいしか思いつかないので、駄目っす。 ここがもし、瑠璃光院ではなく “ロリっ娘院” という名前だったりしたら、僕は迷わず選んだに違いないんですが、で、京都の高雄には何があるのかというと、 ここ 参照。 神護寺 〜 西明寺 〜 高山寺の3寺をハシゴするというのが一般的なコースなんですが、けっこう歩く距離が長くなりそうだし、13時から先斗町のメシ屋に予約を入れているので、バスの時間とかを考えると、3テラは厳しいかな…と。 そこで今回、高山クンは省くことにしたんですが、それだとメシ屋に早く着き過ぎてしまうような気がするので、間に 神泉苑 を挟んでみることにしました。 私はあなたの神泉苑〜、神泉神泉神泉〜、神泉神泉神泉〜♪ 新井薫子 「OH!新鮮娘」 の節で歌ってネ♪ またしてもこの動画のリンクを貼ってしまいましたが、酷ぇ。 何回見ても酷ぇ。。。 おまけに 「私はあなたの神泉苑〜♪」 って、めっちゃ歌いにくかったりするんですが、ここはアレです。 何年か前、桜の季節に行ったら、工事中で池がすっかり干上がっていたんっすよね。 何だか悔しいので、雪辱を果たしておこうかと。 で、蹴上浄水場 が一般公開されているようなので、ちょっと覗いてみようかな…と。 躑躅 (つつじ) が綺麗に咲いているようなんですが、僕は本職が水道設備の点検整備とかだったりするので、そっちのほうの興味も兼ねてということで。 日本最初の急速ろ過方式の浄水場として明治45年、京都市で初めて給水を開始ということなんですが、へぇ〜。 レンガ造りで、趣のある建物だったりするんですよね。 ちなみに桑名には諸戸水道というのがあったりするんですが、えーと、 これ 。 明治37年(1904)竣工なので、蹴上浄水場よりも早いやん。諸戸クン、凄ぇぇぇ! そう、諸手を挙げて賞賛していいのではないかと思うんですが、地下水を集めて貯水池を作っただけなので、急速ろ過方式の浄水場では無いんっすよね。 で、後はまあ、 永観堂 でも覗いてみようかと。

 ま、ぶっちゃけ、まんまと これ に乗せられた形になるんですが、 「紅葉の名所は、すなわち、新緑の名所ですから。」 なるほど、旨いこと言うもんでありますなぁ。 CMの最後にフィーチャーされている東福寺も捨てがたいんですが、蹴上浄水場と絡めるとなると、永観堂っすよね。 去年の秋に初めて行ったんですが、思っていた以上にいい所でありました。 ただ、雨が降っていたし、 「みかえり阿弥陀」 を見るのを忘れていたしで、ちょっと悔しいので、その雪辱を果たしておこうかと。 とまあ、ざっとそんなプランを立ててみたワケなんっすけどね。 どうせ僕は赤緑色弱なので、紅葉も新緑もあまり区別がつかないに違いなくて、その意味では “青もみじ” というのも、いいかも? そんな気がしないでもありません。 広島の “もみじ饅頭” も、ぜんぜん赤くはなかったりして、見た目は “青もみじ饅頭” みたいだったりするしぃ。 とまあそんなこんなで、高雄に向けて出発〜。 ここも紅葉の名所なので、すなわち、新緑の名所だったりするワケなんですが、京都駅からはJRバスに乗って行くことになります。 立命館大学の前とかを通るんですが、今までこっちのほうには来たことがなかったので、ちょっぴり、OH!新鮮娘。 で、50分くらいで “山城高雄” というバス停に到着〜。 まず最初に向かうのは 神護寺 でありますな。 延々とクソ長い階段を上らなければならん。 そのように聞いていたんですが、バスを降りてしばらく、グングンと坂道を下って行くことになります。 こんなに降りたら、後から借りを返さなアカンようになるやん。。。 それを考えると、ちょっと憂鬱なんっすが、僕はアレなんっすよね。 バイキングの朝食なんかにいったりすると、これ、食べた後のトレイとか食器はどうすればエエんやろ? 席にそのまま放置してもいいのか、それとも返却口に返さなアカンのか。 それが気になって、メシが喉を通らなかったりするんですよね。 ま、僕は大抵、バイキングの朝食ではパンを取ることにしているので、メシが喉を通らなくても、パンが喉を通るから別にいいんですが、あ、このハム、美味ぇ。ベーコンも美味ぇ。ウインナーもソーセージも美味ぇ♪ そう、食べることに集中して、トレイと食器の処理については、食い終わってからゆっくり悩めばエエやん。 そう、頭の中では分かっているんですが、取り越し苦労が絶えないんすよね。 “降りてしまった分、後からちゃんと返却しなければならない問題” に心を痛めつつ坂道を下っていると、やがて清滝川のところに出て、そこからいよいよ、参道の階段上りが始まります。


< 神護寺 (その1) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 こ…これはアレっすな。 やっぱりというか、思ってた通りというか、なかなかにハードな行程でありますなぁ。。。 今、調べてみたら、400段くらいあるそうですが、途中に2件ほど茶屋があったりするので、そこで一休みして、のんびりと上を目指すというのもいいのではなかろうかと。 僕が行った時はまだ開いてませんでしたが、赤福ライクな “もみじ餅” とかが食べられるようです。 とまあそんなこんなで、門のところに到着〜。 この日はちょうど “寺宝虫払行事” というのをやっていて、チケット売り場のお姉さんに 「中に入るのならこちらから、宝物を見るならあちらのほうへ、ただし開始は9時からでっす♪」 そのような選択を迫られるんですが、9時にはまだちょっとだけ間があったので、こっちのほうから先に片付けることにしました。 めっちゃ階段があるらしい。 紅葉が綺麗らしい。 「かわらけ」 を投げられるらしい。 僕が事前に知っていた情報はその3点だけだったんですが、歴史的に価値がありそうなお堂とかも、それなりに建っていたりするんですな。 で、期待していた “青もみじ” なんですが、これがまた、めっちゃ綺麗♪ よくよく考えたら紅葉というのは熟女…を通り越して、もはや瀕死の状態の葉っぱだったりするワケですよね? それに比べて新緑のほうは “ロリっ娘” であると考えてよくて、 瑞々しくて、ピチピチ♪ 目に鮮やかでありますなぁ。 でもまあ、これが紅葉したら、もっと綺麗なんやろな。 そんな予感もヒシヒシと感じられて、また秋にも来たくなっちゃいました。 ライトアップもあるみたいなので、参道の入口のところにあった 高雄観光ホテル にお泊まりするのが一番なんでしょうが、あ、川床とかもあるんっすな。 いいっすよね、川床。 樽床 (←民進党を離党)、ズンドコと並ぶ “世界3大・○○ドコ” のひとつなんですが、ただ “一人川床” というのはかなりハードルが高そうで、未だに体験したことがありません。 高観ホテルも、お一人様では泊めて貰えなさそうだし、何でもいいけど、このフレームのページ、左のメニューのリンク先が半分くらい死んじゃってますな。 「Page ON」 サービスから、ちゃんと引っ越さないからぁ。。。 で、簡単に僕の撮った写真について触れておきたいと思いますが、 (下から2番目) は “鐘楼” っす。 世間一般の人がイメージする鐘楼とはちょっと趣が違うんですが、えーと、 これ っすか。 何処に梵鐘があるのか、凡小な僕にはよく分からなかったりするんですが、875年の鋳造で国宝って、凄ぇじゃん! 875年と言えば、下総国の俘囚反乱し、隣国に鎮圧させる。 そういった年ですぜ。 元号で言うと 「貞観」 に当たるようですが、隕石が落下したり、富士山が噴火したり、貞観地震で大津波に襲われたり、鳥海山が噴火したり、開聞岳が噴火したりといった、そういった時期。 よく “2ちゃんねる” の地震スレにコピペが貼られる 清和天皇の一生 のアレでありますな。 京都で有感地震 (21回) とか書いてありますが、今の熊本や大分はそれを遙かに上廻る地震が発生しているワケでありまして、そう考えてみると、平成天皇の一生も、かなり大変なモノだったりするんですけど。 5月17日に南海トラフの地震が起こるとした “2026年から来た未来人” の予言は大ハズレしましたが、まだまだ油断なりませんなぁ。。。


< 神護寺 (その2) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 で、次。 (写真・いちばん上) は、その鐘楼の辺りから下を見下ろしたところ。 ちょっとした階段の上に建っているんっすよね、鐘楼。 で、その下が “明王堂” 。 (写真・ちょうど真ん中)は “金堂” 。 昭和9年に建てられたものなので、歴史的な価値は今ひとつなんですが、中に展示されている仏様の類いは、めっちゃ本物だったりする模様です。 ご本尊の薬師如来立像は国宝、日光・月光菩薩立像は重文、脇を固める十二神将立像と四天王立像は重文ではありませんが、十分に立派です。 興味のある人は、ヤフオクで これ を落とすといいんじゃないっすかね? 終了日時は 2016.05.27(金)13:25 まで。 急げ〜! で、後は境内のいちばん端っこのほうにある 「かわらけ投げ」 のスポット。  “一人かわらけ投げ” は、ちょっとハードルが高いのでやらなかったんですが、めっちゃ見晴らしがいいっすな。 隣でガキがぶん投げているのを見た限り、 “かわらけ” は思っていたよりも小ぶりな感じでありましたが、ストレス発散にはいいかも知れませんなー。 とまあそんなこんなで、境内はさほど広くはないんですが、なかなかに見所豊富なスポットであったな。 そのように評価していいのではなかろうかと。 で、せっかくなので “寺宝虫払行事” のほうも覗いてみることにしました。 こちらのほうは別料金で、しかも本体見学 (500円) よりもお高い 800円。 が、それだけの価値は十分にありました。 同寺書院で寺宝の虫干しを兼ねて特別展観が行われる。絵画、古文書等国宝、重文65点。 おお、凄ぇぇぇ! どういうお宝があるのかは ここ を参照して貰うとして、中でも最大の最大の呼び物は これ でありましょう。 おお、この源頼朝像、めっちゃ有名なヤツやんっ! 実はこれ、源頼朝やなくて、別人なんやで。 そういう説もあったりして、最近では “伝源頼朝像” という名前になっているようですが、こんな超弩弓のお宝が、わりと適当な感じで普通に虫干しされていて、ちょっとビビります。 その気になれば、普通にオサワリ出来ちゃいそうな? ただしこれ、パチモン疑惑もあったりします。 オタクっぽい、性格が悪そうな兄ちゃんが案内係のオネーサンを捉まえて、ネチネチと質問攻めにしていたんですが、「今回、こちらに展示しているのは複製でありまして…、本物は国立博物館のほうにありまして…」 そんな声が聞こえてきました。 「ここに本物は展示してないんですかぁ!? いつも虫干しの時には複製しか展示しないんですかぁ!?」 ネチネチネチネチ。 ここ を見ても、平重盛像 (国宝) や源頼朝像 (国宝) などが拝観できる。 そう書かれていて、小さい字で薄く (国宝…のパチモン) といった記述は見られないようなんですが、どうなんっすかね? 今までずっと、「本物で押し通す予定!(笑) 」 だったのが、ネチネチと攻められて、つい本当のことを喋っちゃったとか? 確かに これ 、京都の国博にあるみたいなんっすが、 Wikipedia には、国宝・重要文化財の大部分は普段は京都国立博物館・東京国立博物館に寄託されており、毎年5月 (1日 - 5日頃) の 「寺宝虫払い」 行事の際に書院で公開される。 そう書かれているし、やっぱり本物なんじゃないっすかね? あまりよく分かっていないバイトのネーチャンがネチネチと攻められて、テンパって、変なことを口走っちゃったとか? 「なんや、パチモンなんかぁ。。。」 と思って、適当に流してしまったんですが、だとすれば、どうしてくれるんや、ネチネチ野郎!?


< 西明寺 (その1) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 ということで、続いては 西明寺 。 神護寺や高山寺に比べると、何だかちょっと地味で、その2つの中間地点にあるので、何となく惰性で寄って貰えるだけの寺。 そんなイメージがあったりするんですが、神護寺からそんなに遠くはなさそうなので、とりあえず寄ってみることにしました。 実際、高観ホテルのところまで降りて来れば、わりとすんなり辿り着くことが出来ました。 清滝川の流れも清々しく、高低差もなくて、快適な移動ルートでありますな。 写真でよく見る “赤い橋” を渡って、最後にちょっとした階段を上っていかなければならないんですが、こじんまりとした境内は、なかなかいい感じ。 で、ここでも “青もみじ” が目に鮮やかでありました。 京都観光ナビのページには拝観料・大人 500円とか書いてありましたが、紅葉シーズン以外は無料のようで、なかなか良心的でありますな。 小規模ながら、ちょっとしたプチ庭なんかもあったりして、写真を撮るにはちょうど手頃でいい感じ。 5枚では収まらなかったので、次項に2枚ほど持ち越させて貰いましたが、とまあそんなことで、高雄の散策は、以上。 …の予定だったんですが、ここに来て、ちょっと欲が湧いて来ました。  “伝源頼朝像” を適当に流したのが幸いしたのか、思ったよりも快調なペースでここまでの行程を消化することが出来て、もしかして、ちょっとだけなら 高山寺 にも行けるんじゃね? そんな気がして来ました。 ということで、行ってみました。 西明寺からしばらく歩いて、車がビュンビュン走る大きな道に出たんですが、歩道がなくて危なくて、風情もなくて、ちょっと今ひとつ。 が、距離はさほどでもなくて、ほどなくして、うらぶれた雰囲気の参道の入口に到着〜。 うらぶれてはいるんですが、こっちが表参道なんですな。 ちょっとした坂をズンズンと上っていくと、やがて “石水院” の入口のところに出たので、とりあえず中に入ってみることにしました。 高山寺で見たかったのはこの部分だけだったので、ちょうど好都合でありますな。


< 西明寺 (その2) 〜 高山寺 > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 上2枚の写真は西明寺の続きで、(ちょうど真ん中) からが本番。 この寺でいちばん有名な “善財童子” とやらがいるところ。 えーと、 これ っすな。 これも 「そうだ京都、行こう」 ? …と思ったら、どうやらそれを真似した系みたいなんですが、本物は こっち ? この森田童子ではない、なんたら童子の実物を見つけて、 「おお、これが例の…」 と思いながらこの部屋に足を踏み入れて、間近でシゲシゲと観察していたんですが、しばらくして、向こうのほうの部屋から僕の顔をジロジロと見てくるオッサンがいるのに気付きました。 ん、何や? 誰か知り合いか? こんなところで偶然ばったり…とか? 不審に思っていると、やがてそのオッサンが一言。 「そこに入っては行けません。」 寺のオッサンだったんですな。 静かな口調で地味に叱られてしまいました。 「あ…、す、すいません!」 慌てて謝ってそこから出たんですが、よく見ると入口のところに低いバリアのようなものが…。 気付かなかったとは言え、結果的に “めっちゃ迷惑なDQNカメ爺ィ” みたいな事をしてしまって、恥ずかしい限り。。。 だって、入ったらアカンって、知らんかったしぃ! 今、JR東海のポスターを見たら、めっちゃオープンで、出入り自由みたいになってるしぃ! この一件ですっかりテンションが下がって、その辺で数枚写真だけ撮って、そそくさとその場を後にしたんですが、そのお陰で時間にちょっと余裕が出来たので、奥のほうのエリアまで行ってみることにしました。 結果、あまり大したものはなかったので、 “石水院” だけで十分やな。 そんな気がしないでもないんですが、とまあそんなことで、裏参道を通って栂ノ尾のバス亭まで移動して、とまあそんなことで、高雄の散策は、以上です。 で、後になって重大な “見落とし” に気付きました。 しまったぁぁぁ! 「鳥獣戯画」 を見るのを忘れたぁぁぁぁ! 高山寺と言えばナントカ童子なんかより、こっちのほうが圧倒的にメジャーっすよね。 一生の不覚。。。 あ、でも、ここにある 「ギガ」 は間違いなくレプリカだから、別に悔しくなんか無いっ! そんなものより、本物の “伝源頼朝像” のほうが圧倒的にイケているに違いないし、とまあそんなことで今回の散策の軌跡は、こちら。

  【高雄の散策軌跡】 (←Click Here!!)

 距離にして5キロ、時間にして2時間ちょっと。 よく歩きましたなぁ。。。 で、神護寺の山登り感、半端ねぇ! 標高差100mくらいあるんですな。 バス亭から、しばらく降りていく部分の “無駄感” も、これで少しは分かって頂けたのではなかろうかと。 神護寺のほうから攻めるか、高山寺からにするか、どっちにするか悩んでいる人がいるかも知れませんが、神護寺を先に片付けちゃうのが正解かと。 逆ルートだと、2キロ歩いた後で100mの山登り、神護寺から降りた後、最後にまたバス亭まで40mくらい上り坂になりますからね。 心が折れます。 とまあそんなことで、この続きはまた、次回♪

 ということで、今日はセシル・ブルックス3世っす。 27年くらい前は若手の有望株だったドラマーなんですが、今でも元気に頑張っているんっすかね? 今日はそんなセシブル3の 『ザ・コレクティブ』 というアルバムを取り上げてみたいと思うんですが、日本語ライナーの冒頭で原田充クンが、あまり聞き慣れない名前のミュージシャンと書いているように、当時はまだ無名の新人だった模様です。 というか、これが初リーダー作なんっすな。 前回 取り上げたジャック・ディジョネットの 『アース・ウォーク』 より2年ほど古い1989年の録音なんですが、サイドマンが、ほぼ丸かぶり。 グレッグ・オズビーゲイリー・トーマスロニー・プラキシコが共通で、ピアノがマイケル・ケインからジェリ・アレンに変わります。 ネームバリューでは、こっちのほうが上っすな。 まんま“M-BASE” の主要なところが顔を揃えた形なんですが、無名の新人の初リーダー作としては、異例の厚遇であると言えるかも知れません。 それはそうと、バレー女子、五輪出場決定、おめでとぉー♪ イタリアに負けちゃったけど、2セット取ったからオーケー! …とか、タイ戦の対戦とか、かなり微妙なものはあるんですが、セッターの宮下遥は桑名の出身らしいので、超絶応援中♪ 城南小学校の出身らしいっすな。 めっちゃ近所やん! 桑名出身のオリンピック選手というと、瀬古利彦以来っすかね? プロレスラーなら柴田勝久と後藤洋央紀がいますけど。 あとは声優の小松未可子とか。 通称 「みかこし」 。 この前アップされた 北勢戦隊ナローレンジャー・特別編 でも 「ゆかこし」 という名前でネタにされてます。 とまあそんなこんなで、では演奏を聞いてみることに致しましょう。

 まずは1曲目、グレッグ・オズビーのオリジナルで、 「ザ・スケッチ・イズ・ザ・キー」 。 何と言うか、言葉で説明するのは難しいんですが、明るく快活な作風でありますな。 モーダルな新主流派と、オーソドックスなハード・バップの中間形態というか。 わりと複雑な構成になっているような気がするんですが、小難しさは無いので、大丈夫っす。 ソロ先発はオズビー。 バックで煽るセシブル君もなかなか活きがいいし、ジェリ・アレンのコンピングには定期的に 「ちゃんちゃ〜ん、ちゃんちゃ〜ん♪」 という定型フレーズが挟まれるという、そういうアレでありますな。 そのジェリたんが続いてソロを取るんですが、何と言うか、お上品なドン・プーレンって感じ? ここでも 「ちゃんちゃ〜ん、ちゃんちゃ〜ん♪」 が目立つ感じだったして、で、続いてはゲイリー・トーマスのテナー・ソロ。 最後はリーダーのタイコのソロがフィーチャーされるんですが、その合間に2管による 「ちゃんちゃ〜ん、ちゃんちゃ〜ん♪」 が入ったりして、でもって、テーマに戻って、おしまい。 面子の割に、意外と正統派な仕上がりだったりして、保守派の僕としては、これはアリやな…と。 ということで、次。  「ウィル・ビー・トゥゲザー・アゲイン」 は綺麗なメロディーを持った歌物のスタンダード。 歌物と言えば、今日(5月22日)が 『笑点』 の最後の司会でありますな、歌丸師匠。 本名は椎名 巌 (しいな いわお) 。 何か、無駄に格好エエんっすが、で、演奏のほうはというと、グレッグ・オズビーのアルトをフィーチャーした、しみじみ系のバラードに仕上がっております。 もの凄く素直にテーマを歌い上げていて、意外と言えるほどオーソドックスっすな。 ダークダックスよりもオーソドックスで、レッド・ソックスよりもカラオケボックス。 そういったアレでありまして、いやあ、思わず一緒に歌いたくなっちゃいますな、こりゃ。

 ということで、次。 ブルックスのオリジナルで、 「エース・ボーイ (リトル・シシ) 」 。 エースな少年 (小さな獅子) っすか。 獅子というと、獅子舞か宍戸錠しか頭に浮かんで来なくて、あまりエースな少年のイメージが湧かなかったりするんですが、あ、でも 「獅子てんや」 は漫才界のエースだったりしますよね。 ま、ぜんぜん少年ではなくて、ただの禿げたオッサンなんっすけど。 あ、それは 「瀬戸わんや」 のほうっすか。 で、曲のほうはというと、微妙に 「ラブ・フォー・セール」 に似ているような気がしないでもない、ご陽気なカリプソ風のナンバーに仕上がっていたりして、“M-BASE” とはちょっと違った世界が演出されています。 アドリブ・パートは途中に “合奏を部” を挟んで、オズビー、ゲリ・トマ、ジュリ・アレンの順で繰り広げられるんですが、どれもが快活なハムカツ。 そういったアレだったりして、チープな揚げ物が好きなら、十分に喜んでいただけるのではなかろうかと。 最後は軽めのタイコとピアノの絡みみたいなパートがあったりして、でもって、テーマに戻って、おしまい。 で、続いてもセシブル3君のオリジナルで、 「サンシャイン」 。 モーダル系の爽やかなナンバーで、グレッグ・オズビーの吹くソプラノ・サックスが都会派アーバンな空気を醸し出してくれております。 ジェリのピアノもアレっすな。 十分にアレンであるな。 そのように評価していいのではなかろうかと。 で、次。 ベニー・ゴルソンの 「アー・ユー・リアル」 。 これまた、ちょっと意外な選曲やな。 そう思わずにはいられないコテコテのファインキー・チューンなんっすが、で、演奏のほうはというと、ま、そつなくこなしているんじゃないかな…と。 で、次。 ウエス・モンゴメリーの 「ウエスト・コースト・ブルース」 。 これまた、ちょっと意外な選曲やな。 そう思わずにはいられないコテコテのブルース・チューンなんっすが、で、演奏のほうはというと、ま、そつなくこなして…以下同文。 ジェり・アレンのピアノが微妙に斬新で、ボビー・ティモンズとは明らかに違った世界が展開されていたりするんですが、最後に軽めのタイコのソロがフィーチャーされたりして、でもって、テーマに戻って、おしまい。

 ということで、ラストっす。 アルバムの最後を飾るのは歌丸ナンバーの 「テンプテーション」 。 短波って、いいっしょ? ん〜♪ 曲名に寄せて、BCLマニアの心情を端的に詠んでみたんですが、未だにベリカードを集めている人とか、もう絶滅しちゃいましたかね? ダムカードを集めている人は、結構いるみたいなんっすけど。 で、演奏のほうはというと、ゲイリー・トーマスがやや重苦しい雰囲気でテーマを吹いて、で、そのままソロ・パートへと突入するという、そういう流れだったりするんですが、これまでの曲に比べると、かなりハードな仕上がりになっておりますな。 でもまあ、耐えられないほどの事はなくて、最後は軽めのタイコとピアノの絡みみたいなアレになって、でもって、テーマに戻って、今日のところは以上っす。

【総合評価】 リーダーの、若くてヤングなのに保守的な趣向が反映されたのか、参加メンバーから想像されるより、ずっとオーソドックスな仕上がりになっていたりします。 日本語ライナーで原田クンは 「ギャップを楽しむ」 みたいな事を言っておりますが、確かにそんな感じでありますな。 “M-BASE” とか、ついていけねぇ。。。 そう、お嘆きの貴兄にもオススメな、そんな1枚なのでありました。


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