EARTH WALK (SOMETHIN' ELSE)

JACK DEJOHNETTE (1991/6/18〜21)

EARTH WALK


【パーソネル】

GREG OSBY (as,ss) GARY THOMAS (ts,fl) JOAN HENRY (animal sounds) <#5>
MICHAEL CAIN (p,syn) LONNIE PLAXICO (b,el-b) JACK DEJOHNETTE (ds)
【収録曲】

(01-03) IT'S TIME TO WAKE UP AND DREAM / BLUE / WHERE OR WAYNE
(04-06) PRIESTESSES OF THE MIST / EARTH WALK / ON GOLDEN BEAMS
(07-08) ONE ON ONE / LYDIA
(09-10) MONK'S PLUMB / IT'S TIME TO WAKE UP AND DREAM
【解説】 ( 2016年05月15日更新 / 連載 1,210回 )

 ( 前回 までの粗筋 ) 米沢の松が岬公園で桜を愛でて、クソ高い米沢牛を食った。うまかった♪ …ということで、東北のもいよいよ最終回っす。 最初に断っておきますが、最終日は今ひとつです。 今回の行程表は こちら なんっすが、昼に仙台の牛タン屋を押さえてあるのに、前日の宿を磐梯熱海にしちゃった関係で、観光にあまり時間を割けなくなちゃいました。 時間を割けないなら、「さけるチーズ」 を裂けばいいじゃない。 そう思われるかも知れませんが、僕はあまりチーズが好きではないので、出来ればチーズを裂くのは避けたいところでありまして。 ウンコ臭いっすからね、チーズ。 大人になってチーズ味のスナック菓子やら、チーカマやらは好きになったんですが、チーズ本体やら、チーズ本犬 (←アンパンマンに出てくるアレ) やらは、ちょっと…。 じゃ、バタコさん派なのかと言われると、アレもちょっと…。 幼女が大好きな僕でありますが、あれだけソソられる要素が皆無な幼女キャラというのも、ちょっとレアっすよね。 とまあそんなことで、最終日。 当初は仙台市内の桜の名所を適当に散策しようと思っていたんですが、既にもう散っちゃったようなので、松島観光に切り替えることにしました。 2日目の宿を山のほうにするか、松島にするかで、ちょっと迷ったんっすよね。 松島なら見所もたくさんありますよね。 松島トモ子とヒョウの決闘とか。 が、結局のところ、諸般の事情により、見所がたくさんあるとは思えない山のほうの温泉にしちゃったんですが、トモ子への思いも捨てがたく、せっかくなので、雰囲気だけでも覗いてみようかと。 西行戻しの松公園 という所がよさそうなのですが、西行法師が諸国行脚の折り、松の大木の下で出会った童子と禅問答をして敗れ、松島行きをあきらめたという由来の地。 ほぉ、西行クン、森田童子に負けちゃいましたか。  森田童子は動じないキャラなので、禅問答とか、めっちゃ強そうですもんね。 で、ここの桜は仙台市内よりも開花が遅れるようなので、ちょうど見頃になりそうな予感ではあったんですが、駅から歩いていくには微妙に遠そうだし、山道を登るのも辛そうだし、うーん…。 あまり時間に余裕もないので今回は諦めて、 遊覧船 にでも乗るかぁ。 そういう、楽な道を選ぶことにしました。 松島⇔塩釜を渡ろう というコースで松島から塩釜に渡れば、13時に予約してある牛タンに間に合いそう。 本当にただ船に乗るだけで、松島そのものは 五大堂 をチラ見するくらいで終わってしまいそうなんですが、五大堂で伍代夏子とゴダイゴを熱唱。 そんな余裕はないでしょうなぁ。 ガンダーラ、ガンダーラ、ゼイ・セイ、なんたら、イーンディア♪ タケカワユキヒデって英語に堪能で、カッコいいっすよね。 それに比べてミッキー吉野は、ただの帽子を被ったデブだったりするんですが、とまあそんなことで、松島…の前に、 「見所がたくさんあるとは思えない山のほうの温泉」 を先に片付けておくことにしましょう。


< 磐梯熱海温泉散策 > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 磐梯熱海温泉の見所に関しては あたみグルグルやっほー 参照。 グルグル散策&グルメを満喫、緑に癒やされ思わずやっほー! えらく手のこんだマップでありますが、ビュースポットも 「パシャ・ポイント」 も、正直、ちょっと微妙なような…? とりあえず、駅を降りて、僕がお泊まりする 熱海荘 に至る道すがらに、ちょっとしたプチ公園みたいなものがあるっぽいので、そこを歩いてみることにしました。 (写真・いちばん上)(上から2番目) がソレなんですが、ま、小綺麗に整備されているな…と。 で、 (写真・ちょうど真ん中)(下から2番目) はアレです。 この近辺で随一の名所であるものと思われる 不動滝 。 高さ3m程度、幅7m程度の小さな滝ですが、うんぬん。 最初からめっちゃシケた滝、略して “シケ滝” であることは把握していたので、実物を目の当たりにして、あまりのショボさに落胆。 そういった事態は回避することが出来たんですが、ここに至る経緯が途中の部分が思っていたよりも、ちょっとアレでした。 温泉街からほど近く、大自然の真ん中という訳ではない。 そういったロケーションであるというのは分かっていたんですが、工事用のダンプカーが走り回っていたりして、雰囲気が悪い、空気も悪い…。 滝のところに行くにはメインの車道からちょっとだけ未舗装路を下っていくことになるんですが、そこは工事車両の駐車スペースとなっておりました。 土木工事の監督業務に携わる身としては、クルマを止めるスペースがあるというのは非常に有り難い状況なんですが、観光旅行中の身としては、ちょっと興ざめっすなぁ。。。 で、車道の向こう側では こんな作業 も。 そういえばここは福島だったんっすなぁ。。。 不動滝そのものは悪くなかったんですが、何だか、不動裕理を画像検索しちゃった時と同じようなガッカリ感があったりして、いや、個人的にはちょっとタイプだったりするんですけどね、不動裕理。 で、後は疏水神社というのがあったりして、そこそこ桜が咲いていたり、けっこう立派な水力発電所があって、そこにもそこそこ桜が咲いていたり。 ヘンな光が写り込んでしまったのでボツにしましたが、 こんな感じ 。 これは、えーと…、丸守発電所 っすかね? マル・マル・モリ・モリ、みんな食べるよ♪ そういう発電所だったりするようですが、とまあそんなことで、磐梯熱海温泉の散策は、おしまい。

 宿にチェックインして、温泉に浸かって、メシを食って、温泉に浸かって、寝て、起きて、温泉に浸かって、メシを食って、駅まで車で送って貰って…と、この時点でパラパラと雨が降り出してきました。 こんな状況でプチ山に登るのは苦行以外の何物でもないので、ただ船に乗るだけのプランにしておいて、大正解。 ま、景色は今ひとつだったりするんでしょうが、雨天時の適度な暇潰し企画としては最良の選択であると言えるのではなかろうかと。 …とか思っていたら、それどころではありませんでした。 松島海岸駅に着いた時点で、かなり雨足が強くなってきて、おまけに強風もビュービューと吹き荒れて、傘もまともに差せない状況。 こりゃ、プチ嵐でんがな。。。 遊覧船は予約を入れてあるので、何としてでも乗らなければならんのですが、大揺れ、船酔いでゲロゲロなのが確実視される状況で、うーん…。 とりあえず道路を横断して、公園みたいなところに入って、海沿いの道を歩いて遊覧船乗り場に向かうことにしたんですが、こ…これはもしかして、ちょっとヤバかったりする…かも?


< 松島や、ああ松島や、松島や > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 波が歩道のすぐ近くまでザバザバと打ち寄せていて、今にも浸水しちゃいそうな…。 無謀な旅行者、波に攫われて行方不明。 そんなニュースの見出しが脳裏に浮かびましたが、やめようか、どうしようか、ヤバい? ヤバそう? 引き返したほうがよさそう? …とか思いながら歩いているうちに、半分以上まで来てしまって、今さら引き返せなくなってしまいました。 えーい、行ったれ〜! 強行突破を図ろうとしたところ、遂に波が道にまで押し寄せて来て、うわぁぁぁぁぁぁ! ま、何とか無事に松島海岸レストハウスに辿り着けたからよかったようなものの、ちょっぴり命の危険を感じてしまいました。 たかだか数センチの浸水でもめっちゃビビったのに、25mの大津波とか、絶対に無理…。 この時点ですっかり怖じ気づいてしまったサバ君、切符売り場の前にカッパを着て立っていたオッサンのところに歩いていって、「す…すいません、船の予約を入れていたんっすけど、ちょっと、ヤメさせて貰おうかと…。」 「このヘタレがぁ!」 そう、一喝されるかと懸念したんですが、オッサンは許してくれました。 「ま、こんな状況だしぃ、また天気のいい日に来てね!」 はい、そうさせて頂きます。。。 話の分かるオッサンで何よりでありましたが、とまあそんなことで、海沿いではない安全なほうの道を通って駅に引き返して、ホームから写真を2枚ほど撮って、今回の松島観光は、おしまい♪ いやあ、とんだ無駄足でありましたなぁ。。。 僕の足は無駄毛が多いので、無駄足もやむを得ないところではあるんですが、後から調べたところ、どうやらこの日は悪天候の為、遊覧船は運休になってたみたいっすな。 別段、話の分かるオッサンに恩義を感じる必要もなかったようですが、以上をもちまして、今回の東北の旅の観光の部は、すべて終了となりました。 後は牛タンを残すのみです。

 ということで、 利休・西口本店 に到着〜。 地元民と評価がどうなのかはよく知りませんが、ま、無難な選択っすよね。 ちなみに、ちゃんとした牛タンを食うのは今回が初めてです。 焼肉屋のタン塩は好きなんですが、タンシチューのタンはちょっと苦手。 痰ツボも嫌い。 それが僕のタンに対する “タン感” なんですが、果たして本場・仙台の牛タンは当たりと出るか、ハズレと出るか。 牛タンに関しては以前、ちょっとネタにしたことがあるんですが、えーと、 ここ っすか。 普通の牛タン焼きと、更に厚切りな 【極】 というのがあるらしく、どっちにしようか、悩むところっすな。 そんな心情が綴られているんですが、どっちにするか、未だに心の整理が付かないまま、入店〜。

カウンター席より、牛タンの炭焼き状況を観察♪


 カウンター席なので、お一人様でも気楽なんっすが、すぐ近くでお兄さんが炭火で牛タンを焼いているので、けっこう暑いです。 ちょっと薄暗いので、写真もブレます。 入った時点では、わざわざ予約するまでもなかったかな? そんな気がしないでもない客の入りだったんですが、後から次々と人がやって来て、カウンター席はあっという間に埋まってしまいました。 老若男女を問わずに人気のようでありますが、僕の隣に座ったのはキャリアウーマン風の若いギャルのお一人様。 お陰で無駄に緊張してしまって、額からはダラダラと汗が…。 で、ご注文のほうは、せっかくなので “更に厚切りな 【極】” のほうにしました。 量もいろいろ選べるんですが、1日目の昼、山形市で山形牛のヒレステーキ、夜は赤湯温泉の旅館で和牛の炭火焼き。 2日目の昼、米沢で米沢牛のサーロインステーキ、夜は磐梯熱海の旅館で福島牛のステーキ。 このところ、 “牛の焼いたの三昧” を通り越した“四昧” の状況だったので、さすがに自重して、ノーマルな “1人前” の定食で。

極 (きわみ)♪


 ということで、到着〜。 3枚6切でありますな。 で、さすがは “極 (きわみ) ” を自称するだけの事はあって、極めて厚切りです。 ジェイソンもびっくり。 かなり噛み応えがあるんですが、うまく切れ目が入れられているので、食べやすくって、美味ちい♪ 無論、牛クンの溶けるような脂身も美味なんっすが、牛タンもこれはこれで、イケますよね。 タンシチューのタンみたいなコンビーフっぽい食感とは違って、焼肉屋のタン塩が極限まで分厚くなった感じ。 僕にとっては 「当たり」 と出ましたな。 一方、テールスープにブツ切りで入っている肉のほうは、ああ、こういう感じのヤツね。 そう、懐かしさを感じるようなアレだったりして、肉そのものは出汁にすべてを出し切って、燃え尽きちゃっているような…? 個人的には、理研のワカメスープでもよかったように思えるんですが、ま、この組み合わせは “お約束” みたいな物っすからね。 しっぽりと尻尾の出汁を堪能するというのが筋でありましょう。 とまあそんなことで、今回 “メシの部” に関しては、5食とも大満足♪ そんな結果に終わりました。  “観光の部” のほうは、最後の松島がちょっとトモ子だったんですが、それはそれで、今になってはいい思い出かと。 で、最後に、仙台駅で買った東北のお土産について、簡単に感想を述べておきたいと思います。

東北のお土産♪


 まずは “仙台せんべい” 。 これ っすか。 味噌味・醤油味・納豆味の3タイプがあるんですが、個人的に納豆があまり好きではないので、それを除外した2品種を買ってみました。 醤油味は おにぎりせんべい みたいなのを期待したんですが、今ひとつ味にインパクトがなくて、正直、ちょっと微妙。 まだ味噌味のほうが味噌の味でありましたな。 で、続いては “檸檬” 。 「れもん」 ではなく 「れも」 と読むんですが、えーと、 これ っすな。 福島の柏屋というところが作っているヤツ。 牧場からの贈りものは、とびきり新鮮なミルクとやさしいクリームチーズ。 おいしく包んで、しっとり丹念に焼き上げました。ほのかなレモン風味と口どけのよさをお楽しみください。 大人になって好きになったチーズ味の洋菓子で、レモンの風味がさっぱりしていて、美味ちい♪ 1個当たり180円くらいする高級品なんですが、高いだけのことはあるな。 そう評価していいのではなかろうかと。 会社用のバラマキ菓子としては勿体なさすぎるし、見た目、東北の要素が希薄なので、自分用のおやつとして、自分だけで食う! 全部食う! 煎餅2品種も自分で食う! 全部食う! こっちのほうは “むすび丸” の顔も書いてあるし、一目見て、仙台もしくは宮城のお土産であるな。 そう判別出来るので、バラマキ用にも悪くないと思うんですが、で、最後は “仙台きなこクランチ” 。 これも全部、自分で食う! 仙台の “きなこ” が有名なのかどうかはよく知らんのですが、えーと、 これ っすか。 「仙台きなこシリーズ」 3月18日新発売!! おー、わりと出来たてホヤホヤの新シリーズだったんっすな。 ホヤホヤなら “海鞘(ホヤ)” をフィーチャーしたほうが東北らしくって、いいんじゃね? そんな気がするんですが、個人的に魚貝類の類いの珍味系はあまり好きではなかったりするので、前面的に押し出されても、きっと買うことはないと思うんっすけど。 その点、 “きなこ” は、いいっすよね。 きなこ、キノコ、キムコ、金庫。 このなかで,僕がいちばん好きなのは “金庫” なんですが、ま、正確に言うと金庫そのものではなく、中に入っている金(キン)やら、金(カネ)やらが好きなだけなんですけど。 金庫の中にウンコが入っていたら、ぜんぜん嬉しくは無いっすよね。 で、その次に好きなのが “きなこ” なんですが、キノコなんか、ただの菌類だし、キムコは、ただの冷蔵庫用の脱臭剤だし。  “きなこ” をフィーチャーしたお菓子は、何だって大好きなんですが、この “きなクラ” も、きなこの味がするクランチで、美味ちい♪ 箱から出しても こんな感じ なので、仙台らしさは少しも損なわれません。 ちょっとお高いのがネックなんっすが、小数先鋭の職場であれば、ばらまいてみるのも、いいかも? もっと買ってこればよかった。 「おかき」 も買えばよかった。  “黒蜜きなこもち” は…、 “信玄餅” のパクリみたいだから、別に買ってこなくていい気がするんですが、これらの自分用お土産も全て食べ尽くしてしまったし、とまあそんなことで、今回の東北の旅は、以上♪

 ということで、今日はジャック・ディジョネットっす。 いいっすよね、ディジョネット。 防鳥ネット、「ジャパネットたかた」 と並ぶ “世界3大・ネット” のひとつなんですが、ジャパネットで防鳥ネットを買えば2つを一度に済ますことが出来て、一石二鳥…というか、一網二鳥。 調べてみたら残念ながら、商品としての取り扱いは無さそうなんですが、ディジョネットも売ってませんな。 そういうのは Amazonとかで買ったほうがよさそうなんですが、今回は手持ちに在庫があったので、それを取り上げてみることにしようかと。 とまあそんなことで、 『アース・ウォーク』 。 ジャケ絵を書くのがクソ面倒そうなんですが、意外とこういうのは 「顔を似せよう」 とか、余計な野望を抱かなくて済むので、適当に片付けてしまえば、ま、何とかなるかな? そんな気がしないでもありませんが、で、これはアレです。  “スペシャル・エディション” というレギュラー・グループでの演奏なんですが、その面子がなかなか凄いっす。 フロントがゲイリー・トーマスグレッグ・オズビー、ピアノがマイケル・ケインで、ベースがロニー・プラキシコ。 新しいネオな新時代を担う、期待のヤングな新進気鋭が大集結。 そういった様相でありますな。 が、これ、データを書いていて気付いたんですが、1991年の録音なんっすな。 今から25年ほど前。 かろうじて平成ではありますが、携帯電話とか、まだぜんぜん普及してなくて、ポケベルで呼び出されていた時代でありますぜ。 ちっともネオな時代ではないな。 そんな気もするんですが、とりあえずまあ、演奏を聞いてみることにしましょうか。

 1曲目、 「イッツ・タイム・トゥ・ウェイク・アップ・アンド・ドリーム」 。 本作はすべて、ディジョネットのオリジナルで締められているんですが、ただの顔がゴツイ、パワー系の脳筋ドラマーとは、ワケが違うんすよね、この人。 ミッキー吉野もああ見えて、実は天才だという噂もあったりするし、人は見掛けによらないものでありますなぁ。 で、これ、ピアノ・トリオによるイントロが最高にクールでお洒落。 シャカタクっぽい、そっち系のサウンドのようにも聞こえるんですが、続いて登場する2管のハモリによるテーマは、最初のイメージからすると、ちょっと違うんじゃね? そんな感じがしないでもないんですが、これはこれで、なかなか凝った造りのパンナコッタ。 そういうアレだったりして、これはこれで悪くありません。 アドリブ・パートはゲリ・トマとオズビーの絡みを中心に展開されていて、なかなかに熱いっす。 早く起きなきゃ! そんな気持ちになりますな。 とまあそんなことで、おしまい。 全部で 9.1曲くらいあるので、細かいところまで言及するだけの精神的な余裕がなくて、ということで、次。  「ブルー」 。 いいっすよね。 日本人はブルーなのが大好きだし、僕はブルマが大好きだし、利害が完全に一致したと言えるんですが、綺麗な曲で、ちょっとセンチメンタルなムードを持っているんだ。 そう、作曲者本人が語っているようです。 美しい地球がどんどん汚染されて環境が破壊されている。 そんなことを目のあたりにするとブルーな気持ちになるじゃないか。 そんな心情を表現しているようですが、おー、ミスターブルー、アイ・ラブ・ユー・ソー、私に〜力を〜♪ 八神純子と気が合いそうですな。 で、実際のところ、本人が言ってる通り、綺麗でセンチメンタルなムードのアレだったりしているんですが、2管のハモリによる陰鬱系のテーマに続いて、マイケル・ケインのリリカルなピアノ・ソロが登場。 この人の名前でググってみても、俳優のオッサンしか出て来なかったりするんですが、ピアノの実力も確かなものがありますな。 これからのジャズ・シーンを牽引するケイン。 そう、過大に評価していいかも知れませんが、で、その後、ゲリ・トマのテナーとオズビーのアルトのソロがフィーチャーされて、でもって、テーマに戻って、おしまい。

 ということで、次。  「ホエア・オア・ウェイン」 。 「ホエア・オア・ホエン」 っていうウェインの曲があるんだけど、それに引っ掛けて書いたんだ。 そういう1曲でありますな。 ウェイン・ショーターの吹くソプラノ・サックスのイメージを頭に浮かべながら書いたそうですが、明朗なようでいて、富永一朗。 そういった作風だったりして、演奏のほうではゲイリー・トーマスのソプラノが大々的にフィーチャーされていたりします。 その後、ロニー・プラキシコのエレキ・ベースなソロがあって、ケインの綺麗なピアノと、オズビーの熱いアルトが続いて、最後は2管の2人が激しく絡み合って、おしまい。 以上、ここまで非常にいいっすな。 レビューは適当なんっすけど。 で、次。  「プリーステシズ・オブ・ザ・ミスト」 。 アーサー王について書かれた本を読んでいたら、うんぬん。 ここでもテーマは “世界平和” だったりするようですが、いいっすよね、平和。 桑名を代表する寿司屋と言えば “平和寿司” だよね。 そんな気がします。 サバ家のすぐ近くに桑名を代表する寿司屋みたいな名前を自称していた “桑名寿司” というのがあったんですが、場所が悪かったのか、あるいは他に何か問題があったのか、廃業しちゃったんっすよね。 あげ寿司、世間一般で言うところの 「いなり寿司」 が苦手だったようで、 「助六」 を頼んでも太巻きだけしか作ってくれないのが問題と言えば問題だったんですが、 「天武天皇御足洗井戸跡」 という、市内でも屈指の観光スポットのすぐ近くだったんっすけどねぇ。 で、演奏のほうはというと、アレです。 冒頭、シンセの音色が新鮮で、そこにソプラノとフルートが絡んで来て、しみじみと地味にバラードが展開される。 そういうアレだったりするんですが、これがきっかけで世界が平和になってくれれば、何より。 で、続いてはアルバム・タイトル曲の 「アース・ウォーク」 。 パーソネルにジョアン・ヘンリー (動物の音) という記載があったんですが、さまざまな動物の声をシンセサイザーで出している。 そういった趣向であるようです。 アメリカの江戸家猫八みたいなキャラなんすかね? ヤンキー・キャット・エイト的な。 果たして、どんなキワモノに仕上がっているのかと思ったら、冒頭、ナチュラルにカッコウの鳴き声みたいなのが出て来たりはするんですが、出来そのものは意外とまとも。 いい効果が出ていると思わないかい? そう、ディジョネットから感想を求められていたりするんですが、そう思わないでもない。 それくらいの効果は出ているような気がしないでもありません。 全般的にはフリーダムなリズムに乗って、サックスの2人が自由に飛び回り、そこに時々、野獣のオタゲビが追加される。 そういった感じだったりして、なかなかにワイルドだったりして、何より。

 ということで、次。  「オン・ゴールデン・ビームス」 。 体内から迸る黄金の光線。 そういったものを題材にした作品であるようです。 どこかで聞いたことがあるような爽やか系のサウンドでありまして、僕は何故だかファンタ・ゴールデンアップルを思い出したりしました。 2管の絡みによってテーマが演奏されるんですが、ちょっと不思議な音色でありますな。 アルト・フルートとか、そういうのを吹いているんっすかね? それとテナー・サックスっすかね? で、ソロの先発はケイン君。 ちょっぴり、はっちゃけ気味なのが珍しいんですが、途中からはシンセサイザーっぽい音も混ざってきたりして、何ともカラフルな仕上がりになっています。 その後、野太いフルートみたいなのがフィーチャーされて、でもって、テーマに戻って、おしまい。 で、次。  「ワン・オン・ワン」 。 ここではデュエットを強調した演奏が展開されていく。 そう書かれていたりするんですが、出だしは普通にカルテットでのプレイとなっています。 ちょっぴり前衛風で小難しい感じだったりもするんですが、で、アドリブ・パートに入ると、次第に “デュエットを強調した風” の展開になって来たような気が…? 小難しいのを通り越して、 “中難しい” くらいになっちゃっているので、保守派の僕にはちょっと辛いものがあったりするんですが、そんなこんなで 11分17秒。 これもまた精神修養だと思って、諦めるしかありません。 中ではケイン君のピアノがまだマシなので、そこに安らぎを見出すしかありませんな。

 ということで、次。  「リディア」 。 ぼくのワイフ、リディアのために書いた曲なんだそうですが、 2分23秒のほんのちょっとした小さなプチ小品なので、安心です。 リリカルなピアノが心に染みて、リディアちゃんも感涙、ウルウル。 ホーンの2人は一休みっすな。 で、次。  「モンクス・プラム」 。 セロニアス・モンク・トリビュートということで、ちょっぴり警戒していたんですが、わりと軽快な仕上がりとなっておりました。 ま、やっぱりちょっと変な曲ではあるんっすけどね。 演奏そのものも、ちょっぴり中難しかったりします。 ということで、ラスト。  「イッツ・タイム・トゥ・ウェイク・アップ・アンド・ドリーム」 。 最後はアルバムを聴いてくれた人にサヨナラを言う感じで、最初の曲の一部を繰り返してみた。 さあ目を覚まし夢を実現させようじゃないか、っていうところだね。 そういうところなんだそうです。 53秒の、ちょっとしたオマケみたいな物だったりして、とまあそんなことで、みんな、サヨナラ。

【総合評価】 いかにも平成初期らしいカラフルなサウンドが展開されていて、いいんじゃないっすかね。 個人的に 70年代以降のものはあまり聞く気になれない極度の懐古厨の僕でありますが、 “M-BASE” とかはけっこう好きだったりして、そういうのが大丈夫な人には、オススメ☆


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