EAST COAST JAZZ SERIES NO.5 (BETHLEHEM)

MILT HINTON (1955/1/20)

EAST COAST JAZZ SERIES NO.5


【パーソネル】

TONY SCOTT (cl,b-cl) DICK KATZ (p)
MILT HINTON (b) OSIE JOHNSON (ds)
【収録曲】

(01-03) MEAN TO ME / PICK 'N PAT / OVER THE RAINBOW
(04-06) MILT TO THE HILT / DON'T BLAME ME / KAT'S MEOW (A CANON FOR CATS)
(07-08) UPSTAIRS WITH MILT / EBONY SILHOUETTE
(09-10) CANTUS FIRMUS / THESE FOOLISH THINGS
【解説】 ( 2016年06月26日更新 / 連載 1,215回 )

 『 KUHANA!』 が届きました。 ずいぶんと前の話なんですが、とりあえずネタに困った時まで、温存しておこうかな…と。 で、それが今ということになるワケですが、ちなみに Amozonからではなく、 ここ から手に入れました。 大枚をはたいた、その返礼として送られて来たんですが、よって、秦建日子クンのサイン入り。 ぶちゃけ、さほど嬉しくはありません。 ああん、 加藤清史郎クン と同じ、クハナキッズのメンバーのサインのほうがよかったのにぃ。。。 ちなみに、メンバーのプロフィールは こちら 。 ベースの娘が、可愛いっ♪ …と思っていたんですが、琉衣タンは稲沢の出身なんですな。 主演の松本来夢が東京出身なのは仕方がないとして、そら乃タン (キーボード担当) も、名古屋なんっすな。 異言語を喋る子供たちが混入しているのは、ちょっと残念なんですが、ま、頑張って桑名弁をマスターしてくれたのなら、ぜんぜん問題は無いんっすけど。 それはそうと、本の帯にある 「うちら、ジャズ部はじめました!」 というコピーが、ちょっと気になりますな。 『スイングガールズ』 の 「ジャズやるべ!」 のパクリみたいだし、そもそも桑名の女子小学生が 「うちら」 とか、言うか? 鈴鹿サーキットのマスコットかよ! …って、それは コチラ 。 手塚治虫のデザインなんっすな。 ベルディ も、そうなんでしたっけ? 鈴をつけた鹿という、そのまんま鈴鹿なキャラクター。 鈴鹿と言えば 「サーキット」 、伊勢と言えば 「伊勢神宮」 、松阪と言えば 「松阪牛」 、桑名と言えば 「ハマグリ」 、伊賀と言えば 「忍者」 、四日市と言えば 「ぜんそく」 、名張と言えば 「毒ブドウ酒」 。 三重県の市にはそれぞれ “ウリ” があったりするんですが、津は、ま、アレなんっすけどね。 世界一短い地名、津ギョーザ、うなぎ、ようこそ三重へ、津っ津、津っ津♪ その辺りで何とか生き延びて頂きたいと思うんですが、その津市からは、眞子さまがメンバー入りを果たしておりますな。 この娘はズブの素人ではなく、東京ガールズキッズというグループに属しているようなんですが、 これ 。 こういうブサカワ系って、個人的にかなりタイプだったりするんですが、特技 : 十両以上の力士は全員 「しこ名」 が言える、ヴァイオリン、 好きな食べ物 : 砂肝。 キャラもいいっすな。  特技がヴァイオリンなのに、映画ではタイコを叩かされていたりするんですけど。

 で、中西姉妹&ひなのちゃん。 この辺りの主要な面子が四日市出身というのはちょっとアレなんですが、プロフィールの写真、もうちょっと可愛いのを使ってあげればいいのにぃ。。。 さんざん既出なんですが、彼女たちの動いている姿は ここ で見ることが出来るんですが、特にフナツヤとのコラボの奴は、なかなかの名作だと思います。 「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」 は、オバハンの歌さえ無ければ…。 ひなのちゃんのドラムスに比べると、千惺ちゃんのコンガはややインパクトが薄いんですが、この娘はめっちゃ正統派の美少女なので、それだけで生きていけるのではなかろうかと。 あと、バイオリンの娘とかメガネっ娘とかも、マニアの受けはよさそうだし、地元の3人には頑張って欲しいところでありますなぁ。 セントレアで開催される このイベント に出演するみたいなので、見に行こうかどうか、思案しているところなんですが、少なくとも1回分のネタにはなりそうですよね。 食べ物や買い物が目的でも、それなりに楽しめるし、銭湯もあるんっすよね、セントレア。 銭湯があるレアな空港 = セントレア。 何年か前、会社の旅行で北海道に行く時に、ここから飛行機に乗ったんですが、その際は四日市港から出ている船を利用しました。 その話は、えーと…、 ここ にありますな。 株式会社YAL (四日市エアポートラインの略) とやらは、結局のところ倒産してしまって、旅客ターミナルも跡形も無く取り壊されてしまったので、このイベントに行くとするなら、別のアクセス方法を考えなければならないんですが、 津エアポートライン のほうは、まだ健在である模様。 津からセントレアまで45分なんですな。 めっちゃ早くて便利やん♪ 船が出る港は、うちの会社のわりと近くだったりするので、その点でも利便性は高いんですが、いかんせん、うちの家から会社までが遠いっす。 高速を使っても1時間強、渋滞に巻き込まれたりすると、30分は余裕を見なければなりません。 休みの日に、わざわざ会社の近くなんかまで行く気にもならないし、となると、桑名駅からセントレア行きの直通バスというのが無難なのではなかろうかと。 で、時刻表を調べてみたんですが、えーと、 これ 。 1日5便、帰りは4便。 少なっ! おまけに長島温泉を経由するヤツだと75分も掛かるやんっ! 津からの船のほうが便数が多くて、所要時間も遙かに短いとか、うーん…。 桑名は、名古屋に近いっ! …というのが大きなウリだったりするんですが、セントレアは常滑 (とこなめ) っすからね。 常にスベっているようなところに空港を作った上に、伊勢湾の上を船でショートカットするとか、反則やんっ! 大人しく、木曽岬干拓のところに空港を作っておけばよかったのにぃ。。。 そう思わずにはいられませんが、でもまあ空港とか、一生のうちに4〜5回行くかどうか。 それくらいの利用頻度だったりするので、別に悔しくなんかないっ!

 直行バスの利便性が今ひとつということになると、一度、名古屋に出たほうがよさそうなんですが、そこから先は名鉄の ミュースカイ ということになりますか。 調べてみたらミュースカイではない普通の特急とか、普通の急行とか、普通の普通とかもあるようなんですが、えーと、 これ っすか。 名古屋から直通で行けると思うんですが、正確には神宮前から先が常滑線ということになるんですな。 専門学校時代はこの駅を利用していたので、ちょっと懐かしいっすな。 僕が通っていたクラウン自動車学校は名和駅の近くだったし、聚楽園には大仏があるし、新日鉄前の前にある新日鉄は、学校の特別授業で月イチくらいでお世話になったし、新舞子はウインドサーフィンのメッカだし、蒲池は蒲焼きが美味しそうな池だし、そんな思い出に浸りながら、のんびり鈍行列車で行くというのも、悪くないかも? ちなみに聚楽園大仏というのは、 これ 。 日本でも最小クラスの大仏なんじゃね? そんな記憶があったんですが、高さ 18.79mで、鎌倉の大仏 (11.5m) より大きいとか、普通に凄いっすな。 じゃ、日本最小の大仏は、鎌ヶ谷大仏ということでいいんっすかね? ちょっと気になったので、調べてみました。 主な大仏 (日本編) 。  “像高” のところをクリックすれば高い順、もしくは低い順に並べ替えることが出来るんですが、いちばん高いのは茨城県の牛久大仏で、120.0m。 2位の福岡県粕屋郡篠栗町というところにある名も無き大仏が 41.0mらしいので、群を抜いて他を圧倒。 しかもよく見たら 2位の奴 、めっちゃ寝てるしぃ。 涅槃像だから寝ていて正解なのかも知れませんが、仕事をサボって、だらけて昼寝しているようにしか見えませんよね。 シャキっとせえ! そう、叱咤して 「シャキッとコーン」 をお供えしたくなっちゃいます。 で、我らが聚楽園大仏はというと、堂々9位にランクインしておりますな。 「我らが」 って、勝手に私物化…というか、私仏化してはいけませんが、で、一方、鎌ヶ谷大仏のほうはというと、高さ 1.8mで、やはり最低クラス。 が、世の中、下には下がいるもので、布袋の大仏 (愛知県江南市) 1.33mなんてのもあるんですな。 池乃めだか (←ちっさいおっさん) より小さいとか、こんなの、大仏じゃねぇぇぇ!

 どんなショボイ奴なのかと思って、馬鹿にしようと思って、ググって出て来たのが これ なんですが、え、意外とデカいんじゃね? 顔のデカさとか、有り難みの無さはともかくとして、大きさだけは十分に聚楽園大仏クラスであるような? 普通に高さは 18mもあるようですが、Wikipedia、間違ってるやん。。。 何だかちょっとガッカリしてしまいましたが、更に調査を進めた結果、日本一小さい大仏は、どうやら、奈良の大仏らしい。 そんな情報が得られました。 奈良の大仏と言っても、奈良にある例のアレではなくて、 ここ 参照。 この大仏サマは東日本大震災で倒壊しちゃったようですが ( ここ 参照 ) 、その後、 無事に立ち直ったようです。 これで、日本一小さい大仏の地位も安泰でありますなぁ。 …と思っていたら、その前のブログの後ろのほうに、船橋市不動院の飯盛大仏の記載が。 もう何が何だか、よく分かりませんなぁ。。。 で、変わり種ということで言うと、 こんなの も。 おお、凄ぇぇぇ! こうなってくると聚楽園大仏なんか、中途半端にデカイだけの、ただの大仏やん。 そんな気がして、特に価値を見出せなかったりするので、途中下車してお参りする必要は無いものと判断されますが、ということで、セントレアには直行するとして。 映画 「クハナ!」 スペシャルライブは 14:55からと 16:00からの2回でありますな。 昼頃に着くように行って、適当に昼飯を食って、飛行機の写真を撮って、早いほうの部のライブを見て、自分用のお土産を買って、銭湯はパスして、帰りに名古屋駅のタワーレコードに寄ってCDを買い漁って、帰る。 そういった流れっすかね? 昼飯は何を食おうか悩むところなんですが、 これだけ 店がありますからね。 おお、 モクモク手づくりファーム があるやん♪ ぐるぐるウインナー、めっちゃ美味そうやん♪ 欲を言えばここは 「ソーセージマルメターノ」 という名前にして欲しかったところなんですが、あれは恐らく登録商標ですからね。 やむを得ないところではありますな。 豚かば丼というのも美味そうだし、ジャージー牧場ソフトもいいっすな。 お土産のほうで言うと、 えびせんべいの里 は欠かせません。 海老の身をすり込んだり、海老の殻を貼り付けたり、そういう余計なことをしてくれているのは個人的にはアレなので、なるべく海老の味がしない安いヤツを買ってこようかと思っております。 …と、いろいろ考えているうちに、めっちゃ楽しみになって来たんですが、ただ1つだけ問題が。 日曜日に遊びに行くとなると、このコーナーの原稿を書く余力が無くなっちゃうんですが、果たしてどうしたものかと。 小ネタで誤魔化しますかね? どうせ、書くネタもないことだしぃ。。。

 で、 『 KUHANA!』 の原作本の出来はどうなのかというと、正直、ちょっと微妙かと。 かなり軽いノリだし、ちょっと痛いし、これがもし桑名絡みで無かったら、せいぜい ★★★☆☆ 程度かと。 チョー地元なので、応援の意味を込めて “★” を1個追加♪ せいぜい、それがいいところではなかろうかと。 物語の舞台は、高い建物はなく、住宅地と広い田んぼが交互に現れる。 そんなふうに書かれちゃってますが、桑名をバカにすんな! そう思わずにはいられません。 桑名にもそこそこ高い建物くらい、あるわいっ! ここでいう “そこそこ高い建物” というのは14階建てくらいのビルのことなんですが、 サンファーレ があるわいっ! ま、賑わいという点では、かなり微妙なものがあったりするんですが、一時期の桑名パルが幽霊ビルと化していた頃のことを思えば、かなりマシになったのではなかろうかと。 で、サンファーレの裏には ダイアパレス も建ちまっせ。 このところ、新しいマンションが出来ても11階建てくらいだったりして、ちょっと物足りなく思っていたんですが、久々の14階建てオーバーということで、ちょっと期待♪ が、ここ、あまりにもサンファーレに隣接し過ぎていて、ぜんぜん関係の無い僕でも、ちょっと引いちゃうレベル。 あちこちに こんなの が立っていたりするんですが、その気持ちもよく分かります。 駅から離れてちょっと不便なんですが、 こっちのほう がいいかも? ま、いずれも僕には縁の無い話だし、中心地からちょっと離れれば、住宅地と広い田んぼが交互に現れる。 そういう状況であることは間違いないんですが、で、ダブル・ヒロインのうちの1人、西田真珠ちゃん。 「しんじゅ」 って、変な名前…とか思っていたら、真珠 (まじゅ) と読むんですな。 ま、それでもちょっと変な名前ではあるんですが、もうひとりのヒロインは笹島瑞希ちゃん。 こちらをブサカワな眞子さまが演じるんですが、キャラ的にも、こっちのほうがタイプかも? で、建日子クンとしては、ちょっぴり社会派な要素を盛り込みたかったのか、蛤サプリ工場を巡る大人のいざこざみたいな話が割としつこく描かれるんですが、ぶっちゃけ、ジャズと女子小学生にしか興味が無い僕としては、ちょっと余計かと。 そもそも、蛤サプリって…。 それだけで笑いが取れるのは桑名の強みだったりするんですが、ま、 「失笑」 に近いレベルではあるんですけど。 ちなみに2人が通っているのは多度山小学校という設定。 あ、多度っすか。 それなら高い建物はないし、住宅地と広い田んぼが交互に現れる…というか、田んぼと山しか無いっすよね。 過疎化によって小学校が廃校という設定も納得。 で、話のオチも僕の予想が78%くらいは当たっていたし、ちょっと、どうよ? そんな気がしないでもないんですが、随所に折り込まれた桑名ネタが楽しいし、チョー地元なので、応援の意味を込めて ★★★★☆ 。 そういったところではなかろうかと。

 で、今回は協賛金支出の返礼なので、映画の台本も一緒に送られてきたんですが、こちらのほうはなかなか興味深いものとなっておりました。 読み物としても原作本より、こっちのほうが断然、オモロイ♪ 本のほうは基本、クハナ・キッズのメンバーは真珠ちゃんと瑞希ちゃんしか出て来ないんですが、こっちのほうには他のキッズ達も頻繁に登場します。 ま、映画の台本だから当然なのかも知れませんが、正統派の美少女の千惺ちゃんは、こういう役なのかぁ。 そういうのが分かって、楽しいっす。 メガネっ娘の 「ないわー」 という台詞も効果的でありますな。 本で読むよりも映画で見たほうが遙かに面白そうなので、期待したいところでありますな。 セントレアの “生クハナ” も楽しみだし、とまあそんなこんなで、では皆さま、また再来週♪

 来週サボる気、満々だったりするんですが、今日の後半をさっさと片付けて、今のうちに来週分のジャケ絵を片付けてしまえば何とかなるかも知れないし、とまあそんなことで、ミルト・ヒントンっす。 何か、ベテランのベース弾きらしい。 それ以外にはあまりよく分かっていなかったりするんですが、今日はそんなミルト・ヒントンの 『ミルト・ヒントン』 というアルバムを取り上げてみたいと思います。 それが正式なタイトルなのか、あるいは 『イースト・コースト・ジャズ・シリーズ No.5』 と書かれているのがソレなのか、今ひとつよく分からなかったりするんですが、1955年に吹き込まれたベツレヘム盤です。 1910年生まれということなので、録音時点で45歳。 超ベテランなのに、今の僕より若いというのは、ちょっと不思議な感じなんですが、中年にして初めてのリーダー作ということであるらしく、死ぬ前に、たった一度だけでもスポットライトが当たって、よかったじゃないっすかぁ。 死ぬ前に…と言っても90歳まで生きたようなので、めっちゃ “人生半ば” なんっすけど。 パーソネルにはクラリネット担当が “A.J.SCIACCA” と記載されているんですが、日本盤のCDはトニー・スコットという表記。 ここ を見るとどうやら、トニ・スコの本名のようですな。 その他、ピアノのディック・カッツと、ドラムスのオシー・ジョンソンを従えたカルテット編成だったりするんですが、いいっすよね、ディック・カッツ。 ちょっぴり ビッグカツ みたいで。 このコーナーでもリーダー作を取り上げたことがある気がするんですが、えーと、 これ っすか。 ビックカツ、やっぱり登場しておりますな。 それ以外に書くことが無かったりするんっすよね。 で、タイコがオシー・ジョンソンというのは、ちょっと惜しいっすな。 名前が惜しいジョンソンなんですが、とまあそんなことで、では1曲目から聞いてみることに致しましょう。

 まずは歌物ナンバーで、 「ミーン・トゥ・ミー」 。 ミーン・トゥ・ミーで通じ合う〜、そういう仲になりたいわ〜♪ by 工藤静香。 これも頻出ネタのひとつっすよね。 ググると、うちのサイトが5つほどヒットします。 今回、そこに新しい仲間が♪ で、演奏のほうはというと、いかにも歌物らしい瀟洒な仕上がりだったりするんですが、冒頭のクラリネットの音色があまりにもレトロ過ぎて、個人的にはちょっと…。 テーマ部は、ヒントン君がピチカートでメロディを弾く形になっていて、良くも悪くも、ベーシストのリーダー作であるな…と。 前回の ライル・アトキンソン もそうなんですが、トシを取ってからの初リーダー作なので、必要以上に張り切っちゃうんでしょうな。 ソロ先発はカッツのピアノで、これはなかなか洒落た仕上がり。 その後、スコットのソロが出て来て、続いて b→ds→b→ds の4バースでいい感じに纏めて、最後はスコットがスカッと締めて、テーマには戻らずに、おしまい。 クラリネットの古臭さがどうにも好きになれないんですが、それが気にならない人なら、普通にいいかも? で、次。 ヒントンのオリジナルで、 「ピックン・パット」 。 何とも軽快なタイトルなんですが、曲のほうもなかなかにピックン・パット。 ベースのピチカートにカッツのピアノが小粋に絡む、そういったアレだったりするんですが、幾分ブルーで、ちょっぴりアーシー。 途中からトム・スコットが入ってくるんですが、ここではバスクラを吹いているので、あまりレトロっぽさを感じさせなくて、なかなか。 ベースとドラムスの絡みも実にいい感じだったりするし、惜しいジョンソン、ぜんぜん惜しくないじゃん!

 ということで、次。 歌物ナンバーの 「オーバー・ザ・レインボウ」 。 日本名 「虹の彼方に」 でありますな。 最初、 「虹の金谷」 と変換されて、ちゃうやろ! そう思ってしまったんですが、これまたベースのピチカートを大々的にフィーチャーした仕上がり。 良くも悪くも、ベーシストのリーダー作であるな…と。 が、前回のアトキンソンほど嫌味を感じさせないのは、さすがは長老の貫禄といった感じですな。 長老と言っても、当時は弱冠、45歳なんっすけど。 終盤、クラリネットが入ってテーマのメロディを吹くんですが、室内楽っぽくて、なかなか、いいんじゃね? そんな気がしないでもなくて、で、次。 スコット君のオリジナルで、 「ミルト・トゥ・ザ・ヒルト」 。 いい感じに韻を踏んでいるんですが、曲のほうも軽快そのもの。 めっちゃスインギーっすな。 ピアノ・ベース・ドラムスの三位一体感が半端なく、そこに絡むトニ・スコのバスクラも、なかなかいい感じ。 終盤に聞かれるミルト・ヒントンのウォーキング・ベースは、まさに至高の出来映え。 男、四十にして惑わず。 いやあ、不惑っすなぁ。 ということで、次。  「ドント・ブレイム・ミー」 。 歌物ナンバーなんですが、ヒントンのベースがめっちゃいい感じに歌っております。 そこに絡むクラリネットの音色も、次第にあまり気にならなくなってきたし、とまあそんなことで、次。  「カッツ・メオウ」 。 タイトルから分かるように、ディック・カッツのオリジナルなんですが、原田和典クンの書いた日本語ライナーによると、ピアニストの苗字とキャッツ (猫) の語呂合わせ。  “meow” は猫の鳴き声を示す英単語なので、直訳すると 「何匹もの猫がニャー」 といった感じの曲名になる。 そういったアレのようですが、何か可愛い♪ 曲のほうもなかなかにキュートな仕上がりだったりして、トニー・スコットのクラリネットが、ニャー♪ ソロではバスクラに持ち替えているんですが、こちらのほうは野太い声で、ンアァァァ〜♪ 続くカッツのピアノは可愛い声で、ナオ〜♪ その後、バスクラとベースの野太い絡みがあって、最後は普通のクラリネットに戻って、おしまい。 なかなかに手の込んだ仕上がりだったりして、ンアァァァ〜♪

 で、次。 ヒントンのオリジナルで、 「アップステアーズ・ウィズ・ミルト」 。 いかにもアップステアーズなベース・ランニングを堪能出来る急速調のナンバーでありまして、いやあ、爽快っす。 ベース弾きとして、こういったテクのひけらかし方もあるんですな。 アルコでギコギコやられるより、よっぽど賢明だと思います。 で、次。  「エボニー・シルエット」 。 作者として “Payne-Hinton” の名前がクレジットされておりますが、その片割れがミルトのヒントンなのかどうかは、不明。 歌物っぽい感じの曲なんですが、ここでヒントン君はギコギコのアルコを披露して下さっております。 弓弾きとクラリネットと爪弾きが、代わる代わる出てくる感じで、何とも洒落てますな。 地頭の良さを感じさせたりもするんですが、ということで、次。 カッツ君のオリジナルで、カンタス・ファームス。 簡単っスに言うと、ファームっす。 そういったアレなんですが、これまた軽快で、お洒落な感じのアレだったりして、とまあそんなことで、ラストっす。  「ジーズ・フーリッシュ・シングス」 。 有名なスタンダードなんですが、日本盤CDに書かれた 「思い出の種」 という邦題は、ちょっとどうか? …と。 個人的にはやっぱり、「そんなアホなこと」 。 これを押していきたいところでありますな。 演奏のほうは普通にバラードなんですが、ベースのピチカートとクラリネットとの絡みが実に絶妙だったりして、とまあそんなこんなで、おしまい。 CDにはオマケで 「ミルト・トゥ・ザ・ヒルト」 の別テイクが入っていたりするんですが、見なかったことにして、今日のところは、以上っす。

【総合評価】 冒頭、クラリネットの音を聞いて、ハズしたか? そんなふうに思ってしまったんですが、そこさえ乗り切ってしまえば、後はなかなかの出来でありました。 良くも悪くも、ベーシストのリーダー作であるな。 そんな嫌いが無いワケでもないんですが、何とか許容範囲内ではあるし、アルコも必要最小限なので、ギコギコ嫌悪派でも、ま、大丈夫かな? …と。 スタンダードとオリジナルとのバランスも絶妙だし、とまあそんなこんなで、ンアァァァ〜♪


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