SOULAR ENERGY (CONCORD)

RAY BROWN (1984)

SOULAR ENERGY


【パーソネル】

GENE HARRIS (p) RAY BROWN (b) GERRYCK KING (ds)
RED HOLLOWAY (ts) <#5> EMILY REMLER (g) <#5>
【収録曲】

(01-03) EXACTLY LIKE YOU / CRY ME A RIVER / TEACH ME TONIGHT
(04-06) TAKE THE "A" TRAIN / MISTREATED BUT UNDEFFEATED BLUES / THAT'S ALL
(07-08) EASY DOES IT / SWEET GEORGIA BROWN
【解説】 ( 2016年07月03日更新 / 連載 1,216回 )

 チュウ チュウ チュチュ、梅雨のおっさん〜、メットがとっても似合うよ、刺激的さ、クラクラしちゃう〜、チュウ チュウ チュチュ♪ …ということで、今日は “蛭 (ヒル) ” について考えてみたいと思います。 題して 『 怯 (ひる) まずに蛭(ヒル)と向き合う方法 』 。 あれはまだ梅雨に入る前の5月の事でありましたか。 僕たちは某いなべ市の水道施設で保守点検業務に従事していたんですが、草むらに立っていたヤーマダ君が 「ひゃ〜ぁぁぁ!」 と奇声を発して、コンクリートの建造物のほうに跳ぶように上がって来ました。 「え?え?え?何???」 と思ったら、どうやら足首の辺りに、蛭 (ヒル) が取り憑いた模様。 あ〜〜〜。 ま、確かにアレは気持ちのいいものではないんですが、それにしてもちょっとビビリ過ぎぃ! 大の虫嫌いだとは聞いていたんですが、まさかここまでとは。。。 その後、彼は断固として蛭 (ヒル) が潜んでいると思われる草むらに立ち入ることを拒んで、けっこう高さがある反対側のフェンスから飛び降りて、その場から去って行きました。 蛭(ヒル)に血を吸われるくらいなら、まだ骨折するほうがマシ…みたいな。 なかなか根性がありますな。 大の高所恐怖症である僕には、とても真似が出来ない蛮行でありますが、梅雨入りしてジメジメした日が続くと、ますます蛭 (ヒル) が蔓延ることになるので、ちょっと嫌っすよね。 ま、所詮は他人事なので、別にどうでもよかったりするんですけど。

 それから数日後。 僕たちは某いなべ市の水道施設で保守点検業務に従事していたんですが、今度はアレです。 横に墓場があって、下には草が生えていて、制御盤の上には木の枝が延びてきている。 そういったロケーションだったんですが、ふと、手に持っていた工事用の黒板に目をやると、何やらウネウネと怪しげにうごめく、キモい奴らが2匹ほど。 「え?これ、何っすかぁ?」 ヤーマダ君に見せつけて確認を求めるまでもなく、蛭 (ヒル) っすな。 ひゃ〜ぁぁぁ! キメぇ、キメぇ、キメぇぇぇ! 黒板をブンブンと振り回して、何とかそいつらを除去することに成功したんですが、いやあ、ビビりました。 「気持ちのいいものではない」 といったレベルではなく、黒板に付着という、間接的な被害で済んだのは不幸中の幸いでありましたが、何とか無事に点検も終わって、「ふぅ〜」 と一息ついて、何気なく首のところに手を持っていったところ、ヌルっとした、めっちゃ気色の悪い感触が…。 え、もしかして、コレって…? 「もしかして、ここに何か付いてへん?」 恐る恐る、ムラータさんに首のところを見て貰ったところ、「あ、おるおる!」 ひゃ〜ぁぁぁ! キメぇ、キメぇ、キメぇぇぇ! 蛭 (ヒル) は熱に弱いらしい。 そんな不確かなムラータ知識によって、ライターで火炙りにする策が試みられることになったんですが、首筋をジリジリと炎で焼かれて、熱っ! 熱いって!! 蛭(ヒル)に血を吸われるくらいなら、まだ根性焼きされるほうがマシ…とは思えないんですが、とりあえずそれで蛭 (ヒル) はポトッと落ちたので、効果はあったようですな。 ということで、本日の結論です。 蛭(ヒル)に怯まないのは、無理っ!

 とまあそんなことで、前回に引き続き 『 KUHANA!』 ネタ。 映画の予告編がアップされましたな。 これ 。 ぶっちゃけ、主演の松本来夢ちゃん (←よそ者) のイントネーションに、ちょっと違和感が…。 で、展開が速過ぎて、細かいシーンがよく分からなかったりするんですが、3人のギャルが黒板に書いているのは、「目指せ!!県大会! その後はナガシマスパーランドに行きたいぜ! 私は温泉 海津…」 でありますな。 海津温泉が好きって、この女子小学生、趣味が渋過ぎぃ! 温泉なら、ナガシマスパーランドで、ええやん! 元々、温泉ランド = スパランド、そこにちょっと “超(スーパー)” な風味を付け加えて、スパーランド。 そういった成り立ちなワケだしぃ。 で、ナガシマと言えば、ジャンボ海水プールがオープンしましたな。 今年は こんなの が出来たみたいです。 これの小型版は前からあったんですが、それがパワーアップした模様。 で、来年の春には 新コースター も出来る模様。 やるな、ナガシマ。 名古屋弁を喋る、いけ好かない奴らが居住しているエリアではあるんですが、旧・長島町と合併しておいて、よかった! そう思わずにはいられません。 無駄に人口密度を下げるだけの旧・多度町と合併したのはちょっと微妙なんですが、でもまあ、そのお陰で、 海津温泉 の隣の市という事になったので、ま、いいか…と。 とまあそんなことで、蛭 (ヒル) 。 『KUHANA!』 の原作本の最後のところに 【単行本スペシャルエッセイ】 監督、三重を行く。 そんなのがあるんですが、そこに 「ヒルに噛まれた古野の山」 という話が登場します。 ヒルに太股のあたりを噛まれて、チュウチュウ、血を吸われたっぽい。 そんな話なんですが、おっさんの太股とか、ずいぶんと歪んだ趣向の蛭 (ヒル) でありますなぁ。。。 おっさんの太股を吸うか、蛭 (ヒル) に血を吸われるか。 その二択を迫られたら、僕は迷わずに後者を選びます。 で、蛭 (ヒル) サイドに立ってみると、どうせ血を吸うなら、映画監督のおっさんの太股なんかより、断然、ヘルメット姿のドカタの首筋だよね! そんな気がするんですが、チュウ チュウ チュチュ、梅雨のおっさん〜、メットがとっても似合うよ、刺激的さ、クラクラしちゃう〜、チュウ チュウ チュチュ♪

 で、僕も黙って血を吸われて、手をこまねいていたワケではありません。 蛭 (ヒル) 除けのグッズを探して、買っちゃいましたぜ。 その名も 「ヒル下がりのジョニー」 。 開発秘話や使い方に関しては、 ここ に詳しく書かれているんですが、昼下がりの情事 + 西村 (←開発者) = ヒル下がりのジョニー。 まさか、そんな深い意味が込めらていたとは! 何も考えずに、思い付きだけで適当に付けたとしか思えない、この 「ヒルまず進め」 とは、ワケが違いますな。 ちなみに、先ほどのサイトにもリンクが貼られていた この動画 。 いなべ市藤原町で、めっちゃ蛭 (ヒル) が増えている。 そんな話が出てくるんですが、僕が首筋チュウチュウされちゃったのが、まさしく、ここ。 意外に草むらにもヒルが多いので、気をつけないといけない。 そんな証言が出て来るんですが、まさしく、それ。 で、犯人はシカなんっすな。 確かに僕も、この辺りでシカを目撃したことがあります。 あと、キツネなんかもいたりします。 んなもん、北海道にしか、おらんのとちゃうん!? そんな認識だったので、目撃した時は目を疑ったんですが、北海道にしかいないのはキタキツネで、そうではない普通のキツネは、その辺に、わりと普通に棲息しているものなんですな。 で、蛭 (ヒル) が増えた原因がシカであるなら、しかるべき措置を取って貰わなければなりません。 シカだけに、仕方ない。 それでは済まされないんですが、じゃ、どうすればいいのかというと、シカを叱るとか。 これ以上、増えるな! …みたいな。 そのことで、シカとの人間関係…というか、鹿関係が悪化して、シカにシカトされるようになっちゃうかも知れませんが、えーと、とまあそんなことで、続いては蜂 (ハチ) です。 蛭 (ヒル) も嫌なんですが、蜂 (ハチ) も嫌っすよね。 蜂 (ハチ) と鉢合わせとか、考えただけでもゾッとするんですが、先日、そんな場面に遭遇してしまいました。 順を追って話しましょう。

 先日、僕たちは某いなべ市の下水道施設でフロートスイッチの取替作業に従事していたんですが、ふと気が付くと、制御盤の近くの木に、細身でちょっと大きめの蜂 (ハチ) のような虫が。 恐ぇぇぇ、ヤベぇぇぇ…。 ご機嫌を損ねたり、目が合って因縁を付けられたりしないように気を付けて、何とか無事にやり過ごす事が出来たんですが、で、家に帰って、晩飯を食って、自分の部屋に戻って、何気なくパソコンのディスプレイを見て、愕然。 細身でちょっと大きめの蜂 (ハチ) のような虫が、めっちゃとまってるやんっ! 恐ぇぇぇ、ヤベぇぇぇ…。 いなべにいたヤツとよく似た見た目だったりしたんですが、服のどこかに潜んだまま、家にまで連れて帰って来ちゃったのだとすれば、めっちゃ嫌…。 もしかしたら、窓から普通に侵入して来た別の個体なのかも知れませんが、そうだとしても、普通に嫌…。 果たして、どうしたものっすかねぇ。。。 ハエ叩きでパーンと叩いたりすれば、後始末がめっちゃキモくなっちゃいそうなサイズだったりするし、普通の殺虫剤では殺せずに、敵意むき出しで反撃して来て、むき出しの腕とかを刺されちゃいそうな気がするし、うーん…。 とりあえず、自主的にこの場からお引き取り頂けるように、外部からさりげなく働きかけてみることにしました。 まず、窓ガラスを全開にして、そちらのほうに向けて、扇風機で風を送ってみることにしました。 ・・・・・。 蜂 (ハチ) 、微動だにせず。。。 続いて、電気スタンドを近づけて、外部からそれとなく熱を加えてみることにしました。 「北風と太陽」で言うところの “太陽政策” でありますな。 が、蜂 (ハチ) 、微動だにせず。。。 あの童話、ぜんぜん使えんやんっ! パソコンの画面にとまってくれているので、お互いに干渉せずに、距離を置いて過ごすというワケにもいかず、で、自主的にお引き取り頂けないとなると、これはもう、実力行使に出るしかありません。 部屋に段ボールがあったので、それで箱のようなものを作って、横のほうからそーっと近付いて、カパッと被せて捕獲する作戦、いったれ〜! 失敗すると、敵意むき出しで反撃して来て、むき出しの腕とかを刺されちゃうこと、必至。 決死の覚悟が必要なんですが、背に腹は替えられません。 横のほうから、そーっと、そーっと近付いて・・・、ワッ!!

 ・・・・・。 ほれ 。 見事、捕虜として捕まえることに成功しましたぜ。 やったぜ、サバ君♪ で、後はこれをどうするかなんですが、とりあえずこのまま密閉しておけば、そのうちに餓死しますよね? どれくらいでお亡くなりになって下さるのか気になったので、 「ハチ 閉じ込めた」 というキーワードでググってみたいんですが、その結果、早ければ1週間、遅くても1ヶ月くらいで死ぬんちゃうん? そういった、極めて適当な情報を得ることが出来ました。 エェェェ。。。 その間、ずーっとこの状況を維持しなければならんのっすかね? パソコンの画面、めっちゃ見にくいやんっ! ジュネーブ条約に違反するのは明確なんですが、ここはひとつ、 “毒殺” という方向で、早急に決着を付けてしまおう。 そう心に決めた僕は、 これ をポチっちゃいました。 離れたところからスプレーできるし、面白いようにポロポロハチが落ちます。 予想以上の噴射力と殺虫力で簡単に退治できました。 庭の蜂退治に使いましたが、ほぼ即死の威力! おお、 『ザザンボ』 のキャッチフレーズ、「失神します!」 に匹敵する、めっちゃ信憑性の高いコメントの数々! これは心強いですなぁ。 商品が届くまで、まる1日は画面にハチを幽閉した状態で我慢して過ごすことにしたんですが、で、翌日、仕事から帰って来たら、ちゃんと届いておりましたぜ、スーパーハチジェットプラス (屋外専用) 。 最後にちょっと気になることが書いてあるような気がしないでもないんですが、細かいことを気にしてはいけません。 このように 、ビニールテープを四角く切り取って、細いドライバーでブスブスと穴を開けて、薬液の注入口を作ってみました。 ブスブスやってる時点で、グサグサとハチに刺さっちゃってるんじゃね? そんな懸念があったんですが、剣刺しマジック、大失敗! …みたいな。 ま、それならそれで、結果オーライなんですが、そうしておいて、穴にスーパーハチジェットプラス (屋外専用) を近づけて、プシューっと。 死なないと嫌なので、念の為にもう1回、プシューっと。 それでもまだ心配なので、トドメを刺す思いで、プシューっと。 ・・・・・。 さすがにこれで大丈夫っすかね? 2mくらい離れたところから噴射しても、ほぼ即死の威力! そういう恐ろしいヤツを、超至近距離から、合計3プシューっすからね。 で、おそるおそる、段ボールを貼り付けていたビニールテープを外して、中の様子を窺ってみたところ・・・、、ワッ!!

 ・・・・・。 何もいませんでした。 きちんと密閉したつもりでも、どこかに隙間があって逃げちゃったのか、そもそもハチの存在自体が、僕が見た幻だったのか、あるいは、あのハチが実は、引田天功だったとか。 ちょっとしたイリュージョンを見た思いでありますが、ちなみにスーパーハチジェットプラス (屋外専用) の威力は思った以上に強力で、薬液がディスプレイの隙間に入り込んで、下から3分の2くらいが変な模様みたいになっちゃいました。 イリュージョンというか、殺虫剤、めっちゃ遺留じゃん! とまあそんなことで、おしまい♪

 ということで、今日はレイ・ブラウンっす。 名前はよく知られているんですが、リーダー作が語られることは、あまり無かったりしますよね。 『サムシング・フォー・レスター』 が半端無い名盤だったりするんですが、ほとんどこれの一発屋みたいな扱い。 サイドマンとしては、オスカー・ピーターソン・トリオでの活躍が有名なんですが、日本では軽く見られちゃってますからね、オスピー。 で、今日はそんなレイ・ブラの 『ソーラー・エナジー』 というアルバムを取り上げてみたいと思うんですが、何故に太陽光? …と思ったら、 “SOUL (魂) ” と “SOLAR (太陽光) ” を掛けているんっすな。 1984年モノなんですが、 “THE RAY BROWN TRIO FEATURNG GENE HARRIS” と書かれているように、ピアノのジーン・ハリスを前面に押し出した作りとなっております。 ジン・ハリと言えば、ザ・スリー・サウンズの実質的なリーダーとして、ブルーノートにウザいくらいたくさんの作品を残した人として知られておりますが、このアルバムが録音された当時は引退状態だったのを、レイ・ブラ君に引っ張り出されて、これが契機となって復活を果たした。 そういった経緯があるようです。 タイプとしてはオスピーの系列に近いので、このベース弾きとの相性はよさそうなんですが、日本人にウケるかという点では、ちょっと微妙だったりして、とまあそんなこんなで、まずは1曲目。  「エグザクトリー・ライク・ユー」 。 いかにも歌物らしい小粋な小品に仕上がっているんですが、この手の奴はジン・ハリ君がもっとも得意とする分野だったりしますよね。 レイ・ブラ君は自分がリーダーだからといって、けっして前面に出しゃばるのではなく、脇役に徹していて、素敵♪ ベースという楽器を、よく弁えてますよね。 ピアノとの掛け合いでソロを取る場面もあるんですが、嫌味さを感じさせることはなく、で、終盤はピアノとドラムスとの絡みになって、でもって、テーマに戻って、おしまい。 ちなみにタイコはゲーリック・キングとかいう、下痢の王様みたいな名前の人なんですが、地味なサポートぶりが、なかなかいい感じだったりします。 往年のザ・スリー・サウンズに引けを取らない、見事な三位一体ぶりであると評価していいのではなかろうかと。

 で、次。  「クライ・ミー・ア・リバー」 は、しみじみと心に染み入る歌物ナンバー。 ジーン・ハリスの叙情性を前面に押し出したバラード・プレイは好き嫌いが分かれるところなんですが、ジーンと感動するか、ハリハリっすなぁ。。。 そう、思ってしまうか。 個人的に、あまり好きではなかったりするんですよね、はりはり漬け。 ここでのジーン・ハリスの弾きっぷりは、さほどハリハリではなくて、適度にジーンな仕上がりだったりして、悪くはなかったりするんですが、で、次。  「ティーチ・ミー・トゥナイト」 。 これぞ、典型的なザ・スリー・サウンズなサウンド。 そういうアレだったりして、先ほどにも増して、好き嫌いがきっぱり分かれてしまうのではなかろうかと。 例えれば、レッド・ガーランドのブロックコードを8倍くらいに煮詰めたような。 で、途中、ベースのピチカート・ソロもちょっぴりフィーチャーされたりして、とまあそんなこんなで、テーマに戻って、おしまい。 ということで、次。 明日 (7月3日) はセントレアへ遊びに行く予定なので、どんどん先に進んで、さっさと終わらせてしまわなければならないんですが、ちなみにジャケ絵のほうは先週の時点で既に書いちゃったので、かなり気は楽です。 やや失敗に終わったんですが、細かいことを気にしてはいけません。 ちなみにセントレアでは Cool Jazz Festival の他に、 四国・淡路物産展 もやってる模様。 一六タルトに、坊っちゃん団子っすか。 正直、ちょっと微妙っすな。 いちごソース地乳ソフトクリームというのはちょっと美味そうなんですが、あと、 カラベル の、めくって食べるお手軽簡単チーズケーキというのも気になりますな。 「めくる」 という言葉の響きに、めくるめく快感を覚えます。 スカートめくりとか、たまらんっ♪ ハァハァ。 思わず 付箋 にしてしまった気持ちもよく分かるんですが、で、 こっちのヤツ も、ちょっといいっすな。 「ノリで開発されました。」 に、不覚にもフフッと笑ってしまったんですが、とまあそんなことで、次。  「テイク・ジ・A・トレイン」 。 日本名 「A列車で行こう」 。 個人的にあまり好きな曲ではないので、端から多くは期待していなかったんですが、予想に反して、めっちゃスローなテンポで料理されていたりして、何ともブルージーな仕上がりで、意外と悪くありませんでした。 列車としては、徐行し過ぎやろ! そう、乗客から文句が出るレベルだったりするんですが、景色のいいところでわざとスピードを落とす。 そういうサービスだと考えれば、なかなか粋でありますなぁ。

 で、次。 レイ・ブラウンのオリジナルで、 「ミストレイテッド・バット・アンダフェアテッド・ブルース」 。 正確には何と発音していいのか分からないような難しいタイトルなんですが、曲そのものは極めてシンプルなブルースでありますな。 で、演奏のほうはとうと、テナーのレッド・ハロウェイとギターのエミリー・レムラーとやらが追加でゲスト配備されていて、何とも賑やかな仕上がりとなっております。 チェンジ・オブ・ペースとして効果的でありますな。 テナーの人は、かなりソウルなソーラー・エナジー。 そういったタイプのようで、アーシーで泥臭いブロウをカマしてくれております。 ギターの人もカントリーな雰囲気だったりして、各自、ソロの冒頭にタイコとの掛け合いを持ってくるなど、構成にも工夫が窺われたりします。 ま、全般的に都会派アーバンな僕の趣向にはそぐわない雰囲気だったりするんですが、ま、ずーっとピアノ・トリオばかりというのも飽きが来ちゃうので、これはこれで、いいんじゃね? そんな気がしないでもありません。 で、続いては歌物ナンバーの 「ザッツ・オール」 。 しみじみとしたバラード・プレイが楽しめます。 ころころと玉を転がすようなピアノのタッチが、得も言われずにフンコロガシ。 ということで、次。  「イージー・ダズ・イット」 。 ボビー・ティモンズのアルバムに同じような名前のヤツがあるんですが、それとは無関係のスタンダード・ナンバーであるものと思われます。 ググってみたら、オスピーが 『ナイト・トレイン』 で演奏しているらしい。 そんな事実が発覚したりしたんですが、 “試験に出ろ 1級土木施工管理技士” っすか。 見事に落ちたので、無駄な企画でありましたな。 いや、学科のほうは受かったので、それなりに意義はあったんですが、そういえば電気工事士の技能のほう、練習用の電線と機器とDVDのセットを買っうだけ買って、ずっとそのまま放置しておりますな。 試験日まで1ヶ月を切ったので、そろそろ本腰を入れなければなりませんが、で、この曲の素性に関しては、『内藤と霊園』 のレビューを参照して貰うとして。 いかにもスイング・ナンバーらしい、小粋な仕上がりであるな。 そういう事実だけを述べておいて、次に進みましょう。 アルバムの最後を飾るのは 「スイート・ジョージア・ブラウン」 。 馬鹿っ速いテンポで料理するというのがお約束なんですが、ここでは意表をついたスローなテンポで料理されていて、何ともブルージーな仕上がりだったりして、これはこれで、ありかも? そんな気がしないでもなくて、とまあそんなことで、今日のところは、以上っす。

【総合評価】 よくも悪くも、ジーン・ハリスによる “ザ・新制スリー・サウンズ” やな。 そういった仕上がりだったりするんですが、随所にレイ・ブラウンらしい茶色の霊の空気は感じられるし、人生を背負ってない、お気楽系のピアノ・トリオが好きな人には、いいかも? それが駄目な人には、よくないかも? そういったアレだったりして、世の中、人それぞれでありますなぁ。


INDEX
BACK NEXT