MINGUS AH UM (COLUMBIA)

CHARLES MINGUS (1959/5/12)

MINGUS AH UM


【パーソネル】

JIMMY KNEPPER (tb) <#1,6-9> WILLIE DENNIS (tb) <#2-5> 
JOHN HANDY (as,cl) SHAFI HADI (as,ts) BOOKER ERVIN (ts)
HORACE PARLAN (p) CHARLES MINGUS (b) DANNIE RICHMOND (b)
【収録曲】

(01-03) BETTER GIT IN YOUR SOUL / GOODBYE PORK PIE HAT / BOOGIE STOP SHUFFLE
(04-06) SELF-PORTRAIT IN THREE COLORS / OPEN LETTER TO DUKE / BIRD CALLS
(07-09) FABLES OF FAUBUS / PUSSY CAT DUES / JELLY ROLL
【解説】 ( 2016年08月14日更新 / 連載 1,221回 )

 島根か鳥取か分からないけどそこら辺に行きました。 そんな名前の 吉田くんのお菓子 があるんですが、鳥取と島根に行ってきました。 ぶっちゃけ、紛らわしいっすよね、島根と鳥取。 “島” と “鳥” が似ているだけでなく、“根” と “取” も微妙に類似しているので余計なんですが、実際、島根の宿を探そうとして、都道府県の選択で間違えて鳥取を選んでしまって、 「ん?」 そんな経験が何度かあったりします。   ヨシダが島根で、ラクダが鳥取。 そう覚えておくと楽だと思うんですが、で、今回の行程表は、 こちら 。 鳥取、米子、松江、出雲、三朝温泉、皆生温泉、玉造温泉…と、いろいろ迷って、最終的にこうなりました。 ちなみに三朝温泉は “みあさ” ではなく、 “みささ” と読むんですな。 皆生温泉は “かいけ” 。 毛ジラミで、痒ぃ毛。 そう覚えておくといいかと思うんですが、ま、今回は鳥取市内と、さぎの湯温泉というところに泊まることにしたんっすけど。 ということで、まずは鳥取です。 鳥取と言えば、砂丘っ! …なんですが、バスの時間の都合もあって、とりあえず 仁風閣 というところに行ってみることにしました。

< 仁 風 閣 > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 これはアレっすな。 桑名で言うと、 六華苑 に相当。 もっと分かりやすく言うと、犬山の 明治村 に建っていそう。 そういったアレでありますな。 有閑マダムが羊羹を食べながら夕刊を読んでいそうな洋館なんですが、何でもいいけど有閑マダムって、ユーキャンで通信講座とか、やってそうっすよね。 アロマテラピー検定2級とか。 個人的にはアロマテラピーよりも、有馬温泉でテラピアの養殖。 そっちのほうがソソられるものがあったりするので、有閑マダムとはあまり話が合いそうに無いんですが、洋館はそこそこ好きだったりするので、ちょっとだけ期待♪ で、行ってみたら、なかなかでありました。 場所的には鳥取城跡の公園の一部といった感じ。 城としては堀や石垣が跡として残っているくらいなんですが、 “日本100名城” のひとつに算えられているようです。 確かに石垣はけっこう立派だったりして、“蕎麦がき” よりも、石垣のほうが好きな僕としては、ちょっとワクワク♪ が、“蕎麦がき” がぜんぜん好きでは無さ過ぎるだけの話で、石垣のほうも、さほどソソられるものは無かったりするので、遠目に軽く眺めるだけにして、ということで、 (写真・いちばん上)(上から2枚目) 。 洋館と言えば、テラスっすよね。 で、テラスと言えば、カステラ。 カスみたいなテラスでは、せっかくのカステラも台無しなんですが、ここのテラスはとっても立派。 そこから眺める庭も芝生が青々としていて、とっても青芝フック・キック。 で、お部屋の中の調度品も、ちょうどいい感じでありますな。 (写真・ちょうど真ん中) の灯りとか、電球のフィラメントのフィラフィラ感が、たまらんっ♪ で、この建物でいちばんの見所は (写真・下から2番目) の螺旋階段。 支柱が無く、ささらげた (←階段を支える脇板…らしい) だけで持ちこたえているという、非常に珍しい構造なんだそうで。 それが災いしたのか、強度にはちょっと問題があるようで、現在は使用禁止になっちゃっているんですが、建てた当初から、もしかしてこの階段、落ちるんじゃね? そんな不安があったのか、使用人が使用する裏階段として使われていたんだとか。 とまあそんなこんなで、中はおしまい。 テラスから見えていた青芝フックな庭の向こうは “宝隆院庭園” という池泉回遊式の日本庭園があるんですが、そこから眺める洋館が撮影スポットとしては、定番かな…と。 とまあそんなことで、続いては本日のメインイベント、鳥取砂丘を目指して、ゴー!

 鳥取駅から鳥取砂丘に向かうバスは、 ここ 参照。 “くる梨” の非公式サイト (?) のようですが、 “くる梨” では砂丘に行けないので、要注意。 路線バス (砂丘線) か、ループ麒麟獅子バスを利用するのが便利かと思うんですが、麒麟獅子は土日と祝日しか運行してなくて、アカンやん! 僕が行くのは金曜日なんっすよねぇ。 …と思ったら、8月は平日も運行しているみたいで、エエやん♪ ということで、鳥取駅から仁風閣までは “くる梨” で、そこから砂丘までは麒麟獅子で行くことにしました。 仁風閣の最寄りのバス亭が “梨” と “獅子” では違うので、こちらも要注意。 親切なサバくんが、みんなの為に教えてあげようと思うんですが、 こんな感じ っすな。 麒麟獅子のバス亭は道路を挟んだ向こう側になります。 運行ルートや時刻表は ここ 参照。 便数があまり多くないので、乗り遅れたノリオくん。 そういったキャラにならないよう、気を付けなければなりません。 海苔をくれたノリオくんなら、気前がよくて嬉しいんっすけどー。 ま、そんなに欲しくは無いんっすけどね、海苔。 お歳暮の中身がこれだったら、かなりガッカリするレベル。 で、僕の場合、用心して、かなり時間に余裕を見て早めに仁風閣を切り上げたので、バス待ちでちょっとヒマを持て余して、有閑マダムな気分を味わうことになったんですが、とまあそんなこんなで、鳥取砂丘を目指して、ゴー!

 鳥取砂丘には 「砂丘センター展望台」 「砂の美術館前」 「鳥取砂丘 (砂丘会館) 」 という3つのバス亭があるんですが、個人的にはセンターよりも会館のほうが、快感♪ そんな気がします。 砂丘センター展望台だと、砂丘はそれなりに展望出来るみたいですが、リフトに乗らないと砂丘の本体には行けないっぽいんっすよね。 ということで、会館のほうでバスを降りて、まずは腹ごしらえ。 会館内のテイクアウトのお店で、 これ を買うことにしました。 お姉さんから 「少し時間が掛かりますが、いいですかぁ?」 的なことを言われて、快く快諾した好青年サバくん。 番号札1番を渡されて、待つこと数分。 「番号札1番でお待ちのお客様〜」 と呼ばれて、「は〜い」 と明るく返事をした好青年サバくん。 ついに僕の手元にやってきましたぜ、 ほれ 。 ちょっと待った甲斐があって、中のミルフィーユカツが揚げたてアツアツ、サクサクで、美味ちい♪ ラッキョウも、いい感じのアクセントになっておりますな。 ソフトフランスパンじゃなくて、普通のバンズのほうがよかったかな? そんな気がしないでもないんですが、でもまあ、腐乱したパンツよりは、フランスパンのほうがマシだと思うし、とまあ、そんなこんなで、砂丘の散策、開始〜。 砂丘会館から砂丘まではほど近くて、道路を渡って、 この階段 を上れば・・・


< 鳥取砂丘 > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 目の前は、砂丘っ! もう、めっちゃ、砂丘っ! 海も見えるんですな、うぉぉぉぉぉ♪ 水色の空と、青い海と、黄土色の砂とのコントラストが、たまらんっ♪ “馬の背” まで行かないと海が見えないのかと思っていたんですが、これならここで十分でありますな。 が、せっかくここまで来たんだから、 “馬の背” にも上ってみたい。 そんな欲望がフツフツと沸いて来ました。 えーい、行ったれ〜! めっちゃクソ暑そうなので、砂丘はヤメて、椎茸会館の椎茸ランチにしよう。 出発前、そんなふうに考えていたサバとは思えない決断でありますな。 熱中症に備えて、自販機で冷たい水を買って、いざ、出発〜。 で、実際に歩いてみたところ、海風が気持ちよくて、ん? 意外と大丈夫そう? そんな気がしたんですが、トレッキングシューズを履いていたので、砂もぜんぜん靴の中に入って来ないし、思ってたよりも余裕っすな。 ということで、無事、 “馬の背” の背中の部分に到着〜。 後ろを振り返ってみると (写真・ちょうど真ん中) な感じ。 向こうのほうに見えてる砂丘会館まで戻らなければならないのかと思うと、ちょっと暗澹とした気分になっちゃうんですが、実際、 “馬の背” までの急な上りよりも、帰りのダラダラした上りのほうが辛かったっす。 で、反対方向はというと、海ぃぃぃぃ♪ (写真・下から2番目)(いちばん下) 参照。 いい天気過ぎて、素晴らしいっ♪ “馬の背” は、海側のほうが更に急になっているんですが、波打ち際まで降りている人たちの姿も、ちらほら。 チャレンジャーっすなぁ。 しかし何ですな。 鳥取砂丘は、がっかり名所。 ちょっと大きい砂浜レベルじゃん! そんな事を言う人もいるようですが、砂浜と砂丘では、ぜんぜん違いますな。 砂浜は砂が “浜” になっているだけなんですが、砂丘の場合、ちゃんと砂が “丘” になってますもんね。 凄ぇぇぇぇ! ま、確かにちらっと横を見たりすると、無駄に緑化されたエリアが目に入ったりして、ちょっと興ざめではあるんですが、砂漠じゃないのよ砂丘は、ハッハ〜♪ 漠然と砂漠をイメージしていると、ちょっとガッカリかも知れませんが、端から多くを期待さえしなければ、且つ、砂と布巾とスナフキンが好きな人であれば、必要十分に砂であるな。 そのように評価出来るのではなかろうかと。 少なくとも僕は、椎茸ランチなんかにしなくて、本当によかった。 そう、心の底から思うことが出来たんですが、ということで、続いては 砂の美術館 でありますな。 こちらも、あまり多くを期待しているワケではないんですが、ま、とりあえず時間調整ということで。 …と、その前に “梨ソフトクリーム” を食べることにしたんですが、砂丘会館から砂の美術館までは余裕で歩いて行ける距離。 その間にいくつかお土産物屋があって、どの店にも梨ソフトはあるので、適当に好きなところで食えばいいのではなかろうかと。 ということで、 これ 。 ソフトクリームというよりも、シャーベットに近い食感だったりするんですが、さっぱりとしていて、美味ちい♪ このクソ暑いのに乳臭いのはちょっとアレなので、貧乳で正解っ♪ …ということで、続いては砂の美術館です。


< 砂の美術館 (その1) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 結論から先に書いておきます。 砂像、凄ぇぇぇぇ! 展示スペースに足を踏み入れると、あちこちから 「すっご〜い!」 とか 「すげぇ!」 といった賞賛の声が聞こえてきて、砂像の制作にまったく何の関与もしていない僕も、何故だかちょっぴり誇らしい気持ちになってしまいました。 展示は一定のスパンで作り替えられるんですが、現在はリオデジャネイロ・オリンピック記念ということで、 “南米編” となっております。  いいっすよね、南米。 軟便だと、なんべんか便所に行かなければならなくなったりするんですが、南米なら大丈夫。 作品保護の観点から、展示室内は外気温と近い状態での展示をしております。 そんな記載があったので、もしかしてクソー暑いんじゃね? そんな懸念があったんですが、ぜんぜん大丈夫でした。 むしろ、冬がクソ寒くて、大変みたいっすな。 ちなみに、砂像の作り方は こんな感じ 。 ミニ砂像なら出来の良し悪しはともかくとして、割とお手軽に作れそうなんですが、展示されているのは半端なくデカいっすからね。 どんだけ大きなバケツが要るねん? …と、他人事ながらちょっと心配になってしまいます。 お化けバケツ、略して、おバケツ、ちょっと見てみたいっすなぁ。 で、この砂像、横から見ると意外と薄っぺらかったりするのがご愛敬なんですが、それにしても細部まで、よく作り込まれておりますなぁ。 造形的なセンスが皆無な僕には絶対、無理っ!


< 砂の美術館 (その2) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

  (写真・いちばん上) とか、(写真・上から2番目) とか、絶対、無理っ! あ、でも(写真・ちょうど真ん中) の奴くらいなら、なんとかなりそう。 そんな希望を抱かせてくれる作品もあったりして、なかなか楽しかったっす。 外に出ると、ちょっと小高い展望スポットがあったりするんですが、多鯰ヶ池が見えておりますなぁ。 めっちゃナマズが多そうで、地震の前には大変なことになっちゃいそうなんですが、で、一方、砂丘のほうはどうなのかというと、(写真・下から2番目) な状況。 それなりに砂の丘ではあるんですが、無駄に緑化されちゃってる部分が目立つので、ちょっと不満。 やはり、雄大な砂丘を満喫するには砂丘会館まで行ったほうがよさそうですが、とまあそんなことで、砂の美術館は、おしまい♪ で、続いては浦富海岸の 島めぐり遊覧船 でありますな。 鳥取駅から遊覧船乗り場までは、 このバス会社 の 「岩美・岩井線」 というのを利用することになるんですが、このバスは途中、鳥取砂丘の近くを通るので、わざわざ駅まで戻らなくても大丈夫。 ただし砂丘センターや砂丘会館には停まらずに、少し離れた 「砂丘東口」 が最寄りのバス亭となります。 ということで、ここまでの散策の軌跡をGPSのログで振り返ってみることにしましょう。

  【鳥取砂丘の散策軌跡】 (←Click Here!!)

 こうして見ると “馬の背” って、さほど標高が高いというワケでもないんですな。 むしろ、砂丘会館がある辺りのほうがずっと標高が高くなっていて、行きよりも帰りのほうがエラかったのも、これなら納得が行きますな。 所要時間は “馬の背” までの往復で1時間弱、砂の博物館の見物を含めると1時間半強といったところでしょうか? 浦富海岸行きのバスは便数が少ないので、乗り遅れたノリオくんにならないよう、注意しなければなりませんが、とまあそんなこんなで、この続きはまた、次回♪

 ということで、今日はチャールス・ミンガスなんっすが、いやあ、盛り上がってますなぁ、リオデジャネイロ・オリンピック。 桑名出身のバレーボール女子の宮下遥が今ひとつなのはちょっとアレなんですが、宮下遥選手のお父さんの名前は、宮下尚彦さん。 年齢は、今年46歳になります…って、え、マジかよ? サバくんより年下やんっ! ちょっとショックだったりするんですが、で、盛り上がってますなぁ、夏の全国高校野球大会。 今日 (8月14日) は 「いなべ総合」 が勝利っ! 元・員弁高校でありますな。 “いんべん高校” と読まれるのが嫌で、今の平仮名表記にしたようですが、昔は略して “いんこう” と呼ばれておりました。 員高 (いんこう) の正統が淫行。 絶対、そんなイメージを持たれちゃいますよね。 今日は三重・岐阜・愛知の東海3県の高校が3試合連続で登場するんですが、中京は負けちゃいましたな。 東邦も7回裏の途中で、9対3の劣勢。 まさかの三重だけ生き残り? で、第4試合は横浜VS履正社っすか。 甲子園徹夜組で入場券売り切れって、マジかよ? ちなみにサバくんは11日に見に行ったんですが、3試合日だったので、6時半到着で、わりといい席を確保出来ました。 中越VS富山第一の試合は9回裏1アウトまでノーヒット・ノーラン。 が、そこから連打で、サヨナラという劇的な試合だったんですが、とまあそれはそうと、ミンガス。 ベース弾きとしては例外的にリーダー作が腐るほどあるので、ネタに困る心配はないんですが、今日は無難なところで定番物の 『ミンガス・アー・アム』 。 コレでいっちゃいましょう。 トロンボーンがジミー・ネッパー、もしくはウィリー・デニス。 そこにサックス系の3人、ジョン・ハンディシャフィ・ハディブッカー・アービンが加わった4管編成。 ピアノはホレス・パーランで、ドラムスがダニー・リッチモンド。 マックスにミンガスな面子が顔を揃えておりますな。 灰汁 (あく) が強くて、かなりクドそうなんですが、演目はというと、お馴染みのオリジナル・ナンバーが全部で9曲。 わりと短めのものが多いので、わりと取っつきやすかったりするんですが、とまあそんなことで、では演奏を聞いてみることにしましょうかぁ。

 1曲目、 「ベター・ギット・イン・ユア・ソウル」 。 タイトル通り、ソウルに溢れたギットギトのナンバーなんですが、ミンガスはゴスペルへの感心も深く、ここにはゴスペルへのアプローチから、エキサイティングにシャウトし、クライするモダン・ジャズを生んでいる。 そう、日本語ライナーで岩浪洋三センセイが書いているようなアレが展開されております。 ベースのイントロに真っ黒なピアノが絡み、ボントロが出て来て、そこから一気呵成にテーマへと突入。 この流れが、たまらんっ♪ ソロ・パートは誰かのサックス、パーランのピアノと続いていくんですが、呪術的な反復フレーズが聞く人をコーフンへと誘い、ミンガスが喚き、誰かのサックスと手拍子の絡みで大いに盛り上がって、リッチモンドのタイコが炸裂して、とまあそんなこんなで、おしまい。 いやあ、たまらんっ♪ ということで、次。  「グッドバイ・ポーク・パイ・ハット」 。 “豚肉パイのハット” というのはレスター・ヤングが被っていた帽子のことらしく、 「さよならレスター」 という邦題が付けられていたりします。 彼の死を悼んで作られたナンバーで、前曲から一転して、陰鬱なムードのバラードに仕上がっております。 熱狂から静謐へ。 この流れが、たまらんっ♪ …とか言ってるうちに、東邦が9回裏に5点入れて、めっちゃ逆転サヨナラ勝ちしてるやんっ! ぶっちゃけ、名古屋人はウザくてあまり好きにはなれないので、負けそうになってて喜んでいたのに、うーん。。。 甲子園球場は判官贔屓な観客で満ち溢れているので、弱そうなチーム、負けているチームへの応援が半端なかったりするんですが、こりゃ、現地は大盛り上がりだったでしょうな。 第1試合と第2試合はちょっと大味だったようですが、これで徹夜組も成仏したことでありましょう。 いや、今日のメインイベントはこれからなんですが、意外と大差の試合になっちゃうような気もするしぃ。 で、演奏のほうはシャフィ・ハディのサックスがフィーチャーされていて、でもって、テーマに戻って、おしまい。

 ということで、次。  「ブギー・ストップ・シャッフル」 。 これはアレです。 ブギウギっす。 僕が子供の頃、めっちゃ流行ってましたなぁ、ダウン・タウン・ブギウギ・バンド。 単なる不良のヤンキーなのかと思ったら、宇崎竜童くんは今でも作曲家として頑張ってますよね。 ジェロの「海雪」とか、ブギウギとはまったく違ったタイプの曲も手掛けていて立派なんですが、一方、この 「ブギー・ストップ・シャッフル」 はというと、ブギっすな。 「スローなブギにしてくれ」 という、ウォンチューなやつもあるんですが、基本、ブギはアップ・テンポで。 ここでは基本に忠実なテンポが採用されているんですが、何とも調子のいいナンバーで、気分爽快。 クドいだけが売りのブッカー・アービンのソロが、けっこう普通に楽しめたりもするんですが、で、ここでもパーランのピアノが実にいい仕事をしておりますな。 長島スパーランドのパチモンで、ホレスパーランドというのを作って、そこ功績を讃えてもいいんじゃね? そう思ってしまう程なんですが、とまあそんなこんなで、テーマに戻って、おしまい。 で、次。  「セルフ・ポートレイト・イン・スリー・カラーズ」 。 日本でも封切られて話題になったニューヨーク派の映画 『アメリカの影』 のために書いたテーマ・ミュージックなんだそうで、 「三色の自画像」 という邦題が付けられていたりします。 ミンガスって、見た目、ただのムサ苦しいオッサンなのに、意外とポエマーだったりするんですな。 曲のほうも 「こちら、お静かね」 な作風だったりするんですが、ものうい、現代都市ニューヨークの表情がよくとらえられたミンガスの詩的な作品である。 そう、洋三クンも評しております。 で、次。  「オープン・レター・トゥ・デューク」 。 こちらは 「デュークへの公開状」 という日本語名が付けられているんですが、ミンガスがもっとも心酔していたのはデューク・エリントンの音楽かも知れない。 即興演奏を生かしながら、常にエリントンの作曲が生かされていた、エリントン・バンドの演奏は、ミンガスの理想像だったのである。 (中略) スインギーな演奏から、後半エリントン・サウンズの演奏になる。 そういうアレだったりするようなんですが、前半はブッカー・アービンが傍若無人なブロウで喚き散らしているだけで、知性の片鱗も感じられなかったりします。 これがまた、変態なマニアには、たまらんっ♪ で、そこから見事に大勢を立て直して、後半は確かにめっちゃエリントンなサウンドになったりするんですが、最後はちょっとオモロイ路線になったりもして、でもって、おしまい。

 で、次。  「バード・コールズ」 。 これはチャーリー・パーカーに因んだナンバーでありますな。 ミンガスは一時、仕事もなくジャズ界を退き、郵便配達員になっていたことがあるが、そのとき、パーカーが近所まできて、彼を呼び出して会い、彼の作曲をほめ、頑張れと勇気づけたことがあった。 そう、岩浪洋三クンが増田明美の解説ばりの裏話を披露してくれているんですが、そのパーカーからの呼び出しの電話をテーマにしたものなんだそうで。 急速調のバピッシュな仕上がりで、ブッカー・アービンとホレス・パーランともう一人、誰かのサックスのソロがフィーチャーされて、でもって、テーマに戻って、おしまい。 で、次。  「フェイブルズ・オブ・フォーバス」 。 超有名な 「フォーバス知事の寓話」 でありますな。 リトル・ロックの黒人と白人の共学問題で白人に味方して、黒人から総スカンを食ったアーカンソー州のフォーバス知事をやじった作品である。 …という、例のヤツでありますな。 音楽の世界に政治を持ち込むのは、ちょっとどうか? そんな気がしないでもないんですが、「馬鹿な奴だよ、フォーバスは!」 みたいな歌詞が付いているんっすよね。 が、コロンビアというメジャーなレーベルなのが災いしたのか、プロデューサーから、「歌うのは禁止な!」 と言われちゃったみたいで、ちょっぴり消化不良気味の大人しい演奏になっちゃってます。 ミンガス君はその鬱憤をキャンディド盤の 『ミンガス・プレゼンツ・ミンガス』 で晴らすことになるんですが、純粋に音楽として聞くと、この “大人バージョン” も、なかなか味わい深いものが合ったりしますな。 背景を知れずに聞くと、アリとキリギリスの寓話みたいな? そんな印象を持っちゃうかも知れません。

 で、次。  「プッシー・キャット・ジュース」 。 これはアレです。 ニコニコ健全サイトには相応しくない、壮絶に不健全で不純異性交遊な淫行。 そういった意味であるに違いなくて、知事を馬鹿にするのは駄目で、これはエエんか? …と、コロンビアの姿勢を追求したくなっちゃいます。 洋三クンはタイトルに関しては何も言及しておりませんが、曲そのものは別にそんなにエロくもなくて、ジミー・ネッパーのトロンボーンを大きくフィーチャーしたスローで、カラフルな演奏。 そういうアレだったりします。 ということで、ラスト。  「ジェリー・ロール」 。 これも昆布青年に言わせると、 “おこめ師匠” 的な意味があるそうなんですが、ピアニストのジェリー・ロール・モートンに捧げた曲でありますな。 “Wikipedia”の彼の項目を読むと、モートンの 「ジェリー・ロール」 という愛称には性的な意味があり、彼のストーリーヴィルでの日々から作った彼の詩は低俗だった。そんな記載があったりします。 僕のような高潔な人間としては、低俗なのは、ちょっと。。。 この曲もジェリー・ロールっぽさはよく出ていると思うんですが、古き良きアメリカみたいなのが前面に押し出されていて、都会派アーバンな趣向の僕には、ちょっと。。。 とまあそんなことで、終盤はやや失速しちゃった感があるんですが、とりあえず今日のところは、おしまい♪

【総合評価】 有名なオリジナルばかりが並んでいるし、そこまで政治色が強くなくてウザくもないし、適度にアグレッシブだし、パーランがめっちゃ嵌まってるしで、ミンガス入門には最適な1枚でありますな。 特に前半の4曲くらいは緩急のバランスもいいし、オススメ♪


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