( 前回 までの粗筋 ) 松江を散策して、牛脂を陶板で焼いて食って、宍道湖うさぎを愛でた。 …ということで、2日目の宿泊地、安来市にある 「さぎの湯温泉」 に移動〜。 安来というのは松江と米子の間にある町なんですが、安来節で有名だったりします。 いいっすよね、安来節。 炭坑節みたいに北朝鮮の労働者の悲哀を感じさせることもないし、サバ節みたいに生臭くもないしぃ。 安来節とか、そんなん、知らん。 そういう人もいるかも知れませんが、 「ドジョウ掬い」 と言えば分かっていただけるのではなかろうかと。 救いようがないくらい能天気なアレっすよね。 クソ恥ずかしくて、ドジョウを掬わされる人には、心から同情してしまいますが、で、さぎの湯温泉というのはですね、安来駅からかなり離れているので、バスに乗っていかなければなりません。 すぐ近くに 足立美術館 というのがあって、そこまで無料の シャトルバス が出ているので、それに便乗するというのが賢明ではないかと思われるんですが、あ、これ、今年の11月1日から、ダイヤが改定されるんですな。 現行11便から、1日17往復に拡充…って、めっちゃ拡がって充実してるやんっ! このたび、お客様の利便性向上をはかるため、うんぬん。 そんなことが書かれておりますが、ぶっちゃけ、現行ダイヤの利便性は、下痢便よりはちょっとマシ。 その程度だったんっすよね。 ということで、今回の行程表は こちら 。 いろいろ行程を練ってみたんですが、安来駅からの無料シャトルバスも、有料の イエローバス も、適当なのがなくて、よく分からん 荒島駅とかいうところから出る便 を利用するという、苦渋の選択を迫られました。 あと3ヶ月くらい早くダイヤ改定に踏み切ってくれれば、こんあ苦労をしなくても済んだのにぃ。。。 もっとも、宍道湖うさぎの鑑賞が予定より30分ほど早く終わって、安来駅 15:10発の無料シャトルバスに乗ることが出来たので、結果的にダイヤが改定されようが、瀬戸大也が海底に沈もうが、あまり関係は無かったんっすけど。 イエローバス代を200円節約出来て、ラッキー♪ ま、その分、特急料金が 1,470円ほど、余分に掛かっちゃったんっすけど。。。
とまあそんなこんなで、さぎの湯温泉に到着〜。 足立美術館は次の日のお楽しみということにして、早めに宿にチェックインして、のんびりと。 露天風呂付客室を奮発したので、少しでも元を取らなければならないし、この辺り、美術館以外には 安来節演芸館 くらいしか見るものがなかったりするしぃ。 何も見るものがないというのと、ほぼ同義であるな。 そんな気がしないでもなくて、で、宿に関してはいずれ、 このコーナー で取り上げることになると思うので割愛して、とまあそんなことで、翌朝っす。 今回は美術館の入場券付のプランにしたんですが、通常 9:00開館のところ、30分早く入れるという特権があったりします。 開館前に入れるって、快感♪ これだけで、さぎの湯温泉に泊まる価値があると言えるんですが、が、いざ実際に行ってみたら、ちょっとだけ微妙でありました。 確かに開館前に入館出来たんですが、あまりにも開館前過ぎて、館の皆さま、絶賛、朝のお掃除中♪ 何だか凄ぇ、お仕事の邪魔をしている気分になってしまって、申し訳ない限り。。。 ちなみにこの美術館は、美術館でありながら、美術品よりも庭のほうが有名だったりしますよね。 何でも日本庭園ランキング、13年連続で1位なんだとか。 凄ぇぇぇぇぇ♪ ただ、このランキングというのが実はちょっと微妙だったりするんですが、順位を付けているのはアメリカの 『ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング』 という日本庭園専門の雑誌。 どれくらい権威のある雑誌なのか知りませんが、一説によると、 『塩サバ通信』 に毛が生えた程度の、個人的趣味に走ったシロモノだという噂も。 ということは、剃毛しちゃえば、塩通レベル。 通ぶったのを選んで、自分に酔ってるだけなんじゃね? そんな気がしないでもないし、庭を自由に散策出来るワケでもなく、ただ建物の中から眺めるだけみたいだし、話半分くらいに考えておいたほうがいいような? …とか思っていたんですが、実際に目の当たりにしてみると・・・
やっぱり、凄ぇぇぇぇ♪ 何かこう、計算され尽くしておりますな。 日本庭園における造園技法のひとつである借景の手法が採られ、彼方の山や木々までも取り込んで織り成す造形美は秀逸である。 そう、 Wikipedia に書かれておりますが、まさしく秀でた逸品であるな。 そのように評価していいのではなかろうかと。 特に (写真・いちばん下) みたいな、窓を額縁に見立てて、1枚の絵のように見せる手法など、いかにも美術館の庭であるな。 そう思わずにはいられなくて、感心させられました。 いやあ、いいっすなぁ、庭。 小学生の頃、同じクラスに 「ニワくん」 というのがいて、あまりにも頭が賢かったので 「天才ニワくん」 と呼ばれていたんですが、性格にはかなり難があったので、僕はあまりニワくんが好きではありませんでした。 僕よりも頭がよくて、悔しい。 そんな “やっかみ” が、彼を嫌う要因の大半を占めていたんですが、ニワくんは嫌いでも、庭は大好きっ♪ そんな僕の心を満たしてくれるものがありますなぁ、足立さんちの庭には。 裸一貫から事業を起こして、大金持ちになった足立ナントカくん、立派でありますなぁ。 あだち勉、あだち充と並ぶ “世界・3大あだち” の1人っすよね。 ただ、苗字が “足立” なのが、ちょっと残念なところでありまして、おかげで “足立美術館” などという、足立区にあるショぼい下町の箱物行政みたいな名前になってしまって、勿体ない限りです。 勅使河原美術館とか、佐村河内美術館とか、そういうのだったら、もっと箔が付いたのにぃ。 とまあそんなこんなで、後半です。
ぶっちゃけ、似たような写真ばかりになっちゃいましたな。 やはり、庭だけで2ページ持たせるのは、ちょっと無理がありましたか? とは言っても、美術品のほうは撮影禁止だしぃ。 桂きん枝、錦糸卵と並ぶ “世界・3大きんし” の1つなんですが、ちなみにこの美術館は横山大観のコレクションで有名みたいですな。 僕でも名前を知ってる大家なんですが、個人的には大観よりも台湾ラーメンのほうが好きだったりするし、日本画にはあまりソソされるものがなかったりするので、うーん。。。 そういった感じでありましたな。 陶芸コーナーもあって、こちらでは北大路魯山人と河井寛次郎の作品を展示しているんですが、ほとんど見る人もいなくて、閑散としておりました。 魯山人って、ただの食通のオッサンと違ったんか! …というのが新鮮な驚きだったりするんですが、ほとんど 『美味しんぼ』 の海原雄山のイメージしか無かったりしますからね。 陶芸作品に加えて、彼が残した 「言葉」 も紹介されていたんですが、何だか厨二病全開で、読んでいるほうが居たたまれない気持ちになっちゃいました。 で、あと、 新館 のほうには現代日本画が展示されていたんですが、個人的には、こっちのほうがよかったかな? そんな気がしないでもなくて、とまあそんなこんなで、足立さんちは以上です。 で、続いては清水寺。 え、京都? …ではなくて、足立にも清水寺があります。 ほれ 。 厄ばらいとミニ修行の寺のようなんですが、左上のほうではムササビかモモンガのようなものが飛んでおりますな。 コイツはちょっと可愛いんですが、その下の 「ご祈祷」 のところにいるヤツが、恐過ぎぃ。。。 祈祷というより、ギロチン工場の鬼頭商店みたいなんですが、で、ここ、安来市ではナンバー2と言える観光スポットなんですが、公共交通機関でのアクセスが悪過ぎぃ。。。 さぎの湯荘にチェックインした際、係のお兄さんに翌日の予定を聞かれて、美術館の後で清水寺に行くつもり。 そんな話をしたところ、親切にイエローバスの時刻を調べて、メモして渡してくれたんですが、バスの便に関してはオフシャルサイトよりも こっちのほう が便利だったりします。 ちなみに僕はこの紅葉館という店で昼飯に精進料理を食うべく、11時半から予約を入れてあったりするんですが、行きはまだいいとして、ここから安来駅まで帰るのに、ちょうどいい時間のバスの便が無さ過ぎぃ。。。 宿の親切なお兄さんも匙を投げて、タクシー会社の電話番号をメモしてくれたりするんですが、無駄なくらい綿密なプランを組むのが趣味と化している僕としては、タクシーを使ったら、負け。 そんな思いがあったりしますからね。 この時刻表 を上から下まで綿密にチェックして、究極とも言える “乗り換え案内” を見つけ出したサバ君でありますが、その成果の程は、最初のほうにリンクを貼った例の行程表の作品を見て貰うとして。
とまあそんなこんなで、やってきましたぜ、清水寺。 「清水」というバス亭は寺の駐車場の中にあるんですが、そこからズンズンと階段を上っていくと、やがて門が見えて来て、そこを更に進むと、本体エリアに到着〜。 高燈籠がなかなか立派でありますな。 で、その先には三重塔が。 県指定文化財、江戸時代後期 安政六年 1859年、本瓦葺、高さ 33.3m。 なかなか立派なものでありますな。 なかなか立派な上に、中に入って上まで登れたりもするんですが、今回はあまり時間が無かったし、何より僕は極度の高所恐怖症だったりするので、パス。 階段がめっちゃ急で、死ぬほど恐い。 そんな噂を聞いて、怖じ気づいたんですが、とまあそんなこんなで、下から見上げて写真を撮って、とまあそんなこんなで、清水寺はおしまい。 ま、悪くはないんだけど、本家の京都のヤツに比べると、地味やな。 そういったスポットでありました。 ま、端からあまり多くは期待していなくて、時間調整と昼飯が主目的だったので、まったく問題は無かったんですが、で、続いては 精進料理 。 2,160円から 5,400円まで、いくつかコースがあるんですが、せっかくなので上から2番目の 4,320円の奴をチョイス。 最上級との差額、1,080円を微妙にケチってしまったんですが、ほぼ 「間違い探し」 のレベルで、何が増えているのかよく分からない感じなので、ま、いっかぁ…と。 肉っ気も、魚っ気も皆無なのに、ちょっと高くね? そう思われるかも知れませんが、
イライラと怒りが募り始めて、何度も何度も時刻表を見直したんですが、ふと、この便に “●” という記号が付いていることに気付きました。 えーと、 “●”印は、日・祝日運休…。 ああああああ、やっちまったぁ!!! しかたなく 13:35にやって来たバスに乗ったんですが、実はこれ、清水を13:41分に出発する例のアレだったりして、200円余分に払って、何も見るものがない千代富橋との間を意味も無く往復しただけ。 そんな結果に終わってしまいました。 最後の最後で黒星を付けちゃったんですが、ま、千代の富士に哀悼の意を表して千代富橋に行ったと思えば諦めもつくし、特急にも余裕で間に合ったし、懸念されていた 「ぐったりはくも」 も、疲れてほとんど寝ていたので、吐くようなことはなかったし。 ま、 「ぐったり」 はしましたけど。 で、岡山で新幹線に乗り換えて、京都で降りて、京都タワーの中の店で晩飯を食って、地下のレトロな銭湯に浸かって、再び新幹線に乗って岐阜羽島まで行って、そこからは車で家に帰って、とまあそんなこんなで、今回の旅は、以上♪
ということで、今日はロニー・プラキシコっす。 いわゆる “M-BASE派” を代表するベース弾きだったりするんですが、今日はそんなプラキコの 『プラキシコ』 というアルバムを取り上げてみたいと思います。 ぷらぷらぷらぷらプラキシコ、世田谷育ちのプラキシコ。 いや、絶対そんなところでは育っていないと思うんですが、どうやらこれが初リーダー作である模様。 サイドマンにはグレッグ・オズビーやスティーブ・コールマン、ロビン・ユーバンクス、ジェり・アレンといった、いかにも “M-BASE” な人が顔を見せているんですが、オズビー以外は1〜2曲だけの参加だったりして、ゲストという扱いなのかも知れません。 その他の面子は地味なので、記名は省略させて頂きますが、とまあそんなことで、では1曲目から聞いてみることにしましょう。 冒頭の 「モノシズム」 はプラキシコのオリジナル。 アップ・テンポで躍動感の激しいビートといい、従来の音楽的開放感を突き放すようなグレッグ・オズビーのメロディ感覚といい、楽曲の作りはすべてに於いてファイブ・エレメンツの最も特徴的な性格を踏襲したものだ。 そう、日本語ライナーで成田正クンが書いている、そういうアレだったりするんですが、何か、ありましたよね、ファイブ・エレメンツ。 それが何だったのかは忘れてしまいましたが、五つの要素なんでしょうな、多分。 で、曲のほうはというと、ちょっと小難しい感じの仕上がりになっていたりします。 ソロ・パートではオズビーのアルトとキーボードがフィーチャーされるんですが、キーボードと言えば、万引きかなんかで捕まってましたよね、キーボー。 ヒロシの相方なんっすけど。 とまあそんなこんなで、テーマに戻って、おしまい。 いかにもファイブ・エレメンツなんだけど、一般ウカはしない。 そういったアレでありました。
で、次。 ケニー・カークランドと、なんとかシェアとかいう人の共作で、 「ミッドナイト・サイレンス」 。 テリ・プラキシコというギャル系ボーカルがフィーチャーされているんですが、名前からしてロニーの嫁で、得意な料理は照り焼き。 テリだけに。 そういったキャラなのではなかろうかと。 いかにも 真夜中の静けさなバラードなんですが、途中からテンポが速くなって、わりとアグレッシブな路線に転じることになります。 で、最後はまた、しっとり系に戻って、おしまい。 なかなかいい雰囲気であったな。 そんな気がする1曲でありました。 で、次。 プラキシコのオリジナルで、 「サマータイム・ロマンス」 。 グレッグ・オズビーのサックスをフィーチャーした、フュージョンっぽい仕上がりのナンバーです。 成田正クンが、グローバー・ワシントンJrやナジーなどを想起させる。 そんなことを書いておりますが、まさしくそんな感じ。 俗っぽいオシャレ系で、熱血硬派なオタからは迫害されそうなんですが、いかにも一般ウケしそうな仕上がりだったりします。 ま、いいんじゃないの? 個人的には、そんな気がします。 で、次。 「イフ・オンリー・ユー・ニュー」 。 作曲者のところに3人くらいの名前がクレジットされているんですが、素性はよく分かりません。 テリちゃんの歌入りで、これまたフュージョンっぽい、オシャレ系な仕上がりでありますな。 ロニー・プラキシコ、意外と軟弱なヤツやん。。。
で、次。 その軟弱物のオリジナルで、 「フォー・ユー」 。 「ユーフォー」 ならピンクレディが歌っていましたが、それに比べると、めっちゃカッコいい仕上がりになってたりします。 ま、「ユーフォー」よりもダサい楽曲って、なかなか無かったりするんですが、コルネットのミュートが都会派アーバンな雰囲気を醸し出しております。 グラハム・ハインズという、グラム単位でハムを買ってそうな人が吹いているんですが、いやあ、なかなか。 ということで、次。 グレッグ・オズビーのオリジナルで、 「チン・ラング」 。 いかにも “M-BASE” やな。 そういった感じのアレでありまして、オズビーとグラム単位でハムを買ってそうな人との掛け合いが楽しめます。 一般ウケは望めませんが、ロニー・プラキシコ、意外と軟弱なヤツやん。。。 そんな評価は、ちょっとワケがわからんヤツやん。 そのように好転するのではなかろうかと。 ということで、次。 「ユア・ラブ・イズ・ライク・ア・ドリーム・カム・トゥルー」 。 「あなたの愛情は夢の実現のようです」 。 翻訳ソフトに掛けてみたら、意外とポエマーな日本語訳が出て来たんですが、プラキシコ作のグローバー・ワシントンJrっぽいナンバーっすな。 ジェリ・アレンが参加しているんですが、ソロ・パートもなく、ただひたすらにシンセでバックグラウンドを彩るだけという、こうした贅沢な人選も、うんぬん。 そんなことを成田正クンが書いておりますが、で、次。 これまたプラキシ・オリジナルで、 「シェイズ」 。 ロビン・ユーバンクスのトロンボーンをフィーチャーしたファンクなナンバーで、渋くてカッコいいっす。 で、次。 「ラブズ・ホリデイ」 。 なんとかホワイトと、なんとかスカボラフ(?)とかいう人の共作なんですが、ポップでお洒落っす。 で、次。 プラキシ・オリジナルで、 「ミズライム」 。 ちょっぴり見辛い、ミズライム。 そういうアレだったりして、で、ラストっす。 これまたプラ・オリで、 「ビクトリア」 。 楽器とボイスとの絡みが実にいい感じだったりして、とまあそんなこんなで、以上っす。
【総合評価】 純粋にジャズな仕上がりではなかったんですが、これもまあ、新しい時代だよね。 そういうアレだったりして、概ねプラキシコであったな。 そのように評価していいのではないかという気がしないでもない、そんな1枚でありました。