KNUCKLEBEAN (BLUE NOTE)

BOBBY HUTCHERSON (1977/3/1,3)

KNUCKLEBEAN


【パーソネル】

FREDDIE HUBBARD (tp) <#2,3,4,6> MANNY BOYD (fl,ts) HADLEY CALIMAN (fl,ts) BOBBY HUTCHERSON (vib,marimba)
GEORGE CABLES (p,el-p) JAMES LEARY (b) EDDIE MARSHALL (ds)
【収録曲】

(01-03) WHY NOT / SUNDANCE KNOWS / SO FAR , SO GOOD
(04-06) LITTLE B'S POEM / 'TIL THEN / KNUCKLEBEAN
【解説】 ( 2016年10月02日更新 / 連載 1,228回 )

 『これでいいのか三重県』 という本を買ってみました。 地味っすよね、三重県。 あまり存在感がなかったりするんですが、世間で三重県が話題になるのって、 「パンツ丸みえ県」 とか、それくらいしか無いような気がします。 それならそれで “パンツの聖地” として、もっとメジャーになってよさそうな気もするんですが、別にそんなこともないしぃ。 実際、桑名北高校の女子生徒とか、パンツが見えそうな短いスカートを穿いていたりするんですけどね。 “桑名北高校” でググると、サジェスト機能で “スカート 短い” というのが出てくるくらい。 僕が学生だった頃のスケバンとか、地面に擦るようなクソ長いスカートを穿いて闊歩していたものなんですが、何とも嘆かわしいですなぁ。 参考図は こちら 。 「安全ピンで男の心をさそう」 というのが、今ひとつよく分からんのですが、あと、 「ビニールテープ、色も関係があり白と赤は危険」 というのも。 僕は仕事柄、ビニテを使うことが多いんですが、白と赤は危険だったんですな。 調べてみたら 「寒い・センス皆無な80年代に青春時代を送った奥様」 という2ちゃんねるのスレがヒットしたんですが、ぺったんこの学生カバンのハンドルに、カラフルなビニールテープ貼るなんてのもあった。 赤は喧嘩上等、黄色は恋人募集中とかのメッセージがあったりする。 ほぉ、なるほど。 元スケバンも無事に更正して、立派な奥様になられたようで何よりなんですが、当時は学生鞄をぺったんこにするのが流行りましたなぁ。 分厚い鞄は “ブタカバン” と呼ばれて、馬鹿にされる対象となっておりました。 参考サイトは こちら 。 あ、ここにも例のイラストが登場しておりますな。 というか、元ネタがここだったのかも知れませんが、修学旅行で買ったお守りをカバンに付けるとか、当時のヤンキー、ちょっと可愛いじゃん♪ それはそうと、学生鞄にバンドエイドを貼るのって、そんな意味があったんか! 純情少年、初めて知った事実に、ちょっぴり驚いている次第でありますが、じゃ、鞄にデルカットバンを貼るというのは、どういう意味なんっすかね? アタイんち、広貫堂 (←富山の薬売り) の置き薬、買ってるよ! …みたいな。 「なら、風邪ひいたときは “ネオ眞治”やんな?」 みたいな感じで、この娘となら、ちょっとだけ話が続きそうな気がしないでもなくて、いいかも?

 つっぱることが男の〜、たった一つの勲章だって、この胸に信じて生きてきた♪ そんな嶋大輔クンは芸能界を引退して政界転身を目指したものの、素行不良が祟って、結局は断念しちゃったようですが、 「焼肉 男の勲章」 。 そんなのを名古屋の錦に出店していたんですな。 もう潰れちゃったみたいですけど。 おなじ “大輔” でも “三浦大輔” のほうは、ちゃんと 「ハマの番長」 の座を全うしたというのにぃ。 同じ “大輔” でも “松坂大輔” は、ちょっと微妙になりつつあるんですが、松坂と言えば、松阪牛。 地元では “まっつぁかぎゅう” と発音するんですが、松阪と言えば、牛だよね。 そういう、キラーコンテンツを持ってる街はいいっすよねー。 ちょっぴり羨ましいっす。 桑名と言えば、ハマグリだよね。 そう、声高に言いたいところなんですが、実際のところ、 “焼き蛤” なんて、大人になって東京で初めて食べたくらいだし、時雨煮もハマグリはほとんど食べなくて、日常生活ではアサリばっかりだったりするしぃ。 ま、松阪の人も、そんなにしょっちゅう松阪牛を食べているワケではないと思うんですが、とまあそんなこんなで、 『これでいいのか三重県』 。 見るからに微妙そんな本なんですが、amazon の評価も平均して ★★☆☆☆ と、今ひとつだったりしますな。 特に “★” ひとつの人が書いている 「作者の思い込みで、三重県をディスってる本です。」 という表題が、簡潔にして、あまりにも的確だったりするんですが、読んでみたら確かに、ディスされていましたな、三重県。 例えば “松阪” の場合、 「肉に頼りすぎて衰退の一途。挽回する策もやっぱり肉か?」 みたいな。 桑名が馬鹿にされるのは悔しいんですが、三重県の他の街がディスられているのを見るのは、ちょっぴり痛快でありますな。 「津 : 県外の人間には地名が短いことぐらいしか知られていない県庁所在地。」 とか、津っ子としても、ぐうの音も出ないに違いありませんが、それにしても語呂が悪いっすよね、津っ子。 「津っ子におまかせ」 とか言われても、あまり、おまかせしたくない感じ。 三重の他の都市で言うと、四日市っ子というのは、ちょっともたつく感じだし、鈴鹿っ子は、うーん、まあまあ? でもまあ、鈴鹿の奴らなんか、“鈴カス” 呼ばわりでちょうどいいと思います。 伊勢っ子というのは、サンリオの “ポチャッコ” みたいで、ちょっといいかな? そんな気がしないでもないんですが、鳥羽っ子だと、鳥羽一郎の隠し子が跋扈しているみたいで、ちょっとアレだし、やっぱり語呂的にも、桑名っ子が、最高♪

 で、津っ子が具体的にどのように馬鹿にされているのか、本文を検証してみたいと思うんですが、四日市に負けてもプライドは一流。 津は危機感ゼロの負け組都市。  ま、確かに四日市に負けてますよね。 都会度では惨敗と言っていいレベル。 平成の大合併のお陰で、人口こそ四日市 30万、津 28万と、なかなかいい勝負に見えるところまで追い上げては来たんですが、旧市街地で見ると四日市 30万、津 18万と、ダブルスコアに近いのが現状。 四日市は地味に楠町と合併して人口が1万人ほど増えたんですが、津は久居市・河芸町・芸濃町・美里村・安濃町・香良洲町・一志町・白山町・美杉村を取り込んで、ようやくこの人口になりました。 面積の半端ない拡大ぶりは、 これ を参照して下さい。 最後、手抜きすんな! そう言いたくなるような急激な市域の拡大が見て取れますが、ちなみに人口密度のランキングは、 こちら 。 県庁所在地なのに明和町や木曽岬町よりも下って、ダサっ! 桑名も無駄に旧・多度町なんか取り込まなければもっと上位になったに違いないのに、ちょっと失敗したかも? 旧・桑名市 + 旧・長島町 + 東員町 = 新・桑名市。 そっちのほうがよかったっすなぁ。 多度町は岐阜県の海津市にでもあげるとして。 ちなみに海津市 = 旧・海津町 + 旧・南濃町 + 旧・平田町なんですが、新しい市の名前として、 “ひらなみ市” というのが、かなり有力だったりしました。 ひらた + んせい + う = ひらなみ。 海津は 「かいず」 と読むにもかかわらず、 「み」 扱いされちゃっているし、何より、新市名の響きがあまりにもダサ過ぎるので、住民に反対されまくって、今の名前に落ち着きました。 2,559件の応募のうち、2件しかなかった “ひらなみ市” をゴリ押ししようとした、その熱意には頭が下がる思いがしますが、で、桑名と合併しなかった木曽岬町は、さっさと越県合併で弥富市に組み込まれて下さいね。 桑名の市外局番は “0594” なのに、あそこは “0567” だったりして、とても同じ三重県とは思えなかったりします。 日本ハムの工場があることくらいしかメリットがなかったりするんですが、そういえば日ハム、優勝しましたなぁ。 おめでとぉ♪ 今となっては、どうでもいい球団やな。 その程度の愛着しかなかったりするんですが、子供の頃、ファンクラブに入っていたりしたんですよね。 うちのオカンが日ハムの工場でパートをしていた関係で。 “レストラン・ハンバーグ” というのが安く手に入ったりして、なかなかよい職場であったように記憶しているんですが、レトルトの牛丼はショボかったっすな。 「お父さんの丼ちゃんシリーズ」 とか、そんな名前だったかと思うんっすけど。

 で、津市。 津駅周辺は衰退。 賑わうのはイオンのみ。 そんなふうに書かれちゃってますが、津のイオンって、賑わってるか? …というのが、かなり疑問だったりします。 サンバレー、潰れたやん! 立て直して、新しいイオンになるという噂もありますが、で、津駅周辺がどれくらい衰退しているのかというと、最近売り出し中のB級グルメの“津ぎょうざ” を食べようと思ったら、津駅の周辺には食べられる店がないっ! それくらい衰退していると、この本の著者は嘆いておられるワケですが、ま、そうでしょうな。 “津ぎょうざ” とか、学校給食に馬鹿でかい揚げ餃子が出ていたというだけの話で、元々、市内に有名な店があったとか、そういう話では無いですからね。 津ぎょうざの老舗とかがあったりしたら、逆に怪し過ぎる気がします。 で、ほか、大した話は書いてなかったので、続いては松阪市。 肉に頼りすぎて衰退の一途とか書かれておりましたが、本文のほうは 「既に繁栄の時は終わったのか、それでも枯れない松阪市」 と、意外と前向きな評価。 が、読んでみたら、ほとんど中身がなかったので、詳しい解説は省略しますが、で、松阪牛に関しては、別途2ページほどが割かれていたりします。 が、個人的には桑名の柿安のほうを贔屓にしたいので、この問題にもあまり深入りしないことにして、とまあそんなこんなで、次。 桑名市。 その前に大きな括りとして、北勢地方というエリア分けがされているんですが、ほとんど名古屋な北勢、食事も言葉も一緒? 一応、クエスチョンマーク付きで、断言はされていないんですが、ハァ? 何、言うてんの、このオッサン。 そう思わずにはいられません。 食事や言葉が名古屋 (味噌) に冒されているのって、木曽岬町と旧・長島町だけやんっ! カレーに入れる肉が豚か牛かの境界が揖斐長良川 (旧・長島町と旧・桑名市の境) にあるというのは 『秘密のケンミンSHOW』 でも検証済み。 調子に乗って前の市長の水谷元クンが 「桑名カレー」 なんか作っちゃったりしたんですが、で、桑名市はどのように紹介されているのかと思ったら、高速バスが通勤手段!? 名古屋のベッドタウン桑名の実情。 「その手は桑名の焼きハマグリ」 で有名 (?) な桑名市。 もっとも、焼きハマグリは地元でも食べないし、お土産でもあまり売っていない。 これは確かにその通り。 このオッサン、たまにはまともなことも言うやん! で、桑名駅の改札を出ると、いきなり昭和の風景が広がっている。 そんなふうにも書かれておりますが、桑栄メイトっすな。 これもまあ、否定はしません。 かつてはパルという廃墟ビルもあったりして、もっと悲惨な状況だったんですが、今ではサンファーレという18階建の超高層マンションが建って、マシになったよね。 そういう論調だったりするんですが、このオッサン、桑名はわりと評価してくれていて、そこまで悪いヤツではないのかも知れない。 そんな気もしてきましたな。 だからと言って、駅前が賑わっているとか、そんなことはぜんぜんなくて、桑名の中心はイオン (←地元民としては、未だにマイカル) がある郊外のほうに移りつつある。 名古屋駅や栄まで直通で行ける高速バスもあるしぃ。 そういう評価であるようなんですが、ま、オッサンがそんなふうに思っているのなら、それはそれで、別にどうでもいいっすなぁ。

 とまあそんなこんなで、全般的にあまり大したことは書いてなかったんですが、最後のほうにある 「街の気になるスポット(イライラ! びっくり! どうして?)」 というコーナーも、かなりアレだったりします。 交通安全看板 (とびだし君) の数が多過ぎるとか、近鉄特急の座席番号の表示が大き過ぎるとか、どうでもエエやん。。。 いったい、どうしてこんなに番号表示が大きいのだろうか? そして、誰も気づかないのは、いったいどういうことなのか? ホントに気になってしょうがない。 誰か、真実を教えてください。 そんなことを言われても、近鉄特急の座席番号の表示とか、大阪人が考えたことだし、今まで大き過ぎると思ったことなど一度もないし、大きいほうが見やすいし、別にエエやん。 単車に乗ってたら恐怖倍増。 津市にあるメチャ怖い橋。 そんなネタもあるんですが、あ、津興橋っすな。 毎日、通勤で通ってます。 確かに、ちょっと怖いんすよね、あそこ。 これ なんっすけど。 昔はここを電車が走っていたんだそうで、今でもその名残で “近鉄道路” と呼ばれたりしているんですが、昔は鉄道の橋だったと言われれば、納得の構造。 「ここ、昔は電車が走ってたんやで。」 「へぇ〜。」 そんな蘊蓄を傾けて、ヤングな若者に感心されるのに最適だったりするんですが、そういった経緯を調べもしないで、メチャ怖い橋とか言ってるこのオッサン、浅いっすなぁ。。。 単車なんかに乗っていたら、横を車がすり抜けて行きそうで、余計に恐怖が味わえるだろう。 そんなことを書いておりますが、あんなクソ狭い道で、単車の横をすり抜けるとか、絶対に無理っ! で、岐阜に通っていた頃に毎日走っていた道も取り上げられております。 ひたすら土手の上を走るだけ、誰もが 「細いね」 という道路。 国道1号線の伊勢大橋の真ん中から延びている “中堤道路” でありますな。 これ 。 桑名から名古屋に向かう近鉄に乗っていると、ここを走るクルマがよく見えるて、大人になってクルマの免許を取ったら走ってみよう。 そんな欲求に駆られる道路だったりします。 国道1号線はいつでも交通量が多いのに対して、この道路を走る車は、ほぼ皆無。 むしろ、走っているだけで 「死体でも捨てに行ってるんじゃないか」 と誤解されそうである。 そんなふうに書かれておりますが、ハァ? おっさん、マジで言ってんのか? 信号無しでスイスイだし、桑名から岐阜に抜ける最短ルートとして、トラックとか、ダンプとか、ガンガン走りまくってるんっすけど? センターラインをはみ出して対向車線を爆走してくるので、慣れないと非常に怖い思いをするんですが、で、雪が積もったりすると、よく川にクルマが落ちたりもします。 そうして落ちたクルマを引き上げていたら、そのすぐ近くにもう1台沈んでいるのが見付かって、中から死体が出て来たこともありましたな。 海津市側は宝暦治水で薩摩義士が大量にお亡くなりになったエリアだし、肝試しでも夜中に近寄るには絶対にやめておくべきだ。 そう、オッサンが懸念するのも、もっともではあるんですけど。 ただ、北上するルートだと、中堤フリーウェイ、右に見える長良川〜、左は揖斐川〜♪ そういう状況だったりして、目の前には多度山や養老山地が綺麗に見えて、なかなかの絶景だったりするので、昼間に走るのは、オススメ♪ …でっせ。

 とまあ、 ★★☆☆☆ という評価も納得の出来映えだったんですが、同じオッサンの同じシリーズの香川県編、ついポチってしまいました。 いや、この秋に香川に行く予定だったりするので、つい。 もしネタになるようなら、次も同じようなハズレ回になる可能性が濃厚なんですが、とりあえず、ヨロシク!

 ということで、今日はボビー・ハッチャーソンっす。 つい最近、お亡くなりになられたという記事を目にした覚えがあるんですが、えーと、ボビー・ハッチャーソン(Bobby Hutcherson, 1941年1月27日 - 2016年8月15日)。 お盆に亡くなられたんっすな。 相方の 「こぼん」 は大丈夫なのか、ちょっと気になったので調べてみたんですが、おぼん・こぼんはトービック、漫才協会に所属する漫才コンビ。 2人とも67歳で、健在のようです。 別にお盆におぼんが死んだという話ではないですからね。 NHK漫才コンクール 1969年・努力賞、1972年・敢闘賞。 受賞歴が何とも微妙ですなぁ。 頑張っているんだけど、今ひとつブレイクしない…みたいな。 ちなみに僕は子供の頃、大きくなって漫才をすることになったら、コンビ名は 「いたし・かゆし」 にしよう。 そんな風に考えていたことがありました。 フルネームは 「頭いたし」 と 「頭かゆし」 。 何だかこう、今から思えば、もどかしい結果に終わりそうなネーミングなんですが、とまあ、それはそうと、ハッチャーソン。 2016−1941 = 75歳。 そこそこのお歳だったんっすな。 若い頃はバリバリにヤングだったというイメージがあるんですが、今日はそんなボビ・ハチくんの 『ナックルビーン』 というアルバムを取り上げてみたいと思います。 1977年の録音。 ということは、当時36歳くらいっすか。 若いっすな。 子供の頃に読んだ本で、「三銃士」 の絡みで、親戚のオッサンが 「わしは今年で34 (さんじゅうし) だ。」 みたいなネタがあって、なんてオッサンや! そう、子供心に思った記憶があるんですが、今から思えば十分にヤングっすよね、34歳って。 36歳でも、まだ普通にイケるように思われます。 で、これ、ブルーノート盤ではあるんですが、ピークを過ぎて不人気な “BN-LA” のシリーズだし、ジャケットのセンスも今ひとつだしで、ソソられ具合は、かなり低め。 マニー・ボイドハドリー・カリマンと、サックス及びフルートの担当も、よく分からん人達だったりするしぃ。 ただ、ピアノがジョージ・ケイブルスで、トランペットのフレディ・ハバードが参加しているナンバーもあり。 この辺りは評価していいのではないかと思うんですが、とまあ、そんなこんなで、とりあえず演奏を聞いてみることにしましょうかぁ。

 1曲目、 「ホワイ・ノット」 はジョージ・ケイブルスのオリジナル。 いいっすよね、ケイブルス。 カイツブリと同じくらいキュートなんですが、漢字では “鳰” と書くんですな、 カイツブリ 。 背中に雛を乗せているのが、可愛いっ♪ 親鳥のほうは、今ひとつ目付きがよろしくないんですが、それはそうと、「ホワイ・ノット」。 いかにも新主流派らしい、クールで知的で爽やかな作風でありますな。  エレピの音色が時代を感じさせるんですが、2管のハモリ具合も絶妙で、傾聴に値する出来となっております。 ソロに入るとハッチャーソンはヴァイブからマリンバに転じて、これはまあ、賛否両論あるかとは思うですが、木魚好きにとっては、耳に心地よい音色ではあるんっすけどね、木琴。 「モックンの道」 とか、ナイトスクープのネタにあったのを思い出してしまいましたが、とまあそんなこんなで、テーマに戻って、おしまい。 ちょっと、あっさりし過ぎじゃね? フュージョンっぽくね? いろいろ言いたいことはあろうかと思いますが、ま、70年代物だしぃ。 ということで、次。 エディ・マーシャルとかいう人の曲で、 「サンダンス・ノーズ」 。 いいっすよね、サンダンス。 三段逆スライド方式と同じくらい、釣れば釣るほど魚の単価が安くなる感があったりするんですが、ハトヤの釣り堀でそういうシステムが取られているそうですな、三段逆スライド方式。 なんか、カツラでそんなのがあったよな? …と思って調べてみたところ、トリプル増毛法とゴッチャになっていたという事実が発覚したんですが、で、演奏のほうはアレです。 冒頭はフレディー・ハバードの無伴奏ソロ。 なんともお静かなんですが、そこから一転、他のメンバーが乱入してきて、乱痴気騒ぎが繰り広げられるという、そういうアレだったりします。 知らぬ同士が小皿叩いて、乱痴気おけさ〜♪ フルート2本とヴァイヴ、そういう組み合わせなので、乱れた痴情の中にも、クールな知的さみたいなものが感じられたりするんですが、でもって、ソロ・パートはまたしてもマリンバ。 山姥に食われるよりはマシだと思って、諦めて貰うしかありませんが、ソロそのものは極めてホットだったりして、で、ここで満を持して、ハバードのソロが登場。 ちょっと、あっさりし過ぎじゃね? フュージョンっぽくね? そんな前曲での印象を吹き飛ばす、クソ熱いパフォーマンスを繰り広げてくれていて、圧巻。 とまあそんなこんなで、テーマに戻って、おしまい。 解説のほうは、手抜きとも思える淡泊さでありましたが、演奏そのものは、いやあ、よかったっす。

 で、3曲目、ベーシストとして参加しているジェームス・レアリーのオリジナルで、 「ソー・ファー・ソー・グッド」 。 言葉で説明するのは難しいんですが、なかなかいい感じの佳曲でありますな。 佳作であるな。 そのように評価していいのではなかろうかと。 佳作は木をきる〜、ヘイヘイホー♪ 佳作というのは表彰されてもあまり嬉しくない、微妙な受賞歴だったりするんですが、普通に “佳(よ)い作品” だと褒められているんだから、普通に誇っていいっすよね? “選外佳作” とか言われちゃうと、ちょっとアレなんですけど。 で、これ、“名曲” であると言い切るにはちょっとアレなんですが、演奏のほうは、なかなか。 トランペット+フルート+ヴァイブの合奏でテーマが演奏され、でもって、ソロ先発はフレディ・ハバード。 前曲ほどではないんですが、ここでもそこそこソー・グッドなプレイを披露してくれております。 で、続いてボビ・ハチのソロがフィーチャーされるんですが、今回はきっちりヴァイブを弾いてくれておりますな。 木琴も悪くはないんですが、はやり鉄琴のほうが浦安鉄筋家族っすよね。 とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。 やや、あっさりとした終わり方ではありましたが、演奏時間をみたら 4分43秒だし、ま、佳作だったな。 そんな1曲でありました。 で、次。  「リトル・ビーズ・ポエム」 。 ハッチャーソンの有名なオリジナルで、自演では 『コンポーネンツ』 が初演ではなかったかと。 過去記事のリンクを貼ろうとして、このコーナーで取り上げられた形跡が無いことに気づいたんですが、文句無しの名盤なのに、ちょっと意外。 このジャケットの絵、間違いなく書いたことがあるような気がするんですが、 ( jazz giant artist index ) の記載漏れ? ただ、このアルバム、A面は完璧なのに、B面が意味不明過ぎるので、超保守派なサバ君に毛嫌いされて、冷たくされた可能性があったりもするんですが、で、この 「リトル・ビーズ・ポエム」 。 日本語ライナーを書いた山本隆クンによると、 「リトル・B」 とは、つまり 「リトル・ボビー」 ということで彼の息子のことを指し、その誕生を祝福しての賛歌ということらしい。 そういうアレらしいっす。 こんな名曲を捧げられたリトル・Bくんは、リージェントまたはパーマ。脱色や染色もいる。 上までそりあげている。モミ上げが長い。 両手はズボンのポケット。指はたばこで黄色。 そんなお友達とは無縁な、ブタカバンがよく似合う真面目少年に育ったものと推測されますが、で、タカシくんは、個人的には 『コンポーネンツ』 よりも、本作品のヴァージョンが好ましい。 そうも言っているので、いやが上にも期待値が高まるんですが、実際に聞いてみたら、うーん、まあまあ? テーマ部の合奏の完成度とか、初演のほうがいいんじゃね? そんな気がしないでもないんですが、あ、でも、ハッチャーソンのソロそのものは、こっちのほうがいいかも? 何だかこう、吹っ切れた感があったりして、で、続くハバードのミュート・ソロも、なかなか。 1977年のハバードというと、旬を過ぎてから10年は経過している感があったりするんですが、久々の復活? とまあそんなこんなで、テーマに戻って、おしまい。 初演を超えたかという評価は、各自の判断に任せます。

 で、次。  「ティル・ゼン」 。 これもどこかで聞いたことがあるナンバーなんですが、タカシくんによると、1967年に録音されたにも拘わらず、当時はブルーノートから発売されなかった 『オブリーク』 という作品があって、その1曲目に収録されていた曲だ。 そういうアレであるようですが、えーと、 これ っすな。 今度はちゃんとありました。 懐かしいっすなぁ、石垣島。 ずーっと台風の直撃を受けて、ほとんどまともに何処にも行けなかったんっすよね。 個人的に竹富島に行って、台風で落ちていたパッションフルーツを拾って食べたのは、いい思い出♪ 畑になっていた島バナナみたいなヤツは台風にも拘わらず、木から落ちずに頑張っていたんですが、勝手にもぎ取って食っちゃいました。 それ、窃盗じゃん。 そんな気がしないでもないんですが、それもまあ、今となっては、いい思い出♪ ジーコ監督も、「ジーコ、時効だと思う。」 そう言っていたので、もう白状しても大丈夫っすよね? で、 「ティル・ゼン」 なんですが、昔、僕が書いたアレによると、ボサノバ風のリズムにのった、とっても爽やかな演奏。 そういったソレであるようなんですが、今回のコレも、そういったアレでありますな。 フルートが入っている関係で、よりポップな仕上がりとなっているんですが、それもまあ、時代かな…と。 ソロ・パートではジョージ・ケイブルスのピアノがフィーチャーされているんですが、これが、なかなかの出来であると言えるのではなかろうかと。 初演のほうはハービー・ハンコックだったので、それと比較されるとアレなんですが、で、フルートうちのどちらかのほうの人のソロもフィーチャーされております。 単なる賑やかし要員なのかと思ったら、ここでようやく日の目を見ることが出来て、何より。 とまあそんなこんなで、テーマに戻って、おしまい。 ということで、ラストっす。 エディ・マーシャルという人のオリジナルで、 「ナックルビーン」 。 アルバム・タイトル曲ではあるんですが、ややインパクトが薄い気がしないでもなくて、でもまあ、テナーのうちのどちらかのほうの人のソロも堪能することが出来るし、ハバードも頑張っているし、演奏そのものは、ぜんぜん悪くないな…と。 とまあそんなことで、今日のところは以上っす。

【総合評価】 ぶっちゃけ、あまり多くは期待していなかったんですが、意外とマトモでした。 隠れた名盤であるな。 そう評価していいのではなかろうかと。 「リトル・ビーズ・ポエム」 と 「ティル・ゼン」 の再演は、やや物足りない感もあるんですが、全般的に 1977年という時代からすると、最良のレベルでオーソドックスなジャズを感じさせる仕上がりとなっていて、★★★★☆ 。


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