DADDY BUG (ATLANTIC)

ROY AYERS (1969/3/11,5/12)

DADDY BUG


【パーソネル】

ROY AYERS (vib) HERBIE HANCOCK (p) SONNY SHARROCK (g) <#6>
HUBERT LAWS (fl,b-fl) <#1,3-5,7> GEORGE MARGE (ss,b-cl) <#1,3-5,7>
ROMEO PENQUE (ss,b-cl) <#1,3-5,7> JEROME RICHARDSON (ss,b-cl) <#1,3-5,7>
ALFRED BROWN (cello) <#1,5,8> KERMIT MOORE (cello) <#1,5,8> GEORGE RICCI (cello) <#1,5,8>
BUSTER WILLIAMS (b) <#1,2,5,8> RON CARTER (b) <#3,4,6,7>
MICKEY ROKER (ds) <#1,2,5,8> FREDDIE WAITS (ds) <#3,4,7> BRUNO CARR (ds) <#6>
BILL FISCHER (arr,cond) <#1-5,7,8> GENE ORLOFF (string director) <#1,5,8>
【収録曲】

(01-03) DADDY BUG / BONITA / THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU
(04-06) I LOVE YOU MICHELLE / SHADOWS / EMMIE
(07-08) LOOK TO THE SKY / IT COULD ONLY HAPPEN WITH YOU
【解説】 ( 2016年10月16日更新 / 連載 1,229回 )

 横濱に行ってきました。 映画を見て、 ジャズプロムナード を覗いて、某・ジャズ猫漫画 の先生と一緒に飲む。 そういう算段なんですが、センセイの都合もあって、10月9日(日)〜 10日(祝)という日程にしたところ、直前になって、祝日に仕事の予定が入ってしまって、ああん。。。 マジかよ? いや、嫌な予感はあったんっすけどね。 嫌な予感、伊予柑、ヨーカン、 “世界3大・かん” の中で、いちばん嫌なのが 「嫌な予感」 なんですが、それが的中してしまいました。 慌てて夜行バスを当たってみたんですが、直前だし、三連休ということもあってか、既にぜんぜん空きがなくて、うーん…。 その日のうちに帰るとなると、大森 (←某センセイの棲息地) での飲み会は夜の8時がタイムリミットになっちゃいますなぁ。 大森じゃなくて、大森屋 (←親戚のオッサンがうちの近くで開業していた八百屋) にしてくれれば大丈夫なんですが、八百屋は店をヤメちゃったし、オッサンはお亡くなりになってしまったしぃ…。 幸い、翌日の仕事は家から15分くらいの近場なので、始発の新幹線でこっちに帰って来れば何とかなるかも? そう思って調べてみたんですが、新横浜 6時00分発で、桑名に着くのが 8時02分。 仕事の開始が 8時30分だとすれば、ギリギリなんとかなりそうな? 今回の仕事は土建屋絡みだったりするんですが、まさか朝の8時から朝礼をやるとか、そんな無粋なことは言わないっすよね? …とか思っていたら、関連工事担当のオッサンからメールが届きました。

> いつもお世話になります。
> 本日、定例会に出席しまして下記の確認をしましたので連絡いたします。
> 10月10日(月)の作業ですが○○建設の朝礼に参加します。(現地 8:00集合)

 マジかよぉ。。。 だとすれば、えーと…、大森と桑名の中間の静岡市に泊まるプランというのは、どうっすかね? これだと夜の10時くらいまで大森にいることが出来るんですが、で、次の日、桑名に何時に到着出来るのかと思ったら、 7時46分。 現地 8:00集合には、あまりにも薄氷を踏む思い過ぎて、ハァ、ハァ、薄氷〜大魔王〜♪ 計画にちょっと無理があるようで、うーん…。 で、いろいろと策を巡らしてみたんですが、結果、「そんなメールは見なかった」 で押し通す予定!(笑)。 それが最善なのではないかという結論に達しました。 「迷惑フォルダーに入っちゃったんすかねー?」 とか、とぼけておけば大丈夫っすよね? 実際問題、めっちゃ迷惑なメールだったりするワケだしぃ。 …とか思っているうちにキャンセルが出たようで、無事に高速バスの座席を確保することが出来て、何よりなんですが、 横浜YCAT 23時45分発で、桑名駅に 5時00分着。 余裕やん♪ あ、よく見たらメール、ちゃんと届いてましたぁ。 現地8時集合っすね。 了解っす! とまあそんなこんなで、横浜に到着〜。 今回のプランは、地元から離れて、人目に付かないよう、こっそりと 『クハナ!』 を見る。 そこに重点が置かれていたんですが、ということで、まず最初に目指したのは この映画館 。 片仮名だと “ショートショート” なんですが、英語だと “SHORTSHORTS” 。 ショートショーツ? ショーツというと、パンツっぽい下着。 そんなイメージがあるんですが、短いパンツって、エエやん♪ あ、でも、スカートが短いとパンツが丸見えになる可能性があるんだけど、パンツが短くてもスカートが長かったら、アカンやん! よくよく冷静になって考えてみると、そんな気がしないでもないんですが、アクセスは、みなとみらい線 「新高島駅」 徒歩5分、もしくは 「みなとみらい駅」 徒歩6分。 みなとみらい線って、一度も乗ったことがないんですが、何だか乗り換えが面倒そうだし、横浜駅から歩いて行けないこともなさそうなので、“YCAT” への行き方をチェックしがてら、歩いてみることにしました。 ちなみに 『クハナ!』 の上演は1日1回だけで、10時50分〜12時40分。 前日は舞台挨拶があったりして、ユナイテッドシネマ・豊洲は満席 (←関係者発表) だったそうですが、同じ日、広島県の福山コロナシネマワールドシネマは観客が約1名で、貸切状態だった模様。 ぶっちゃけ、関係者と桑名人以外に、この映画を見たいがいるとは思えないので、それも当然の結果ではないかと思うんですが、横浜での人気の程は、果たして…?

 もしかして、ジャズ・プロムナードの絡みで、見に来る人も多かったりするんじゃね? 腐っても一応は “ジャズ映画” なワケだしぃ。 そんなふうに思ったりもしたんですが、いやあ、さっぱりでしたなぁ。 この映画館、みなとみらい地区といっても、周囲はマンションしか無い地味な立地だったりするし、あまり人も歩いて無くて、閑散としておりました。 上映作品がアレだからなのか、いつもこの調子なのかは不明なんですが、130席のシアターで、観客は13人くらい? フランスキネット社より購入した座席はパリオペラ座、カンヌフェスティバルホール、べルサイユ宮殿サルフレイエルホールなど∃ーロッパでも著名なホールにも多く使用されています。座っている事を忘れ、映画の世界へ。 (中略)  フィットするイスが、心地よい映像の世界へ誘います。 そういうアレらしい椅子はめっちゃ座り心地がよくて、そのまま深い眠りに落ちちゃいそうでした。 隣どころか、横一列は誰もいないので、めっちゃ快適♪ その意味で、観賞場所に横浜を選んだのは正解と言えそうなんですが、ぶっちゃけ、ちょっと寂しいものがありますなぁ。。。 ブリリアちゃんが 『クハナ!』 の上映に踏み切ってくれたのは嬉しいんですが、この分では、大赤字やん。。。 ま、福山コロナシネマワールドシネマよりは 13倍くらい、マシ。 そう、前向きに捉えることが出来るかも知れませんが、で、肝心の映画の出来のほうはというと、うーん、まあまあ? 正直、あまり期待していなかったんだけど、意外と面白かった。 そう、評価する人 (←関係者、桑名人など) がいる一方で、学芸会レベル、劣化版 『スイングガールズ』 。 そう、酷評する人 (←普通の一般人) もいたいして、果たしてどんなものかと懸念していたんですが、思ったよりはよく出来ておりました。 ストーリーは陳腐で、ご都合主義が散見されたりもするんですが、お目当てのクハナ・キッズが、可愛いっ♪ ダブル主演 (その1) の松本来夢 (←よそ者) って、ちゃんと桑名弁、しゃべれるん? そう、醒めた目で見ていたんですが、意外と違和感もなくて、大丈夫でした。 ダブル主演 (その2) の久志本眞子さま (←津っ子で、相撲と砂肝が大好きっ♪) は、ブサカワなところが個人的にタイプなので、ちょっと期待していたんですが、なかなか演技がうまくて、よかったっす。 特にハマグリの缶詰を空缶をドラムスに仕立てて叩くシーンがいいっすなぁ。 その他のキッズでは、藤原そら乃 (←名古屋っ子) が、ちょっとウザかったかな…と。 ま、空気の読めないキャラという設定らしいので、仕方のないところではあるんですけど。

 で、ジャズの演奏シーンが思ったほど出て来なかったのは、ちょっと残念。 ラストも 「サックスが壊れた〜♪」 の歌ばかりが気になって、楽器があまり目立たなくなっちゃってたしぃ。 オチも読めてたし、エンドロールの後の演出も 「知ってた」 という感じだし、ま、それは映画を見る前に台本を読んじゃった僕が悪いんですけどね。 で、後半以降、あまり映画に集中出来なくなってしまったんですが、何故かというと、見ている途中、足のほうから何やら “ぶるぶる” という振動が。 ん、携帯? 基本、仕事の絡みでしか使っていないので、嫌な予感に駆られたんですが、画面を見ると不在着信が3件ほど。 支店長から2件、上司から1件。 嫌な予感、最大限にMAXっ! 嫌っすよね、上司。 上司、寿司、マギー審司。 “世界3大・司” のうち、最もソソられないのが上司なんですが、このお方からの電話というと、緊急の修理で呼び出されるか、社員の身内に不幸があったかの、どちらか。 それに支店長×2が追加されるとなると、まるで見当がつかないんですが、ただならぬ緊急事態が発生している予感が…。 映画が終わって、余韻もそこそこに外に出て、恐る恐る支店長に電話を入れてみたんですが、 「本社から何とか(←アルファベット3文字)の連絡があって…」 え、何だっけ、それ? 「訓練で、緊急連絡網を使って、安否確認を取れとの通達があって…」 え、何それ? あまりにもしょうもない話で、愕然。。。 よく見たら携帯にショートメールが入っていたんですが、BCP というヤツみたいですな。 少し前に緊急連絡網を記した紙を渡されたんですが、一応、課長心得という役職にある僕は、支店長から連絡を受けて、そこから4人に電話をするという手筈になっておりました。 で、上司のほうにも電話を入れてみたんですが、誰に連絡するのかよく覚えていなかったので、とりあえず掛けてみたけど、キミは関係なかったよなぁ? …みたいな。 はぁ…、確かに関係ありませんなぁ。。。 で、続いて下部組織に連絡。 休みの日に電話したら、めっちゃ不審がられるやろなと思うと、何とも気が重いんですが、上からの指令なので仕方がありません。 結果、4人中2人とはすぐに連絡が取れたんですが、ジャパネットくん(仮名)、もしくはエアバッグくん(仮名)は、呼び出し音はするものの、応答せず。 もう一人のオッサンは電話番号すら知らなかったので、支店長に電話して教えて貰ったんですが、 「電波の届かない場所にあるか、電源が入っていないため、かかりません」 。 ま、とりあえずこれで、僕の義務は果たしましたからね。 とりあえず、ぜんぜん緊急な事態ではなくて、よかった。 そう、前向きに捉えることにして、で、気を取り直して、ジャズ・プロムナード、行ってみましょうかぁ。

 とりあえず 13時50分開始の部は ランドマークホール の 竹内直 (ts) カルテット というのをチョイス。 よく知らん人なんですが、なんとなく、いいかな? そんな気がしないでもありません。 短いショーツ劇場からランドマークまでは、余裕で歩いて行けそうな距離だったんですが、すぐ目の前にビルが見えているのに、なかなか辿り着けなくて、ちょっと疲れました。 開演よりかなり早く着いたので、余裕で前のほうに座ることが出来たんですが、最終的にはかなり大きなホールが満員に。 直くん、 『クハナ!』 なんかより、ぜんぜん集客力があるんですなぁ。 で、演奏のほうはというと、よく分からんオリジナル曲が中心で、無駄にフリーに走ったりもするスタイルで、個人的にはちょっと、うーん…。 僕としては、もうちょっと映画の余韻に浸っていたかったし、眠たかったしで、今ひとつ直くんの世界に入っていけなかったりしたんですが、結果、まあまあだったかな? …と。 ということで、次。 15時40分からの部は、移動するのも面倒だし、 ランドマークプラザ サカタのタネ ガーデンスクエアMAYA (vo) with 松尾明 (ds) カルテット で、いっかぁ。 そんなふうに思っていたんですが、あ、でもこれ、よく見たらタダで見れる奴じゃん。 せっかく有料のチケットを買ったのに、タダの奴を見たら、損じゃん。 …というので、MAYAたんには申し訳ないんですが、却下。 ということで、 横浜赤レンガ倉庫1号館Chris Collins and the Detroit All-stars (アメリカ) というのに変更。 外タレは当たり・ハズレが大きいので、ちょっとした賭けなんですが、ま、赤レンガ倉庫の雰囲気も味わってみたいしぃ。

 ということで、行ってみました。 ランドマークから赤レンガ倉庫までは、けっこう距離があって、開演時間ぎりぎりになってしまいましたが、オクトーバーフェストで、めっちゃ盛り上がっておりました。 ジャズプロのほうもなかなかの盛況ぶりで、椅子席は既に満席。 立ち見になっちゃったんですが、目の前に若くて可愛いギャル2人組が立っていたので、ま、いっかぁ…と。 が、後ろのほうにウザい蘊蓄爺ぃの2人組が立っていたりして、あまりよくないな…と。 いいほうは開始から20分ほどで、よくないほうは40分ほどで途中退席していったので、最後のほうは、ま、普通だったな…と。 で、演奏のほうはというと、これが大当たり。 オーソドックスなハード・バップ・スタイルで、保守派なサバ君の趣向に、ぴったりマッチしておりました。 特に真ん中らへんにやった曲がカッコよかったっすなぁ。 その後、ゲストみたいな形で、渋い声のオッサンの歌がフィーチャーされたんですが、それもなかなかでありました。 とまあそんなこんなで、2セットしか見れなかったんですが、ジャズプロの部は、満足♪ みなとみらい線の 「馬車道駅」 まで歩いて、とまあそんなことで、横濱は、おしまいっ♪ けっこう歩いたよなぁ。。。 そんな気がするんですが、試しにGPSのログを見てみたら、

  【横濱の散策軌跡】 (←Click Here!!)

 5.78キロほど歩いておりますなぁ。 ちと、疲れました。。。 ということで、大森に移動〜。 ワカコ先生、そこそこのお年頃のギャル2名、おっさん、サバくん。 そういった面子でありました。 ワカコ先生以外、ヘンな珍味ばかりを食う集団でありましたが、絵を書いて貰ったり、お土産を貰ったりして、有意義な一夜でありましたな。 戦利品はこちらです。

戦利品(その1)♪ 戦利品(その2)(その3)♪

 先生が書いてくれた絵は、一部、青少年に悪影響を与える表現が含まれておりますので、局部にモザイクを入れておきました。 結果、線で書いた絵にモザイクを入れても、まったく意味がないな。 そんな仕上がりになってしまったんですが、ちなみにこれ、ドン・フリードマンの 『サークルワルツ』 のジャケ絵っす。 左右逆だし、適当にも程があるんですが、それはそうと、大昔に僕が書いた原稿、短っ! スカートとレビューは短ければ短いほど、いい。 そんな気がしないでもありませんが、で、ギャル(1)からはゴボウ系のスナック、ギャル(2)からは牛肉しぐれ煮を頂きました。 ありがとう♪ ゴボウのほうは柚子胡椒が効いていて、美味しい♪ で、牛肉しぐれ煮は言うまでもなく、めっちゃ美味ちい♪ このお総菜、うちのほうでもよく売られていたりするんですが…って、これ、めっちゃ柿安やんっ! 製造者 : (株) 柿安本店しぐれセンター 三重県桑名市大字安永八区割1231 って書いているやんっ! 家から車で5分やんっ! まさか、東京に行って、お土産に地元の特産品を貰うとは思いませんでしたが、ということで、『クハナ!』に始まり、桑名で終わった秋の1日は、おしまい♪

 ということで、今日はロイ・エアーズっす。 ロイ・エアーズ(Roy Ayers、1940年9月10日 - )はアメリカのジャズミュージシャン、ヴィブラフォン奏者。 自身のバンド、ユビキティと共にジャズとファンクを融合させた音楽を生み出す。その独自性はアシッドジャズやレア・グルーヴ、ヒップホップに関わる人々に再評価されている。 そういうアレでありますな。 ユビキティというと、刃物、指切っていい。 もしくは、鱧 (ハモ) の湯引きって、いい。 そういった情景が頭に浮かぶんですが、ジャズとファンクを融合させた音楽を生み出す。 ここのところが賛否両論になりそうな予感。 先進的で、いい♪ そう、評価する人がいる一方、僕のような超保守派層からすると、こんなの、ジャズじゃねぇ。 …みたいな。 実際のところ、ネタ用にと思って 『エブリバディ・ラブズ・ザ・サンシャイン』 というアルバムを買ってみたんですが、 「何じゃこれ…」 という仕上がりだったりしました。 いきなり歌が出て来たりして、ヴァイブを弾いてねぇ。。。 今、気づいたんですが、これが “ユビキティ” なんっすな。 ファンクというか、レアグルーブというか。 そういうものだと分かってしまえば、これはこれで楽しいんですが、それなりにちゃんとヴァイブを演奏しているナンバーもあるしぃ。 が、聞いた瞬間、 「あかん…」 と拒絶反応を起こして、慌てて別の1枚を仕入れることにしました。 ということで、 『ダディ・バグ』 。 超絶、書くのが面倒そうなジャケットで、ちょっと躊躇っちゅね。 by 具志堅用高だったんですが、ここまで顔が小さいと似せようがないので、適当でいいかも? そんな気がしないでもありません。 ま、見た目からして、あまり多くは期待出来そうにもないんですが、ミルト・ジャクソンに通じるブルース・フィーリングと、カミソリのような切れ味を誇るロイ・エアーズの最高傑作。 ハービー・ハンコックの参加も貴重。 そんなことが書かれていたりして、で、以下、 ここ 参照。 これ、もしかしたら、イケるかも? そんな気もしてきたんですが、とまあそんなことで、では演奏を聞いてみることにしましょうかぁ。

 まずは1曲目、エアーズのオリジナルで、アルバム・タイトル曲の 「ダディ・バグ」 。 これはアレです。 60年代ジャズの新しい潮流だったモード・スケールが使われている作品で、うんぬん。 そう、日本語ライナーで岡崎正通クンが書いている通りのソレだったりします。 ちょっぴりラテンなテイストもあったりして、なかなか日本人好みな仕上がりとなっております。 基本、ヴァイブ+ピアノ・トリオ = カルテットによる演奏なんですが、彩り要員として管楽器軍団が加わって、カラフルでタミフルなポイフル。 そういった世界が展開されております。 美味しいっすよね、ポイフル。 金持ち用のゼリービーンズといった感じで。 アドリブ・パートはテーマのメロディが頻出する形で進んでいくんですが、ソロはヴァイブ → ピアノの順。 ハービーの出番は決して多くはないんですが、前面に出て来た瞬間、周囲の空気が変わっちゃうほど、存在感が半端ねぇ。。。 この説得力で折伏されたら、学会員もイチコロっすな。 とまあそんなこんなで、テーマに戻って、おしまい。 ポップさとシリアスさとがミックスされた、実にキャッチーな立ち上がりでありました。 で、次。  「ボニータ」 。 アントニオ・カルロス・ジョビンの曲だそうです。 ボビー・ハッチャーソンを彷彿させる、知的でクールなバラードに仕上がっておりまして、先ほどの管楽器軍団から一転、今度はストリングス集団がいい味を出しております。 CDに記載されているパーソネルが適当だったので、 ここ を参照にしたんですが、1曲目にチェロ、入ってなくね? で、2曲目に入ってね? そんな気がしないでもありません。 一聴、あまりアントニオ・カルロスっぽくない曲調であるように思えるんですが、じっくりと聞くと、こりゃ、確かにジョビンやな。 土瓶ではないな。 そう確認が持てる瞬間があったりして、地味ながら、しみじみと深い味わいでありました。

 ということで、次。 バート・バカラックとハル・デイヴィッドのコンビによる 「ジス・ガイズ・イン・ラブ・ウィズ・ユー」 は、ハーブ・アルバートの歌と演奏で68年に大ヒットした曲。 そういったアレであるようです。 ハーブ・アルバートと言えば、羽生善治はアルバイトしなくても、将棋だけで食っていけるから、いいっすよね。 生姜だけ食っても生きてはいけない気がするので、将棋 > 生姜ということになろうかと思うんですが、で、曲のほうはアレです。 いかにもバカラックらしい、綺麗なメロディだったりして、で、演奏のほうは、ぐっとテンポを落として、エアーズがロマンティックなバラード・プレイを繰りひろげてみせている。 そういうアレだったりします。 2曲続けてスローナンバーって、どうよ? そんな気がしないでもないんですが、とりあえず、次。  「アイ・ラブ・ユー・ミッシェル」 。 このあと “ユビキティ” のメンバーにもなるキーボード奏者、エド・バードソングのペンになるファンキーなナンバー。 そういったアレであるようですが、ファンキーと言うか、スロー・ファンク。 そういった感じの仕上がりでありますな。 バックの盛り上げ隊の面々はバスクラリネットを吹いております。 低音のハーモニーと、クールなヴァイブの音色との対比がいいな♪ そんな気がするんですが、いいっすよね、対比。 堆肥と違って、ウンコ臭くないしぃ。 で、盛り上げ隊の楽器は途中からソプラノ・サックスにチェンジ。 音域の違いが何とも楽しいんですが、いいっすよね、違い。 稚貝と違って、魚貝類が嫌いでも大丈夫。 こういうところはアレンジャーの手腕ではないかと思うんですが、アレンジャーは誰んじゃあ? …と思ったら、ウィリアム・フィッシャー。 何となく漁師っぽい人でありますな。 稚貝の扱いにも秀でてそうでありますが、とまあそんなこんなで、テーマに戻って、おしまい。

 で、次。 …と、その前に“BCP” の訓練の続報。 ジャパネットくん(仮名)、もしくはエアバッグくん(仮名)とは、その日の夜に安否確認の連絡が取れたんですが、もう一人のオッサンのほうは、ま、いっかぁ…と。 が、ちょっと気になったので、翌日、支店長から聞いた電話番号に掛けてみたんですが、今度は無事に届きました。 「あ…、お休みのところ申し訳なんですが、支店長から緊急連絡の…、そういうアレがあって、それで電話させて貰ったんですけど…」 事情を説明したんですが、何のことだか今ひとつよく分かってないようで、不機嫌そうに電話を切られてしまいました。 休みの日に、しょうもない用件過ぎて、気分を害してしまったんすかねぇ? とりあえず、これで僕の義務は果たした事になるんですが、ということで、5曲目。  「シャドウズ」 。 ベーシスト、バスター・ウィリアムスによる幻想的な1曲である。 そういったアレであるようですが、なるほど、確かに幻想的っすな。 玄宗皇帝も真っ青、金正男 (きん・まさお) も真っ青。 ボビー・ハッチャーソンを彷彿させる、知的でクールなバラードでありまして、ただちょっと、この手の地味なのが、多くね? そんな気がしないでもないんですが、とりあえず、次。 ポップ曲 「エミー」 は人気シンガー・ソングライター、ローラ・ニーロ 68年のアルバム 『イーライと13番目の懺悔』 に含まれていたもの。 そういうアレだったりするようです。 日本で懺悔なポップ曲と言えば、北原ミレイの 「ざんげの値打もない」 なんですが、あれに比べると普通にポップでありますな。 ゆったりとしたバラードに近いテンポ設定で、バカラック・ナンバー? …と思っちゃうような綺麗なメロディが演奏されるんですが、北原ミレイよりは、城下カレイっぽくて、魚貝類好きの人には、いいかも?

 で、“BCP” の訓練の続報の続き。 翌日、会社で例のオッサンと顔を合わせたので、「昨日の電話、すいませんでしたぁ。」 と、声を掛けておきました。 別に僕には何の非もないんですが、何だか不機嫌そうだったので、一応。 すると、「え? 電話なんか無かったけど…?」 という返答が。 試しに携帯番号を教えて貰ったら、支店長から聞いたのとぜんぜん違ってました。 え? とすると、昨日はいったい、誰に電話を掛けたんや? ぜんぜん知らない人だとしか思えないんですが、どうりで、今ひとつ話が通じなくて、不機嫌だったんですなー。 納得♪ ということで、次。 ここから2つ、アントニオさんちのカルロス・ジョビン君の作品が続くんですが、まずは 「ルック・トゥ・ザ・スカイ」 。 ゆったりしたテンポの、いかにもボサノヴァっぽい仕上がりです。 で、ラスト。  「イット・クッド・オンリー・ハプン・ウィズ・ユー」 。 ミディアム・テンポの、いかにもボサノヴァっぽい仕上がりです。 とまあそんなことで、今日は以上っす。

【総合評価】 ややポップ過ぎ&スローが多過ぎ。 そういった嫌いはあるんですが、 『エブリバディ・ラブズ・ザ・サンシャイン』 よりは断然にジャズだし、ジャケットの見た目の割には、悪くなかったな…と。 せっかくのハービー・ハンコックが1曲目以外、あまり見せ場がなくて、勿体ねぇ。。。 “ロイ・エアーズの最高傑作” というのは、やや過大な評価ではないかと思うんですが、 “中の上佳作” くらいのレベルには達していて、そこそこオススメ☆


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