KENNY BURRELL AND JOHN COLTRANE (NEW JAZZ)

KENNY BURRELL ,JOHN COLTRANE (1958/3/7)

KENNY BURRELL AND JOHN COLTRANE


【パーソネル】

JOHN COLTRANE (ts) KENNY BURRELL (g)
TOMMY FLANAGAN (p) PAUL CHAMBERS (b) JIMMY COBB (ds)
【収録曲】

(01-03) FREIGHT TRANE / I NEVER KNEW / LYRESTO
(04-05) WHY WAS I BORN? / BIG PAUL
【解説】 ( 2016年11月06日更新 / 連載 1,232回 )

 「山・鉾・屋台行事」 がユネスコ無形文化遺産に登録されるみたいですな。 いわゆる “世界遺産” の文化版みたいなものではないかと思うんですが、果たして、この遺産にどれくらいの価値があるのかというと、ぶっちゃけ、よく分かりません。 少なくとも、太田胃散よりは、王が退散しないよな。 そんな気がしないでもないんですが、昔、あだち勉の漫画にあったんっすよね。 「縁起が悪い!」 とか言って、王監督が太田胃散を毛嫌いするネタ。 王なんだから、もっと鷹揚になれよ。 そう思わずにはいられませんが、鷹揚と言えば、欧陽菲菲。 名曲っすよね、 「ラブ・イズ・オーヴァー」 。 とまあそれはそうと、 「山・鉾・屋台行事」 なんですが、山と言えば、山川豊。 鳥羽一郎の弟っすよね。 で、鉾と言えば、逆鉾。 寺尾の兄貴っすよね。 いずれも兄のほうがオッサンくさい顔、もしくは面白い顔で、弟のほうが断然、男前だったりするんですが、ま、年上だからオッサンくさいのは仕方がないとして、若乃花と貴乃花の兄弟も、アレっすよね。 兄のほうは花田虎上 (まさる) になっちゃうし、弟のほうは髪型が変な上に、滑舌も顔色も悪くなって、先行きが心配だし、うーん…。 貴乃花は名古屋場所のとき、桑名に宿舎を構えてくれているので、頑張って欲しいところなんっすけど。 で、屋台と言えば、ラーメンだとか、イカ焼きだとか、ベビーカステラだとかのアレが頭に浮かぶんですが、イカ臭いっすよね、イカ焼き。 ま、イカを焼いているんだから、やむを得ないところではあるんですが、それにしても屋台のイカ焼きというのは何だか、必要以上にイカ臭いように思えてなりません。 同じ軟体動物焼きでも、タコ焼きのほうはぜんぜんタコ臭くないのに、この違いはどこから来るんでしょうな? ま、タコ焼きのほうはタコをそのまま焼くのではなく、細かく刻んで小麦粉の中に入れてから焼いているので、タコの露出度が少ない。 そういう違いがあるのかも知れませんが、で、一方、ベビーカステラ。 あれの屋台って、めっちゃいい匂いがしますよね。 どんな匂いかと聞かれると、美味しそうな匂い。 そうとしか答えようがないんですが、あんなに美味しそうな匂いがするのに、いざ、実際に買って食ってみると、実はあんまり美味しくはなかったりして、一種の詐欺商法っすよね、アレは。 その点、イカ焼きのほうは、めっちゃイカ臭いので、どうせイカの味がするんだろうな。 そう思って食ってみると、実際、めっちゃイカの味だったりして、その点では自分に正直な食い物であるな。 そのように評価していいかも知れません。 ま、僕は食いませんけどね。 あんなの、イカ臭いだけだしぃ。。。

 とまあそんなことで、全国お祭りの屋台 200選 。 お祭りの屋台には全国共通の定番モノもあれば、その地方ならではのものあったりして、バラエティに富んでいたり、腹痛ぇという事態になったり、いろいろだったりするんですが、それにしても 200選。 よく集めましたなぁ。 10個ずつ取り上げたとしても、20回は食いつなげる計算で、いいネタを見つけた。 そう、ほくそ笑んでいるところでありますが、ということで、まずは アメリカンドッグ 。 これって、アメリカでも普通に売られているんすかね? 日本人が勝手に作って、アメリカンを詐称している食い物。 そんな気がしてならないんですが、中身は魚肉ソーセージだったりするしぃ。 が、調べてみたら、普通にアメリカンも食ってるぽいっすな。 中身は魚肉ではなく、畜肉ソーセージだと思われますが、で、名前もアメリカンドッグとは呼ばないようです。 その絡みで こんな動画 を見つけたんですが、レポーターのお姉ちゃん、可愛いっ♪ 僕は洋物より断然、和物派だったりするんですが、このお姉さんなら、ぜんぜんアリかも? アメリカ人もクイズで正解が出たとき、「ぴんぽ〜ん♪」 って言うんや! …というのが、新鮮な驚きだったりしたんですが、アメリカンはアメリカンドッグのことを “コーンドッグ” と言うんっすな。 近藤くんがコーンドッグ、食う。 そんなアメリカンな近藤くん、いねーよ! そう、言いたくなっちゃうほど、日本人には馴染みの薄い食べ物なんですが、 コーンドッグ 。 おお、確かに! 外の皮の部分がコーンミル (トウモロコシ粉) で出来ているので、それのドッグ。 そういうことのようですが、、ちなみにホットドッグというのはソーセージをパンで挟んだ食い物のことではなくて、温めたソーセージの事なんだそうです。 日本で言うフランクフルトみたいなやつが、ホットドッグ。 ドイツからやってきたフランクフルトソーセージって、形がダックスフントに似てるよね? そういうところから、犬 (ドッグ) と呼ばれるようになったそうですが、パンに挟んでなくても、ホットドッグ。 これは “生八ッ橋” にも匹敵する、ちょっとしたカルチャーショックでありますな。

 固い煎餅みたいな奴が “八ッ橋” 。 柔らかくて三角で、中にアンコが挟んであるのが “生八ッ橋”。 たまに見掛ける、柔らかくて三角に畳んでなくて、中に何も入ってない奴が “生八ッ橋の皮だけ” 。 そのように理解している人は少なくないと思うんですが、それ、間違っているそうですな。 柔らかくて三角に畳んでなくて、中に何も入ってない奴が “生八ッ橋” で、それを三角に畳んで、中にアンコを挟んだ奴が “餡入り生八ツ橋” 。 それが正解。 今まで皮だけ呼ばわりしたりして、川田家の住民に謝らなければなりませんが、それはそうと、ホットドッグ。 温かいソーセージそのものがホットドッグだとするなら、それをパンに挟んだ食い物のことは何と呼ぶのかというと、それもやっぱりホットドッグ。 ホットドッグ・パンニ・ハサンダーノとか、そんな面倒なことを言うアメリカ人はいません。 とまあ、それはそうと、レポーターのお姉さん、最後のスタジオのシーンだと、ちょっぴりオバサンっぽく見えますな。 ちょっと残念でありますが、とまあそんなことで、次。 あんず飴 。 何の話かというと、お祭りの屋台なんですが、そういえばそういう話題でした。 昔からの屋台の定番ですよね。子供の頃はよく食べました。 そんなふうに書かれておりますが、こんなの、一度も食べたことがねぇ。。。 子供の頃も大人になってからも、見たことすらねぇ。。。 Wikipedia によると、果物に割り箸を刺し、水飴をからめて氷上で冷やした菓子。東日本の縁日でよく見かけられる。 そういうアレなんだそうですが、東日本でよく見かける = 西日本ではまず見かけない。 そういう事っすな。 Wikipediaにも書かれておりますが、うちのほうでは “りんご飴” です。 毒々しい赤色をしたパリパリの飴でリンゴがコーティングしてあるやつ。 “あんず飴” というのは、こいつの “あんず版” なのかと思ったら、そうではないんですな。 水飴をからめた…ということは、表面がバリバリじゃなくて、ネチネチしているとか? めっちゃ銀歯とか、歯の詰め物が取れそう。。。 個人的には、バリバリ飴のほうで、いいよな? …と。 歯の詰め物が取れるのは嫌だし、イカの詰め物蒸しも嫌いだしぃ。 イカ臭いだけですもんね、あんなの。

 ちなみに “りんご飴” というのは、早々に表面の飴を食べ尽くしてしまうと、後半以降は “ただのリンゴ” になっちゃいます。 しかも、そのままでは到底売り物にならないようなクソ不味いやつ。 そのため、 「もういらねぇ!」 と、途中で放棄しちゃうお子様が続出。 カーチャンが 「もったいない…」 と、ぶつくさ言いながら残ったリンゴを食べて、「不味っ!」 で、最終的にカブトムシが入った虫かごに投入されることになるんですが、ここまでがお約束のワンセット。 最近はそういった事態を避ける為、小さな姫リンゴを使ったものをよく見掛けるようになりました。 見た目もプチ可愛くて、合理的ではあるんですが、とまあそんなこんなで、次。 “あゆの塩焼き” 。 屋台の食い物としては、かなり高級な類いになろうかと思うんですが、いらん! 魚貝類の類いは好きじゃないので、食わん! イカもいらん! で、次。 “揚げもち” 。 “歌舞伎揚げ” 、もしくは “ぼんち揚げ” のような米菓系なのかと思ったらそうではなくて、普通に揚げた餅なんっすな。 ちょっと美味しそうなんですが、んなもん、祭りの屋台で見たことはありません。 で、イカ、いや、以下、 “揚げもんじゃ” 、 “あめ細工” 、“揚げパン” 、“あんまき” 、 “甘栗” と続いて、“揚げアイス” 。 え、そんなんあるん? アイスクリームの天麩羅というのは聞いたことがあるんですが、これはフライ系なんすかね? どうやら、シューアイスを揚げて作るみたいなんですが、なるほど、それなら何とかなりそうですな。 “雪見だいふく” を揚げるというのもあるそうなんですが、それも美味しそう。 “アイス最中” でもイケそうっすよね。 桑名名物の “アイスまんじゅう” を揚げれば、揚げアイスと揚げ饅頭をダブルで楽しむことが出来て、とってもお得♪ パチモンのメーカー品ではありますが、 ここ にもちゃんとレシピが載ってますな。 シュー皮や、最中の皮や、牛皮 (ぎゅうひ) で包まれているのならともかく、アイスまんじゅうの素揚げは難しいんじゃね? …と思ったら、食パンやカステラで包んで揚げるという趣向のようですが、いろんな皮でアイスを包んで揚げるというのは、いいかも? ギョーザの皮だとか、春巻きの皮だとか、生八ッ橋の皮だけだとか。 特に最後のはシナモンの風味が効いて、よさ気♪

 で、結局、何が言いたいのかというと、ユネスコの無形文化遺産に登録される “屋台” って、そういう “屋台” じゃねぇ! そんな、誰もが知っているアレなんですが、それともうひとつ。 登録される 「山・鉾・屋台行事」 には、 桑名の石取祭 も入っていて、嬉しいな♪ …っと。 津まつり とか、 大四日市まつり なんかは論外の選外で、ざまあ見やがれ! …と。 「津まつり」 とか、無駄に語呂がいいのだけが取り柄の、ショぼい祭りっすからねー。 「大四日市まつり」 は “大入道” がキモいし、 “こにゅうどうくん” はウザいしぃ。 ちなみに三重県内では 上野天神祭のダンジリ行事 というのも登録されました。 上野というのはその昔、上野市という名前の立派な市だったんですが、近隣の伊賀町なんかと合併して、今では伊賀市という名前になっちゃてますな。 “市” なのに “町” に名前を取られた格好なんですが、上野だと東京の西郷どん&パンダと紛らわしいし、伊賀のほうが忍者で知名度があって、いいんじゃね? そんな思惑があったものと推測されますが、普通に伊賀上野市でよかったのにぃ。 ま、所詮は余所の土地の話なので、別にどっちでもいいんですが、あんなところにダンジリ祭なんか、あったんすなぁ。 伊賀地方というのは、同じ三重県内とは思えないような隔離されたエリアなので、今までまったく知りませんでした。 京都の祇園祭の山鉾や、飛騨の高山祭の屋台に似た “だんじり” が市中を曳き回されるようですが、同じようなものでも “山” と言ったり、 “鉾” といったり、 “屋台” と言ったりで、難しいっすよね。 ちなみに桑名の石取祭で曳き回されるのは “山車(だし)” だったりします。 で、もうひとつ三重県内からは 「鳥出神社の鯨船行事」 というのもノミネート。 効いたことも無い神社の、しょうもない行事のようなんですが、四日市の富田地区で地味に執り行われている模様。 大入道が駄目でも、鯨船のほうが選ばれて、よかったじゃないの。 そう、四日市市民にエールを送りたいと思いますが、となるとますます、県庁所在地の津は立場がありませんなぁ。 ゆるキャラグランプリで シロモチくん も、伸び悩んでいるみたいだしぃ。 今年の順位はよく分かりませんが、 ここ を見ると、2012年は 261位だったみたいっすな。 1日1票投票するよう必死に呼びかければ票が稼げるわけ。 (中略) とんだ茶番をみせられたものだ。 そんな “正論” を吐いておきながら、最後のところに、応援のクリックお願いします。励みになります。 …って、矛盾してね? そんな気がしないでもないんですが、ま、グランプリが茶番なのは確かなんっすけど。

 で、茶番とまでは言わないんですが、桑名で “世界” というと、つい最近、 こんなイベント が。 同時におにぎりを握った最多人数に挑戦!! …って、ぶっちゃけ、つまらん記録っすよね。 世界記録と言ったところで、こんなのにアメリカンが挑戦するとは思えないし、食糧不足の北朝鮮が挑戦するとは、もっと思えないし、実質、日本記録に限りなく等しいと言わざるを得ません。 人数さえ集めれば、簡単に記録を更新出来そうなんですが、実際のところ、今年に入って、目まぐるしい更新ラッシュが繰り広げられております。

 ■おにぎりギネスの推移■

 15.02.15. . . . 428人 (和歌山県 みなべ町)
 15.05.17. . . . 668人 (香川県 さかいで塩まつり)
 16.07.08. . . . 845人(北海道 帯広大谷高校)
 16.07.17. . . . 858人(秋田県 Noshiro JCI)
 16.10.09. . . . 976人(福島県 湯川村)
 16.10.10. . . 1273人(北海道 道の駅あさひかわ)
 16.10.16. . . 1436人(鳥取県 美保南小学校)

 桑名の偉い人がこの企画を考えたのは、最高記録が845人の頃だったようで、目標は 987(クハナ)人っ! …とか言っていたんですが、それではぜんぜん駄目になってしまって、目標を 1500人まで引き上げておりました。 で、結果はどうだったのかというと、

 16.11.03. . . 1621人(三重県 桑名市輪中ドーム)

見事に世界記録を更新っ! おめでとう〜♪ 地元として誇らしい…というより、あっさりと半月くらいで記録を抜かれちゃった鳥取の小学生が、可哀想。。。 そんな思いのほうが強いんですが、地震でめっちゃ怖い思いをした上に、この非道な仕打ち。 血も涙もありませんな。 子供の純粋な夢を奪い去った桑名市商店連合会青年部の中年のオッサンには、大いに反省して貰いたいところでありますが、 鳥取市立美保南小学校 の児童のみんな、ゴメンなぁ。。。 2016年11月01日付の学校トピックスに、ギネス世界記録を達成したパワーで、後期も進んであいさつともくぴか掃除に取り組んでくれると思います。 そんな記載があるんですが、あっさりと記録を抜かれちゃったし、もう、あいさつなんかしないっ! もくぴか掃除 (?) にも率先して取り組まないっ! そう、やさぐれているに違いありません。 とりあえず僕が桑名市民の一人として責任を取って、もくぴか掃除 (?) の替わりに、「つるぴかハゲ丸くん」 の歌を歌ってあげるので、逆境にめげず、立派なオトナになることを期待しております。 とまあそんなことで、セコく生きなきゃ、ソソンの嵐〜、いつもどこでも、ハゲ丸倶楽部〜♪

 ということで、今日から “その他の楽器(ギター)編” っす。 ロックでは花形であるこの楽器も、ジャズの世界では左門豊作なので、数回で終わっちゃうのではなかろうかと。 で、その手始めはケニー・バレルっす。 ちなみに、ハゲ丸くんの声は “つかせのりこ” でしたよね。 個人的には 『できるかな』 の “おしゃべり” の印象が強いんですが、43歳でお亡くなりになっちゃったんっすよね。 酒井法子がシャブで捕まったことよりも、こっちのほうがショック。 中学生の頃、 「のりこ」 という、めっちゃ頭のいい真面目な女子生徒がいたんですが、夏休みが終わったら、いきなりケバくなっちゃってたのも、ちょっとショック。 頭のいい真面目キャラでは、男子からモテない! そう、間違った方向に目覚めちゃったんでしょうな。 個人的には真面目だろうと、やさぐれていようと、女子中学生だったら、何でもいい♪ そんな気がしないでもないので、美保南小学校の女子児童も、自分の好きなように成長してくれれば、それでいいと思うんですが、とまあそれはそうと、ケニー・バレル。 日本での人気や知名度は、そこそこ。 そういった立ち位置だったりするんですが、ウエス・モンゴメリー、グラント・グリーンに続く、第三の男。 そんな感じでしょうか? リーダー作もそこそこ多かったりするんですが、今回は 『ケニー・バレル・アンド・ジョン・コルトレーン』 。 バレルとトレーンって、演奏スタイル的に、決して相性がいいとは思えなかったりするんですが、プレスティッジの傍系レーベルである “ニュージャズ” の1枚。 となると、世間一般で “プレスティッジ時代のコルトレーン” と呼ばれる、まだ荒削りな吹きっぷりが披露されているものと思われますが、押しが強そうな2人のリーダーを脇で支えるのは、トミー・フラナガンポール・チェンバースジミー・コブという布陣。 ジミー・コブがちょっと地味な昆布なんですが、この時代のプレスティッジを代表する面子が顔を揃えたと言っていいのではなかろうかと。 個人的には、ジャケ絵を書くのが楽なこと以外、それほどソソられる作品ではなかったりするんですが、とりあえずまあ、行ってみましょうかぁ。

 ということで、1曲目。  「フレイト・トレイン」 。 このフラナガンのバップ的ユニゾンによる簡潔なオリジナル曲では、上記の圧倒的コルトレーンに続いて、バレルの暖色の世界が現れ、フラナガン自身も例の流麗と形容されるキー・ワークを見せ、今は亡きポール・チェンバースのアルコ・ソロへとバトンを渡す。 そして結末は、ほとんどバレルとコルトレーンとのダイアローグによって締めくくられる。 そう、久保田高司クンが日本語ライナーで書いているようなアレが展開される模様です。 上記の…と言われても、その部分を読んでいないと何のことだかよく分からんのですが、言いたいことは何となく想像が付きますよね。 圧倒的コルトレーン。 何か、凄そうっすよね。 少なくとも、骨董的小売店員よりはイケてそうな気がします。 何か胡散臭いっすもんね、骨董屋の店員って。 で、曲のほうはというと、これはアレです。 バップ的ユニゾンによる簡潔なオリジナル曲であるな。 そういった仕上がりだったりするんですが、哀感とは無縁で、あ、いかんな。 そう、日本人なら遺憾に思ってしまうタイプの作風でありまして、単なるアドリブの出発点であると捉えるのが賢明なのではなかろうかと。 賢明で思い出したんですが、会社で検便の容器が配られておりましたな。 11月11日必着とのことなので、忘れないようにしなければなりませんが、で、シンプルなテーマ部の合奏に続いて、ソロ一番手はコルトレーン。 これがもう、まったくもって圧巻だったりするんですが、少なくも空き缶よりは圧巻だったりして、秋感が強まってきた今日この頃、感傷に浸ってる場合じゃねえ! そんな感じで、グイグイと突き進んでいきます。 で、続いてバレルの暖色の世界が現れるんですが、これはアレですな。 男色の世界じゃなくて、よかったな…と。 気持ち悪いっすもんね。 もし、男色を迫られたら、難色を示さずにはいられませんが、で、続いてフラナガン自身の例の流麗と形容されるキー・ワークが見せされて、でもって、続いてはベースのアルコ・ソロでありますかぁ。 既にお亡くなりになってしまった人の悪口を言うのはアレなんですが、これはまあ、お無くなりになってもよかったかかな…と。 でもまあ、弓で弾いちゃったものはしょうがないし、で、最後はテナーとピアノとタイコの絡みで盛り上がって、そして結末は、ほとんどバレルとコルトレーンとのダイアローグによって締めくくられる…と。 でもって、テーマに戻って、おしまい。 ファンキー要素が皆無なのはアレなんですが、典型的なハード・バップとしては十分に楽しめたんじゃないかな…と。

 ということで、次。 1925年にガス・カーンが作詞し、ピアニストおよびバンド・リーダーとしてその名を知られるテッド・フィオリトが作曲した 「アイ・ネバー・ニュー」 。 僕はその名をぜんぜん知らなかったりするんですが、曲そのものはどこかで聞いたことがあるような気がしますな。 いかにも小唄小唄したナンバーで、開始からしばらくはトリオ+ギターという編成で、リラックスしたプレイが繰り広げられております。 アドリブ・パートに入って、ここでコルトレーンが登場。 ま、いつもの調子のアレでありますな。 で、その後、趣味のいいトミ・フラのピアノ・ソロ、ポール・チェンバースのベース・ソロと続くんですが、今回は弓ではなくてピチカートなので、そこまで趣味が悪いというワケではありません。 で、バレル君のよく歌うソロが続いて、でもって、テーマに戻って、おしまい。 ま、わりと無難な仕上がりであったな。 そのように評価していいのではなかろうかと。で、次。 ケニー・バレルのオリジナルで、 「リレスト」 。 除菌? それは 「ドメスト」 。 調べてみたら主成分は次亜塩素酸ナトリウムのようですが、商売柄、この薬物は非常にたやすく手に入るので、わざわざドメスらなくてもいいかな? そんな気がするんですが、で、一方、 「リレスト」 。 これは入手困難だったりするので、自分で何とかしなければなりません。 トミ・フラの小粋なピアノのイントロで始まる、そこそこファンキーなチューンでありまして、テーマ部はテナーとギターのユニゾンで演奏されることになります。 僕はパンストがあまり好きではなかったりするんですが、このリレストはいいっすな。 何故、パンストが好きではないのかと言うと、パンツとストッキングを一体にするという発想自体、生理的に受け付けないものがあるからなんですが、世の中、やっぱり “ナマ足” だしぃ。 そんな思いもあったりします。 カニ足なら茹でたほうが好きなんですが、ヒト足なら、ナマがいちばん♪ で、ソロ先発はコルトレーン。 相変わらずの飛翔っぷりは、秘書としても十分にやっていけそうなんですが、避暑地としてはちょっぴり暑苦しくて、で、秘所を隠蔽するなら、やっぱりパンツかな? …と。 で、以下、バレル、フラナガンと、各自の良好なソロが披露されて、最後はタイコとベースの4バースでそこそこ盛り上がって、でもって、テーマに戻って、おしまい。 日本人好みの曲調で、よかったな♪ …と。

 で、次。 歌物バラードの 「ホワイ・ワズ・アイ・ボーン?」  なぜ私は生まれてきたの? それはね、君のパパが欲望に負けちゃったからなんだよ。 そんな深い思いを歌に託したタクシン首相。 そういったアレなんですが、テナーとギターのデュオという、極限までシンプルな編成で演奏されていて、うーん、しみじみ。 とまあそんなことで、ラストっす。 全部で5曲しか入っていないので勝負が早いんですが、アルバムの最後を飾るのはフラナガンのオリジナルで、 「ビッグ・ポール」 。 “偉大なポール” と言えば、ポール・マッカートニー、ポール・モーリア、ポール牧が “世界3大・ポール” だったりするんですが、これは恐らく、選外のポール・チェンバースに捧げられたものではなかろうかと。 コルトレーンには 「ミスターP.C.」 というトリビュート曲があったりするし、意外とミュージシャンからは尊敬されちゃってるとか? テーマ部はトリオによる演奏なんですが、ビッグ・ポールくんのピチカートが、めっちゃ強力でありますな。 で、そこから先、コルトレーンのシーツ・オブ・サウンドが叫び、バレルのダウン・ホーム・フィーリングがうねり、フラナガンの宝石の輝きにも似たタッチが光るが、うんぬん。 そういった世界が展開されることになるんですが、とまあそんなこんなで、今日のところは、以上っす。

【総合評価】 ファンキーなのを期待すると、ちょっとアレかも知れませんが、最初からハード・バップだと割り切ってしまえば、それなりにソレなのではなかろうかと。 良くも悪くも典型的な “プレスティッジ時代のコルトレーン” なので、それを許容出来るかどうかで、好き嫌いが分かれるのではなかろうかと。 バレルも、ばれないくらいにはバレルだったりするし、総体的に、まあまあ、そこそこかな? …と。 そんな気がしないでもない1枚でありました。


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