TAL (NORGRAN)

TAL FARLOW (1956/6/5)

TAL


【パーソネル】

TAL FARLOW (g) EDDIE COSTA (p) VINNIE BURKE (b)
【収録曲】

(01-03) ISN'T IT ROMANTIC? / THERE IS NO GREATER LOVE / HOW ABOUT YOU
(04-06) ANYTHING GOES / YESTERDAYS / YOU DON'T KNOW WHAT LOVE IS
(07-08) CHUCKLES / BROADWAY
【解説】 ( 2016年12月11日更新 / 連載 1,236回 )

 ( 前回 までの粗筋 ) 真如堂と金戒光明寺で紅葉を堪能した。 …ということで、1日目の宿泊地、香川県の琴平に移動〜。 琴平といえば金比羅さんなんですが、今ひとつ気が進みませんな。 金比羅、きんぴら、チンピラ。 “世界3大・○○ぴら” の中では、チンピラよりはちょっとマシという程度。 以前に一度だけ行ったことがあるんですが、丸亀城とハシゴしたのが災いしたのか、左の膝がおかしくなってしまって、めっちゃ苦行だったでおじゃる。 そんな公卿の思い出しかなかったりするんですが、琴平に泊まる以上、金比羅さんに行かないのは勿体ないような気もするし、うーん…。 が、どうしても一度、 ここ に泊まってみたかったんっすよね。 金比羅さんは、ま、途中の門のところくらいまで行っておけば、一応の義理は果たせるような気がするし、とまあそんなこんなで、とりあえず蹴上駅から地下鉄に乗って、山科駅に移動〜。 そこからJRで京都駅まで行って、新幹線に乗ろうという算段なんですが、時間に余裕があったので、ここで昼飯を食っていくことにしました。 駅を出たすぐのとことに 麺家 という、麺類を食わせてくれそうな店があったので、ま、ここでいっかぁ…と。 外にある券売機で食券を買って、中に入ってカウンターで出して、その辺で待っていると、ほどなくして呼び出されるので、自力で運搬して、食う。 そういったシステムでありますな。 立ち食いではなく、テーブル席とカウンターがあります。 で、何を食べたのかというと、あんかけ鶏天うどん。 お値段は、えーと…、忘れました。 安価け? …と言われれば、そうではない気がする 「あんかけ」 だったと思いますが、汁にとろみが付いていて、温まりますなぁ。 で、鶏天がサクサクしていて、美味ちい♪ うどんのトッピングとしては、断トツで最上位っすよね。 僕の中では長らくの間、 “ちくわ天” がその地位を占めていたんですが、 “鶏天” の登場によって、完全に凌駕されました。 よくよく考えたらチクワなんて、所詮は魚肉練り製品っすからね。 畜肉に盾突こうとか、身の程知らずにも程があるがや。 そう、保土谷の住民が何故か名古屋弁で言ってましたが、とまあそんなことで、香川に向かって、ゴー!

 京都から新幹線で岡山へ、そこで特急に乗り換えて、四国へ。 途中、瀬戸大橋を渡るんですが、めっちゃ天気がよくて、爽快な気分で、チクワな紀文。 今日、“瀬戸内海に沈む夕日を鑑賞するプラン” を組み込んでいたら、最高のコンディションやったな。 そう考えると、ちょっと無念なんですが、あれこれと悩んだ結果、琴平の宿を選んじゃったんすよね。 夕日のほうは状況を見て、次の日にでも。 そう考えていたんですが、天気予報を見ると、それはちょっと厳しい状況のようで、うーん…。 イリュージョンなら引田天功が何とかしてくれるんですが、天候ばかりは運次第ですからなぁ。。。 とまあそんなこんなで、琴平駅に到着〜。 本日お泊りの宿は、連絡すれば迎えに来てくれることになっているんですが、歩いても15分くらいみたいなので、散策がてら自力でなんとかすることにしました。


< 琴平駅〜琴平花壇 > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 まずはJRの琴平駅。 登録有形文化財というのに指定されているようで、それなりに趣のある駅舎となっております。 で、次。 高灯篭。 1865年 (慶応元年) に完成した、高さ27メートルの日本一高い灯籠で、国の重要有形民俗文化財に指定されています。瀬戸内海を航海する船の指標として建てられ、船人がこんぴらさんを拝む目標灯となっていました。 ほぉ、けっこう歴史があるんですなー。 金比羅で船と言えば 「こんぴらふねふね」 という歌があるんですが、こんぴら死ね死ね、死ね死ね死ね死ね、死んじまえ、黄色いブタめをやっつけろ、金で心を汚してしまえ、死ね、アー、死ね、ウー、死ね死ね♪ 途中から、というか、始まってすぐ 「死ね死ね団のうた」 に変わってしまいましたが、とまあそんなことで、次。 金倉川の流れ。 本日お泊りする宿は、目の前に川が流れているのが売りの一つだったりするんですが、こんなドブ川みたいなのだったら、流れてなくても別にいいような? というか、流れてないほうが、よっぽどいいような? で、この辺り、場末感が半端なかったりします。 神様のお膝元だというのに不健全なフーゾク店なんかもあったりしたし。 ググってみたら 「ハナミズキ」 という名前の店みたいなんですが、花見好きのギャルが多数在籍しているんでしょうな。 風流で、何よりです。 風邪が治りかけの鼻水黄 (←ドロドロ) なギャルもいたりするかもしれませんが、で、しばらく歩いていくうちに、川の流れから次第にドブ感が薄れていって、わりといい感じになってきました。 で、そうこうするうちに 「鞘橋」 というのが見えてきます。 刀の鞘のような形をした屋根のある珍しい浮橋で、寛永元年(1624)に架橋されたという記録があります。 今あるのは明治2年 (1869) に建築され、明治38年に現在の場所に移築されたもので、一般の通行は禁止されていますが、例大祭などの神事の際に用いられています。 そういうアレだったりするんですが、さやばし饅頭〜、チャララララ♪  「納屋橋饅頭」 の節で歌ってね♪ …と言われても、名古屋の近隣住民以外は無理かも知れませんが、あなたは〜、気絶するほど、納屋橋ぃぃぃ♪ これなら、Charのファンの人でも大丈夫かも? …ということで、旅館に到着〜。 ここまでの歩行軌跡はこんな感じっす。

  【琴平駅〜琴平花壇の散策軌跡】 (←Click Here!!)

 1キロ強で、約15分。 余裕で歩ける距離っすな。 ただし、このルートは金比羅さんの参道感は皆無だったりして、鞘橋とハナミズキくらいしか見るものが無いので、大人しく送迎 して貰ったほうがよかったかな? そんな気がしないでもなくて、とまあそんなこんなで、翌朝です。


< 琴平プチ散策 > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 2日目は高松駅前のホテルのレストランに昼飯の予約を入れてあるので、僕に与えられた琴平での散策時間は1時間ほど。 金比羅さんの本殿まで行く気はさらさらなくて、ま、適当に下界付近を放浪してみようかな…と。 噂によると “裏参道” の紅葉が綺麗らしいので、出来れば裏の世界に足を踏み入れてみたいところなんですが、ということで、宿を出発〜。 僕がお泊りした琴平花壇から金比羅さんの表参道まで、微妙にショートカット出来る抜け道があるんですが、そこを歩いていくと、やがて旧金毘羅大芝居 「金丸座」 が見えてきます。 金丸というと、金で丸め込むのが得意そうな自民党のドン、金丸信クンの顔が浮かんできて、まったくソソられるものがなかったりするので、次。 そこから少し坂を下ったところに、何やら由緒ありげな建物が見えてきました。 琴平町公会堂だそうです。 公会堂を見逃すと、後悔する。 それほどの物でもない気がするので、軽く眺めるだけにして、次。 その先、いよいよメインルートの、延々と続く階段のところに出ることになるんですが、まだ朝早い時間だと言うのに、そこそこの人出でありますなぁ。 中国人、韓国人の姿も多数。 とりあえず門のところまで行って、そこで引き返して、裏道に逸れて、下山しよう。 そういう算段なんですが、門の少し手前、横道にそれた辺りの紅葉が、うーん、まあまあ。 で、門のところでもそこそこ標高は稼げているようで、振り返って見ると、下界の眺めはなかなかでありますなぁ。 で、すっかり満足したところで、金刀比羅宮は以上。 で、 “裏参道” と思しき裏道に入り込んで、ズンズンと降りていったんですが、他に人は誰も歩いていないし、薄暗いし、陰気臭いし、遭難ですか、山本さん? 遭難ですよ、川崎さん。 そんな、ザ・ぼんちのネタみたいな状況になって来ちゃったので、諦めて途中で引き返しました。 紅葉のほうもさっぱりだったし、いやあ、無駄でしたなぁ。 ということで、中野うどん学校の前とかを通って、琴電の琴平駅まで歩いて、今回の散策は、おしまい。 で、GPSの軌跡は、こちら。

  【プチ琴平散策の軌跡】 (←Click Here!!)

 衛星の捉え具合が今ひとつだったようで、最初のほうは道から外れちゃってるし、写真の撮影位置にもかなり誤差が生じておりますが、それはそうと、これを見る限り、迷い込んだ裏道も、もうちょっと頑張っていたら図書館の辺りに出て、何とかなっていたような? ま、今さら別にどうだっていいんですが、で、門のところで標高140mくらい。 調べてみたら本殿で236m、奥社で450mなんだそうですが、先は長いっすなぁ。。。 途中でさっさと諦めて正解だったかと。 頑張って上ってみたところで、神社そのものは割と普通で、船のデカいプロペラだとか、堀江謙一クンのモルツマーメイド号なんかが展示してあるだけだしぃ。 堀江貴文 (ホリエモン) のパンツと木綿豆腐があるなら、ちょっと見てみたい気もするんですが、約3キロ、1時間弱。 ま、無難な散策でありましたな。 ということで、琴平は以上っす。 で、時間を遡って、初日の夜に行った まんのう公園 のイルミネーションについても簡単に触れておきましょう。 この公園は “まんのう池” という、ため息の出るような溜池を中心にした公園なんですが、冬にはイルミネーションをやってるぞ…と。 で、 こんなバス が出ているぞ…と。 宿に17時頃に迎えに来てくれて、19時頃には送り届けてくれるようで、なんて好都合な♪ ということで、早速、申し込んでみることにしました。 琴平花壇からの参加者は中年のオッサン&オバチャンのペアと、さば君の計3名。 平日ということもあって、ま、こんなもんっすかね? まんのう公園って、何だか慢性蓄膿症っぽくて、あまりヤングの受けはよくなさそうだしぃ。

 途中、何ヵ所か他の旅館に立ち寄って参加者をピックアップしていくんですが、クソ狭い道に入っていくので、対向車待ちで、なかなか先に進めなかったり、夕方の通勤時間帯で、けっこう道が混んでいたりで、なかなか目的地に辿り着けません。 途中からはヤングなペヤングなんかも乗り込んで来たりして、最終的には15名くらいになったんですが、こんな企画に一人で参加しているのは僕だけでありました。 やっぱりというか、当然というか。 でも、いいんだ、別に。 ちょっと写真を撮ってみたいだけだし、寂しくなんかないし、空しくもないし。 ・・・。 とまあそんなことで、17時45分頃になって、ようやく到着〜。 現地での滞在時間は1時間。 予定より少し遅れて、18時45分出発ということになりました。 宿の夕食は20時からということにして貰ったので、ちょっとくらい遅れても、余裕。 で、このイルミネーション、所詮は 「まんのう池」 だしぃ。 …というので、あまり多くは期待していなかったんですが、何せ地元には 「なばなの里」 という、日本でもトップレベルのイルミネーションがありますからね。 ま、行ったことは無いんっすけど。 田舎を馬鹿にしてやろう。 そんな思いがあったりもしたんですが、いざ、現地に足を踏み入れてみると、


< まんのう公園ウィンターファンタジー (その1) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 おお、凄ぇぇぇぇ! めっちゃ綺麗やんっ♪ 思っていたよりも規模が大きくて、普通にちゃんとしたイルミネーションでありました。 行ったことがないので比較は出来ないんですが、前を歩いていたペヤングの兄ちゃんが 「 “なばな” もこんな感じなん?」 と、ツレのギャルに問いかけていたりしたので、あるいは肩を並べるくらいの出来だったりするとか? で、写真のほうはアレです。 まずは “COOLPIX A900” という、さして高級でもないコンデジで撮った作品群。 シーンモードの 「夜景」 を設定するだけで、撮影時に自動連写合成技術が機能。手ブレやノイズを自動連写合成で低減するので、夜景もイルミネーションもくっきりキレイに撮影できます。 この機能が、いかほどのものなのか、半信半疑で試してみたんですが、普通に綺麗に撮れてしまっていて、何だかちょっと、悔しい。。。 ハイテク技術に頼るのって、何だかインチキしているみたいで、受け入れ難いものがあるんっすよねぇ。。。


< まんのう公園ウィンターファンタジー (その2) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 で、一方、こちらは、ちょっとお高い一眼レフ+開放f値1.4のレンズで撮ったもの。 何がなんでも絞り開放っ! …という、バカのひとつ覚えで頑張ってみたんですが、出来栄えのほうは今ひとつ芳しくなくて、うーん。。。 あれこれ試した結果、f3.5くらいまで絞ったほうが綺麗に撮れるんじゃね? そんな結論に達したんですが、あと、RAW現像も要注意。 ノイズを軽減させようという意図が裏目に出ちゃうのか、脳内画像よりも光の量が減って、めっちゃ地味な仕上がりになっちゃうような? いつもは使わない現像ソフトを駆使して、それっぽい感じにはしてみたんですが、手間を掛けさせやがって! 安いコンデジに、綺麗に夜景を撮れるモードとか、付けるなよ! そう、思わずにはいられませんが、ま、それはそうと、 “ひとりイルミ” って、実際に行ってみたら、ぜんぜんハードルは高くありませんな。 周囲は暗いので、誰も僕のことなんか見ちゃいないし、 「おお〜♪」 とか一人で感動しながら夢中でシャッターを切っていれば、孤独さを感じる暇もありません。 すっかり満足してバスに戻ると、そこでちょっと現実に引き戻されるんですが、この企画、参加して、大正解やったな♪ …と。

 ということで、帰路。 行きは琴平花壇が始発だったんですが、同じルートを戻るとなると、到着はいちばん最後になっちゃいますよね。 また、いろんな旅館に寄り道するとなると、無駄に時間が掛かって、ちょっとアレなんですが、…と思ったら、帰りも真っ先にウチの旅館に寄ってくれました。 15分くらいで着いてしまって、空いてさえいれば、意外と近いんですな、まんのう池。 ということで、軽く温泉に浸かって、遅めのディナータイム。 この辺りはまた、別の機会に詳しく書こうと思うんですが、飯を食っていたら、係のお姉さんに 「イルミネーション、どうでしたぁ?」 と聞かれて、ちょっと焦りました。 僕が “ひとりイルミ” に行ったという屈辱的な事実が、全旅館中に知れ渡ってるんかい。。。 「何か、ひとりでイルミに行ったみたいでぇ (笑) 、だからご飯は8時からなんだってぇ。」 そんなふうに噂が伝搬されたんでしょうなぁ。 ただ、お姉さんの口ぶりは、決して僕をバカにしたり、蔑んだり、憐れんだりしたものではなくて、単純に “まんのうイルミ” の様子を知りたかっただけのようでありまして、おそらく、旅館の人は誰も行ったことがなかったりするんでしょうな。 よさ気なら、ちょっと行ってみようかな? そんな興味で僕に尋ねたものと思われますが、「思ってたよりも、けっこう良かったっすよ!」 そう、お薦めしておいたので、今頃、まんのうを堪能しているのではなかろうかと思われますが、とまあそんなこんなで、この続きはまた、次回♪

 ということで、今日はタル・ファーローっす。  個人的に白人のジャズ・ギタリストには何の思い入れもなくて、何も期待はしてなかったりするんですが、コレクションが充実している振りをする為に、ま、一応は取り上げておこうかな…と。 そんなことを書いておきながら、前回のバーニー・ケッセルは大当たりだったので、今日のタルにもちょっとだけ期待していたりするんですが、とまあそんなことで、 『タル』 っす。 いいっすよね、タル。 カキフライには断然、タルタルっすよね。 小学生の頃、学校給食で集団食中毒があって、タルタルが犯人として疑われ、以来、タルタルを敬遠していたんですが、よくよく考えたら僕自身、まったく何の症状も出なかったので、忌避する必要もないな…と。 後に、タルタルは冤罪だったということになったので、尚更。 で、この 『タル』 という、シンプル極まりない名前のアルバムは、アレっす。 1956年に録音されたノーグランのソレっす。 ノーマン・グランツが主催するレーベルなので、ヴァーブの親戚筋みたいなものなのではなかろうかと。 編成のほうもギター、ピアノ、ベースという、これまたシンプル極まりないものなので、ごまかしが効かないんですが、美味しいっすよね、胡麻菓子。 あたり前田のセサミハイチとか。 サラミ味だと思って買ったのに、ゴマの味しかしなくて、詐欺じゃん! そう思わずにはいられませんでしたが、よく考えたらサラミハイチではなくて、セサミなので、ゴマ味で妥当かな…という気も。 で、面子としては変態系のピアノ&ヴァイブ奏者、エディ・コスタの参加が興味深いところなんですが、ここではピアノに専念しているようで、果たして、タルとどんな絡みを聞かせてくれるのか、期待に胸が膨らみますなぁ。 タルと タルト人 との絡み程にはアレかも知れませんが、とまあそんなことで、とりあえず演奏を聞いてみることにしましょうかぁ。

 選曲はスタンダードが中心なんですが、まずはロジャース=ハートの 「イズント・イット・ロマンチック?」  「ロマンチックじゃない?」 という、わりと素直な邦題で知られておりますが、ミディアム・テンポで、ま、そこそこロマンチックなんじゃね? そんな気がしないでもないテーマが演奏されております。 わりと淡々とした、担々麺好きの担任。 そんな感じで演奏が進んでいくんですが、よくよく聞くとタルくんのソロは、それなりにテクニシャンな気がしないでもなくて、で、その後、コスタのピアノと、ヴィニー・ヴァークのベース・ソロがたっぷりフィーチャーされる…と。 あまりにもたっぷり過ぎて、途中で飽きてきちゃうレベルなんですが、その後はギターとピアノの絡みでそこそこ盛り上がって、でもって、テーマに戻って、おしまい。 淡々と、クソ長かったな。 そういうアレだったりしたんですが、演奏時間を見たら10分を超えていて、初っ端から、ちょっとした精神的苦痛を感じさせられました。 僕の持ってるCDはオマケが大量に入っていて、全部で15曲もあったりするんですが、この先、どうすんねん?

 ま、正規の8曲以外は端から聞く気もなかったりするんですが、で、次。  「ゼア・イズ・ノー・グレーター・ラブ」 。 こんなグレた愛は他にはない。 そんな状況を歌ったナンバーなんですが、不良青少年の不純異性交遊? 良くないっすよね、不良って。 良い不良とか、矛盾があり過ぎるので、良くないのも、やむを得ないところではあるんですが、曲そのものは普通に良かったりします。 で、演奏のほうはというと、ミディアム・ファストで、軽快な仕上がりであるな…と。 タルのソロも、概ね良好であるな…と。 続くコスタのピアノはさほど先鋭的ではなくて、オーソドックスに普通にブルーだったりするので、人によっては物足りなく感じるかも知れませんが、超保守派の僕としては、これくらいが適切であるな…と。 で、その後、ベースのソロがあって、ギターとピアノとの短い絡みがあって、でもって、テーマに戻って、おしまい。 4分弱という適度な短さだったりして、ま、妥当かな…と。

 で、次。  「ハウ・アバウト・ユー」 。 小唄小唄した小粋な仕上がりだったりして、で、次。 早くも超手抜きモードに入りつつありますが、何というか、全般的に心に響いてくるものがなくて、僕の口には合わないな…と。 とってもお上手なギターだと思います。 おしまい。 それくらいしか書くことがなかったりするんですが、コスタのピアノは悪くないんっすけどねぇ。。。 ということで、 「エニシング・ゴーズ」 。 コール・ポーターのペンによる軽快なナンバーでありますな。 かなり速めのテンポでテーマが演奏されるんですが、ギターとピアノの絡みが、なかなかに辛味大根であるな…と。 あまり好きではなかったりするんですけどね、辛味大根。 辛いしー。 で、ここでのタルのソロは、テクニシャンぶりが遺憾なく発揮されていて、いかんな。 …ということもなく、とってもいいんじゃね? そんな気がしないでもありません。 コスタの、知的なのにグイグイ。 そんな特異なスタイルも満喫出来て、ベースのソロも楽しめて、最後はギターとピアノの絡みで大いに盛り上がって、でもって、テーマに戻って、おしまい。 ちょっと、凄ぇぇぇ! そんな気がする、なかなかの出来でありました。

 で、次。  「イエスタデイズ」 。 これもちょっと、凄ぇぇぇぇ! そんな仕上がりになっているんですが、 “甘さ” を微塵も感じさせない、玉ネギのみじん切りのような癖のあるアレンジ。 で、コスタのピアノが半端なくイッちゃってます。 他人様の書いたこのアルバムのレビューを見ると、 「イエスタデイズ」 のコスタのピアノが、凄ぇぇぇ! そんな見解で一致しているんですが、確かに。 タルの超絶技巧的なソロも含めて、本作の白眉と言えるよね。 そう、ハクビシンが絶賛しておりましたが、僕もこのジャコウネコ科の動物の意見に賛成です。 ということで、ここでピークを迎えてしまった以上、あとは落ちていく一方なので、適当に片づけちゃいましょう。 6曲目、 「ユー・ドント・ノウ・ホワット・ラブ・イズ」 。 「恋とはどんなものでしょう」 、もしくは 「恋とはどんなものかしら」 。 そんなふうに、オカマ口調で語られるのが通例なんですが、東京都港区に本拠を置く自動車用照明部品、航空機部品メーカーっすよね。 …って、それは小糸製作所。 恋とはちょっと違うんですが、このところずっと賑やかな演奏が続いているので、ここらあたりでひとつ、しっとり系のバラードを聞いてみたいな。 そんな要求に応えてくれる仕上がりとなっております。 前曲とは打って変わって、コスタも安らぎに満ち溢れたスタイルで勝負していて、ま、悪くないっすな。

 ということで、次。  「チャックレス」 はクラーク・テリーのオリジナル。 本作で唯一、スタンダードではない選曲だったりするんですが、何というか、言葉で説明するのが難しい作風でありますな。 わりと複雑で知的なセンスを感じさせるんですが、けっして小難しくはなくて、適度にお洒落で、スインギーで、素でインキン。 テーマの後、すぐピアノのソロが出てくるところも、いい変化球だと思うし、そのコスタのプレイが絶好調だったりするし、タルくんの樽生なソロも、この上なく、まじかる タルるートくん。 ということで、ラストっす。  「ブロードウェイ」 。 調子のいいナンバーで、銚子市民も納得。 ということで、今日のところは、以上っす。

【総合評価】 終盤の解説のヤル気のなさが半端なかったんっすが、何というか、全般的に心に響いてくるものがなくて、僕の口には合わないな…と。 そういうアレだったりするので、ま、しょうがないよね…と。 ケレン味とか、俗受けとか、そういった物に期待すると、面白味を感じないかも知れませんが、じっくりと演奏に耳を傾ければ、けっこう凄いことを演ってんじゃね? そんな気がしないでもなくて、通の人にはウケるかも知れませんな。 痛風の人は、痛みを感じるだけかも知れませんけど。 …といった、そんな1枚なのでありました。


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