EXIT (MUSE)

PAT MARTINO (1976/2/10)

EXIT


【パーソネル】

PAT MARTINO (g) GIL GOLDSTEIN (p) RICHARD DAVIS (b) JABALI BILLY HART (ds)
【収録曲】

(01-03) EXIT / COME SUNDAY / THREE BASE HIT
(04-06) DAYS OF WINE AND ROSES / BLUE BOSSA / I REMEMBER CLIFFORD
【解説】 ( 2017年01月08日更新 / 連載 1,240回 )

 新年、明けましておめでとうございます。 これを書いている1月3日現在、新年は無事に明けたんですが、で、 前回 予告した通り、僕は今、大阪に来ております。 あれからちょっと気が変わって、関西国際空港と、対岸の “りんくうの湯” と、 “1人しゃぶしゃぶ” の店は取りやめて、行き先を天王寺だけに絞ることにしたんですが、飛行機を見られるエリアへはバスで移動しなければならなかったりして、意外と面倒みたいなんっすよね、関空。 大阪市内からだと往復するだけで1時間半くらい余計に掛かっちゃうし、そこまでして民間の飛行機を見たくもねえな…と。 民間の機より、チンパンのジーのほうが、いいんじゃね? そんな気がしないでもないので、午前中は天王寺動物園に行って類人猿の類とかを見ることにして、で、午後はバリに籠もることにしました。 ホテルのデイユースプランを探していて、見つけたんっすよね、 ここ 。 バリバリにバリっぽくて、かなり怪しげではあるんですが、24時間利用出来る ルームサービス がめっちゃ充実しているみたいなので、昼飯の部と入浴の部を、ここで賄っちゃおうかと。 大浴場はないので、そこまで大きく欲情は出来ないかも知れませんが、部屋風呂は便所と切り離されていて、割とゆったりしているみたいだし、ジェットバスも完備されていて、ほんのちょっとだけプチリゾート気分が味わえるんじゃね? そんな気がしないでもありません。 デイユースは12時〜15時までと、18時までの2種類があって、当初は15時までここで飯、風呂、昼寝、その後、あべのハルカスの展望台で夕日を眺めて、その後、一人しゃぶしゃぶの店で夕食。 そんなプランを考えていたんですが、滞在時間が3時間では、ちょっと勿体ないかな? そんな気がしてきたので、18時まで粘ることにして。 で、夕食は同じホテルの中にある ここ を押さえることにしました。 グリル料理っすかぁ。 美味しそうっすよね。 元旦は家でステーキを焼いて食うことになっているので、今回、鉄板焼きはパス。 そんなふうに公言していたんですが、前言撤回。 えーい、また焼いた肉を食ってやるぅ!

< 新世界&天王寺公園 (その1) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 ということで、天王寺に到着〜。 まずは、ほど近い “新世界” を散策してみることにしたんですが、通天閣があったり、串カツ屋があったりする、そういったエリアでありますな。 カニ道楽やグリコの看板がある道頓堀と並ぶ、コテコテの大阪を満喫出来るスポットとして人気なんですが、で、実際に行ってみたら、ちょっと微妙…。 ぶっちゃけ、通天閣や串カツ屋があるだけで、特に観光するようなスポットではないような気も…。 串カツはそれなりに美味しそうではあるんですが、バリバリなホテルのルームサービスにもあるみたいなので、そっちで食えばいいし、ハルカスが出来た今となっては、通天閣もわざわざ登って展望するまでもなさそうだし。 15分ほど徘徊した結果、それで十分に納得しちゃったんですが、こりゃ昼まで、めっちゃ時間が余りまくりの予感でありますなぁ。。。 仕方がないので 動物園 でも覗いてみますかね? 類人猿の類とかを見ても、さほど盛り上がらないような気もするんですが、ま、時間潰しにはなろうかと。 近接して 慶沢園 というのもあるようなんですが、個人的にはこっちのほうがソソられるものがありますな。 庭とか、けっこう好きなんっすよね。 庭と、ニワトリと、ワニ。 この3つの中では、ニワトリがいちばん美味しそうなんですが、ワニもニワトリみたいな味らしいっすな。 となると、ニワトリ ≧ ワニ >>>>>>>>> ニワ。 そういった図式が成り立ちそうなんですが、ニワ、ぜんぜん大したことないじゃん。 小学生の頃は “天才ニワくん” とか呼ばれていたんですが、性格にちょっと難アリな少年だったりしましたからなぁ。 で、一方、ワニと言えば、和仁さんという名字の人がいたりしましたが、漢字にすると、至って平和で 任侠なキャラっぽい雰囲気だったりしますな、和仁 (ワニ) さん。

 とまあそんなこんなで、動物園に到着〜。 ま、普通に動物の園であるな。 そんな感じだったりして、それ以上でも、それ以下でもなくて、普通。 ニワトリやワニがいたかどうかは記憶に無いんですが、いたところで別に嬉しくもないし、いなかったところで別に悔しくもないし。 で、何がいたのかというと、まずは類人猿の類い。 めっちゃダラけてました。 で、続いてはアシカ。 めっちゃ咆哮していました。 めっちゃ奉公しているのなら社会の役に立つんですが、咆哮しているだけでは無駄にうるさいだけだし、ここのアシカはショーをするわけではないので、アシカのショーや、明日のジョーみたいに盛り上がるワケでもないし、とまあそんなことで、次。


< 天王寺公園 (その2) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 シロクマ。 この動物園でいちばんの人気者。 そんな噂を耳にしたことがあるんですが、ググってみたら、2016年6月10日、大阪市天王寺区の天王寺動物園の人気者、ホッキョクグマの 「バフィン」 「モモ」 の母娘 が11日午後1時半で展示を終了。13日に静岡県の浜松市動物園へ引っ越しをする。 そんな記事が出てきました。 ということは、この日、僕が見たのは、単なる不人気なシロクマだったとか? ま、それなりにオモチャにじゃれついたりして、不人気は不人気なりに頑張っている風情ではあったんっすけど。 何でもいいけど、 「バフィン」 って、マフィンと馬糞のハイブリッドみたいな名前で、美味しいんだか、ウンコ臭いんだか、微妙なネーミングでありますなぁ。。。 ということで、次。 こちらも熊の類いで、マレーグマ。 円山動物園でマレーグマのウッチーちゃん (30歳以上♀) がウメキチ (5歳♂) に暴行されて、お亡くなりになったという痛ましい事件がありましたが、ここの2頭は ここ を見る限り、平穏無事に暮らしているようでありますな。 ああ、いちばん最後に、めっちゃ不健全な写真が…。 よい子のみんなは、ただちにリンク先から立ち去らなければなりませんが、天王寺動物園でマレーグマ脱走? そんな動画もありますな。 ほれ 。 あー、めっちゃ脱走してるやんっ! 園内を歩き回ってるやんっ! いくら温厚なマレーグマとは言え、腐ってもクマ。 危険やんっ!

 ということで、次。 ヌートリア。 わざわざ天王寺くんだりまで行かなくても、大垣や養老あたりの川に普通に棲息しているし、個人的には、排水機場の除塵機に巻き上げられて腐乱した死体のイメージが…。 どこかでネタにしたと思うんっすが、えーと、 ここ っすな。 非常に残酷な記述が見られるので、動物好きのよい子は下手にクリックしないほうが賢明ではないかと思うんですが、この死体蹂躙事件のお陰で、ヌートリア = グロというイメージが…。 が、生きて、餌を囓っている姿は、めっちゃ可愛い♪ 今日のご飯は食パンとニンジンでありますかぁ。 齧歯類だけに、立派な歯をしているというのを、僕は死体の観察によって知ることが出来たんですが、めっちゃ黄色いんっすよね、ヌートリアの歯。 ホワイトアンドホワイトで、歯、磨けよ! そう言いたくなっちゃいますが、ということで、次。 慶沢園。 池の周りをぐるっと歩いて回れるようになっていて、いかにも池泉回遊式庭園であるな。 そういうアレで、悪くはなかったんですが、特別に秀でて、凄ぇぇぇ! …という程でもなくて、うーん、まあまあ。 ということで、新世界〜天王寺公園の散策は、以上っす。 で、散策の軌跡は、こちら。

  【新世界&天王寺公園の散策軌跡】 (←Click Here!!)

 天王寺駅から新世界まで、ちょっと離れているのが災いして、総歩行距離は5.3キロ。 得られるものがさほど多くはないのに、無駄に疲れたりして、ぶっちゃけ、失敗企画であったな。 そんな気がしないでもなくて、でもまあ、この日のメインは午後からのバリバリにバリなホテルと、あべのハルカスだしぃ! そう、自分に言い聞かせて慰めないと、ちょっとやりきれなかったりするんですが、ということで、バリバリに到着〜。

お部屋の様子 (その1)♪ お部屋の様子 (その2)♪ 風呂場♪


 このホテルの普通の部屋は、めっちゃ狭い。 そんなクチコミをよく目にしたので、奮発して “デラックス” にしました。 ツインベッドとキングベッドの2つのタイプがあるんですが、今回はキングで王様気分♪ 広さは32平米なんっすが、その半分が風呂と便所と洗面所に割り振られているので、居住スペースは意外と狭いっす。 天蓋付ベッドで、リゾート気分♪ …と、前向きに捉えることも出来るんですが、こんなところに一人で泊まってもなぁ。。。 そんな空しさが全開だったりして、うーん、バリバリ♪ で、早速、めっちゃ楽しみにしていたルームサービスを頼んでみることにしました。 メニューは既に決めてあって、ナシゴレンと、大阪名物・串揚げ盛り合わせ。 豚バラ、うずら、かぼちゃ、れんこん、海老、ささみ大葉が盛り合わされていて、723円 (税抜) っ♪ 新世界の串カツは1本 80〜100円がデフォなので、1本当たり103.3円 (税別) は、ホテルのルームサービスとしては、ま、適正価格かと。 電話ではなく、テレビのリモコン操作で注文するというシステムも、超コミュ障な僕には嬉しい限り。 ま、思ったよりも面倒だったんすけどね、これ。 タブレットのタッチパネルと違って、いちいちリモコンでカーソルを動かして、決定ボタンとかを押さなければならないしぃ。 ま、それはそれでいいとして、んーと、 「串揚げ盛り合わせ」 が見当たらないような? というか、 “大阪限定メニュー” というグループそのものがメニュー画面にありません。 お正月なのでメニューが限定されているのか、あるいは、端からヤル気がなかったりするのか。 1週間くらい前から、気分はすっかり串カツだったので、これはかなりの誤算でありますなぁ。。。 仕方が無いので、えーい、肉を食ってやるぅ! …ということで、 “イベリコ豚の中落ちカルビグリル” というのを注文。 元旦は家でステーキを焼いて食うことになっているので、今回、鉄板焼きはパス。 そんなふうに公言していたんですが、前言撤回して、晩飯は肉グリル。 そう、心に決めたのに、昼もまた、肉グリル。 とまあそんなこんなで、注文の品、到着〜。

ランチ@ルームサービス♪


 串カツが食えなかった悲しみのあまり、ナシゴレンの写真がボケちゃったんですが、涙で僕の視線がぼやけたものと思って頂ければよろしいかと。 しかし何ですなぁ。 ナシゴレンというのは初めて食べたんですが、何というか、普通に “焼き飯” っすなぁ。 もっと味付けがインドネシアなのかと思ったら、さほどでもなくて、普通にチャーハンっぽいテイストだったんですが、付け合わせの得体の知れない食い物のほうは、必要以上にエスニックだったんっすけど。 で、もうひとつの、イベリコ豚の中落ちカルビグリル。 お好みでレモンやヤンニョンと一緒にどうぞ。 そう書かれていたので、とりあえずヤンニョンってみたんですが、これが今ひとつ僕のお好みには合わなくて、うーん…。 エスニックより、エースコックのほうが僕の口には合う気がするんですが、新世界で串カツを食えばよかった! …というのが本日の結論でありまして、で、この続きはまた、次回♪

 とまあそんなことで、今日はパット・マルティーノっす。 前回紹介したパット・メセニーと並ぶ、 “世界3大・パット” の一人なんですが、残りのひとつが 「パッとサイデリア」 なのは、お約束っすよね。 潰れちゃったみたいですけどね、新興産業。 正確には 「パッ!とさいでりあ」 と書くようで、姉妹品に 「パッ!とやねでりあ」 というのもあったんですが、こちらのほうはパッとしませんでしたな。 語呂が悪過ぎるので当然ではないかと思うんですが、とまあそんなことで、今日はパット・マルティーノの 『イグジット』 というアルバムを取り上げてみたいと思います。 この人は斬新で前衛的なスタイルが持ち味で、ややもすれば、意味不明な精神的苦行。 そういった世界に陥りがちなんっすが、これはアレです。 ギター、ピアノ、ベース、ドラムスという、シンプルなカルテット編成。 ピアノがギル・ゴールドスタインという、個人的によく知らない人だったりするのが懸念材料なんですが、 「酒とバラの日々」 「ブルー・ボッサ」 「アイ・リメンバー・クリフォード」 といった、日本人にはお馴染み、もしくは大人気な演目が並んでいるのは、期待が持てるところ。 とまあそんなことで、では演奏を聞いてみることにしましょうかぁ。

 1曲目、 「イグジット」 。 「出口」 っすな。 パットのタイトル曲は、リチャードの地味な戦闘準備命令で始まります。 パットとビリー、そして最後にギルが非常待機に呼応して、今にも始まりそうな戦闘に備えます。 ビリーの軽いカウントがあって、バンドが離陸します。 先頭を行くのはパット、痛烈なテンポになっても慎重にピックしながら進路を進んでいきます。 しかしながら、ふたりのやりとりは激しく…、これこそがグループのインプロヴィゼーションです。 サインを確認するようにプレイヤー同士がしばしば目を合わせる姿が思い浮かび…うんぬん。 そう、原文ライナーの日本語訳に書かれているようなアレが展開されるですが、途中で書き写すのが面倒になっちゃう、下手くそな日本語でありますな。 で、これを読んで何となく分かるように、これはアレっす。 集団的即興演奏 (コレクティブ・インプロヴィゼーション) っす。  “出口” を探して全員で模索しているような、ヘイヘイホーで与作しているような、そういうアレだったりするんですが、高齢苦恥部淫風呂靡税収。 漢字で書くと何となく、国庫が潤いそうっすよね。 いや、最後の “税収” のところだけなんっすけど。 前半は何やらマニアックなプレイを連想させるものがあるんですが、小難しくて、ワケが分からなくて、冒頭から、大ハズレの予感が…。 ちなみに文中のリチャードはベース弾きのウイリアムスで、ビリーはタイコ叩きのジャバリ・ビリー・ハートの事でありますな。 太巻き寿司に入っている干瓢と同じくらい、論評に値しない。 そんな気がしないでもないので、さっさと次に行っちゃいましょう。

 ということで、2曲目、 「カム・サンデイ」 。 日曜日がやってくる。嬉しいなったら、嬉しいな♪ そんなウキウキ感を表した荒鷲 (←相撲取りの一種) 。 そういったアレだったりするんですが、曲そのものは陰鬱なバラードでありますな。 週休2日制だと、やってきてくれて嬉しいのは土曜日であって、日曜日は、特に夕方以降になると、明日からまた仕事 (もしくは学校) かぁ…。 というので、ブルーな気分になっちゃいますよね。 いわゆる “サザエさんシンドローム” という奴なんっすが、心が荒んで、 「タラヲ氏ね」 とか、そんな言葉が飛び交ったりしますよね。 歩くときの “ポテポテ” という擬音が鬱陶しいんじゃあああ! …という、そんな貴方には こちら 。 え、こんなんだったっけ? 僕が頭の中に描いていたのと、ちょっと違っていたんですが、で、演奏のほうはアレです。 しみじみとしたバラードで、小難しいところもなく、素直に楽しめる、そんな仕上がりになっていたりします。 特に、懸念されていた何とかスタイン君のピアノがこの上なくリリカルだったりして、秀逸。 秀でて、真っ平らっすよね、舞の海秀平。 この、元相撲取りの一種も、ちょっとウザいキャラだったりして、日曜日の夕方に解説者として出てきたりすると、うるせぇんだよ、このグルコサミン! …とか言いたくなっちゃうんですが、とまあそんなこんなで、次。 パッ・マルくんのオリジナルで、 「スリー・ベース・ヒット」 。 「ワン・ベース・ヒット」 と 「ツー・ベース・ヒット」 を覚えていますか? そう、原文ライナーの日本語訳で問い掛けられたりするんですが、 「愛、覚えていますか?」 は名曲っすよねー。 飯島真理っすよね。 飯島と言えば、飯島愛、覚えていますか?  可愛かずみ、桃井望と並ぶ “世界3大・すけべ女優の不審死” に数えられておりますが、で、演奏のほうはというと、ビーバップの精神が活きていて、爆発する。 そういう仕上がりだったりしております。 なかなかにキャッチーなメロディーを持った佳曲でありまして、で、ソロではパッくんのテクニシャンぶりが遺憾なく発揮されたホッケ。 そういうアレだったりして、で、ピアノの何とかスタイン君も、溌剌としたカツレツ。 そんなプレイを披露してくれていて、秀逸です。 終盤はギターとドラムスの絡みで大いに盛り上がって、でもって、テーマに戻って、おしまい。 十分に三塁打であるな。 そう、納得のいく1曲でありました。

 で、ここから後半っす。 日本人にはお馴染み、もしくは大人気な演目が3つ並んでいて、大当たりの予感しかなかったりするんですが、まず手始めは 「デイズ・オブ・ワイン・アンド・ローゼス」 。 日本名、 「酒とバラの日々」 、通称 “酒バラ” でありますな。 豚バラと違って、僕はこの曲がさほど好きではなかったりするんですが、酒とバラと言えば、酒鬼薔薇聖斗(さかきばらせいと)。 しかしまあ、見事なまでに厨二っぽい漢字ばかりをチョイスしたものでありますな。 ま、実際、中2くらいの少年だったんですが、リラックスした 「酒とバラの日々」 。 パットはミディアム・テンポでメロディーをプレイしてから、シフト・チェンジします。 テンポは同じままですが、パットはそのソロの大部分において、敢えて倍の速さでプレイしています。 ギルはパットが創り出した創意の高レベルを維持しながら、テンポを守ります。 そういったアレが展開されていて、いやあ、悪くないっすなぁ。 ジャズに名曲はない、ただ名演奏があるのみ。 そんな陳腐な言葉が思い出される、新婦スーパー農道。 そういったアレでありますな。 富山にあるんっすよね、新婦スーパー農道。 農家に嫁入りした若妻が頑張ってトラクターで爆走している風情が感じられて、なかなか趣深いっすよね。 ま、実態は旧新川郡 (にいかわぐん) と旧婦負郡 (ねいぐん) をつないでいるスーパーな農道というだけの話なんっすけど。

 ということで、次。 ケニー・ドーハムの軽快な 「ブルー・ボッサ」 は明るいラテン色の楽天的なテンポの曲です。 パットとギルは心の赴くままに演奏、そしてパットとビリーは8小節を元気よくやり取りしながらエンディングに向かいます。 そう、原文ライナーにあるようなアレなんですが、心の中に思い描いていたよりも、ちょっぴり速めの楽天的なテンポで料理されております。 短く、シンプルなテーマに続いて、パットが心の赴くままにソロを披露して、続いてギルも心の赴くままなプレイを展開して、でもって、最後はギターとドラムスの8小節交換で、好感の持てる盛り上がりを見せて、でもって、テーマに戻って、おしまい。 飾り気のないオーソドックスなアレンジで、分かりやすくて、よかった。 そのように評価していいのではなかろうかと。 ということで、ラストっす。 この感動的で鼓舞的なプログラムは、ベニー・ゴルソンの名曲 「アイ・リメンバー・クリフォード」 で、アルバムにふさわしい静かな幕引きとなります。 そういうアレだったりするんですが、大切ですよね、幕引き。 寒い日は、股引 (ももひき) のほうが大切なんじゃね? そんな気がしないでもないんですが、風俗街ではポン引きが大切だったりするし、一言で “ひき” と言っても、悲喜こもごもでありますなぁ。 で、演奏のほうはというと、オープニングとクロージングのテーマはパットとリチャードのふたりだけで穏やかに処理されています。 その間に起こるのは感性のプレイです。 パットは優しく、懐かしそうな感じです。 ギルは始めのうちはいくらかソフト目のブルース調で、それから流れ続けるリリカルなカスケードへと移ります。 上品な噴水ではなく、勢いのある早瀬です。 そういったアレだったりするんですが、今、めっちゃ勢いがあるみたいですな、早瀬あや。 レースクイーン・オブ・ザ・イヤーっすか。 個人的にはそんなものより、メイクイーン・オブ・ザ・芋のほうが好きだったりするんですが、イモ界の最高傑作っすよね、ありゃ。 伊達に “5月の女王” を名乗っているワケじゃねーな。 そう、思わずにはいられませんが、そう、思っているうちに演奏のほうはテーマに戻っていて、とまあそんなことで、今日のところは以上っす。

【総合評価】 冒頭の無駄にチャレンジャーな集団的即興演奏さえ乗り切ってしまえば、あとはウハウハ♪ パッ・マルくんにしては、分かりやすくて聞きやすい作風に仕上がっていて、保守派の僕には、超オススメ☆


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