BLACK ORPHEUS (VENUS)

JACOB FISCHER (2013/6/22,23)

BLACK ORPHEUS


【パーソネル】

JACOB FISCHER (g) MARTIN WIND (b) DUDUKA DaFONSECA (p)
【収録曲】

(01-03) GENTLE RAIN / SMALL TEARDROP / TRISTE
(04-06) HOW INSENSITIVE / SONHO CARIOCA / ONCE I LOVED
(07-09) ASSANHADO / BLACK ORPHEUS / BOLE-BOLE
(10-12) DESAFINADO / DOCE DE COCO / THIS HAPPY MADNESS

【解説】 ( 2017年01月22日更新 / 連載 1,242回 )

 事務の王様、キングジムが満を持して発表した意欲的なパソコン、 ポータブック が、製造終了になっちゃいましたなぁ。 ま、ぜんぜん売れなかったから仕方ないところではあるんですが、個人的にはけっこう気に入って、いつも愛用しているだけに、ちょっと残念。 いや、マジで。 今日のこの原稿も、意地でもコレで書いてやるぅ! …と、意固地になっている昨今でありますが、クルマの中でも快適に使えるように、作業環境を整えました。 ほれ。

社有車内オフィス状況♪

 これで、勤務時間中でも、 『塩通』 の原稿が書け…いや、仕事の書類を作成出来るねっ♪ たまりにたまっているんっすよね、5月頃にやった点検の報告書とか。 その時期はめっちゃ暇だったので、その気になればすぐに片付けることは出来た筈なんですが、でもまあ、工期は3月の末まであるし、気が向いた時にやればいっかぁ…と。 で、その後、一度も気の向くことがないまま、本日に至った次第でありますが、でも、もう大丈夫だよ! 今、この瞬間、めっちゃ気が向いてるよ! ヤル気、満々だよ! ただ、今はこの原稿を片付けるのが先決っすよね。 先決、献血、半ケツ。 この3つ中では、最後がいちばんソソられるものがあるんですが、えーと、どれどれ。 「半ケツ」 で、画像検索…っと。 おお、これはこれは♪ …とか、余計なことをやっていると、なかなか原稿が先に進まないので、その点、物書きだけに集中せざるを得ない 「ポメラ」 のほうがいいかと思うんですが、最新の機種だと、35,907円くらいなんっすな。 2万円台で投げ売られている “ぽたるん” のほうが、いいじゃん! で、車内オフィスの構成要素はというと、まずは手始めに、デスク。  これ っす。 品切れになっちゃったようですが、探せば、まだ似たようなのはあるのではなかろうかと。 ハンドルに引っ掛けるだけのシンプルな構造で、使わない時に場所を取らないのが、いいな♪ そんな理由でコレを愛用しているんですが、その分、重い物には耐えられそうにもない、なんとも儚げな風情が感じられます。 保護本能をくすぐられて、たまらんっ♪ 伊右衛門ペットボトル500mlくらいなら大丈夫なんですが、大五郎ペットボトル4000mlだと、ちょっとヤバいかも? ま、そんなものを社有車に持ち込む時点でかなりヤバいので、大五郎の重みに耐えられなくても、特に支障は無いんっすけど。 ちなみに僕は、車の中でたまに 「私鉄沿線」 や 「むさし野詩人」 を熱唱したりするんですが、今のところ、テーブルが野口五郎の重みに耐えかねて壊れるといった被害も出ていないようです。 あの時、僕が殴ったら〜、あなたはついて来たろうか〜、おい、鬼太郎♪ 最後に目玉親父の物真似を入れるところまでが、デフォ。

 で、これ、ノートパソコンを置くだけなら問題はないんですが、マウスを操作する場所がないのが、ちょっと不便。 ポータブックには、自称 “操作性に優れた光学式フィンガーマウス” というのが付いているんですが、これで操作せぇと言われても、ちょっと困るレベルの操作性だったりするので、外付マウスは必須。 USBポートが1つしかないので、Bluetoothマウスを新調したんですが、SDメモリーカードスロットも、カードが外にはみ出す仕様で、めっちゃ評判が悪かったりするので、 これ を買って。 本体そのものは投げ売りでも、周辺機器に余計な金を使わせてくれますなぁ。。。 で、マウスをBluetooth式にしても、操作場所に困る問題は何も解決されないんですが、いろいろと調べた結果、 こんなの を発見したので、試しに購入してみました。 思ってたよりも、ずっとしっかりした造りだったりして、ハンドルに引っ掛けるだけの “ヘナヘナ机もどき” には分不相応なんっすが、これを付けることによってマウスの操作性が飛躍的に向上。 イケるやんっ♪ その分、使わない時に場所を取らないという利点は壊滅しちゃいましたが、使用時に利便なのと、使用中の便所を前に下痢便なのとを比べたら、前者のほうが断然、イイっすよね。 後者はあまりにも救いがなさ過ぎるんっすが、えーと、 「下痢 便所」 で、画像検索…っと。 あああ。 見るんじゃなかった。。。 そう、後悔せずにはいられないので、みんなにはあまりオススメしませんが、 「ワカメ、なぞの腹痛」 って、こんなのテレビで放送されたんっすかね? な、ワケ、ないっすよね。 コラっすな。 で、 「日本一辛い黄金一味仕込みのビーフカレー・辛口」 の画像も、勘弁して欲しいっすなぁ。。。 何でもいいけど、 「日本一辛い黄金一味仕込みのビーフカレー・甘口」 とかもあるんか? …というのが、ちょっと気になったりしたんですが、で、何の話でしたっけ? マウステーブルを付けたら、利便性が向上した。 そういうアレでしたな。 向上したあまり、原稿…、いや、仕事のほうもグングンと進んで、ふと気が付けば、車の外は夕暮れ。 暗くなってくるとキーボードが見えなくて、駄目っすな。 ブラインドタッチとか、無理だしぃ。 いや、ポータブックのキーボードがどうのこうのという話ではなく、僕の実力が。 基本、指1本しか使いませんからね。 バド・パウエルの流れを汲むシングルトーンが、とっても魅力的♪

 ということで、 こいつ を買いました。 暗いと不平を言うよりも、進んで灯りを付けましょう。 ケラー氏のモットーっすよね。 誰や、それ? …というのは僕もよく分からないんですが、海星高校のキリスト教倫理という教科の教科書に載っていました。 僕はこの科目の試験で2期連続で100点を取って、 “キリ倫の鬼” と呼ばれたりしたんですが、次の試験では1問間違えてしまって、3連覇というのは難しいものであるなぁ。 そう、クラスメイトを嘆息させたものでありますが 嘆息と言えば、野口五郎は “短足” が売りでありましたなぁ。 中部日本放送の 『どんぐり音楽会』 に出演し、ザ・ワイルド・ワンズの「青空のある限り」を歌い1位となる。 おお、さすがは岐阜県美濃市の出身。  『天才クイズ』 と並ぶ、東海地方に住む少年少女の憧れのテレビ番組でありました。 当初は演歌歌手としてシングル曲 「博多みれん」 で15歳2か月の若さでデビュー。 キャッチフレーズは 「青い木の芽の、はだざわり」 で売り出した。 青い木の芽のwwwwww、はだざわりwwwwwwwww。 真面目に売り出す気、あるんか? そう、思わずにはいられませんが、で、このライト、思ってたよりも、ずっとしっかりした造りで、 “ヘナヘナ机もどき” には分不相応パート2。 使わない時は、どんどん邪魔になってきちゃいますなぁ。。。 2段階調光でお好みの明るさを調節していただけるんっすが、暗いほうでぜんぜん、大丈夫。 狭い車内に引き籠もって、暗いライトの下、変態マシンのキーボードを指1本でポチポチしていると、 「ふへへへへへ♪」 という引き攣った笑いが自然と湧いてきて、楽しい☆ ただ、このライト、あまりにも大仰な気がして、ちょっとアレなので、近所のミスタートンカチで、もっとライトな感じのライトを買って、取り付けてみることにしました。

ライトなライト装着状況♪

 蛍光灯っぽい見た目なんですが、両側にLEDが仕込まれているようで、薄ぼんやりと明るくなります。 常時点灯とセンサーモードがあって、人が近づくと点灯するという使い方も出来ます。 狭い車内に引き籠もって、指1本で 「ふへへへへへ♪」 している姿を人に見られたくはないので、こいつを車の外に貼り付けておいて、接近警報みたいに使うというのもアリかも知れませんな。 他人から見れば、余計に怪しいだけなような気もするんですけど。 で、これは乾電池式だからいいとして、USBライトのほうの電源はどうするつもりだったのかというと、外付けバッテリーで、何とかしちゃおうと。 “ぽたるん” は2.0A出力のmicroUSBで充電出来るので、これ用に新規購入することにしたんですが、楽天市場で探して、モバイルバッテリー ポケモンGO 最適 iPhone 人気 スマホ 対応 スマホ充電器 薄型 20000mAh 大容量おしゃれ APLUSデザインイン ジャパン 「年末セール」 というのをポチってみました。 年末セールなので、既に当該商品は抹消されておりましたが、えーと、 これ と同等のやつ。 このシンプルなデザインに “おしゃれ APLUSデザインイン(?)” とやらを追加して、付加価値を高めてくれちゃっております。 画像のキャッシュだけ残っていたんですが、 こんな感じ 。 容量が12000mAhとなっておりますが、実物は20000mAhで、いいんっすよね? LED照明機能も付いていて、電源スイッチを2回短押しすると照明ライトが点灯します。 そのように書いてあったので、何度も試してみたんですが、残量を示す4つのインジケーターしか点灯しなくて、うーん…。 ま、こんな機能、無くてもぜんぜん困らないんですが、何だかちょっと悔しいっす。 同じような商品で、電源スイッチを3秒長押しするとライトが点くと書かれたものもあったので、物は試しにやってみたら、ピカー。 おおっ、点いたっ♪ どうやら、製造時期によって、2つのタイプがあるようですな。 マウスのダブルクリックがどうしても出来ないオッサンが、電源スイッチを2回短押しとか、無理やろ! そう、文句を言ってきて、いちいちウザいので、マイナーチェンジしたのかも知れませんな。 ま、ライトが点灯したら点灯したで、別にこんな機能、無くてもぜんぜん困らないな。 その思いに特に変化は無かったんですが、ま、いざという時には役に立つこともあるかも? で、僕はこいつにちょっとだけ、変更を加えてみました。

モバイルバッテリー改♪

 黒いシートを切って、貼り付け〜。 ダサっ! これなら、おしゃれ APLUSデザインのほうが、まだいいじゃん。 そんな仕上がりになってしまったんですが、こいつを2個並べてやると、

モバイルバッテリーがマウスパッドに早変わりっ♪

 モバイルバッテリーがマウスパッドに早変わりっ♪ おおっ、めっちゃナイスな画期的ナイスアイデア☆ 元々はマウステーブルを買う前に、何とか車の中でマウスを使えるようにしようと思って、薄っぺらいマウスパッドを貼り付けてみたんですが、車のドアの内側の、パワーウインドウのスイッチとかが並んでいるところ。 そこに2台を並べるのは無理ゲーだとして、1台だけなら何とか…。 マウスを動かせる幅がめっちゃ狭くて、何も無いよりはちょっとだけマシかも知れないけど、あったところで大して役には立たない。 その程度には使えました。 もう、車の中ではお役御免なんっすが、お役が駄目でも、座薬として再就職の道があるかも知れないし、ま、頑張ってくださいね。 このサイズと形状で、座薬が勤まるとはとても思えないんっすけど。 で、表面に張られたマウスパッドは失職したんですが、無論、本体のほうはきっちりと働いてくれております。  “ぽたるん” 本体のバッテリーが少し減った状態で接続して、原稿書きとかに使用しながら、同時に地道にチャージもされていく感じ。 で、体感で3時間くらいは外付けだけで持ちこたえられるような気がします。 それだけ使えれば、仕事のほうも完全に飽きて来ちゃうし、本体のほうも自称5時間は持つらしいので、話半分としても2.5時間。 外付け3.0時間×2個+2.5時間 = 8.5時間。 十分っすな。 ま、これだけのセットになると、重量のほうもかなりなものになるので、電車での旅行とかには、あまり持って行きたくはなかったりするんですけど。

 とまあそんなこんなで、わりとマジで手放せなくなりつつある “ぽたるん” なんっすが、製造終了となると、他に代わりが見当たらないワン・アンド・オンリーな変態機だけに、壊れちゃったりすると困りますな。  今ひとつ動作が不安定で、よく固まったりする虚弱体質なので、ちょっと心配。。。 手に入るうちに、予備機を押さえておいたほうがいいっすかね? 3分ほど悩んだんですが、えーい、ポチったれ〜!  ジャストマイショップ というところで買いました。 根は一太郎屋さんなんっすが、ハード系にけっこう怪しげなモノがあったりするので、地味に活用しております。 “ぽたるん” のお値段は税込みで 24,798円。 楽天の最安値は21,800円くらいなんですが、貯まっているポイントを5,000円分吐き出せば、19,798円っ♪ で、これを買ったことによって、また新たにポイントが付与されることになったんですが、それが何と、6,300円分っ♪ 使った以上にポイントが戻ってきて、高速増殖炉かいっ! そう、言いたくなるような状況なんっすが、実質13,498円で予備機が手に入ったということになりますな。 それで気が大きくなって、新春お楽しみアウトレット袋(OUTLET1) 9,999円なんてのもポチっちゃいましたぜ。 19,999円のと、29,999円のもあったんっすが、さすがにそこまでは気が大きくならなかったので、いちばん安いので。 以前、他の店で携帯電話グッズの福袋を買ったら、あまりの不良在庫処分&ゴミっぷりに愕然としたことがあるんですが、懲りないっすなぁ。 ちなみに今回のは、PC周辺機器やステーショナリー、雑貨などが7商品以上入ったアウトレットお楽しみ袋です。何が入っているかは届いてからのお楽しみ! そういう触れ込みなんですが、まだリンクは生きてますかね?  これ なんっすけど。 ほとんど中身を吟味せずに勢いだけで買っちゃったんっすが、よくよく見ると、かなりネタバレしちゃってますよね。 LEDライトとか、電波クロックとか、PCパーツとか、いらんもののオンパレードな予感が…。 PCパーツじゃなくて、JCパンツだったら、かなりのお買い得だと思うんですが、で、この電子文具のシルエットは、もしかして、 マメモ ? いらん! 何故かというと、既に持っているからなんですが、けっこう、キングジム好きだったりするんっすよね、僕。 これでもし、ポータブックが入っていたりしたら大笑いなんっすが、いや、さすがにこの値段では無いっすか。 29,999円のヤツなら、十分にあり得るんっすけど。 ということで、次回は 『新春お楽しみアウトレット袋・開封の儀』 を、お届けしたいと思います。 乞うご期待!

 ということで、今日はヤコブ・フィッシャーっす。 や、昆布、フィッシュやぁ♪ 海藻と魚好きの人には喜んで貰えそうなんっすが、個人的には、あんまり…。 昆布の出汁は美味しいんっすけどね。 カールの「うす味」とか、実質的には 「うっすら昆布味」 だったりするしぃ。 羅臼昆布というのは、うっすらではなく、らっうすに濃い昆布の味がするようですが、濃い味系のスナックが流行っている昨今、カールのうす味の濃厚系バージョンというのも、一度食べてみたいものですなぁ。 で、このヤコブ・フィッシャー君とやらの素性に関しては、寡聞にしてよく知らんのですが、北欧、No.1のジャズ・ギタリスト、デンマーク出身のヤコブ・ フィッシャーが、うんぬん。 そんな記述が見られたので、そういった昆布なのではなかろうかと。 で、今日は 『ブラック・オルフェス』 というアルバムを取り上げてみたいと思うんですが、結論から先に言ってしまうと、前回紹介した これ と、ほぼ同一の内容であるな…と。 あっちがギターとピアノのデュオだったのに対して、こっちはギター・ベース・ドラムスのトリオ。 人数的には当社比で1.5倍なんですが、ピアノが抜けているので、トータルで考えれば、きっちり相殺といった感じではなかろうかと。 ベースがいてくれたところで、その存在感は0.3人分相当だったりしますからね。 かと言って、一人前に前に出しゃばってくるタイプのベース弾きだったりすると、それはそれでウザいだけだし、で、あっちがスペインをテーマにした楽曲を演奏していたのに対して、こちらは、ブラジルを演奏旅行した際の思い出の詰まった楽曲で構成されている。 そういうアレだったりして、で、アルバム・タイトル曲の 「黒いオルフェ」 は、あっちのほうでも取り上げられていたりして、とまあそんなこんなで、ほぼ同等の仕上がりであると判断した次第でありますが、あまり書くことが無さそうな気配が濃厚だったりするので、ま、適当に、手短に。

 ということで、1曲目。  「ジェントル・レイン」 。 1965年の同名映画の主題歌として、ルイス・ボンファが書いたものなんっすが、個人的にはアストラッド・ジルベルトのロリ声の印象が強いっすな。 しっとりとしたスロー・ボッサなんっすが、ギター・トリオで聞くのも、なかなか。 ヤコブの無伴奏ソロで始まり、そこにベースとドラムスがスーッと入ってきて、テーマ・メロディが登場。 そういった導入部なんっすが、いやあ、気怠いっすなぁ。 何やら小ぬか雨降る中、肩寄せてゆっくりとコペンハーゲンの町を行き交う情景が目に浮かぶような、優しさに満ちた演奏だ。 そう、日本語ライナーで山本隆クンが、顔に似合わないロマンチックなことを書いていたりします。 いや、どんな顔のオッサンなのかは知らないんっすけどね、タカシ君。 コペンハーゲンという下りで、何となくハゲたオッサンの顔が浮かんで来たりするんですが、で、そうこうしているうちに、ベースのソロが登場。 マーティン・ウィンドという人のようですが、もしかして、前に出しゃばってくるタイプのベース弾きだったりするとか? …と思ったら、割とあっさり後ろのほうに下がってくれて、でもって、テーマに戻って、おしまい。 いやあ、よかったっす。

 で、次。  「スモール・ティアドロップ」 。  敬愛するジャンゴ風のヤコブのオリジナル曲。 ヨーロッパ映画の一場面を見ているかのようなエキゾチック感がいいね。 タイトルが意味する 「小さな涙型のもの」 を読み解いてみるのも一考で、まさかレイバンのサングラスではあるまいなとは思うのだが。 そう、日本語ライナーに書かれているんっすが、タカシ君、ウゼぇ。。。。 そこは “一考” じゃなくて、 “一興” じゃね? そんな気がしないでもないんですが、ジャンゴ風というのは、何となく分かるような気がするし、エキゾチック感も確かにあるし、言ってることは基本的には間違っていないな…と。 いかにも日本人好みな仕上がりだったりして、ここまでのところ、極めて良好な佐野量子。 そのように評価していいのではなかろうかと。 ちなみにここでもベースのソロがフィーチャーされていて、やっぱりちょっと、出たがりだったりするんでしょうな、マーティンくん。 で、次。 ここまで、適当に、手短にと言っておきながら、割と真面目に書いてしまったりして、こんな事ではいけない! そう、反省しているところなんっすが、で、続いてはアントニオ・カルロス・ジョビンのオリジナルで、 「トリステ」 。 取り捨ててはおけない名曲なので、ある程度は真面目に書かなければなりませんが、爽やかなブラジルの海風。 そんな雰囲気のアレでありますな。 ヤコブのギターは軽快、で、マーティン・ウィンドの短いソロも入る…と。

 続いてもアン・カル・ジョのオリジナルで、 「ハウ・インセンシティブ」 。 センシティブなのは繊細で敏感なんっすが、インセンシティブはその反対で、鈍感で無神経。 「なんて無神経な!」 だと、人間関係がギスギスしちゃうので、 「お馬鹿さん」 なんて邦題が付けられたりしております。 いいっすよね、お馬鹿なオバサン。 松本伊代とか。 この前、早見優と一緒に京都で踏切の近くの線路に立ち入って写真を撮って、めっちゃ叩かれていましたけど。 嵯峨野の “竹林の道” の近くっすよね、あれ。 確かに、思わず写真を撮りたくなっちゃうポイントだったりするので、その気持ちも分からんではないんっすが、で、ここでの 「お馬鹿さん」 はというと、ここまで暗く悲しみに満ちた演奏を聴くと本当に切なくなる。 そう、タカシ君を嘆息させた仕上がりだったりするんですが、言うほどの事はなく、ま、普通にしみじみとしたバラードであるな…と。 ベースの人も前面に押し出されて、三位一体なインタープレイを堪能出来る、そういったアレでありました。 で、次、ヤコブのオリジナルで、 「ソーニョ・カリオカ」 。 明るくて、元気溌剌なアレだったりして、ま、いいんじゃないっすかぁ?

 で、次、これまたジョビンのオリジナルで、 「ワンス・アイ・ラブド」 。 めっちゃいい曲っすよね。 これぞ、ザ・日本人好みといった感じで、ジョビンって、天才なんじゃね? そう、思わずにはいられかなかったりします。 名前もいいっすよね。 アントニオ・カルロス尿瓶(しびん)とかでも、意外とカッコいいかも? そんなふうに思ったりもするんですが、切ない感情が見事だと思った。 何度も聴いているうちに、行きつけのバーの女の子にもう一度口説いてみようかな、という気持ちにもなった危険ですらある名演。 そう、タカシ君が絶賛しておりますが、このウザさは、もはや “芸” の域に達しておりますな。 ちょっぴり感心したりもする昨今、で、次。  「アサニャード」 。 何だか 「朝だよ朝だよ!早く起きてよ!」 と、朝っぱらからニャーニャー鳴いてる猫みたいで、可愛いにゃ〜♪ ジャコー・ド・バンドリンという人が書いたようですが、で、演奏のほうはというと、冒頭、何だか小難しい前衛風の展開があったりして、芸風の転換か? …と、ちょっと心配になったんですが、テーマが始まって以降は、普通に能天気なブラジリアンでありました。

 で、次。 アルバム・タイトル曲の 「ブラック・オルフェス」 。 日本名 「黒いオルフェ」 で、 「カーニバルの朝」 と呼ばれることもあるんっすが、この場合、原タイトルは 「マンハ・デ・カルナヴァル」 でありますな。 ベースとギターとの絡みがなかなかに秀逸だったりして、で、次。  「ボーレ・ボーレ」 。 「朝ニャー」 と同じバンドリンという人のオリジナルで、ショーロの世界ではつとに有名で多くの日本人ミュージシャンも好んで採りあげる。 そういったアレであるようです。 ショーロの世界というのがどういう世界なのか、よく知らなかったりするんですが、確かによく耳にするメロディでありますな。 で、次。 カルロス尿瓶のオリジナルで、 『デサフィナード』 。 タカシ君はこれを聞いて青春時代が蘇ったようで、いやあ、よかったっすなぁ。

 で、次。 バンドリンの代表的な名曲らしい 「ドッセ・ジ・ココ」 。 ちょっぴりCoCo壱番屋がやってる “あんかけスパ” の専門店っぽいんっすが、タイトルは 「甘いココナッツ」 の意味なんだそうです。 なつなつなつなつココナッツ、あいあいあいあいアイランド〜♪ いやあ、甘いっすなぁ。 「ふたりの愛ランド」 by 石川優子とチャゲ。 ASKAと比べると今ひとつハゲが薄い、いや、毛が薄い、いや、影が薄いチャゲなんっすが、意外なところで頑張っておりますなぁ。 とまあそんなことで、ラスト。  「ジス・ハッピー・マッドネス」 。 聞いたことがないような気がするタイトルなんっすが、これもジョビンのオリジナル。 そつなく、いい感じっす。 とまあそんなことで、今日のところは、以上っす。

【総合評価】 知っている曲が多いし、演奏に小難しいところはほとんどないし、軽めのBGMとして聞き流すには最良の出来であるな…と。 ま、ぶっちゃけ、終盤はちょっと飽きて来ちゃったんっすが、寒い日が続く昨今、ハート・ウォーミングなボサノバに耳を傾けるのも、いいかも? そんな気がしないでもない、そんな1枚でありました。


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