MIGHTY HIGH (ARGO)

MILT BUCKNER (1959/12/2)

MIGHTY HIGH


【パーソネル】

JIMMY CAMPBELL (as) <#2-6,8-12> KENNY BURRELL (g) MILT BUCKNER (org)
JOE BENJAMIN (b) MAURICE SINCLAIRE (ds)
【収録曲】

(01-03) MIGHTY HIGH / TEACH ME TONIGHT / ABSTRACTION
(04-06) TWO FLIGHTS UP / AFTER HOURS / D.T.s
(07-09) ORGAN GRINDER'S SWING / WILLOW WEEP FOR ME / BURNT OUT
(10-12) SYNCOPATED CLOCK / CASTLE ROCK / HAUNTING ME
【解説】 ( 2017年04月23日更新 / 連載 1,253回 )

 ( 前回 までの粗筋 ) 一ノ関で 「ソーセージ&もちフォンデュ」 を食って、平泉で中尊寺を散策して、一ノ関に戻って、 「ベイシー」 でジャズを堪能した。 …ということで、本日の宿泊地に移動。 前にも書きましたが、お泊まりは ここ でありますな。 で、今回の行程表は こちら 。 厳美渓には僕の泊まる “いつくし園” の他に “渓泉閣” という宿があって、一ノ関駅からのバスは渓泉閣の前までは行ってくれるんですが、そこが終点。 もうちょっと頑張って “いつくし園前” というバス停を作れよ! そう思わずにはいられませんが、ま、そこから歩いても数分くらいなので、別にいいんっすけど。 で、当初、到着が18時頃になりそうなので、そのまま宿に直行する予定だったんっすが、1本早いバスに乗ることが出来たので、終点ひとつ前の “厳美渓” というバス停で降りて、軽く周囲を散策してみることにしました。 観光マップが ここ にあるので、参考にして貰うとして。


< 厳美渓 (夕方散歩) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 バス停を降りて、まず最初に目に飛び込んでくるのが サハラガラスパーク という、めっちゃお洒落な観光スポット。 何故 “サハラ” なのか、今ひとつ判然としないものがあるんですが、 “サハガラパー” と略すと、ちょっぴり “スチャダラパー” みたいで、いいかも? そんな気がしないでもないので、ま、いいかと。 オフィシャルサイトのセンスも素晴らしいっすなぁ。 関連サイトに “小さな開発で明日を開く 株式会社佐原” なんてのがありますが、あ、だから “サハラ” なんっすな。 どうやら、サハラ砂漠とは無関係のようで、よって、 「砂漠でサバ食う。」 みたいなイベントも開催されてないようですが、ま、そんなに積極的に食いたいものでもないので、別にいいんっすけどね、サバ。 で、ここ、世間ではもっぱら、厳美渓にクルマで来た人が無料 (ただ) で駐車させて貰えるスポットとして、重宝されている模様なんですが、バスで来た僕には関係ないしぃ、時間もないしぃ、で、素通りしました。 何となく、目を合わせるとヤバそうな雰囲気が漂ってましたからなぁ。。。 ということで、厳美渓の本体っす。 バスを降りてすぐのところにあるのが天工橋。  “てんこう橋” ではなく、 “てんぐ橋” と読むようです。 橋そのものは、普通の橋やな。 そんな感じで、将棋の橋本崇載 (ハッシー) ほどのインパクトも無かったりするんですが、そこから見る景色は、なかなか。 で、橋を渡った向こう側がちょっとした公園みたいになっていて、有名な “空飛ぶだんご” の到着地点も、そこにあります。 この日は時間が遅かったので、既に店じまいしちゃってましたけどね。 対岸の茶店に 黄色い旗 が出ている時は売り切れなので、いくら木の板を木槌で連打しても無駄なようです。 自分で注文する気はさらさら無いんっすが、明日、誰かがコンコンしてくれる事を期待するしかありませんなぁ。


< 厳美渓 (朝散歩) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 で、翌日。 厳美渓には30分と70分、2つの散策コースが設定されていたりするんですが、えーと、 これ 参照。 厳美渓バス停を起点に、ぐるっと1周して70分なので、 “いつくし園” からスタートすれば60分弱くらい? 時間に余裕があるし、せっかくだからロングのほう、いっちゃいますかね? …ということで、行ってみました。 しばらく、普通の車道を歩く形になるので、とってもつまらんのですが、そうこうしているうちに (写真・いちばん上) みたいな橋が見えて来ます。  “長者滝橋” っす。 一見すると普通の鉄筋コンクリート製で、ま、普通の橋やな。 そんなふうにしか見えなかったりするんですが、実はこれ、なかなか凄い橋だったりします。 詳しくは、えーと…、 ここ 参照。 鉄筋ならぬ、竹筋コンクリート製。 おおっ♪ 歴史的に見て、とっても貴重な橋っぽいんですが、外から見ている限りは、普通の鉄筋コンクリートと何ら変わりがなくて、ふーん。 その程度の感慨に浸れるくらいのアレでありますな。 表面に亀甲状のひび割れが生じておりますが、アルカリシリカ反応っすかね? 数日前、そっち関係の講習会に参加したばかりなので、僕はものすごくコンクリに詳しいんだ。 そんな状況だったりするんですが、えーと、 これ 。 拘束の小さな無筋コンクリート構造物などでは亀甲状のひび割れが生じ、うんぬん。 やっぱり、鉄筋と違って竹筋では拘束力が小さくて、無筋に近くて、ムキムキになりきれなかったりするとか? 非常に興味深い事例ではありますが、僕はコンクリに関しては付け焼き刃な知識しかなかったりするので、あまり深入りせずに先に進むことにしましょう。 この先、周遊コースは川に沿って進むことになるんですが、普通に車道を歩くだけで、流れもあまりよく見えなかったりして、うーん…。 もしかして70分コースって、ハズレなんじゃね? そんな気がしてきたんですが、その先、ちょっとだけ川に近づけるスポットがあったりして、 (写真・ちょうど真ん中) のような渓流っぽい景観を楽しむことが出来ました。 向こうに見えている廃墟っぽい建物が渓泉閣だと思われますが、景色はこっちの宿のほうがよさ気でありますな。 我らが “いつくし園” からも、一応は川の流れが見えたんですが、あまり渓流っぽくはなくて、普通にダラけて流れちゃってましたからね。

 で、団子を滑降させる出発点のほうの茶屋の前を通って、バス亭に到着。 周遊コースはここがゴールではなく、天工橋から反対側のほうまで行って、ぐるっと回って、またここに戻ってくる。 そういうシステムになっていたりします。 30分コースだと、こっちのほうだけを回る形になるんですが、 “御覧場橋” という立派な吊り橋もあったりして、こっちのほうだけで十分なんじゃね? そんな気がしないでもありません。 ちなみにこの吊り橋、何をご覧になる場なのかと言うと、明治天皇が東北巡幸の際に立ち寄って、ここからこの辺りの景色をご覧になった場。 そういうアレだったりするようです。 渡るとけっこう揺れたりして、そこそこ楽しい♪ で、ぐるっと回って、天工橋に戻って、おしまい。  “かっこう団子” は本日の営業を開始した模様でありますが、誰も板をカンカンしてくれなくて、空飛ぶ様子を見ることは出来ませんでした。ああん…。 こうなったらもう、 “空飛ばないだんご” で妥協するしかありませんが、厳美渓にはここ以外にも団子屋が2軒ほどあったりします。 そのうちのひとつ、 滝見だんご はバス亭のすぐ隣。 ここも既に営業を開始しておりましたが、今ひとつ入りにくい空気が漂っていて、うーん…。 食べてみたいような気もするんですが、朝飯を食べたばかりでぜんぜん腹は減ってないし、所詮は団子だし、どうしたものかと。 ま、今回はパスやな。 そんな方向に心が傾きかけていたんですが、するとその時、1台の軽トラが颯爽と店の前にやってきて、路上にクルマを止めて、中からオッサンが出てきて、そのまま店に入って行きました。  “空飛ぶだんご” は観光客向け。 地元民は断然、 “滝見だんご” や! そんな噂は本当だったようですな。 俄然、勇気を貰ったような気がして、覚悟を決めて、中に入ってみることにしました。 小さな店なのに、中には5人ほどオバチャンがいて、一生懸命に団子を作っておられました。 丸めて丸い団子にするのではなく、長い棒状の “団子の元” を首から下げた糸で輪切りにするというシステム。 5種類ほどフレーバーがあるんですが、 “ずんだ” と “くるみ” と “ごま” を1本ずつ買ってみました。 いつ食うか、どこで食うか。 それが大きな問題だったりするんですが、とりあえず、楽しみ♪ で、勇気をくれた軽トラのオッサン、ありがとう♪ バスを待っているうちに、1台の軽乗用車が颯爽と店の前にやってきて、路上にクルマを止めて、中から婆ちゃんが出てきて、店の中に入っていったりしましたが、本当に地元民から愛されているようで、滝見だんご、最高や!  “空飛ぶだんご” なんか、最初からいらんかったんや!

 ということで、次の目的地、 “毛越寺” へと向かいます。  “けこえでら” でも “もうえつじ” でもなくて、 “もうつうじ” 。 平泉駅からも歩いていける手近な距離なんっすが、厳美渓から 直通のバス が出ていて、とっても便利。 4月14日くらいまでは渓泉閣前9:20発の1日1便しかなかったりして、とっても不便だったりするんですが、無事、それに乗ることが出来て、いざ、毛越寺へ。 このバスは途中、 達谷窟 の前にも止まるんですが、うっかりここで下車しちゃったりすると、この時期、次の日の朝までバスが来なかったりするので、注意が必要です。 反対方向のバスでも17時13分くらいまでは来なかったりするしぃ。 平泉で3番目くらいにソソられるような気がする観光スポットは、残念ながら諦めるしかありませんが、バスの運転手が速度を落として、 「前の岩に仏が彫られてるで。見えまっか?」 みたいな感じで案内してくれたので、車内からちょっとだけ確認することが出来ました。 親切な運ちゃん、ありがとう♪ 岩手の人って、いい人ばかりでありますなぁ。 小沢一郎クンも僕の地元の水谷建設に、何かと便宜を図ってくれたみたいだしぃ。


< 毛 越 寺 > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 とまあそんなこんなで、毛越寺に到着〜。 何も無いで〜。 そんな噂を耳にしてはいたんですが、マジ、池以外に何にもないところでありますなぁ…。 僕の場合、神社仏閣の類いは建物よりも庭のほうが好きなので、ぶっちゃけ、中尊寺よりもこっちのほうが楽しみだったりしたんですが、何だか、僕が思っていたような “庭” とは、ちょっと違うような? 庭って、ただ池があればエエというもんでは無いんやな。 周囲に建物やら、木やら、草やら、岩やら、苔やらがあって初めて、 “池” が活きるんやな。 そんな事実を思い知らされました。 確かに、池はけっこうイケているんですが、周囲があまりにも 「がらーん」 としていて、ぽかーん。 前を歩いていたオッサンも、「ぐるっと一周回って、終わりやな。」 そう、つまらなさそうに呟いておりましたが、 “あやめ” の咲く時期か、紅葉シーズンか、あるいは雪でも積もったりしたら、またイメージも違うんでしょうけど。 あ、でも、池だけというワケでもなくて、最近の再建っぽいけど、それなりに本堂みたいなのはあるし、 “遣水” の遺構だってあるし! 常行堂というのは再建だけど、1732年の作らしいから、十分に歴史があるし! 何でもいいけど 毛越寺のオフシャルサイト の写真を撮った人、才能があり過ぎぃ! 俺、今度は絶対 「曲水の宴」 の時に来るよ! 夜にも来るよ! そう、思わさせるだけのものがありますよね。 こういうのを見て、過度に期待を持っちゃうのもアレなのかも知れませんが、で、全般的に平坦なイメージのあるこの “浄土庭園” において、抜群の存在感を誇っているのが (写真・いちばん下) の “出島石組と池中立石” 。 出島というと、何だか相撲取りみたいだし、池中玄太80キロでもあるし、肥満な印象しかなかったりするんですが、この “立石” は絶妙。 いい感じに傾いているところが、イカしてますよね。 ちなみにこれ、東日本大震災で8度くらい余計に傾いちゃったのを元に戻したそうですが、この角度でないと “浄土” は表現出来ないんでしょうな、多分。 フレディ・ハバードは、「日本という土地は冬でも野菜が育つので、きっと “浄土” であるに違いない。」 そんな、ワケのわからない考えから 「JODO」 というオリジナル曲を作ってましたが、いやあ、奥が深いっすなぁ。 とまあそんなことで、毛越寺は、おしまい。

 平泉には他にも、いくつか観光スポットらしきものがあったりするんですが、 “毛越寺” 以上に何も期待が持てそうにないのが、 無量光院跡 と、 観自在王院跡 。 無量光院は少し場所が離れているので、無料でも行く気になれなかったりするですが、観自在王院のほうはすぐ隣なので、ちょっと覗いてみようかな…と。

< 観自在王院跡ほか > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 ということで、着きました。 まったく何も期待していなかったんですが、ん? 意外と悪くないような? 周囲に民家がモロ見えなのはちょっとアレなんですが、池そのものは、けっこうイケてるよな? そんなふうに評価していいのではなかろうかと。 ちゃんと “遣水” の遺構もあったりするし。 観光客は誰もいないし、所々にベンチが置かれて公園みたいになってるし、ん? もしかしてこれは、人知れずこっそりと団子を食べる絶好のチャンスだったりするんじゃ? …ということで、食べてみました。 美味ちい♪ めっちゃ美味ちい♪ ずんだ、くるみ、ごま。 “餡” がたっぷりまぶしてあるんですが、甘さ控えめで、風味があって、美味ちい♪ どれも甲乙つけがたいんっすが、敢えて言うなら “ごま” がベストかも? 真っ黒で、うざこらしくて、見た目的にはワーストなんっすが、で、 “ずんだ” は,見た目が鮮やかでありますなぁ。 綺麗な五月みどり色で、これからの季節にはぴったり♪ で、綺麗に整備された道を駅まで歩いて、おしまい。 10分足らずの距離なので、ここだけを目的にするなら るんるん のお世話になるまでもありませんが、しかしまた、どうしてこんな名前を付けちゃったんすかね? 花の子ルンルン、もしくはホシデンのルンルンみたいで、まったく平泉らしさが感じられないような? ちなみにホシデンのルンルンというのは僕が子供の頃、ホームセンターで買って喜んでいたヘッドフォンなんっすが、えーと、あ、 これこれ 。 スタイリッシュさが、たまらんっ♪ で、厳美渓と毛越寺と観自在王院跡のバス移動を含めた散策の軌跡はこちら。

  【厳美渓&毛越寺&観自在王院跡の散策軌跡】 (←Click Here!!)

 特に書くこともなくて、で、この続きはまた、次回♪

 ということで、今日はミルト・バックナーっす。 この後、仙台に移動して、パルコの中の店で昼飯を食ったんですが、予約の時間まで余裕があったので、ちょっぴりタワーレコードを覗いてみました。 大した収穫もなったったんっすが、ここで発見、ミルト・バックナー。 名前だけは知ってたんっすよね。 動物を見ると、バックなんだなぁと、しみじみ思う。 そんな俳句を詠んだ記憶があるんですが、オルガン奏者だったんっすな。 丁度このコーナーでオルガン編をやってるところだし、買ってみようかと思ったんですが、何だかあまり気が進まなかったので、その場ではスルーしてしまいました。 が、家に帰って、やっぱりちょっと気になったので、通販で取り寄せてみることにしました。  『マイティ・ハイ』 というアルバムであります。 相撲取りの出島や、池中玄太80キロを彷彿させる肥満キャラなんっすが、風船で飛んでる姿が、可愛いっ♪  “空飛ぶだんご” は見れなかったんっすが、“空飛ぶミルト” が見れて、満足♪ ジミー・キャンプベルとかいう、素性のよく分からんアルト奏者が入っているんですが、ギターはケニー・バレルだったりして、悪くないかも? そんな期待が高まりますなぁ。 おまけにこれ、 『ミッドナイト・ムード』 という別のアルバムがオマケでカップリングされていたりして、 “2in1” のお得仕様。 いい買い物をしたなぁ。 そんな満足感に浸ることが出来たんですが、ただ、内容のほうはアレです。 最初に断っておきますが、ちょっと今ひとつでありました。 取り上げるのをヤメようかとも思ったんですが、ジャケ絵を書くのは簡単そうだし、ま、いっかぁ…と。 そんなことで、解説のほうはすぐに終わっちゃう予感が濃厚だったりするんですが、とりあえず、ま、いってみましょうかぁ。

 1曲目、アルバム・タイトル曲の 「マイティ・ハイ」 。 アルト抜きの4人で演奏されているんっすが、 「強烈に高い」 といった名前とは裏腹に、何だか浮遊感が希薄な、地を這うようなディープなスロー・ブルースだったりして、うーん…。 都会派アーバンな僕の趣向にはそぐわなくて、失敗した感が半端ありません。 でもまあ、まだ最初だしぃ、ここから盛り返すかも知れないしぃ。 ということで、次。  「ティーチ・ミー・トゥナイト」 。 小粋な歌物ナンバーで、ここからアルトの人も登場。 すべてはキャンプベルとかいう、謎の人物に賭かっていると言えそうなんですが、これがまた、何とも中間派ライクなスタイルのオッサンだったりして、うーん…。 今ひとつっすよね、中間派って。 まだ、キューカンバのほうがマシだったりするんですが、キュウリっすよね、キューカンバ。 英語でも日本語でも “キュー” までが同じで、何か運命のようなものを感じさせるんですが、とか言ってるうちに、演奏のほうは終わってしまいました。 何せ、オマケ抜きで12曲も入っているので、それぞれ個別では勝負が早かったりします。 オルガンとアルトのユニゾンによるテーマに続いて、メロディを軽くフェイクする感じのミルトのソロがあって、でもって、テーマに戻って、おしまい。 アドリブらしいアドリブもなくて、何だか物足りない事、この上なし。 デブなんだから、もっとしっかりしろ! そう、叱咤激励したくなるような出来でありました。

 ということで、次。  「アブストラクション」 。 「抽象」 っすかね? 抽象というより、中小企業の経理のデブといった感じで、あまり多くは期待が持てそうにないんですが、演奏のほうはアレでした。 しみじみとしたバラード。 アルトの人を含めて、やや古くさい感は否めないんですが、こういうのなら、ま、悪くはないかも? 中盤、アルトとオルガンが絡む辺りは、ちょっぴり抽象なムードを醸し出したりもしていて、で、次。  「トゥ・フライツ・アップ」 。 ご陽気でハッピーな作風のアレであります。 アルトとオルガンのユニゾンによるテーマに続いて、割としっかりアドリブしているバックナーのソロがあって、で、続いてアルトの人とバレルな人のソロもフィーチャーされておりますな。 ダサダサではあるんですが、ちゃんとしたジャズにはなっているので、ま、いいかな…と。 で、次。  「アフター・アワーズ」 。 ゆったりとしたテンポで、いかにもな仕上がりになっていて、これもまた、まずまず。 重苦しい程のグルーブ感を満喫出来る、そういうアレだったりするんですが、個人的にはミカンとかを柑橘出来るほうがよかったな? そんな気がしないでもありません。

 ということで、次。  「D.T.ズ」 。 タイトルの意味するところはよく分からんのですが、ダウン・タウン、もしくは、ダンゴムシ、テラキモいっす? 確かにキモいっすよね、アイツら。 丸まっている分には割と可愛いんっすが、真っ直ぐ伸びた状態では足がいっぱいあったりして、駄目。 で、曲のほうは、ご陽気ソングの古臭いバージョン。 そういうアレだったりして、うーん…。 で、次。  「オルガン・グラインダーズ・スイング」 。 ジミー・スミスに似たような名前のアルバムがありますが、グラインダー・スイング。 グラグラしながら揺れる感じっすかね? 曲のほうは教会ソングっぽいアレだったりして、うーん…。 で、次。  「ウィロー・ウィープ・フォー・ミー」 。 「柳よ泣いておくれ」 という邦題で知られる、個人的にあまり好きではないタイプの歌物バラードでありますな。 「ういろう」 は、けっこう好きだったりするんですけどね。 白、黒、抹茶、小豆、コーヒー、ゆず、さくら、青柳ういろう〜♪ この “小豆” の部分を、あがり、コーヒー、ゆず、さくら♪ そんなふうに歌ってしまう人とは、永遠に解り合えない気がするんですが、で、演奏のほうはというと、ま、予想通りというか。 あ、先ほど、書くのを忘れていましたが、 「グラインダー」 のアレではアルトの人が抜けていた模様です。 で、今回、また復活しております。 で、今回、そのアルトの人をフィーチャーする形でテーマが演奏されて、オルガンがそれを引き継ぐ形でソロに入っていって、で、すぐにアルトの吹くテーマに戻って、その後、ちょっぴりこの人が頑張って、おしまい。 あまり好きな曲ではないんですが、演奏そのものは、うーん、まあまあ? そのように評価していいのではなかろうかと。

 で、次。  「バーント・アウト」 。 ご陽気ソングの古臭いバージョン系だったりして、特筆すべき点は、特にありません。 ま、演奏そのものは、けっこう盛り上がっていたりはするんっすけど。 ということで、次。  「シンコペーテイテッド・クロック」 。 ゆったりとグルーヴィーで、どこかで聞いたことがあるような旋律でありますな。 アメリカの作曲家ルロイ・アンダーソンによるオーケストラ向けの作品(1946年)。アメリカCBSテレビの 「The Late Show(レイト・ショー)」 のテーマソングとして広く親しまれた。 そういったアレであるらしく、で、演奏のほうは、ストップ・タイムが印象的であるな…と。 いかにもデブらしい仕上がりであるな…と。 そんな気配も濃厚に漂っていたりします。 で、次。  「キャッスル・ロック」 。 スイングっぽいシンプルなリフ物っす。 で、ラスト。  「ハウンティング・ミー」 。 エキゾチックな味と香りの、割といい感じのナンバーだったりして、最後の最後で、ちょっとだけ盛り返しましたな。 で、この先、オマケが12曲ほど入っていたりするんですが、こちらのほうは1961年の吹き込みで、オルガン、ギター、ベース、ドラムスという編成。 ま、興味のある人は聞いてみるといいんじゃないかな…と。 僕はもう、いいっす。 とまあそんなことで、今日のところは、以上っす。

【総合評価】 微妙でした。 真面目にレビューする気にならないくらい、微妙。 ま、中間派が好きな人なら大丈夫かも知れないし、こういうスタイルの人なんだから、しょうないよね。 そう思って諦めるしかありませんが、ジミー・スミスがモダンなスタイルのジャズ・オルガンを開拓する以前の、 “オルガンの元祖” みたいな人だったりするようです。 じゃ、やっぱり、しょうがないよね。 …という、そんな1枚でありました。


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