PROFESSOR SOUL (PRESTIGE)

CHARLES KYNARD (1968/8/6)

PROFESSOR SOUL


【パーソネル】

CAL GREEN (g) CHARLES KYNARD (org) JOHNNY KIRKWOOD (ds)
【収録曲】

(01-03) PROFESSOR SOUL / CRISTO REDENTOR / SONG OF DELILAH
(04-06) SISTER LOVIE / BY THE TIME I GET TO PHOENIX / J.C.
【解説】 ( 2017年04月30日更新 / 連載 1,254回 )

 ( 前回 までの粗筋 ) 厳美渓と毛越寺と観自在王院を散策した。 滝見だんごも食った。 …ということで、続いては昼飯です。 団子、食ったばっかやん! そう思われるかも知れませんが、えーと、今回の行程表は こちら 。 仙台駅前のパルコの中の ここ を予約しちゃっていたので、ま、食わざるを得ないかな…と。 寿司が食べ放題なコースもあるようですが、今回は “席だけ予約” だったので、とりあえず席に座るだけ座って、何も食わずに帰るというのもアリかな? …と。 いや、無いっすっよね。 ということで、 お食事メニュー 。 事前のリサーチで、 「伊達な味覚膳」 (2,680円) というのに目を付けていたんですが、握り5貫、牛タン炙り、海老と笹かま入旬野菜の天ぷら。 おお、めっちゃ仙台してるやん! そう思わずにはいられない、観光客キラーなコンテンツでありますな、こりゃ。 去年の春、仙台の牛タン屋で牛タン定食みたいなのを食べて、けっこう満足したんですが、でもまあ、1回食っておけばいいかな? …みたいな。 が、せっかく仙台まで来て牛タンを食わないというのも、先代に申し訳が立たない気がするし、で、 “笹かまの天ぷら” というのもソソられるものがあるし、ちょうど、僕の気持ちにきっちりとマッチする食い物の構成だったりするんですよね、これがまた。 ただ、 「この “伊達な味覚膳” というの、下さい。」 と注文するのが、ちょっと恥ずかしいなぁ。 そんなふうに思ったりもしたんですが、だって、“伊達” とか、クルム伊達公子みたいで、アレだったりするしぃ。。。 が、注文を取りに来たのがオネーサンではなく、兄ちゃんだったので、さほど恥じることもないかな? そんな気がしないでもないので、思い切って頼んでみることにしました。 店はけっこう混んでいて、席だけはすぐに確保出来たんですが、 「ただ今、混雑しておりますので、少し時間が掛かりますが?」 そんなことを言われて、で、実際、30分くらい待たされてしまいました。 店内にはジャズが流れていて、なかなかお洒落な雰囲気だったりするんですが、とまあそんなこんなで、やっとのこと、到着〜。

伊達な味覚膳♪

 おー、めっちゃ無難な 「寿司・天麩羅御膳」 といった感じでありますな。 握り5貫の中に、個人的にあまり好きではない “イクラ” が混入しているのがちょっとアレなんですが、世間一般で、イクラはタラちゃんよりも高級感のある寿司ネタであると認識されているので、ま、しょうがないかな…と。 タラコの寿司とかだったりしても、ちょっと嫌ですしね。 で、海老が “頭付き” だったりするのもちょっと嫌なんっすが、一般的に有頭エビは、無頭エビよりも優等だとされているようだし、頭部分は食わなければいいだけの話なので、ま、いっかぁ…と。 で、 「桑名寿司」 (←かなり前、店主の急死により廃業) の並寿司では一度も見たことがなかったネタもひとつ。 フカヒレっすかね? 気仙沼あたりでは名産だったりするみたいだし。 食ってみたら、微妙に珍味っぽいフレーバーだったので、普通にツナとか、コーンのほうがよかったような? そんな気がしないでもないんですが、パル中寿司 (←パルコの中の寿司屋) のわりに、意外と高級志向だったりするようです。 マグロもかなりトロっぽい部位だったりして、美味ちい♪ 天麩羅の部のほうも、旬の野菜の他に海老と笹かまも揚げられていて、 「海老と笹かま入旬野菜の天ぷら」 の看板に偽りは無いな…と。 カラッと揚がっていて、美味ちい♪ が、何だかちょっと、物足りないような? あ、そう言えば、牛タンが無いやんっ! も…もしかして、間違えて 「何か、ちゃう御膳」 みたいなのを頼んじゃったとか? そんな不安に駆られていたら、時間差攻撃で登場〜。

牛タン炙り♪

 おー、めっちゃええ感じに炙られてるやんっ♪ 量的にちょっと物足りない気がしないでもないんですが、仙台に来た証として押さえておきたい用途としては適量だと思うし、お味のほうも普通に、美味ちい♪ ということで、30分ほど待たされたこと以外、まったく問題のない、とっても満足な2日目ランチでありました。 食い始めてしまえば15分くらいで片付いたので、予定していた新幹線にも余裕で間に合ったしぃ。 …ということで、本日のお泊まりに移動〜。  ここ っすな。 新幹線の白石蔵王駅、もしくは在来線の白石駅までクルマで迎えに来てくれるんですが、当初、平泉で昼飯を食って、一ノ関駅から新幹線に乗るつもりだったので、白石蔵王駅でお願いしておきました。 が、牛タン食いてぇ。 そんな欲望に負けて、仙台で昼飯を食うことにした結果、新幹線の乗車時間は、たったの8分。 ん? さすがにそこまで速くは無かったような? 僕の行程表、間違ってますな。 白石蔵王駅着が14時57分で、乗車時間13分というのが正解。 ま、それでも十分に無駄な気もするんですけど。 ただし、仙台から白石駅まで、在来線だと50分くらいだったりするので、やっぱ、速いっすよね、新幹線。 2,560円くらい余分に出す価値は十分ある…ような気がしないでもなくて、とまあそんなこんなで、宿に到着〜。  “湯主一條” に関しては、3ヶ月後くらいに別コーナーで書くことになると思うので、詳細は省略して、で、翌日でありますな。

 次の日もクルマで駅まで送り届けてくれることになっているんですが、11時発の便しかないというのが、この宿の最大の欠点だったりします。 チェックアウトぎりぎりまで、のんびりと過ごす。 そういう趣向の人ならいいんでしょうが、僕は出来るだけ早く出発して、その分だけ余分に観光地を回りたい派だったりしますからね。 11時発では半日潰れて、その日は昼飯だけ食って帰るということになってしまいます。 一條の湯主の “ユヌッシー” (←仮名) には、そこのところをちょっと考えて頂きたいと思うんですが、幸い、平日限定ではありますが、白石市民バス きゃっするくん というのを利用することが出来ます。  この中 の福岡線の“鎌先温泉” というバス亭が最寄り。 ということで、9時19分発の “きゃっするくん” で、マッスルマッスル! ハッスルハッスル! by 十四松 (じゅうしまつ) 。 そんなアレに乗ってみることにしました。 さすが、白石市民バスだけあって、いかにも市民らしい爺さんと婆さんばかりでありますな、乗客は。 で、これがまた、いかにも土曜日と日曜日はどこにも出掛けずに家に引き籠もっていそうな爺さんと婆さんばかりだったりするので、平日のみの運行で何とかなっているんでしょうが、で、この “きゃっするくん” 、白石市民バスというだけのことはあって、市民以外には乗るのが難しい感じのバスだったりしました。 いや、乗るのは簡単なんですが、降りるのがめっちゃ難しい。。。 僕の目的地は益岡公園。 ここはイコール、白石城跡であるらしく、バスの終点の “城下広場” というところで降りれば、城の下の広い場所に出るんじゃね? そんな気がしないでもないんですが、地図を見ながら検討した結果、そこまで行かなくても、2つ手前の “すまiる広場” というところで降りて、そこから歩いたほうがいいんじゃね? そんな気配が濃厚に感じられました。 何じゃ、“すまiる広場” って?  “すまいる” ではアカンのか? 何で “i” だけローマ字なんや? 謎が謎を呼ぶ広場でありますが、えーと、 これ っすかね? “すまいる” でもエエんか! 壽丸屋敷というのもあって、ちょっとした観光スポットになっているようなので、これはますます、 “すまiる降車” が得策であると言えそうですな。

 ということで、そこで降りる気満々だったんですが、このバスはアレです。 自分が降りたいバス亭が近づいたら、押しボタンを押して、運転手に知らせる。 そういう、極めて一般的なシステムが取られているんですが、どのタイミングで押しボタンを押せばいいのか、それが最大の問題だったりします。 というのも、「次は○○です。」というテープの案内も、電光掲示みたいな案内も、まーったく何も無かったりするんですよね、これがまた。 白石市民であれば、あ、今、この辺りを走っているから、もうすぐやな。 そう、察することが出来るんでしょうが、桑名市民である僕には、何が何やら…。 来る時は旅館の送迎車だったから、余計であります。 乗客の大半は白石駅前で降りそうな雰囲気を漂わせているので、みんなが降りたところで降りるしかないな。 そう、覚悟を決めたんですが、そうこうするうちに、周囲が次第に商店街っぽい雰囲気になって来ました。 駅は近い。 そんな予感が…。 果たして、そのタイミングで、 「ピンポーン」 というチャイムが。 やがて、バスがどこなのかよく分からん停留所に停車して、爺さんと婆さんが各1名ほど立ち上がりました。 えーい、よく分からんけど、降りたれ〜! で、外に出て、周囲を見回して様子を窺ったところ…


< 益岡公園 (白石城趾) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 そこが丁度、“すまiる広場” でありました。 おおっ♪ 思わず、ニヤッとこぼれるスマイル (←0円) 。 さっきの爺さん、婆さん、ナイス! で、なんとか屋敷とやらは、ま、いっかぁ…と、素通りして、さっさとお城のほうに向かうことにしたんですが、広場には桜の花 (?) が綺麗に咲いていたりして、ちょっぴり得した気分。 開花情報を見た限りでは、五分咲きといった状況のようなんですが、これはひょっとして、期待出来るかも? 城までの道は、思っていたよりも距離があって、おまけに上り坂だったりして、ちょっと大変だったんですが、で、桜はというと、うーん、まあまあ? 3〜5分咲きといったところっすかね? 悲観するほど状況が悪くはないけど、ちょっとだけ期待して、損した。 そんな、微妙なところでありますな。 で、白石の観光情報は こちら 。 先ほどの何とか屋敷とは別に武家屋敷があったりするようですが、今回は時間がないので、パス。 期待して行くと、意外と地味だったりするんですよね、武家屋敷。 ま、よくよく考えたら、大名屋敷でも、殿様屋敷でも、キングス屋敷でも、やしきたかじん屋敷でもなく、普通の武家の屋敷なので、貧乏臭くて当然なんですが、やしきたかじんなら、めっちゃ金を持ってそうなんっすけど。 遺産10億でしたっけ? 若妻がみんな持ってっちゃったみたいっすけど。 で、お城と武家の屋敷以外だと、 小十郎プラザ なんてのも。 バスの待合室及び売店。 地味っすな。。。  歴史探訪ミュージアム 。 これは城のすぐ下のところにありました。 天守閣とは別料金なので、横目で見ながら素通りしちゃったんですが、3Dハイビジョン・シアターとか、ちょっと楽しそう。 お子様向けなのかと思ったら、意外とオッサン向けで、お子様だと逆に退屈しちゃいそうな硬派な作品を上映している模様です。 で、 白石城 。 明治7年に解体されましたが、伊達政宗の片腕として名をはせた片倉小十郎景綱の偉業を偲び、平成7年に三階櫓(天守閣)と大手一ノ門・大手二ノ門が史実に忠実に復元されました。 …とのことで、ぶっちゃけ、新しすぎて、綺麗すぎて、パチモンぽく見えてしまうんですが、日本古来の建築様式に基づき、数百年の歳月に耐え得る、全国的にも数少ない木造復元は、うんぬん。 河村たかし君も納得の仕上がりではなかろうかと。 階段とかもちゃんと、めっちゃ急に作られていたりするので、デンジャラスなこと、この上ありません。 そこは別に今風にアレンジしていいような気もするし、パンツが見えそうな急階段、ラブ♪ そんな意見もあるかも知れないし、で、上のほうからは白石の町並みとか、遠くには残雪の蔵王連山とかが見えたりして、なかなかいい眺めでありますなぁ。 これでもし、桜が満開だったりしたら、もっと素晴らしいに違いありませんが、とまあそんなことで、白石城はおしまい。 で、駅まで歩いて、白石観光もおしまい。 で、ここまでの散策の軌跡は、こちら。

  【益岡公園の散策軌跡】 (←Click Here!!)

  “すまiる広場” から益岡公園まで、思ったよりも距離があったし、帰りに普通にその前を通ったので、わざわざ最初に立ち寄る必要もなかったな…と。 大人しく、終点の “城下広場” まで行っちゃったほうがよかったような気がします。 あの時の爺さん、婆さん、余計なところでチャイムを押して、バスから降りやがって! そう思わずにはいられませんが、で、今回で “春の東北の旅” は終わりにする予定だったんっすが、あと1回くらい引張れそうなので、この続きはまた、次回♪

 ということで、今日はチャールス・カイナードっす。 その素性に関しては、寡聞にしてよく知らなかったりするんですが、貝などがあまり好きではない僕としては、カイナードって、あまりソソられるものがありませんな。 ググってみたら、西海岸最強のオルガン・プロフェッサー。 そんな肩書きがあったりするようですが、とまあそんなことで、 『プロフェッサー・ソウル』 。 1968年にロサンゼルスで録音されたプレスティッジ盤なんっすが、ジャケットのグラサン姿が、いかにも “魂の教授” でありますなぁ。 首からぶら下げたお花のネックレスが、とってもキュート♪ ソウル色が強過ぎる作風は僕の趣向とは合致しないので、そこのところがちょっと心配ではあるんですが、ギターのカル・グリーンと、ドラムスのジョニー・カークウッドを従えたシンプルなトリオ編成。 カル・グリーンというのがどういう人なのか、寡聞にしてよく知らんのですが、軽く緑色。 そういったキャラなのではないかと思われます。 カル・グリーンでググると、グリーンカルという 「どうぶつのごちそう」 とか、マグカルグリーンという肥料しか出てこなくて、飼料・肥料臭が半端なかったりするので、あまり多くは期待が持てそうにないんですが、とりあえずまあ、1曲目から聞いてみることにしましょうかぁ。

 まずはカイナードのオリジナルで、アルバム・タイトル曲の 「プロフェッサー・ソウル」 。 ブルーノート・レーベルのオーナー、アルフレッド・ライオンは 「1曲目に親しみやすい曲を入れることで、アーティストは広く知られるようになるし、買い手も飛びついてくれる」 と語ったことがある。 そんなことを原田和典クンが日本語ライナーで書いていて、で、当アルバムのオープニングはどうかというと、これは “つかみ” なんてものではない。 何か見えざる手が働いて無意識のうちにレジにアルバムを差し出してしまったとか、聴いているうちになんだか不思議な活力がみなぎって自分用と知人用に何セットか購入してしまった、という意見があっても僕は少しも驚かないであろう、うんぬん。 そのように絶賛しているんですが、そうかぁ? 個人的には、アメリカ人にウケる “親しみやすい曲” と、日本人が求めているソレとは、大いに隔たりがあるように思われ、で、コイツは典型的な “能天気なアメ公向け” の仕上がり。 そもそも僕は 「見えざる手」 よりも、 「天ざる」 のほうが好きだったりするしぃ。 これでは、日本人の心は掴めないと言わざるを、天ざる。 そんな気がしてならないんですが、アーシー過ぎるゴスペル・ライクなテーマに続いて、カル・グリーンのギター・ソロが登場。 これまた、カントリー・ライクで、田舎臭いこと、この上なかったりするんですが、ま、無駄にグルーブ感だけはあったりするんっすけど。 …と、ここまで、否定的な意見が大勢を占めたんですが、続いて出てくるカイナードのソロが、凄ぇぇぇぇぇ! クジラが潮を吹くように音が勢いよく飛ぶ大団円。 しかしそれは次の展開へ至るきっかけでしかない。 リズムが変わり、オルガンがロング・トーンをまき散らして演奏はさらに進む。 結局、演奏時間の半分以上がコーダに費やされ、文字どおり “果てる” ようにして3人のプロフェッサーはプレイを終える。 そんなふうに原田クンが書いておりますが、いやあ、ノリノリっすなぁ。 最初のうちは冷めた笑いを浮かべていた僕も、気がつけば満面のスマイルで、ウェイウェイ♪ 確かにこりゃ、知人用にもう1枚、追加で購入したくなっちゃいますな。 買って5,000円くらいで売りつけたくなっちゃいます。 あ、でも、Amazonを見たら、マケプレの中古で7,919円というのしかなかったりするんですな。 高過ぎぃ!

 ということで、次。  「クリスト・リデンター」 。 ドナルド・バードの 『ニュー・パースペゥティブ』 に入っていた、コーラス付きの 「あああ〜♪」 というヤツでありますな。 曲を作ったのはデューク・ピアソンなんっすが、いかにもピアさんらしい知性を感じさせるクールな作風に仕上がっております。 無論、こっちのバージョンは 「あああ〜♪」 無しで、純粋に器楽曲として演奏されているんですが、超ノリノリな前曲とのギャップが著しく、が、冷徹な中にも、じわじわと染み出すソウルみたいなものが感じられたりして、なかなか。 ソロはギターからオルガンという流れなんっすが、やはりカイナードのプレイからは隠しきれないソウル魂のようなものが溢れだしていたりして、で、最後はまた 「お静か」 になって、おしまい。 単なる能天気なアホではないことが判明して何よりなんっすが、何でもいいけど 「クリスト・リデンダー」 ではなくて、「リデンター」 。 違和感が半端なくて、 “てんてん” 付けろよ! そう言いたくなっちゃうんですが、ま、それはともかくとして、次。  「ソング・オブ・デライラ」 。 単に 「デライラ」 という名前で呼ばれることもある歌物ナンバーでありますな。 哀調を帯びたラテン系の作風で、日本人ウケすること、この上なし。 「でら、デライラだで、かんわー。」 と、名古屋の人にも好評。 名古屋人の言う 「かんわー」 って、いいのか、アカンのか、よそ者には今ひとつよく分からなかったりするんですが、名古屋におかれましては 「レゴランド」 のオープン、おめでとうございます。 ナガシマスパーランドがある桑名市民は、高みの見物だったりするんですが、ま、せいぜい頑張って下さいね。 で、このカイナード盤の 「デライラ」 の出来はというと、めっちゃエエやん♪ ここまで、僕的に軽んじてきたギターのカル・グリーンがグラント・グリーンばりにバリバリなソロを聞かせてくれていたりするし、で、続くカイナードのソロも言うことなし。 言うことがないので、特に書くこともないんですが、やっぱ、ラテンは勝利でありますなぁ。

 で、次。 カイナードの芸風に色濃くたちこめるゴスペルの要素はタイトル曲で十分すぎるほど味わえるが、カークウッドのタンバリン付きハイアットが踊り出したくなるようなムードをかもしだす 「シスター・ラヴィー」 も負けず劣らずの “エイメン・ナンバー” だ。 そう、原田クンが書いているようなアレが、ここで登場します。 “エイメン・ナンバー” なんですが、B面の1曲目。 アメ公に親しみやすいヤツを最初に持ってくるという、そういうアレなんでしょうな。 シスターは姉や妹ではなく、修道女のほうだと思われますが、何となく松岡修造の女バージョンみたいで、あまりソソられるものがなかったりしますよね、修道女。 で、曲のほうはというと、確かに “エイメン” であるな。 そういうアレだったりするんですが、日本人に分かりやすくいうと、アーメン。 確かに。 そういう意味なんっすよね、確か。 アーメン、ソーメン、冷やソーメン。 全国的にみると、色んな派生バージョンがあるというのは、昔、 『探偵!ナイトスクープ』 でやっていましたが、アーメン、ソーメン、味噌ラーメンとか。 ソーメンは普通、冷たいものやから、冷やソーメンというのは、おかしいやん! そう、いちゃもんを付けるウザい奴がいたりしたんですが、冷たくないソーメンもあるやん! にゅうめん、言うんやで! そう反撃すると、なら、 「アーメン、ソーメン、にゅうめん」 で、エエやん! それ、語呂が悪いやん! …とか、何とも不毛な論争でありますなぁ。 じゃ、味噌ラーメンでエエやん! そんな結論に達した地域があったりするのかも知れませんが、で、この 「修道女、ラブ」 みたいなの、曲そのものはベタ過ぎて好きになれないんっすが、演奏そのものは悪くないな。 そういうアレだったりして、うーん、まあまあ?

 で、次。  「バイ・ザ・タイム・アイ・ゲット・トゥ・フェニックス」 。 「恋はフェニックス」 などという、恥ずかしい放題が付けられていたりしますが、グレン・キャンベルなどが取り上げたポップ・ヒットなんだそうで。 フェニックスと言えば、津市のフェニックス通り。 津ぅとか、別に南国でもなんでもないのに、何で椰子の木みたいなの植えとんねん? よそ者からすると、失笑モノだったりするんですが、詳しくは Wikipedia 参照。 僕は通勤で “近鉄道路以西” のほうを走っているんですが、 “近鉄道路以東” のほうは、街灯にもこだわっており、夜に訪れると日本でないような錯覚になるよう設計されている…って、マジかよ? めっちゃ、うら寂れていて、あまり近づきたくはない空気しか感じられなかったりするんっすけど。 で、演奏のほうはというと、ボサノバっぽいリズムで、めっちゃポップな仕上がりだったりして、ま、一般市民のウケはよさそうかな? …と。 グラント・グリーンの 「抱きしめたい」 みたいなアレだったりするので、好き嫌いがはっきりと分かれそうなんっすが、 トムジィ なら、きっと喜んでくれるのではなかろうかと。 子供の頃、ジェリー派だった僕も、今ではすっかりトム派に宗旨替えしたので、トムジィくんにはちょっとだけ親近感を抱いてしまうんですが、で、ま、このオッサンの言いたいことも、分からんではないな…と。 グラント・グリーン 『抱きしめたい』 を聞いて何が悪い!…と、開き直るその態度が気に入らないのよ〜♪ …なところが、まったく無いワケではないんっすけど。

 ということで、ラストっす。 カイナードのオリジナルで、 「J.C.」 。 昔の僕は心が汚れていたので、このタイトルを見ると、真っ先にジョン・コルトレーンの名前が浮かんでしまったものでありますが、女子中学生っすよね、どう考えても。 ミディアム・ファストの軽快なナンバーで、女子中学生に警戒されそうな僕には、ぴったり。 ただ、全般的にインパクトが弱くて、最後を飾るにはやや力不足な感が無いでもないんですが、ギター、オルガン共、ソロの出来はそこそこアレだったりして、とまあそんなこんなで、今日のところは以上っす。

【総合評価】 出だしはどうなることかと思いましたが、その後、すぐに持ち直しましたな。 特にA面の3曲は完璧な仕上がり。 それに比べると、B面のほうはちょっと印象が薄いんですが、確かに “魂教授” であるな。 そういった空気は濃厚だったりするし、 貝などが好きではない僕でも十分に楽しめる、そんなカイナードでありました。 オススメ☆


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