RAIN FOREST (VERVE)

WALTER WANDERLEY (1966/5/16,17)

RAIN FOREST


【パーソネル】

URBIE GREEN (tb) JOE GRIMM (fl) BUCKY PIZZARELLI (g)
WALTER WANDERLEY (org,p) CLAUDIO SLON (ds) BOBBY ROSENGARDEN (perc)
【収録曲】

(01-03) SUMMER SAMBA / IT'S EASY TO SAY GOOD-BYE / CRIED, CRIED
(04-06) RAIN / THE GIRL FROM IPANEMA / BELOVED MELANCHOLY
(07-09) TASTE OF SADNESS / BEACH SAMBA / CALL ME
(10-12) CRY OUT YOUR SADNESS / THE GREAT LOVE / SONG OF THE JET
【解説】 ( 2017年07月16日更新 / 連載 1,265回 )

 夏ですなぁ。 夏 夏 ナツ ナツ ココ夏、愛 愛 アイ アイ 愛ランド♪ 石川優子とチャゲの 「ふたりの愛ランド」 の歌詞は、このように表記するのが正解なんだそうっすが、ココナッツではなくて、ココ夏。 沖縄をイメージして書かれた歌なんっすが、 「沖縄にココナッツって、どうよ?」 …とか文句を言われて、“ココ夏” に変えちゃったんだとか。 沖縄にココナッツ。 別に普通やん。 そんな気がするんっすが、沖縄に自生のココナッツは生えてないんだそうで。 マジかよ? 常夏の島なのに、ココナッツ無しかよ!? ま、沖縄って、言うほど常夏ではなく、常滑ほど、常にスベっているワケでもない。 そんな土地柄であるような気もするんっすが、調べてみたら沖縄の冬の最低気温は10℃くらいのようで、こりゃ、常に夏であるな。 …とは、とても言えませんな。 こりゃ、ココナッツの木が生えてなくても、文句は言えませんな。 ちなみに “ココナッツの木” という言いかたは、あまり正確ではなくて、ココヤシという木に生える実のことをココナッツと呼ぶようっすが、言われてみたらナッツだから、確かに “木の実” っすよね。 着の身着のまま、木の実ナナ。 半分、外人が入ってそうな外見だったりするんっすが、本名は池田鞠子 (いけだまりこ) って、めっちゃ和風なんっすな、木の実ナナ。 父はトランペット奏者、母は踊り子。 父が19歳、母が20歳の時に生まれた。 何か、めっちゃファンキーっすな。 いつヤンキーになっても不思議ではない家庭環境なんっすが、1962年、16歳くらいの時に 「東京キカンボ娘」 で歌手デビューしております。 何か、ひどいタイトルでありますな。  「東京ザザンボ娘」 よりは、ちょっとだけマシというレベル? ちなみに “ザザンボ” に関しては、 ここ 参照だったりするんっすが、で、ナナちゃんはその後、 「ギッチラ舟唄」 などという、純和風な歌も残したりしているようっすが、ちょっと意外っすな。 あ、でも、デュエット曲の超定番、 「居酒屋」 は、ヒロシ&ナナだったりするから、さほど不思議ではありませんな。 ヒロシ&ナナと書くと、何だかヒロシ&キーボーのパチモンみたいなんっすが、五木ひろし&木の実ナナ。 ちなみに、キーボーの相方のヒロシは、黒沢博っすよね。 黒沢年雄の実弟。 とまあそれはそうと、ココナッツ。 美味しいっすよね。 特に、ココナッツサブレは、サブレ史上、上から算えて7番目くらいにイケるんじゃね? そんな気がするんっすが、ちなみにサブレ史上の最高傑作は “ハマサブレ” 。 ハマグリの形をしたサブレなんっすが、僕が子供の頃、うちの近所の中川ベーカリーという洋菓子屋さんに売ってたような気がします。 ノーマルタイプ以外に、チョコレートでコーティングした “チョコハマ” というのもあって、僕は断然、そっちのほうが好きだったんっすが、えーと、お店の “ほ→むぺ→じ” は これ 。 中川ベーカリーの癖に、生意気だぞ! そう思わずにはいられない、小洒落たサイトでありますが、いつの間にやら中川クンも、えらく出世したものでありますなぁ。 僕の子供の頃の印象では、 モナミ よりも遥かに格下。 そんなイメージだったんっすけどねぇ。

 で、 ここ を見ると、“ハマサブレ” もしくは “チョコハマ” は、現在では “ハマグリクン” というのに代替わりした模様でありますが、で、他社の商品だと、 ゆめはまサブレ とか。 これはまだ、食べたことがなかったりするんっすが、地元贔屓で、サブレ史上、2位に輝く傑作でありますな。 そういうことにしておいて、で、3位以下も考えなければならないんっすが、人気、実力、知名度という点からすると、やはり “鳩サブレ” は、ハズせないな…と。 となると、パチモンの 鴨サブレ も、落とせないな…と。 どこの3流メーカーが、こんなもん作ったんや? …と思ったら、京都の井筒八ッ橋だったりして、ちょっとビビるんっすが、かなりメジャーな老舗っすよね?  生八ッ橋で言うと “夕子” のところ。 “おたべ” には負けるんだけど、 “聖” には勝てるんじゃね? それくらいの実力の持ち主だったりするんですが、鳩と鴨。 いくら近くに鴨川が流れているとは言え、同じ鳥類でサブレを作っちゃうとは…。 普通、魚貝類をチョイスしますよね? “鮎サブレ” とか。 ググってみたら全国各地、鮎が獲れそうなところで、いろんなメーカーがサブレを作っているようっすが、個人的に鮎のお菓子というと、 若鮎 のほうを推したいところでありますな。 京都や岐阜などでは求肥のみを入れるが、関東では求肥と餡が入っていることが多い。 うちのほうで売られているのは求肥のみバージョンなので、アンコ入りの若鮎があるというのが、ちょっぴりカルチャーショックだったりするんっすが、アンコが積極的に好きでない僕としては、余計なものを入れるな! そう思わずにはいられません。 求肥とかいう、謎の餅みたいなヤツ、それだけでエエんや! で、魚介類系のサブレということになると、んーと、 “金目鯛サブレ” とか? 伊豆の下田辺りで見掛けて、買って、試しに食ってみたら、鳩サブレの形が金目鯛になったバージョンやな。 そういったアレだったりして、味的に目新しいものはなかったかのように記憶しているんっすが、ググってみたら、 こういうの もあるみたいっす。 きんめちゃんサブレ。 名前が可愛い♪ 見た目も可愛い♪ 銚子っすかぁ。 何か、調子に乗ってる町。 そんなイメージがあって、今ひとつソソられるものがなかったりするんっすが、醤油はヤマサやヒゲタより、断然、サンジルシ派だったりするしぃ。 が、きんめちゃんサブレはチーズ味で、めっちゃ美味しそうだし、ま、許してやってもいいかな? そんな気がしないでもないんっすが、これで、えーと、サブレ史上で6番目までのラインアップが正式に決まりましたな。 で、その次にココナッツサブレが出てくるワケでありますが、上位入賞を果たした “しっかり系” のサブレと比較すると、ココナッツサブレはチープさが際立っているような気がしますよね。 何だか薄っぺらいし、歯応えもないし、サブレというより、ビスケットなんじゃね? そんな気がしないでもありません。 そもそも、サブレというのがどういうものなのか、僕には今ひとつよく分からなかったりするんっすが、サブらない、サブります、サブる時、サブれば、サブろう。 三郎であるのは間違いないと思うんっすけどね。 北島ファミリー? サブレ、クッキー、ビスケット。 どれも似たようなものであるように思えるんっすが、何がどう違うんっすかね? 気になるので、ちょっと調べてみますかね?

 ということで、調べてみました。 で、答えは こちら 。 クッキー : アメリカからやってきた。 ビスケット : イギリスからやってきた。 サブレ : フランスからやってきた。 ほぉ。 言われてみれば確かに、サブレってフランス語っぽかったりしますよね。 鯖江だと眼鏡、もしくは、サバ臭そう。 そんなイメージしか無かったりするんっすが、 “サヴァエ” にすれば、何となくフランスのリゾート地っぽくなるし、で、一方、ビスケット。 言われてみれば確かに、イギリス語っぽいっすよね。 で、クッキーがアメリカ語っぽいかと言われると、別にそうでもなかったりするんっすが、 全国ビスケット協会 。 ここのビスケットのキャラ、何だかちょっと、ムカつく顔をしておりますな。 ママは首がすわらなさ過ぎだし、ビスケットの歌、うるさ過ぎぃ! イェイイェイ♪ ビスケットの歌というと、ポケットの中にはビスケットがひとつ、ポケットを叩くと、ビスケットはふたつ♪ …という、例のアレが流れるものだとばかり思っていたら、違うやん! よく考えたらアレは、ビスケットの歌ではなくて、ポケットの歌っすよね。 タイトルも 「ふしぎなポケット」 だし。 で、 「ビスケットの歌」 は、 こちら 。 唄 : かいばしらず。 飼葉 (かいば = 競走馬の餌) 知らず…なのか、海馬 (大脳辺縁系の一部) 知らず…なのか、貝柱ズ…なのか。 僕はあまり貝柱が好きではないので、それが複数形になっても、まったく嬉しくなかったりするんすが、で、このサイト、ビスケットの定義とかに関しては、まったく触れられてないんっすな。 まだ、前の “チガイダンス” のほうが使えるんっすが、稚貝舞踏(ダンス)? 僕は稚貝があまり好きではないので、そんなものが踊ってくれたところで、まったく嬉しくなかったりするんっすが、あ、違いますな。 稚貝ではなくて、違いガイダンス、略して、違いダンス。 色んなものの違いについて検証しようという、そんなサイトのようでありますが、 札幌と東京の違い 。 そのテーマ、何か、違わなくね? そう、言いたくなっちゃうようなネタも、ちらほら。 売っている食べ物 (東京) ・カツゲンが売ってない。 ・焼きそば弁当が売っていない。 それ、何か、違わなくね? これに比べると、 「クッキーとビスケットとサブレの違い」 は、まだマシなんっすが、やってきたところが違うのと同時に、中身のほうもそれぞれ微妙に違いがあるようっす。 日本における工業製品的な区分によると、糖分と脂肪分が全体の40%以上のものが “クッキー” で、それ未満のものが “ビスケット” である…と。 ビスケットは安っぽい、クッキーは高級っぽい。 ビスケットは森永のマリー、クッキーはステラおばさん。 漠然とそんなイメージがあったりしたんっすが、ま、あながち、大きくは間違っていないな…と。 ステラおばさんと、クレアおばさん、どっちがクッキーで、どっちがシチューなのか、たまに、ごっちゃになっちゃったりするんっすが、ま、どちらもオバサンだよね…と。 幼女に比べると、今ひとつ魅力に乏しいな…と。 だからまあ、どっちでもいいじゃん。 そんな気がしないでもないので、この問題は、とりあえず引き分け。

 で、続いてはサブレ。 全ビス協的に、特に決まりはないようで、ま、強いて言うなら、小麦粉に対してバターやショートニングがより多く使用されているが、ベーキングパウダーは入っていないサックリとした食感の焼き菓子…かな? そういったアレであるようです。 ショートニングと、ベーキングパウダー。 名前はよく耳にするんっすが、何をしている奴らなのか、さっぱり分からなかったりしますよね。 こいつらの正体に関しても、暴かなければならないようっすが、で、まずはショートニング。 何となく、短そう。 そんなイメージがあったりするんっすが、主として植物油を原料とした、常温で半固形状 (クリーム状) の、食用油脂である…と。 バターやショートニングが多いということは、すなわち、脂っぽい。 そういうことになりそうなんっすが、続いて、ベーキングパウダー。 何となく、パンを作るときに使う粉。 そんなイメージがあったりするんっすが、もしくは、米の王様 “米キング” みたいな? で、これ、何かと思ったら、膨らし粉なんっすな。 膨らし粉を入れないということは、ふっくらしない = さっくり。 ま、何となく、計算としては合っているような気がしないでもありません。 で、ココナッツサブレの原材料はと言うと、 ここ 参照。 小麦粉、砂糖、ショートニング、植物油脂、ココナッツ、食塩、脱脂粉乳、膨張剤。 入ってるやん! いや、膨張剤 = 膨らし粉なのかどうかは、サダカではないんっすが、もしかして、ココナッツサブレって、実はサブレではなかったりするとか? でもまあ、もしかして、ココナッツサブレって、実はココナッツは入ってなかりするとか? そんな懸念は完全に払拭されたので、まあ、よかったじゃん。 そう、前向きに評価することも出来るのではなかろうかと。 が、僕はつい最近になって、ココナッツサブレよりも、イケるやん! そう、断言出来るココナッツのサブレ…というか、クッキーのようなものを発見してしまいました。 ココナッツチョコクリーム 。 これっす。 ココナッツのクッキーで、チョコクリームをサンド。 しかも、ただのチョコではなくて、マンゴー味だったりとか、パイナップル味だったりとか、バナナ味だったりとか。 ココナッツ×トロピカルなフルーツで、南国感、半端ねぇ♪ “赤い帽子”とかいう、ワケのわからんブランドだったりするんっすが、えーと、 これ 。 幼ロリ、可愛いっ♪ ステラおばはんよりも、可愛いっ♪ テーマソングも爽やかだし、めっちゃ幸せになれそう♪ 赤い帽子、最高や! ココナッツサブレなんか、最初からいらんかったんや! ついでに、鳩サブレの原材料も調べてみたんっすが、小麦粉、砂糖、バター、鶏卵、膨張剤。 膨張剤、入ってるやん! で、鳩、入ってないやん! その代わり、鶏が入ってるやん! ま、鶏と言っても親の肉ではなく、タマゴのほうだったりするんっすが、そういえば、ココナッツサブレには鶏卵は入ってなかったっすよね? バターも入ってなくて、パチモンのショートニングや植物油脂を使っているし、その辺りがちゃんとした本サブレと、パチサブレの違いかな…と。 で、ベーキングパウダーうんぬんという話は、サブレの定義とは、あまり関係無いような気が? 要は、フランスっぽいクッキー = サブレ。 そういう判断でいいんじゃね? そんな気がしないでもなくて、で、もうひとつ、クラッカーなんてのもあるんっすが、アレは一体、どうすればエエねん?

 ということで、 ビスケット、クッキー、クラッカーの違い 。 今度は “違い.com” っすか。 似たようなサイトがあるものなんっすな。 ビスケットの中でもイーストか酵素が入ったもの = クラッカー。 へぇ。 何となく、甘いもの = ビスケット、塩味なもの = クラッカー。 そのように思っておりました。 あたり前田のクラッカー 。 おお、確かに原材料にイーストが含まれてますな。 イーストが入ると、何がどうなるのかはよく分からんのですが、イーストは、いいっす…と、そんな気がしないでもないので、ま、いいのかな? …と。 タン塩風味クラッカー 。 こんなのもあったりするようっすが、和牛の牛脂を使用し、霜降りタンのような 「甘み」 を表現しました。 ほぉ。 それで思い付きました。 新しい創作和菓子、“若鮎・タン塩風味”。 楕円形に焼き上げたカステラ生地で求肥…の代わりに、牛脂を包むという新発想なんっすが、見た目的にもさほど違和感は無さそうだし、イケるかも? 少なくとも、自分で食べる気はまったく無かったりするんっすが、そこのチャレンジャーな貴女 (あなた) 、是非、試してみてね☆

 とまあそんなことで、今日はワルター・ワンダレイっす。 誰? …と聞かれても、僕もよく知らなかったりするんっすが、この人の演奏する某曲はおそらく、ジャズを知らない人でもどこかで一度は聞いたことがあるのではなかろうかと。 調べてみたら、ワルター・ワンダレイ (Walter Wanderley、1931年5月12日 - 1986年9月4日) は、ブラジルのレシフェ生まれのオルガニスト。 そういったキャラであるようなんっすが、割と若くしてお亡くなりになられたんっすな。 55歳くらい。 で、あとはえーと、彼の名前は、60年代後半から70年代前半にかけて日本でも紹介され、ジャズ・ファンの中でも知られる。 マルコス・ヴァーリが作曲した 「サマー・サンバ」 を、歌なしのインストゥルメンタルとしてオルガンで演奏したアルバムがヒットした。 そうそう、これこれ。 夏はサンバ、秋は秋刀魚、日本の風物詩っすよね。 いや、サンバはブラジルなんっすけど。 で、個人的に秋刀魚って、あまり好きではなかったりするんっすけど。 サンマより、サバ派だったりするんっすが、そのサバも言うほど好きではなかったりして、それでよく 『塩サバ通信』 とか、やってるな。 そう、自分でも思います。 とまあそんなことで、 『レイン・フォレスト』 。 これ、 『サマー・サンバ』 という名前やなかったんか! …というのが新鮮な驚きだったりするんっすが、日本では知名度を優先して こんな扱い になってたりするんっすよね。 クチコミ評価、めっちゃ高いっすなぁ。

 ★★★★★ が11個で、★★★★☆ が1個。 唯一、★☆☆☆☆を付けちゃってる人も、ボッタクリ価格。 SHMCDというだけで、この価格設定には唖然とする。名盤かどうか以前の問題である。 そんな理由だったりして、ワンダレイくんとしては、とばっちりもいいところ。 SHMCD = スーパー・ハイ・マテリアルCDっすか。 何か、ぼったくられても仕方がない感が半端無かったりするんっすが、投稿者: サンドオイルくんは、これをいくらで買ったんすかね? 今、見えている価格としては ¥1,620 なんですが、CD1枚 ¥3,200 がデフォだった時代を知っている僕としては、普通に許容範囲なような? で、肝心の中身のほうはというと、これはアレっす。 ブラジルっす。 サンバっす。 ボサノバっす。 オルガンでボサノバ。 別に普通やん。 そんな気がしたりもするんっすが、もしかしたらこの人が元祖だったりするとか? だとすれば、やるやん! そんな気がしたりもするんっすが、とまあそんなことで、じゃ、演奏を聞いてみることにしましょうかぁ。

 1曲目、 「サマー・サンバ」 。 いきなり、クライマックスかよ! そんな展開だったりするんっすが、 「ソー・ナイス」 という別タイトルもあるマルコス・ヴァーリ作曲のボサノバ・スタンダードです。 このバージョンがあまりにも完璧すぎるため、後にこの曲を演奏する他のミュージシャンが必ずワンダレイを意識して演奏してしまうほどの名演です。 そう、日本語ライナーで林信次クンが書いているようなアレだったりします。 この人、 “BAR BOSSA” という肩書きが付いていたりするんっすが、どこかにそんな店があるんっすかね? んーと、 これ ? おひとりさまNGの大人バー。 あ、その時点で駄目っすな。 “バー” じゃなくて “バール” とか、スカしてんじゃねぇよ、シンジ! そう、言いたくなってしまうんっすが、ついでに、バールのようなもので金庫をこじ開けたくなっちゃったりもするし。 で、ワンダレイの演奏はというと、完璧でありますな、こりゃ。 オルガン、ギター、ドラムス、パーカッション。 恐らく、そういった編成であるものと思われるんすが、軽やかで、ポップで、それでいて、都会的アーバンな気怠さのようなものを感じさせて、これぞ、ボサノバやな! …と。 短いながらも印象的なイントロに続いて、ワンダレイが小粋なテーマを演奏して、で、そこからオルガンのソロへと流れていく。 そういった展開だったりするんっすが、無駄のない研ぎ澄まされた感が、決して長いとは言えない時間の中に凝縮されていて、でもって、テーマに戻って、おしまい。 聞き慣れた演奏なんっすが、決して聞き飽きることがないという、そういうアレだったりして、いやあ、完璧にして、鉄壁で、ゼンジー北京。

 ということで、次。  「イッツ・イージー・トゥ・セイ・グッドバイ」 。 「さよならなんか簡単さ」 などという邦題が添えられておりますが、男の強がりのようなものを感じさせて、秀逸です。 1950年代前半からブラジルで活躍したチト・マヂという人のオリジナルなんだそうっすが、これまた、前の曲に負けず劣らずの名曲でありますな、いや、マヂで。 というか、ボサノバで駄曲を作るのって、マヂで難しくね? そんな気がしちゃうほど、どれも日本人好みの仕上がりになっちゃうところが、ちと、恐ろしくもあったりするんっすが、で、演奏のほうはというと、うーん、まあまあ? パーソネルにはトロンボーンのアービー・グリーンと、フルートのジョー・グリムという、2人の管楽器奏者の名前がクレジットされているんすが、それ以外にも何人か参加している気配があったりして、で、ここでは、そんな管楽器な人達が参加して、演奏に華を添えてくれているという、そういうアレになっていたりします。 が、ぶっちゃけ、邪魔じゃね? そんな気がしないでもなくて、何と言うか、安っぽい感じになっちゃってるんっすよね。 もっとワンダレイのオルガンに焦点をあてるか、桂歌丸に笑点をあてたほうがよかったんじゃね? そんな気がしないでもないんっすが、ま、これはこれでアレなので、ま、いっかぁ…と。 で、次。  「クライド・クライド」 。 日本では有名ではありませんが、ブラジルでは1990年にトリビュート・アルバムも出ている作曲家ルイス・アントニオの曲です。 そういうアレだったりするようっす。 ルイス・アントニオって、めっちゃ有名そうやん! そんな気がする名前だったりするんっすが、無名なんっすかね? ちょっと速めのテンポで演奏される、日本人好みの佳曲だったりするんっすが、ここでもまた、管楽器の集団が頑張ってくれていて、イージーリスニングな空気を醸し出してくれていちゃったりして、うーん、まあまあ?

 ということで、次。  「レイン」 。 こちら、お静かね。 そんな、亀井静香なボッサ・バラードでありますな。 ワンダレイくんはオルガンではなく、ピアノを弾いてるっぽい感じだったりして、で、テーマに続いて、トロンボーンのソロがフィーチャーされたりします。 アービー・グリーンではないかと思われるんっすが、こうして一人でしみじみとバラードを吹いて貰う分には、まったく問題がなくて、というか、むしろ、いいよね? そんな気がしないでもなくて、でもって、テーマには戻らずに、おしまい。 で、次。  「ザ・ガール・フロム・イパネマ」 。 「イパネマの娘」 という邦題で知られる超有名なボッサ曲なんっすが、あまりにもお馴染みのメロディ過ぎて、ワンダレイのバージョンを聞くのは初めてなんっすが、何かこう、聞き飽きちゃったな…と。 管楽器がアンサンブルしまくるアレンジも、ちょうとどうかな? …と。 で、次。  「ビラヴド・メランコリー」 。 チト・マヂのオリジナルっす。 いい曲っすな、いや、マジで。 が、アレンジがアレ過ぎて、どれも同じようにしか聞こえなかったりして、ま、ボサノバなんて基本、そういうものだったりするんっすけどね。 ということで、次。  「テイスト・オブ・サッドネス」 。 めっちゃ有名そうで、実はそうでもなかったりするらしいルイス・アントニオ君が、ジャルマ・フェヘイラという人と一緒に作った曲のようっすが、 「悲しみの味」 という日本名が付けられていたりします。 が、演奏のほうはというと、悲しみというより、むしろ、お笑いに走ってる系だったりして、ゲスト参加しているゴン太くんの 「ンゴンゴ♪」 という声が聞き物でありますな。 クイーカという楽器なんでしたっけ? えーと、 これ 。 こんな普通のタイコみたいなので、あんな声が出せるんっすなぁ。 マルコスくんが実践してくれている動画があるんっすが、おお、まさしく、ゴン太くん! 百聞は一見にしかず感が半端無かったりするんっすが、いい年こいたオッサンが、こんな楽器で 「ンゴンゴ♪」 しているところを想像すると、細かいことはどうでもいいやぁ。 そんな気持ちになってきちゃいますよね。 その他、ジョー・グリムくんのフルートと、ワンダレイのオルガン・ソロもフィーチャーされていて、なかなか、よかったんじゃね? そのように評価していいのではなかろうかと。

 で、次。  「ビーチ・サンバ」 。 ビーチに寄せる波を歌った可愛らしい曲です。 そういうアレだったりするんっすが、確かに、ビーチに寄せる波感が必要十分に感じられて、なかなかの佳曲であるな…と。 テーマ部はギターとオルガンが交互にメロディを演奏するという形だったりして、なかなかいい雰囲気なんじゃね? そんな気がしないでもなくて、で、アービー・グリーンのボントロ・ソロも聞けたりして、とまあそんなこんなで、悪くなかったんじゃね? そのように評価していいのではなかろうかと。 で、次。  「コール・ミー」 。 イギリスのバカラックと呼ばれる作曲家トニー・ハッチの名曲です。 そういうアレだったりするんっすが、イギリス感は皆無だったりして、こりゃ、どう考えても、根っからボサノバやろ? そう思わずにはいられなかったりするんですが、名曲であるのは確かでありまして、イギリスのバカラック、やるやん♪ で、演奏のほうはというと、管楽器軍団を出入り禁止にするという英断がキラリと光って、エエやん♪ ワンダレイのオルガン・プレイを存分に楽しめる…というところまではいかずに、すぐに終わっちゃうところがちょっとアレなんっすが、ま、悪くはなかったな…と。 で、次。  「クライ・アウト・ユア・サッドネス」 。 「君の悲しみを叫べ」 などという日本語名が付けられておりますが、ポップなボサノバ歌謡曲といった風情で、肩肘張らずに、お気楽な気持ちで楽しむことが出来て、で、ここでは、チェレスタ? …みたいな楽器の音も楽しむことが出来ます。 管楽器の出番はなくて、ずっとこの傾向が続けばエエな。 そう、願わずにはいられません。 ということで、次。  「オ・グランジ・アモール」 。 有名なボサノバ曲だけに、かえって期待が持てなかったりするんっすが、普通に悪くなくて、よかったな…と。 ワンダレイは意外とあっさりと演奏しています。 そんなふうに書かれちゃったりしておりますが、クドいだけが人生ではない。 僕はそう思います。

 ということで、ラストっす。  「ソング・オブ・ザ・ジェット」 。 「ジェットの歌」 と、わざわざ日本語に訳してくれちゃっておりますが、アントニオ・カルロス・ジョビンがブラジルのリオの空港に飛行機で舞い降りる気持ちを歌にした曲です。 そういうアレだったりして、舞い降りる…というよりも、ウキウキと舞い上がる感じがよく表現されていて、うーん、まあまあ? とまあそんなことで、今日のところは、以上っす。

【総合評価】 日本人好みな楽曲のオンパレードで、サンバって、いいな。 ボサノバって、いいな。 ブラジル、万歳やん♪ そんな1枚に仕上がっております。 ぶっちゃけ、最初から最後まで、ずーっと一貫して迷うことなくブラジル一色だったりするので、ちょっぴり辟易な空気が漂ったりもするんすが、個人的にあまり評判のよろしくなかった管楽器軍団を途中からバッサリと切っちゃったのは、英断であったな…と。 英断、エエやん♪ 「サマー・サンバ」 の一発屋かと思ったら、それ以外に、傾聴に値するものもいくつかあったりして、夏 夏 ナツ ナツ ココ夏、愛 愛 アイ アイ 愛ランド♪ そんな、今の季節にぴったりな一枚でありました。 ンゴンゴ♪


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