COOL STRUTTIN' (BLUE NOTE)

SONNY CLARK (1958/1/5)

COMIN' IN THE BACK DOOR


【パーソネル】

ART FARMER (tp) JACKIE MCLEAN (as)
SONNY CLARK (p) PAUL CHAMBERS (b) PHILLY JOE JONES (ds)
【収録曲】

(01-04) COOL STRUTTIN' / BLUE MINOR / SIPPIN' AT BELLS / DEEP NIGHT
(05-06) ROYAL FLUSH / LOVER
【解説】 ( 2018年02月18日更新 / 連載 1,292回 )

 今日は 除菌殺菌滅菌 について考えてみたいと思います。 個人的にこの3つの中から選ぶなら、除菌の一択やな。 そんな気がするんっすが、何かこう、姿勢がよくて、凜としていて、シャキーンとして、ジョキーン。 そんな印象がありますよね、除菌。 一方、殺菌はというと、何か殺気立っていて、近寄りがたいイメージがあるし、で、滅菌はというと、メッキがはがれて、中身は偽物っぽいよな? …と。 でもまあ、屈筋とか、欠勤とか、失禁とか、接近とか、側近とか、鉄筋とか、発禁とか、腹筋とか、木琴とか、パッキンとかよりはマシな気もするんっすが、屈筋とか、曲げる時にしか使わない筋肉だし、欠勤とか、ちゃんと働いていないし、失禁とか、お漏らしだし、側近に接近しても鉄筋はコンクリートだし、腹筋を鍛えても木琴が上手になるワケでもないし、パッキンは劣化すると水が漏れるし、発禁の写真集も、モデルが金髪 (パツキン) だと、さほどソソられるものがないし。 ま、金髪のモデルも、金八先生よりはマシだったりするんっすが、とまあそれはそうと、除菌と殺菌と滅菌。 除去する、殺す、滅ぼす。 中では “除” がいちばん穏健そうに思えるんっすが、この3つの違いに関しては、 ここ 参照。 日本石鹸洗剤工業会っすかぁ。 潜在的に日本の工業を席巻していそうな会なんっすが、略称はJSDA。 じゃぱん・せっけん・何とか、あそしえーしょん? あ、“S” は “Sekken” ではなくて “Soap” なんっすな。 で、“D” は “Detergent” なんだそうで。 読み方がちょっと難しいんっすが、 「ディィタァー(ル)ヂャントゥ」 と発音するのが正解のようで。 本当にそれで合ってんのか? …と思われるかも知れませんが、 ほれ 。 音声を再生というところをクリックすると、ちゃんと 「ディィタァー(ル)ヂャントゥ」 と、ネイティブな外人の兄ちゃんが読み上げてくれます。 風俗の世界には石鹸ランドというのがあるみたいですが、これがもし、ディィタァー(ル)ヂャントゥランドという名前だったりしたら、ちょっとハードルが高過ぎぃ。 …な気がしちゃいますよね。

 そもそも、石鹸と洗剤って、何がどう違うねん? …というところから話を始めないと、1回分のネタを賄えない気がするんっすが、ということで、えーと、石鹸とは? 合成洗剤とは? 界面活性剤とは? 石鹸というと、アレっすよね。 牛乳石鹸、よい石鹸♪ そんなイメージがあったりするんっすが、あれ、ちゃんとした歌詞があったんっすな。 しかも3番まで。 ほれ 。 作詞作曲は三木鶏郎先生。 おちちの泡だち♪ 何か、石鹸ランドっぽくて、エエやん♪ …という、ゲスの極みな発想をしちゃう人が少なくないからなのか、現在では 「ゆたかな泡だち」 という無難なフレーズに改変されちゃってるようっすが、で、牛乳石鹸って、本当に牛乳から作ってるんっすかね? 実は乳牛の脂身から作っているとか? 石鹸は界面活性剤の一種で、動植物のあぶら (油脂) をアルカリで煮て作られます。 そういうアレだったりするみたいっすからね。 なら、乳牛よりも、肉牛のほうがいいんじゃね? そんな気がしないでもないんっすが、油脂を水酸化ナトリウムで煮ると固形石鹸や粉石鹸になり、水酸化カリウムで煮ると液体石鹸になる…と。 すき焼きとか、 “焼き” と言いながら、実質 “すき煮” のようなものだったりするんっすが、どうでも好きにして♪ そう言われて、すき煮を作成する場合、霜降り肉を入れて、醤油+みりん+砂糖+水 = 割り下の代わりに、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムを入れてやれば、石鹸味のすき煮、爆誕! そういえば、手作り石鹸って、天麩羅油の廃油とかで作るんでしたっけ? 固めるテンプルで、ただの天麩羅油の固まりを作るよりは、石鹸にしたほうが有意義に思えるんっすが、水酸化ナトリウム = 苛性ソーダで、一気呵成に煮てやればいいんっすかね? ただ、苛性ソーダって、毒っすよね? いや、毒ではないのかも知れませんが、劇っすよね? 毒物及び劇物取締法により原体および5%を超える製剤が劇物に指定されている…と。 そういうので煮るのはちょっと危険な気がしないでもないので、苛性ソーダの代わりに、がぶ飲みメロンクリームソーダを使ってみるとか? 何となく、クリーミーな石鹸が出来上がりそうな予感。 もしくは、水酸化ナトリウムの代わりに、なとりのチーズ鱈にしてみるとか? 鱈は水産物なので、いい感じに “水産化なとり” になると思うんっすよね。 牛乳石鹸には新鮮なミルクからつくったミルク成分 (ミルクバター:保湿成分) が含まれているそうっすが、バターの代わりにチーズというのも、ぜんぜんアリかと。

 ということで、石鹸に関してはすべて、解決。 続いては、洗剤 = ディィタァー(ル)ヂャントゥでありますな。 石鹸が普通に、ただの石鹸であるのに対して、洗剤のほうにはわざわざ、 “合成” という言葉が付け加えられております。 合成洗剤。 えーと、 これ 。 ま、要するに、界面を活性させる剤を人工的に合成したものなんじゃね? そういった理解で、大きくは間違ってないと思えなくもないんっすが、あまり面白い話にはなりそうもないので、本題に戻って、除菌と殺菌と滅菌。 先ほどの これ 。 消毒という用語も登場するんっすが、毒を消す。 似たようなのに、解毒というのもありますよね。 毒と菌というのはイコールではなくて、菌の中にはバイ菌みたいに悪くて毒な菌もいれば、乳酸菌みたいに、いい菌もいる。 インキンみたいに痒いのもいる。 そういった関係だったりするんっすが、いい菌や、インキンではない悪い菌をやっつける度合いとして、除菌 < 殺菌 < 滅菌。 そういった順列になる。 そういう理解でいいんっすかね? 除菌の場合、別段、菌に死んで貰う必要はなくて、その場から立ち去って頂けるだけでもいいんっすが、殺菌となると、そうはいきません。菌ちゃんには死んで貰うしかありません。 長野オリンピックの閉会式の欽ちゃんとか、酷かったっすからね。 ま、万死に値するというワケではないので、生き残っちゃったとしても、やむを得ない。 そんな大らかさが殺菌にはあるんっすが、これが滅菌となると、そうはいきません。 菌ちゃんファミリーを滅亡させるところまで追い込む。 そんな半端ない気概が感じられるんっすが、日本薬局方では微生物の生存する確率が 100万分の1以下になることをもって、滅菌と定義しています…って、うわぁ。。。 ちょっと引いちゃうレベルの大虐殺でありますな。 そもそも今回、どうして滅菌の話を書こうと思ったのかと言うと、先週、某・水道施設で滅菌器を更新するという工事の監督業務をやったからなんっすが、水道の水って、塩素で消毒してるんだよね。 塩素臭くって、美味しくないよね。 温泉なんかでも、めっちゃ塩素臭いところがあるよね。 源泉掛け流しじゃないと、萎えるよね。 そんなふうに理解している人は少なくないと思うんっすが、実はこれ、必ずしも正確ではありません。 確かに昔は、ナマの塩素ガスをボンベに詰めて、それで滅菌していたようなんっすが、よくよく考えたら塩素って、毒やん。 漏れたらヤバいやん。 …というので、あまり使われなくなっちゃいました。 代わりに登場したのが、次亜塩素酸ナトリウムという薬品。 通称、次亜。 次亜って、亜の次というだけで、それだけでは何の意味も持たないんっすが、僕らの業界では “次亜” と言えば、あ、消毒するのに使う例のアレやな…と。 化学式で書くと、 NaClO なんっすが、これでピンと来る人もいるかも知れません。 NaCl (食塩)+ O(酸素)やん!

 通常は液体の次亜塩素酸ナトリウムを買って来て、それを原水とか、ろ過水とかに注入して、浄水にして配る。 そういったシステムになっているんっすが、某・水道施設では、あまり見慣れない機器が使われておりました。 何と言うか、食塩と水から、自ら次亜塩素酸ナトリウムを精製するで! …みたいなマシン。 銘板には商品名が書かれていたんっすが、その名も “ボンレス” 。 ハムかよ! この機械は食塩を使う。 ハムも肉を塩漬けにする。 よって、ボンレスで、エエやん! そういった発想で命名されたものではなく、恐らく、塩素ガスのボンベが不要 → ボンベレス。 言いにくいやん! → ボンレス。 そういった流れではないかと思うんっすが、ちなみにボンレスハムのボンレスというのは、骨なし → ボーンレス → ボンレスなんっすな。 そうやったんか! ということは、骨なしチキンは、ボンレス鶏なんか! 本日の新しい新発見でありますが、ちなみにロースハムは、ロース肉のハム、ボンレスハムは、もも肉 (骨なし) のハムなんだそうで。 で、ボンレスの蓋を開けて見ると、中には白い塩のような固まりが、びっしりと。 「今ひとつ仕組みがよく分からん…」 と、独りでブツブツと呟いていたら、メーカーのおっさんが原理を教えてくれました。 「食塩をナトリウムと塩素に電気分解しているだけっす。めっちゃ単純っす。」 へー。 確かに、食塩は NaCl なので、分解したらそうなりますよね。 が、ここで、新たな疑問が。 分解して出来た塩素は消毒に使うからいいとして、その原理やと、めっちゃナトリウムが溜まるんちゃう? それって、 “もんじゅ” みたいに、めっちゃヤバいんちゃうん? ナトリウムと水って、めっちゃ爆発的に反応するんちゃうん? ボンレスくんは塩を入れる槽に、めっちゃダバダバと水が入ってくる仕組みのように思えるんっすが、その後、水と反応させて、どうのこうの…。 メーカーのオッサンも、今ひとつよく分かってないような? これはもう、自力で調べるしかないな。 ということで、ググってみました。 ありました。 ほれ 。 おお、これこれ。 確かにこんな奴でした。 飽和塩水を原料として次亜塩素酸ナトリウム(以下、次亜)を生成する装置です。 あ、やっぱりそうっすよね。 食塩を分解して、超毒物な塩素ガスと、超劇物なナトリウムを発生させる化学兵器みたいなものではなくて、食塩水から穏便に次亜塩素酸ナトリウムを発生させるための道具っすよね。

  NaCl+H20 → NaClO+H2

辻褄も合います。 あ、でもこれだと、めっちゃ水素ガスが発生しちゃうんじゃね? …という新たな心配が。 アウシュビッツの悲劇+もんじゅが、ヒンデンブルク号の悲劇になるだけなんじゃね? そんな気がしないでもないんっすが、水素が発生しても、ほんの少量だから、大丈夫なんっすかね? ちなみに、水道の滅菌に使われる次亜塩素酸ナトリウムというのは、ほんの少量で、残留塩素濃度にして 0.2〜0.4mg/l。 水1リットルに対して、0.3mgくらい。 この数値が0.5を超えると、塩素臭いやんけ! …というクレームが入ることになるんっすが、上下水道事業に係わる身としては、ウンコ臭いよりはエエやんけ…。 そんな気もするんっすけど。 で、この次亜塩素酸ナトリウムの殺菌効果は昨今、ノロウイルス対策の切り札として脚光を浴びているんっすが、アルコールとかでは、あまり毒が消えないらしいっすよね、ノロの場合。 まさに、呪われたウイルス、平成の “のろま会” 。 そういったアレだったりするんっすが、ちなみに “のろま会” というのは昭和の時代、桑名で暴れていた暴走族の名前でありますな。 のろまって、暴走する気、あるんか? …と、心の中で馬鹿にしていたら、漢字表記が “呪魔会” であることが判明して、族ながら、なかなか、やるな! そう、思わず感心しちゃった次第でありますが、 【ノロウイルスをやっつけろ!】 家にある物で簡単にできる次亜塩素酸ナトリウム消毒液のつくりかた。 横浜滅菌有限会社様が、戦後に開発して、改良を重ねて現在に至る長年に渡って苦労して、めっちゃ大がかりな装置を開発して、ようやく精製出来るような次亜塩素酸ナトリウム消毒液が、家にある物で簡単に作れちゃうとか、マジかよ? 材料は、塩素系漂白剤  ※成分に 「次亜塩素酸ナトリウム」 が含まれているもの、ペットボトル、水。 あ、次亜塩素酸ナトリウムを作るのではなくて、家にあるもので消毒液を作るという、それだけの話なんっすな。 で、塩素系漂白剤というのは、具体的にはどういう商品なのかと言うと、花王の場合だと、 これ 。 ゲロを吐いたら、ハイター消毒。 そのように覚えておくと、いいかも? ライオンだと、 こちら 。 えーと、ブリーチ、ブリーチ。 覚えかたは特に思い付きません。 何でもいいけどブリーチって、黄ばんだブリーフを漂白するのによさそう。 そんなイメージを持っていたんっすが、パンツ用ではなくて、食器用だったんっすな。 何でもいいけど、ライオンハイジーン株式会社って、いつの間に、そんな廃人みたいな名前に? hygiene = 衛生、健康法。 そういった意味であるようっすが、ライオンの子会社? 例の ネイティブな発音のお兄さん に言わせると、ライオンハァィヂィーン(ヌ)株式会社となるようっすが、そもそも、ライオンからして怪しいっすよね。 ラァィアン(ヌ)。 これっすよね。 ま、いずれにしろ、今まで、仕事の場でしか接することがなかった地味な次亜が世間で認知されるようになったのは、ちょっぴり嬉しかったりするんっすが、とまあそんなことで、ノロ対策に次亜塩素酸ナトリウムを手に入れたいという人妻やら若妻やら幼妻やらがおられましたら、 『塩サヴアァン(ヌ)通信』 までご連絡のほど、ヨロシク☆

 ということで今日はソニー・クラークなんっすが、いいっすよね、ソニー・クラーク。 さば味噌煮、暗く青春、刻んでた。 そんな一句を思い出してしまうんっすが、誰の作なのかと思ったら、 ここ 参照。 いちばん下の真ん中にあります。 いりのい鮭。 そういえば、そんな人もいましたなぁ。 皆で地味に第6集くらいまで詠んだところで、飽きちゃった模様でありますが、終盤はサンリオ・キャラクター俳句とか、ワケわからん…。 とまあ、それはそうと、クラーク。 手持ちのネタが尽きてしまい、はて、どうしたものか…と。 あ、でも、よくよく考えたら、とっておきの1枚が残っておりました。 あまりにも有名過ぎて、今さら感が半端無く、これまで、敢えて敬遠していたんっすが、遂にコレを出す日が来ちゃいましたかぁ。 ということで、いっちゃいますか、 『クール・ストラッティン』 。 これなら、ジャケ絵を書く手間も省けるじゃん。 そんな、僕サイドとしての利点があったりもするんっすが、というのも、7回くらいで飽きて終わってしまった、こんな 謎コーナー が。 今さら“jazz giant”で取り上げるには、あまりにもこっぱずかしいアルバム・ベスト10…といったアンケートを実施すれば、まず確実に3位以内に入賞すると思われる超有名版でありますが、うんぬん。 それに手を出さなければならなくなったのは、ちょっぴり不本意ではありますが、でもまあ、しょうがないよね。 この土曜日は仕事が入ってしまって、あまり時間に余裕がないし。 土建屋さんが半日くらい現場に入りたいというので、昼までなら、いっかぁ。 そう、不本意ながらも同意したんっすが、平行してマンホールポンプの不具合修理業務が発生。 フロートスイッチを引き上げてみたら、油の固まりのようなものがびっしり付着していて、そいつの撤去を余儀なくされて、うーん…。 ただの油の固まりならまだいいんっすが、ウンコ成分と一体化したようなヤツですからね。 下水に油を流すなぁぁぁ! 固めるテンプルで固めろぉぉぉ! 石鹸を作れぇぇぇ! そう、声を大にして言いたいところでありますが、とまあそんなことで、じゃ、演奏のほうを聞いてみることにしましょうかぁ。

 まずはアルバム・タイトル曲の 「クール・ストラッティン」 。 脚に脚光を当てたジャケットをそのまま体現したかのようなナンバーなんっすが、ファンキーで、ブルーで、マイナーな哀感が、たまらんっ♪ 哀感が、あ、イカん。 そう、難癖を付ける日本人とか、まずいませんからね。 イカはイカ臭くて、イカん。 そう、難癖を付ける日本人は僕を含めて、一定数いるような気がするんっすけど。 曲そのものは極めてシンプルなAA形式。 2管のハモリでテーマが演奏した後、まず最初にクラークのピアノ・ソロが登場するんですが、これがもう、絶品にして、でらデラべっぴん。 そんなスケベ雑誌がありましたよね。 名古屋弁なのかと思ったら、デラべっぴん (英語: Deluxe Beppin) 。 デラックスだったんっすな。 いや、発音が悪いっすか。 ダァラァクスべっぴん。 で、そういうしているうちに、アート・ファーマーが登場。 僕が初めてこれを聞いたのは、ジャズに関してはド素人で、マイルス・デイビスの 「枯葉」 こそが至高。 そう、信じて疑わない純情ボーイだった頃なんっすが、で、超人気で有名らしいこのアルバムを手にして、参加メンバーを見て、え、何これ? ショボ…。 そんなふうに思ってしまったんっすが、マイルスと、キャノンボール・アダレイを入れろよ! …みたいな。 アート・ファーマーって、農民かよ! とか言ってるうちに、ジャッキー・マクリーンが登場。 当時は名前すら知らなくて、演奏の善し悪しもよく分からなかったんっすが、こうして改めて聞いてみると、マクリーン、最高や! キャノンボールとか、最初からいらんかったんや! いや、キャノンボールにはキャノンボールの良さがあったりするんっすが、クラークとの相性という点からすると、やっぱ、スカートまくりーん、最高や♪ で、その後、クラークのピアノが再び登場。 最初のソロよりも一段とネチっこさが増していて、たまらんグルーブ感を醸し出していて、でもって、ファンキーなテーマに戻って、おしまい。

 で、次。  「ブルー・マイナー」 。 前曲にも増してファンキーで、ブルーで、マイナーな哀感な満ち溢れていて、曲そのものの出来としては、こっちのほうが上であるな。 そのように評価していいのではなかろうかと。 特に祝祭的なサビの部分が、たまらんっ♪ 日本人なら誰でも 「ブルー・マイナー」 いいな。 ブルマもいいな。 そう思ってしまうに違いありません。 「ビルマの竪琴」 は、なかなかいい映画なんっすが、やっぱり 「ブルマの秘め事」 のほうがいいな…と。 で、演奏のほうはというと、2管のハモリによるブルーでマイナーなテーマの合奏に続いて、ソロ先発はマクリーン。 たまらんっ♪ 続くファーマーも完璧な農民っぷりを披露してくれているし、その後を受けるクラークのピアノも暗くていいっすな。 何かこう、苦楽を共にしているな…と。 で、最後はポール・チェンバースがピチカートできっちり締めてくれるんっすが、アルコじゃなくて、よかったな…と。 で、テーマに戻って、おしまい。 非の打ち所がない名曲・名演であるな。 そのように評価していいのではなかろうかと。 ということで、次。  「シッピン・アット・ベルズ」 。 チャーリー・パーカーのオリジナルだとばかり思っていたんっすが、違ってました。 マイルスの作みたいっす。 マイルスと、キャノンボール・アダレイを入れろよ! …って、曲としては、ちゃんと入ってるやん! アップ・テンポで、バピッシュで、これはこれで、なかなかエネルギッシュで、脂ギッシュな演奏だと思うんっすが、いかんせん、マイナー要素が希薄過ぎて、本アルバムでは随一、日本人にはウケない作りであると言っていいのではなかろうかと。 賑やかなテーマの合奏に続いて、ソロ先発はクラークのピアノ。 パウエルの流れを汲み取った、活きのいいフレーズの連発なんっすが、ついでにウンコも汲み取って貰いたかったな…と。 ポンプの不具合と、フロートスイッチの不良と、非常通報装置が雷で焼けて壊れていたという3重苦が災いして、マンホールから汚水が溢れちゃってたそうですからね。 もう少し早く不具合に気付いていれば、バキュームカーに汲み取って貰うとか、何らかの対処が出来た筈なんっすが、無念…。 ちなみにポンプの不具合の原因は、吸い込みノズルに異物が引っ掛かったという物だったんっすが、昔、そのようなネタを写真付きで紹介したことがあるような気がしますな。 えーと、 これ 。 絵をクリックすると拡大されます。 拡大されなくって、いいって…。 で、このネタには続編があったりするんっすが、 これ 。 油もそうなんっすが、ぱんつもトイレに流すのは、やめてね♪ で、昨日の土曜日の場合、どんな異物が発見されたのかというと、コンベックス。 こういうヤツ でありますな。 これが筒の部分にスッポリはまり込んで、そこに布きれ (ぱんつ?) が絡んで、吸込口を閉塞しておりました。 こんなん、業者のオッサンが仕事中に落としたとしか思えんやん! 今度は落とさないでね! そう、声を大にして言いたいところでありますが、で、演奏のほうはというと、ピアノの後はアルト、トランペット、ベース。 そういった順で各自のソロが披露されます。 チャンバースはピチカートではなくて、アルコだったりして、最悪…。 が、その直後、勢いよくマクリーンが再登場する下りはめっちゃスリリングだったりして、曲の善し悪しはともかくとして、演奏の出来そのものは、決して悪くはないな…と。

 で、次。  「ディープ・ナイト」 。 A面の2曲が素晴らし過ぎて、で、B面の最初でちょっと躓いて、このアルバムも、ここまでか…。 そんなふうに思われるかも知れませんが、実はB面の2曲目が、いちばん好きっ♪ そういう人も少なく無いに違いありません。 歌物スタンダードだけに、ベタなまでにブルーでマイナーなクラークのオリジナルと比較して、知的な上品さが感じられたりするんっすが、ピアノ・トリオのフォーマットによるテーマ部の演奏が、最高っ♪ 特にフィリー・ジョー・ジョーンズのブラッシュワークが、たまらんっ♪ カーリングをやらせてみても、けっこういい線までイケるような気がしますな、このオッサン。 管楽器2人のソロも悪くはないんっすが、これは純粋に “トリオ” を楽しむ1曲であるな…と。 で、CDではこの後、 「ロイヤル・フラッシュ」 「ラバー」 という2つのオマケを聞くことが出来るんっすが、出来としては、ま、可も無く、不可も無く。 鴨はそれなりに美味しいと思うんっすが、フカヒレとか、言うほどか? そんな気がする僕としては、鴨無く、フカも無くで、別に無くてもいいカモ? そういうアレだったりするので、 「ディープ・ナイト」 の余韻に浸って、おしまい。 そっちのほうはいいかと思うんっすが、とまあそんなこんなで、今日は以上っす。

【総合評価】 全曲、各自のアドリブを一緒に歌えるくらい聞き親しんだので、ぶっちゃけ、新鮮味は無かったりするんっすが、こうして改めて聞き直してみると、やはり名盤でありますな。 10分弱×4という、ジャズとしても長めな演奏だったりするんっすが、それを感じさせない充実したソロの応酬は、琴欧洲も納得。 今さら感は半端ないんっすが、普通にオススメ☆


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