HOLIDAY SOUL (PRESTIGE)

BOBBY TIMMONS (1964/11/24)

HOLIDAY SOUL


【パーソネル】

BOBBY TIMMONS (p) BUTCH WARREN (b) WALTER PERKINS (ds)
【収録曲】

(01-03) DECK THE HALLS / WHITE CHRISTMAS / THE CHRISTMAS SONG
(04-06) AULD LANG SYNE / SANTA CLAUS IS COMING TO TOWN / WINTER WONDERLAND
(07-08) WE THREE KINGS / YOU'RE ALL I WANT FOR CHRISTMAS
【解説】 ( 2018年04月29日更新 / 連載 1,299回 )

 ( 前回 までの粗筋 ) 京都で晩飯を食って、温泉に入って、福山に移動して泊まって、翌日、福山城を散策して、秋芳洞に移動した。 …ということで、2日目の朝食兼昼食っす。 ブレイクファースト + ランチ = ブランチっすな。 何でもいいけどこの計算だと、朝食の要素が弱すぎじゃね?  “ブレイクンチ” とかのほうが、よくね? そんな気がしないでもないんっすが、ま、それだとちょっと朝食の要素が強すぎるし、 “無礼な長崎くんち” みたいでアレなので、間をとって “ブレンチ” とか。 何だかちょっと語呂が悪いので、それなら “ブランチ” で、いいじゃん。 …と、結局は元に戻ってしまったんっすが、で、今回、僕がブラブラとブランチに向かった先は、 ここ 。 山口名物 “瓦そば” の超絶パチモンであるところの “かっぱそば” というのを食べよう。 そういう算段でありますな。 ちなみに、 “瓦そば” というのは、 これ 。 昭和37年に、この旅館のオッサンが宿泊客用の料理として考えたのが始まりなんだそうっすが、明治十年、西南の役において熊本城を囲む薩軍の兵士たちは、長い野戦の合間に瓦を用いて野草、肉などを焼いて食べたという古老の話にヒントを得て、うんぬん。 蕎麦を焼くというので、中華麺を使ったソース焼き蕎麦のようなものなのかと思ったらそうではなく、茶そば (抹茶を混ぜた日本蕎麦) を焼いて、つゆに浸して食うという。 変な食い物を考案しちゃいましたな、たかせのオッサンも。 で、それをパクった、いや、それをリスペクトした “かっぱそば” はというと、茶そばではなくて、わさびを練り込んだ蕎麦を焼いて、つゆに浸して食う…と。 さすがに、同じ “茶そば” では、丸パクリやんけ! そう誹謗されるに違いないので、予防保全的に、ちょっとだけアレンジを加えたみたいっす。 で、 “瓦で焼く” という意匠を丸パクリするワケにもいかないので、河童の上で焼くことにした…と。 河童の頭には皿があるので、ちょうど好都合っすよね。 …とか思っていたら、別にそういうワケではないんっすな。 普通に鉄板で焼くみたいです。 つまらん! おまえの料理は、つまらん! じゃ、どうして河童なのかというと、この辺りに河童っぽい伝説があったりするので、ま、いいじゃん。 そういうアレだったりするみたいなんっすが、トッピングは、牛肉と錦糸タマゴ。 ここまでは “瓦” と同じなんっすが、そこに河童の好物の “きゅうり” を加えることで、河童ならではのオリジナリティを出していると。 抜群のアイデアやん! そう評価せずにはいられません。

台観望 合歓店♪

 とまあそんなこんなで、お店に到着。 庶民的な佇まいで、敷居的にはぜんぜん高くないんっすが、何となく、うらぶれた空気が漂っております。 予約無しで、一見さんで、お断りされないか、ちょっと心配だったんっすが、快く受け入れてくれました。 レジのところにオッサンが立っていて、そこでまず注文をする…と。 そういうシステムでありました。 まだ11時前だったんっすが、食べ物の提供も大丈夫なようで、 「何をお作りしましょう?」 と聞かれて、 「あー、かっぱそば…を。」  “ぜんじかっぱそば” というのが正式名称なんっすが、そんな恥ずかしい名前を口にするのは、嫌っす。 僕のプライドが許しません。 「あー、じゃ、“ぜんじかっぱそば” を…。」 そう、勇気を出して正式に注文してみたところで、 「 “かっぱそば” っすね!」 と、省略形で復唱されちゃうのは目に見えているし。 で、席に着いて、河童の到着を待っていると、ラジオから懐かしい “歌” が流れて来ました。 コーセー化粧品〜、コーセー、コーセー、なんちゃらベストテ〜ン♪ おお! 土曜日、学校が午前中で終わって、家に帰って、日清焼きそばとかを作って食ってた子供の頃がめっちゃ蘇ってくるやんけ!  『コーセー歌謡ベストテン』 から、名前や趣向がちょっと変わったみたいなんっすが、まだやってたんっすな。 えーと、 これ っすな。 この日は 「東京にちなんだ歌」 みたいなテーマだったんっすが、死にたいくらいに憧れた〜、花の都、大東京〜♪ そんな長渕剛の歌に耳を傾けているうちに、

ぜんじかっぱそば♪

 かっぱそば、到着〜。 おお、めっちゃ河童っぽい♪ …という気がしないでもないのは、きゅうりの部分だけだったりするんっすが、一見すると、普通の “鉄板ソース焼きそば” っぽいっすよね。 これを温かい “特製つゆ” に浸して食べるんっすが、で、お味のほうはというと、うーん、微妙…? 普通の “蕎麦つゆ” みたいな味なのかと思ったら、そうではなくて、何というか、 “特製の味” としか言いようがなくて、わさびが練り込まれているらしい蕎麦も、別にわさびの味がするワケでもないし、何かこう、全般的にちょっと物足りないような? トッピングの牛肉には甘辛い味が付いていて、こいつはけっこう、イケますな。 で、意外だったのが、きゅうり。 悪くないやん! シャキシャキした食感が、いいアクセントになっております。 で、これ、量的に物足りないかと思ったら、思ったよりもボリュームがありました。 美味いとか、それほどでもないとか、そんなことはどうでもよくて、この土地でしか食べることが出来ないレアな食い物感が半端なくて、それだけでもう、満足♪ 本物の “瓦そば” のほうも同じような “ぼやけた味” なのかどうかは定かではありませんが、いつの日か、食べ比べてみたいような気がしないでもありません。 で、空腹も満たされたところで、秋芳洞を目指して、ゴー!


< 秋芳洞 (往路) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 秋芳洞のバス停から、かっぱそば屋までは歩いてすぐだったんっすが、そこから洞窟の入口までは、思ったよりも距離がありました。 (写真・いちばん上) みたいな商店街を10分くらい歩く感じ。 途中に別の “かっぱそば屋” もありましたな。 もしかしたら、河童ではない “瓦そば” が食べられる店もあるのかも知れませんが、ちなみに この店 は、茶そばを焼いている模様。 しかも、きゅうりではなくて、ネギがトッピングされているみたいっす。 こんなん、 “河童そば” ちゃうやんけ! こっちの店 のは、蕎麦を焼いてすら無いやんけ! こんなパチモンではなく、本物の “かっぱそば” を食べられて、何よりでありましたが、そうこうしているうちに、入口に到着〜。 洞窟の中からザバザバと水が流出していて、滝みたいになっていて、凄ぇぇぇぇ! 川の水の色も、何だかちょっと水色っぽい? この時点で既に、 関ヶ原鍾乳洞 より、イケそうやん♪ そんな期待が高まって来たんっすが、去年の夏、超久しぶりに行ってみたら、思ってたよりも微妙だったんっすよね。 何か、ハイライトに欠けるというか、パッとしないというか。 関ヶ原ウォーランドのほうには、 ノーモア関ヶ原合戦じゃ! …という、素晴らしいクライマックスがあるんっすが、ま、よくよく考えたら関ヶ原合戦と武田信玄って、何の関係もないような気もするんっすけど。 この当時、アンタもう、死んでるやん! ま、亡霊だから別にいいんっすが、で、関ヶ原鍾乳洞は入口から出口まで518メートル。 ぐるっと周遊出来るのはいいんっすが、最初から最後まで、ほぼ同じような景色だったような気がします。 クチコミ を見ても、涼しい。 それくらいしか取り柄がないような? で、一方、秋芳洞のほうはというと、 こんな感じ 。 片道約1キロで、あっちとこっちに入口と出口があるので、こっちの入口から入って、あっちの出口から出て、地上を歩いて帰ってくるか、もしくは周遊バスのようなものを利用するか。 出口から出ずに引き返して、最初の入口から出ることも可能だし、真ん中あたりにエレベーターがあるので、地上に出て秋吉台を散策して、そこから歩いて帰ってきたり、もしくは周遊バスか路線バスを利用したり。 チケットを見せれば洞窟内に再入場することも出来るし、時間の都合や体力に合わせて、いろんなパターンで散策を楽しめるようになっております。 ざっと下調べした感じ、洞窟の後半は大した見どころも無さそうに思えるので、秋吉台を含めた折り返しコースで攻めてみることにしました。 川口浩が〜、洞窟に入る〜♪ テーマソングを口ずさみながら洞窟に入ると、中、めっちゃ広い! 「夏のヒロイン」 と同じくらい、広いん♪ 河合奈保子が歌ってましたよね。 夏のヒロインに〜、きっとなれる♪ で、ただ広いんだけでなくて、見どころも満載。 百枚皿とか、洞内富士とか、キモい岩とか、めっちゃイケるやん♪ で、中間地点まで到達したところで、エレベーターに乗って、地上に出てみることにしました。


< 秋 吉 台 > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 1、2、3、4 ガンガン ズンズン グイグイ 上昇♪ で、地上に出てみると…、観光客、誰もいねぇ…。 出たらすぐに秋吉台の展望台があるのかと思ったら、そこから10分くらい坂を上らなければならんのですな。 この辺り、視界も開けず、陰鬱な空気が漂っていて、何だか思っていたのと違うような? 射干 (しゃが) の花なんかも咲いておりましたが、アヤメ科の多年草。山野の日陰の斜面に群生し、うんぬん。 陰気くさいところに咲くんっすよね。 花はめっちゃ綺麗なんっすけど。 ちょっぴり沈んだ気持ちで、ズンズン、グイグイと坂を上っていくと、見えてきました、円形の展望台。 で、その上に昇ってみると、おぉぉぉぉ! めっちゃカルスト台地やんっ♪ イケるやん! ということで、満足して、で、再び、地下に潜ることにしました。 時間に余裕があるので、中間点よりちょっとだけ奥のほうにも行ってみますかね?


< 秋芳洞 (復路) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 ということで、行ってみました。 黄金柱。 Oh!ゴンチュウ♪ …とか言いながら感動していたんっすが、今調べたら “おうごんちゅう” ではなくて、 “こがねばしら” なんっすな。 何か、小金を貯め込んだオッサンが貝柱を囓っている姿が浮かんできて、スケールの小さな読み方のように思えてならないんっすが、洞窟的にはこの時点ですっかり満足したので、ここで引き返すことにしました。 その先には巌窟王やら、くらげの滝のぼり、五月雨御殿といった見どころがあるみたいっすが、どうせ、名前だけで大したことはないよね? ショボいよね?  気になるので調べてみたんっすが、“くらげ” はえーと、 これ っすか。 あー、これは見ておいたほうがよかったかも? やっぱ、下調べというのは大切っすなぁ。 舌平目 とか、下調べして、こんなビラビラしたキモい魚だと知らなかったら、間違えて頼んじゃいそうだし。 ま、ムニエルになってしまえば、生前の姿とか、別にどうでもいい気はするんっすが、で、秋芳洞の復路。 洞窟の中は左側通行ということになっているので、行きと帰りでは見えてくる景色もちょっとだけ違います。 来た道を引き返すのって、つまらんかも? そんな懸念を持っていたんっすが、大丈夫でした。 とまあそんなこんなで、おしまい。

 で、本日の宿泊地、萩へと向かいます。 萩には一応、電車だか汽車だかも通ってはいるんっすが、1〜3時間に1本くらいしかなくて、特急も走ってなくて、クソ不便。 そういえば以前、 ○○のはなし に乗ってやるぅ! そんな話を書いた気がするんっすが、海側の席が取れなかったし、冷静に考えてみると、無駄に時間が掛かるだけで、何のメリットもないな。 そんな気がしたので、ヤメました。 新山口駅から スーパーはぎ号 を利用するほうが、よっぽど楽じゃん。 もしくは、秋芳洞から出ているバス。 ここ に時刻表があるんっすが、サファリランド、大正洞窟を経由するヤツ。 1日2往復なので、よっぽどうまく行程を組んでやらないとアカンのっすが、今回はこれを利用してみることにしました。 13時03分発というヤツっす。 ここが始発なので、出発時間よりも早くバスがやってきました。 乗り込んで、席に座ってボーッとしていると、運転手のオッサンに声を掛けられました。 萩市内で使えるフリー乗車券というのがあるんやけど、どうっすかぁ? …みたいな。 いちいち小銭を用意するのは面倒なので、そういうアレがある場合は、元が取れなさそうでも利用することにしているんっすが、んなことで、有り難く購入させて頂くことにして。 で、このオッサンとは、それだけの事務的な会話だけで終わるものと思っていたんっすが、この後、予想外な展開に…。 乗客は僕1人だけだったんっすが、出発してから萩に到着するまで約1時間、このオッサン、ずーっと喋りっぱなし…。 歩き疲れていたし、ちょっぴり風邪気味でもあったびで、ゆっくりと寝ていきたかったのにぃ…。 ちなみにこのバス、秋芳洞の次は、秋吉台に停まります。 エレベーターを降りたところが停留所なので、引き返さずにここからバスに乗るという手もあるんっすな。 その後、 カルストロード のど真ん中を走るので、眺めは抜群。 エエやん! 寝てる場合、ちゃうやん!

 で、オッサンはどんな話をしてくれたのかというと、秋芳洞を “しゅうほうどう” と読むのは間違い…だとか。 「あ、それ、ここへ来る時に “しゅうほうどう” までと言ったら、それは古い言い方やと言われましたぁ。」 そうやって、適当に話を合わせたりもしなければなりません。 めっちゃ大人っすよね、僕って。 ちなみにこのネタに関しては、 Wikipedia 参照。 で、他にはえーと、秋吉台には川がひとつもない…とか。 ほぉ。 雨がすべて地面に染みこんで、それであの秋芳洞が形成されたんっすな。 で、洞窟の中にはザバザバと川が流れている…と。 で、地上の秋吉台のほうは毎年2月頃に山焼きが行われる…と。 私 (←運転手のオッサン) も毎年、ボランティアで参加しているが、去年は事故で死者が出てしまった…と。 痛ましいっすなぁ。 僕はシシャモが苦手なので、給食にシシャモが出るとめっちゃ憂鬱だったんっすが、死者に比べれば、シシャモが出るくらい、ぜんぜん平和だったんだな…と。 その他、サファリランドとか、大正洞窟とか、途中の通過地点について、いろいろと解説をしてくれました。 萩が近付いてくると、高杉晋作の話だとか。 「うるさかったら言ってくださいね。黙って運転しますから。」 最初の時点でそう言われたんっすが、そこで正直に 「うるせぇ、黙れ!」 とか言ったら、場の空気がめっちゃ悪くなるに違いないので、 「ほぉー。」 とか 「へぇ〜。」 とか適当に相づちを打ちながら話に耳を傾けて、いやあ、僕って本当に大人っすな。 今となっては、いい旅の思い出のような気がしないでもなくて、ありがとう、オッサン。 楽しかったで〜♪ ということで、この続きはまた、次回。

 ということで、今日はボビー・ティモンズっす。 真っ黒系ファンキー・ピアニストとして、人気、知名度共に、群を抜いて抜群だったりするんっすが、いいっすよね、ボビー・ティモンズ。 少なくとも、 「盆梅、転売す」 よりは、盆栽で育てた梅をメルカリに出品して金儲けしたりしないみたいだし。 30分考えて思いついたのがコレなので、今日は諦めてさっさと本題に入ろうと思うんっすが、手持ちのCDが尽きたので、ネタ用に これ を買ってみました。+1,000円でハイレゾ版もあるんっすが、聞いてもぜんぜん違いが分からないので、ま、普通ので、いっかぁ…と。  『ホリディ・ソウル』 、日本語で 『休みの日魂』 。 ゴールデンウィークにはぴったりでありますな。 こんなアルバムがあるって、ぜんぜん知らなかったんっすが、1964年録音のプレスティッジ盤。 素性は割としっかりしている模様っす。 何より、ジャケ絵を書くのが簡単そうなところが僕のハートをキャッチしたんっすが、シンプルなトリオ編成で、ベースはブッチ・ウォーレン、ドラムスはウォルター・パーキンス。 堅実なところを押さえております。 プレスティッジ時代のティモンズは、ともすればファンキーよりもソウルな要素が強過ぎて、そこのところがちょっと心配だったりするんっすが、とりあえずまあ、聞いてみましょうかぁ。

 ということで1曲目、 「デック・ザ・ホールズ」 。 トラディショナルなんだそうっす。 いいっすよね、トラディショナル。 僕が足の骨を折って入院していた時、同室の爺ぃが何故だか看護師に干支を聞きまくっていたんっすが、かく言う本人は寅年なんだそうで。 「アンタ、干支は何や? ワシは…」 横でそんな話を聞きながら、心の中で、「はいはい、寅年っしょ!」 トラディショナルで何となく、 「寅年っしょ」 を思い出してしまったんっすが、何というか、童謡っぽい感じの曲でありますな。 ちょっぴりボサノバっぽいような気がしないでもないリズムに乗せて、ティモンズの軽めなプレイが楽しめるという、そういうアレだったりします。 時折 “らしさ” が垣間見える場面もあったりするんですが、基本的には淡々と進行していく感じで、でもって、テーマに戻って、おしまい。 ちょっとした挨拶代わりのプチ小品。 そういったアレでありました。 で、次。  「ホワイト・クリスマス」 。 何ともベタな選曲でありますなぁ…。 こういう、テーマのメロディを聞いただけで、「はい、はい。」 と言いたくなるようなアレは、心の中にあまり深く入ってこなかったりするんっすが、これ、普通に名演でありますな。 テーマ部は割とあっさりした仕上がりなんですが、アドリブ・パートに入って、俄然、ヤル気が漲ってきた感じがあります。 漲 (みなぎ) る、裏切る、ブルーギル。  “世界3大・○○ぎる” の中でも、いちばんイケてますよね、漲る。 裏切るとか、もってのほかだし、ブルーギルとか、ただの迷惑な外来魚だし。 そんなヤツより、 “脂ぎる” を入れたほうがいいんじゃね? そんな意見もあろうかと思うんっすが、それはそれで、ちょっと嫌だしぃ。 …とか言ってるうちに、ピアノのソロが終わって、ブッチ・ウォーレンのベース・ソロが登場。 テーマのメロディをうまく引用したりして、とってもご機嫌であるな。 そのように評価していいのではないかという気がしないでもないんっすが、で、その後、ピアノが再登場して、再びイケてるソロを披露してくれて、でもって、テーマに戻って、おしまい。 「白クリスマス」 も馬鹿にしたもんじゃねぇな。 そのように再評価した次第であります。

 で、次。  「クリスマス・ソング」 。 ここまできて、分かりました。 クリスマス曲集やったんか、これ! 改めて1曲目の何とかというのを調べてみたところ、日本語では 「ひいらぎかざろう」 という名前で知られる伝統的なクリスマス・キャロルなんだそうで。 ク〜リスマス・キャロルが〜、流れる頃には〜♪ いいっすよね、稲垣潤一。 板垣よりも退助してないし。 退助とか、前に進む気概がまったく感じられない名前っすよね。 「板垣死すとも、自由は死せず。」 と言い残して、そこで息絶えたのかと思ったら、普通に生き返っているし。 いや、生き返ったというか、死ななかったというか。 しかも、本人曰く、そんな事、言ってねぇ…。 捏造された “名言” であることが判明しているんっすが、所詮は100円紙幣レベルの偉人っすよね。 で、演奏のほうはというと、しみじみとしたバラードだったりして、いや、悪くないっすな、こりゃ。 ということで、次。  「オールド・ラング・サイン」 。 スコットランド民謡、非公式な準国歌である。日本では 「蛍の光」 の原曲として知られる。 ほぉ。 言われなければぜんぜん分からなくて、違う曲なんかじゃね? そんな気がしないでもないんっすが、ミディアム・ファストで軽快にバウンスするアレ。 そういった仕上がりになっております。 で、次。  「サンタ・クロース・イズ・カミング・トゥ・タウン」 。 「サンタが町にやって来る」 っすな。 またまた、何てベタな曲を…。 こういう、テーマのメロディを聞いただけで、「はい、はい。」 と言いたくなるようなアレは、心の中にあまり深く入ってこなかったりするんっすが、 「白クリ」 同様、こいつも演奏そのものは決して悪くありません。 いい感じにグルーブが高まっていくようなアレだったりして、なかなかであるな…と。 途中でベースのピチカート・ソロも堪能出来るし、が、やっぱりテーマ部に戻ると、あまりにもベタ過ぎるよな…と。

 で、次。  「ウインター・ワンダーランド」 。 これまた…(以下略) 。  『休みの日魂』 だから、ゴールデンウィークにはぴったりだねっ♪ …とか思っていたら、季節的には、さっぱりやんけ! ま、初夏に聞く 「冬の不思議の国」 というのも悪くはないんっすが、やはり、テーマそのものは、あまりにも…(以下略) 。 で、次。  「ウイ・スリー・キングス」 。 ようやく、クリスマスとはあまり関係なさそうなのが出てきましたな。 「僕たち、3人の王様」 ? ググってみたら 「我らはきたりぬ」 というのが正解で、普通にクリスマスな歌みたいなんっすが、 Wikipedia に日本語大意もありますな。 「僕たち、3人の王様」でも、いいじゃん。 そういった内容である模様っす。 で、曲のほうはというと、なかなかいい感じ。 クールなファンクというか、このアルバムで一番、ティモンズらしさを感じさせる仕上がりとなっておりました。 王様、イケるやん! ということで、ラストっす。  「ユーアー・オール・アイ・ウォント・フォー・クリスマス」 。 しみじみとしたバラードで、静かに聖夜は幕を下ろす。 そういった感じのアレでありまして、とまあそんなことで、今年の僕のクリスマスは、おしまい。

【総合評価】 プレスティッジ時代のティモンズは、ともすればファンキーよりもソウルな要素が強過ぎて、そこのところがちょっと心配。 …とか思っていたら、それとは真逆で、淡々としていて、ちょっぴり物足りないような気が…。 真っ黒系ファンキーなのを期待しているとアレなんっすが、随所にティモンズらしさを感じさせる瞬間が無いワケでもないし、知ってる…というか、知り過ぎている曲ばかりで、ある意味、安心だし、ま、たまにはこういうのも、いいかも? …という気がしない程度に、オススメ☆


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