STRAIGHT AHEAD! (CAPITOL)

JUNIOR MANCE (1964/9/14〜16)

STRAIGHT AHEAD!


【パーソネル】

JUNIOR MANCE (p) MONTY BUDWIG (b) SHELLY MANNE (ds) & THE BOB BAIN BRASS ENSEMBLE
【収録曲】

(01-03) IN A MELLOW TONE / HANNAH STRIKES AGAIN / LI'L DARLIN'
(04-06) DIANE / HAPPY TIME / THE LATE , LATE SHOW
(07-09) FINE BROWN FRAME / SENOR MANCE / STOMPIN' AT THE SAVOY
(10-11) TROUBLE IN MIND / THE J.A.M.F.

【解説】 ( 2018年06月10日更新 / 連載 1,305回 )

 ( 前回 までのあらすじ) 先々週の水曜日だか、某市の某事務所に行って書類を提出して、で、その後、某町の某土地改良区に移動して、見積書を提出してこようかと。 で、そのまま直退もしくは直帰しようと目論んでいたら、某町の上下水道課のオッサンから電話が掛かってきて、「某配水池でテレメーター異常の警報が出た。」 …と。 で、行ってみたら、中部電力がめっちゃ工事をしていて、付近が停電していただけだった…と。 で、先々週の金曜日。 午後4時に某市の某社にて打ち合わせ。 そのまま直退もしくは直帰しようと目論んでいたら、某町の上下水道課のオッサンから電話が掛かってきて、「斎場のポンプが調子悪い。水が出てないっぽい」 …と。 で、行ってみたら、漏電ブレーカーが作動していた…と。 原因はよく分からんのですが、とりあえず漏電ブレーカーを再投入したら、ポンプが動くようになった…と。 で、先週の金曜日、定時に仕事を終えて、真っ直ぐに帰ろうと思ったら、家にたどり着く直前に某町の上下水道課から電話が掛かって来て、「水道の管理事務所が停電したっぽい。 で、配水池水位低下の警報も出ている。」 …と。 で、現場にまで様子を伺いにいって貰ったら、付近で電柱が2本ほどへし折られていて、停電したっぽい…と。 とりあえず電気は復活して、ポンプも正常に動いているみたいなんっすが、念の為、次の日に様子を見にいくことにしたら、拍子抜けしちゃうほど、めっちゃ普通やった…と。 それが先週の話であります。 あれからもう、1週間も経ったんっすか。 早いっすなぁ…。 で、金曜日。 午後4時に某市の某事務所に行って書類を提出して、そのまま直退もしくは直帰しようと目論んでいたんっすが、そういえば、このところ、週末に連続で某町の上下水道課から故障やら、異常やら、不具合やらの電話が掛かって来たよな? …と。 この週末は何事もなく、平穏無事に終わりたいものであるな…と。 幸い、何事も無く家にたどり着き、晩飯も食って、あとは寝るだけ。 …とか思っていたら、またしても掛かって来ましたぜ、某町の上下水道課のオッサンから。 1回目、オッサン、2回目、同じオッサン、3回目、ヤングな若者…という、これまでの流れだったんっすが、今回はまた、違ったオッサンから。 どういう要件なのか分かりませんが、嫌な予感しかしませんな、こりゃ…。

 「某加圧ポンプ場に雷が落ちたみたいっす。 現地に来ているんっすが、漏電ブレーカーが落ちてるっぽいっす。」 要約すると、そのような要件でありました。 あー、そう言えば、うちの近くもゴロゴロ、ピカピカと、めっちゃ雷が暴れておりましたなぁ。 どれくらい暴れていたのかというと、 これくらい 。 どこが桑名なのか分からないかも知れませんが、右端の真ん中、名古屋と四日市の中間の辺り。 あああ…。 こりゃ、漏電ブレーカーも作動しますわいな。 が、コイツが落ちたということは、その2次側に接続された機器は保護されたに違いなく、再投入してやれば復活する可能性は極めて濃厚。 で、その方法はというと、前回もリンクを貼りましたが、 こちら 。 この前のオッサンには今ひとつ真意が伝わらず、結局は呼び出されちゃう羽目になっちゃったんっすが、今回は時間も遅いし、外はザーザー降りの大雨だし、クルマを止めにくい、ちょっと面倒な現場だったりするし、何とか自分たちの力で解決して頂けないものかと…。 「ブレーカーを入れようとしても、入らないんっすけど。」 あー、だから、そういう場合は、一度 “切” にして、それからガチャンと入れて頂ければと。 「 “切” にならないんっすけど。入らないんっすけど。」 いや、そこを何とか、頑張って…。 「あ、切れました。 あ、入りました!」 お〜。 やれば出来るじゃん! 「が、何か警報が出ました。」 マジかよ…。 出来ることなら、現場には行きたくない。 出来ないことでも、行きたくはない。 最悪、明日の朝なら、何とか考えないこともないんっすが、今日だけは勘弁して欲しい。 そんな僕の秘めたる思い、分かって頂けますでしょうか?

 で、いろいろと調べて貰ったり、試して貰ったりして判明したのは、とりあえず漏電ブレーカーは復帰した…と。 で、ポンプ故障の表示は出ていない…と。 が、受水槽渇水というのが出ていて、消えない…と。 あ、どうやら雷で基板がやられたっぽいっすな…。 が、とりあえず、手動であればポンプは運転出来るっぽい…と。 この加圧ポンプ場というのは、某ゴム屋さんの工場の社員寮の専用施設みたいなもので、そこの受水槽に向けて水を送っているんっすが、受水槽に水が溜まっていれば、ちょっとくらいポンプが止まっていても、大勢に影響はなかったりします。 僕の希望的な観測でいうと、ま、一晩くらいは大丈夫なんじゃね? そんな気がしないでもありません。 が、手動では運転出来るみたいだから、ずっとポンプを回しっぱなしにするという手もありますよね。 ただ、受水槽が満タンになった場合が問題でありますな。 満タンになると受水槽の入口の弁が閉まる仕組みなんっすが、通常の自動運転の場合、弁が閉まる。 → 水の行き場所がなくなる。 → 圧力が高くなる。 → それを検知して、自動でポンプが止まる。 そういうアレだったりするんっすが、手動運転だと圧力が上がろうが何しようが、問答無用で回り続けて、その結果、ポンプが壊れちゃったりだとか、配管が破裂しちゃったりだとか。 考えるだけでも恐ろしい、とんでもない事態になっちゃいそうな気がしないでもありません。 某ゴム屋さんの工場の社員寮の皆さんが夜中でもお構いなしに、ガンガン水を使ってくれればいいんっすけどね。 さあ、風呂に入れ! 今夜はガンガン、掛け流しで温泉気分を味わおう! 夜中に洗車しちゃおう! ドロドロの戦車とかも、洗車しまくっちゃおう! うどんだって、茹でまくろう! 香川出身の君、今日こそ出番だ!

 んなことで、ま、今夜は手動でポンプを回しっぱなしにしておいて貰おうかと。 最悪、ポンプが壊れちゃったり、配管が破裂しちゃったりするかも知れませんが、ま、壊れなかったり、破裂しなかったりする可能性もゼロではないだろうし、ま、ポンプが壊れちゃったら、さすがに諦めもつくし、今週のこのコーナーの更新をお休みすれば済むだけの話だし。 どうせこんなの、誰も読んでいないし、誰も期待していないだろうし…。 で、配管が破裂しちゃった場合は、残念ながらウチの会社の所掌範囲ではないので、申し訳ないんっすが、地元の水道屋さんに頑張って貰うしか…。 先週は中部電力の人が頑張って、徹夜で電気の復旧に尽力してくれたみたいなんっすが、電気・水道・ガス。 さ、今週は、水道屋さんの出番っすぜ! で、来週はガス屋さんっすぜ! みんなで力を合わせて、この町のライフラインを守り切ろう! …ということで、後は運を天に任せて、今日のところは、おやすみ〜☆

 で、翌朝。 さすがにちょっぴり良心の呵責を覚えたので、5時半に起きて、飯も食わずに現場に赴くことにしました。 で、現場に近付こうとしたら、ガードマンが立っていて、この先、通行止め。 「事故っすかぁ?」 と聞いたら、「水道管が破裂したみたいで、緊急工事で…」 。 そんな劇的な展開を期待した人がいるかも知れませんが、先週に引き続き、拍子抜けしちゃうほど、めっちゃ普通やった…と。 香川出身の君、めっちゃ頑張って、うどんを茹でてくれたみたいっすな。 で、ざっと見た感じ、やはり、雷で基板がやられたっぽいっすな。 こうなってしまうと、僕の力では何ともなりません。 メーカーの人に来て貰って、基板を変えて貰って、何とかして貰うしか…。 で、メーカーの人に電話をしてみたんっすが、電話に出んわー。 こりゃ、アカンわー。 ま、お休みの日っすからね。 出来れば、面倒な電話なんかに出たくない。 その気持ちはよく分かります。 緊急やから、今すぐ現場に来い! そんなふうに呼び出しを食らったりしたら、せっかくの休日が台無し。 僕も、出来ることなら来たくはなかったっす…。 で、こうなってしまうと、僕の力では何ともなりません。 そんなふうに書いたんっすが、実を言うと、僕の力だけでも何とかならない事はないかも知れないかも? そんなアテが、まったくないワケではなくて、というのもですね、今回、基板がやられちゃったっぽい自動給水装置。 具体的に言うと、エ○ラ製作所の “フレッ○ャー” とかいうヤツ。 伏せ字の部分は、焼き肉のタレ屋さんと間違われがちな機械メーカー、及び、ふなっしーの梨汁ブシャー。 それに類似した商品名だったりするんっすが、似たような機種を今年の2月頃、同じ町内に納入したんっすよね。 そいつは非常時の緊急用に使用するものなので、動かなくてもまったく問題はなくて、もし、そいつの基板が使えるなら、こっちに移植するというのも一つの手であるな…と。 昨夜の段階で、既にその構想は持ち合わせていたんっすが、あっちの機場に行って状況を確認して、そっちの機場に行って基板を取り外して、で、またあっちの機場にに行って、取り付けて、動作確認をする…と。 どう考えても面倒やな。 ま、やるにしても明日やな…と。 で、その “明日” になってしまった以上、面倒でもちょっとはヤル気を見せないといけないんっすが、で、調べてみたところ、古い機種の基板の型番が “KP500b” で、新しいほうが “KP500E” 。 微妙っすなぁ…。 見た目的には、イケそうやん! そんな気がしないでもないんっすが、世の中、見た目だけで判断してはいけません。 ここはやはり、専門家の意見を聞いてみないと…。 が、近くのメーカーの人は、何回掛けてみても、電話に出んわー。 手詰まりっすな。 でもまあ、僕、頑張ったよね? 悪いのは僕では無くて、電話に出ないメーカーの人っすよね? ということで、今日はもう、帰っていいっすかぁ?

 …とか思っていたら、役場の人がネットで “エ○ラ製作所” の24時間緊急窓口みたいなのを調べてくれたみたいで、おかげで、専門家の意見を聞くことが出来ました。 結論から言うと、“b” と “E” では、互換性はない…と。 多分、付け替えてもエラーが出ると。 あー、そりゃ、残念。 付け替えるのがクソ面倒そうだったので、使えなくて、ラッキー♪ 無責任なサービスマンだと、そんなふうに思っちゃうのかも知れませんが、僕はただただ、申し訳ない気持ちで一杯でありまして、とりあえず最善の手を尽くさせて頂いたんっすが、もはやこれまで。 万事休す。 悪いのは僕では無くて、互換性がない基板っすよね?  “KP500b” と “KP500E” とか、一瞬、イケるかも? そんなふうに期待を持たせるような型式名を付けたメーカーの人も、大概っすよね? ということで、今日はもう、帰っていいっすかぁ? が、よくよく考えると、わざわざ現場まで来てみたところで、現時点では昨日の夜から事態はまったく進展していなかったりして、最悪、ポンプが壊れちゃったり、配管が破裂しちゃったりするかも? そんな不安におびえながら過ごす土日というのも、何だか気が休まらないし、うーん…。 で、専門家の意見を伺ったところ、手動で運転が可能ということなら、ポンプを回しっぱなしにするのがいいんじゃね? …と。 やっぱ、そういう話になりますよね。 ただ、締切運転になっちゃうのが怖いので、もし可能であれば、逃がし配管を設けるといいんじゃね? …と。 それはどういうものなのかというと、これは消火ポンプの例なんっすが、 こういうアレ 。 あ、やっぱ、そうっすよね。 実を言うと、昨夜の段階で、既にその構想は持ち合わせていたんっすが、何か面倒やな…と。 作業そのものは、そんなに大変ではないような気がするんっすが、とにかく、今から現場に行くという話だけは勘弁して欲しいな…と。 ま、やるにしても明日やな…と。 で、その “明日” になってしまった以上、やるしかありません。 で、やってみました。 わりとうまく出来たかな? そんな気がしないでもなくて、後はまあ、様子を見て貰うとして、で、何かあったらまた連絡を貰うことにして。 ま、何もないことを切望せずにはいられませんが、ということで、今日はもう、帰っていいっすかぁ? というか、帰るっ!

 んなことで、いつ電話が掛かってくるかとドキドキしながら、この原稿を書いている次第でありますが、土曜日の午後3時26分現在、今のところは大丈夫っぽい? 香川出身の君、今日も頑張って、うどんを茹でまくって下さいね。 勤務時間中でも構いません。 僕が許します。 何ならその茹でたウドン、僕が食います。 トッピングは鶏天と、ちくわ天で、ヨロシク! で、また来週の金曜日に、某町の上下水道課から故障やら、異常やら、不具合やらの電話が掛かってくる、半端ない嫌な予感が…。 あ、でも、僕、いないから! 木・金・土とリフレッシュ休暇で、お休みだから! 箱根にいるから! めっちゃ山奥だから! たぶん、携帯の電波が届かないところだから! もしかしたら届くかも知れませんが、 これ 持ってくから! ということで、あとはヨロシク☆

 ということで、今日はジュニア・マンスっす。 前回、フィニアス・ニューボーン・ジュニアだったので、今回はウォルター・ビショップ・ジュニア。 そういう手もあったんっすが、ジュニアを前に持ってきて、ジュニア・マンス。 というか、ウォルター・ビショップ・ジュニアって、そういう人もいましたな。 すっかり忘れていたんっすが、来週はこの人にしますかね? あ、でも、木・金・土とリフレッシュ休暇で、僕、箱根だから! 日曜日は家にいる予定なんっすが、面倒なので来週は小ネタでお茶を濁すことになろうかと。 とまあそれはそうと、ジュニア・マンス。 ネタ用にかったCDが1枚あるんっすが、聞いてみたら、かなり微妙やな…と。 で、もう1枚、ネットで落とした別のアルバムがあって、中身的にはそちらのほうが良好だったんっすが、ジャケ絵を書くのが半端なくクソ面倒くさそう。 2日くらい前の時点では、頑張ろうという気があったんっすが、今日、呼び出された時点で、その意欲も失せました。 ということで、 『ストレート・アヘッド』 。 コイツで、ま、いっかぁ…と。 真っすぐな、正統な、正統派の、正直な、ひたむきな。 そんなタイトルとは裏腹に、ブルージーな独特のピアノ・タッチを聴かせて人気の高いピアニスト、ジュニア・マンスが、ゴージャスなオーケストラをバックに、ジャズのスタンダードやブルース・ナンバーを演奏した楽しいアルバムである。 by 岡崎正通。 そういうアレだったりするんっすよね。 ぶっちゃけ、あまりにも大衆受けを狙い過ぎぃ。 そう思わずにはいられない、究極にベタな仕上がりだったりして、ぜんぜん “正統派” じゃ無いじゃん…。 曲の演奏時間はいずれも短いものばかりで、このあたりにはキャピトルならではのコマーシャルな狙いが感じられるけれども、うんぬん。 そう、岡崎クンも書いておりますが、ま、こういうアレなら、思いきり解説で手を抜いても、誰も文句を言わないだろうし。 とまあそんなことで、軽い気持ちで聞いて、さっさと片付けることにしちゃいましょう。

 んなことで、1曲目。 「イン・ア・メロー・トーン」 。 とってもメローなトーンで、今井メロもメロメロ。 そういったアレでありますな。 デューク・エリントンによって書かれた名曲。 マンスのピアノとアンサンブルの掛け合いも楽しく、趣味のよいマンスのピアノ・タッチの魅力がよく出た演奏になっている。 そういうアレだったりします。 CDで買ったヤツだと、日本語ライナーを丸写しすればいいだけなので、勝負が早いっすな。 根がエリントンなら、ビッグバンドっぽくても、ま、いっかぁ。 そんな気もするし。 ちなみにアレンジを担当しているのはボブ・ベインという人なんっすが、その手法はまさに “ストレート・アヘッド” と言ってよくて、あ、そっちのほうのアレだったんっすな。 …と、何となく、納得。 テーマ部はピアノとアンサンブルとの掛け合いで、その後、ピアノのソロに合奏が絡む形で演奏が進められて、でもって、おしまい。 いやあ、ベタっすな。 んなことで、次。  「ハンナ・ストライクス・アゲイン」 。 ハンナというのはアレっすよね。 大阪と奈良 。 阪奈線とか、ありますよね。 それがストライクスで、再び。 そういうアレだったりするんっすが、乗りのよいブルース・ナンバー。 岡崎クンがこの曲に関して書いているのは、そんだけ。 全部で11曲もあると、いちいち真面目にやってられません。 で、演奏のほうはというと、冒頭の 「ワワ〜、ワ〜ワ〜♪」 というアンサンブルが何とも言えずにダサくて、個人的にはハズレ。 古臭いちゅうねん! そう、当たらしもの好きの中年に文句を言われちゃうレベル。 マンスのピアノそのものは小粋な感じで悪くないんっすが、全般のアレンジが、何とも…。

 で、次。 「リル・ダーリン」 。 ニール・ヘフティのペンによるもので、カウント・ベイシー楽団などの演奏で有名。 マンスもブルージーな魅力をいっぱいに発散してみせている…なと。 あまりにもブルージー過ぎて、息苦しくて、個人的にはハズレ。 マンスのピアノそのものは小粋な感じで悪くないだけに、惜しいっす。 よけいな合奏団とか、無いほうがよっぽどエエのに…。 で、次。 「ダイアン」 。 いなべ市大安町の住民も納得の仕上がり。 ま、僕は大安町民ではなく、桑名市民なので、今ひとつ納得のいかないところはあるんっすが、曲そのものと、マンスのピアノ自体は悪くないと思います。 で、次。 「ハッピー・タイム」 。 マンス君のオリジナルで、リーダー作のタイトルにも使われてましたよね。 ちょっぴりゴスペル調の作風で、演奏のほうはアップ・テンポでスインギーな仕上がりだったりして、マンス君のソロもそこそこフィーチャーされているし、合奏軍団もわりと節度をわきまえている感じだし、こりゃ、当たりやな…と。 そのように評価していいのではなかろうかと。 で、次。 「ザ・レイト・レイト・ショー」 。 女性シンガー、ダコタ・ステイトンがヒットさせたポップなナンバー。 そういったアレであるようっすが、いいっすよね、レイト・ショー。 少なくも “マグロの冷凍ショー” よりは盛り上がるのではなかろうかと。 解体ショーならまだしも、マグロが凍っていく様を、ただボーッと見ているだけとか、地味過ぎぃ。 で、演奏のほうはというと、何とも正統的なスイング・ジャズに仕上がっているな…と。 ま、こういうのも悪くはないな…と。 そんな気がしないでもありません。

 ということで、次。 「ファイン・ブラウン・フレイム」 。 「鮮やかな茶色の枠」 っすか。 何か、ワクワクしますなぁ。 『できるかな』 世代で、ノッポさん派である僕は、『つくってあそぼ』 のワクワクさんには、まったくワクワクしなかったりするんすが、で、冷静になって考えてみると、茶色い枠って、別にワクワクする要素はどこにも無いんじゃね? そんな気がしないでもなくて、で、これ、40年代に作られたR&B曲で、マンスの洒落たブルース・フィーリングを耳にすることができるな…と。 そういうアレだったりしております。 ちなみに岡崎クンは前曲のレイト・ショーと合わせて、まとめてこの評価を下しているんっすが、ま、確かに似たような仕上がりなので、十把一絡げ…というか、二把一絡げでも、ま、いっかぁ…と。 で、次。 「セニョール・マンス」 。 ホレス・シルバーに 「セニョール・ブルース」 という有名なオリジナルがあるんっすが、こちらはマンス作の、とってもセニョールなマンス。 そういうアレだったりします。 いいっすよね、セニョール。 少なくともキャノーラ油よりは、油っぽくなかたりするし。 油っぽいっすよね、キャノーラ油。 ま、油だから当然なんっすが、で、演奏のほうはというと、うきうきするようにポップなリズムに乗せたダンサブルなサウンドが、やはりマンスらしいところであるな…と。 背乗りするセニョール。 そんな情景が浮かんでくるんっすが、あ、背乗りって “せのり” ではなく、“はいのり” と読むんっすかぁ。 はいのりするセニョール。 ぜんぜん語呂がよくないので、読み方、変えろよ! そう思わずにはいられませんが、演奏そのものは、いかにもマンスらしいアレだったりして、自作曲にハズレはないな…と。

 で、次。  「ストンピン・アット・サヴォイ」 。 とっても善男 (←名前だけ) であることで知られるベニー・グッドマンが作った、超有名なスイング・ジャズの定番でありまして、日本ではもっぱら 「サヴォイでストンプ」 という名で知られております。 サヴォイでスト〜ンプ、サヴォイでスト〜ンプ、ストンプ、ストンプ、ストンプ、ストンプ、ストンプ ストンプ ストンプ ストンプ スト〜ンプ♪ 山口百恵の 「愛の嵐」 の節で歌って下さい。 えーと、 これ 。 “炎” と書いて、ジェラシー♪ ここのところ、めっちゃゾクゾクしますよね。 “本気” と書いて、マジ。 このシリーズの中でも、最高傑作なんじゃね? そんな気がするんっすが、宇崎竜童のこの名曲と比べると、グッドマン、あまり大したことないんじゃね? そんな気がしないでもない、わりとシンプルなメロディーのアレだったりします。 で、演奏のほうはというと、普通にスインギーで、ま、悪くはないかな? …と。 で、次。 「トラブル・イン・マインド」 。 ピアニストのリチャード・M・ジョーンズが書いたブルージーな作品。 そういうアレであるようっすが、確かにブルージーっすな。 ということで、ラスト。  「J.A.M.F」  マイナー・キーのシンプルなテーマで、これもマンスのスマートなブルース・センスがよく発揮された楽しいエンディングになっているな…と。 ほの暗いマイナー調の仕上がりで、日本人のウケはよさそう。 ピアノと合奏軍団とのバランスも、まあまあ悪くなくて、適度にいい感じで、とまあそんなことで、おしまい。

【総合評価】 ぶっちゃけ、ブラス・アンサンブルは余計やったな。 そんな気がしないでもないんっすが、初心者にとっては何とも分かりやすいサウンドだったりして、ある意味、とっても “ストレート・アヘッド” ではあるな…と。 ま、たまにはいいんじゃないっすかぁ?


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