TETE! (STEEPLE CHASE)

TETE MONTOLIU (1974/5/26)

TETE!


【パーソネル】

TETE MONTOLIU (p) NIELS PEDERSEN (b) ALBERT HEATH (ds)
【収録曲】

(01-03) GIANT STEPS / THEME FOR ERNIE / BODY AND SOUL
(04-06) SOLAR / I REMEMBER CLIFFORD / HOT HOUSE
【解説】 ( 2018年08月14日更新 / 連載 1,312回 )

 桑名水郷花火大会 (予定) でしたなぁ。 いつの事かというと、7月28日 (土曜日) 。 何年か前までは前日の夜に青いビニールシートと、水の入った容器を持って、陰気に場所取りをしたものでありますが、容器があるなら、陽気に場所取りをしたほうがいいんじゃね? そんな意見があるのは重々承知しているんすが、一人で 「ウェーイwww」 とか言いながら場所を取ったりするのも、ちょっとアレやな。 そんな自制心が働いて、どうしても陰気に場所を取ってしてしまうんっすよね。 陽気に振る舞えないなら、容器なんか持って行くな! そんな意見があるのは重々承知しているんすが、青いビニールシートをガムテープで固定しただけでは、すぐに風で飛ばされちゃうので、どうしても重りが必要なんっすよね。 ただ、重りには欠点があって、それは何なのかというと、 「重い」 ということなんっすが、四隅を押さえるのに重りを4個持って行こうとすると、重いやんけ! …みたいな。 そこで僕が考案したのが、水の入った容器。 水の入った容器というのは、けっこう重いっす。 四隅を押さえるのに水の入った容器を4個持って行こうとすると、重いやんけ! …と、この時点では普通の重りと比較して、何のメリットもなかったりするんっすが、重りとしての役割がお役御免になった時点で、中の水を捨ててやれば、めっちゃ軽くなるので、帰り道は、楽やん♪ …と。 こういうヤツ なら、使用後に折りたためばコンパクトになるし、取っ手もあるので、とっても便利。 ブルーシートのハトメにロープを結んでおいて、反対側を取っ手に縛り付ければ、重りとしては完璧。 とまあそんなことで、水の入った容器を持って、陽気には振る舞えなかったものの、それなりに妖気は漂っていたような気がする。 そんな花火大会前夜を過ごしていた次第でありますが、数年前から有料観覧席というのが設けられるようになって、主催者サイドは金儲けが出来て、ウハウハ。 観客サイドとしては、場所取りの手間が省けて、ま、いっかぁ。 …と。 で、今年はどうしようかと思っていたら、 こんなの が。 クラウドファンディング。 このところ、わりとよく、色んなところで目にするような気がしますな。 ぶっちゃけ、意味はよく分からんのっすが、真木蔵人とファイティング原田のコラボ企画? あまりにもつまらなさそうで、出資する気を、まったくソソられなかったりするんっすが、返礼品が 「ヘンリー8世」 だったりしたら、ちょっと考えてみてもいいかな? そんな気がしないでもありません。

 で、桑名市は一般人から資金を調達して、何をしようとしているのかというと、今年は皆さんの応援で過去最大の超ワイドな空中ナイヤガラ花火を打ち上げたいな…と。 おお、エエやん! 桑名の花火は10年くらい前からだったか、NTNがめっちゃ金を出して、超豪華な花火を打ち上げてくれるようになったんっすよね。 NTNって、NTTのパチモンみたいで、世間での知名度は今ひとつであるような気もするんっすが、何の略なのかというと、「NTN (なんて、なめらか)」 。  出来の悪い “DAIGO” かよ! そう、言いたくなっちゃいますが、僕が考えたのではなくて、自分でそう言ってます。 ほれ 。 桑名のオッサンには、東洋ベアリングという社名のほうがお馴染みではないかと思うんっすが、ここの花火が、けっこう凄ぇぇぇぇ! …と、巷でもちょっぴり評判だったりしております。 確かに、けっこう派手やな! …と、自分の手柄でもないのに、ちょっぴり誇らしい気分になれるレベルだったりするんっすが、問題はこのプログラムが、全体からすると、真ん中よりもちょっと後ろぐらい。 そういった位置に組まれていることでありまして、真ん中でこのレベルなら、最後は一体、どんな凄いことに? 観客の期待が一気に高まったところで、フィナーレを飾る“空中ナイヤガラ” が登場〜。 うぉ〜! …と思ったら、ぜんぜん大したことがないまま終わってしまって、え、これだけ? 観客、ポカ〜ン…。 「終わりよければ、すべてよし。」 そんな言葉がありますが、その反対で、めっちゃ消化不良なモヤモヤ感が残ってしまいます。 別に僕の責任ではないんっすが、何だかとっても申し訳ない気持ちに…。 あ、でも、競馬なんかでも、メインレースはいちばん最後じゃなくて、そのひとつ前にやったりするし! そのほうが帰りの混雑が分散するし! 分かってる人は、NTNが終わった時点で帰ったらいいし! 確かに最後はめっちゃショボいけど、文句があるなら、NTN以上に金を出してくれればいいし! …というので、こんな企画を考えついたんでしょうな。 いいことだと思います。 ちなみに、目標金額は50万円。 それくらいの金額で、過去最大の超ワイドな空中ナイヤガラ花火が、打ち上げられるものなんっすかね? とりあえず、あの糞ショぼいフィナーレを何とかしなければ…。 そんな思いに駆られていた僕は、速攻で出資しちゃいましたぜ。 返礼品は 8,000円で、特別観覧場所招待状が1枚。 いつもは堤防の上のところで見ているんすが、特別観覧場所というのは恐らく、それよりも川に近い河川敷の部分に立ち入れるに違いなくて、いやあ、楽しみでありますな、こりゃ。

 で、このクラファン企画は結果として、大失敗だった。 そう、言わざるを得ません。 目標金額に到達しなかったんっすよね。 最終的に38万円くらいでしたか。 ぶっちゃけ、返礼品が今ひとつ過ぎぃ…。 特別観覧場所招待状って、よくよく調べたら、1口1万円の個人協賛で2枚貰えるやんけ! クラウドファンディングに見返りを求めてはいけないのかも知れませんが、せめて 「ミカエリ・シューマッパの使用済みパンツ」 くらいは…。 んなもん、よくよく考えたら、ミハエル・シューマッハのパチモンやんけ! しかも、男物のパンツやんけ! いや、もしかしたらミカエリとやらが変態で、女物のパンティを着用していた可能性がゼロではなかったりするんっすが、もし、そうだとしても、男が穿いた時点で、何もかもが台無しやんけ! こんな返礼品では来年も資金集めに苦労するに違いないので、何か対策を考えなければなりませんが、特別観覧場所より、更に特別感のある観覧場所に招待するというのが、無難な線ではなかろうかと。 というと、アレですな。 桑名の花火大会と言えば、 これ 。  書いていることは、今回とほとんど被っているんっすが、下のほうの写真に出てくる船。 これに乗って見ている奴らが羨ましくて仕方がないんっすが、赤須賀の漁師の息子とお友達になるとか、そういう強力な伝 (つて) がないと、アカンのっすよね。 もし、この船に乗せてくれるというのなら、25,000円は出すっ! いや、さすがにそれはちょっと勿体ないような気もするので、12,000円までなら出すっ! オプションで柿安の特製弁当が付けられるのなら、追加して 3,000円は出すっ! この企画、間違いなく当たると思うんっすが、関係者の皆さま、どうっすかぁ? このアイデア、12,000円くらいで売ってもいいかな? そんなふうに思っていたりもするんっすが、 この店 の人とか、「買います!」 と言ってくれませんかね?

 で、花火関係のクラウドファンディングとして、もうひとつ、 こんなの も。 いつまでリンクが残るのかは不明なんっすが、こちらのほうも、当初の目標は50万円。 オフシャルのほうの苦戦とは裏腹に、こっちのほうは1日であっさりクリアしていて、凄ぇぇぇぇ…。 「はまぐり犬オリジナルステッカー」 とか、欲しいか? 干しイカのほうがまだ、欲しいかも? 個人的にはそれくらいのソソられ具合だったりするんっすが、裏はまぐり犬闇パック!!(300,000円)。 こんなのに出資した人もいるんっすなぁ…。 ちなみに僕は 「はまぐり犬&くはないなクリアファイル2枚組」 と 「くはないな耐水ステッカー水着ver」 というのに無駄金をつぎ込んじゃったんっすが、はま犬はともかくとして、 くはないな は、悪くないな…と。 初音ミクのパチモンっぽいような気がしないでもないんっすが、桑名のいなば君 (←本名) としては、何だか他人とは思えないようなネーミングだったりするし。 べ…別に、水着verの耐水ステッカーが欲しかったワケじゃなく、純粋に花火の打ち上げに出資をしたかっただけなんっすが、50万円をあっさりクリアして、次なる目標は2尺玉が打ち上げ可能な200万円。 2尺玉って、1発30〜50万円くらいという話を聞いたことがあるような気がして、意外と安いやん。 そんなふうに思ってしまったりもしたんっすが、それは単純に “玉1発” の値段で、準備費だとか、人件費だとか、保険代なんかを加えると、やっぱりそれくらいのお値段になっちゃうんっすなぁ。 はま犬のクラファンは、その目標もあっさりとクリアして、最終的には 2,844,000円も集まったみたいっすが、とまあそんなこんなで、今年の花火大会は例年以上に、めっちゃ楽しみ♪

 …とか思っていたら、台風の接近で、7月28日 (土) の花火大会は延期になっちまいましたがな。 7月30日 (月) の開催予定っすか。 平日なんっすが、仕事のやりくりをすれば見に行くことが出来るし、観客も減って、まったりと見ることが出来そうで、かえってよかったかも? 日曜日には台風もどこかに行ってしまって、天気の順調に回復してきて、ウヒョヒョヒョ♪ …とか思っていたら、まさかの 「月曜日も中止」 の一報が。 打ち上げ場所の揖斐川の中州が増水してグチャグチャで、こりゃ、アカンと。 マジかよ…。 えーと、これ 。 あー、こりゃ、無理っすな…。 結果論で言うと、土曜日なら普通に開催出来たんじゃね? そんな気がしないでもないんっすが、当時の台風の進路予想では、時間的にも場所的にも、モロに直撃を受けそうな状況でしたからな。 「天候には勝てないね。」 と、引田天功も言ってたし、ま、しょうがないかな…と。 なお、今年度中の再開催の可否については、関係者において協議する予定です。 この一文に希望を託すしかないんっすが、関係者が柴田恭兵だと、「関係ないね!」 と、無責任なことを言いそうだし、変に期待を持たないほうがいいかも知れません。 関係者の中に環形動物がいれば何とかなるかも知れませんが、ミミズとか、ヒルとか、ゴカイとか。 何とかなる気がしない感が半端ない奴らばかりでありますが、今年の花火大会は諦めるとして、で、気分を変えて、石取祭りにでも行ってみますかね?


< 石取祭 2018 (その1) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 ということで、言ってみました。 詳しくは、えーと、 ここ 。 自称・日本一やかましい祭り。 ま、確かにやかましいけど、日本は広いんやし、他にもっとやかましい祭りがあるじゃね? そんな気がしないでもないんっすが、ま、実際のところ、やかましいのは、やかましいっすな。 どれくらいやかましいのかというと、山車だか祭車だかが単騎で、その辺でヤル気なく、適当にゴンチキやってる分には、あまり大したことはありません。 言うほどでもねぇな…。 僕の責任ではないんっすが、何だかちょっと申し訳ない気持ちになってしまいます。 山車だか祭車のすぐ側までいくと、さすがにちょっとやかましかったりするんっすが、これで日本一は、ねぇな…。 が、数は力 (ちから)、力 (ちから) はパワー。 こいつらが数台集まると、うるせぇぇぇぇぇぇ! ちなみに僕が見にいったのは日曜日の “本楽” なんっすが、土曜日の部のほうは “試楽 (しんがく) ” といって、ま、ちょっと試しに楽しんでみるぅ? そんなノリで行なわれている模様っす。 で、本物の楽しみのほうはというと、午前2時が叩き出し。 初日は午前0時が叩き出しなんっすが、いずれにしろ、近所迷惑な話であるな…と。 余所から桑名に来た人は、そのように思っているに違いありません。 地元民としては、

 キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!

 …と、気分が最高潮に盛り上がる瞬間っすな。 ぶっちゃけ、ぼくの住んでいる町は石取りではなく、金魚祭り (←超地味。) のエリアなので、そこまで盛り上がらなくて、何だか悔しいんっすが、で、午後1時から祭車整列。 石取祭の本楽渡祭前祭車整列は、南市場並びと北市場並びに隔年で変わります。 本年は鍛冶町を先頭に、福江町方面へ旧東海道に沿い、祭車が整列をする南市場並びです。 そういうアレなんっすが、僕の住んでいるところは南のほうなので、南並びのほうが当たりやな! …と。 僕が子供の頃は萱町の八百屋の前の広い道が歩行者天国になっていて、そこで左にしか曲がらないラジコンカーを走らせて遊んだ記憶があるんっすが、えーと、 こんなの 。 スケールスピード、時速 160キロって、凄ぇぇぇ! どういう計算なのかと言うと、本体の大きさが 1:24スケールだとすると、ラジコンで時速 6.67キロくらい出れば、本物換算では 6.67×24で、160キロやんっ! おお、何て画期的な高速走行!! レース・カーに乗ってる気分♪ で、これ、スイッチオンでひたすら直進。 送信機のボタンを押すと、左に曲がる。 そういうシステムだったりします。 おお、凄ぇぇぇぇ! 右に曲がりたい時はどうすればいいのかと言うと、左に3回曲がれば済む話なので、そんなに不便ではなかったりするんっすが、それはそうと、最近はあの広い通りではなく、1本向こうの旧東海道のほうに整列するんっすな。 (写真・いちばん上) 参照。 そこそこ風情はあるんっすが、道が狭いので、祭車の横を通り抜ける時とか、ちょっと大変。 で、(写真・ちょうど真ん中) は、 いもや本店 の前。 この店のオッチャンとオバチャンは、僕が子供だった頃からオッチャンとオバチャンだったんっすが、僕が大人になってからも普通にオッチャンとオバチャンだったりして、もしかして、不死身か? …と思っていたら、最近になって、オッチャンのほうがお亡くなりになってしまいました。 店の前も片付けられて、ついに閉店か。 …と思ったら、店の前を片付けただけで、とりあえず営業を再開した模様でありますが、ここと メイトのドムドム は、いつまでも続いて欲しいものでありますなぁ。


< 石取祭 2018 (その2) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 でもって、午後4時30分から、祭車曳き出し。 整列していた祭車が春日神社を目指して、ゾロゾロと移動を開始します。 で、午後6時30分、先頭の “花車” を皮切りに、渡祭、開始っ♪ 春日神社の楼門の前、 (写真・上から2番目) 参照のところまで祭車を引っ張ってきて、そこで1チーム当たり8分間の持ち時間で鐘と太鼓を打ち鳴らすという。 それが終わると、 歌行燈 だとか、七里の渡跡 だとか、 船津屋 だとか、そういうのがあるエリアに移動して、徘徊して、グルッと回って田町の交差点のところに戻ってくることになるんっすが、この辺りは祭車の吹きだまりみたいになっていて、あちらこちらで無数の鐘と太鼓が乱打されまくって、カオスな状況となっておりました。 あー、こりゃ確かに、日本一やかましい祭りかもしれんな。 そう、納得のいくレベル。 満足して、来た道を引き返すことにしたんっすが、旧東海道にはまだ、後ろのほうの祭車が並んでおりますな。 春日神社から離れるにつれて観客の数も減っていって、そして、最後の1台。 その横を通り過ぎると、やがて、喧騒から静寂の世界へ。 僕の夏、終わった・・・。

 んなことで、今日はテテ・モントリューっす。 通称、テテモン。 可愛いっすな。 ポケモン、パチモンと並ぶ “世界3大・○○モン” のひとつでありますが、えーと…、とまあそんなことで、 『テテ!』 。 1974年のステープルチェイス盤でありますか。 ニールス・ペデルセンアルバート・ヒースと、サイドも堅く固めているし、有名なジャズ・オリジナルが中心な選曲も堅く、鉄板の予感。 詳しくは、えーと…、 ここ 参照。 盲目のピアニストっすか。 いいっすなぁ。 こういう系統、日本人は好きっすよね。 耳が聞こえない作曲家の佐村河内守とか。 1963年9月21日、被爆者健康手帳を有する両親の元、広島県に生まれた。 崇コ高校では演劇部に所属。卒業後は京都に行き、東映京都撮影所で俳優養成所に通いながら、大部屋役者としての生活を始める。 後に悪役商会に入ると言って東京に出る。 1985年2月18日に放送されたフジテレビ 「月曜ドラマランド」 枠の単発ドラマ 「まさし君」 (主演:風見しんご) に 「速瀬守」 名義で出演。端役のチンピラを演じた。 この経歴を見ると、昔っからネタ要素満載やんけ! …なキャラであることが分かるんっすが、佐村河内守というインパクトのある名前もいいっすよね。 一瞬、さむら・かわちのかみ? …と思わせておいて、実は 「さむらごうち」 までが名字であるという意外性。 思わず、守りたくなっちゃう、守 (まもる) くん。 そんなタイプっすよね。 最後は結局、誰からも守られなかったみたいっすけど。 一方、テテという名前もなかなか印象的なんっすが、本名は Vicenc Montoliu Massana 。 ヴィンセンク・モントリュー・マッサナ? 覚えにくいやんけ! …というので、適当に “テテ” を名乗るようになったのではないかと思われますが、悪くないセンスっすよね。 少なくとも “足足・モントリュー” よりは足が臭くない感じだし、とまあそんなこんなで、んじゃ、演奏のほうを聞いてみることにしましょうかぁ。

 1曲目、ジョン・コルトレーンの 「ジャイアント・ステップス」 。 ピアニストが、というか、他の人が取り上げるのは珍しい気がするナンバーなんっすが、テーマ部の弾きっぷりは、わりと普通。 が、アドリブ・パートに突入した瞬間、はっちゃけます。 乾燥した饒舌な音の洪水的アイデンティティが、たとえ申し分のないテクニックとジャズ・スピリットに裏打ちされているとしてもそのうまさが逆に嫌味となるような、いわば日本人好みのブルージーな湿っぽい感触とは明らかに対極の音楽という印象がありますね。 そう、僕が勝手にリンクさせて貰ったブログに書かれておりましたが、確かに、乾燥した饒舌な音の洪水的アイデンティティ。 そんな感じでありますな。 うまいこと言うやん! ジャズ好き中年の 「すべての音楽はジャズである」 という仮説をめぐる音楽探検ジャズブログ。 そういうコンセプトなんだそうっすが、 「すべての酢豚は中華である」 。 そんな仮説をめぐる味覚探検ほ→むぺ→じ。 そういうのを始めてみようか? …と、ほんのちょっとだけ思ってみたり。 コルトレーンはこの曲で “シーツ・オブ・サウンド” を極めたと言われておりますが、テテ君のこれも、必要十分に “音の敷物” であるな。 そんな感慨に耽ることが出来る仕上がりだったりして、で、終盤、ペデルセンやアルバート・ヒースとの濃密な掛け合いも堪能することが出来て、でもって、テーマに戻って、おしまい。 出だし、けだし快調! …で、ありますな。

 で、次。 「テーマ・フォー・アーニー」 。 どこかで聞いたことがあるな? …と思ったら、コルトレーンが 『ソウルトレーン』 で取り上げておりますな。 1957年に自動車事故で、31歳という若さでお亡くなりになったアルト奏者のアーニー・ヘンリーを偲んで、フレディ・レイシーという人が書いたナンバーのようで、切々としたバラードが心に染みます。 個人的に、杏仁豆腐が大好きだったりするので、アーニーにも安らかに眠って頂きたいところなんっすが、このテテ君の名演で、成仏は決定的なものになったものと思われ、何よりでありますなぁ。 途中からはバラードぜんぜん関係ない、アップ・テンポの熱いソロが繰り広げられたりするんっすが、せっかく成仏しそうやったのに、生き返りそうやんけ! ま、最後は普通にバラードっぽい感じのテーマに落ち着いて、事なきを得るんっすが、なかなかに喜怒哀楽が激しいタイプであるな…と。 で、次。 「ボディ・アンド・ソウル」 。 また、バラードかよ。 …と思ったら、最初からミディアム・ファストなテンポ設定だったりしたんっすが、こういうのもアリだったりしますよね、この曲。 日本名 「身も心も」 。 個人的に天麩羅って、 「身も衣 (ころも) も」 イケるやん!  が、どちらかというと、衣 (ころも) のほうが好きかな? そんな気がするんっすが、衣 (ころも) のカスの “天かす” は、蕎麦に入れすぎるとクドいし、 前回 参照だったりするんっすが、で、テテ君のソロはというと、まさに、乾燥した饒舌な音の洪水的アイデンティティと言った感じ。 その後、ペデルセンの超絶的なベース・ソロがフィーチャーされたりして、ぶっちゃけ、ちょっぴり食傷気味。 たとえ申し分のないテクニックとジャズ・スピリットに裏打ちされているとしてもそのうまさが逆に嫌味となるような、いわば日本人好みのブルージーな湿っぽい感触とは明らかに対極の音楽という印象がありますね。 そう、音楽探検ジャズブログの人に言われちゃうのも納得なんっすが、終盤はタイコとの掛け合いで大いに盛り上がって、でもって、テーマに戻って、おしまい。 …と思わせていて、実はまだ続いているというギミックまであったりして、12分17秒。 熱延鋼板もびっくりな熱演ぶりでありました。

 で、次。 「ソラー」 。 マイルス・デイビスが書いた、今ひとつ盛り上がりどころがつかめない感じのアレなんっすが、出だしは無伴奏のバラードっぽくて、ちょっと意外な展開。 ま、そのうち、アップ・テンポの、無駄に熱いソロが繰り広げられることになるんやろな。 そんな予感が半端なかったりするんっすが、案の定な展開でありました。 スペイン人だからって、許される範囲を超えちゃってる気がしないでもないんっすが、スペインと言えば、「す」 と言えば、スペイン、インコ、高山植物、釣り、利殖、雲、モンロー、ロボット、陶磁器、キノコ、国宝、宝石、教育漢字、事典。 事典と言えば、グランドユニバース。 素晴らしい。 アレを思い出しますな。 個人的には、ロボットとキノコくらいしかソソられるものがなくて、子供心にも、いらねぇな。 そう思わずにはいられませんでしたが、「モンロー」 のところで、高島忠雄の声がちょっと嬉しそうになるところも、ウザいな…と。 こんなオッサンにはなりたくないな…と。 未だにマリリン・モンローのどこがいいのか、よく解らなかったりするんっすが、マリリンと言えば、 『マリリンに逢いたい』 やろ? …みたいな。 僕はイヌ嫌いのネコ派なので、マリリンにはぜんぜん逢いたくなかったりするんっすが、となると、「1986年のマリリン」 かな? …と。 いつもよりも、セクシーなポーズでぇぇぇ♪ ここのところが、たまらんっ! で、終盤はベースやタイコの人たちも前面に出てきて、大いに盛り上がって、でもって、次。 「アイ・リメンバー・クリフォード」 。 「テーマ・フォー・アーニー」 に続いて、若死にしちゃったジャズマンを偲ぶ系のバラードでありますな。 ベニー・ゴルソンの作で、他の人から取り上げられる頻度は、段違いでこっちのほうが上。 故に、どのように料理するか。 どうやって自分の個性を発揮させるか。 その力量が問われるところなんっすが、出だしはピアノの無伴奏ソロっぽいバラードでありますな。 そこにベースとドラムスが加わって、いい感じにムーディ勝山なんっすが、で、結局のところ、最後まで暴走はしなくて、概ね無難な出来であったな…と。 さすがに、それなりの節度は持ち合わせていた模様でありますが、これで恐らく、クロフォード・ブラウンも成仏したことでありましょう。

 ということで、ラストっす。 タッド・ダメロンの 「ホット・ハウス」 。 個人的にあまり好きではないんっすが、これが好きなジャズマンは数多く、幾多のバージョンが世の中に存在しております。 で、このテテ版はどうかというと、ま、熱い家やな…と。 とまあそんなことで、今日のところは、以上っす。

【総合評価】 乾燥した饒舌な音の洪水的アイデンティティが、ちょっとウザく思えたりするし、ニールス・ペデルセンも無駄に超絶テクを披露しているし、70年代ステープルチェイス盤の悪いところが出ていたりもするんっすが、ま、基本はオーソドックスなピアノ・トリオだし、選曲にも卒がないし、とりあえず、やっぱり “鉄板” だったな…と。 聞いてて疲れるタイプでありますが、悪くはないと思うので、普通にオススメ☆


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