EXTENSIONS (BLUE NOTE)

McCOY TYNER (1970/2/9)

NIGHT CAP


【パーソネル】

WAYNE SHORTER (ss,ts) GARY BARTZ (as) ALICE COLTRANE (harp)
McCOY TYNER (p) RON CARTER (b) ELVIN JONES (ds)
【収録曲】

(01-02) MESSAGE FROM THE NILE / THE WANDERER
(03-04) SURVIVAL BLUES / HIS BLESSINGS
【解説】 ( 2018年11月11日更新 / 連載 1,324回 )

 紅葉の季節がやってきました。 紅葉と言えば、 ホテル紅葉 。 懐かしいっすなぁ。 『トムとジェリー』 の合間に、よく流れていたような気がします。 1本目と3本目が、“トムとジェリーが出てくるやつ” で、真ん中が “真ん中のやつ” 。 その間が 「ホテル紅葉」 だったり、 「紅葉パラダイス」 だったり。 あの、オリエント急行がやって来た! …みたいな。 んーと、 これ っすな。 “はだか天国” とか、めっちゃパラダイスやんけ! 「カモン!」 と誘われたら、フラフラと中に入っちゃいそうなんっすが、よくよく考えたら、こんな、危なそうなオッサンが集団で待ち構えているとか、地獄やんけ…。 ということで、琵琶湖はヤメて、そうだ京都、行こう。 そう、心に決めた人もいるのではないかと思いますが、んなことで、紅葉シーズン前の京都紀行、第2回目っす。 前回 、清凉寺と祇王寺を散策した。 そんなところまで話が進んでいたかと思うんっすが、続いては 二尊院 でありますな。 Wikipedia によると、二尊院 (にそんいん) は、京都市右京区の嵯峨野の二尊院門前にある天台宗の寺院。 そういうアレのようっすが、二尊院門前の前に門がある寺だから二尊院という名前が付いたのか、二尊院の門に前にあるから二尊院門前という地名が出来たのか。 二尊院の名は、本尊の 「発遣の釈迦」 と 「来迎の阿弥陀」 の二如来像に由来する。 そのように書かれているので、寺のほうが先なんでしょうな。 で、二尊院って、二宮尊徳を祀ってる寺じゃなかったんか! …と。 ま、よくよく考えたら、二宮尊徳の功績って、子供の頃、二宮金次郎だったというだけの話で、祀られるほど立派なオッサンではなかったりするし。 二宮尊徳って、損得勘定だけで動きそうだし、二宮忖度 (そんたく) とかしそうだし、二宮三択の女王は竹下景子だし。 それはそうと、本尊の 「発遣の釈迦」 と 「来迎の阿弥陀」 。 何か、めっちゃ気になりますな。 ネーミングが中二心をくすぐりますよね。 はっけんのシャカ & らいごうのアミダ。 何か、語呂もいいっす。 はっけん、はっけん、シャカカカカ〜、らいごう、らいごう、アミダダダ〜♪ 何か、節を付けて歌いたくなってしまいます。 が、寺社仏閣に関して、僕の趣向は

 庭 >>> 建物 >>>>>> 仏像

そんなスタンスだったりするので、ま、別にどうでもいっかぁ…と。 ま、一応、ググってはみますが、んーと、 これ 。 おお、確かに “二尊” っぽいやんけ! 僕は仏像にはぜんぜん詳しくないんっすが、こういう並びは珍しいんじゃないんすかね? ま、個人的に、阿弥陀系の最高傑作は永観堂の 見返り阿弥陀 なんじゃね? そんなふうに思っているんっすが、いいっすよね、見返り。 ちょっぴり、大天使ミカエルみたいで。 “見返りミカエル” とかも作って欲しいところなんっすが、ただ、中二的には “大天使ミカエル” よりも、“堕天使ルシファー” っすなぁ。 堕天使とか、ペテン師とか、めっちゃ憧れますよね。 異端児とかも。 肥満児はただの太った子供なので、ぜんぜんアレんなんっすが、とまあそんなこんなで、二尊院。


< 二 尊 院 > (←クリックすると写真ページに飛びます。)
 

 ここは、何と言っても “紅葉の馬場” でありますな。 ググってみたら そうだ京都、行こう があったんっすが、けっこう “二尊” がフィーチャーされておりますな。 仏像とか、興味ないしぃ。 …と思って、今回は素通りしちゃったんっすが、ちゃんと見ておけばよかったかも? 仏像を見ないと、ぶつぞう。 そう、忠告してくれる暴力的なオッサンがいれば、ちゃんと見たかも知れないんっすが、ま、これからは、ぶたれる前に、仏像を見るぞう。 そのように心がけてみたいと思います。 で、映像の冒頭にチラっと出てくるのが “紅葉の馬場” 。 あー、これ、みんな真っ赤になったら、めっちゃ綺麗なヤツですやん。 そう、確信が持てるスポットでありますな。 ま、僕は赤緑色弱だったりするので、真っ赤なのも、緑なのも、今ひとつよく分かってない気がしないでもないんっすけど。 で、 (写真・いちばん上) 。 ちょっと分かりにくいんっすが、馬場に座り込んでいる人が映り込んじゃってます。 馬場に座り込んでウンコをしているワケではなく、いや、関西ではウンコのことを 「ババ」 というので、例えば 馬場ふみか とか、ウンコを踏んじゃってるとしか思えなかったりするんっすが、出身地 : 新潟県なので、この名前でも大丈夫だったんでしょうな。 で、 “紅葉の馬場” に座り込んでいる人は、そこで何をしていたのかというと、兄ちゃんと姉ちゃんが2人で写真を撮ろうとしておりました。 地面に小さな三脚をセットして。 正直、ウゼぇ…と思ったんっすが、近付いてみたら外人さんのカップルだったので、ま、しょうがないかぁ…と。 日本に来て楽しんでくれているのなら、それでちょっと嬉しいし。 外人の子供が木刀を振り回してキャッキャしたりしているのを見ると、微笑ましくなっちゃいますよね。 で、おまえら、太秦の映画村に行けよ! …と、忠告したくなっちゃいます。 逆に、外人の子供が二尊院とか見て、そんなに楽しいとも思えなかったりするんっすが、というか、日本の中二とかでも駄目でしょうな。 が、この外人の大人は紅葉シーズンでもないのに、こんなところに来てくれて、で、それを邪魔してはいけないので、足早にそこから立ち去った次第でありますが、ちなみにここ、小倉餡・発祥の地なんだそうですぜ。 で、それに関してググってみたところ、 こんなサイト が。 歐拉・旅行不孤單。 何か、欧風の拉麺 (ラーメン) が旅行で孤独に瓢箪するのは不。 そのように戒めてくれてるような気がするんっすが、女の子のキャラが、ちょっと可愛い♪

 で、中身のほうはというと、紅葉的馬場、楓葉參道、小倉餡發源地。 最後のそれ、言うほど大切か? そんな気がしないでもないんっすが、祀奉著 『釋迦如來』 與 『阿彌陀如來』 兩尊佛像, 所以稱作 『二尊院』 。 名前の由来まで、ちゃんと書かれておりますな。 で、小倉餡に関しては、歐拉看到小倉餡發祥之地感覺滿有趣的,小倉餡在日本指的是紅豆餡,空海和尚從中國帶回紅豆種子,並在小倉山栽種,做成了小倉餡,也就是紅豆餡。 すなわち、空海くんが中国に行って小豆の種を入手し、それを小倉山で栽培して、アンコにした…と。 なるほど、小倉餡の小倉って、京都の小倉山の事だったんっすな。 アンアンアン、とっても大好き、小倉餡〜♪ ところで、小倉餡 = 粒あん。 そういう認識でよかったっけ? …と思って調べてみたところ、ちょっと違ってました。 えーと、 これ 。 ちなみに僕は、 “こしあん” よりも断然、 “粒あん” 派。 赤福とか、こしあんで、何 (なに) 、上品ぶってんねん? …と。 やっぱ、餅の中に粒あんが入った 安永餅 やろ? そう、言いたくなっちゃいます。 んなことで、二尊院は、おしまい。 で、続いては


< 落 柿 舎 > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 落柿舎 。 寺や神社ではなく、俳人の住処 (すみか) 。 廃人の住処だと、ウンコとか落ちていて、ババ踏みか不可避な住処 (すみか)。 そういう状況である気がするんっすが、ま、俳人なら大丈夫でしょう。 で、どんな俳人なのかというと、松尾芭蕉の門人の向井去来。 何となく、名前だけは聞いたことがあるような気がするんっすが、 向井去来の俳句 30選 。 朝あらし あまたの上を 渡り鳥。 ・・・。 何の捻りもない作風でありますな。 あ、 「頭の上を 渡り鳥」 ではなく、「あまた」 とは 「数多く、たくさん」 の意味です…なんっすな。 だとすると、意味わからん…。 あまり大した俳人ではねぇな。 そんな気がしないでもないんっすが、で、落柿舎。 その名前の由来はというと、庭に柿の木四十本あり、その柿の実が一夜のうちに殆ほとんどおちつくした…から。 もう少し分かりやすく言うと、この地を訪れた時に古い家があり周囲には40本の柿の木がありましたが、庭の柿を売る契約をしたのちに、柿がすべて台風で落ちてしまったため、落柿舎と呼ばれるようになりました…と。 我々がこのエピソードから学び取れるものは何もないような気がするんっすが、強いて言えば、諸行は無常であるなぁ…と。 そういうことなんっすかね? ま、存在そのものは鄙びた感じで、悪くはなかったかな? …と。 入園料は 250円だし。


< 常寂光寺 > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 で、次。 この日は 11時から渡月橋の近くの店にランチの予約を入れてあり、時間的にどうか? 常寂光寺は、前にも一度行ったことがあるので、パスしてもいいかぁ。 そんなふうに思っていたんっすが、何とかならないことがないような気がしないでもないので、ま、せっかくなので、ちょっと覗いてみようかぁ…と。 ということで、覗いてみました。 常寂光寺 。 今ひとつ語呂がよくありませんな。 常光寺か、寂光寺でいいのに。 そんな気がしないでもありません。 常光寺なら、常識的に考えて常考だし、ちょっぴりジョコビッチだし、寂光寺なら、ちょっぴりジャコウジカだし、ちなみに、ウンコからコーヒーを取るのは、シカではなくて、ジャコウネコでしたっけ? で、常寂光寺。 名前の由来はというと、寺域が幽雅閑寂で、天台四土にいう常寂光土の観があるところから寺号となる…と。 よく分からんっすな。 何か、常に寂しい貴乃花光司っぽいな。 そんな感じはあるんっすが、門をくぐるとすぐに石段があって、“国境なき医師団” にウケがよさそうやな…と。 山の麓の斜面感が半端なかったりするんっすが、上のほうまで登っていくと、多宝塔があったりします。 これ 。 重要文化財、江戸時代初期 元和6年 1620年建立、桧皮葺、高さ12.27m。 なかなか立派なものでありますな。

 庭 >>> 建物 >>>>>> 仏像

そんな趣向の僕の中にあって、建物のソソられ度合いは

 五重塔 > 三重塔 > 多宝塔 > 鐘楼 > ただの四角い建物

だったりするんっすが、パチモンくさい新しい五重塔よりも、歴史のあるちゃんとした多宝塔やな…と。 で、書き忘れましたが、(写真・上から2番目) 。 ホトトギスの花が咲いておりました。 ここ 参照なんっすが、わりと有名なんっすかね? 僕は初めて見たんっすが、ちょっとキモいな…と。 名前の由来はホトトギス (←トリ) の羽毛の斑点と花の模様が似ているため…と。 トリのほうは これ っすよね。 似てるかぁ? トリの名前が付いた花の中で、いちばん優秀なのは、断然 “サギソウ” だったりするんっすが、花の形がトリの鷺 (サギ) に似てるって、実際に見てみたら、ぜんぜん似てなくて、詐欺やんけ! そんなことは微塵もなくて、鷺 (サギ) やんけ! そう、言いたくなっちゃいますよね。 ほれ 。 おお、めっちゃ鷺 (サギ) やんけ! それに比べてこのホトトギスは、詐欺みたいなものだったりするんっすが、僕の写真もボケてるというか、めっちゃ手振れしてるし。 で、 (写真・いちばん下) 。 この寺は山の麓の斜面に建ってる感が半端なくて、上のほうまで登っていくと、テラ眺めがよかったりするんっすが、京都の町の向こうに東山が綺麗に見えておりますな。 左のほうの綺麗な三角形のピークは、もしかして、比叡山? で、右のほうのちょっと高くなっているところが大文字山っすかね? ブラタモリでやってましたよね? えーと、 これ 。 おー、鴨川デルタ。 今年の春、トンビにサンドイッチをさらわれたところでありますな。 唖然として、呆然。 そんな感じになっちゃったんっすが、今になって思えば、ま、それもいい思い出かな? …と。 で、比叡山と大文字山。 二つの山の間はなだらかな弧を描いている 。 自分で撮った写真を改めて眺めてみると、おお、確かに。 ホルンフェルス、やるやんけ! で、こうして見ると、最澄クンが比叡山に延暦寺を作りたくなったり、京都人が大文字山で “大の字” を焼きたくなっちゃう気持ちがよく分かるんっすが、とまあそんなこんなで、常寂光寺は以上っす。 で、この後、ランチタイムになるワケっすが、その話はまた、次回。

 ということで、今日はマッコイ・タイナーっす。 顔が恐いっすよね。 このオッサンに関しては、それしか書くことがなかったりするんっすが、今日はそんなマッコイの 『エクステンションズ』 というアルバムを取り上げてみたいと思います。 以前、このコーナーで 『エクスパンションズ』 というのを紹介したことがあるんっすが、めっちゃ紛らわしいっすよね。 “パ” と “テ” が違うだけやん! が、よくよく考えると、 “パ” と “テ” が違うというのは、それなりに大きな問題あるかも知れず、例えば、 “パリ” はお洒落なんっすが、 “テリ” なら照り焼きみたいだし、 “パン” は主食になるんっすが、 “テン” はイタチ科の小動物だし。 焼いて食っても、臭そうっすよね、テン。 焼いて食って美味いのは “テンダーロイン” なんっすが、これが “パンダーロイン” だったら、焼いて食うと中国の習近平に叱られそうだし。 そういえば “パンテーン” というシャンプーやトリートメントがあるんっすが、 “パ” と “テ” が違うと “テンパーン” になって、テンパっちゃいそうっすよね。 ハンバーガーの “パテ” も “テパ” になって、手羽先バーガーだけになっちゃいそうだし。 ということで、 『エクステンションズ』 という名前に何の不満もないことが分かったんっすが、問題はこのジャケットっすよね。 天下のブルーノートも70年代に入ると、こんなゴミになっちゃうのか…。 そんな寂しさを覚えずにはいられない、最悪のセンス。 マッコイの顔が恐いので、前面に出したくないという気持ちは分かるんっすが、だからと言って、こんな大量のアフリカ人を連れてこんでも…。 が、前回に続いて、クソ面倒そうなジャケ絵を僕が書こうとしていることからも分かるように、中身のほうは大丈夫っす。 実はネタ用に新しいマッコイのアルバムを何枚か買ってみたんっすが、どれも今ひとつピンとこなくて、で、結局、以前から持っていたコイツを取り上げざるを得なくなってしまいました。 それだけは避けたかったのに…。 アフリカ人を16.5人くらい書かなければならないのかと思うと、今から気が重いんっすが、ま、顔とかは適当に、雰囲気だけが伝われば…。

 で、中身のほうはというと、面子がめっちゃ強力です。 ウェイン・ショーター入り。 それだけでかなりのアドバンテージなんっすが、で、リズム・セクションはというと、ロン・カーターエルビン・ジョーンズ。 最強にして、最高やんけ! それにプラスして、ゲイリー・バーツという人が入っております。 あまり聞き慣れない名前で、ゲイリー・バートンのパチモンとしか思えなかったりするんっすが、持ち楽器はアルト・サックス。 実は “テ” じゃなくて “パ” のほうにも名前を連ねておりました。 そこでどんな演奏をしていたのか、まったく記憶には無いんっすが、で、続く下痢・バーツのソロは期待度ゼロだったんですが、ショーターのフレーズをそのままアルトに置き換えたような感じでありますな。 時折、ジェームス・スポールディングを思わせるような瞬間もあります。 そのような記載が見られるので、意外と悪くなかったりするのかも? で、更にもう一人、アリス・コルトレーンが加わるんっすが、ジョン・コルトレーンがナイーマちゃんと別れた後の再婚相手でありますな。 ジョン君は既にお亡くなりになっておられますので、未亡人? フィル・ウッズが、チャーリー・パーカー亡き後、未亡人のチャンちゃんをモノにした前例に倣ったとか? アリスたんが相当な恐い顔フェチでない限り、かなり難しいと言わざるを得ませんが、ここではジャズでは異色なハープなんかを弾いていたりして、一体、どんなサウンドに仕上がっているのか、興味津々。 とまあそんなことで、では演奏を聞いてみることにしましょうかぁ。

 1曲目、 「メッセージ・フロム・ザ・ナイル」 。 マッコイがこんなのを書いちゃったから、ジャケット写真用にナイル人を16.5人ほど招集する羽目になっちゃったんすな。 何て余計なことを…。 半端な0.5人は、右端で半分しか写っていない人をカウントしたんっすが、顔が切れていて、右腕と上半身の右半分くらいしか見えてなくて、可哀想…。 というか、全員、カオナシにして欲しかったところなんっすが、もしくは 「メッセージ・フロム・ザ・ないろ」 にするとか。 ナイル人の代わりに、この 四角の を書けばいいだけなので、楽だったのに…。 ま、嘆いていてもしょうがないので先に進みますが、で、今日のほうはというと、これはアレです。 まさしく、ザ・ナイルからのメッセージであるな…と。 いいっすよね、メッセージ。 マッサージほど気持ちよくないし、ソーセージほど美味しくもないんっすが、ま、悪くはないな。 そんな気がしないでもない程度には、いいと思います。 僕の持っているCDは輸入盤なので、日本語ライナーがなくてアレなんっすが、ハープとベースとドラムスあたりの人たちで静かに幕を開け、で、そこにマッコイが入ってきて、テーマのメロディを提示。 で、その後、2本のサックスで本格的にテーマが演奏されるという、そういう流れでありますな。 基本、単純なフレーズを繰り返すだけなんっすが、それがいかにもアフリカンな呪術的なムードを醸し出していて、イケるやん! ショーターはソプラノを吹いているんっすが、それがいかにもアフリカの民族楽器的な雰囲気だったりして、やるやん! ドリアンだか、イオニアンだかのモード奏法的なアレも垣間見られるような気がするし、1970年代の録音ながら、60年代後半のブルーノートな空気を、まだ持ち合わせているな…と。 で、その後、ピアノ・ソロへと突入していくワケでありますが、エルビンのアフリカンなポリリズムに乗って、いかにもマッコイなプレイが展開されているな…と。 で、続くショーターのソプラノ・ソロがなかなかの飛翔っぷりだったりして、イケるやん! 続く下痢バーくんのソロも、まさしく、ショーターのフレーズをそのままアルトに置き換えたような感じでありますな。 時折、ジェームス・スポールディングを思わせるような瞬間もあります。 …と、そんなアレだったりして、で、最後にアリスたんのハープがフィーチャーされて、ま、これは彩り要因のようなものだと思って頂ければ。 ハープって、アフリカの民族楽器だっけ? そんな気がしないでもない程度には、イケてるような気がしないでもありません。 とまあそんなこんなで、テーマに戻って、おしまい。 12分を超える長尺モノなんっすが、最後まで飽きさせない立派な演奏であったな…と。

 で、次。 「ザ・ワンダラー」 。 三河人は同意を求める際、 「そうだらぁ?」 とか聞いてくるんっすが、それの亜種みたいなものなんでしょうな、 「わんだらぁ」。 アップ・テンポの調子のいいナンバーで、微かにアフリカン。 そんな感じのアレだったりして、ピアノ VS ソプラノ・アルト連合軍の掛け合いみたいな形でテーマが演奏されております。 ソロ先発はゲイリー・バーツ。 1965年アート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズ、 68年にマッコイ・タイナーと共演。 70年マイルス・デイビス・コンボに参加、72年英米両国でベスト・アルト奏者に選出。 ググってみたら、けっこう立派な経歴の持ち主だったんっすが、英米両国でベスト・アルト奏者に選出…って、凄いやん! 両国の国技館で、チョッキを着てるオッサンよりも立派。 そのように評価していいかと思うんっすが、ベストよりもチョッキ、バンドよりもベルト、パンツよりもズボン派だったりするんっすけどね、僕の場合。 ブルゾンよりもジャンパーだと思うし。 で、ここでの下痢バーは、かなりフリー寄りなプレイを展開していて、フリチン好きな変態以外からは理解されにくいものがあったりするんっすが、斬新である。 そのように評価することも出来るし、で、続くマッコイのソロはいつもの感じで悪くないし、その後、エルビンくんの元気溌剌なドラムス・ソロも堪能出来るな…と。 でもって、テーマに戻って、おしまい。 え? ショーターのソロ、無いん? ある意味、贅沢と言えるし、僕が聴き逃していただけかも知れないし、僕がゲイリー・バーツだと思っていたのが、実はショーターだったのかも知れないし、で、念のために聞き直してみたら、あ、アルト・ソロの後、ソプラノのソロっぽいのが出てくるような? こちらのほうも大変にフリーな仕上がりだったりするんっすが、いずれにしろ、全体的にちょっとハードな仕上がりであったな…と。

 で、次。 「サバイバル・ブルース」 。 昨日、近所の一号館というスーパーの “地物一番” という企画で 「サバの西京漬け」 というのを買ってきて、それを焼いて食べるのがめっちゃ楽しみだったりするんっすが、マジで最強っすよね、西京焼き。 で、サバ、美味しいっすよね。 サバが威張るのも容認せざるを得ないんっすが、ということで、 「サバイバル・ブルース」。 個人的にはブルースよりも、ブルマー派なので、そこのところがちょっと心配なんっすが、聞いてみたら、さほどアーシーではなく、どちらかというと、鰺。 そんな感じだったので、ま、いっかぁ…と。 サバイバルなのに、鰺でエエんか? アジイバルになるんちゃうか? そう、心配する人もいるかも知れませんが、どうでもいいな…と。 出だしはピアノ・トリオによる演奏なんっすが、途中、調子のいいお囃子みたいなフレーズが出てきたりします。 その後、ショーターが登場してテーマらしきものを吹くんっすが、ここではテナーを使っておりますな。 ソプラノも悪くないんっすが、やっぱ、テナーを吹くショーターは格別やな…と。 で、そのままソロ・パートへと流れ込んでいくんっすが、わりとアバンギャルドな仕上がりなので、それなりの覚悟は必要かと。 続いてマッコイが、時折、お囃子を交えながらのソロを披露して、ドロドロとした精神世界へと沈み込んでいきます。 で、続いてはロン・カーターっすか。 ここでも “お囃子” が聞かれるので、あるいはこれがテーマだったりするのかも知れませんが、最後にエルビンが出てきて一暴れして、でもって、テーマに戻っておしまい。 うーん、まあまあ? そのように評価していいのではなかろうかと。 で、ここで告知。 来週のこのコーナーでありますが、土曜日は仕事が入る可能性が濃厚だし、日曜日は岐阜の航空祭に行くので、ま、お休みかな? …と。 小ネタくらいは何とかしようと思うんっすが、何ともならないかも知れないし、そこは成り行きにまかせるとして。 で、来週は 「ゆるキャラグランプリ」 の決選投票でありますな。 会場は東大阪っすか。 去年は桑名のナガシマリゾートだったんっすよね。 ぜんぜん盛り上がらなかったみたいっすけど。 で、今年は四日市の “こにゅどうくん” の野郎が暫定1位になっていて、苦々しく思っていたら、ここに来て組織投票がバレて、思いっきり叩かれておりますな。 正直、ザマぁとしか。 コトの成り行きを注意深く見守って行きたいと思いますが、とまあそんなことで、ラストっす。

  「ヒズ・ブレッシングス」 。 冒頭からアリスたんのハープが大活躍。 そこにピアノと、弓弾きのベースが絡んで、怪しげなムードを醸しだす、こもしか。 そういったアレでありますな。 菰野町のキャラなんっすよね、 こもしか 。 菰野 (こもの) + カモシカなんっすが、決して小物ではなく、まあまあ、中物。 少なくとも、 “こにゅどうくん” の野郎よりはぜんぜんマシか…と。 菰野町在住の20代の女性がデザインしたみたいっすが、地元っぽくて、エエやん♪ で、そうこうしているうちにショーターが出てきて、ソプラノを吹いて、そこにハープなんかも絡んだりして、何というか、全体的にフリーっすな。 ま、悪くはなくて、いいと思います。 ということで、今日は以上っす。

【総合評価】 ジャケ絵のほうは今から書かなければならないんっすが、果たして、その労力に見合うだけのものが得られるのかというと、ぶっちゃけ、微妙なような? 1曲目がよかったので、これに決めちゃったんっすが、それ以降は、惰性で進んでいった感じ。 でもまあ、60年代ブルーノートの “残り滓 (かす) ” みたいなものは感じられるし、マッコイらしさ、ショーターらしさは随所に出ているし、ゲイリーくんとアリスたんも頑張ってるし、恐い顔フェチの人には、まあまあオススメ☆


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