THE WONDERFUL WORLD OF JAZZ (ATLANTIC)

JOHN LEWIS (1960/7/29,9/8,9)

THE WONDERFUL WORLD OF JAZZ


【パーソネル】

JIM HALL (g) JOHN LEWIS (p) GEORGE DUVIVIER (b) CONNIE KAY (ds)
HERB POMEROY (tp) <#1,4,6> PAUL GONSALVES (ts) <#1> BENNY GOLSON (ds) <#4,6>
GUNTHER SCHULLER (frh) <#4,6> ERIC DOLPHY (as) <#4,6> JAMES RIVERS (bs) <#4,6>
【収録曲】

(01-03) BODY AND SOUL / I SHOULD CARE / TWO DEGREES EAST, THREE DEGREES WEST
(04-05) AFTERNOON IN PARIS / I REMEMBER CLIFFORD
(06-07) THE STRANGER / IF YOU COULD SEE ME NOW
【解説】 ( 2018年12月16日更新 / 連載 1,328回 )

 このところ、ずっと写真ネタで凌いできたんっすが、遂にネタが尽きました。 新しいレンズも買ったことだし、どこかに撮影に行きたいところなんっすが、ま、正月休みまで、お預けかな? …と。 ちなみに、この年末年始は曜日の並びがよくて、うちの会社は9連休でありますな。 ちょっぴり九蓮宝燈 (ちゅうれんぽうとう) っぽくて、エエやん♪ 9連休で宝燈となると、放蕩したり、伝家の宝刀を抜いたり、「ほうとう」 を食べたり。 何でもできますよね。 ま、個人的に山梨に行く予定はなかったりするんっすけど。 個人的に、あまり食べてみたいとは思わないし。 今まで一度も食べたことはないんっすが、微妙…。 そんな噂はよく耳にします。 ちなみに 「ほうとう」 って、漢字では ここ参照 みたいに書くんっすな。 コピペしようとしたら 「??」 に化けちゃうくらい難しい字なんっすが、何か、饂飩 (うどん) っぽいな…と。 少なくとも “飩” のほうは同じっすよね。 で、これ、書けるか? …と言われたら、多分、無理。 あまり、真面目に覚えようという気にもなりません。 「うどんの “どん” という字を漢字で書かないと、鈍器で殴るぞ!」 そう、ドンキーコングに脅されたら、仕方なく勉強するかも知れませんけど。 痛いっすからね、鈍器で殴られると。 いきなり殴られたら、びっくりして、びっくり鈍器ーだし、で、一方、うどんの “う” 。 こちらもまた、難しいっすな。 “饂” って、うどん以外に使い道がなさそうな感じの漢字なんっすが、 “漢字ペディア” で調べてみた結果が、 こちら 。 「ウドン (饂飩) 」 に使われる字。 やっぱりっすかぁ…。

 一方、“飩” のほうは、ウドンにも 「ほうとう」 にも使われているので、マルチ感が半端なかったりするんっすが、 。 ・・・。 何の役にも立たないサイトでありますなぁ…。 で、ほうとうの “ほう” のほうは、コピペすら出来ないので、調べようがないんっすが、 Wikipediaによると、ほうとう (??) は、山梨県を中心とした地域で作られる郷土料理。2007年には農林水産省により各地に伝わるふるさとの味の中から決める 「農山漁村の郷土料理百選」 の中の1つに選ばれている。 ほう。 農山漁村の郷土料理百選っすかぁ。 百個も選ばれているなら、1日3個として、33回分くらいのネタになりそうなんっすが、えーと、 これ っすか。 やはり、地元の三重県が気になるんっすが、まさか四日市トンテキとか、津餃子とか、そういう、しょうもないのを選んだりしてないでしょうな? …とか言うと、四日市人とか、津人とかが、「うちは農山漁村ちゃうわ!」 と、反論してきそうなんっすが、ま、確かに四日市は工業都市のイメージっすよね。 で、津は…。 特にイメージがないっすな。 大合併のお陰で、9割くらいが農山漁村になった気がするので、オメーは、反論出来んやろ? …と、反論したくなっちゃうんっすが、で、農山漁村の郷土料理百選。 僕の予想だと、 「手こね寿司」 は入ってるような気がしますな。 「伊勢うどん」 は…、ま、アカンでしょうな。 「ほうとう」 以上に微妙…。 そんな噂しか目にしないんっすが、果たして、結果は…?

 こちら 。 伊勢うどん。 思いきり入ってるやんけ! で、手こね寿司。 正解やんけ! で、滋賀県の 「ふなずし」 。 これも読めてました。 何というか、めっちゃ正統派な選択でありますな。 で、「鴨鍋」。 これは読めなかったんっすが、ありカモ? そんな気がするチョイスだと思います。 …って、あ! 1日3個として、33回分くらい、このネタで引っ張るつもりだったのに、たったの3行で4個も浪費してしもたやんけ! で、それはそうと、ふなずし。 琵琶湖に生息する大型のフナでニゴロブナのメス (子持ち) を使うのが鮒寿しです。 …って、それ、最悪の食い物やんけ…。 僕は魚貝類の類いがあまり好きではないんっすが、中でも魚貝類の子供の類いが駄目。 イクラとか、数の子とか、タラコとか、気持ち悪いんじゃあああ! 無論、子持ちシシャモとかもアカンくて、小学校の給食で出された、こいつのフリッターが僕の中では最悪のメニューでありました。 シシャモのフリッターを食うくらいなら、社務所でフリチンになったほうがマシや! 羞恥をも上回りますからね、嫌いな食べ物って。 シシャモは、支社の人でにも食わせるとして、で、ふなずしは、フナムシの餌にでも…。

 で、その他の地域の農山漁村の郷土料理百選。 新春農山漁村シャンソンショーの屋台で、何を出すのがふさわしいのかというと、北のほうから順に、まずは北海道。 んーと、ジンギスカン? で、後は 「鮭のチャンチャン焼き」 とか。 単独で1ページあるということは、もうひとつくらい選ばれていそうなんっすが、正解は こちら 。 おお、完璧やんけ! もうひとつくらい選ばれていそう…というところまで、当たってましたな。 それが何なのか、思い浮かばなかったのはちょっとアレなんっすが、石狩鍋。 おお、言われてみれば! で、 “ちゃんちゃん焼き” は鮭限定ではなく、ホッケなんかも焼かれる模様でありますが、アレ、無駄に大きいだけで、大して美味くはないっすよね。 「ホッケ 美味しくない」 でググってみたら、かつては美味しくない魚として有名だった。 そんな話が出てきたんっすが、 これ とか。 林先生も知らなかったとか、マジっすか? 林先生はハヤシライスの事なら、何でも知ってるものだと思ってました。 ま、ホッケはハヤシライスではないので、知らなくても別に不思議ではないんっすが、林先生は、サカナくんとは違いますもんね。 ホッケの干物が開いた両側に背骨がついている理由。 それについて書かれているんっすが、ホッケの干物って、開いた両側に背骨なんかついてましたっけ? ホッケの干物を出されると、「ホッケかぁ…」と、残念な気持ちになるだけで、骨までじっくり観察したことがなかったんっすが、それより何より、骨の一部が機械の刃より硬い鯛やアジは真っ二つにすることはできない…って、マジっすか? ていうか、アジっすか? 鯛やアジは硬骨魚類なので、軟骨より骨が硬いというのは分かるんっすが、機械の刃よりも硬いとか、半端ねぇ…。 ただ、ホッケも普通に硬骨魚みたいだし、というか、軟骨魚って、サメ、エイ、ギンザメくらいしかいないみたいなんっすが、それはそうと、サメって、男の中の男みたいなイメージで、めっちゃ硬骨漢っぽいのに、実は軟骨魚だとか。 何かちょっと、冷めますなぁ…。

 サメは冷める。 そんなところまで話が進んだんっすが、ぼく、こう見えて、実はめっちゃ気が弱いし…。 サメくん、裏でさめざめと泣いていたりするのかも知れず、とまあそれはそうと、続いては、青森県と岩手県。 実は来年の春、この辺りに遊びに行こうかと画策しているんっすが、弘前と展勝地のサクラでも見に行こうかと。 この年末年始は9連休なんっすが、来年のゴールデンウィークは10連休っすよね? 少し前、会社のお休みの日に “○印” を付けた来年のカレンダーが配布されて、それによると4月30日〜5月2日までは普通の出勤日みたいになっていたんっすが、その後、5月1日の 「即位の礼」 を祝日にするという法案か何かが可決されたんっすよね? で、祝日と祝日に挟まれた平日は休日になるという、オセロみたいな法則も適用されるという。 日頃から法令遵守だの、コンプライアンスだの、やかましいことを言っているので、当然、法律は守るんすよね? んなことで、東北で3日分の宿を確保したんっすが、ついでに角館のサクラも見てこようかと。 みちのく三大桜名所 を制覇してやるぜ! んなことで、このエリアの名物なんかを色々と調べているんっすが、青森県の農山漁村の郷土料理百選。 「せんべい汁」 は、間違いなく入っているものと思われます。 「せんべい」 というと、草加煎餅みたいなのが頭に浮かんでしまうんっすが、ここで言う 「せんべい」 は、小麦粉を水で練って円盤状にしたものであると思われ、ま、要は麺類ではない 「ほうとう」 みたいなもん?  で、岩手には 「はっと汁」 という、これまた小麦粉系の汁物があるみたいっすな。 ここで、はっと気付いたんすが、 「ほうとう」 と 「はっと」 。 名前、めっちゃ似てるやん! これはもう、根っこが同じである。 そう、断言していいと思います。 で、 「せんべい汁」 と 「はっと汁」 。 この2つは当確として、青森で、もう一品。 「十和田バラ焼き」 というのはB級グルメなので、ちょっと違うっぽいし、となると、 「いちご煮」 なんじゃね? …と。 苺をグツグツと煮詰めたジャムみたいなもの。 そういうのではなくて、 こんなの 。 ウニと鮑の汁物。 知る人ぞ知る、汁物。 そういったアレなんっすが、めっちゃ豪華な組み合わせやん♪ …と、大喜びする人もいるんでしょうなぁ。 個人的には、ありがた迷惑以外の何物でもなかったりするんっすけど。

 まずは、ウニ。 とても食う気がしません。 が、ただの食わず嫌いなので、食ってみたら、意外と大丈夫でした。 が、煮て食おうとは思いませんな。 ずっと昔に書いた 『ウニを煮ていたジョニー』 のシリーズ、めっちゃ不評だったし。 調べてみても、どこにあるのか見つけることが出来なかったんすが、黒歴史なので、別にいっかぁ…と。 で、もう一方のアワビ。 とても食う気がしません。 ま、こちらのほうも食ってみたら、肝以外は、それほどキモくはなかったんっすけど。 が、別に美味しいとも思えないし、積極的に食ってみようという気にはまったくならなかったりして、んなことで、いちご煮、いらん…。 今回、泊まる旅館を探していて、おお、ここ、良さげやん! そんなところがあっても、料理のところを見て 「名物・いちご煮」 とか書いてあったりすると、その時点で却下。 とまあそんなことで、青森・岩手編の正解は こちら 。 青森、完璧♪ 岩手、惨敗…。 「はっと」 ではなくて、 「ひっつみ」 でしたかぁ…。 この2つの違いが今ひとつよく分かってなかったりするんっすが、 東北・ご当地粉料理カタログ 。 「ひっつみ」 は小麦粉の生地をちぎったものなのに対し、「はっと」は薄く紙状にのばしてゆでることが多いようです。 ほぉ、なるほど。 よく分からん…。 個人的には 「はっと」 やろ? そんな気がするんっすけどね。 アンタ、子供の頃、 「忍者ハットリくん」 に夢中になっちゃんちゃうんけ? 田原俊彦の 「ハッとして! Good」 を熱唱したんちゃうんけ? そう、言いたくなっちゃいます。 僕は嫌いだったんっすけどね、田原俊彦。

 で、今日のところは宮城県・秋田県編で最後にしようかと思うんっすが、これは簡単っすな。 牛タン、ずんだ餅。 きりたんぽ。 この3つは確定でしょう。 秋田のもうひとつが難しいんっすが、「なまはげ」 …というのは食べ物ではないし、「あきたこまち」 とか 「はたはた」 は食べ物なんっすが、料理ではなくて素材だし、となると、んーと、いぶりがっこ? どういうものなのか、よく分からんのっすが、いい鰤学校的な、何か? で、正解は こちら 。 ああ、50点…。 0点なんかじゃ、許さない、100点取る人、大嫌い、知っているのに、ワザと間違える、65点の人が、好き、好き、好き♪ …の、松本ちえこ基準に届かなかったぁ…。 ちえこに嫌われるぅ…。 「牛タン」 は、もしかしたら、ちゃうかも? 薄々そんな気はしてたんっすが、 「はらこ飯」 というのは思い浮かびませんでした。 で、 「稲庭うどん」 は、 “東北・ご当地粉料理カタログ” にもありましたよね。 岩手の 「わんこそば」 がアリなら、こっちもアリか? そう、読んでおくべきでありましたなぁ…。 で、次回、他に書くネタを思いつかなかったら、この続きをお届けしたいと思います。 もし、トータルで65点以上取れなかったら、栃木名物の 「しもつかれ」 を食ってやるぅ! そう、宣言しておいて、今日のところは、おしまい。

 ということで、今日はジョン・ルイスっす。 日本での知名度は抜群。 が、人気のほどは今ひとつ。 そういったキャラっすよね。 モダン・ジャズ・カルテットの実質的なリーダーとして知られるんっすが、絶対的な大多数はミルト・ジャクソン目当てで聞いているという。 リーダー、イコール、必ずしも人気…というワケではないっすからね。 内山田洋とクール・ファイブの実質的なリーダーは内山田洋なんっすが、前川清ばかりが目立っていて、リーダーは後ろのほうで 「ワワワワ〜♪」 とか言ってるだけだったりするし。 で、ジョン・ルイス。 クラシックに造形が深い、保守派の堅物。 そんなイメージがあって、それが、日本における不人気の要因だったりするんっすが、その実、意外と前衛派な側面があって、オーネット・コールマンの理解者的な存在だったりしております。 で、コールマンがルイスくんの 「ロンリー・ウーマン」 を取り上げたりもしてますよね。 ルイス本人もアトランティックに 『ジャズ・アブストラクションズ』 という抽象派的な作品を残していて、で、試しに聞いてみたんっすが、ワケわからん…。 で、仕方なくもう1枚、 『エッセンス』 というのを買ってみたりもしたんっすが、何かこう、面白くねぇ…。 んなことで、手持ちが尽きました。 仕方が無いので mora で仕入れてみることにしたんっすが、んなことで、 『ザ・ワンダフル・ワールド・オブ・ジャズ』 。 これ っすな。 ジャケットの違うバージョンもあるようで、今回、僕はそっちを採用することにしたんっすが、お馴染みの曲ばかりが並んでいて、安全パイっぽいな…と。 基本、めっちゃ保守的っすからね、僕。 が、レビューを見たら、エリック・ドルフィーがイケてるみたいな記載もあったりして、それならそれで楽しそうだし、とまあそんなことで、では演奏を聞いてみることにしましょうかぁ。

 まずは1曲目、 「ボディ・アンド・ソウル」 。 「身も心も」 という邦題で知られる歌物ナンバーなんっすが、わざわざ日本語に訳されているということは、それだけ日本人が喜んで聞いているという証 (あかし) なのではなかろうかと。 同時に、ガイジン受けもいいようで、多くのジャズマンがこの曲を取り上げていたりするんっすが、で、このルイス版はというと、何か、ベン・ウェブスターっぽい感じのテナーが入っておりますな。 いわゆる、魅惑のムードテナー風というか、ムーディ勝山というか。 で、誰なのかと思ったら、ポール・ゴンザルヴェス。 「ごんぎつね」 というのは聞いたことがあるんっすが、「ごん猿 (ざる)」 という新しいジャンルを切り開いた先駆者なんじゃね? そんな気がすること以外、あまりよく知らないキャラなんっすが、デューク・エリントンの楽団で活躍した人っぽいっすな。 中間派寄りのスタイルなので、好みが分かれるところでありますが、ま、こういうバラードを吹いてくれている分には、十分にムーディであるな…と。 で、もう一人、トランペットのハーブ・ポメロイとかいう人も参加しております。 ポメらない、ポメります、ポメる時、ポメれば、ポメロイ。 ポメの五段活用なんじゃね? そんな気がすること以外、あまりよく知らないキャラなんっすが、ライオネル・ハンプトン楽団だとか、スタン・ケントン楽団だとか、そういったところに属していた人っぽいっすな。 やっぱり中間派? 僕は中間派よりも、キューカンバー (←きゅうり) のほうが好きだし。 そんな河童は少なくないかと思いますが、こういうバラードを吹いてくれている分には、特に害はないな…と。 前半は存在感が希薄なんっすが、後半、しっかりソロ・スペースも与えられていたりして、で、リーダーのルイスくんはというと、全体を通じて、控え目。 でもまあ、魚の目みたいに痛くはないし、弱り目みたいに祟り目でもないし、アタリメみたいにイカ臭くもないし、ま、いっかぁ…と。 いきなりバラードだし、15分30秒という半端ない長さだし、眠くなる要素が満載なんっすが、途中、ジム・ホールのギター・ソロもフィーチャーされていたりするので、ま、大丈夫かな? …と。

 で、次。 「アイ・シュッド・ケア」 。 哀愁に、満ちた土建屋、哀愁土建屋。 そんな一句で知られる歌物ナンバーでありますな。 これまた、日本人に喜んで聞かれているナンバーなんっすが、特に邦題はありません。 ちなみに、歌詞のほうは こんな感じ 。 もっと落ち込んでもいいんだけどね。 …とか、あれこれ気にしてもいいんだけどね。 …とか。 そういった意味合いだったんっすな、アイ・シュッド・ケア。 なんでか、これがよく眠れるんだな。 そんなフレーズも見られますが、よく眠れるのは、ナーンデカ? by 堺すすむ。 ほ→むぺ→じは、 こちら 。 カウンターが “299921” で、もうちょっとでキリ番を踏んじゃうところでしたが、で、演奏のほうはというと、ホーン抜きのトリオで、ルイスのピアノを存分に堪能することが出来るという、そういったアレになっております。 何というか、淡々としておりますな。 ミルト・ジャクソン抜きのM.J.Q. っぽいというか、ちなみにベースとドラムスは、ジョージ・デュビビエと、コニー・ケイ。 MJQ率で言うと、50点といったところでしょうか。 アカン、松本ちえこに嫌われるぅ…。 ちなみに松本ちえこの本名は、松本千枝子。 何か、オバハンっぽいっすな。 平仮名にして正解なんっすが、とか言ってるうちに、演奏のほうは、おしまい。 何か、地味でした。 で、次。 「トゥ・ディグリーズ・イースト・スリー・ディグリーズ・ウェスト」 。 『グランド・エンカウンター』 というアルバムに入っていたルイスくんのオリジナルでありますな。 いちいち片仮名で書くのは面倒なので、 「2度東、3度西」 という邦題が付けられているんっすが、こういう時は便利っすよね、日本語って。 アルバムのコンセプトが、東海岸派2人と、西海岸派3人の、大いなる邂逅。 そういうアレだったので、こういう名前を付けたんでしょうが、無駄に語呂がよかったりします。 特に “3度西” というのがいいっすな。 サンドウィッチマンの伊達みきお、略して “サンド伊達” の、パチモンみたいで。 で、演奏のほうはというと、ジム・ホールを大きくフィーチャーしたものとなっております。 堺すすむには叶わないものの、けっこうギターが上手かったりしますよね、ジム・ホール。 ホールなのに、穴がないというか。 で、ギターの後、デュビビエのベース、ルイスのピアノの順で、各自のソロが披露され、何となくM.J.Q. っぽい雰囲気になったところで、テーマに戻って、おしまい。 ま、地味ながら、堅調であったな…と。

 で、次。 「アフタヌーン・イン・パリス」 。 日本名、 「パリの四月」 っすか。 1曲目に続いて、トランペットのハーブ・ポメロイが入っていて、で、テナーは “ごん猿” から、ベニー・ゴルソンに変更となっております。 それ以外にエリック・ドルフィーやら、フレンチホルンの人やら、バリトン・サックスの人やらが加わって、何ともゴージャスな編成だったりするんっすが、管楽器チームは基本、賑やかし要員であるものと思って頂いてよろしいかと。 唯一、ドルフィーが存在感抜群なソロを聞かせてくれるんっすが、常識の範囲を逸脱しない、ギリギリのラインを攻めていて、基本的に頭の賢い人であるな…と。 で、その後、ジム・ホールのギターがフィーチャーされて、最後、それなりにゴルソンが頑張って、でもって、テーマに戻って、おしまい。 何というか、ジョン・ルイスの欧州趣味と、アメリカンなジャズ・チームとの鬩ぎ合いであるな…と。 悪くはなかったっす。 で。次。 「アイ・リメンバー・クリフォード」 。 言わずと知れた、ゴルソン作のしみじみバラードでありますな。 日本人が関わっとるんとちゃうの? そう、言いたくなるような選曲なんっすが、ここでは作曲者を排除した、シンプルなトリオ編成となっております。 ま、悪くはないな…と。

 で、次。 ここからはCDオマケ曲なので、あまり気合いを入れなくても大丈夫なんっすが、 「ザ・ストレンジャー」 。 「パリの四月」 と同じ楽器編成で、ここでもドルフィーの特異なソロが際立っているな…と。 ということで、ラスト。 「イフ・ユー・クッド・シー・ミー・ナウ」 。 タッド・ダメロンのオリジナルなんっすが、歌詞も付いているみたいっす。 これ 。 ほぉ。 サラ・ヴォーンのために書いたんっすか。 動画も見られるんっすが、めっちゃ、歌うまいやんけ、この、上沼恵美子の黒人バージョンみたいなオバチャン。 ここでピアノを弾いている眼鏡クンが誰なのか知りませんが、で、一方のジョン・ルイスはというと、歌詞の意味を噛みしめるかのようなタッチで、淡々と。 が、心の奥では情熱が滾っているような気がしないでもなくて、とまあそんなことで、今日のところは、以上っす。

【総合評価】  『ザ・ジャズの素晴らしき世界』 。 そんな大層なタイトルとは裏腹に、基本、地味な仕上がりでありましたが、ま、悪くはなかったかな。 そんな気がしないでもない、そんな1枚でありました。 ということで、おしまい。


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