JAZZ DANCING (PROGRESSIVE)

DON FRIEDMAN (1977/9)

JAZZ DANCING


【パーソネル】

DON FRIEDMAN (p) FRANK LUTHER (b) RONNIE BEDFORD (ds)
【収録曲】

(01-03) DONNA LEE / JUST FRIENDS / BILLIE'S BOUNCE
(04-06) WELL YOU NEEDN'T / JAZZ DANCING / WOODYN' YOU
(07-08) YARDBIRD SUITE / HALF NELSON
【解説】 ( 2018年12月30日更新 / 連載 1,330回 )

 冬休みですなぁ。 冬休みと言えば 「冬休み子ども科学電話相談」 …って、え? そんなん、やってたん? 夏休みにやってるのは知ってたんっすが、好評なので調子に乗って、冬にも進出したっぽい? 調べてみたら、前年度から始まったみたいなんっすが、冬休みと科学って、何だか今ひとつピンと来ませんなぁ…。 夏休みなら、自由研究があるし、野山を駆けまわって昆虫を採取したりするし、キャンプに行って夜空を眺めたりするし、海水浴でクラゲに刺されたりするし、魚は飛び跳ね、綿花は育つ。 お前の父ちゃん、金持ちで、お前の母ちゃん、とっても美人♪ 途中から 「サマータイム」 の歌詞になっちゃいましたが、これだけ自然に接する機会があれば、そりゃ、科学に関する疑問も湧いて来ますよね。 ネタには事欠かないよな…と。 それに比べて、冬休み。 花は枯れ、昆虫は死滅し、ヘビやカエルやクマは冬眠に入る。 …と、ここまで書いて、とある疑問が湧き上がって来ました。 ヘビやカエルって、冬眠しますよね。 変温動物だから、しょうがないっすよね。 そんな気がするんっすが、よく考えたら、クマも冬眠しますよね? アンタ、哺乳類とちゃうんかい? 恒温動物なら、ちょっと寒いくらいで、ダラダラと寝てるんじゃねーよ! そんな、義憤にも似た思いが湧き上がって来ました。 クマが冬眠するなら、ウマも冬眠してよさそうなものですが、ウマのほうは元気に有馬記念とかで走り回っていたりするし、農民 (←ヒト科) や、ムーミン (←カバ科) も冬眠しないし、基本、哺乳類は寒くても元気に生きていける筈なのに、どうしてクマだけ、半分、死んでんねん? 何でやねん? …と、ラジオで相談したいところなんっすが、生憎、僕は子どもではないので、自力で何とかしなければなりません。 ということで、ググってみました。

 冬眠 (とうみん、英: hibernation) とは、狭義には恒温動物である哺乳類と鳥類の一部が活動を停止し、体温を低下させて食料の少ない冬季間を過ごす生態のことである。
広義では変温性の魚類、両生類、爬虫類、昆虫などの節足動物や陸生貝などの無脊椎動物が冬季に極めて不活発な状態で過ごす 「冬越し」 のことも指す。

え? 冬眠って基本、恒温動物が前提やったん? ヘビやカエルは “冬眠” ではなくて、“冬越し” なん? つばめ (←鳥類) は恒温動物なんっすが、 「越冬つばめ」 は “冬越し” なん? “冬眠” なん? というか、 「越冬つばめ」 でないつばめ、例えば 「若いつばめ」 なんかは、冬を越せずに、死ぬん? 若いんやから、生きろよ! 色んな疑問やら、感情やらが湧き上がって来たんっすが、ちなみに、冬眠する哺乳類の種類は、 こちら 。 哺乳類の18目約4,070種のうち 7目183種が冬眠することが知られている。 このことから冬眠は一部の哺乳類の特殊な適応ではなく食料の少ない冬をやり過ごすための普遍的なシステムと捉えるべきである。 えー、4,070種のうちの183種なら、冬眠率4.5%やん。 どう考えても、特殊やん…。 面子を見ても、 ハリモグラとか、ヤマネとか、『ちびまる子ちゃん』 で言うと、山根くんポジションみたいな奴らばかりやん。 胃腸が弱いから、冬は寝て過ごすんやな。 そう、心の底から納得がいくんっすが、あとはオヒキコウモリとか、夏場でも引きこもってそうな奴だとか。 シベリアシマリスの冬眠の調査では (中略) 体温は37℃が5℃に低下したって、えぇぇぇ…。 こんなん、もはや恒温動物ちゃうやん! 変温動物やん! 冬眠中の低体温は変温ではなく、一定の値に保たれる。 すなわち体内のサーモスタット設定温度を切り替えた状態と言える。 ま、確かに周囲の気温にかかわらず、体温が5℃に保たれるなら、変温ではなく、恒温動物と呼べるのかも知れませんが、屁理屈を言うな! そんな憤りを覚えてしまいますよね。 で、これらの雑魚っぽい “冬眠する哺乳類” の中で、異彩を放っているのがツキノワグマ、ホッキョクグマ (メスのみ) なんっすが、え? ホッキョクグマのオスは冬眠せんの? 寒いくらいでいちいち寝てたら、北極で生きていけるか! そんな、ホッキョクグマのオスの矜恃を感じさせるんっすが、同じく、寒いくらいでいちいち寝てたら、北海道で生きていけるか! そんな心意気からなのか、これを見る限り、ヒグマも冬眠しないっぽい? えーと、 ヒグマの冬眠 。 するやんけ! が、中身を読むと、“冬眠” ではなくて “冬ごもり” っぽいんっすが、それだと、ツキノワグマのほうも、寒いから引きこもっているだけのようにも思えるし、えーと、 クマの冬眠 。 冬眠期間中に中途覚醒しない。 冬眠中に一切摂食・排糞・排尿を行わない。 何かこれ、理想的じゃないっすか? めっちゃ嫌な夢を見ていたりすると、中途覚醒しないというのは、悪夢のような気もするんっすが、そうでないなら、冬の間くらいは、こんな生活もいいよな…と。 毎週、このコーナーで書くネタを考えなくて済むし、仕事の呼び出しの電話が掛かってきたりしても、「あ、今、冬眠中なんで。」 と、きっぱりお断りすることが出来るし。

 ということで、哺乳類の冬眠については、解決しました。 続いては 「越冬つばめ」 の問題。 えーと、 つばめの生態 。 一部、日本国内で越冬する個体があり、しばしば 「越冬ツバメ」 と呼ばれる。 おお、円広志、合ってるやんけ! 鳴管が発達しており、繁殖期になるとオスはチュビチュビチュビチュルルルルと比較的大きなさえずり声で鳴く。 そんな記載も見られるんっすが、ヒュルリ〜、ヒュルリ〜ララ〜♪ 円広志、概ね、合ってるやんけ! えーと、 ここ 参照。 あ、作詞は円広志とちゃうやんけ! ちなみに、作曲の篠原義彦というのが円広志の本名らしいんっすが、で、一部、日本国内で越冬する個体があり。 ということは、えっとぉ、越冬しないツバメもいるということっすよね? えっとぉ、日本で繁殖するツバメの主な越冬地は台湾、フィリピン、ボルネオ島北部、マレー半島、ジャワ島などであるが、一部のツバメは関東を北限として西日本各地で集団で民家の家内や軒下にねぐらをつくり越冬することが知られている。 あ、越冬しないツバメがいるんじゃなくて、日本で越冬するのが 「越冬つばめ」 なんっすな。 今日(12月28日)あたり、うちの辺りでもけっこう雪が降っていたんっすが、吹雪に打たれりゃ、寒かろに…。 ぬくぬくとジャワ島あたりでジャワカレーでも食べながら過ごせばいいのに、絵に描いたよな幸せなんて、爪の先ほどにも望んでません。 根っからのマゾ気質なんでしょうなぁ…。 で、狭義には恒温動物である哺乳類と鳥類の一部が活動を停止し、うんぬん。 これが “冬眠” の定義なんっすが、渡り鳥というのは冬眠、もしくは冬越しという道を選ばずに、寒くなったら、暖かいところに移動しよう。 そんな生き様を選んだトリということになるんっすかね? ちなみに、冬眠する鳥は、 ここ 参照。 ヨタカだけやんけ…。 海を渡って長い旅をするというのは、とんでもない苦行のように思えるんっすが、それでも冬眠するよりは、マシ。 そういう判断なんっすかね? 寝て過ごすほうが、よっぽど楽なように思えるんっすが、鳥の考えることは、分からん…。 で、渡り鳥というのは日本を基準にすると、次の3つに分類されるそうです。

 夏鳥 : 主として繁殖のために日本より南の国から渡ってきて、夏を日本で過ごし、繁殖期が終わると再び越冬のために南の国に渡って行く鳥。 ツバメ、アマサギ、オオルリ、キビタキ、クロツグミ、ハチクマ、サシバなど。

 冬鳥 : 主として越冬のために日本より北の国から渡ってきて、冬を日本で過ごし、冬が終わると再び繁殖のために北の国に渡って行く鳥。 ツグミ、ジョウビタキ、ユリカモメ、マガモ、オオハクチョウ、マナヅル、オオワシなど。

 旅鳥 : 日本より北の国で繁殖し、日本より南の国で越冬するため、渡りの移動の途中に日本を通過して行く鳥。主として移動時期である春と秋に見られる。 シギ、チドリの仲間に多い。

 ツバメは夏鳥なんっすな。 夏鳥なのに、冬でも日本にいるのは珍しい。 何かに耐えてるマゾ女みたいや! そんなところが石原信一クンの心を揺さぶったんでしょうな。 渡るの、ダリぃ…。 クソ寒いけど、ま、我慢すっかぁ…。 ただの怠惰なトリのような気がしないでもないんっすが、しかし渡り鳥って、どうしてわざわざ日本くんだりまで、やってきたりするんっすかね? 冬鳥はまだ分かります。 シベリアの冬とか、クソ寒くてやってられなくて、逃げ出したくなる気持ちは、よく理解出来ます。 が、夏鳥とか、普通にジャワ島あたりでジャワカレーでも食べながら、その辺の空き地で不純異性交遊に耽っていればいいんじゃね? そう思わずにはいられません。 で、実際のところ、インドネシア人なんかはそんなふうに、普通に繁殖してますよね。 で、この疑問については、藤原先生が明快な答えを出してくれておりました。 ほれ 。 なるほど、南の島にジャワカレーはあっても、虫とかは意外と少なかったりするもんなんっすな。 いても、まわりの鳥と取り合いになっちゃうと。 鳥と取り合い。 韻を踏んでいて、抜群の説得力! 南の島とか、変な虫がうじゃうじゃいそうな気がするんっすが、ま、変な虫とか、食べても不味そうだし。 日本にはイナゴだとか、蜂の子だとか、ザザムシだとか、食べられる虫がたくさんいますからね。 ということで、 「越冬つばめ」 の問題も解決。 ついでに 「若いつばめ」 についても調べてみたんっすが、その由来は こちら 。 なるほど、相手が雷鳥だけに、自らも同じ鳥類に喩えたんっすかね? 青年画家ヒロシくん、なかなかヤルやん♪

 とまあそんなこんなで、 「冬休み子ども科学電話相談」 。 先日、たまたま現場に移動するクルマの中で聞く機会があったんっすが、「ワニはどうして、長い間、水の中に潜ることが出来るんですかぁ?」 と、そんな質問がありました。 それはね、オウム真理教に入信して、水中クンバカで鍛えたからだよ。 その記録はシッシャ長谷川くんに匹敵するらしくって、すごいね! 僕なら、そんな回答しか思いつかなくて、お子様に 「はぁ…。」 とか言われて、それで終わっちゃうところなんっすが、さすが、専門家の先生は違いました。 まず、ワニは変温動物である。 そんなところから始まりました。 え? それって、関係ない話なんちゃう? …とか思っていたら。 恒温動物は体温を上げるために、たくさんの空気が必要になる…と。 なるほど。 要は燃焼系アミノ式みたいな感じなんっすかね? で、一方のワニはというと、変温動物なので体温を維持する必要がなく、そもそもからして、空気をあまりたくさん必要としない…と。 なるほど! で、人間が体温を維持するには食べ物も必要なんっすが、一方のワニはというと、変温動物なので、あまり食べなくてもなんとかなる…と。 食べ物無しでも長期間生存できる動物トップ11 。 どうして半端なイレブンなのかは不明なんっすが、その11位は、ラクダ。 これは何となく分かりますよね。 コブに蓄積した栄養分で40日くらいは余裕で生き延びそうです。 で、10位は人間。 へぇ〜。 ちょっと意外っすな。 で、その記録はなんと、116日。 この仙人みたいなオッサンが特別なだけちゃうん? そんな気がしないでもないんっすが、ちゃんと、仙人じゃない凡人を選任しないと。 で、以下、犬、コウテイペンギンと、哺乳類、鳥類が続いて、7位がカエル、6位がクモ、5位がヘビ。 ここから先は変温動物の独壇場。 で、くだんのワニはというと、4位にランクインしておりました。 どれくらい食わずに生きていけるのかというと、3年。 マジかよ? が、上には上がいて、あー、そういえば、ずーっと断食していたダイオウグソクムシがいたなぁ。 …と思ったら、そいつが2位で、その記録は5年1ヶ月。 残念ながら、お亡くなりになってしまったんっすよね。 死因は餓死では無かったそうっすが、で、1位は何かと思ったら、ホライモリ。 何も食わずに10年イケるそうなんっすが、まったく身近な生き物ではないので、ふーん。 そんな感想しか浮かんでこなかったりします。 これがもし、ホライモリではなく、ホラ貝だったりしたら、さすが、山伏が吹いてるだけのことはあるな! …と、めっちゃ感心するところなんっすけど。 ところで、物事を大袈裟に言う人 = ほら吹きって、やっぱり、ホラ貝と関係あるんっすかね? …と思って調べてみたら、 ほら 。 おお、なるほど。 で、大袈裟って、坊さんが着ている袈裟と関係あるんっすかね? …と思って調べてみたら、 ほれ 。 ま、これは何となく読めたんっすが、山伏だとか坊さんだとか、ほら吹きで、大袈裟で、ロクなもんじゃねぇな。 そんな庶民の感情が透けて見えて、興味深いっすな。

 とまあ、そんなことはどうでもよくて、ワニはどうして、長い間、水の中に潜ることが出来るんですかぁ? 変温動物なので、そもそも空気をあまり必要としない。 そこまでは分かりました。 でも、それだけじゃないんだよ! 専門家の先生が、熱弁しておりました。 何でもワニには、血液の循環を切り替える仕組みが備わっているんだとか。 すごいね! 先生はちょっぴり興奮気味だったんっすが、お子様にはちょっと話が難し過ぎたようで、 「はぁ…。」 とか言われて、それで終わってしまったんっすが、というか、僕にもよく分かりませんでした。 改めてググってみたら、えーと、 これ 。 えー、海にワニがいるって、そんなに珍しいかぁ? 「因幡の白ウサギ」 に普通に出てくるじゃん。 よく考えたら、本名が 「いなばくん」 な僕にとって、ワニというのは、にっくき敵だったりするんっすが、ま、あれ、実はワニではなくて、サメだという話もあるし、そもそも、皮を剥がれちゃったのも、ワニもしくはサメを騙した白ウサギくんサイドに問題があるわけだし。 で、イリエワニの話もどうでもよくて、あえて言おう!その最大の秘密は心臓にあると!!! (中略) つまり、水中では肺呼吸ができないので、無駄な経路である肺循環をバイパスし、体内の血液に残された酸素を効率よく使い切ることができるようになっているのです。

 すごくないですか????

 このオッサンも何か一人でコーフンしておりますが、はぁ…。 言われてみたら確かに、すごくすごいような気がしないでもありません。 ワニの心臓って、安倍の晋三よりも凄いかも? そんな気もちょっとだけしてきたんっすが、それはそうと、新しい元号が “安晋” になるって、マジっすか? まったく無い話ではないな。 …という気がしないでもないんっすが、個人的には “安永 (あんえい)” に決まって、桑名の安永餅 (やすながもち) がメジャーになるという展開に期待したいんっすけど。 が、調べてみたら過去に使われたことがあるみたいだし、駄目かぁ…。 となると、平和の “和” と、任侠の “任” で、 “和任 (わに)” とか、どうっすかね? 全国の 和邇さん 、歓喜♪ …って、10人くらいしかいないみたいなので、あまり盛り上がらないかも知れませんが、で、ワニと言えば、 「ワニワニパニック」 。 ここ にちょっと面白い記事がありました。 その男の名は、石川祝男。 おお、めっちゃ祝いたくなる名前やん! それはそうと、ワニは、遊んでいる人の上手い下手を判断して出現のパターンを変えていて、100点を取れる間際になっても、なかなかパーフェクトが取れないようになっています。 …って、これ、マジっすか? もしかして、 「東京コミックショウ」 のレッドスネークみたいに、中に人が入っていたとか? 興味の尽きない話なんっすが、僕の気力は尽きたので、ということで、おしまい。

 とまあそんなことで、今日はドン・フリードマンっす。 『サークル・ワルツ』 の人っすよね。 ビル・エバンスをちょっと変態にしたような妖しさに魅了されて、他のアルバムも何枚か買ってみたんっすが、妙に難解だったり、変態の度合いが行き過ぎていたりして、結局、アレを超えるものは無かったな…と。 そんな、ちょっと残念なキャラだったりするんっすが、 このシリーズに2枚ほど名前があったので、ま、ネタ用に押さえておこうか…と。 これ は犬のジャケットが気にくわないのでヤメにしたんっすが、演目を見ると、こっちのほうがよかったかな? …と。  『ジャズ・ダンシング』 というのを買ってしまったんっすが、こちらのほうはチャーリー・パーカーを始めとした、そっち系のアレだったりするんっすよね。 ドン・フリードマンにビ・バップって、そんなん、誰も求めていないっちゅうの…。 でもまあ、買ってしまった以上は仕方が無いので、適当にレビューして、今年は終わりにしちゃおうかと思うんっすが、ということで、まずは、 「ドナ・リー」 。 パーカーの曲っすな。 超アップ・テンポで演奏されるんっすが、テーマ部はピアノとベースのユニゾンになっていて、ちょっと変。 ベース担当はフランク・ルーサーという人なんっすが、半端ないテクニックでありますな。 …と、それは認めざるを得ませんが、個人的に、地味な楽器は前面に出てくんな! …と。 アドリブ・パートのほうは、フリードマンがバップ魂を全開にすると、ルーサーも急速調のソロで応戦する。 そう、日本語ライナーに杉田宏樹クンが書いているようなアレなんっすが、フリードマンにバップ魂って、そんなん、求めていないって…。 ま、そういうこだわりを捨てて、心を無にして聞いてみると、普通によかったりするんっすけど。 で、次。 「ジャスト・フレンド」 。 31年にラス・コロンボが歌ってヒット。 40年代にチャーリー・パーカーがカバーしてジャズ・スタンダード入りし、うんぬん。 そういうアレなんっすが、根が歌物なので、ま、許せるかな…と。 フリードマン・トリオは一転して、テンポ・ダウン。 テーマからピアノ・リードに進むとリズム感が増し、ベース〜ドラム・ソロと受け継がれる。 ブラシとスティックを持ち替えながら、サウンドにメリハリをつけるベッドフォードのプレイにも注目したいな…と。 そんな演奏が繰り広げられているんっすが、確かにいい感じっすな、ドラムスのロニー・ベッドフォード。 ベースの人も悪くはないんっすが、やはり前面に出過ぎなところがちょっとアレだったりして、でもまあ、トリオとしては、こういうのが鳥男 (とりお) なのかも知れないな…と。

 で、次。 「ビリーズ・バウンス」 。 チャーリー・パーカーが作曲し、45年のサヴォイ・セッションで初演。 そういうったアレなんっすが、個人的にはビリーズ・バウンスより、ビリーバンバンのほうがいいかな? …と。 名曲っすよね、 「いちご白書」 をもう一度。 …って、あれはビリーバンバンではなくて、ただのバンバンっすか。 いずれにしろ、あまり好きではないビリーズ・バウンスなんっすが、ま、確かにビリーがバウンスしている感じの曲ではあるな。 その事実を否定することは出来ず、で、ここでのフリードマン・トリオも、なかなかにバウンシーなプレイを聞かせてくれています。 アップ・テンポなテーマが演奏された後、まず最初にフォーチャーされるのが、ルーサーくんのベース・ソロ。 はいはい。 テクニックがあるのは、もう、分かったから…。 続くフリードマンもバップ・ナンバーを引用しながらリーダーシップを主張する。 そんな展開になるんっすが、前半はストップ・タイムがなかなか効果的であるな…と。 で、終盤はピアノのドラムスの4バースが、なかなかエキサイティングであるな…と。 でもって、テーマに戻って、おしまい。 悪くはなかったな…と。 で、次。 「ウェル・ユー・ニードント」 。 モンクのアレっすな。 パーカーはレロレロ言ってるだけだし、モンクは聞いてると腸捻転を起こしそうになるし、うんぬん。 そんな、ラズウェル細木の漫画みたいな趣向の人にとっては、悪夢のような選曲なんっすが、ま、演奏しているのはフリードマンなので、ま、大丈夫かと。 曲そのものも変なので、決して嬉しくはないんっすが、フリードマンはモンク的なフレーズと変則的な動きを散りばめながらソロを構成する。 エンド・テーマではピアノとベースがユニゾンを奏でて、ジャズ・ミュージシャンの人気曲へのリスペクトを表明している。 そういうアレになっていたりします。 ユニゾンで奏でるのと、人気曲へのリスペクトって、特に関係がないんじゃね? そんな気がしないでもないんっすが、他人様の書いたライナーノートを無断で勝手にコピペしている僕に、批判する資格などある筈もなく、ま、いっかぁ…と。

 で、次。 アルバム・タイトル曲の 「ジャズ・ダンシング」 。 本作で唯一、フリードマンのオリジナルとなります。 名前から、ダンサブルな旦那さん。 そんな作風を期待するかも知れませんが、普通にバップやな…と。 そこはかとなくタッド・ダメロンだったりして、駄目、論じるに足りず。 そういうアレでは、ぜんぜん無かったりします。 で、演奏のほうは、ちょっぴりバリー・ハリスだったりして、で、終盤、ちょっぴりフィニアス・ニューボーン・ジュニアな展開もあったりして、なかなか多彩であるな。 ダサいということはないな。 そういうアレだったりして、とまあそんなことで、次。 「ウディン・ユー」 。 ディジー・ガレスピーがウディ・ハーマンのために書いたアレでありますな。 個人的にパーカーやモンクの曲はあまり好きではないんっすが、ガレスピーはいいっすよね。 パリパリしたクリスピー感がたまらんっ♪ そんな作風のものが多いんっすが、ピアノが主旋律のテーマでフリードマンが一工夫を加えたのが見逃せないな…と。 何か、日本語がちょっと変な気がするし、一工夫とやらを見逃した…というか、聴き逃した気がするんっすが、さらに展開部では急速プレイも織り交ぜて、名手ぶりを印象づけるな…と。 終盤はドラムスとの掛け合いも聞けたりして、オーソドックスでハード・バピッシュな仕上がりであるな…と。 で、次。 「ヤードバード・スーツ」 。 日本ではもっぱら 「ヤードバード組曲」 という名前で知られております。 どこが組曲やねん? …という疑念は拭えないんっすが、パーカーの曲の中では、かなり好きな部類だったりして、ちょっと期待。 が、ここではベースが積極的にピアノと絡むテーマが要注目。 そんな記載があったりして、ちょっと萎えます。 またかよ…。 が、実際に聞いてみたら、そこまで耳障りではなかったので、ま、いっかぁ…と。 ミディアム・テンポのグルーヴィな仕上がりで、こういうの、悪くないな…と。 ベッドフォードは終始ブラシで堅実にサポートしている。 そんな記述も見られるんっすが、このタイコの人は趣味がよくて、いいっすなぁ。

 ということで、ラスト。 「ハーフ・ネルソン」 。 マイルスがパーカーと共演したサヴォイ・セッションのために書いた。 そういったアレっすよね。 曲名は原曲の 「レディ・バード」 の作曲者がタッド・ダメロンとネルソン・ボイドであることに由来するそうなんっすが、「半分ネルソン」 って事っすかね? ダメロン要素がどこにも無くて、駄目じゃん。 そんな気もするんっすが、曲そのものはダメロンらしい香気が感じられて、いいな♪ …と。 まずピアノの独奏でテーマを提示し、トリオで再度テーマを奏でてから、ピアノ・ソロへと移行。 ルーサーのウォーキング・ベースとベッドフォードのシンバル・レガートと共に、フリードマンが快調なアドリブを聞かせる。 ピアノとベースによる息の合ったエンド・テーマも心地よい。 そういうアレだったりして、とまあそんなことで、平成30年の 『jazz giant』 は、おしまい♪

【総合評価】  ベースの人が前面に出過ぎていて、ウザい。 ジャケットのセンスが今ひとつ。 ドン・フリードマンである必然性がみじんも感じられない。 以上の3点がちょっとアレなんっすが、それに目をつむれば、普通に快調なバップ・ピアノの快作であるな…と。 このコンセプトが本人の希望であるなら、他人がとやかく言う筋合いはないし、プロデューサーの意向であれば、ちょっとセンスを疑うし。 ビル・エバンスのオリジナルと愛奏曲ばかりを集めてみました。 そんなベタな企画のほうが日本では受けがいいんでしょうが、敢えて、そうしなかったところに禅味が感じられると言えなくもなく、とまあそんなことで、平成30年の 『jazz giant』 は、おしまい♪


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