SOUL BROTHER (ROULETTE)

HAROLD CORBIN (1961/6)

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【パーソネル】

HAROLD CORBIN (p) SPANKY DEBREST (b) EDDIE CAMPBELL (ds)
【収録曲】

(01-03) SOUL SISTER / DON'T BLAME ME / RENE
(04-06) THE GYPSY / CAROLINE / JAMF'S
(07-08) I'VE NEVER BEEN IN LOVE BEFORE / THE GIRL IN THE WINDOW
(09-10) SOUL BROTHER / TUNGA
【解説】 ( 2019年04月21日更新 / 連載 1,345回 )

 卵料理。 奥が深いっすなぁ。 このところ、諸般の事情により、朝食を自作する必要に駆られている。 そんな話を書いたかと思うんっすが、朝食と言えば、卵料理だよね…と。 タマゴ、アナゴ、イナゴ、女子 (おなご) 。 この中で、いちばんソソられるのは女子 (おなご) なんっすが、それ以外だと、ま、タマゴかな…と。 魚介類の類いと昆虫はあまり好きではないので、アナゴとイナゴは除外。 で、タマゴに関しても、鮭のタマゴ = イクラとか、鱈のタマゴ = タラコとか、鰊のタマゴ = 数の子とか、そのあたりのタマゴは、まったくソソられるものがなかったりするんっすが、それはそうと、鰊のタマゴ = 数の子。 これ、合ってますよね? ちょっと心配になって調べてみたところ、衝撃の新事実が。 数の子は実は、細木数子の子だった。 そんな事実こそ発覚しなかったんっすが、知恵袋の回答に、数の子はニシンの卵です…と。 あ、やっぱり合ってたんや。 …と、そこまではよかったんっすが、ちなみに、子持ち昆布はニシンが昆布に卵を産み付けたものです。 そんなことが書かれていて、えっ、マジかよ? 今の今まで、あのプチプチは昆布の卵だとばかり思っていました。 海藻が卵を産むのか? …という根源的な問題は置いといて、子持ち昆布なんやから、昆布の子供やろ。 何の疑問もなく、そう思っておりました。 子供のいる女の人のことを 「コブ付き」 と言ったりするので、昆布にも子供が付くんやろ…と。 が、自分の子ではなくて、ニシンの子だったんっすな。 ニシンが妊娠して、昆布に卵を産み付けて、コブ付きになって、そこに小太りな 「こぶ取り爺さん」 がやってきて、昆布を取って、昆布で出汁を取って、やっぱ、朝の味噌汁の出汁は昆布が基本っすよね。 ま、僕は面倒なので、郵便局で貰った、焼きあご入の 「だし取り職人」 というのを使ってるんっすけど。

 で、卵料理。 卵料理と言えば、ゆでたまご。 ゆでたまごと言えば、板東英二。 どうして板東英二 = ゆでたまごなのか、実は僕は、ぜんぜんよく分かってなかったりするんっすが、分からないことは知恵袋に聞け。 ぜったい、どうして板東英二は 「ゆでたまご」 と呼ばれているんですか? そんな質問があるに違いないんっすが、えーと、 坂東さんはなぜゆでたまごなんですか 質問の文言が微妙に違うんっすが、ベストアンサーに選ばれた回答 : 板東英二さんが大好きな食べ物だから。 因みに、完熟で、白身が好みだそうです。 え、そんだけ? もっと深い由来があるのかと思ったら、めっちゃ浅いやん! で、完熟で、白身が好みって、素人かよ! そう思わずにはいられません。 ゆでたまごと言えば、半熟の黄身やろ? …と。 それはそうと、新潟では卵の黄身のことを 「きろみ」 と呼ぶって、マジっすか? 白身 = しろみ、黄身 = きろみ。 論理的には合ってますけどね。 白い身 = しろみ、黄色い身 = きろみ。 むしろ、黄身を 「きみ」 と呼ぶことのほうが変に思えてきちゃいましたが、君は黄身と白身、どっちのほうが好きかな? 板東英二は白身派なんだそうっすが、僕としては、とにかく “からざ” が、最悪やな…と。 気味が悪いっすよね。 黄身はぜんぜん気味が悪くないんっすが、 “からざ”はいけません。 “からざ” は、キモい。 この意見に同調してくれる人と、僕は 「からざ合意」 というのを締結しようかと思うんっすが、ちょっぴりプラザ合意っぽくて、いいかな? …と。 私のカラダだけが目当てだったのね。 そんな男がいたら軽蔑するしかないんっすが、同様に、卵の “からざ” だけが目当てだったのね。 そんなヤツがいたとすれば、軽蔑…とまでは言いませんが、お友達にはなりたくないなと。 “からざ” を食わされるくらいなら、卵の殻を食わされるほうが、まだマシなんじゃないかと。 子供の頃、食べさせられたんっすよね、卵の殻。 「カルシウムがあるから、食べなアカンで!」 とか言われて、卵の殻を乾燥させて、 「すりこぎ」 で粉状にして。 粉状と言っても、塊ではないような気がすると言えないこともないかも知れない。 そのレベルの粉砕具合だったので、喉に引っかかって、児童虐待かよ! そう言いたくなるような代物でありました。 あの苦しさを思えば、まだ “からざ” のほうがマシかも? そんな気もしてきましたな。 見た目と食感がちょっとキモいだけで、別段、嫌な味がするわけではないっすからね、からざ。

 ちなみに “からざ” の役割に関しては、 ここ 参照。 前にも一度、取り上げたことがありますよね。 黄身クンが 「動けねぇ」 と言ってるイラストに見覚えがあります。 カラザは食べても問題ありません。 むしろ、シアル酸という免疫力向上効果などをもった成分が含まれるので、食べた方がよいくらいです。 そんなことが書かれておりますが、見た目がぁぁぁ…、食感がぁぁぁ…。 ま、茹でたり、焼いたりしちゃえば、ぜんぜん分からなくなっちゃうんすけどね。 で、卵料理を極めるべく、 この本 を買ってみた。 そんな話も書いたかと思うんっすが、これ、料理本なんっすが、わりと科学っぽいネタも書かれていたりして、理系な僕にはなかなか興味深いものがありました。 例えば、黄身と白身の特性。 卵黄は60℃台で粘性を増し、60℃後半から70℃で凝固する。 で、70℃台ではしっとり感は残る。 80℃以上になるとしっとり感もなくなっていく…と。 で、一方、卵白のほうはというと、60℃あたりからゲル化が始まり、70℃あたりまではゲル状を保つ…と。 ゲル化とか、ゲル状とか、石破茂みたいになっちゃうんっすかね? だとすれば、ちょっとキモいんっすが、非公式愛称・通称の 『ゲル長官』 『ゲル』 に付いて。 (中略) 当時の大抵の日本語入力システムでは 「いしばしげるちょうかん」 を漢字変換すると 『石橋ゲル長官』 と変換候補が提示されてしまう事に由来する。 あー、昔の日本語変換システムは、かなりアホでしたからな。 お化け屋敷(おばけやしき)が 「叔母家屋敷」 になっちゃったり、鳥羽水族館 (とばすいぞくかん) が 「飛ばす遺族間」 になっちゃったり。 いしばしげるちょうかん、変換。 石破茂長官。 おお、一発やん! 文明の進歩は目を見張るものがありますが、で、ゲル化した卵白はその後どうなるのかというと、70℃中盤でほぼ凝固するが、90℃あたりまで食感はゆるやかに変化する (少しずつ固くなっていく) …と。 目玉焼きを自分で焼いてみて、白身って、すぐ固くなるやんけ! その一方、黄身のほうは、ぜんぜん固まらんやんけ! そんなイメージを持ってしまったんっすが、凝固温度自体は白身より黄身のほうが低いんっすな。 白身って、すぐ固くなるやんけ! そう思っていたら、実はそんなに固くなってはいなくて、ネチっこい石破茂と化していただけだった…と。 で、一方、黄身のほうは、いつまでたっても生のままやんけ! そう思っていたら、陰でこっそり凝固していた…と。 が、実際問題、目玉焼きの黄身が白身よりも先に固まっているとは、とても思えなかったりするんっすけどねぇ…。

 が、別にいいじゃん。 そんなふうに思っている人は少なくないかも知れません。 目玉焼きと言えば、半熟の黄身やろ? そういう趣向の人であれば、黄身がなかなか固まらなくて、ジュクジュクの半熟だったりするのは、むしろ好都合。 ちなみに僕は熟女も決して嫌いではないんっすが、どちらかというとJKとか、JCとか、JSとか、幼女とか、そっちのほうが好きで、半熟、大歓迎♪ …な趣向の持ち主なんっすが、卵の黄身の半熟は、ちょっと…。 基本、生卵が苦手なので、半熟 = 半分ナマやんけ! そうなっちゃうんっすよね。 子供の頃は半熟NGで、ただ、大人になって、80℃以上になるとしっとり感もなくなっていく。 この状況よりも、70℃台ではしっとり感は残る。 これくらいの状態のほうがいいんじゃね? そんなふうに、ちょっとだけ好みが替わったりしたんっすが、目玉焼きだと、なかなかその状況にもならなかったりするんっすよね。 そうこうしているうちに、白身の下に敷いたハムが真っ黒にコゲてしまって、ハムエッグの難易度、高過ぎぃ。 …な話を前にも書いたかと思うんっすが、 『新しい卵ドリル』 を買って、その問題も既に克服…したのかというと、そうでもなくて、相変わらず試行錯誤を繰り返しております。 白身は熱々の鉄板の上で直 (じか) に焼かれているに対して、黄身のほうは、間接的に焼かれる感じになるのがアカンのじゃね? そんな気がしないでもないので、ある程度固まった時点でひっくり返して、黄身を熱々の鉄板の上で直 (じか) に焼いてみることにしたんっすが、そういう作り方もあるみたいっすな。 ターンオーバー などという、無駄にカッコいい名前が付けられているんっすが、おお、「通好みの目玉焼き」 とか、書いてあるやん。 サバくん、尿酸値が高くて痛風の予備軍なだけでなく、通な目玉の焼き手であったことも判明したんっすが、ただ、心の中では、何か違うな…と。 どこか誤魔化しているような、後ろめたさを感じてしまうんっすよね。 ひっくり返すと、どうしても黄身が崩れてしまって、綺麗な “目玉” にならないし。 最近は開き直って、黄身と白身をざくっと混ぜて、 「最初から目玉は諦めちゃった焼き」にしてるんっすが、そうして自分の心に嘘を付いても、更なる敗北感に打ちひしがれるだけだったりして、うーん…。

 …と、そんなある日、僕はホームセンターでいいものを見つけちゃいました。 ちょっと形は違うんっすが、 これ とよく似たヤツ。 レンジで目玉焼き。 そうそう、世の中には電子レンジなどという、めっちゃ便利な文明の利器があるんだから、今どき、ガス火にフライパンとか、そんな原始的な道具で目玉を焼く必要はまったくないんっすよね。 容器に卵を割り入れて、小さじ1杯の水を入れて、で、僕がかったヤツは500Wの電子レンジで60秒でしたか。 半熟が好きなら45秒でオーケーらしいっす。 めっちゃ手間いらずで便利♪ ただひとつ、注意点として、卵が破裂するのを防ぐ為に、爪楊枝とか竹串で白身と黄身をブスブスと突き刺してやらなければならないという。 黄身はわかります。 何か、表面に薄い膜が張ってるっぽい雰囲気が感じられるので、ブスブスしてやらないとアカンやろうな…と。 が、白身までブスブスする必要があるんっすかね? ドロドロで、そのままレンチンしても、大勢に影響は無さそうにも思えるんっすが、で、僕は実際、この工程は省くことにしました。 というか、白身そのものを省くことにしました。 「レンジで目玉焼き」 などという安直な道具を使って、そこに書かれている通りの方法で作るとか、僕の目玉焼き職人としてのプライドが許さないし。 それに、僕としては黄身にしっかりと固まって欲しいだけの話で、白身だけならガス火にフライパンで十分なんっすよね。 そこで僕は、とっておきの “ハイブリッド目玉焼き” というのを考えてみました。 まずは、同じくホムセンで見つけた 「卵の黄身と白身分離器」 というのを使って、卵の黄身と白身を分離する…と。 で、そのうち、黄身のほうを 「レンジで目玉焼き」 に投入して、爪楊枝でブスブスして、ブスブス不足で破裂したりすると嫌なので、更に念を入れてブスブスして、小さじ1杯の水を入れて、500Wの電子レンジで30秒。 後で “焼き” の工程を加えるので、半熟よりも更に短い時間に設定することにしたんっすが、すると…。 バゴッ、バシッ。 破裂してるやんけ! アレだけ念入りにブスブスしたのに、アカンやん…。 結果、半熟よりも更に固まって、80℃以上になるとしっとり感もなくなっていく。 そんな仕上がりになってしまって、しかも小規模な破裂で形も崩れて、綺麗な “目玉だけ” になる筈だったのに、うーん…。 で、一方、白身のほうは普通にガス火のフライパンで焼いて、白く色が変わってゲル化したのを見計らって、そこに “目玉だけ” を乗せて約30秒ほど放置して、ハイブリッド目玉焼きもどき、堂々完成! ま、手間を掛けたわりには、今ひとつな出来であるな。 そんな結果に終わってしまったんっすが、爪楊枝でブスブスの工程が、何か、幼気 (いたいけ) な卵の黄身ちゃんを虐めているみたいで心が痛むし、ゴメンよぉ、もう2度とこんな真似はしないから…。 そう、心に誓った次第でありますが、黄身と白身を分離したのが裏目に出ちゃったのか、もともとこの程度の道具なのか、真偽のほどは定かではありませんが、目玉焼き、難しいっすなぁ…。

 で、作戦の第2弾として、アルミホイルで黄身専用の容器を作ってやればいいんじゃね? そんな方法を考えてみたんっすが、フライパンの上にアルミホイルで作った容器を乗せて、そこで黄身だけ最初に焼いておいて、後からフランパンの本体のほうで白身を焼いて、頃合いを見て合体させるという。 まだこの方法は試していないんっすが、毎日目玉焼きばかりだと飽きるので、ま、3日後くらいにやってみようかな? …と。 たまには卵焼きとかも食べたいっすよね。 ちなみに僕は、そっちのほうは極めてしまいました。 家に卵焼き用のフライパン ( ← 長方形のやつ)が見当たらなかったので、 これ を買ってみたんっすが、それが届く前に、あ、こんなところにあるやんけ! …と、家に卵焼き用のフライパンがあるのを発見。 で、試しに作ってみたところ、何だか意外といい感じに出来ちゃいました。 その後、ティファールのほうが届いたので、今度はそっちで作ってみたんっすが、何だか今ひとつな出来になっちゃいました。 ちなみに、家にあったのは こんなタイプ なんっすが、このフライパンの特徴は、卵焼きの巻き返しがとっても簡単!ラク!というところです。 いや、これはマジっす。 一巻き目は、ぜんぜん上手く負けなくて、あちゃー。 二巻き目もぜんぜん駄目で、うちゃー。 が、最終巻き目で、自分でもびっくりするくらい綺麗に巻き返せて、うぉぉぉぉ! 「終わりよければすべてよし」 の典型みたいな料理っすよね、卵焼き。 砂糖多めの甘い卵焼きも、大人の味の出汁巻きも、どっちも大丈夫なんっすが、世の中、道具だけのものであるなぁ…と。 で、調理器具ということで言うと、 こんなの も買っちゃいましたぜ。 サンコーのパチモノ…ではなく、レアモノショップ。 アイデアと意欲は評価するんだけど、実態が…。 そんな気がする微妙なグッズばかり取り扱っている印象だったりするんっすが、この 「お一人様卓上フライヤー」 は、どうなんっすかね? くしざんまい!! どこかで見たことがあるポーズなんっすが、あの社長はセクハラ新人研修の問題で、すっかりイメージが悪くなっちゃいましたな。 社長自らがセクハラしたワケではないんっすが、週刊誌の取材にブチ切れたのは、ちょっと…。

 で、とりあえず揚げられる素材として パリパリポテト を買ってきました。 揚げ餃子やろ? …な見た目から、意外なポテトとチーズのハーモニーが、たまらんっ♪ 特製ハーブスパイスの風味。 これも抜群っすよね。 パリパリポテトさえあれば、パリに移住してもいい。 そう思っているくらいなんっすが、180℃に熱した油で、約2分揚げてください。 こんなの 「揚げもの亭」 があれば、楽勝っすよね。 あと、 『卵ドリル』 の本にあった 「半熟玉子の天ぷら」 。 めっちゃ美味しそうなんだけど、揚げ物はハードルが高過ぎぃ。 …で、諦めていたんっすが、これも 「揚げもの亭」 があれば、大丈夫っすよね? あ、あと、以前に考案したものの、揚げ物はハードルが高過ぎぃ。 …で、実作するには至らなかった 「ちくわの磯辺揚げ」 のバリエーション。 チクワの穴に辛子マヨネーズで和えたシーチキンを詰めて、磯辺揚げにしたら、めっちゃイケるんじゃね? そんな妄想を実践してみる大チャンス。 もう、何でも揚げ揚げ、アゲ♂アゲ♂EVERY騎士 (ナイト) 。 テンションもアゲアゲで、うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!! とまあそんなことで、今日はおしまい。

 ということで、今日はハロルド・コービンっす。 ファンキー・ジャズが隆盛をみせていった頃に、フィラデルフィアのクラブでプレイをおこなっていた黒人ピアニストのハロルド・コービン。 若くして世を去ってしまったコービンの名前を記憶にとどめる唯一のリーダー・アルバムが、ルーレット・レーベルに録音された 『ソウル・ブラザー』 である。 そう、日本語ライナーで岡崎正通クンが書いている、そんな1枚を取り上げてみようと思うんっすが、で、来週の土曜日あたり、 「揚げもの亭」 を使って、鶏揚げてみようかと。 もしかしたら豚揚げることになるかも知れませんが、何か、簡単に揚げられそうなものはないか? そう思って、近くの一号館というスーパーの冷凍食品コーナーを覗いてみたんっすが、鶏唐揚げとか、レンジでチンするタイプの奴ばっかりだったりするんっすよね。 何のための 「揚げもの亭」 や? そう思わずにはいられなくて、とてもガッカリしてしまったんっすが、あ、もしかして、業務用スーパーなら、揚げるだけの串カツみたいなのを売ってるかも? で、試しに行ってみたら、おおっ! めっちゃ、色々あるやん♪ 鶏揚げる、豚揚げるだけでなく、うずら卵揚げるだとか、サバ竜田揚げるだとか、蓮根肉挟み揚げるだとか。 業務用なので基本、無駄に量が多過ぎるのがネックなんっすが、それはそうと、ハロルド・コービンの 『ソウル・シスター』 。 幻の黒人ピアニストが残した唯一のピアノ・トリオ・アルバム。 アーマッド・ジャマルのスタイルを取り入れた、ソウルフルでファンキーな演奏が秀逸。 そのようなことが書かれていたりして、めっちゃソソられまくること、この上なし。 日本人って基本、若くして死んじゃった不幸系のキャラが大好きだったりしますよね。 で、コアなジャズ・ファンというのは基本、誰も知らない超マイナー系のキャラに嵌まっていく傾向が強いように思われるんっすが、ワケのわからんアルバムを聞いてる俺、カッケぇ! …みたいな。 そんなマウントを取るのに最適な1枚であるっぽい気がするんっすが、録音されたのは1961年。 ジャズがいちばん輝いていた頃っすよね。 ハード・バップから、ファンキー路線へ。 そこから更にコテコテのソウルへ。 それとは逆に、モーダルな新主流派を模索する動きもあれば、あるいは、自由を求めてフリーに走っちゃったり。 で、コービンくん。 詳しい経歴とかは自分で調べて貰うとして、今の僕は、今日の夕食をどうするか。 その問題で頭が一杯だったりするんっすよね。 いよいよ来週に迫った東北行きプランの詳細も練らなければならないし。 で、この 『ソウル・ブラザー』 は、名前からして、コテコテのソウル系であろうことは容易に想像がつくんっすが、ベースがスパンキー・デブレストで、ドラムスがエディ・キャンベル。 悪くない人選っすよね。 特にデブレストのほうは、太っている人は、デブれす…と。 そんな空気が色濃く感じられたりするんっすが、とまあそんなことで、では演奏を聞いてみることにしましょうかぁ。

 1曲目、コービンのオリジナルで、 「ソウル・シスター」 。 え、ブラザーちゃうん? そう、思われるかも知れませんが、大丈夫っす。 そっちのほうは、後からまた登場します。 で、この 「魂の姉妹」 はというと、名前から受けるイメージとは裏腹に、ちょっぴりモーダルな新主流派風のサウンドだったりしております。 マイルスの 「ソー・ホワット」 だとか、コルトレーンの 「インプレションズ」 だとか、あっちの系統っぽいっす。 個人的には、コテコテのソウルより、ぜんぜんイケるじゃん♪ …と。 アーマッド・ジャマルのスタイルを取り入れた、うんぬん。 あ、確かにそんな感じがありますな。 モーダル・ファンクというか。 乗りの良いシンプルなテーマがモード風の響きをもっているというのも、面白いところである。 正通クンもそんなふうに書いておりますが、で、演奏のほうはというと、時折、ちょっぴりクドい感じのブロックコードが飛び出したりして、よくも悪くも若干、B級っぽいな…と。 で、その印象は2曲目の 「ドント・ブレイム・ミー」 で、より顕著なものになるんっすが、モーダルな空気は陰を潜めて、すっかりソウルフルになっちゃってたりして、どっち本当のコービンやねん? で、その疑問に対する回答は、続く 「ルネ」 で明らかになります。 コービンが娘のために書いた作品らしいんっすが、いや、もしかしたら娘ではなくて息子なのかも知れませんが、ルネ・マクリーンはジャッキー・マクリーンの息子だったりするし。 Reneは男ですか女ですか? これを見ても、男の名前っぽいっすよね。 オーストラリア人のルネちゃん (ギャル?) と仲良くなれるのかと思ったら、オッサンかよ! で、曲のほうはというと、綺麗なメロディを持ったバラードだったりして、あー、こりゃ、やっぱり娘のために書いた曲だったりするのかも? スローなナンバーでは一転、リリカルでロマンティックな雰囲気が発散されてゆくあたりも聞きどころ。 そんなふうに正通クンが書いておりますが、確かに、悪くないな…と。

 で、次。 「ザ・ジプシー」 。 多分、歌物なんじゃね? そのように推測されるんっすが、ちょっぴりレッド・ガーランドを想記させる、そんなソーキ蕎麦な仕上がりだったりしております。 沖縄料理専門業務用食品スーパー 。 こんな店があるんっすな。 簡単に揚げられそうな素材としては、 ここ にあるソーキ (豚アバラ肉) の唐揚げというのが美味しそう。 で、ミミガーは、ちょっと…。 耳がー、どうしたんや? そう、問い質したくなっちゃいますよね。 ということで、次。 「キャロライン」 。 コービンのオリジナルなんっすが、おそらく洋子のために書いた作品なのではなかろうかと。 キャロライン洋子。 荻野目洋子、長山洋子と並ぶ “世界3大・洋子” の一人っすよね。 これに具志堅用高を加えると “ヨーコ四天王” になるんっすが、ミミガーとか、喜んで食ってそうっちゅよね、あのオッサン。 で、曲のほうはというと、スローなボサノバっぽい、ちょっぴり気怠い雰囲気が、たまらんっ♪ 具志堅用高に、こんないい曲を捧げるのは勿体ないっすね。 猫に小判というか、豚に真珠というか。 あ、でも、よく考えたら 「ヨーコー」 ではなくて 「キャロライン」 なので、具志堅用高に捧げられた可能性は皆無っすよね。 ヨーコー、ヨーコー、ヨコヨコ、ヨーコー、ぐーしけんーヨーコー♪ 用高には 「彰晃マーチ」 (選挙バージョン) の替え歌で十分や!

 ということで、次。 「JAMF'S」 。 コービンのオリジナルで、タイトルの意味するところは不明っす。 で、曲のほうはというと、タイトルの通り、いかにもJAMF'Sっぽい仕上がりだったりして、悪くないな…と。 で、演奏のほうも、なかなかいい感じであるな…と。 シングル・トーンとブロック・コードの使い分けが、何とも言えずにB級ガーランドっぽくて、で、ここではごく短めではありますが、デブレストのベース・ソロも聞くことが出来るな…と。 で、次。 「アイブ・ネバー・ビーン・イン・ラブ・ビフォー」 。 個人的には真っ先にチェット・ベイカーの “オカマの囁き” が浮かんでくるナンバーなんっすが、ここでのコービンは軽快にバウンスする、そういったアレに仕上げております。 小粋でありますなぁ。 …と、それはいいんっすが、弘前公園の桜、もう咲き始めてしもたやんけ! 先週の予想では、僕が行く予定の4/29〜30あたり、ぎりぎり満開で踏みとどまってくれそうだったのに、この調子では “落花盛ん” になっちゃいそうっすなぁ…。 ぎりぎり “花筏” が楽しめそうではあるんっすが、逆にもっと早まるかと思っていた角館の桜がピークになるっぽい? 今更、弘前の宿を手放すワケにもいかないんっすが、角館に2時間ほど立ち寄って、そこから弘前まで移動するという手がないワケでもありません。 素泊まりなのでチェックインの時間が遅くなっても、ぜんぜん構わんし。 で、次の日は昼過ぎに青森を出て、その日のうちに帰ってくるつもりだったんっすが、大宮から夜行バスに乗って、次の日の朝、家に着くというのでもいいかぁ…と。 桑名までの直行便は満席だったんっすが、名古屋までの便はまだ空きがあるし。 青森まちなか温泉 にでも浸かって、ぐでーっとしてから帰りますかね? とまあそんなこんなで、次。  「ザ・ガール・イン・ザ・ウインドウ」 「窓の中の少女」 っすか。 コービンのオリジナルで、どういうシチュエーションなのかはよく分からんのっすが、何か、エエやん♪ で、演奏のほうも切々系のバラードで、悪くないやん♪ で、次。 アルバム・タイトル曲の 「ソウル・ブラザー」 。 シスターのほうはモーダルでいい感じだったんっすが、ブラザーはコテコテでありますな。 やっぱ、兄弟よりも姉妹やな。 そう思わずにはいられませんが、姉妹と獅子舞でも、やっぱり姉妹っすよね。 四姉妹だったりすると、言うことはないんっすが、あ、でも、ピアノのソロそのものはノリノリで、ぜんぜん悪くなくて、途中、ピアノとベースの絡みで地味に盛り上がったりもして、兄弟のほうも悪くはないかな? …と。

 とまあそんなことで、ラストっす。  「トゥンガ」 。 コービンが娘か息子のために書いた作品らしいんっすが、 「ルネ」 と 「トゥンガ」 は、彼が娘と息子のために書いた作品である。 そんなふうに正通クンが書いていて、この二者択一なら、ルナが娘やな。 トゥンガが娘という選択はないな。 そんな気がしたので、 「ルネ」 のところで、娘のために書いた。 そんなふうに書いた次第でありますが、で、一方の 「トゥンガ」 のほうは、いかにもトゥンガやな。 そんな感じのラテン系派手派での仕上がりで、やっぱりこっちが息子やろうな…と。 トゥンガ・コービン。 僕がもし、そんな変な名前だったりしたら、グレちゃうのは不可避と言わざるを得ませんが、ルネ・コービンちゃんなら、ぜんぜんアリだと思うので、もしこれを見ていたら、メール頂戴♪ …と呼びかけておいて、今日のところは、おしまい。

【総合評価】 1曲目がちょっぴり新主流派っぽくて、エエやん♪ …と思っていたら、2曲目以降は、ちょいダサ系のソウル路線に転じてしまっていて、うーん…。 でもまあ、最初から、そっち系の人だと認識して、割り切ってしまえば、これはこれで、エエやん♪ …と。 含有率70%の自作曲の出来もよくて、若死にって、何歳でお亡くなりになったのかは知らんのですが、惜しい人を亡くしたなぁ…と。 そう思わずにはいられない、そんな1枚でありました。 レアものですが、決して通好みではなく、普通に楽しめて、オススメ☆


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