GROOVE FUNK SOUL (ATLANTIC)

JOE CASTRO (1959/7/18)

GROOVE FUNK SOUL ←click!!


【パーソネル】

TEDDY EDWARDS (ts) <except #6> JOE CASTRO (p) LEROY VINNEGAR (b) BILLY HIGGINS (ds)
【収録曲】

(01-03) GROOVE FUNK SOUL / YESTERDAYS / DAY DREAM
(04-06) IT COULD HAPPEN TO YOU / PLAY ME THE BLUES / THAT'S ALL
【解説】 ( 2019年05月19日更新 / 連載 1,349回 )

 ( 前回 までの粗筋) 夕方と夜、弘前公園で桜を愛で、宿の近くの居酒屋でアスパラベーコンを堪能した。 …ということで2日目の朝っす。 何でもいいけどベーコンって、めっちゃ美味いっすよね。 大根、蓮根、ベーコン。 ホテルの朝食のバイキングでこの3つが並んでいたら、ベーコンだけ取りまくる覚悟は出来ているんっすが、基本、根菜類とか、そんなに好きではないし。 んーと、 根菜類 。 お、ヤーコン、あるやん。 最初、大根、ヤーコン、ベーコンと書こうとして、マイナー過ぎるので蓮根に変えちゃったんっすが、 “梨の味する、不思議なお芋” でしたっけ? 「ヤーコンで、やあ、こんにちは」 。 そんなテーマソングがあったと思います。 ググった結果、その歌を見つけることは出来なかったんっすが、 梨みたいな味でサツマイモのようなゴボウ!? ゴボウというと、 小島よしお の顔が浮かんで来て、アレなんっすが、そういえば、ヤツも根菜類でありましたな。 いや、よしおではなくて、ごぼう。 よしおは根菜というより、人災な感じがするんっすが、んーと、番組では富山県でヤーコンを栽培している 「いなばヤーコン倶楽部」 の人たちが、ヤーコン料理を紹介していました。 おお、本名が 「いなば君」 である僕としては、激しく応援せざるを得ませんな、いなばヤーコン倶楽部。 えーと、 これ っすか。 おやべとか、おー、ヤベぇ。 代表の松井秀明さんの写真もありますが、いなば君ちゃうんかい! この時点で、応援する気がほぼ無くなってしまったんっすが、ヤーコンそのものはちょっと食べてみたい気がしますな。 ヤーコンしりしり とか、よさそう。 ツナは無論、シーチキンなどというパチモンではなく、いなばのライトツナを使いたいところなんっすが、で、えーと、何の話でしたか。 ベーコンは美味しい。 そういうアレでありましたか。 ホテルの朝食のバイキングにあれば、必ず取りまくる…と。 ハムとベーコンとソーセージ。 この3つさえあれば、他に何もいりません。 あ、いや、卵料理も欲しいっすな。 畜肉加工食品3種+スクランブルエッグもしくはオムレツ。 和風系なら温泉卵。 それだけあれば、言うことはないっすよね。

 で、今回のお泊まり先は、 こちら 。 いやあ、よかったっす。 大浴場、最高や! そこそこ大な浴場だし、サウナや露天風呂なんかもあるし。 特に露天風呂からは岩木山がめっちゃ綺麗にどどーんと見えて、たまらんっ♪ 目を凝らせば、お岩木山で手を振ってる松村和子の彼氏も見えたに違いありませんが、き〜っと帰って〜、来るんだと〜 (ベンベンベン) 、お岩木山で〜、手を振れば〜 (ベンベンベン) ♪ この歌のおかげで 「いわきやま」? …と思っていたんっすが、正しくは 「いわきさん」 なんっすな。 岩手には岩手山というのがあって、ちょっと紛らわしいんっすが、岩手にあるのが岩手山、葉っぱを咥えているのが 岩鬼 。 言うほど紛らわしくもないっすよね。 というか、あの葉っぱ、アボガドやったん? 今までずっと、カイワレ大根の葉っぱだとばかり思っていました。 「おい、ワレー」 とか言いそうなキャラだし。 ま、アボガド説も高橋秀幸が言ってるだけなので確定ではないんっすが、水島先生が言ってる 「いわ木という木」 説のほうが信憑性が高そうだし、で、夜に無料で食べられるドーミーイン名物の 「夜鳴きそば」 も、なかなか美味しかったっす。 で、朝食のバイキングでありますが、八戸せんべい汁などの郷土料理もご用意。 あ、いいっすよね、そういうの。 畜肉加工食品3種+卵料理さえあればオーケー。 そんな話をしたかも知れませんが、前言撤回。 郷土料理とか、ご当地名物とか、B級グルメとか。 そういうのがあると嬉しいっすよね。 ハムとか、ベーコンとか、ソーセージとか、そんなもん、別にどこでも食えるし。 スクランブルエッグとか、オムレツとか、温泉卵とか、そんなもん、最近は自分で作って食っているし。 この頃、卵料理に関しては、かなりイケるようになってきたんっすが、オムレツだけは、まだちょっと無理。 邪道なのは百も承知なんっすが、 こんなの に頼っていたりします。 オムレツ以外のレシピも載っていたので、今日は試しに 「簡単ベークトチーズケーキ」 というのを作ってみたんっすが、出来映えのほうは、ちょっと微妙。 材料にクリームチーズと書いてあったので、家の近くの一号館というスーパーで買ってきたんっすが、欲張って 「ラズベリークリームチーズと贅沢チョコのマリアージュ」 というのにしたのが失敗でしたかね? ノーマルなクリームチーズのほうがよかったっすかね? あまりチーズの味がしない、ほんのり甘酸っぱいホットケーキの出来損ないのようなものが出来ちゃったんっすが、で、ドーミーイン弘前の朝食はどうだったのかというと、食べてないので、分かりません。 諸般の事情により、素泊まりプランにしちゃったんっすよね。 当初は夜遅く弘前に着く予定で、で、https://shumatsutraveler.club/?p=2175#i-6翌朝は8時発の観光タクシーを予約したので、となると、弘前公園の散策は早朝しかないな…と。 メシ食ってる場合じゃないな…と。 予定が変わって、散策のほうは既に済ませていたんっすが、ま、せっかくだから朝も行ってみようかな…と。


< 弘前公園の桜 (2019 朝編) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 んなことで、行ってみました。 人が少なくて、いいっすなぁ。 夕方もしくは夜の部はごった返していて、あまり風情が感じられない状況でしたからなぁ。 で、桜のほいうは外濠の辺りは完全に終了モードだったんっすが、公園の中はまだ十分にイケる状況だったりして、で、今日も綺麗に岩木山が見えて、よかったなぁ♪ …と。 この日は曇のち雨みたいな予報だったので、無理かなぁ…と、諦めていたんっすよね。 それはそうと弘前公園って、弘前城址っすよね? というか、ちゃんと天守閣もあるんでしたっけ? 一応、現存12天守のひとつ? 現在、修復工事中で、場所が移動しているらしいんっすが、んーと、どこ? ざっと探してみたんっすが、よく分からなかったので、諦めました。 ま、現存天守と言っても、もともと櫓だったのを改築して “なんちゃって天守” にしただけで、ショボい。 そんな噂も耳にしているので、ま、いっかぁ…と。 “なんちゃっ天守” なら、桑名にもあるし。 ほれ 。 いや、これは “なんちゃって櫓” っすか。 単なる水門の管理所を、微妙に城っぽくしただけの代物でありまして、まだ しぐれ城 のほうが天守閣の風格があったんっすが、ラブホ? …とか、失礼な! ラブホならちゃんと、ホテル湖城という、立派な城が別にありますぜ。 未成年者はクリック禁止! …なんっすが、 ほれ 。 おお、UFOベッド、凄ぇぇぇぇ! 地球のオトコに飽きた倦怠ギャルが、こういうので燃え上がったりするんでしょうな。 で、一方、しぐれ城のほうは、名前の通り 「しぐれ屋さん」 だったりするんっすが、途中から 「はまぐりラーメン」 になって、晩年は何故だか九州ラーメンの店になったりしてましたけど。 残念ながら落城して、とっくの昔に取り壊されちゃったんっすが、とまあそんなこんなで、弘前公園の散策は、以上っす。 桜の見頃は、ややピークを過ぎちゃってた感があるんっすが、となると、 世界一の桜並木タクシー観光ツアー 。 こちらのほうは期待が持てそうっすよね。 弘前公園から1週間くらい遅れて見頃を迎えるんだそうで、バッチリな予感が半端ねぇ♪


< 世界一の桜並木 (2019) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)
 

 んなことで、ワクワクしながらタクシーに乗り込みました。 運転手とは2時間ほど、“密室” の中で2人きりで過ごすことになるので、どんな人に当たるのか、ドキドキしていたんっすが、実直そうな初老のオッサンだったので、一安心。 下手に若いギャルだったりすると、無駄に緊張しちゃいますからね。 ホテルまで迎えに来て貰って、帰りはJRの弘前駅まで送り届けて貰う。 そういうプランで予約したんっすが、8時にホテルをチェックアウトして外に出ると、既にクルマが待ってくれておりました。 適度に向こうから話題を振ってくれるので、極度にコミュ障な僕でも、いたたまれない空気に包まれることなく、何とか生きていけそう? で、 「せっかくやから、エエところを見せてやらんと。」 そのような趣旨の発言を、地元の言葉で発しながら連れて行かれた先が (写真・いちばん上) の辺り。 メインからちょっと裏に入った “隠れスポット” 的な位置づけのところ? で、桜の咲き具合は、うーん、まあまあ。 天気が今ひとつ過ぎて、写真の出来も冴えません。 で、 (写真・上から2番目) 。 個人的にこういう、段々になってる川って、ちょっぴり好きだったりするんっすが、どうしてわざわざ、こんなしょうもない写真を載せたのかというと、その理由はすぐに分かります。 で、続いて (写真・ちょうど真ん中) 。 ま、咲いてはいるんっすが、まあまあ。 そんな感じっすかね? 満足とまでは行きませんが、それなりに納得したので、クルマに戻って、次のポイントまで移動。 「水仙、見るけ?」 そう聞かれたので、 「あ、じゃあ。」 ぶっちゃけ、桜にはあまり期待が持てそうになかったっすからね。 で、連れて行かれた先が (写真・下から2番目〜いちばん下) 。 水仙、ちゃうやんけ! ミズバショウやんけ! ま、水仙なんか、桑名の辺りでも普通に見られるので、レアなミズバショウのほうが、ぜんぜん嬉しかったりするんっすが、しばらく周辺を散策してクルマに戻ったところ、 「ミズバショウけぇ。」 みたいな。 本人も、先程の発言の間違いに気付いた模様っす。 で、この初老のオッサンの口ぶりからすると、ミズバショウなんてのは、その辺にいくらでも生えている、ぜんぜん珍しい花ではなかったりする模様。 ま、実際、 「夏がくれば思い出す〜♪」 の歌で、必要以上に神格化されているだけで、ただのサトイモ科の植物だったりしますからね。 里芋の花も似たようなものだったりするんっすが、 ほれ 。 ちなみにミズバショウの白い “花” の部分、あれ、実は花びらではなくて、仏炎苞 (棒状の花を包み込む苞を仏像の背景にある炎形の飾りに見立てたもの) なんだそうっすな。 マジかよ? あれが花びらでないなら、俺の “花びら大回転” は、どうなるんや? そう、心配になってしまうんっすが、本当の花は中心部の黄色いところについているんだそうで。 えー、あの “つくしのお化け” みたいなところ? めっちゃ地味やんけ…。 で、 「夏の思い出」 に歌われているのに、実際は春の花だったりします。 で、ミズバショウの白くないバージョンに ザゼンソウ というのがあるんっすが、こいつは見た目が地味な上に、悪臭まで放つんだそうで、英語では Skunk Cabbage (スカンクキャベツ)と呼ばれているんだとか。 えー、キャベツなん? サトイモちゃうん? 一度、その臭いを嗅いでみたいような気もするんっすが、残念ながらここには生えてなくて、とまあそんなことで、次のポイントまで移動。

 メインルートっぽいところを走っていると、果物畑っぽいところに出ました。 花も実も、何もないのでよく分からんのっすが、これってやっぱり、リンゴ畑だったりするとか? 僕は別段、その正体を知りたかったワケではないんっすが、ちょっぴり会話が途切れて、いたたまれない空気に包まれそうな気配が漂っていたので、こちらから話題を振ってみることにしました。 「これって、何の畑なんっすかぁ?」 これは、リンゴ畑である。 そのような回答が得られれば、「ああ、やっぱり!」 そのように納得して、それで、あと5分くらいは何も喋らなくても何とかなるかな? …と。 そんな展開を期待していたんっすが、「えー? わがんねぇ…。」 そんな意外な回答が帰って来ました。 「花が咲いてないと、何なんか分かんねー。」 「あ、確かにそうっすよね…。」 そこで会話が途切れて、ちょっぴり気まずくなって、で、それからしばらくして、「多分、フジだと思うんだげど。この辺りは大体。」 あー、そういうレベルの話なんっすか。 リンゴの木なのは当たり前過ぎて、それを聞かれているとは露にも思わず、品種を尋ねられているものだと。 逆に、花さえ咲いていれば、品種まで分かっちゃうんっすかね? 青森のタクシー運転手、凄ぇぇぇぇ! で、他にはどんな会話を交わしたのかというと、岩木山って、周りに高い山がぜんぜんなくて、うちのほうではこんな感じの山は見たことがなくて、凄いなぁ…と。 ま、これは会話というより、僕が一方的に感想を述べただけなんっすけど。 「あ、でも、あっちのほうは、高い山が連なってますね〜。」 「あっちが、白神山地やねん。」  そのような趣旨の回答が地元の言葉で返って来て、はぁ、あれがそうなんかぁ。 ちょっぴり感心しちゃったんっすが、さば君、ちゃんと会話が成立してるやん! やれば出来るやん! で、それはそうと、世界一の桜並木は? 「 ・ ・ ・ ・ 」 「 ・ ・ ・ ・ 」 どんどん標高が高くなって、道ばたにはまだ雪が残ったりしていたんっすが、それだけ寒いということで、桜のほうは、まだまだ全然。 「 ・ ・ ・ ・ 」  ま、これは自然が相手っすからね。 運転手のオッサンの責任ではないし、ま、仕方がないな…と。 で、しばらく走って、標高が下がってきた辺りから、またちらほらと桜が咲いているのが見えて来て、公園みたいになっていて、みんながテントを張っているところ。 その辺りでは、かなり見頃っぽい感じになっておりました。 「あ、この辺りがいちばん咲いてますね!」 写真を撮りたい! 降りたい! クルマを止めて欲しい! そんな願望をそれとなく匂わせてみたんっすが、クルマは止まらず、で、その先。 おっさんが土手の辺りに視線をやって、「あれ、カタクリの花。」 「あ、本当っすね!」 それ、写真、撮りたい! 降りたい! クルマを止めて欲しい! そんな僕の切なる思いを知ってか知らずか、あれはカタクリの花であるが、そんなもん、その辺にいくらでも咲いていて、珍しくも何ともない。 そんな感じで、そのスポットも素通りされてしまいました。 この先にクルマを止めるスペースがあるので、そこで降ろしてくれるんかな? そんなふうに思ったりもしたんっすが、結局、そこは素通りしただけで、終わってしまいました。 「とまあ、桜並木のコースはこれで以上なんっすが、エエけ?」 そのような趣旨ことを地元の言葉で言われて、「はぁ、有り難うございました…。」 ま、あまり桜が咲いていなかったのは、自然が相手だから仕方が無いし、運転手のオッサンの責任ではないし、うーん…。

 で、弘前の市街地に戻る途中、オッサンが不意にクルマを止めて、けっこう無理矢理な感じで、クルマをUターンさせて、 「ちょっと、サービス」 …と。 え、何なん? 何をサービスしてくれるん? 桜が綺麗に咲いてるスポットに立ち寄ってくれるとか? ワクワクしながらコトの成り行きを見守っていると、オッサンはリンゴが無人で売られているところにクルマを止めて、料金箱に100円玉をチャリン、チャリンと入れて、「好きなのを選べ」 …と。 桜があまり咲いてなかったので、オッサンなりに、ちょっと申し訳ない気持ちがあったんでしょうな。 で、お詫びの印に、リンゴを買ってあげよう…と。 その気持ちはとても嬉しいんっすが、これから電車で帰るのに4個入りのリンゴを2袋って、めっちゃ邪魔になるような…。 ま、ありがたく頂きましたけどね。 とまあそんなことで、世界一の桜並木だったかも知れない観光タクシーは、おしまい。 約2時間の行程という触れ込みなんっすが、帰り、渋滞に巻き込まれて、ちょっと遅くなっちゃうかも? そんな懸念があったので、電車だか汽車だかの時間はかなり余裕を持たせていたんっすが、9時半過ぎくらいに弘前駅に着いてしまいました。 ぶっちゃけ、かなり微妙な結果に終わってしまったんっすが、自然が相手だから仕方が無いし、運転手のオッサンの責任ではないし、お土産にリンゴもたくさん貰ったし、ま、いっかぁ♪ どうでもいい “だんだん川” を載せなければならないほど、写真を撮れるスポットが少なかったので、残り少ないカメラのバッテリーを節約することが出来て、結果オーライだし、とまあそんなことで、この続きはまた、次回。

 ということで、今日はジョー・カストロだじょー。 いいっすよね、カストロ。 カステラほどソソられるものはないんっすが、スカトロに比べれば遙かにマシだし。 ま、そんなものと比べること自体が間違っている気がするんっすが、僕がカストロについて書きたいことは、以上っす。 で、今日はそんなカストロの 『グルーヴ・ァンク・ソウル』 というアルバムを取り上げてみたいと思うんっすが、そんなと言われても、どんなカストロなのかよく分からないので、簡単に補足説明。 んーと、残された録音が少なく、過去に国内盤が出た形跡もないジョー・カストロ (1927〜2009) の名前を知っている方は、かなりのジャズ通だろう。 そう、日本語ライナーで後藤誠クンが書いておりますが、エエやん。 マウントを取るには最適なキャラっぽいっすよね。 1927年8月15日アリゾナで生まれ、15歳でプロ活動を開始したカストロは1946年から47年にかけて、陸軍での兵役時代に西海岸とハワイでトリオを結成した…と。 で、1956年、ニューヨークに出た後は 「エンバーズ」 や 「バードランド」 といったジャズ・クラブに出演。 「ヒッコリー・ハウス」 で弾いていたところ、たまたま居合わせたデイブ・ブルーベックがそれを聴き、1956年11月、アトランティックでデビュー作 『ムード・ジャズ』 の録音へとつながった…と。 ほぉ。 曲によってコーラスやストリングスが加わり、当時人気のジョージ・シアリングスを思わせる軽音楽路線ジャズだったそうっすが、あ、そういうのはいいっす。 僕、軽いノリって、あんまり好きではないし。 コーラスとか、森永が出してるカルピスのパチモンみたいなもんだし。 ま、コーラスを凍らすと、美味くなりそうな気はするんっすが、 (中略) 1958年、カストロは、テディ・エドワーズ (ts) 、リロイ・ビネガー (b)、ビリー・ヒギンズ (ds)とカルテットを結成する。 それまでトリオの演奏が多かったカストロだが、管楽器を入れた編成で、多くの表現方法を学んだ。 1958年から60年にかけて、エドワーズはこのカルテットで、複数の異なるレーベルに3枚のアルバムを残す。 ただアトランテックでは、過去にこのレーベルからアルバムを出しているカストロ名義で作った。 それがこのアルバムである…と。 なるほど、実質的にはテディ・エドワーズのリーダー作だと思っておいて、いいんっすかね? 僕はこの人のテナーが好きなので、めっちゃ楽しみなんっすが、で、リロイ・ビネガーもいいっすよね。 ちょっぴり、エロい酢みたいで。 エロいではなくて、リロイなので、もしかしたらエロくはなかったりするのかも知れませんが、ドラムスのヒギンズも中堅としてはハチ公のレベルだし、名義上のリーダーがいちばん無名であるな…と。 が、こういう、よく分からんアーティストを聞いてる俺、カッけぇ! …するには最適でありまして、とまあそんなことで、では演奏を聞いてみることにしましょうかぁ。

 まずは、アルバム・タイトル曲の 「グルーヴ・ファンク・ソウル」 。 この名前を付けたのはプロデューサーのネスヒ・アーティガンだそうっすが、“ファンク” という言葉が含まれた最初のジャズ・アルバムなんだそうで。 それだけでは飽き足らず、更にグルーヴとソウルまで付け足した結果、かなりコテコテなイメージになっちゃてるんっすが、誠クンいわく、いわゆるファンク・ミュージックの色はなく、ビ・バップに根ざした典型的なモダン・ジャズだな…と。 で、演奏が始まって、ん? というか、正確に言うと、演奏が始まらなくて、ん? 再生ボタンを押しても、何の音も聞こえてこないんっすよね。 ん? …と思っていると、そのうちに何やら聞こえてくるようになるんっすが、ジャズ・クラブの扉を開けた時のような、テナーのフェイド・インで始まる。 そう、日本語ライナーに書かれていたのは、こういうことだったんっすな。 ちょっと珍しい演出なんっすが、扉の向こうで繰り広げられているのは、ファンクでも、ファンキーでもなく、まさしく、正統派のビ・バップ。 テーマらしいものはなく、いきなりテナーのソロが耳に飛び込んでくる感じでありますな。 しばし、グルーヴ感のあるブロウが展開されて、で、続いてカストロくんのピアノ・ソロが登場。 ホレス・シルバーを思わせる躍動感に満ちている。 そんなふうに書かれておりますが、それにプラスして、ホレス・パーランっぽい感じも。 で、その後、ベースとドラムスのソロがフィーチャーされて、最後にテナーが再登場して、でもって、フェイド・アウトで、おしまい。 ファンクとか、ソウルとか、そういうのに期待していると、ちょっと肩すかしなんっすが、ビ・バップに根ざした典型的なモダン・ジャズとしては、イケるやんけ! …と、そのように評価していいのではなかろうかと。

 で、次。 ジェローム・カーンの 「イエスタデイズ」 はバラード。 そのように書かれておりますが、確かにテーマの出だしはスローなテンポ設定でありますな。 が、途中からミディアム・ファストに転じて、そのままワイルドなテナー・ソロへ突入していきます。 粗にして野だが卑ではない。 そんな感じの吹きっぷりだったりして、で、それに続くカストロくんのピアノは、わりと落ち着いた感じっすな。 が、内に秘めたソウルみたいなものは垣間見えるし、次第にジワジワと盛り上がる、ジワジワ輪島感があるし、で、続いてベースのちょっと地味なソロがあって、でもって、テーマに戻って、おしまい。 かなり灰汁 (あく) の強い仕上がりでありましたが、灰汁巻きが好きな人なら、イケるかな? …と。 それはそうと、子供の日に食べる 「ちまき」 、関東では こんなん を食うって、マジっすか? こんなん、中華料理の 「ちまき」 やんけ! こどもの日の 「ちまき」 は、 これ やんけ! うまい棒の 「ちまき味」 というのが出ると聞いて、頭の中が 「???」 だったんっすが、この関東バージョンのほうの味なんっすな。 それなら、納得。 が、子供の日にこれを食うというのは、到底納得出来ないんっすが、ちなみに分布図は このように なってる模様。 東西文化の境目は僕の住んでいる桑名あたりにあることが多いんっすが、 「ちまき」 のボーダーは、かなり東に寄ってるんっすな。 で、それはそうと、次。 ビリー・ストレイホーンの 「デイ・ドリーム」 もバラードだ。 そのように書かれておりますが、確かにこれは、バラードっす。 最初から最後まで、スローっす。 イントロはピアノ・トリオの4小節で、テナーがファースト・テーマ。 A(8)-A(8)-B(8)-A(8) の32小節。 ソロはテナー、ピアノの順で各1コーラス。 4小節のタグの後、ラスト・テーマはテナーがB(8)-A(8) の16小節で、エンディング。 そういった演奏が繰り広げられている模様っす。 ちなみに、ソロはテナー、ピアノの順で各1コーラス。 ここでいうコーラスは、カルピスのパチモンでも、ママさんという名前のオバサンたちが 「夏の思い出」 なんかを熱唱するコーラスでもなく、32小節 = 1コーラス。 そういうアレだったりします。 ワン、ツー、スリー、フォー、ワン、ツー、スリー、フォー♪ 一度、頭の中でカウントを取りながら聞いてみるというのもご一興かと。 ワンワン、ツーツー、スリースリー、フォーフォーの メロラップ方式 でも、可。

 で、次。 スタンダードの 「イット・クッド・ハプン・トゥ・ユー」 は、気持ちのよいスインガーだ。 そういうアレだったりするんっすが、この表現、好きっすよね、誠クン。 ま、悪くはないんっすけどね、スインガー。 少なくとも、イカンガーみたいに、いかん。 そういうこともなかったりするし。 瀬古利彦のライバルだったので、桑名市民にとっては、憎い敵だったんっすよね、イカンガー。 瀬古さんとイカンガーさん再会 「レース後もずっと友達」 。 こういう記事を読むと、当時、敵視したりして、すまんかった。 そんな感情が湧いてきたりもするんっすが、で、演奏のほうはというと、ああ、こりゃ、気持ちのよいスインガーでありますな。 まずピアノ・トリオでスタート、ファースト・テーマは A(8)-A(8)-B(8)-A(8) の32小節。 ソロはピアノ(1)、テナー(1)の順で、ラスト・テーマは再びピアノ・トリオで、エンディングはテナーが取る。 で、カストロのタッチはハンプトン・ホーズを思わせるな…と。 シルバー&パーランのダブル・ホレスに、ホーズを加味したという感じになるんっすかね? 個人的には好きなタイプのピアニストだったりするんじゃね? そんな気がしないでもありません。 で、次、 「プレイ・ミー・ザ・ブルース」 は、テディ・エドワーズのオリジナル。 ブルースだが仕掛けが多い。 2回繰り返される12小節のテーマだが、1回目はテナー、2回目はテナーとピアノのユニゾンで。 で、ソロ・パートはテナー、ピアノ、ベース、ドラムスと続いて、うんぬん。 個人的にはピアノ・ソロの途中で、倍テンポっぽくなるところがツボだったりするんっすが、とまあそんなこんなで、テーマに戻って、おしまい。 んなことで、ラストっす。 スタンダードの 「ザッツ・オール」 はピアノ・トリオによるバラードで、カストロの繊細なタッチが冴えるな…と。 ルバートによるファースト・テーマは (中略) 、ラスト・テーマは A(8) のみでエンディングとなる。 そういうアレだったりして、とまあそんなことで、今日のところは以上っす。

【総合評価】 悪くなかったっす。 よかったと思います。 どちらかというと、テディ・エドワーズのほうが目立っていて、カストロくんのほうは脇役感が強かったりするんっすが、最後はトリオで地味に締めたし、ま、よかったんじゃね? …と。 グルーヴで、ファンクなソウルに期待すると、ちょっとアレなんっすが、ハード・バップな佳作として、そこそこオススメ☆


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