SUMMER NIGHT (VENUS RECORDS)

RICHIE BEIRACH (2007/9/4,5)

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【パーソネル】

RICHIE BEIRACH (p) GEORGE MRAZ (b) BILLY HART (ds)
【収録曲】

(01-04) SUMMER NIGHT / ALL OF YOU / SOLAR / MEMORIES OF YOU
(05-07) ALL BLUES / SICILIANO / I REMEMBER YOU
(08-10) IMPRESSIONS INTIMAS NO.1 / MILESTONES / SO WHAT

【解説】 ( 2019年09月29日更新 / 連載 1,365回 )

 この週末は天気が今ひとつっぽいっすな。 ヨシ! 本来なら今頃、松山に向かう電車の中で、ボーッとしていた筈なんっすよね。 が、諸般の事情により中止を余儀なくされて、これでもし、めっちゃ天気がよかったりしたら、心が荒むところだったんっすが、こんなパッとしない天気なら、ま、いっかぁ…と。 松山の海で夕日を眺めるなどという案もあったんっすが、何にも見えなくて、ああん…。 そんな結果に終わったに違いなくて、ざまあ見ろ! …と。 ちなみに、諸般の事情というのは前回もちょっと書いたんっすが、ま、いわゆる 「身内の不幸」 というヤツっすな。 で、今回の件で分かったことがいくつか。 まず最初に、 「都まんじゅう」 は意外と日持ちがしない。 通夜の後、親戚の人達から頂いたお供えのお菓子を整理したんっすが、えーと、こっちは最中、こっちも最中、で、定番の 「都まんじゅう」 があって、あ、こっちも 「都まんじゅう」 かぁ…。 基本、最中 or 都まんじゅう。 そんな感じでありましたな。 プラスして、おかきみたいなのが1件ほど。 もしかして 「都まんじゅう」 が定番だったりするのは桑名の周辺だけだったりするのかも知れませんが、 こんなの 。 いや、こんなの、 「都まんじゅう」 じゃねぇ! Wikipedia、いい加減にしろ! 寄付が集まらなくて自暴自棄になってるからと言って、デタラメを書いて許されるワケじゃねぇ! えーと、 こんなの 。 あ、これこれ。 饅頭は漢字で書くのが正解なんっすかね? 比較的、日持ちすることもあり、贈答、仏事の品などとして、よく利用される。 そうそう。 比較的、日持ちするから、仏事には欠かせないんだよね。 そういう認識だったんっすが、お供えに頂いたお菓子を整理して、日持ちのするものは手土産として再分配し、日持ちしないものは翌日、葬式の場で、おやつとして提供することにしよう…と。 で、都まんじゅうは当然、前者のほうに分類されるものだと思っていたんっすが、賞味期限を見ると、意外と短いな…と。 というか、日持ちのするものって、おかきみたいなのしか、ないじゃん! となると、おかきみたいなのは手土産として再分配する組に回したいところなんすが、となると、葬式の場で、おやつとして提供する組は最中と都まんじゅうということになって、甘いものばかりじゃん! 結局、おかきみたいなのも、おやつとして提供することになったんっすが、貰う側の立場になってみると、お供えのお菓子 = 最中 or 都まんじゅう。 この固定概念から、脱却したほうがいいよな? そう、思わないでもありません。

 んなことで、 仏事や法要における菓子の用途と選び方 。 おお、 いらすとや 、ここでも大活躍! お葬式の場に、ハンバーガーとフルーツゼリー (ミント添え) はアカンやろ…。 そんな気がしないでもないんっすが、もしかしたらこれ、ハンバーガーではなくて、ドラ焼きの類いだったりするのかも知れませんが、 一つのドラ焼きのイラスト 。 大きな丸いどら焼きが一つ置かれたイラストです。 あ、やっぱり。 で、 フルーツゼリーのイラスト 。 あ、ちゃうやん! フルーツが沢山入った、つやつやで美味しそうなフルーツゼリーのイラストではないとなると、フルーツがあまり入ってない、そこそこなお味のゼリーのイラストだったりするんっすかね? で、検索ワードからフルーツを外して、ゼリーだけで探してみたところ、無事に見つかりました。  梨ゼリーのイラスト 。 梨やったんかい! で、左の5人組は遺族? 参列者? いずれも該当しなかったんっすが、遺族だと、 こんなの とか。 あるいは、 こんなの も。 あ、故人、めっちゃ憂いてるやん! こんな様子じゃ、安心して天国に行けやんやん! やはり 円満な遺産分割 を願いたいところでありますが、で、一方、参列者のほうはというと、 これ 。 あ、このお姉さんのお焼香のやり方、曹洞宗的に、相当違ってるやん! 片手ではなく、両手でつまんで、押し頂くように額の前に持ってくるというのが正解なんっすが、いや、僕も今回、式場の司会の人に言われて、始めてその事実を知ったんっすけど。 えーと、 これ 。 あ、両手というのは、こういう感じなんっすか。 よく分からんので、両手を合わせて合掌して押し頂いてもうたやんけ! 本番に臨む前にこの動画を見て、ちゃんと学習しておくべきでしたなぁ…。 あ、でも、通夜の場なら、ちょっと慣れてないくらいのほうがいいんっすかね? ビシッと喪服を着ていったりすると、まるで死ぬのを待ち侘びて、準備していたみたいと思われたりして、アカンかったりするみたいだし。

 ずっと前、キティちゃんが葬式の作法を教えてくれるサイトを見た記憶があるんっすが、探してみても、見つからん…。 その変わり、 こんなの が。 迂闊に 「父の葬儀編」 などという動画を見てしまったんっすが、アカン、めっちゃ泣ける…。 子供の頃のさゆりちゃん(?)、さよりちゃん(?)、可愛いっ♪ 娘にダツ目・サヨリ科の海産魚の名前は付けないと思うので、たぶん 「さゆり」 だと思うんっすが、で、 押さえておくべきお通夜マナーの常識 2019年版 。 本来お通夜は、訃報を受けてから時間なく行われるものなので平服 (普段着) でも良い、また通夜前の弔問のように喪服だと死を準備していたと思われて逆に不適切とも言われていました。 ですが、今ではお通夜のみに参列する人が増え、お通夜が故人との最後の別れの場になってきており、喪服を着用することが一般的です。 あ、そうなんっすな。 で、かなり下のほうにある、お焼香の作法。 あ、コイツも片手だけ目の高さまで持ち上げてやがるぅ! 曹洞宗的にアウトやんけ! ま、マイナーな宗派をチョイスした遺族側にも問題があるのかも知れませんが、ただ、焼香で両手を目の高さまで持ち上げなければならない代わりに、葬儀の時間そのものは、シンプルで短い。 そんな傾向があるような気がします。 浄土真宗とかの葬式の場合、坊さんに続いてお経を唱和させられたり、坊さんの説教を聞かされるパートがあったりして、無駄に長い気がするんっすよね。 その点、曹洞宗は相当にシンプル。 今回の通夜も、めっちゃ短かったっす。 坊さんが間違えて予定より1時間早く到着してしまい、しかも、この後、何かの用事があるとかで、ま、家族葬だし、みんな集まった時点で、早めに始めちゃおうかぁ…と。 19時開始予定のところ、18時半過ぎには読経が始まって、19時前にはすべてのプログラムが終了しました。 開始予定時刻の15分くらい前に会場に来た人は、めっちゃ焦ったでしょうなぁ…。

 で、この坊さん、適当で、わりといい加減な性格なのかと思ったら、そうでもなくて、で、今回の件で分かったこと、その2。 法事が思った以上に面倒臭い…。 ま、通夜そのものは極めて簡素でよかったんっすが、その翌日に告別式というのが行われる…と。 ま、ここまでは僕も認識していたんっすけどね。 通夜が前夜祭で、次の日が本番なんやな…と。 基本的に

 (1日日) お亡くなり ⇒ 搬送 ⇒ 安置
 (2日目) 納棺 ⇒ 通夜
 (3日目) 葬儀 ⇒ 告別式 ⇒ 出棺 ⇒ 火葬 ⇒ 精進落とし

 こういう流れなんっすが、何やこの 「精進落とし」 って? 何となく、精進を落とすまでは、精進料理を食べなければならない。 そういうルールなのではないかと思うんっすが、えーと、 精進落とし 。 ま、だいたい合ってますな。 で、初七日の法要は、その後一週間でまた親族に遠方から集まってもらう負担を考慮して、火葬当日に一緒に行われることが増えています(繰上初七日)。 今回もこのパターンでありましたな。 そもそも、初七日の法要って、何や? …というと、えーと、 これ 。 故人が三途の川のほとりに到着する日とされています。故人が激流か急流か緩流かのいずれを渡るかがお裁きで決まる大切な日で、緩流を渡れるように法要をします。 え、そうなん? 激流か急流か緩流か、考える余裕を与えずに、間髪入れずに速攻で初七日の法要をやっちゃったんっすが、恐らく故人はナガシマの 超激流プール みたいなところを渡ったのではなかろうかと…。 で、位牌の準備。 これ、葬儀社の人に言われました。 初七日の法要の後、葬儀社の人が家に来るというので、何事なのかと思ったら、葬儀会場の賑やかしグッズのうち、蓮の花の飾り物だとか、灯篭だとかを持って来て、仏壇の横に配置。 え、これ、お持ち帰り可だったんっすか? 煌びやかなのはいいんっすが、めっちゃ邪魔なような…。 ちなみに灯籠は僕が出資 (2万5000円) したんっすが、葬儀会場にあった馬鹿でかいヤツは邪魔くさいので、そのミニチュア版を家に持ち込むというシステムのようで。 孫一同が出資した蓮の花の飾り物は、でかいのをそのまま持ってこられたんっすけど。 で、飾り付けが一段落したところで、葬儀社の人から 「位牌の準備」 についての説明がありました。 遺骨や遺影のほか、白木の大きな位牌と、卒塔婆を1本授与されて、それを家に持ち帰ったんっすが、この位牌、でか過ぎて、仏壇の中に入らんやんけ…。 と思ったら、白木の位牌は、葬儀の野辺送りに用いる仮の位牌です。 四十九日法要までは、遺骨、遺影と一緒に中陰壇にまつりますが、四十九日までに漆塗りの本位牌に作り替えなくてはなりません。 え、そうなん? 面倒臭ぇぇぇ…。 最初から小さい漆塗りの本位牌を作って、渡してくれればいいのにぃ…。 最初は白木の仮位牌とか、白木屋の陰謀としか思えなかったりするんっすが、で、もっとも重要な四十九日。 四十九日は、初七日から七日ごとに受けたお裁きにより来世の行き先が決まるもっとも重要な日で、 「満中陰(まんちゅういん)」 と呼ばれます。 えー、行き先が決まるまで、49日も掛かるんっすか? んなもん、一目見て、あ、こいつ、めっちゃ悪そうな顔してるやん。 地獄行きやな! そんなふうに直感で裁けば一瞬で片付くのに、書類を作って印鑑を押して上司に回して…みたいな、無駄な事務手続きが必要だったりするんっすかね? いかにも、お役所仕事といった感じでありますなぁ…。

 で、今回、初七日までは一挙に片付けちゃったので、とりあえず四十九日までは安泰やな。 そんなふうに思っていたんっすが、何か 「七日七日の法要」 とか、そんなんがあるんっすか? 通夜の日に、間違えて1時間早く来てしまった坊さんと接見した際、今後のスケジュールみたいなものが書かれた紙を渡されたんっすが、んーと、 ここ の下のほうみたいなの。 初七日と七日×七日=四十九日だけでなく、その間の二七日とか、三七日とか、四七日とか、五七日とか、六七日とかも、ちゃんと法要をしなければならん! …と。 えー、桑名には3と8が付く日に行われる 「三八市」 というのがあるんっすが、三七日とか、聞いたことねーぞ? 毎週毎週の掃除でもけっこう面倒なのに、更に法事までやらなければならんとか、うーん…。 数年前に叔父さんがお亡くなりになったんっすが、その際はどうだったのか、従兄弟にチラッと聞いてみたところ、 「お寺が遠いので、お金だけ払って、そっちのほうでやって貰った。」 との事でありまして、ま、そうっすよね。 常識的に考えて、毎週毎週、法事とか、やってられないっす。 で、今回もその方法でアカンのか、それとなく坊さんに提案するよう、喪主であるサバ兄に陳述したんっすが、「ま、それとなく聞いてみるか…。」 で、その結果、「却下された。」 って、えー、マジかよ? 何でも、今、故人は天国に行けるように、毎日毎日、山に登って修行をしている。 それを手助けするための法要をサボるとか、けしからん! そんなニュアンスの事を言われて、叱られたんだそうで。 真面目か! 金さえ貰えば、それでエエんちゃうんか? サバ兄にディベート能力が皆無なのが致命的だったんっすが、ま、口だけで生きている坊さんを論破するのはかなりの修行が必要なので、しゃあないといえば、しゃあないんっすけど。 寺があまり遠くなくて、 「お寺が遠いので…」 という手を使えないというのも痛いっすな。 どれくらい、あまり遠くないのかというと、道路を挟んで、真ん前が寺。 近っ! 寺、テラ近っ! 今、僕がベランダに出て手を振れば、坊さんが手を振り返してくれそうなくらい近いんっすが、あ、そうそう。 葬式が終わった際に1本贈呈された卒塔婆。 これ、何なんや? どうすればエエんや? とりあえず、仏壇に立てかけて飾ってあるんっすが、これ、 「七日七日の法要」 が行われる度に、1本ずつ増えていくシステムなんだそうで。 マジかよ? 夏休みのラジオ体操の 「出」 というハンコみたいなもん? サボったら、すぐにバレるやんけ! 四十九日まで無地にお勤めすると、7本揃うことになるんっすな。 7本揃ったら、どうなるんっすかね? とっても邪魔になるのは間違いないんっすが、塔婆供養とは何?やり方は? 詳しくは ここ 参照。 面倒なのを我慢して、適当に読み飛ばしてみたら、最後のほうに衝撃の新事実が。 浄土真宗では他力本願や他力念仏という教えから、亡くなった人はすぐに極楽浄土に往生すると考えられています。 そのため基本的に、塔婆を立てて故人の往生を願う塔婆供養や追善供養は行いません。 …って、マジかよ? 数年前になくなられた叔父さんは母方で宗旨も違って浄土真宗なんっすが、だから省略形も認められたんっすかね? 坊さん、俺、今日から宗旨替えするよ! そう、声高らかに宣言したくなっちゃうんっすが、そうすると坊さんに続いてお経を唱和させられるし、毎回毎回、説教も聞かされるしで、どっちもどっちで、うーん…。

 もう、ゾロアスター教に改宗しようか? そんな気すらしちゃうんっすが、となると、ご遺体は火葬ではなく、鳥葬ということになるんっすか。 アカン、手遅れや! 遺体をついばんでくれるハゲワシを探す手間を思えば、毎週、坊さんの自己満お経に付き合うほうがまだマシな気もするし、曹洞宗のままなら永平寺へ納骨に行った帰りにソースカツ丼と、おろし蕎麦が食べられるし、 この店 、めっちゃ美味そうやん♪ 納骨、いつ行くんっすか? 月曜日は有給休暇を取っているので、その日でもいっこうに構わんのっすけど? えーと、「納骨 永平寺 ヘイヘイ」 で、検索っ♪ あ、6件しかヒットしませんな。 いくら、福井名物ソースかつ丼セット (自家製ソースが決め手) が楽しみだからと言って、 「ヘイヘイ」 は余計でしたか。 で、その6件のいちばん最後に こんなページ が。 本来なら今日の今頃、松山市道後公園内・市立子規記念博物館のすぐ隣の旅館にお泊まりする予定だったんっすよね。 キャンセルする際、理由が理由やから、しょうがないやろ! そんな恫喝の意味を込めて、 「身内に不幸が…」 と、一言書き添えたところ、とてもご丁寧なお悔やみの言葉を頂いたんっすが、ま、それはそれとして、旅行の日程は 10月11日(金)〜13日(日)に変更。 行き先も松山と広島はやめて、佐賀県〜長崎の佐世保にしちゃおうかと。 その日がくるのを楽しみに、日々のお仕事と、七日七日の法要、☆頑張りまっす☆

 ということで、今日はリッチー・バイラークっす。 このコーナー、初登場でありますな。 名前だけは聞いたことがあって、何となく金持ちそうやな。 そんな印象を持っていたんっすが、敢えて演奏を聞いてみる気にはなれず、いままでずっと無視していました。 金持ちだからと言って、快楽に耽ってんじゃねーよ! そんな反感もあったりして。 リッチ・カイラークではないので、まったく何の言われもない難癖としか思えないんっすが、で、 mora にこの人のアルバムがあったので、ま、ネタ用に1枚押さえておくかぁ…と。 何を聞けばいいのかよく分からんので、とりあえず適当に 『サマー・ナイト』 というのを買ってみました。 2007年の録音で、日本のヴィーナス・レコードが制作。 この時点で、 「あっ…」 という感じなんっすが、日本人がジャパン・マネーに飽かせて、貧しい外タレに、いかにも日本人好みの曲ばかりを演奏させる。 そんな、商業主義の権化のようなイメージしかなかったりします。 いや、極めて個人的な思い込みではあるんっすけど。 ジャケットのセンスも正直、どうか? …という感じだし、このバイラークの奴も、何やこの、エロ女神? …みたいな。 正直、似せて書く自信がまったくないので、不出来なものになるのは確実なんっすが、下のほうにたむろしているガキ共も、地味にウゼぇ…。 こいつら全員、ナガシマの超激流プールに流されて、どっかに行ってくれたら、かなりスッキリするんっすが、で、サイドマンはというと、ベースがジョージ・ムラーツっすかぁ。 この人、 「情事ムラムラ通信」 、略して 「情事ムラ通」 。 このネタ以外に特に書くことはないし、出しゃばって前に出てきて超絶テクをひけらかすタイプなので、あまり好きではなかったりするんっすが、んでもって、ドラムスはビリー・ハート。 こちらも特に、書くことはありませんな。 で、今回のアルバムはどういった企画なのかと思ったら、モダン・ジャズの巨人、マイルス・デイビスにトリビュートしたアルバムで、リッチーの全ての創作意欲とエネルギーをつぎ込んだ入魂の傑作!! リッチー・バイラーク・トリオ編成25周年記念作品。 そういった、いかにも日本人が考えそうなアレだったりして、とまあそんなことで、さっさと適当に片付けちゃいましょうかぁ。

 まずは、アルバム・タイトル曲の 「サマー・ナイト」 。 すぐにマイルスのミュートが脳裏に浮かんできちゃうんっすが、ここでのバイラークは速めのテンポで料理していて、いきなり、かなりの創作意欲とエネルギーをつぎ込んでいるな! …と。 何というか、アルファ・レコードのケニー・ドリューみたいな感じ? 勝手にエバンスっぽい耽美派みたいなのを想像していたんっすが、それっぽいのはイントロだけで、テーマ以降は、軽快にバウンスするスインガーであるな…と。 ま、よかったんじゃね? そのように評価していいのではなかろうかと。 で、次。 「オール・オブ・ユー」 。 すぐにマイルスのミュートが脳裏に浮かんできちゃうんっすが、ここでのバイラークはバラードで料理していて、で、これもエバンスというより、アルファ・レコードのケニー・ドリュー風? 途中からテンポが速くなって、スインガーだったりして、ま、よかったんじゃね? …と。 が、致命的なくらい、書くことがないな…と。 あ、中盤、ジョージ・ムラーツのベース・ソロがありました。 相変わらずの超絶技巧で、抜群のテクニシャンぶりを発揮してくれて、ハッキネンも大満足やねん。 そういった仕上がりで、よかったな♪ …と。

 んなことで、次。 「ソラー」 。 マイルスのオリジナルっすな。 タイトルの意味は宇宙人だか、空飛ぶ円盤だか、そういうのに関連した何かではなかったかと。 この レビュー によると、「ソーラー」 は、マイルスの作曲ではないという通説を知らないのは笑える。 ギタリスト Chuck Wayneの曲だと言うことは50年前からニューヨークのジャズミュージシャンの間で有名なんだそうで。 へぇ〜。 日本のマンポン技師である僕は、たった今、これを読んで始めて知りました。 “通説” を、あたかも “定説” のように語るのは、ちょっとどうか? そんな気がしないでもないんっすが、わざわざパクるほどの名曲か? そんな気がしないでもなくて、何と言うか、ふわふわした頼りない曲調っすよね。 それをマイルスが吹くと、結構ダサかったりするんっすが、バイラークがピアノで弾いても、似たようなものでありますな。 …と、聞く前から予想で書いちゃったんっすが、実際はというと、意外とイケてる? 両手をフルに活用したゴージャスな弾きっぷりで、全ての創作意欲とエネルギーをつぎ込んでいるな! …と。 途中、とっても楽しいムラーツのベース・ソロも堪能出来るし、その後、何とかという人のタイコのソロも出てくるし、トリオとしてのインタープレイが、とっても三位一体であるな…と。 とまあ、そんなこんなで、テーマに戻って、おしまい。

 で、次。 「メモリーズ・オブ・ユー」 。 マイルスがこの曲を演ってた印象は、あまりないんっすが、 「メロリンQ」 なら昔、山本太郎がやっていたような? とってもメロリンでしたよね、当時の太郎。 で、バイラークのプレイはというと、出だしはバラード。 で、途中からテンポが速くなるパターンか? …と思ったら、基本的に、ミディアム・スローくらいで留まった感じでありますな。 ベースとか、ドラムスとか、余計なソロも出てこないし、ま、賢明な措置やったな…と。 最後にちょっとだけ出しゃばってくるんっすけどね、ムラーツ。 ということで、次。 「オール・ブルース」 。 マイルスのオリジナルでしたっけ? よく調べずに書くと、デューク本郷様に何か言われちゃうかも知れませんが、そもそも誰なんや? …と。 そんな人のレビュー、どこにも載ってない気がするんっすが、化けの皮 はがせば 一浪 立正大 それも出れずに 上智を語るな。 この人がデューク本郷様なんっすかね? いずれにしろ、たかがジャズのレビューで、そこまで熱くならなくても…。 いつもクールな僕は、そんなふうに思ってしまうんっすが、ま、クールというか、ヤル気がないだけの話なんっすけど。 で、この 「オール・ブルース」 という曲は、実はブルースではなくて、対をなす 「ノー・ブルース」 は、ブルースである。 そんな話をどこかで聞いたことがあるような気がするんっすが、えーと、 ここ 参照。 読み進めると、真ん中辺り、マイルスの作曲した作品には “Solar” や “Nardis” などがあり、多くのジャズメンに愛されていますが、うんぬん。 そんな記載があるんっすが、あ、こんなところにも通説を知らない無知無知ボーイが! もう、 「ソラー」 はマイルス作ということで、いいじゃん。 そんな気もするんっすが、ギタリスト Chuck Wayneの話は、口にチャックをするとして。 で、この 「オール・ブルース」 って、有名なわりに、そんな大した曲でもないような? で、これ、マイルスが演ると、かなりクールなんっすが、ここでのバイラークのピアノは、かなりホット。 途中、一段ギアを上げた感じで、グイグイ進んでいくんっすが、で、その後、ムラーツくんのとっても楽しいベースのソロと、何とかという人の軽妙なドラムス・ソロがフィーチャーされたりして、とまあそんなこんなで、テーマに戻って、おしまい。

 書くことがないと言いつつ、ここのところ、わりと真面目に語ってしまって、大いに反省しなければなりませんが、で、次。 「ソシリアーノ」 。 軽率のそしりを免れない。 そんなふうに使われたりする、あの 「そしり」 なんっすかね、ソシリアーノ。 アノソシーリではないので、あの 「そしり」 とは別物なのかも知れませんが、しみじみとしたバラードでありますな。 どこかで聞いたことのあるメロディなので、めっちゃ有名な曲だったりするのかも知れませんが、で、演奏のほうはというと、叙情的で、リリカル。 僕が頭に描いていたバイラーク像が、概ねこの路線だったりするんっすが、で、途中からテンポが速くなって、その後、また少し遅くなって、で、みんな、お待たせ! ここで、ムラーツ先生のベース・ソロの登場だよ! ま、予想したので、そこまでダメージは大きくないんっすが、とまあそんなこんなで、ピアノに戻って、おしまい。 全般的にクラシカルな仕上がりであったな…と。 で、次。 「アイ・リメンバー・ユー」 。 マイルスがこの曲を演ってた印象は、あまりないんっすが、 「メモリーズ・オブ・ユー」 と対で、あなた = マイルスを忘れない。 そんなメッセージが込められているのではなかろうかと。 とりあえず、僕の頭の中にはチャーリー・パーカーの軽快なアルトが浮かんできたんっすが、ここでのバイラークは、バラードでしっとりと。 ピアノによるテーマの後、少しテンポが速くなって、今度はムラーツがピチカートでテーマを繰り返す。 そんなアレンジが施されているんっすが、ムラリン、ちょっと前面に出過ぎぃ。 そんな気がしないでもありません。 で、そのままベースのソロへと流れていって、で、続くピアノのソロは、ところどころにテーマのメロディを散りばめた形で進行していって、で、最後にムラリンがテーマを演奏して、おしまい。 マイルスを偲ぶというより、ムラーツが目立ちたいだけのナンバーでありました。

 で、次。 「インプレションズ・インティマス・ナンバー・ワン」 。 日本でナンバー・ワンと言えば、 「アタックぅ〜、アタックぅ〜♪」 か、 「セクシャル、バ〜イオレット、セクシャル、バ〜イオレット、セクシャル、バ〜イオレット♪」 かの二択なんっすが、インプレションズ、インティマ〜ス、インプレションズ、インティマ〜ス、インプレションズ、インティマ〜ス、ナンバー・ワァァァ〜ン♪ クラシックか何かの曲ではないかと思われるんっすが、ここでのバイラークは、バラードでしっとりと。 そこにムラーツのベースがムラムラと絡んで来て、濃厚なインタープレイが展開され、最後までしみじみ…というか、地味地味。 そういったアレでありました。 で、次。 「マイルストーンズ」 。 これ、もしかしてマイルスが作曲したんじゃね? 世間ではそのように見られているような気がする、そんなアレでありますな。 マイルス・トーンズ (マイルスの音) と、マイル・ストーンズ (一里塚) を懸けたタイトルは極めて秀逸なんっすが、曲そのものは、あまり大したものでもない。 そんな気がしないでもないアレだったりします。 バイラークのトリオはミディアム・テンポで快活に演奏しております。 ピアノのソロは極めて快調で、決して名曲ではないが、名演であると言っていいかも知れない。 そんな気がしないでもなくて、とまあそんなことで、ラストっす。 「ソー・ホワット」 。 これ、もしかしてマイルスが作曲したんじゃね? 世間ではそのように見られているような気がする、そんなあれ・パート2っす。 マイルスに捧げるなら、やっぱ、この2つだよね。 そう、日本人が考えたに違いない選曲で、いかにもヴィーナス・レコードらしいと言えるかも知れませんが、ピアノ・トリオで演るには、ちょっと無理があるような? が、ピアノとベースのやり取りという形で、うまく纏められていて、で、演奏のほうはなかなかアグレッシブだったりして、最後を飾るに相応しい出来であったな。 そのように評価していいのではないかと思われ、とまあそんなことで、今日のところは以上っす。

【総合評価】 リッチーの全ての創作意欲とエネルギーをつぎ込んだ入魂の傑作!! そう言っても過言ではないかも知れない、そんな1枚でありました。 ベースのソロもたっぷり聞けるので、マゾっ気のある人に、☆オススメ☆


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