TIME WELL SPENT (CONCORD)

ANDY LAVERNE (1994/12/15,16)

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【パーソネル】

ANDY LAVERNE (p) GEORGE MRAZ (b) AL FOSTER (ds)
【収録曲】

(01-03) COMMON KNOWLEDGE / THERE IS NO GREATER LOVE / CANTALOUPE ISLAND
(04-06) ON A MISTY NIGHT / TIME WELL SPENT / I SHOULD CARE
(07-09) LOVER MAN / A SINGLE PETAL OF A ROSE / FALL
(10-12) BLUE INTERLUDE / STELLAR / RHYTHM AND BLUES
【解説】 ( 2019年11月10日更新 / 連載 1,370回 )

 ( 前回 までの粗筋) 早朝からハウステンボスを散策した。 午前中もウロウロした。 で、今回の行程表は こちら 。 台風による交通機関の乱れを懸念して、2日ともハウステンボスに泊まることにしたんっすが、となると、猛烈に時間を持て余すことになるに違いないな…と。 アトラクションの類いはたくさんあるんっすが、どれもこれも、お一人様だと空しくなるものばかりだったりして、うーん…。 んなことで、まったくソソられるものはなかったんっすが、時間潰しの目的で、 歌劇 ザ・レビュー ハウステンボス というのを覗いてみることにしました。 パスポートがあれば無料 (ただ) で見ることが出来るんっすが、せっかくなので、さらに良い席で公演を楽しんでみようかな…と。 んなことで、事前に チケット を購入。 さらに良い席って、どういう感じなんっすかね? サラミが付いてくるとか? だとしたら、確かにめっちゃ良いんっすが、サラミ良い席ではないので、もしかしたら違うかも知れないし、で、プレミアム席 (1,000円) と、SS席 (500円) というのがあるんっすな。 どこがどう違うんっすかね? プレミアム席だと、プレミアムモルツが付いてくるとか? ビールとサラミ、最高やん! で、SS席のほうは、Saba の Shio-yaki が付いてくるとか? いらん…。 んなことで、プレミアムのほうを奮発することにしました。 ちなみに、ハウステンボス散策チケットをお持ちの方、1回500円と書かれておりますが、散策チケットは廃止され、パスポートに一本化されちゃいました。 僕のように、アトランションはどうでもいい。 散策だけしたい。 そういう向きには改悪としか思えないんっすが、パスポートがあっても有料だった出し物が無料になったりしているので、ま、いっかぁ…と。 で、座席は空いているところから自由に選ぶことが出来ます。 必ずしも最前列がプレミアムで、その後ろがSS席というワケではなく、何故か真ん中の列あたりにプレミアムが混ざっていたりするんっすが、これは恐らく、アレやな…と。 噂によると、けっこう “客席降り” があるらしいんっすが、その時に美味しい席なんやろな…と。 お触りは御法度なんでしょうが、匂いをクンカクンカするくらいは、大丈夫? だとすれば、確かにプレミアムであるな…と。

 歌劇団にはいくつかチームがあって、日替わりだか、週替わりだかで、1日あたり、2チームくらいが登場する。 そういうシステムらしいんっすが、どのチームがイケているのかとか、よく分からんので、適当に11時30分開始の部を押さえておきました。 チーム華 (フラワー) の 『七世の恋〜永遠の春〜』 という出し物らしいっす。 いつまでリンクが生き続けるのか分かりませんが、 これ 。 うーん、微妙…。 スターの深佳さえちゃん、どうなんっすなね? まだ “スターにしきの” のほうが、マシなような? …というのは、さすがに失礼かと思うんっすが、 ここ に名前がありますな。 2000年のところ。 OSK日本歌劇団の出身みたいなんっすが、深佳 さえ (みよし さえ) 。 あ、そのように読むんっすな。 伊織はやとの名前も1999年のところにありますが、愛称の “いおピー” は、まだ分かるとして、ぼっち、あつし。 何でや? 由来はよく分からんのっすが、ぼっちな僕としては、ちょっぴり応援したくなっちゃいますな。 あつし、がんばえー! んなことで、公演15分くらい前。 自由席を求めて、人々が列を作って並び始めます。 わりと人気らしいので、確実に見たければ、事前にチケットを買っておいたほうが無難かと。 んで、入場。 座席は こんな感じ 。 周囲を見知らぬ人に取り囲まれたりすると緊張しちゃうので、いちばん圧迫感が無さそうなところを選んでみました。 右隣がわりと若いお姉さんだったので、それなりに緊張しちゃったんっすが、で、僕の目の前は、かなりお年を召された爺様。 あ、これはアレっすな。 まったく何の感心も興味もないのに、奥様の趣味に付き合わされて、嫌々来ているパターンでありましょうな。 お疲れ様でございます。 で、そうこうしているうちに、お芝居、開始〜。

 舞台は戦国時代。 古より永き間、人と関わることなく穏やかな時を過ごしてきた桜の精霊が、偶然に人間の女性、三春に出会う。 そんなシーンから始まります。 歌劇なので、歌を歌ったり、踊りを踊ったり、劇をしたり。 そんな感じでありますな。 美春ちゃんは深い傷を負っている模様でありますが、どうなっちゃうのかと思ったら、開始から10分足らずで、お亡くなりになってしまいました。 エエぇぇぇぇ…。 悲劇にも程があるんっすが、とか思っていたら、場面は一転。 今度はいきなり、どんちゃん騒ぎのようなものが始まりました。 エエぇぇぇぇ…。 ここ にハイライト動画があるんっすが、39秒あたりのシーンでありますな。 お江戸の火消しが、どうのこうの。 あまりの急展開に、頭が付いていかないんっすが、しばらくして、ようやくその意図が掴めました。 初代の三春ちゃんは速攻でお亡くなりになってしまったんっすが、死ぬのと同じくらい素早く生まれ変わって、次の時代に復活するという、そういうシステムなんっすな。 最初が戦国時代で、次が江戸時代。 2代目・三春ちゃんは火消しのエース(?)と、いい仲になれそうな雰囲気だったんっすが、結局、結ばれることがないまま、お亡くなりになってしまったようで、以下、明治時代の3代目・三春ちゃんは女学校の先生、大正時代の4代目・三春ちゃんはオペラ(?)の歌い手。 昭和に入って、群靴の音が…、みたいな、きな臭い空気になったりして、で、この時、軍人さんの行進みたいな感じで “客席降り” がありました。 僕のすぐ横を通過していったんっすが、匂いをクンカクンカとか、そういうのを忘れてしまうくらい、迫力に圧倒されてしまいます。 で、ハイライト動画の45秒くらいから始まる “デスコでフィーバー” なシーン。 これは平成の時代ということになるんっすなね? で、三春ちゃんは結局、何度生まれ変わったところで、 “理想の男” には巡り会えなかった模様でありまして、そして迎えた “令和” の時代。 結局、人間の男は諦めて、最後は “桜の精霊” と結ばれて、ハッピーエンド。 そういう結末だったんっすが、最初からまとめると、戦国、江戸、明治、大正、昭和、平成、そして令和。 なるほど、それで 『七世の恋』 というワケなんっすな。 なかなかよく出来てるぅ♪ ぶっちゃけ、最初は何の興味もなかったんっすが、見ているうちにどんどん引き込まれていって、ラストの当たりでは、目頭がウルウルしてしまいました。 さば君、ウルメイワシ化、待ったなし。 で、最後に、歌って踊って。 華麗なショーが繰り広げられることになるんっすが、ここで衝撃の事実が発覚。 僕の目の前に座っていた、かなりお年を召された爺様。 まったく何の感心も興味もないのに、奥様の趣味に付き合わされて、嫌々来ているパターンであろう。 そのように踏んでいたんっすが、このシーンが始まるや否や、どこからかペンライトを取り出して、元気に左右にフリフリ♪ めっちゃ、感心も興味もあるやんけ! 常連やんけ!

 ま、いずれにしろ、思ってた以上に楽しめて、あつし、よく頑張った! さえちゃんも頑張った! そんな余韻に耽っていたら、グッズ、買ってね! DVDも買ってね! ペンライトも買って、みんなでフリフリしてね! そんな宣伝が長々と繰り広げられて、ちょっぴり興ざめ。 でもまあ、よく考えたら、これだけの大人数を食わせていかなければならないワケだし、観客の半数以上はタダみたいなもんだし、マニアに物品でも売りつけないと、やっていけないんでしょうな。 無理矢理、押し売りするワケではないし、ま、宣伝くらいはしょうがないかな…と。 んなことで、これを見終わった時点で、僕のハウステンボス (昼間の部) は、おしまい。 他に特に見たいものもないし、ま、とりあえず飯でも食いますかね? ざっと調べてみた感じ、 この店 の 「長崎和牛三味膳」 というのが、なかなか良さげなんっすが、13時を過ぎているし、夜は17時30分からのバイキングを予約してあるし、あまりヘビーなのも、重いかなぁ…と。 で、結局、 ここ で焼き鳥を買って、そのへんの椅子に座って、食べました。 これ 。 焼き鳥3本。 まあまあヘビーなんじゃね? そんな気がしないでもないんっすが、そんなこんなで串ぱっくん! お味のほうは百烈張り手! ふつうにまいうーでございました。 そう、デカ夫さん (40代後半・男性・東京都) が書いているのに、概ね同意。 40代後半で、この文章はどうか? そんな気がしないでもないんっすが、ま、その点に関しては、あまり人のことを言えた義理ではないし。 そんなこんなで、後は適当に店を覗いてお土産を買ったりして時間を潰して、で、15時になったので、 本日のお宿 にチェックイン。 部屋でゴロゴロして、ダラダラ、ウダウダと過ごし、17時30分になったので、ホテル内のレストランに行って、バイキングで飯を食って、で、その後、ハウステンボス (夜の部) に向けて、再びメイン・エリアに入場〜。 2日目もここに留まるプランに変更した結果、 これ を見ることが出来て、ラッキー♪ …なんっすが、雨天決行 (荒天順延) っすかぁ。 台風の接近で、ただの雨天では終わらない恐れもあったんっすが、進路が東のほうに逸れてくれたお陰で、無事に開催されることになって、何より。 事前に 特別花火観覧席 のチケットを買っていたので、最悪、無駄になるところだったんっすよね。 カメラ専用席 (イス席) というのにしたんっすが、前売りで 4,000円だったか 4,500円だったか。 三脚を使用出来るのはこのエリアだけらしいので、ここにしてみたんっすが、で、三脚を持っていこうか、どうしようか、悩みどころでありますな。 重くて、デカくて、クソ邪魔なので、出来ることなら持って行きたくないんっすが、三脚なしだと、カメラ専用席の意味がないし、うーん…。 悩んだ結果、いちばん軽くてショボい、安物の三脚を持って行くことにしたんっすが、これで僕も一流カメラマンの仲間入りだねっ♪

 で、そのエリアに行ってみて、びっくり。 みんな、ガチ勢やんけ! めっちゃ立派な三脚に、めっちゃ高そうな一眼レフとか、ビデオカメラとかを装着していて、気合いの度合いが半端ねぇ…。 桑名の水郷花火大会でも、カメラをセットしている人はぼちぼち見掛けるんっすが、ここまでガチなのは、あまり見掛けなくて、いちばん軽くてショボい、安物の三脚しか持ってこなかったサバ君、場違い感が半端ねぇ…。 ちなみにカメラマン席は特設会場のいちばん後ろなんっすが、板みたいなのが敷いてあって、三脚をセットしやすくなっておりました。 で、僕は最初、その板の上に、いちばん軽くてショボい、安物の三脚を置いていたんっすが、隣にいた、めっちゃ立派な三脚に、めっちゃ高そうな一眼レフを付けていたお兄さんが、花火が始まると、みんな踊ったりする。 ( ← 今回の花火は、そういうノリノリなコンセプト) 。 すると、めっちゃ揺れるので、板の上に三脚を乗せないほうがいい。 そのようにアドバイスしてくれたので、素直に従うことにしました。 板の上でドンドンされたら、即座にコケちゃいそうな安普請だったりしますからね、僕の三脚。 とまあそんなこんなで、花火、開始〜。


< ハウステンボス (花火ワンダーランド) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 今回、台風が逸れていってくれたとは言え、かなり強めの風が吹いていて、その影響で打上げる花火の数が少なくなっちゃった模様。 そのお詫びとして、2,000円分のクーポンをくれたんっすが、後、「音楽にシンクロするLEDリストバンド」 というのも貸与されました。 それをフリフリして、盛り上がろう! そういう趣旨みたいなんっすが、配布時点では電池のところに絶縁シートが挟んであるので、DJの合図に合わせて、それを抜いて下さい…と。 果たして、それを抜いていいものかどうか、ちょっと悩みました。 何せ、カメラ専用席に陣取っているのは、僕を除けばガチ勢ばかりですからね。 そんなものを腕に付けて、ピカピカさせて、フリフリしたりしたら、 「余計な光が入るじゃねえか!」 とか、因縁を付けられそうだし…。 周囲の様子を窺って、大丈夫そうなら抜いてみよう。 そのように方針を固めたんすが、隣の席のアドバイスをくれた兄ちゃんも普通にピカピカさせていたので、僕も解禁することにしました。 で、花火そのものは、数が少なくなったのを感じさせないくらい、なかなか充実しておりまして、打ち上げ場所が近いので、けっこう迫力がありますな。 レーザーがピカピカ、DJはノリノリ。 こういう花火大会も、悪くないっすなー。 で、写真のほうはというと、みんながフリフリするリストバンドの灯りの軌跡が面白い効果を上げていて、いちばん軽くてショボい、安物の三脚だって、何とかなるっ! そんな矜恃を示せたのではなかろうかと。 ハウステンボスでは、他の季節にも規模の大きな花火大会をやってるみたいだし、カメラ専用席は快適だし、また、別の機会にも来てみようかな? そんなふうに思ったりもしたんっすが、で、今回でこのシリーズは完結させるともりだったんっすが、微妙にネタが残ったので、もう1回だけ引っ張らせて貰うことにして、んなことで、ヨロシク!

 んなことで、今日はアンディ・ラバーンっす。 謎のピアニスト・シリーズは、なかなか人材が尽きないんっすが、詳しくは Wikipedia 参照。 英語やん! …なんっすが、翻訳してみた結果、アンディー・ラバーン (1947年12月4日生まれ) は、アメリカでジャズ・ピアニスト、コンポーザー、アレンジャー、そして教育者。 そういったキャラであることが判明しました。 ジャズピアニストのビル・エヴァンスから個人レッスンを受けました。 そんな記載もあるんっすが、個人レッスンって、何を教えて貰ったんっすかね? あんなことやら、こんなこと。 ああん、そんなことまでぇ♪ 妄想が膨らみますなぁ。 もしかしたら、孟宗竹のあく抜きとかも? 妄想を膨らませたわりには、えらく健全なお料理教室なんっすが、英語の Wikipediaを翻訳すると、アルバム名まで無理に日本語に訳されたりして、ちょっとツボ。 Nosmo King = 喫煙禁止とか。 ノー・スモーキングなんか? ノースモ(?)の王様ちゃうんか? 『一つ購入ごとに一つ無料贈呈』 というアルバムもあったんっすが、英語のタイトルは 『One Get One Free』 。 間違ってはいませんけどね。 で、これらのアルバムもめっちゃ気になるんっすが、僕の手持ちには 『タイム・ウェル・スペント』 というのしかないので、今回はこれを取り上げてみようかと。 邦題は 『よく過ごした時間』 って、わりと普通っすな。 1994年の録音で、ベースがジョージ・ムラーツ、ドラムスがアル・フォスター。 なかなか強力っすな。 この布陣なら、デヴィ夫人に勝てるかも? そんな気がするんっすが、ま、80歳近い婆さん相手に3人掛かりなら、勝って当然なんっすけど。 とまあそんなことで、では演奏を聞いてみることにしましょうかぁ。

 まずは1曲目、ラバーンのオリジナルで、 「コモン・ノーリッジ」 。 前門の虎、肛門の裏地。 僕が中学生だった頃、制服の裏地に虎や龍の絵を入れるのが流行ったんっすが、肛門の裏地というのは斬新っすな。 が、これはあくまでも 「コモン・ノーリッジ」 であって、 「コウモンノ・ウラージ」 ではないので、そんなものとは何の関係もないんっすが、で、これはアレっすな。 どこかで聞いたことがあるようなメロディっすな。 いや、パクリとか、そういうことではなく、まるでスタンダードのような綺麗な旋律を持ったナンバーで、ラバーンの作曲の才能、凄ぇぇぇ! …と。 で、演奏のほうはというと、ビル・エバンスっぽいっす。 個人レッスンを受けたくらいだから、当然、そうであろう。 そんな先入観もあるんでしょうが、で、終盤、ジョージ・ムラーツの卓越したテクニックに裏打ちされたベース・ソロも堪能することが出来て、嬉しいな…っと。 んなことで、どこかで聞いたことがあるようなテーマに戻って、おしまい。 以上、アルバムの掴みとしては、極めて良好な滑り出しでありました。 で、次。 「ゼア・イズ・ノー・グレーター・ラブ」 。 グレーターと言えば、環境少女グレタちゃん。 今、巷で話題沸騰なんっすが、女子高生なら、ちゃんと学校に行けよ! …と。 グレた少女なら学校をサボって当然なんっすが、制服の裏地に虎や龍の絵を入れているヤンキーと、不純異性交遊に耽ったりするんでしょうな。 で、演奏のほうはというと、かなり速めのテンポ設定に、ちょっぴり意表を突かれて、うひょー♪ そういったアレなんっすが、単なるエバンスのエピゴーネンではなく、海老、ゴネてんねん。 そんなノーリッジの姿勢が垣間見られて、興味深いものがあるな…と。 1947年生まれの現代っ子( ← 当時47歳くらい) だけに、ちょっぴりゲンダイ的なセンスも感じられますよね。 「5度目逮捕の田代まさし 気になる塩釜訪問と薬物の入手先」 みたいな。 いや、今日 (11月10日) の 日刊ゲンダイ にそんな記事があったんっすが、この 替え歌 は、なかなかセンスがありますよね。 アヘン、ヘロイン、コカイン、マリファナの方が語呂がいい。 そんな意見も多く見られたんっすが、ちなみに元ネタは 「北京、ベルリン、ダブリン、リベリア」 。 どこが 『アジアの純真』 や? …と、わりと最近、ネタにしたことがあったような?

 で、次。 「カンタロープ・アイランド」 。 言わずとしれたハービー・ハンコックの代表作。 現代っ子だけに、こういう新主流派でモーダルなナンバーもイケちゃうんっすな。 ちなみに “カンタロープ” というのはメロンの一種。 同じく、ハービーの有名曲に 「ウォーターメロン・マン」 というのがあるんっすが、スイカの次は、メロンやな…みたいな。 これも、わりと多く語られるジャズの蘊蓄のひとつでありますが、このラバーン版の 「メロン島」 は、どちらかというとファンキー寄りだったして、あ、でもアドリブに入るとやっぱりモーダルだし、その辺りの鬩ぎ合いが、はるな愛っぽいな…と。 で、次。 「オン・ア・ミスティ・ナイト」 。 今度はバップ期を代表するピアニスト兼作曲家・編曲家であるところの、タッド・ダメロンのナンバーっすか。 いかにもダメロンらしい香気を感じさせる仕上がりだったりして、そつがない。 そのように評価していいのではないかと思いますが、で、次。 アルバム・タイトル曲で、ラバーンのオリジナル、 「タイム・ウェル・スペント」 。 モーダルで新主流派ライクな佳曲で、やはりこの人の作曲の才能は、確かなものであるな。 そのように再認識した次第でありますが、演奏のほうもハービーっぽくて、エエやん♪ …と、そのように評価していいのではなかろうかと。 で、次。 歌物スタンダードの 「アイ・シュッド・ケア」 。 バラードではなく、ミディアムくらいのテンポで演奏しているんっすが、ちょっぴりボサノヴァっぽい雰囲気もあったりして、エエやん♪ で、終盤、ジョージ・ムラーツの卓越したテクニックに裏打ちされたベース・ソロも堪能することが出来て、嬉しいな…っと。 んなことで、次。 「ラバー・マン」 。 これも有名な歌物ナンバーなんっすが、まるで新主流派な人が作ったオリジナルであるかのように、新しい世界へと昇華しております。 で、終盤、ジョージ・ムラーツの卓越したテクニックに…、以下省略。

 で、次。 「ア・シングル・ペタル・オブ・ア・ローズ」 。 よく知らん曲なんっすが、作曲者としてデューク・エリントンの名前がクレジットされてます。 ペタルって、何や? ペダルとはちゃうんか? ナダルでもないんか? …と思って調べてみたら、petal = 花びら。 ア・一枚の花びら・オブ・ア・薔薇。 そういう意味だったんっすな。 『女王組曲』 のなかの1曲なんだそうで、しみじみとしたバラードに仕上がっております。 ぶっちゃけ、しみじみと地味すぎるような気もするんっすが、しみじみ地味と言えば、ジミー大西の巨大シジミは、凄かったっすな。 初探偵のジミー大西が巨大シジミの匂いにえづくGIF画像 。 何で、こんなものが…? とか言ってるうちに演奏は終わってしまって、次。 「フォール」 。 ウェイン・ショーターのオリジナルなんっすが、現代っ子だけに、こういう新主流派でモーダルなナンバーもイケちゃうんっすな。 で、演奏のほうは、ハービーっぽくて、いいな♪ …と。 で、次。  「ブルー・インタールード」 。 ここからオリジナル3連発でアルバムを締めるという形になるんっすが、まずはエバンスっぽい何か。 続いて、 「ステラー」 。 お静かなバラード調。 ここに来て、さすがにちょっと飽きてきちゃった感があるんっすが、新しめのアルバムは無駄に曲数を増やす傾向にあって、ちょっとアレっすよね。 昔のLPレコードみたいに35〜45分くらいというのが集中力が持続する限界であるように思えるんっすが、んなことでラストっす。 「リズム・アンド・ブルース」 。 いいっすよね、リズム。 理詰めと違って、いいと思います。 それにくらべて、よくないっすよね、理詰め。 理詰めで説教とかされると、 「理屈じゃねぇんじゃあ!」 と、ブチ切れたくなっちゃうんっすが、で、同じく、よくないっすよね、ブルース。 ダサいんじゃあ! イナカくさいんじゃあ! 都会派アーバンな僕の趣向にマッチしないんじゃあ! そう、言いたくなっちゃうんっすが、いいリズムと、よくないブルースが一緒になったリズム・アンド・ブルース。 そういう音楽のジャンルがあって、ロックンロールの前身とされたりするんっすが、ダサいんじゃあ! イナカくさいんじゃあ! そういうアレだったりしますよね。 が、僕たちのラバーン君に限って、そんなダサい音楽に手を染める筈がなく、ジョージ・ムラーツが前面に出て来過ぎて、ウザいんじゃあ! …な気がしないでもないものの、全般的には、まあまあ、普通? そんな気がしないでもなくて、アル・フォスターのソロもフィーチャーされて、トリオとしての三位一体がとってもインタープレイで、とまあそんなこんなで、今日のところは以上っす。

【総合評価】 自作曲と、歌物スタンダードと、ジャズ・オリジナルのバランスがよく、スイングからビ・バップ、そして信州流派まで。 僕たちのラバーン君のスタイルはエバンスっぽかったり、ハービーっぽかったりで、変幻自在だし、完璧な出来でありましたな、9曲目くらいまでは。 最後、ちょっとダレちゃったんっすが、誰だってダレることはある。 ダレノガレ明美もダレるし、ダルビッシュだって、ダレるびっしょ? んなことで、誰なんだかよく分からん謎ピアニストでも、ぜんぜんイケるやん♪ そう、再認識させてくれる1枚だったりして、☆オススメ☆


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