MEAN WHAT YOU SAY (MILESTONE)

THAD JONES & PEPPER ADAMS (1966/4/26,5/4,9)

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【パーソネル】

THAD JONES (flh) PEPPER ADAMS (bs)
DUKE PEARSON (p) RON CARTER (b) MEL LEWIS (ds)
【収録曲】

(01-04) MEAN WHAT YOU SAY / H AND T BLUES / WIVES AND LOVERS / BOSSA NOVA OVA
(05-08) NO REFILL / LITTLE WALTZ / CHANT / YES, SIR, THAT'S MY BABY
【解説】 ( 2020年04月19日更新 / 連載 1,390回 )

 大変な事になってきちゃいましたな、新型コロナウイルス。 「緊急事態宣言」 の対象地域を全国に拡大っすかぁ…。 東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県に加えて、北海道、茨城県、石川県、岐阜県、愛知県、京都府が新たに 「特定警戒都道府県」 に指定されたみたいなんっすが、まさかこんな大変な事になるとは思わず、4月3日に岐阜県を経由して、京都へ遊びに行ってしまいました。 で、4日に石川県に移動して、そこでお泊まりしてしまいました。 3月の三連休に浮かれて出歩いた奴らが感染して、2週間後に発症した結果、今の惨状になったと言われておりますが、そのパターンでいくと、今週の僕は、ちょっぴりピンチ。 三重県の感染者もジワジワと増えて来ちゃってるし。 ナガシマの歯科医の女医とか、ナガシマのホテル花水木 (はなみずき) の寿司屋の調理師とか。 黄色いドロドロの鼻水が出るくらいなら、ホテル鼻水黄 (はなみずき) だねっ♪ …みたいなノリで済ませられるんっすが、それでは済まないかも知れないし、で、花見好きのサバくん、自己の欲望を抑えることが出来ず、京都まで花見に行ってしまいました。 花見と言っても、飲んで騒いで、ドンチャン騒ぎというのではなく、一人で孤独に桜を眺めて、写真を撮るだけなので、濃厚接触は避けられたと思うんっすが、とりあえず、哲学の道を歩いて、大豊神社に立ち寄って、その後、南禅寺を散策しました。 というのが 前回 の粗筋っす。 で、その後、 蹴上インクライン に行ってみました。 いいっすよね、インクライン。 インク、インコ、インカの3択なら、僕は断然、インコを選ぶんっすが、可愛いっすよね、小鳥。 一方、インカというのは何か、イモっぽいっすよね。 「インカのめざめ」 という名前のジャガイモがあるので、そんなイメージがあるんっすが、で、インクというのは何か、手が汚れそうで、今ひとつ好きになれんな…と。 が、そんなインクにラインが付いてインクラインになると、話は別。 何かこう、インクのラインやな。 そんな気がしますよね。 線っぽいというか、何と言うか。 が、調べてみたら、incline = 傾ける、傾く、傾斜する。 そういった意味であるらしく、線とはあまり関係無さそうなんっすが、とりあえず、まあ、行ってみました。


< 蹴上インクライン 〜 岡崎疎水 > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 桜の咲く頃、ここは超人気のスポットだったりするので、人が映り込まない写真を撮るのは、ほぼ不可能。 何年か前、すぐお隣の ウェスティン都ホテル京都 にお泊まりして、朝、かなり早い時間に行ってみたんっすが、それでも暇な奴らがウロウロしていましたからね。 何でもいいけど、この宿泊レポ、リンク先がすっかり “404 not found” になっちゃってますな。 〜むしろ何故あると思ったのか〜 そんな、日本人形の写真が出て来て、ちびりそうになってしまいましたが、で、このご時世であるにも関わらず、 (写真・いちばん上) のような人出でありました。 これでもぜんぜん、少ない感じなんっすが、いやあ、いいっすなぁ、ここ。 舟運ルートで使われていた傾斜鉄道の跡地。 復元されたインクラインの線路沿いには、辺りを埋め尽くすように約90本のソメイヨシノが見事なアーチを作る。 そういったアレでありまして、え? たったの90本? しょぼ! そんなふうに思われるかも知れませんが、いや、もっとあるやろ? 逆サバ読んでんじゃね? そんな気がするくらい、辺りを埋め尽くして、見事なアーチを作ってますな。 …という状況が分かる構図で撮るのが定番なんっすが、個人的には (写真・上から2番目) が、ちょっとお気に入り。 地下鉄東西線の蹴上駅から南禅寺に向かう際、 ねじりまんぽ を通ることになるんっすが、その上がインクラインなんっすよね。 ちなみにインクラインは、隠れた桜の名所なので春に訪れるともっと美しい景色が見れますよ。 いや、隠れてないし。 めっちゃメジャーだし。 ま、一昔前までは隠れていたのかも知れませんが、隠しきれない、隠し味。 『嫁のメシがまずい』 のスレタイでは、これがなかなか秀逸でありましたな。 で、その 「ねじりまんぽ」 を抜けた先の小径を上から見下ろして、そこに桜を絡めてみました。 …というのが本作の趣旨なんっすが、で、さしものインクラインも北上するにつれて人影が少なくなり、遂には絶滅する瞬間が訪れるので、人が映り込まない写真を撮りたいなら、 (写真・ちょうど真ん中) の地点がお薦め。 ずーっと歩いていくと、上をまたぐ広い道に出るので、その上から。 ザバザバと流れる琵琶湖疎水と桜と線路のコラボを楽しむことが出来ます。 ちなみにこの線路、真ん中の部分を北勢線のような幅の狭い電車が走るのではなく、めっちゃ幅の広い線路が2つ並んでいて、そこを船が行き来する構造だったりします。 この動画 を参照。 で、北勢線は この動画 を参照。 あまり参考にならないような気もするんっすが、とにかくまあ、めっちゃナローなゲージを、めっちゃ幅の狭い電車が走っている…と。

 で、この地点から更に北上すると、先ほどのインクラインの模型なんかがある 琵琶湖疎水記念館 というのがあります。 今回は時間の都合もあって素通りしたんっすが、なかなか展示が充実しているし、入場も無料なので、オススメ♪ 特に1階屋外にある “御所水道45°鉄管” は必見なんっすが、水道に関わる仕事に従事しているので、個人的に何となく親近感を覚えるというだけの話で、普通の人が見ても、ただの45°に曲がった鉄の管にしか見えないような気もするんっすけど。 んーと、 これ っすか。 おお、めっちゃ、ただの45°に曲がった鉄の管やん! 普通の人は、船溜りの噴水とかを愛でるほうが無難ではないかと思うんすが、この辺りにも桜がたくさん咲いていて、めっちゃ絶景っす。 ちなみにこの噴水、ポンプとかで水を噴出させているのではなく、疏水の高低差による水圧を利用したものなんだそうっすが、そう聞くと、なんかめっちゃ、凄ぇぇぇぇ! で、この船溜まりからは西に向かって、 岡崎疎水 というのが伸びているんっすが、ここの桜もなかなか見事だったりします。 何年か前、ここの十石舟というのに乗ったことがあります。 十石舟とか、千石イエスの100分の1じゃん。 …というので、あまり多くは期待していなかったんっすが、乗ってみたら、めっちゃよかったので、みんなにもオススメ♪ ま、今のご時世では、まったくオススメ出来ないんっすが、どっかの屋形船で、めっちゃ感染が広がってましたよね。 今年も十石舟、普通に営業していたんっすが、エエんか? チラッとみた限りでは、あまり人は乗っていなかったので、ま、エエかぁ。 そんな気がしないでもないんっすが、岡崎疎水を、ずんずんと西に向かって歩いて行ったら、 平安神宮 の近くに出たので、せっかくなので覗いてみることにして。

 平安神宮は平安遷都1100年を記念して、うんぬん。 そういった神社なので、さほど歴史は古くなかったりします。 鳴くよ鶯、平安京…だから、794年っすよね? プラス1100年だから、1894年。 実際は、1895年 (明治28年) 4月1日に平安遷都1100年を記念して京都で開催された内国勧業博覧会の目玉として平安京遷都当時の大内裏の一部復元が計画された。 そういったアレである模様なんっすが、ま、行ってみれば、明治時代の モリコロパーク みたいなもん? 京都人からすると、大して有り難くもないもの扱いであるような気がしないでもないんっすが、いや、 これ を見ると、そうでもないっぽい? あ、でも、 京都三大祭り の中で、時代祭りというのは、葵祭や祇園祭に比べると、かなり格下なイメージがありますよね。 ただの仮装行列やん…みたいな。 桑名で言うと、石取祭が祇園祭だとすれば、時代祭は金魚祭みたいなもん? いや、さすがに、そこまでショボくはないっすか。 十念寺の七福神祭くらいの価値はある? いや、更にレベルが低下た気もするんっすが、ちなみに桑名三大祭りはというと、石取祭、金魚祭に追加して、多度の “上げ馬神事” ということになりますかね? 多度って、平成の大合併で桑名市の一部になったものの、未だに “よそ者” の感覚が抜けなくて、旧・桑名市民には、さほど思い入れが無いんっすが、恐らく旧・多度町民からすると、上げ馬神事は石取祭よりも遥かに格上。 それが今年は新型コロナウイルスの影響で、中止が決まって、めっちゃテンションが下がっているに違いありませんが、なんでも、織田信長に焼き討ちされたとき以来、400年ぶりくらいの中止なんだとか。 焼き討ちと同レベルの厄災ということになるんっすが、それはそうと、平安神宮。 とりあえず、中に入ってみることにしましょう。


< 平安神宮 > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 平安神宮と言えば、まずは 大鳥居 。 高さ24m、幅18mっすかぁ。 確かに大きな鳥居っすな。 が、大鳥居くらい、多度にだって、あらぁ! ほれ 。 あ、でもこれ、高さ18mと書いてありますな。 アカンやん…。 負けてるやん…。 ちなみに、鳥居の高さランキングは ここ 参照。 平安神宮でも9位くらい。 上には上があるんっすなぁ…。 ま、鉄筋コンクリートとか、鋼板とか鋼製では、高くてもあまり価値はないような気がするんっすが、となると、やっぱ、木造で16mの厳島神社がナンバーワン? 海の上に建っているというアドバンテージもありますしね。 んなことで、大鳥居は割愛して、 (写真・いちばん上) 、応天門。 平安京大内裏の正庁朝堂院の南面正門を再現したものなんだそうっす。 平安京の門とか、羅生門しか知らんもん。 そういう人は少なくないと思うんっすが、羅生門、半蔵門、ドラえもん。 “世界3大・もん” と言えば、そうなりますか。 どうしてまた、正庁朝堂院の南面正門などというマイナーな門を再現しようとしたのか、その意図はよく分からんのっすが、ま、普通にめっちゃ立派だから、エエかぁ…と。 で、境内には他にもいくつか建造物があるんっすが、建物よりも庭派の僕としては、 神苑 のほうが気になるので、写真もそちらのほうがメインになります。 オマケのようなものかと思ったら、クソ広いんっすよね。 社殿を取り囲むように東・中・西・南の四つの庭からなっていて、わりと街中なのに、それを感じさせない鬱蒼とした造りになっていて、なかなかよく出来ているな…と。 さすが、明治の有名な造園家7代目小川治兵衛らの手になるだけの事はあるな…と。 無隣庵 も、この人が作ったんっすな。 インクラインのすぐ近くなので、一度は行ってみたいと思いつつ、今回も果たせなかったんっすが、 本当の夕暮れを見てから→ライトアップ! アルコールもありのドリンクバーもオープンするみたいで、これ、いいっすな! ま、今年は新コロの影響で中止になるみたいなんっすが、植彌加藤造園っすかぁ。 ちなみに。サバ家の庭園は水谷造園が作庭したものだったりします。 子供の頃から、庭に池を作って、そこで鯉を飼うのが夢だったんすよね。 鯉に恋するお年頃♪ が、その夢を果たす事は出来ず、逆に、今まであった庭を完全に破壊して、そこに新しいイナバ物置を据えて、古いヨド物置をぶっ壊して、跡地を駐車スペースにする工事を敢行しているところなんっすが、桜の木でもあれば、庭を維持しようという気にもなるんっすが、しょうもない邪魔なだけの木しか生えてなかったし。 で、平安神宮。 ベニシダレザクラは、見頃にはまだちょっと早い感じでありましたが、尚美館 (貴賓館) とか、泰平閣 (橋殿) とか、枝垂れ桜とのコラボが、なかなかいい感じであったな…と。 ということで、平安神宮は、おしまい。

 ここまでの経緯をおさらいすると、銀閣寺の横 → 哲学の道 → 南禅寺 → インクライン → 岡崎疎水 → 平安神宮。 けっこう歩きましたな。 距離にして6キロくらいはありますかね? 基本的に、歩いて何とかなりそうな気がするのは片道2キロくらいが限界で、すでに上限を超過しちゃってます。 さすがにちょっと疲れました。 この日のランチは、 ここ に予約を入れていたんっすが、さすがに三条まで歩くのは無理なので、大人しくバスに乗ることにして。 とりあえず祇園まで出ることにしたんっすが、少しだけ時間に余裕があったので、もう1箇所だけ立ち寄ってみることにしました。 祇園白川 。 いかにも、京都! …な写真が撮れるスポットとして人気なんっすが、このご時世であるにも関わらず、結構な人出。 着物ギャル & 和服の兄ちゃん + プロっぽいカメラマン & アシスタントっぽいお姉さん。 そんな組み合わせの4人組が、わんさか。 そういう人たちの間隙を縫って、何とかソレっぽい写真を撮れないものかと試行錯誤してみたんっすが…、


< 祇園白川 > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 おお、めっちゃ京都やん! そんな感じの作品をモノにすることが出来ました。 やっぱ京都、エエわぁ♪ …ということで、この続きはまた、次回。

 ということで、今日はサド・ジョーンズっす。 うわ、最悪…。 今日の後半はどうでもエエわぁ…。 そう、思ってしまった人も少なくないに違いありません。 めっちゃ不人気っすよね。 サドというインパクトのある名前、ジョーンズ三兄弟 (ハンク、サド、エルビン) という話題性で、知名度はかなり高かったりするんっすが、いかんせん、不人気。 活躍の場がオーケストラ中心だったりするのがアカンのっすかね? 普通にブルーノートに コンボもの も残していて、 「鳩のサド・ジョーンズ」 という異名が付けられるくらい日本人に知られているにも関わらず、不人気。 このアルバムの冒頭、名演とされる 「パリの四月」 が、一般的な日本人のジャズ・ファンの感性からすると、 「ん?」 という感じがする出来だったりするのが、不人気の要因ではないかと思うんっすが、いわゆる “クリフォード・ブラウン直系のハードバッパー” とは、ちょっと毛色が違うんっすよね。 Amazon のレビューを見たら、意外にも絶賛の嵐だったんっすが、せいぜい ★★★☆ くらいの評価である、僕の感性がずれてるとか? 普通に人気者であることが判明したんっすが、今日はそんなサドくんがバリトン・サックスのペッパー・アダムスと組んだ 『ミーン・ホワット・ユー・セイ』 というアルバムを取り上げてみたいと思います。 トランペットとペッパー・アダムスの組み合わせというと、ドナルド・バードの諸作が真っ先に頭に浮かぶんっすが、サドくんとの相性は、どうなんっすかね? 双頭コンボだからと言って、リーダー2人分をジャケットに登場させることなく、地味に楽器の先っぽだけにした英断は、大いに評価出来るんっすが、ピアノがデューク・ピアソンというのも、期待が持てそう。 ベースは何気にロン・カーターだし、でもって、ドラムスはメル・ルイスでありますか。 言わずとしれたサド=メル楽団の盟友でありますな。 何故、マゾなんとかという人と組まなかったんや…。 そう、残念がる声は多いと思うんっすが、それが無理なら、せめてパンスト・フェチとか。 どちらも、個人的にはまったく理解不能な性癖なので、それなら別に、謎の深海魚っぽいメル・ルイスで、いいじゃん。 そんな気もするんっすが、小学校の給食の白身魚のフライの中身が、どうやらコイツの親戚だったっぽいんっすよね。 メルルーサとかいう奴。 普通に美味しかったから別にいいんっすが、とまあそんなことで、では演奏を聞いてみることにしましょうかぁ。

 まずは1曲目。 アルバム・タイトル曲の 「ミー・ホワット・ユー・セイ」 。 何か、キャノンボール・アダレイに、似たような名前の奴があったような気がするんっすが、こちらはサドくんのオリジナル。 英語版 Wikipedia の翻訳結果では 「あなたが言う意味」 となっておりました。 別段、面白くは無いっすな。 特にウケを狙う必要はないので、別にいいんっすが、で、曲のほうはというと、ゆったりとしたテンポのブルージーなアレだったりして、ま、サドっぽいな…と。 名前の割に、意外と穏健派だったりするんっすよね、サドくん。 2管の絡みでテーマが演奏された後、ピアソンのピアノ・ソロになるんっすが、控え目で、知的で、センスがよくて、さすが、ぴゃーそん やな…と。 名古屋弁だと、そんな感じになりますよね。 「でら、ぴゃーそん だで、かんわー」 みたいな。 で、その後、ちょっとだけメル・ルイスの見せ場…というか、聞かせ場があるんっすが、センシティブなブラッシュ・ワークが、なかなかいい感じ。 この人のタイコって、始めて聞いた気がするんっすが、普通にイケるやん♪ …と。 で、続くサドのソロは控え目&短めで、それを引き継ぐペッパー・アダムスの豪快なソロとの対比が、とっても堆肥なんっすが、で、最後に再びメルくんのちょっとした聞かせ場があって、でもって、テーマに戻って、おしまい。 ぶっちゃけ、あまり多くは期待していなかったんっすが、普通にイケるやん♪ …と、そのように評価していいのではなかろうかと。

 で、次。 これまたサドくんのオリジナルで、 「エッチ・アンド・ティー・ブルース」  「ヘンタイとお茶のブルース」? ちょっぴり 「老人と子供のポルカ」 っぽいんっすが、いかにもサドらしい、ちょっと凝った感じの曲調。 今ひとつ、日本人にはウケなさそうなアレなんっすが、テーマに続いて、ラッパとサックスが自由に絡むようなパートがあって、何となく知性のようなものを感じさせます。 いいっすよね、知性。 知性、理性、オットセイ。 “世界3大・○○せい” の中から、どれかひとつを選ぶとすれば、僕は断然、オットセイなんっすが、おっとりしたオットセイとか、夫にするには、よさそう。 ま、僕はどう頑張っても妻にはなれないので、無意味な話なんっすが、そうこうしているうちに、ペッパー・アダムスの単独ソロになりました。 インテリっぽい見た目で、バリバリとバリサクを吹く意外性がイケるんっすが、で、続くサドくんのソロも、出だしこそ控え目な風情なんっすが、次第に熱さを増していく感じが、とってもマシマシ郎郎郎。 これで 「さぶろう」 と読むみたいなんっすが、続くピアソンのソロ終始、控え目だったりして、とまあそんなこんなで、テーマに戻って、おしまい。 ぶっちゃけ、ちょっと小難しいところもあったりして、意外と悪くないじゃん。 そんな気がしないでもなかったサド・ジョーンズ・バブルが、早くも弾けてしまった感があるんっすが、でも、大丈夫。 3曲目、 「ワイブズ・アンド・ラバーズ」 。 これで取り戻します。 どこかで聞いたことがあると思ったら、バカラック・ナンバーなんっすな。 これ 。 英語版 Wikipedia の翻訳結果は 「妻と恋人」 となっておりましたが、 「素晴らしき恋人たち」 という、立派な邦題があるみたいっす。 妻はどこへ行っちゃったんっすかね? 大分の宇佐神宮へお参り? 3月15日の時点で不要不急の外出とか、軽率にも程があるんっすが、ま、僕は他人の事をとやかく言える立場では、まったくなかったりするんっすけど。 ちなみに、あのツアーを主催した神ドクターもしくは変態ドクターの松久正クンとやらは、どうやら桑名の出身らしく、瀬古利彦クンに続いて、またしても桑名のブランド・イメージを低下させてくれそうな予感…。 で、演奏のほうはというと、割と速めのテンポで、攻めの姿勢が見られるアレンジが施されていたりして、なかなかいい感じ。 いい素材はどんなふうに料理しても、それなりに食えるものでありますなぁ。 メシマズ嫁みたいに、余計なことさえ、してくれなければ…。 【レシピ通りに】 嫁のメシがまずい 42皿目 【作ったら負けかと思っている】 これが諸悪の根源なんっすが、ここでのサドくんは概ね、レシピに則った演奏を繰り広げてくれていて、平穏な日々が約束されております。 ソロ・パートはサド・ジョー、ペパ・アダ、デュー・ピアの順で、各自の良好なプレイが披露されて、でもって、テーマに戻って、おしまい。 いやあ、よかったっす。

 で、次。 サドくん作の 「ボサノヴァ・オヴァ」 。 英語版 Wikipedia の翻訳結果は 「ボサノバオバ」 になっていて、意味がよく分からなかったりすると、片仮名に逃げる傾向があったりします。 ボサノバオバ。 間違いではないんっすが、何かめっちゃ、違和感。 違和感、伊予柑、サバ缶。 “世界3大・○○かん” の中では、サバ缶がいちばんサバ臭いんっすが、 「さばくさい」 で変換しようとしたら 「砂漠祭」 と出て来て、何かちょっと、楽しそうなお祭りやな…と。 あ、今年の桑名の金魚祭、中止決定みたいっすな。 残念でもないし、当然かと。 十念寺の七福神祭だけ開催してくれれば、それで十分なんっすが、で、曲のほうはというと、ちょっとオバサンっぽいボサノヴァやな…と。 ラブリィ&キュートな曲調で、局長のウケもよさそう。 各自の短めのソロとアンサンブル・パートが交互に出てくるような、ちょっと凝ったアレンジだったりして、パンナコッタ好きの人のウケもよさそう。 でもって、キュートなテーマに戻って、おしまい。 で、次。 これまたサドくん作の 「ノー・リフィル」 。 翻訳結果は 「リフィルなし」 となっていて、決して間違ってはいないんっすが、ゆったりとしたテンポの、ちょっぴりエキゾチックなナンバーで、この人、普通に作曲の才能がありますよね。 テーマの後、ロン・カーターの地味なベース・ソロがフィーチャーされ、続いてサドくんが出て来て、長めのソロを取り、最後のところで被さるようにペッパーがアダムスして、そこから単独行に移行して、最後はピアソン。 でもって、テーマに戻って、おしまい。 ま、普通によかったな…と。 で、次。 「リトル・ワルツ」 。 「小さな三拍子」 とかに翻訳されずに、普通に片仮名で逃げられちゃいましたが、ロン・カーター作のバラード調のワルツ。 かなり陰鬱な雰囲気だったりするんっすが、ま、たまにはこういうのも、いいかな? …と。 ペパ・アダもサド・ジョーも、バラードが お上手な人たちだし。 ここでも両者、しっとりとしたソロを聞かせてくれて、でもって、続いてはピアソン。 控え目で地味ながら、滋味に溢れたプレイを満喫することが出来、で、最後はロン・カーターが滋味に纏めて、テーマに戻って、おしまい。

 で、次。 ピアソン作の 「チャント」 。 実にちゃんとした作りの佳曲でありまして、ゆったりしたテンポのテーマ部は、メル・ルイスがいい感じの “間” を作っていて、2管のハモリ具合も絶妙であるな…と。 その直後、弾けるような感じでペッパー・アダムスのソロが飛び出してくるところが、何とも言えずにスリリングで、続くサドは再びテンポを落として、しっとりと。 途中からテンポを速めて、次第に熱さを増していって、続くピアソンで、再びクールダウン。 メリハリがあって、いいっすな。 名曲にして、名演であったな。 そのように評価していいのではなかろうかと。 んなことで、ラストっす。 「イエス・サー・ザッツ・マイ・ベイビー」 。 作曲者としてウォルター・ドナルドソンとガス・カーンの名前がクレジットされていて、 「はい、それは私の赤ちゃんです」 。 そんな翻訳結果が出ておりました。 で、これ、演奏のほうはというと、完全に、やらかしちゃった系。 デキシーランド風? ニューオリンズ調? とにかく、古めかしくてノスタルジックなアレンジが施されていて、余計なことをしてくれたなぁ…と。 アドリブ・パートは普通なので、まだ許せるんっすが、いい感じのコース料理だったのに、最後のデザートで奇をてらいすぎて、ハズした…みたいな。 ピアソンは変な音色の楽器を弾いているし、いらんことをしなくてもいいのにぃ…。 そんな、何とも言えない気持ちになってしまって、おしまい。

【総合評価】 ちょっと後味の悪い終わり方になってしまいましたが、そこに至るまでは完璧でありました。 サド・ジョーンズ、普通にお上手やん♪ ペッパー・アダムスやピアソンも必要十分に個性を発揮しているし、個人的には 「鳩」 なんかより、こっちのほうを激しく ☆オススメ☆


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