東尋坊。 有名っすよね。 福井県の観光スポットとしては、恐らく人気ナンバーワン。 と同事に、 「自殺の名所」 としても著名なんっすが、目がくらみ、足がすくむような断崖絶壁。 打ち寄せる日本海の荒波、ザッバーン。 ここから身を投げて、生きて帰って来た者は誰一人おらず…というワケではなく、 「ドリャーおじさん」 とか、普通に崖をよじ上って生還しておりましたが、ま、飛び込むのと身を投げるのでは、また話が違いますからね。 中途半端に身を投げると、海に着水する前に、崖に叩きつけられて、全身打撲でアカンようになってしまうのではないかと思うんっすが、んなことで、行ってきました、東尋坊。 前回 、京都で鴨料理を食って、福井に移動して、休暇村・越前三国にお泊まりした。 あ、宿に関しては、 ここ 参照なんっすが、晩飯の肉料理が多過ぎて、食いきれんかったやんけ! …という、贅沢な不満が語られております。 肉が憎い。 そんな感情すら抱いてしまったんっすが、で、翌日、その周辺を散策。 この ウォーキングコース のうち、ナホトカ号漂着の碑のところまで歩いて、そこからバスに乗って東尋坊まで行きました。 乗車時間は10分くらい。 近いっす。 途中、 「雄島」 というバス停があって、時間があればここにも立ち寄ってみたかったんっすが、今回はパス。 心霊スポットらしいっすよね。 ここ 参照。 仏像が安置されてる隧道とか、その時点でアカン気がするんっすが、赤い橋をバスの車窓からチラッと眺めて、でもって、東尋坊に到着〜。 「自殺の名所」 というので、うらぶれた雰囲気を想像するかも知れませんが、バス停、もしくは周囲の駐車場から崖に至るまでの通りは、お土産物屋や食堂が建ち並ぶ、普通に俗化した観光地だったりします。 とまあそんなこんなで、崖の部分に到着〜。
・・・・・ 。 ぶっちゃけ、目がくらみ、足がすくむような断崖絶壁。 打ち寄せる日本海の荒波、ザッバーン。 ここから身を投げて、生きて帰って来た者は誰一人おらず…みたいな、過度な期待を抱いていると、 「え? これだけ?」 …と、思ってしまうかも知れません。 何か、意外とコンパクト。 身投げスポットとしては、出雲崎と同レベルなんじゃね? そんな気すら、してしまうんっすが、いや、出雲崎がどんなところなのか、よく知らなかったりするんっすけど。 あなたを追って出雲崎〜、哀しみの日本海〜、愛を見失い、岸壁の上〜♪ 岸壁の上なのは間違いありません。 で、その前段階として、ねぇ、愛してても〜、ああ、届かぬなら〜、ねぇ、いっそ、この私、身を投げましょうか♪ …とあるので、身投げスポットであることも間違いありません。 で、ググってみました。 ほれ 。 え? 何か、ちょっとイメージと違いますな。 ぜんぜん、断崖絶壁っぽくないやん…。 ちなみに、ジェロの 「海雪」 の舞台として、どうしてここが選ばれたのかというと、作詞者である秋元康の事務所の関係者の父親の出身地だったからなんだそうっすが、それ、ただの赤の他人っすよね? 秋元康クンは行ったこともないのに、イメージだけであの詞を作ったそうなんっすが、ある意味、天才っすな。 で、一方、ジェロくんのほうは、曲の公開当時は冬の日本海すら見たことが無かったため、カリフォルニア州の海をイメージしつつ歌っていた…と。 エエぇぇ…。 とまあ、そんな出雲崎に比べれば、東尋坊のほうは、遥かに立派な身投げスポットであるな。 そのように再評価した次第でありますが、 日本の断崖絶壁スポット21選! これを見ると、岩手県の北山崎が高さ200メートル、隠岐島の摩天崖とやらが257メートル、僕の行ったことのあるところだと、南紀白浜の三段壁が約50メートル。 それに対して東尋坊は、たかだか25メートルくらいらしいので、知名度のわりには、今ひとつなスペックやな。 そんな気がしてしまうんっすが、ま、そうは言っても、 (写真・上から2番目) みたいなところまで行く気は、まったく無かったりするっすけどね。 僕、極度の高所恐怖症だしぃ。 左の兄ちゃん以上に腰が引けてしまうに違いなくて、そんな姿を誰かに勝手に無断で写真に撮られたりしても、癪だしぃ。
で、ここ、岸壁具合のスペックは、それほどではないかも知れませんが、岩石的には非常に貴重なスポットであるらしく、輝石安山岩の柱状節理が見られるのは、東尋坊を含めて、世界で3箇所だけ! …らしいっすぜ。 他の2つはどこなのかというと、ノルウェーの西海岸と、北朝鮮の金剛山。 北朝鮮にもあると聞くと、何だかそんなに有り難くもないように思えてしまうんっすが、で、柱状節理そのものは、兵庫県の城崎温泉の近くの玄武洞にもあったような? これ 。 ああ、これ、ただの玄武岩じゃん。 玄武洞だから、ただの玄武岩に決まってるじゃん…。 そう、呆れられてしまうかも知れませんが、玄武岩ではアカンのか? 安山岩なら、そんなにエラいんか? その辺りの事情は、まったくよく分からなかったりするんっすが、 柱状節理 。 玄武岩質の岩石によく見られ、うんぬん。 あ、やっぱり、玄武岩では、珍しくもなんともないっぽいっすな。 で、この一覧を見ると、鳥取県の三徳山でも安山岩の柱状節理が見られるみたいなんっすが、 投入堂 があるところっすよね。 ああ、でもこれ、ただの安山岩じゃん。 やっぱり、輝石安山岩じゃないと! そういう縛りがあるのかも知れませんが、で、この東尋坊、崖の上から覗き込めるだけでなく、階段を降りて、下のほうまで降りていけるポイントがあったりするんっすが、こっちのほうはそんなに恐くはなくて、高所恐怖症の僕でも大丈夫でした。 降りるだけなら、高所からだんだん低所になるだけなので、安心感がありますよね。 で、下のほうに降りていってみると、波がザバザバしてたり、岩が岩岩していたりして、なかなか、いいな♪ …と。
で、崖の上のところには (写真・下から2枚目) の建物が。 へぇ、こんなところにスタバが。 …と思ってよくみたら、スタバじゃなくて、 “IWABA CAFE” やんけ! 鳥取の 「すなば珈琲」 は有名なんっすが、二匹目のドジョウ狙いで、エエやん♪ 僕は本名が “INABA” なので、 “IWABA” には何となく親近感が湧く。 そんな側面もあったりするんっすが、 「イナバ」 だと何だかちょっと物置っぽいので、 「イワバ」 にして正解。 で、 (写真・いちばん下) は、 東尋坊タワー っす。 時間の都合もあって、いや、時間に余裕があっても、端からまったく展望台に上る気はなかったんっすが、 非常に残念な気持ちになる微妙なスポット 。 こんなブログを読まされると、逆にちょっと覗いてみたくなっちゃうんっすが、とりあえずバス停の近くから桜と絡めて、その勇姿を撮影するに留めておきました。 とまあそんなこんなで、東尋坊。 断崖の絶壁具合に過度な期待さえ抱かなければ、普通にいいところであったな…と。 そのように評価していいのではなかろうかと。
で、次。 この日は11時30分から、休暇村・越前三国の日帰り昼食プランを予約したんっすが、時間に余裕があったので、 越前松島 に寄ってみることにしました。 右上のほうに、ヒバクロ (←濁点) 、もしくはヒパクロ (←半濁点) などという謎のキャラがおりますが、何じゃコイツ? んーと、 ヒパクロ 。 半濁点なんっすな。 筆に似ている頭のかたちが特徴的な草食恐竜。 あ、草食恐竜なんっすな。 休暇村の夕食で 「若狭牛会席」 を頼んだら、何も食べるものがなさそうなんっすが、いや、多分、頼まないと思うので、他人…というか、他恐竜の心配はしなくていいかと思うんっすが、で、越前松島と言えば、水族館。 海の幸タッチコーナー とか、あるんっすな。 越前がに にさわれます。 ウナギなどにさわれます。 イセエビ にさわれます。 おさわり、し放題♪ その名もズバリ 「ふれあい館」 。 そんなのもあります。 サメ・エイ・磯の生物・ミズダコに自由にさわれます。 ヒトデやナマコ、ウニなどの水槽です。生き物はやさしくさわってあげてね。 サメやエイもさわれます。 大きなミズダコにさわれちゃう! またしても、おさわり、し放題♪ おさわりパラダイスかよ! が、僕に与えられた時間は約30分。 延長する余裕はなくて、ナマコには至らず、カニとエビだけで終わってしまうかも知れなくて、そんな、自分の殻に閉じこもってるようなヤツらでは面白く無さそうだし、今回はパスかな…と。 んなことで、無料で楽しめる遊歩道のエリアだけを覗いてみることにしました。 東尋坊から芦原温泉駅行きのバスに乗って、水族館前で降りて、水族館の前を通り過ぎると、旅館だか民宿だかの看板が出て来て、そこを左に曲がって海のほうに向かって歩いていくと、
おおっ! めっちゃ、越前の松島やん♪ …と言うほど、たくさんの島があるワケではないんっすが、その辺の小さな島やら、岩岩の岩やらの柱状節理っぷりが、半端ねぇ! 東尋坊より、もっと身近に柱っぽさを体感することが出来て、まさに “柱状パラダイス” と呼ぶに相応しいんっすが、縄文人が住み着いていたらしい海食洞遺跡なんかもあったりするし、いや、これはなかなかの “穴場” でありますな。 水族館を抜きにしても、十分に立ち寄るだけの価値はあり、むしろ、東尋坊だけ見て、こっちを見ないのは “もぐり” なんじゃね? そんな気すらしてしまうんっすが、んなことで、適度に時間も潰れたので、昼飯を食べに休暇村・越前三国に向かうことにして。 水族館から余裕で歩ける距離なんっすが、だらだらと上り坂が続いて、ちょっとアレだったりして、でもまあ、大したことはなく、到着〜。 【日帰り昼食】 うららの極味膳 「三国うまいもん膳」 というプランを予約したんっすが、うららの極味膳っすかぁ。 うららの、きょくあじ? もしかしたら “極味” と書いて “きわみ” と読ませる算段だったりするのかも知れませんが、お値段は 2,000円。 わりとお値打ちっすよね、うららの極味膳。 うららと言えば、貧困女子高生うららちゃんなんっすが、んーと、 これ 。 1,000円以上するランチの写真はここでは紹介しきれないほどアップしていた。 そんなことを書かれちゃっておりますが、あ、うらら目線でも 2,000円のランチというのは、ちょっと贅沢の極みでしたかね? あ、でも普段は、家で弁当を作って持ってってますからね。 おかずはマルシンハンバーグが多かったりするんっすが、んなことで、ハレの日のちょっとした贅沢 = 特急はすべてグリーン車、1日目のランチ 3,080円、2日目のランチ 2,000円。 それくらいは許して頂けるのではなかろうかと。 世間が許さなくても、僕が許します。 そんなことで、着席〜。 晩飯と朝飯も同じレストランで食ったんっすが、その際はあまり眺めのよくない席をあてがわれました。 が、昼は客があまりいないのもあって、庭の桜がよく見える窓際の席を用意してくれて、で、この日のメニューは、こんな感じ。
んなことで、バスに乗って、JRの芦原温泉駅に戻って、そこから特急に乗って金沢に向かうことにしたんっすが、乗り継ぎの連絡が悪くて、1時間弱の待ち時間が発生してしまったので、ちょっくら駅の周辺でも散策してみますかね? 休暇村・越前三国の桜について調べていて、 こんなブログ を発見したんっすが、「レンゴーの桜並木」 っすかぁ。 駅から歩いて10分くらいみたいだし、時間潰しにちょっと、覗いてみますかね?
(写真・いちばん上) の 「バス待ち異人」 だけは1日目、宿に向かうバスを待つ間に撮ったものなんっすが、 「レンゴーの桜並木」 とやらは、このバスターミナルがあるほうとは反対側、北陸新幹線用と思われる新しいホームの工事をしているほうに出ることになります。 大きな工場が建ち並んでいて、まったく温泉らしさが感じられなかったりするんっすが、レンゴーというのも、その工場のひとつ。 駅から出て少し歩くと三叉路があって、「レンゴー (→)」 みたいな看板があったので、そっちのほうへ歩いていったんすが、桜が咲いているのは反対側だったようで、駅から出て少し歩くと三叉路があって、そこを左。 坂を上った先に交差点があるので、そこを右に。 で、しばらく歩くと、何ならソレっぽいものが見えてきました。 あまり多くは期待していなかったんっすが、グラウンドをぐるりと取り囲むように桜が咲き乱れていて、凄ぇぇぇ! で、その手前の坂道のところは両側に桜があってトンネルみたいになっていて、凄ぇぇぇぇぇ!! エエやん♪ どうやら、 これ のお陰で、穴場的な桜から、定番スポットへと変貌しつつある模様なんっすが、この日も、まあまあな数の人がウロウロしてましたからね。 中国人っぽい人達までいたし。 「メガネブ!」 で爆死した鯖江と違って、こっちのほうは “聖地化” に成功したようで、何よりなんっすが、一方、桑名の映画 「クハナ!」 は、今ひとつ弾けなかったし、 「カタカナ!」 のパターンは、アカンのとちゃうか? そんな気がしないでもなくて、とまあそんなこんなで、この続きはまた、次回。
ということで、今日はウィルバー・ハーデンっす。 アホ? …と思われた人もいるかも知れませんが、アホちゃいまんねん、ハーデンねん。 ハーデン、日本では不人気っすよね。 知名度は、まあまあ、あるんだかどうなんだか、よく分かりませんが、何か、初期のコルトレーンのアルバムに入っていたような気がしないでもない、謎のトランペッター。 そのように認識している人がいたとすれば、それで上出来なんっすが、んーと、 これ とか。 ウィルバー・ハーディンが、アート・ファーマーを想わせるようなプレイをしていて素晴らしく、一つの聴きものになっています。 おお、めっちゃ日の目を見てるやん♪ 他人様のブログを持ち出さなくても、ウチでも過去に2回ほど取り上げられているんっすが、まずは これ 。 コルトレーン絡みのサヴォイ盤なんっすが、で、もうひとつが これ 。 個人的にはこっちの印象が強くて、ウィルバー・ハーデン = 「王様と私」 なんっすが、何か今ひとつ、パッとしませんよね。 まず、ジャケットのセンスが命取りなくらいに、パッとしません。 「王様と私」 という邦題もパッとしません。 これがもし、 「坊さんとタワシ」 だったら、葬式を取り持ってくれそう & 食器を洗ってくれそうで、何となく生活の役に立ちそうなんっすが、坊さんじゃなくて、王様。 邪智暴虐 (じゃちぼうぎゃく) を尽くして、メロスを激怒させそう。 そんな未来しか見えて来ません。 その一方、タワシ。 タワシが何とかしてくれるワケでなく、結局のところ、食器は自分で洗わなければならないんっすが、で、えーと、今日はそんなウィルバー・ハーデンの 『タンガニーカ・ストラット』 というアルバムを取り上げてみたいと思います。 サヴォイにはコルトレーンとハーデンの絡みで3枚分のアルバムがあって、そのうちのひとつが前出のアレで、残る2枚のうちのひとつが、これ。 名義上のリーダーはハーデンということになっているんっすが、実態としては、特定のリーダーがいないジャム・セッションのようなもので、こういうのって、日本ではあまり人気がなくて、結果、ハーデンが顧みられることもなかったりするんっすが、調べてみたらこの人、心を病んじゃってたみたいっすな。 で、35歳でお亡くなりになってしまったという。 こういう不幸な経歴の、知る人ぞ知る “まぼろし系” のキャラって、日本のコアなマニアのウケがよさそうなんっすが、僕もこれから、「トランペッターなら、わりとウィルバー・ハーデンなんかが好きだったり。」 そんなふうに粋がってみようかと。 とまあそんなことで、では、演奏を聞いてみることにしましょうかぁ。
まずは、アルバム・タイトル曲の 「タイガニーカ・ストラット」 。 いいっすよね、タンガニーカ。 何か、タンザニアとナマハゲのハイブリッドみたいで。 タンザニア + 悪い子(ゴ)は居ねがぁ = タンガニーカ。 何となく、それで計算は合ってるような? 悪い子に酢を飲ませて、悪い子(ゴ)は、ビネガー。 それでもいいかと思うんっすが、少なくとも、悪い子の体が柔らかくなりそうっすよね。 で、これ、演奏者としてもセッションに参加しているカーティス・フラーのオリジナルのようで、いかにも、タイガニーカがストラットしているっぽい、マイナー調で、ちょっぴりファンキーな仕上がりだったりします。 ソニー・クラークの 『クール・ストラッティン』 のお陰で、日本のジャズ・ファンなら、ストラット = 気取って歩く。 そういう意味であると分かるワケなんっすが、で、タンガニーカ = タンザニア人で、合ってる? …と思って調べてみたら、タンガニーカ (アフリカ中東部のインド洋に臨むもと共和国)、1964 年 Zanzibar と合併して Tanzania となる。 そんな歴史が発覚したんっすが、タンガニーカ + ザンジバル = タンザニアなんっすな。 逆に言うと、タンガニーカ = タンザニア − ザンジバルなので、ナマハゲを足した僕の計算は根本から間違っていたということになるんっすが、というか、このアルバムが録音された1958年当時、まだタンガニーカという国が普通に存在していたワケでありますな。 で、演奏のほうはというと、3管のハモリでテーマが合奏された後、ハーデンのソロがフィーチャーされます。 アート・ファーマーっぽいと言われれば、確かにちょっとそんな感じはしますな。 ここで吹いてるのはフリューゲルホーンっすかね? 中音域が、ちゅおーん。 そんな感じなので、あるいはそうなのかも知れませんが、で、続いて、コルトレーンのソロが飛び出すように登場。 1958年の5月か6月というと、『ソウルトレイン』 が出た、そのちょっと後。 いわゆる “プレスティッジ時代のコルトレーン” が完成を迎えた時期になりますが、いかにもソレらしい完成された姿を見ることが出来るな…と。 でもって、それをカーティス・フラーのソロが引き継ぐ…と。 3管編成ということだと、ブルーノートの 『ブルートレイン』 が頭に浮かぶかと思いますが、アレは1957年9月。 ちなみに、そこでトランペットを吹いているのはリー・モーガンだったりして、さすがにそれと比べられると、ハーデンはちょっぴり分が悪いかも知れませんが、それ以外の面子に関しては、ほぼ同等の仕上がり具合かと。 ちなみに、あっちのピアノはケニー・ドリューで、こっちはトミー・フラナガン。 同等もしくは、それ以上。 ここでのトミ・フラのソロは素晴らしい出来だったりして、で、その後、アート・テイラーのソロがちょっとだけ出て来て、でもって、テーマに戻って、おしまい。 オーソドックスで王道なハードバップだったりして、いや、王様の道というのも悪くないっすな。
で、次。 ハーデンのオリジナルで 「B.J.」 。 バップっぽい曲調で、哀愁味に欠けるので、日本人のウケはよろしくないものと思われますが、3管の絡みでテーマが演奏されて、でもって、ソロ先発はハーデン。 やっぱ、この人、普通にリーダーとして扱われているっぽいんっすが、当時のアメリカでは、イケるとみられていたんでしょうな。 今の日本人の耳で聞いても、普通にイケるやん! そんな気がするんっすが、ここではフリューゲルホーンではなく、トランペットを吹いてるような気がしないでもなく、とか言ってるうちに、コルトレーンが登場。 何と言うか、余韻をすべて吹き飛ばすインパクトがありますな。 この頃は、ほぼ勢いだけで勝負している感じなんすが、それで普通に勝てちゃってます。 続くフラーは、同じ土俵では勝負にならん。 そう踏んで、違う土俵で、ウヒョー♪ …とか言ってる感じなんっすが、とか言ってるうちに、ピアノの人のソロが登場。 トミ・フラくんは最初の1曲だけで、今後はすべて、ハワード・ウィリアムスという人になります。 色々と比べられることもあるでしょうが、ドンマイ! 自分の土俵で辞表…を提出したりせずに、最後まで任務を全うして頂きたいところなんっすが、松任市民なら、きっと全う出来るさ! 金沢の近くにありますよね、松任市。 このピアニストとは、何の関係もないんっすけど。 で、最後はベースとドラムスの絡みで大いに盛り上がって、でもって、テーマに戻って、おしまい。 演奏のほうはビ・バップというより、普通にハード・バップでありましたな。
で、次。 これまたハーデンくんのオリジナルで、 「アネダック」 。 これまた、日本人には今ひとつウケがよくなさそうな曲調だったりして、そこのところが弱点というか、じゃこ天というか。 美味しそうなんっすけどね、松山とかの、じゃこ天。 あまり魚臭かったりするとアカンのっすが、どうなんっすかね? 個人的には、じゃこ天よりも、じゃこカツのほうが、アリかな? そんな気もしているんっすが、松山は去年の秋に行こうとして、諸般の事情でアカンくなってしまったので、そのうちに何とかするとして、で、演奏のほうはというと、テーマの合奏に続いて、フラーのソロが登場。 ここでちょっとパターンを変えて来たんっすが、賢明な措置だと思います。 で、フラーくん、期待に応えて、味のある演奏を聞かせてくれているんっすが、その余韻をかき消すように、コルトレーンのソロが登場。 ま、唯我独尊っすな。 で、その後、ベースの人のソロが出て来て、でもって、最後にハーデンが登場。 いいと思います。 で、続いてピアノの人が登場。 悪くないと思います。 で、最後、短くタイコのソロがフィーチャーされて、でもって、テーマに戻って、おしまい。 で、ラストっす。 全部で4曲しかないので、勝負が早くて楽なんすが、最後は歌物バラードで、しっとりと。 「ワンス・イン・ア・ホワイル」 。 ハーデンがワン・ホーンでしみじみとテーマを歌い上げるんっすが、心を病んでるとは思えないような穏やかな音色で、心に染みます。 テーマの中間部分はコルトレーンに引き継がれるんっすが、こちらも、流石としか。 その後、ハーデン、フラー、再びハーデンと、演奏者を変えて、テーマだかソロだかが演奏されて、その後、トレーンが出て来て珠玉のソロを聞かせてくれたりして、いやあ、至極っす。 凄く、至極。 そのように評価していいのではないかと思いますが、で、その後、ピアノの人が登場。 普通にエエやん! イケるやん! ハワード・ウィリアムスでしたっけ? 名前を覚えましたぜ! ま、あと5分もしたら忘れちゃいそうなんっすが、阪和道を爆走するウイリアムズ姉妹。 そういう絵面を浮かべたら、大丈夫かも知れなくて、で、最後にテーマっぽいのを吹いてるのは、フラーのトロンボーン…ではなく、ハーデンのフリューゲルホーンっすかね? バラードを吹かせたら最強の楽器ではないかと思うんっすが、とまあ、そんなこんなで、今日のところは、以上っす。
【総合評価】 いやあ、僕、トランペッターなら、わりとウィルバー・ハーデンなんかが好きだったり。 そう、公言するに値する出来でありました。 途中、やや日本人のウケがよろしくない曲調のものがあったり、コルトレーンに余韻をかき消されたりもしたんっすが、最後、しっとりとバラードで纏めてくれたので、全体の心証もよくなりました。 ハーデンながら、派手さのない地味キャラでありますが、さあ、今日から君も、☆タンガニーカ☆