HUB−TONES (BLUE NOTE)

FREDDIE HUBBARD (1962/10/10)

HUB-TONES ←click!!


【パーソネル】

FREDDIE HUBBARD (tp) JAMES SPAULDING (as,fl)
HERBIE HANCOCK (p) REGGIE WORKMAN (b) CLIFFORD JARVIS (ds)
【収録曲】

(01-03) YOU'RE MY EVERYTHING / PROPHET JENNINGS / HUB-TONES
(04-05) LAMENT FOR BOOKER / FOR SPEE'S SAKE
【解説】 ( 2020年06月21日更新 / 連載 1,399回 )

 前回 、ラズウェル細木の 『ときめきJAZZタイム』 について書こうとして、話を林家こぶ平に振ったところで脱線して、そのまま本題に戻ることなく終わってしまったんっすが、狙い通りでありますな。 今回も出来る限り話を膨らませて、引っ張れるだけ引っ張るつもりでありますが、膨らませると言えば、先日、マンホールポンプ設備の工事に関する打合せがありました。 既存のポンプを撤去して、圧送式から自然流下式に変えるという話なんっすが、圧送と言われても、よく分からないので、「あっ、そう。」 と、適当に相づちを打って、聞き流していたんっすが、 圧送管路の特徴 。 大半の人は、まったく何の興味もないと思うので、「あっ、そう。」 と、適当に相づちを打って、読み流して頂ければいいんっすが、下水道圧送管路研究会、通称 「圧送研」 。 はまぐり犬 より、ちょっとだけマシな程度の “けん” なんっすが、世の中にはマニアックなものを研究している物好きな人がいるものなんっすなぁ。 何でもいいけど、好物は桑名の名産 「桑名はまぐり」 で食べ過ぎがこの姿にしたとかどうとか本人は言っている。 …って、何か、めっちゃ適当な解説なんっすが、それはそうと、圧送研の人、自然流下式よりも、圧送管式のほうが優れているみたいなことを言ってるやん! にも関わらず、圧送式から自然流下式に変えるとか、時代の流れに逆行する愚策のように思えてしまうんっすが、でもまあ、圧送大好き、圧送研の人が言ってることなので、圧送に過度に肩入れするあまり、周囲が見えなくなっていて、時代に取り残されているのは、実は圧送研の人のほうだった。 そんなストーリーも完全には否定出来ないし、素人目に見れば、自然流下式のほうがポンプがいらない分、便所に流されたパンツが、羽根車に絡まるっ! ポンプ故障の警報が出るっ! 呼び出されるっ! そんなリスクが無くなって、いいんじゃね? そんな気がしないでもなくて、そもそもウチは、しがない施工業者だったりするので、お上から 「やれ!」 と言われたら、「はい…。」 と、素直に従うしかなかったりするワケだし。

 で、ある日、お上から呼び出されて、打合せの末席に名を連ねさせて頂いた次第でありますが、参加者は、役所の下水道課の偉い人、バキュームカー屋さんのオッサン、土建屋の兄ちゃん (その1)(その2) & さばクン。 そういった面子でありました。 対象となるマンホールが3箇所あって、うち2箇所の機器撤去作業を塩サバ物産 (仮名) が請け負うことになったんっすが、土建屋さんのほうは、違う業者が1箇所ずつ施工することになったようで、結果、2名の参加となった模様っす。 作業の流れとしては

 (1)バキュームカー屋さんのオッサンが、マンホールの中の汚水をバキュームカーで吸い出す。
      ↓
 (2)さば監督指導のもと、塩サバ物産(仮名)の下請のオッサンが、中のポンプとか配管とかを撤去する。
      ↓
 (3)土建屋さんが採石で半分くらい埋める。その後、インバートとかいうのを作るらしい。

そんな感じになるらしいっす。 なるほど、とりあえず僕は当日、現場に顔を出して、工事黒板に 「着工前」 とか 「既設ポンプ撤去状況」 とか 「既設配管撤去完了」 とか、適当なことを書いて、その様子をカメラで撮影すればいいんっすな。 あとは下請さんと、余所の業者さんが、何とかしてくれる…と。 何かあった時に責任を追及されたりするのが、ちょっぴり辛い現場監督でありますが、何もなければ、わりと気楽な立場だったりするんっすよね。 それはそうと、インバートって、何や? …と思って、後から調べてみたら、 これ 。 おお、これかぁ! 通常、マンホールポンプというのは、ポンプ制御盤にいちばん近いマンホールに設置されているんっすが、たまに、マンホールポンプの点検をしようとして、ポンプ制御盤にいちばん近いマンホールを開けたところ、中にポンプも配管も何もなくて、こんな感じの溝があるだけだったりして、なんじゃこりゃ? これを引いてしまった時のハズレ感は半端なかったりするんっすが、これはこれで重要な役割のあるものだったんっすな。 匠技巧とかいう、いかにも職人技っぽい人たちが、腕と知識と経験を総動員して作り上げた “芸術品” ともいえる溝を、ハズレ扱いしたりして、申し訳ない限りでありますが、インバートが無いと悪臭や硫化水素などが発生しやすく大変危険です。 そうっすよね。 汚水が流下したら、硫化水素が発生しちゃいますよね。 ポンプで圧送しても、圧化水素とかは発生しそうにないので、やっぱ、圧送方式のほうが、いいんじゃね? そんな気がしないでもないんっすが、汚水が流下しても、硫化水素を発生させないためのインバートなんじゃあ! …と言われれば、確かにその通りだし、すいません。 部外者は口を出しません。 どうか、気の済むまで、思う存分、溝を掘って頂きたいと思いますが、で、これ、モルタルだか、セメントだか、コンクリートだかを水で練って、打設して、成型したりして作るものだと思われ、作業中、マンホールにどんどん汚水が流入してきたりすると、汚ぇぇ、臭ぇぇ、やってられねぇぇぇ! 匠技巧の職人さんは、職人気質 (かたぎ) で気むずかしいので、へそを曲げて、職務を放棄しちゃうに違いありません。 そこを何とか、なだめすかして、時には、おだてたりもして、気持ちよく仕事をして頂くというのも、現場監督としての重要な任務だったりするんっすが、ま、今回、インバート工事は土建屋さんの管轄っすからね。 部外者の僕が口を出すワケにもいかず、どうか、気の済むまで、思う存分、溝を掘って頂くしかないんっすが、あ、それで思いだしました。 打合せの席において、機器の撤去には、どれくらいの時間を要するのか? そんな質問が投げかけられたんっすが、僕は今まで、この手の工事に従事したことがないので、「ま、多分、午前中には終わると思いますけどぉ…。」 みたいな感じで、特に根拠もなく、フィーリングで答えておいたんっすが、この模範的な回答に対して、土建屋の兄ちゃんから、 「午後からの作業ってか? 無理やろ…」 みたいな、批判的な反応が。 「10時半とか、せめて11時からとか…。」 そんなこと言われても、僕が直接、手を下すワケじゃないしぃ。 下請さんが何とかしてくれるのを、ただ見守るだけの立場だしぃ。 「あ…、今度の金曜日、下請さんと現場調査をすることになっているので、その時にもう一度、確認してみます!」 と言って、何とかその場は逃げ切ることに成功したんっすが、こういう、他業者との調整というのも、けっこう神経をすり減らすんっすよねぇ。 現場監督も、なかなか辛いっす…。

 で、先日、下請さんとの現場調査が行われました。 打合せの場において、機器の撤去にどれくらい時間が掛かるのか、問い詰められた旨を説明して、「どれくらい掛かりますかねぇ?」 と確認したところ、「ま、何にも無ければ、2時間。 ま、何やかんやで、午前中は掛かるちゃう?」 あ、やっぱ、それくらいっすよね! 僕のフィーリング回答、けっこういい線、いってますよね! で、役所に戻って、下水道課の偉い人に、正式な作業時間を報告させて頂きました。 「ま、何もなければ2時間、でも、何かあったりすると、やっぱり午前中は掛かるって言われました!」 偉い人、ニタっと笑って、 「じゃ、作業時間は2時間やな!」 「え…?」 「2時間やな!」 「 ・ ・ ・。 」 押し切られました。 ま、何とかなるっすよね? 何ともならなかったとしても、なるようにしか、ならないっすよね? もし、2時間で終わらなかったら職人気質の職人さんの機嫌がだんだん悪くなって、嫌みのひとつや、ふたつや、みっつや、よっつは、ネチネチ言われちゃうかも知れませんが、僕のせいじゃないし! 僕はただ、横で見ながら、写真を撮ってただけだし! で、話を打合せの場に戻しますが、下水道課の偉い人が、土建屋の兄ちゃんに聞いたんっすよね。 「バルーン、ある?」 聞かれて、兄ちゃん、「え?」 どうやら、マンホールに汚水が流入するのを防ぐ為に、空気で膨らませて配管に栓をする 「バルーン」 なる秘密兵器があるらしいんっすが、兄ちゃん、まったくピンとこないみたいで、 「どんなんっすか?」 実を言うと、僕もまったくピンときてなかったんっすが、それに対する下水道課の偉い人の回答が、「モスラの卵!」

 兄ちゃん 「えっ?」
 サバくん (えっ?) ← 心の中で。

その場で僕は、いかにも分かってる風に 「うん、うん。」 と頷いてみせたんっすが、その実、まったくピンと来ていなかったので、後から調べてみました。 んーと、 これ っすかぁ。 おお、何となく分かったような…? で、バルーンとやらも調べてみました。 んーと、 これ 。 何か、ぜんぜん似てないような? モスラの卵タイプもあるんっすかね? これ だと、かなり似てる? とりあえず当日は、土建屋さんがバルーンを持って来たら、「これが噂の “モスラの卵” っすかぁ!」 と声を掛けて、コミュニケーションの向上を図っておこうかと。 ちょっとでも仲良くなっておけば、撤去が遅れちゃった場合のイライラも軽減されるのではないかと思うんっすが、で、モスラと言えば、モスバーガー。 moth (蛾) にしろ、moss (苔) にしろ、あまり印象はよろしくないと思うんっすが、どうしてこんな名前を付けたんっすかね? で、桑名人としては、やっぱ、モスよりもドムドムやろ? そんな気がするんっすが、桑栄メイトのドムドムバーガー、遂に店を畳んじゃうんっすな。 伊勢新聞 の記事にありました。 最初に見たときは 「東海地方で唯一の」 と書いてあった気がするんっすが、浜松にもあるやん! 静岡県は東海地方ちゃうんけ? …というので、 「東海3県」 に訂正されたっぽい? 愛知・岐阜・三重で東海3県。 プラス静岡で東海地方なんっすが、浜松はともかく、静岡市より東のほうは、仲間という感じがしないし、ドムドムのオフィシャルサイトだと桑名店は近畿地方に分類されているみたいだし、訂正後も何かと物議を醸しそうではありますが、で、記事としては こっちのほう がお薦め。 この東京から桑名にやってきた姉ちゃん、桑栄メイトのあまりのボロさに泣き崩れたとか、桑名人のソウルフード、餃子の新味覚のキャラを 「虚無的」 と馬鹿にしたりして、何かちょっと、いけ好かなかったんっすが、今ではすっかり桑名に馴染んだようで、何より。 で、ドムドム、7月20日で閉店。その後月末までは在庫調整で出せる範囲は営業します。 …だそうで。 このところ、めっちゃ行列が出来ていて、すぐパンが無くなってしまうみたいなので、7月20日できっぱり終わっちゃうかも知れませんな。 余命1ヶ月っすかぁ…。 物心ついた頃から、ずっとメイトの中にあって、ハンバーガーと言えば、ドムドムだったんっすが、というか、子供の頃、桑名にはマクドナルドがなかったんっすよね。 そのドムドムも、かれこれ30年くらいは店に足を踏み入れてない気がするんっすが、この黄色いゴミ箱には、何か見覚えがあるような? もしかして、創業当時から使われているとか? この姉ちゃん (当時) と同じく、メイトとか、ボロくさいし、見栄えが悪いし、糞ダサいし、さっさと取り壊してしまえばエエのに。 …とか思っていたんっすが、このドムドムの記事を読んでいたら、何故だか目から涙が…。 グッバイ・メイト、フォーエバー、メイト。 そして、ありがとう、ドムドムのおっちゃん。

 で、ラズウェルの漫画について触れるスペースは、ほとんど無くなってしまいましたが、中身のほうは、自分で買って、読んで、確かめて貰うとして。 かいつまんで、各話の見出しだけを紹介すると、第4話 「フェスティバルで見かけるミョーなやつ」 。 この漫画が執筆された1980年代は各地でジャズ・フェスが大盛況だったみたいっすな。 今でもそれなりに開催されているみたいっすが、今年は新型コロナウィルスの影響で壊滅的であるものと思われ、これを機会にヤメちゃうところも出て来ちゃうかも? 個人的には、横浜のハズレのほうでやってる 「旭ジャズまつり」 と、横浜の街中で大々的にやってる 「横濱ジャズ・プロムナード」 くらいしか行ったことがないんっすが、あ、一度だけ、 「八ヶ岳ジャズフェスティバル」 というのに行ったことがありますな。 んーと、 これ 。 お、今年も、やるっぽい? 日本のジャズにはまったく詳しくない僕でも知ってるようなミュージシャンが出るので、けっこうお薦めなんっすが、いかにも夏の高原っぽいリゾートな雰囲気も悪くないし。 で、夏の高原っぽいリゾートな雰囲気と言えば、斑尾。 いや、冬のスキー・シーズンにしか行ったことはないんっすが、夏は高原のリゾートっぽい雰囲気なんだろうな。 …という気配が濃厚に感じられた斑尾。 確か、モントルーだか、モンタレーだかの名前を冠したジャズ・フェスをやってましたよね。 んーと、 これ 。 あ、モントルーでも、モンタレーでもなくて、ニューポートでしたか。 モントルー、モンタレー、ニューポートの3つが “世界3大ジャズ・フェスティバル” なんだそうっすが、モントルーとモンタレー、モンとモンで紛らわしすぎて、悶々としてしまいますよね。 で、一方、名前では独自路線を突っ走るニューポート・ジャズ・フェスティバルなんっすが、 『真夏の夜のジャズ』 が、あまりにも有名。 これを見て、真夏の夜のジャズ・フェスに憧れ過ぎて、いつか、ニューポートの名を冠した斑尾のジャズ・フェスに行ってみたい! …と、熱望していたんっすが、なお1995〜1997年は開催されておらず、2004年以降もスポンサーが集まらないことから開催されていない。  え、マジっすか? 最近は 斑尾ジャズ という名前で復活しているみたいっすが、ニューポート・ジャズ・フェスティバルという名前が付いてなきゃ、ヤダぁ。 ヤダ、ヤダぁ。 そう、駄々をこねずにはいられなくて、ついでに、どうでもいい無駄知識を披露しておくと、斑尾高原のある斑尾山は、うさぎおいし、かの山〜♪ あの 「かの山」 のモデルになった山なんだそうっすな。 いつの間にか 「かのやまテラス」 なんてのが出来たみたいなんっすが、いいっすなー。 夏の高原リゾートっぽいっすなー。 ジャズ・フェス抜きでも、ちょっと行ってみたくなっちゃったんっすが、県境ベンチとかもあるんっすな。 県をまたぐ移動も解禁になったことだし、今年の夏は斑尾に、ゴー!

 で、もうひとつだけ。 第10話 「ここでパーソネルを紹介しておこう」 。 ラズウェル細木くんがジャズ評論家を目指し、駅前のカルチャースクールの 「ジャズ評論家養成コース」 を受講するというお話。 油井正一っぽい講師の先生がライナー・ノートの書き方とかを指導してくれるんっすが、ス○ングジャーナル社発行の 「ジャズ人名辞典」 、ディスコグラフィー、そして他人の書いたライナー・ノート。 これが三種の神器じゃ。 あ、これ、非常によく分かります。 特に、他人の書いたライナー・ノート。 これが極めて重要です。 他人様 (ひとさま) の書いたライナーノートを無断で勝手に引用して、語尾だけ、「…だぞっと。」 みたいに変えておけば、オーケー。 輸入盤のCDとか、ネットで落としたヤツとかだと、それが出来なくて難儀するんっすが、ちなみに近年は、ある人物の経歴とかに関しては、Wikipediaをそのまま、まるごとコピペすればオーケーなので、 「ジャズ人名辞典」 も不要。 便利な世の中になりましたなぁ。 と、同事に、そりゃ、 「ス○ングジャーナル」 も、廃刊になりますわなぁ…と。 で、油井正一っぽい先生いわく、まず、他のアルバムのライナーを読んでミュージシャンの雰囲気をつかみ、テキトーに前書きする。 そして、おもむろにパーソネルの紹介に入る。 ライナー以外にまとめて書いてあっても、ジャケットやオビに書いてあってもおかまいないしに、もう一度ライナー中に書き出すのだ。 で、あとは人名辞典を見て主要人物の略歴を書き、残りは通りいっぺんの曲目紹介をすれば、いっちょあがりだ。 曲目紹介は 「軽快なテンポでホットなソロが続く」 と、こんな程度でよい。 思わず、ラズウェルくんも 「なるほど」 と納得してしまう、何とも的を射た指導でありますが、なるほど。 先生、よく分かりました! とまあそんなこんなで、ジャズ・ファンなら、思わずニタっとしてしまうようなネタが満載で、超オススメ♪ …なんっすが、やっぱ、ジャズ漫画 = ラズウェル細木やな! …と。 が、こちらも忘れてはいけません。 ジャズ漫画の隠れ名作、なりゆきわかこ 『猫街JAZZ通り』 。 改めて読み返してみると、なかなか味わい深いものがあったりするんっすが、最終話を書いたのが2008年7月11日なんっすな。 もうすぐ、干支が一回りやん! 月日が経つのは早いものでありますなぁ…。 わかこりん先生とも、ずいぶん長くお会いしておりませんが、お元気なんっすかね? で、ジャズ漫画と言えば、 これ 、どうなんっすかね? では、なぜ、石塚氏がジャズをテーマに漫画を描いたのか。もちろん、ジャズが大好きだったからというのは言うまでもありませんが、それ以上に、難しそうと躊躇されがちなジャズを、「より多くの人に興味を持ってもらいたい」という熱い想いがあったから。 おお、この熱い思い、さばクンと同じやん♪ 僕も、難しそうと躊躇されがちなジャズを、「より多くの人に興味を持ってもらいたい」。 そんな思いで、このサイトを立ち上げたんっすよね。 が、ジャズの話を書いても、ジャズに感心のない人は、端から寄りついてくれないような気がするし、そこで苦渋の選択として、前半にジャズとまったく関係のない話を書いて、 「JC・JKのパンツ」 とかの餌でおびき寄せておいて、どさくさに紛れて、こっちの世界に引きずり込んでしまおう。 そんな意図で今のスタイルが確立した次第なんっすが、で、今日の分の餌は撒き終わったので、んなことで、おしまい。

 ということで、今日はフレディ・ハバードっす。 久しぶりにメジャーなキャラが登場しましたな。 あまり通好み系ばかりを続けると、せっかく捕まえた顧客に逃げられるんじゃね? そんな懸念から日和った次第でありますが、で、 『BLUE GIANT』 、ポチりましたぜ。 僕は中途半端なことはしません。 10巻全部、まとめていったれー! いや、様子見で、とりあえず1巻だけ買ったほうがよかったんじゃ? そんな意見もあるでしょうが、実際問題、 「マカロニほうれん草」 。 小学生だったか、中学生だったか、同じクラスのヤツが 「めっちゃオモロイでー!」 と言っていたのを、大人になってから思い出して、この電子コミックス特別編集版を3冊まとめて買ったところ、個人的には、かなりアレだったりして、うーん…。 試しに1巻だけにしておけばよかったなぁ…と。 その悲劇が再び繰り返される恐れがあるし、 「スーパーくいしん坊」 も、3巻まで買って後悔しちゃったし、とりあえず9巻全部買わなくて、よかったなぁ…と。 そんな苦い経験がありながら、いきなり10冊。 税込6,105円。 1冊605円なんっすが、何故だか1巻だけは660円。 普通、ディアゴスティーニとかもそうなんっすが、創刊号は特別価格で安くしておいて、それを餌に釣り上げて、ドツボに陥れる戦略じゃないっすか? ま、既に全巻買っちゃったんだから、別にいいんっすが、で、それはそうと、フレディ・ハバード。 (Freddie Hubbard、1938年4月7日 - 2008年12月29日)は、アメリカ・インディアナポリス生まれのジャズトランペット奏者。 え? もう死んじゃってたん? 何となく、まだ生き続けているものだとばかり思っていたんっすが、お亡くなりになってから、もうすぐ、干支が一回りだったりするんっすな。 2008−1938 = 70歳なら、まあまあ生きながらえたほうではないかと思うんっすが、1960年代初頭、ハバードはブルーノート・レコードに広範な録音を残している。ブルーノート初登場にしてバンドリーダーを務めた 『オープン・セサミ』 を皮切りに、8枚のリーダー・アルバムを残し、うんぬん。 うち、このコーナーでは既に6枚が取り上げられているんっすが、何がまだ出てないのかと思ったら、上記の皮切りのヤツと、 『ハブ・トーンズ』 。 ちょっと意外でした。 個人的に、かなり好きだったりするし、メジャー過ぎて、今更感が半端ないワケでもないし、ウチで取り上げるには、ちょうどお手頃な感じなんっすけどね。 ではここで、パーソネルを紹介しておこう。 リズム・セクションでは、何といってもハービー・ハンコックの参加が目を引くところなんっすが、で、ベースはレジー・ワークマン。 前回も出て来た、ワークマンでレジ打ちのバイトをしてそうなオッサンっすよね。 で、ドラムスがクリフォード・ジャーヴィス。 ヒゲ面の黒人のオッサンでしたっけ? ま、ジャズをやってる人って、大半がヒゲ面だったりするんっすが、グラサン+口髭。 これで大抵、ジャズマンっぽくなりますよね。 で、フロントのほうはというと、ジェームス・スポールディング。 これが何とも微妙。 お茶の水博士のような風貌で、うんぬん…と、どこかのジャズ評論家に貶されておりましたが、演奏スタイルのほうも、悪い意味で個性的だったりして、日本では今ひとつ不人気だったりします。 ちなみに、 こんな顔 。 名前だけは無駄にカッコいいのに、惜しい! アルトのほか、フルートなんかも吹く才人で、60年代後半のブルーノートには欠かせない脇役だったりするんっすが、世の中やっぱり、 見た目で勝負 ですからなぁ…。 あ、猫ギャルに、「オヒゲは苦手っ」 とか、言われてるやん! そんなことで、ジャズ・ファンとして、やっていけるのか? ていうか、アンタもヒゲ、生えてるやん! 言いたいことはいくつかあるんっすが、ま、程度問題ということでしょうな。 口髭だけならダンディでいいと思うんっすが、+アゴ髭、更に、それがモミアゲと同化しちゃったりしてると、さすがに…。 とまあそんなこんなで、では演奏を聞いてみることにしましょうかぁ。

 まずは1曲目。 本作で唯一の歌物スタンダード、 「ユー・アー・マイ・エブリシング」 。 たまらんっ♪ 僕はこれが好きで、好きで、好き過ぎて、ユー・アー・マイ・エブリシングこそ、僕のエブリシング♪ そんなふうに思ってしまうんっすが、イントロ無しで、いきなり始まるテーマは、トランペットのワンホーン。 ミディアム・テンポで軽快にバウンスするスインガー。 そういったアレなんっすが、何と言うか、ブルー・ミッチェルの 『ブルース・ムーズ』 の1曲目の 「アイル・クローズ・マイ・アイズ」 が好きな人なら、絶対にハマるやろ、これ。 …といった感じのアレ。 歌心があるというか、魚心あれば水心というか。 僕は “さば” を名乗っていながら、実はあまり魚が好きではないので、魚の心はまったく読めなかったりするんっすが、目を見ても、死んだ魚のような目だったりして、何を考えて生きているのか、さっぱり分からなかったりするし。 ま、魚屋に並んでいるサバなら、死んだ魚のような目をしているのは当然だし、何を考えて生きているのか分からないというか、何も考えられずに死んじゃってるんだと思うし、ま、水族館とかで生きているのサバの目を見れば、また違うのかも知れませんが、で、魚心は、まだ分かるとして、水心って、何や? 水に心なんか、あるんか? 上水・下水を問わず、水を相手に仕事をしている水商売の僕でも、疑問に思わずにはいられませんが、魚心や水心は分からなくても、歌心は十分に伝わってきたりして、やっぱ、音楽って、凄ぇぇぇ! で、そのままラッパのソロへと流れていくんっすが、次第にテンポが増していって、熱くなっていくところが、いいっすよね。 で、フレディくんが大いに盛り上げてくれたところで、満を持して、ジェームス・スポールディングのアルトが登場。 ま、何と言うか、個性派っすよね。 恐らく、根はパーカー直系なんでしょうが、そこから独自の世界を切り開いていったのは、立派なことだと思います。 ま、それが万人に受けるものであるかどうかは、また話が別なんっすが、個人的に嫌いではありません。 切り干し大根程度には、好きっす。 それって、ぜんぜん好きじゃないって事では? 自分で書いておきながら、そう思ってしまったんっすが、干し椎茸とか、切り干し大根とか、干すことによって旨味が凝縮されるとか言いますが、個人的には “まず味” が凝縮されているようにしか思えなくて、とか言ってるうちに、ハービーのピアノが出て来て、ちょうといい口直しになったんっすが、そう言えば 「フェスティバルで見かけるミョーなやつ」 の中に “ホントにジャズファンかしらと思うようなヤツ” というのが出て来ますよね。 その一例として、小2くらいの男子を肩車したパパ+ママという家族連れが挙げられるんっすが、ジャズ祭ならではの客層。 夫婦ともハービー・ハンコックぐらいは知ってる…と。 それくらいの知名度を誇るワケなんっすが、こうして改めて聞いてみると、やっぱりいいわ、ハービー。 ま、ここではサイドマンという気楽さもあってか、軽く流してるような感じだったりするんっすけど。 で、最後に再びフレディが出て来て、気持ちよさげな吹奏を聞かせてくれて、でもって、テーマに戻って、最後にスポールディングが絡んで来て、おしまい。 いやあ、たまらんっ♪

 で、この後、フレディくんのオリジナルが演奏されることになるんっすが、2曲目は 「プロフェット・ジェニングス」 。 無駄にカッコいい名前なんっすが、意味がよく分からんので、翻訳ソフトで調べてみたら、 「ジェニングス予言者」 。 なるほど、プロフェットは予言者でありましたかぁ。 予言と言えば妖怪アマビエなんっすが、第5期の鬼太郎に登場してたんっすな。 部分的に抜粋したものなんっすが、 ほれ 。 フルバージョンは課金をすれば ここ で見られるんっすが、妖怪アイドルのアマビエたん、可愛いっ♪ これだから、これだから最近の妖怪は! アタイの価値も知らないでさっ! で、プロフェット・アマビエ…ではなく、ジェニングス予言者はというと、これはアレっすな。 新主流派っぽいモーダルなナンバー。 ミュート・トランペットとフルートのハモリでテーマが演奏されるんすが、都会派アーバンな雰囲気で、なんかいい感じ。 で、そのままラッパのソロへと流れていくんっすが、ミュートを使っても、さほどマイルスになったりしないあたり、フレディくんは、なかなかの実力者であるな…と。 で、続いてスポールディングのフルート・ソロ。 アルトを吹いてる時と違って、さほど変態っぽくないので、初心者にも安心なんっすが、で、最後、ハービーがクールに締めて、でもって、テーマに戻って、おしまい。 で、次。 アルバム・タイトル曲の 「ハブ・トーンズ」 。 HUBBARDを縮めて “HUB” なんでしょうが、ハブと言えばやはり、鬼畜眼鏡こと、羽生善治くん。 これ っすよね。 魂を抜かれた広瀬クンも、その後、復調して、竜王なんかを獲得したみたいで何よりなんっすが、で、羽生善治くんの写真では、 これ なんかも、好き、好き、大好き♪ 最近はあまり勝てなくなってしまったみたいで、寂しい限りなんっすが、これも時代の流れなんっすかねぇ。 …って、何か、辛気くさい流れになってしまいましたが、善治ではない 「ハブの音」 はというと、元気溌剌。 というか、ちょっぴり前衛風で、素人のウケがよろしくなさそうなところがネックだったりするんっすが、ここまでの演奏を 「ハバードの癖に、生ぬるい!」 と、苦々しく思っていた人たちにとっては、ここに来てよくやく、快哉を叫ぶことになるのではなかろうかと。 スポールディングの変態アルトも、より一層、存在感を増しているし、続くハービーも、わりと熱いソロを展開しているな…と。 で、その後、フレディが再び登場して、激アツなブロウを披露して、何でもいいけどフレディ・ハバードって、フレディと略しても、ハバードと訳しても、どちらもあまり、ピンと来ませんよね。 フレディは他にもレッドとか、ローチとかもいるので、ハバードと略すのが正解なんでしょうが、で、その後、クリフォード・ジャーヴィスが、めっちゃ派手派手なドラムス・ソロをカマしてくれて、でもって、テーマに戻って、おしまい。 ちょっと小難しい系ではありましたが、いやあ、熱かったっす。

 で、次。 ここでムードが一転して、超・泣けるバラードが演奏されます。 「ラメント・フォー・ブッカー」 。 若くしてお亡くなりになってしまったトランペッター、ブッカー・リトルに捧げられた鎮魂歌なんっすが、ブッカー・リトル・ジュニア (Booker Little, Jr. 1938年4月2日 - 1961年10月5日)は、テネシー州メンフィスに生まれ、ニューヨーク州ニューヨーク市で亡くなったアメリカ合衆国のジャズ・トランペット奏者で作曲家。 23歳っすぜ。 尿毒症か何かだと思ったんっすが、余りにも若いっすよね。 お亡くなりになられたのが 1961年10月5日で、これが吹き込まれたのが 1962年10月10日。 ちょうど1周忌の頃なんっすな。 哀しみも新たに…といったところでしょうか。 スポールディングのフルートがいい感じに哀愁を醸し出していて、ハバードのラッパと、ハービーのピアノも涙で濡れていて、 艶姿ナミダ娘〜、色っぽね〜、まつ毛も濡れてて、色っぽいね〜♪ んーと、 これ 。 おお、可愛ぇぇ♪ で、作詞:康珍化、作曲:馬飼野康二のコンビ、半端ねぇ! ということで、次。 全部で5曲しか入ってないので、これでラストということになるんっすが、勝負が早くて、いいっすな。 で、えーと、 「フォー・スピーズ・セイク」 。 歌物スタンダードに 「フォー・ヘブンズ・セイク」 というのがあるんっすが、それをもじったんっすかね? 意味がよく分からんので、翻訳ソフトで調べてみたら、 「シュペーのために」 。 シュペーって、誰や? 習近平の略称? それなら普通、「シュウヘイ」にするかと思うんっすが、シュペー。 無駄にカッコええ♪ で、曲のほうはというと、出だしこそディープなブルース風で、ちょっとアレなんっすが、それ以降、かなりカッコいい感じになります。 ヒップというか、ホップというか、ムトーハップというか。 ソロ・パートはハバード、スポールディング、共にちょっぴり前衛風で、初心者にはちょっと辛いところがあるかも知れませんが、3番手のハービーが、わりと本領を発揮してくれているので、救われるというか。 で、その後、レジー・ワークマンのベース・ソロがフィーチャーされて、最後は tp→ds→tp→ds の4バースで大いに盛り上がって、でもって、テーマに戻って、今日のところは、以上っす。

【総合評価】 スインギーな歌物、モーダルなオリジナル、先鋭的なナンバー、泣けるバラード。 色んな要素が詰まっていて、オススメ☆


INDEX
BACK NEXT