SIMPLY STATED (COLUMBIA)

TERENCE BLANCHARD (1992/5/5)

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【パーソネル】

TERENCE BLANCHARD (tp,p) SAM NEWSOME (ts) ANTONIO HART (as) <#3>
BRUCE BARTH (p) RODNEY WHITAKER (b) TROY DAVIS (ds) BILLY KILSON (ds) <#7>
【収録曲】

(01-03) LIL' FAWDY / CENTRAL FOCUS / SIMPLY STATED
(04-06) DEAR OLD STOCKHOLM / LITTLE MISS OLIVIA RAY / GLASS J 〜 MO' BETTER BLUES 〜 LONELY WOMAN
(07-08) DETOUR AHEAD / WHEN IT'S SLEEPY TIME DOWN SOUTH
【解説】 ( 2020年09月13日更新 / 連載 1,411回 )

 ふるさと納税 というと、どうしても 泉佐野市 を思い出してしまいますよね。 …という話を書こうとして、 前回 、横道にそれて、それで終わってしまったんっすが、今回も出来るだけ本題には触れず、何とか乗り切りたいものであるな…と。 で、泉佐野市。 名前だけは聞いたことがあるんっすが、どこにあるのか、何が有名なのか、詳しいことは、よく分からん。 そんな人が大半なのではなかろうかと。 ところで、この 「大半」 って、具体的にはどれくらいのパーセントを意味する言葉なんっすかね? 少なくとも、50%以上でないとアカンのは確かなんっすが、イメージでいうと、60%で 「小半」 、70%で 「中半」 、85%以上で 「大半」 って感じっすかね? 「小半」 というと、何だかちょっぴり 「小羊 (こひつじ) 」 っぽい感じがするんっすが、そういえば岐阜市には 「子羊」 という店があるんだそうっすな。 僕が岐阜支店に勤めていた頃、上司のオッサンが接待か何かで行ったらしいんっすが、大変、いかがわしい店であった…と。 かように話しているのが耳に入ってきたんっすが、けしからんっ! どうして僕を誘ってくれなかったんや? そう、思わずにはいられなくて、かくして、僕の心の中で 「子羊」 は、高校時代の 「ベッ世界」 と同様、いつかは行きたい “憧れの地” と化した次第でありますが、近鉄四日市駅のホームから見えてたんっすよね、 「ベッ世界」 。 いったい、どんな世界が広がっているのか、大人になったら確かめなければなるまい。 そう、心に決めて、未だにその夢を果たせていなかったりするんっすが、ググってみても、それらしきものはヒットしないので、あるいは、もう既に、お亡くなりになってしまっているのかも? で、一方、 「子羊 岐阜」 。 そこまで入力したところで、予測変換に 「摘発」 という字が出て来て、あっ… (察し) 。 で、 「大半とは」 。 ここまで入力したら 「どの程度」 と出て来たので、やはり、大半の人が疑問に思っているみたいなんっすが、国語辞典だと、全体の半数を超えていること。半分以上。過半。大部分。 そんな解説。 え? 半分以上で、大半なん? ちょっと、僕のニュアンスとは乖離している気がするんっすが、半分以上 = 大部分。 この数式も、何かちゃいますよね?

  大半 = 大部分 > 半分以上

そんなイメージだったりするんっすが、 これ が、ま、割といい線かな…と。 90%というのは、ちょっと多過ぎるような気もするんっすが、やっぱ、85%かな? …と。 いや、やっぱで、88%やろ? そんな微妙な数字を持ち出す人もいるかもしれないし、8×8 (はっぱ) 64%やろ? そういう意見もあるだろうし、いや、さすがにそれはちょっと低過ぎるような気がするんっすが、あの松本ちえこでさえ、 「65点の人が好き、好き、好き♪」 と言ってるので、64点ではアカンやろ…と。 小半と中半の中間よりもちょっと下の、 「小中半´(ダッシュ) 」 といったところっすよね。 で、名前だけは聞いたことがあるんっすが、どこにあるのか、何が有名なのか、詳しいことは、よく分からん。 そんな人が85%くらいなのではなかろうかと思われる泉佐野市。 いや、そんなこと、ないやろ? 栃木じゃん。 で、ラーメンとか、 「さのまる」 とか、有名じゃん。 そう、思った人もいるかも知れませんが、それは “泉” ではない、ただの “佐野市” っすな。 B級グルメと、ゆるキャラ。 “町おこし” の2大アイテムで、どちらもイケるというのは、かなりのアドバンテージっすよね。 で、一方、 “泉” が付いちゃってるほうの “泉佐野市” 。 前回も軽く触れたんっすが、ゆるキャラのほうは、そこそこ有名なヤツがいましたよね。 組織票で有名になったので、 “悪名” と言ったほうがいいかも知れませんが、 こいつ 。 一生犬鳴! イヌナキン!。 僕は今まで、ずっと 「いっしょういぬなき・いぬなきん!」 と読んでいたんっすが、 「一生犬鳴 (いっしょうけんめい)」 だったんっすな。 泉佐野市の癖に、やるやん! ちょっとだけ感心してしまったんっすが、あ、でも、よくよく考えたら、一生、犬に鳴かれたりしたら、うるさいやん! で、めっちゃ近所迷惑やん! 僕は断然、ネコ派でありまして、イヌはあまり好きではない…というか、苦手なので、このイヌナキンの野郎も、ぜんぜん可愛いとは思えなかったりするんっすが、キン肉マンの “ゆでたまご” がデザインしたんっすよね、これ。  地元の有名人なんっすかね? 泉佐野市の癖に、生意気や! そう、思わずにはいられなくて、で、生意気と言えば、意外とめっちゃ、都会っぽい? 背景に、かなり高層そうなビルが書かれてたりしますよね? 高層だけじゃなく、高僧が住んでそうな立派な寺もあるみたいだし、弘法大師っぽい像みたいなのもあるし、パラボラアンテナで電波も受信しちゃいそうだし、もしかして、ラーメンと “さのまる” しかない、ただの佐野市よりも、レベルが上だったりするとか? 50万人くらい住んでいても不思議ではなさそうな反映ぶりが見て取れるんっすが、んーと、 泉佐野市 。 人口は約10万人。 え、マジかよ? 人口のわりにめっちゃ都会っぽいのは、僕の知る限り、滋賀の草津市が最強だと思っていたんっすが、それを超えましたな。 市内の西側の沿岸部には2020年4月現在日本で3番目に高いビル (sisりんくうタワー) がそびえ立つ (256m) 。 いやあ、思っていた以上に高層でありますな、こりゃ。

 で、一方、高僧が住んでそうな立派な寺はというと、んーと、 これ ? 犬鳴山七宝滝寺。 おお、ここから名前を取ったんっすな、イヌナキン。 無駄に懲りすぎて、何とも見にくい “ほ→むぺ→じ” だったりするんっすが、七つの瀧! 三六十五の護摩祈祷! 一日修行体験! 観光スポットとしても、比類無きポテンシャルでありますなぁ。 で、一方、弘法大師が棲息していそうな神社。 これもどうやら、 犬鳴山 の一部っぽいっすな。 ただの大都会なのかと思ったら、こんな大自然なエリアもあったりして、奥が深いっす。 で、地名の由来はというと、中世以来の村の名称 『佐野』 に旧和泉国の国名を冠したもので、 「狭い原野」 という事から 「狭野」 というようになり、それが転じて 「佐野」 になったという言い伝えが残っている。 ほぉ、なるほど。 和泉国の佐野で、泉佐野なんっすな。 “和” は、どうした? 「和をもって尊しとなす」 の、聖徳太子の精神は捨てたんか? そう、思わずにはいられませんが、和泉と書いて、いずみ。 この読み方は、どう考えても無理があるので、ま、しょうがないかぁ…と。 そう言えばなんでだろう? 「泉」 と 「和泉」 の違い 。 「和泉」 という言葉が生まれたのは、奈良時代・713年に当時の天皇が出した 「二字佳名(にじかめい)の詔(みことのり)」 というお達し。これは、 「国名はすべて二文字に統一する」 という法律。 え、マジっすか? 日本でいちばん短い地名。 それを唯一の心の拠り所にしている 「津」 の市民が発狂しちゃいそうなんっすが、天皇の単なる思い付きと我が儘のおかげで、 「泉」 が 「和泉」 に、「倭」 が 「大和」 に、「木」 が 「紀伊」 に。 で、三重の 「津」 ではないんっすが、どっかの「津」 が 「摂津」 に。 じゃ、三重の 「津」 はどうなったのかというと、もともとは「安濃津 (あのつ) 」 という名前だったので、ま、いっかぁ…と。 3文字とか4文字の地名を2文字にしろとは言われなかったんっすかね? 天皇クンの考えることは、今ひとつよく分からんのっすが、ちなみに三重県という名前の由来は、ヤマトタケルが東方遠征を終えて伊勢から大和へ帰る途中に現在の四日市周辺で体力が尽き 「吾が足は三重の勾がりの如くして甚だ疲れたり」 といったことに由来します…と。 いやあ、三重の勾がりの如くして…くらいで済んで、よかったっすなぁ。 もし、タケルくんが大コケして、足がボキっと折れちゃったりしたら、僕が住んでるところは、 「左下腿骨骨折 (脛骨骨折、腓骨骨折) 県桑名市」 とかになっちゃうところだったんっすな。 逆に僕がもっと有名な神様だったりしたら、スキーでコケて骨を折った長野県が、そんな名前になっちゃってたかも知れないんっすが、で、桑名市。 これには一体、どんな由来があったりするんっすかね? そんな疑問に答えてくれる “くわにゃん” の動画があるので、ちょっと見てみましょうかぁ。 と、その前に これ

 「100日後に死ぬワニ動画」 、完全に黒歴史扱いになってて、ワロス。 で、三重県の市町名の由来については、 こちら 。 テンポ優先で、詳しい説明は一時停止しないと読めないのが難点なんっすが、桑名市 = 豪族名でありますかぁ。 西暦600年代に豪族の 「桑名首」 がこの地域を開拓したことから…なんだそうっすが、 “くわなくび” ではなくて、 “くわなのおびと” 。 これがもし、 “生首” という名前の豪族だったりしたら、腓骨骨折県生市とかになっていたんっすな。 危ないところでした。 で、お隣の いなべ市 = 渡来人名。 渡来人の猪名部氏に由来。 元々は、そういう漢字だったんっすな。 合併前は員弁郡だったんっすが、正しく「いなべ」と読んで貰えず、「いんべん」とか言われるのが嫌で、合併を期に、平仮名になっちゃいました。 他人事なので、別にいいんっすが、ぶっちゃけ、ちょっとダサいっすよね。 先祖返りして、猪名部市にしたほうがよかったのにぃ。 で、渡来人と豪族では、どっちのほうがエラいのか。 これは評価が分かれることになると思うんっすが、個人的に豪族って、何だか豪州 (オーストラリア) の暴走族っぽくて、いいな♪ そんな気がするので、桑名は豪族のほうで、よかったな…と。 ま、渡来人というのも、家庭教師のトライっぽくて、悪くはないんっすけどね。 で、松阪って、合成地名だったんっすな。 松ヶ島 + 大阪。 秀吉の町の大阪から 「阪」 の一字を取って…というのが、権力に阿 (おもね) るっぽくて、ちょっとアレっすな。 で、 「公募〜」 とか 「合成地名〜」 とかいうのは、何かちょっと見下したくなっちゃうんっすが、で、三重 = タマトタケルのぼやき。 そんなネガティブなエピソード、県の名前の由来にすんな! そう、思わずにはいられません。 で、 『都道府県名の由来を知ろう』 という動画もあるんっすが、三重県、めっちゃ力が入ってますな。 で、全国各地に目を向けても、やっぱりこんなネガティブな由来は、他に類を見ないような? もうちょっと、自分の影響力を考えて、ぼやけよ…。 そう、ぼやかずにはいられませんが、愚痴るな、ぼやくな、前を向け、タケル!

 で、和泉の狭野だった泉佐野市と、和泉ではない栃木県の佐野市。 大字 (おおあざ) の単位を含めると、全国には、これだけの 佐野 があるみたいなんっすが、狭野 → 佐野のパターンだけで無く、麻野または浅野 → 佐野とか、嵯峨野 → 佐野とか、そういうのもあるんっすな。 狭津彦命13世孫麻生貞野の子佐野という者が、当地に住むようになったことによるという。 そんな、たった一人で地名に名を残しちゃった佐野クンとかも。 で、ゆるキャラグランプリの組織票と、グレーゾーンな “ふるさと納税” で、その名を全国に知られる泉佐野市。 特産品も何にもなくて、姑息な手段で町おこしをするしか手立てがなかった、哀れな田舎町なのかと思ったら、大都会と大自然が混在する “勝ち組” であることが判明してしまったんっすが、ぶっちゃけ、桑名市ごときでは到底、太刀打ち出来そうにもなくて、悔しい…。 ま、ジャンルによっては、いい勝負が出来そうな気がしないでもないんっすが、んーと、例えば、 アウトレット 大きさ、広さランキング 。 桑名 (旧・長島町やけど…) にある 『ジャズドリーム長島』 、堂々、全国2位っ! 日本最大級だと思っていたら、木更津に負けちゃってて、めっちゃ悔しい。 金 (きん) がいいですぅ! でもまあ、日本最大じゃなくても、最大級なのは確かだし、5位以内に入っていれば、 “級” を名乗っても、叱られたりしませんよね? で、一方、泉佐野市のアウトレットはというと、んーと、8位っすかぁ。 メダルには手が届かなかったものの、なんとかギリギリで入賞出来て、よかったじゃん! そう、健闘を讃えてあげたいところでありますが、アメリカの歴史ある港町チャールストンをイメージっすかぁ。 ちなみにジャズドリーム長島は、アメリカの歴史ある港町ニューオリンズをイメージしております。 木曽三川の河口に位置する立地が、ミシシッピ川下流域の 「ニューオリンズ」 を彷彿させる。 そんな理由で、何のゆかりもないのに “ジャズ” を名乗ったりしているんっすが、で、続いては高層ビル部門。 これはもう、まったく勝ち目がありません。 56対18で、コールド負けという感じ。 地上56階 256.1m、日本で3番目に高いビルで、銅メダルっすからね。 あ、でも、桑名にも18階建てのビルはあるから! 日本では何位に入るのか知りませんが、少なくとも桑名ではいちばん高いビルだから! で、続いて寺社仏閣部門。 泉佐野市には犬鳴山ナンタラ寺というのがあるみたいなんっすが、桑名 (旧・多度町やけど…) には、多度大社があるから! 七つの瀧はないけど、何か、ひとつくらいはあったような気がするから! んーと、 ほれ 。 三六十五の護摩祈祷はしてないかも知れないけど、年に数人くらいは、物好きな人が修験してるかも知れないから! で、有名人部門。 泉佐野市には 『キン肉マン』 の “ゆでたまご” がいるみたいなんっすが、桑名には 「脳みそ筋肉」 な瀬古利彦がいるから! で、 ゆでたまご 。 ググってみたら、泉佐野市、関係ねぇじゃん! 金にあかせて、有名漫画家に頼んだだけじゃん! …と、ここまで、概ね、互角の戦いが出来ていると思うんっすが、最後のトドメに、勝てそうな勝負に持ち込もうかと。 戦いの場は、ズバリ、ふるさと納税

 泉佐野市は、 これ 。 さのちょく。 安直なネーミングっすな。 で、逆転勝訴したとは言え、さすがに “Amazonギフト券” は、やめたっぽい? で、泉州タオルとか、普通に地場産品っぽいものを返礼品にしてるっぽいんっすが、意外とまとも? ぜんぜんネタにならなくて、内心、ちょっと焦ってるところなんっすが、で、対する桑名市は、 こちら 。 お米と、こめ油が人気ベスト3なんっすな。 ちょっと意外。 ま、日常使いには無難なんでしょうが、で、桑名のふるさと納税に関する動画が、 こちら 。 ななはちゃん、あすなちゃん & 在良(ザイラ)の3人、 『三岐鉄道北勢線 列車貸切券』 って、とてもJKとは思えない、渋すぎるチョイスっすなぁ。 何でや? …とか思ってしまったんっすが、よくよく考えたら、これ、元々は三岐鉄道北勢線の応援動画だったんっすな。 いずみちゃん同様、僕もまったく、その趣旨が読めてませんでした。 で、 『柿安本店 柿安極上松阪牛 贅沢バラエティ食べ比べセット』 。 うぉぉぉぉぉぉ! 僕も間違いなく、これを選びますね。 いずみちゃんとは、いい酒を飲めそう…というか、いい肉を食えそうなんっすが、で、セカンド・チャレンジ。 『肉の大和屋 最上級A5ランク 松阪牛サーロインステーキ』 。 うぉぉぉぉぉぉ! これも、めっちゃ美味そう♪ ただ、肉の大和屋って、聞いたことないような気がするんっすが、ググってみたら、津の肉屋っぽい? で、最終チャレンジ。 ななはちゃん、あすなちゃん、JKとは思えない渋い返礼品を頭に描いているようっすが、最終的に選んだのは、 『朝日屋 名産松阪肉 ロースステーキ』 おおぉぉぉぉぉぉぉ! これも、津の肉屋っすよね。 で、恐らく、三重県でも最高レベル。 桑名人の僕も、残念ながら、津の朝日屋と、松阪の和田金がツートップであると認めざるを得なくて、桑名の柿安は銅メダルかな? …と。 あるいは、牛銀にも負けて、入賞止まりかな? …と。 大和屋もなかなか強敵っぽいし、でも僕は、郷土愛で柿安を選びますけどね。 それはそうと、桑名市のふるさと納税なのに、津の肉屋の返礼品とか、エエんか? そこのところがよく分からなかったりするんっすが、 「人の褌で相撲を取る」 みたいなもんっすよね? めっちゃインキンとか、伝染 (うつ) りそう…。 返礼品に 「アスター軟膏」 が欲しくなってしまうんっすが、で、この動画のオチ。 危ねぇぇぇぇぇ! 僕も肉に目がくらんで、思わず地元に、ふるさと納税をしちゃうところでしたが、肉肉肉肉肉肉肉肉〜! ということで、おしまい。

 んなことで、今日はテレンス・ブランチャードっす。 新伝承派 (笑) の世界では、ウィントン・マルサリスに次ぐ2番手といった感じっすかね? ウィントンは優等生っぽくて、性格にも難がありそうで、何だか今ひとつ好きになれなかったりするんっすが、ブランフォード・マルサリスと、テレンス・ブランチャードの “ブラブラ・コンビ” は、大丈夫。 ブランフォードのほうは、 「日本人はジャズが分かってない」 みたいな発言をした。 そんな話を最近になって小耳に挟んで、好感度が一気に下がってしまったんっすが、ブランチャードは、大丈夫。 顔の見た目もちょっぴり “下ぶくれ” で、親しみが持てたりするし。 ブサかっこいい感じっすかね? …といいつつ、演奏のほうはまったく聞いたことがなかったんっすが、今回、ネタ用に1枚仕入れてみることにしました。 何を聞けばいいのか、さっぱり分からないので、適当に 『シンプリー・スタテッド』 とか言うのを買ってみたんっすが、1992年の録音で、リーダー作としては、これが2枚目ということになる模様。 サイドマンには、寡聞にして、よく知らない人たちの名前が並んでいたりするんっすが、 英語版 Wikipedia によると、ブランチャードは、このアルバムがマイルス・デイビスへの賛辞であることを説明しました。 アルバムは4つの有名なジャズ標準と4ブランチャードのオリジナル作品を含んでいます。 レコードはビルボードの伝統的なジャズチャートの上のトップ10に行きました…と。 ベスト10入りは立派でありますが、 ★76年6月ランキング★ 松本ちえこの 「恋人試験」 と、同じ領域に達したと言えそうなんっすが、因幡晃の 「わかって下さい」 も、なかなか頑張ってますな。 本名がイナバくん (←字は違う) な僕は、アキラくんを応援していたんっすが、これ1曲だけの一発屋で終わってしまいましたなぁ。 とまあそんなことで、では演奏を聞いてみることにしましょうかぁ。

 まずは1曲目、4ブランチャードのオリジナル作品のひとつで、 「リル・ファウディ」 。  「リル・ダーリン」 のオマージュっすかね? オマージュというと、どうしても、お饅頭を思い出してしまうんっすが、都饅頭とか。 都はるみの 「北の宿から」 が8位に入ってますが、都饅頭も桑名銘菓ベスト8には、間違いなく入りますよね。 葬式菓子のイメージを払拭できれば、メダルも狙えそうなんっすが、ライバルになりそうなのって、安永餅と、 「たがね」 くらいしかないし。 旧・多度町も入れていいなら、 多度豆 はなかなかの難敵だったりするんっすが、ちなみに、ふるさと納税の返礼品にもあった 「たがね」 というのは、 これ だがね。 ググると、美鹿山荘の 「たがね」 がたくさん出てくるんっすが、やっぱり 「たがね」 は、 「たがねや」 だがね。 で、美鹿山荘は、 「カレーのおせんべい」 っすよね。 で、 「リルなんとか」 はというと、ちょっぴりセロニアス・モンクっぽい、微妙な仕上がり。 ま、ジャズは “曲” ではなく、“演奏” っすからね。 各自のソロに期待が持たれるところなんすが、一番手はブランチャード。 何と言うか、独特っすな。 ブラウニー直系のトランペッターで言うと、誰それに似ている…というのが、特に思いつかない感じ。 モーダルといワケでもなく、トーンはどちらかというとクールなんっすが、フールではないので、別にアホというワケでもないし、むしろ、フレージングなんかは、ちょっぴり知的だったり。 厳密に聞き比べたワケではないんっすが、微妙にウィントン・マルサリス? …とか言ってるうちに、テナーのソロになりました。 サム・ニューサムという人っぽいんっすが、2回も繰り返すほど、寒いというワケではなくて、スタイルとしては、ウェイン・ショーターと、ビル・バロンの中間っぽい? 何とも微妙なところなんっすが、で、短くテーマの合奏パートを挟んで、ブルシュ・バース (?) とかいう人のピアノ・ソロが登場。 この人はいちばん普通っぽくて、オーソドックスだったりするんっすが、とまあそんなこんなで、テーマに戻って、おしまい。 うーん、まあまあ?

 で、次。 4ブランチャードのオリジナル作品の2つめで、 「セントラル・フォーカス」 。 1曲目をちょっぴり調子よくさせた感じのナンバーで、ソロの先導を切るサム・ニューサムのテナーは、なかなか。 アップ・テンポで迫力のあるブロウを堪能出来るんっすが、続くブランチャードのソロも、なかなか流麗でありますな。 ちょっぴり、マイルスのフリー・ブローイング時代を彷彿させるような? 訪仏しても、フランスで立派にやっていけそうなんっすが、で、続いてピアノのソロが登場。 張り切ってますな。 張り切り、腹切り、葛きり。 この三択なら、個人的には “葛きり” の一択なんっすが、腹を切るのは痛そうで嫌だし、張り切って真面目に曲解説する気は、皆無だし。 その点、葛きりは、冷やして食べると美味しいんっすが、とまあそんなこんなで、テーマに戻って、おしまい。 で、次。 アルバム・タイトル曲の 「シンプリー・スタテッド」 。 翻訳ソフトによると、 「単に述べられます」 。 そういった意味らしいんっすが、ミステリアスなバラード調のナンバーで、ぶっちゃけ、何だか、あまり盛り上がらなくて、地味。 どうしてこれをタイトル曲にしちゃったのか、その真意を測りかねますが、測りかねますと言えば、藤原兼益 (ふじわらのかねます) とか、いそうっすよね。 パチモンの掛け軸にハンコが押してありそう。 で、これ、パーソネルを見ると、アントニオ・ハートという人が、1曲だけゲストとしてアルトを吹いてるっぽい記載があるんっすが、普通にテナーの人しか出てこないような気がしないでもなくて、うーん、よく分からん。 ま、ゲストうんぬんは Wikipediaに書いてあっただけで、真偽のほどは不明なんっすが、もしこれが 「偽」 だとすれば、300円寄付する必要はありませんな。 ま、端から課金する気など、皆無だったりするんっすが、とまあそんなこんなで、今ひとつ盛り上がりに欠けたまま、テーマに戻って、おしまい。

 んなことで、次。 「ディア・オールド・ストックホルム」 。 個人的に好きな曲なので、大いに期待が持たれるところなんっすが、聞いてみた結果、何か、ちゃうな…と。 まず最初に出てくるテナーの人、まずまず頑張ってくれているとは思うんっすが、何かちょっと、インパクトに欠けるなぁ…と。 続いて出てくるベースのソロは、端から多くは期待していないので、変にテクニックをひけらかしたりしない限りは大丈夫だし、で、続いて出てくるブランチャード。 まずまず頑張ってくれているとは思うんっすが、何かちょっと、インパクトに欠けるような気がしないでもないし、で、その後、ほんの些少ながら、ちょっぴりキャノンボール・アダレイっぽい気がしないでもないアルトの人が出て来たような気がするので、あるにはパーソネルの記載は4曲目の間違いだったりするのかも知れませんが、この人の頑張りで、ちょっとだけ場の空気も盛り上がって、それをピアノの人がいい流れで受け継いで、とまあそんなこんなで、テーマに戻って、おしまい。 ま、中盤以降で、盛り返したかな? そのように評価していいのではなかろうかと。 で、次。 「リトル・ミス・オリヴィア・レイ」 。 「ほとんどないオリビア・レイさん」 。 そんな訳語が出て来たんっすが、物静かなバラードで、演奏のほうはというと、ピアノの無伴奏ソロ。 本職の人が弾いているのではなく、ブランチャードが余興でやってるみたいなんっすが、わざわざ、他人様 (ひとさま) に聞かせるほどのものでもないような? この兄ちゃん、顔が下ぶくれなのに、意外と自己顕示欲が強いっぽい? 沢田研二とか、顕示欲と研二欲の固まりだったりするんっすが、アレは研二だからこそ成り立つのであって、そこらへんの検事のオッサンなら、逮捕された被疑者を取り調べて、起訴をするかしないかの判断を行うのが関の山ではなかろうかと。 いや、めっちゃ大切な仕事なんっすけどね、それ。

 ということで、次。 「グラス・J」「モー・ベター・ブルース」「ロンリー・ウーマン」。 3曲のメドレーっすかね? 最初のアレは、アップ・テンポで調子がよくて、なかなか悪くない感じ。 テーマそのものは極めてシンプルなんっすが、テンプルほど天麩羅油を固めるワケではないし、で、ソロ先発のテナーの人が、なかなか頑張っているな…と。 ピアノレスで、楽器こそ違え、ちょっぴりオーネット・コールマンな雰囲気だったりするんっすが、最後のところでピアノが入って来て、でもって、ブランチャードのソロにスイッチ。 再びピアノレスに転じて、オーネット・コールマン・カルテットにおけるドン・チェリーみたいになって、で、中盤以降、ピアノが復活。 個人的にはやっぱ、ピアノが入っているほうが断然、好きっすな。 ピアノレスとトップレスなら、断然、後者だし、トップレスと下半身フリチンなら、どう考えても前者だし、いや、それ、ピアノレスとは何の関係もない選択になっちゃっているんっすが、で、そうこうしているうちに 「ロンリー・ウーマン」 らしきものが始まりました。 真ん中のパートがどうなったのか、今ひとつよく分からなかったんっすが、で、この 「寂しい女」 はというと、極めて寂しい演奏になっていたり。 トランペットの無伴奏ソロっすか? ピアノレスが今ひとつ好きではないとイチャモンを付けたら、ムキになって、極限まで楽器の数を減らしてきたとか? だとすれば、何とも大人げないキャラでありますが、さすがに途中でちょっぴり反省したのか、ピアノを含めて、リズム・セクションが復活したりするんっすけど。 何となく地味に、じわーっと盛り上がって来ているような気がしないでもなくて、で、そのうちにピアノのソロが登場。 出だしは極めてお静かなんっすが、そのうち、テンポが速くなって、気合いも乗ってきて、でもって、最初のテーマのようなものにもどって、おしまい。 緩急の妙が、絶妙であったな。 そのように評価することが出来るかも知れませんが、んなことで、次。 歌物スタンダードの 「デトゥアー・アヘッド 」 。 しみじみとした渾身のバラードっす。 緩急の妙とかはまったくなくて、 “緩” 一辺倒。 それはそれで、悪くないとは思うんっすが、ただ、それを11分40秒も続けるというのは、どうか? …と。 飽きますよね。 いくら秋茄子が美味しいと言っても、毎日、秋茄子ばかりでは、さすがに飽きなす。 『神学大全』 も大作過ぎて、トーマス・アキナス。 んなことで、ラスト。 これまた、おそらく歌物ナンバーではないかと思われる 「ホエン・イッツ・スリーピー・タイム・ダウン・サウス」 。 翻訳ソフトでは、「それが南の下で眠い時間である時」 という訳が出て来たんっすが、これ、 「波止場にたたずみ」 なんじゃね? そんな気がしないでもないような曲調でありますな。 オマージュ? インスパイア? もしくは、パクリ? 真偽の程はサダカではないんっすが、演奏のほうは、しみじみとした渾身のバラード。 緩急の妙とかもなく、心地よい、南の下での眠い時間を満喫することが出来たりして、とまあそんなことで、おしまい。

【総合評価】 ブランフォードに続いて、ブランチャードのほうの好感度も、ちょっぴり低下しちゃいました。 気さくな兄ちゃんだと思っていたのに、単なる “陰キャ” やんけ…。 終盤のバラード連発攻撃には、陰気な僕も、さすがに滅入ってしまいました。 アップ・テンポの演奏は悪くなかったので、あるいはアルバムの選択ミスかも知れないし、本当はもっと出来るヤツだったりするのかも知れないし、とりあえずまぁ、ブランチャード先生の次回作にご期待ください。


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