OUT THERE (NEW JAZZ)

ERIC DOLPHY (1960/8/15)

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【パーソネル】

ERIC DOLPHY (as,fl,b-cl,b-flat-cl) RON CARTER (cello) GEORGE DUVIVIER (b) ROY HAYNES (ds)
【収録曲】

(01-04) OUT THERE / SERENE / THE BARON / ECLIPSE
(05-07) 17 WEST / SKETCH OF MELBA / FEATHERS
【解説】 ( 2021年04月18日更新 / 連載 1,439回 )

 現実逃避の旅、最初の目的地は門司港であります。 いいっすよね、門司。 モジモジくん が大量に棲息してそうで。 個人的に “とんねるず” はあまり好きではないので、こんな奴らが大量に棲息している街には、あまり近づきたくなかったりするんっすが、調べてみたら、 じーも 。 こんなヤツしか棲息してみたいなので、ま、大丈夫かと。 そもそも、今回の目的地は湯布院と別府なので、そのまま大分県に直行してもよかったんっすが、あ、前回の 予告編 で書いた2日目の湯布院のクソ高い宿なんっすが、その後、気が変わってキャンセルしちゃいました。 湯布院でも送迎不可避な微妙な立地だし、クソ高い宿なので早めにチェックインしないと勿体ないんっすが、そうすると別府を観光する時間が短くなっちゃうし、そもそも、どうしてこの宿を押さえたのかというと、この日、お一人様でも泊まれる良さげな宿が別府に見当たらなかったからなんっすが、先週の原稿を書いた直後、 山荘 神和苑 に空きがあるのを発見。 恐らく、休前日のお一人様のお泊まりは不可の方針だったのが、1週間前になっても客室が埋まらず、泣く泣く受け入れることになったのではなかろうかと。 いろいろな部屋のプランがあったんっすが、湯布院の 「山荘 わらび野」 。 1泊2食付・スタイリッシュスイート 51,425円。 えーい、いったれぇぇぇ! この勢いが持続していたので、

  プラン名 : ■特別セール■通常価格から★最大30%OFF★鉄板焼きで贅沢に! 【鉄板焼き 豊後コース】 プラン
  部屋タイプ : 【宙】 和洋室・露天風呂付

えーい、いったれぇぇぇぇ! 海地獄のすぐ近くみたいで、立地は抜群だし、 【宙】 という新館は高台にあって、別府湾が一望できるみたいだし、ただ、夕食が 「鉄板焼き」 (←シェフが目の前で焼いてくれるタイプ) というのが、シャイで無口で、極度のコミュ障で、陰の極みである僕にとっては、ちょっぴりハードルが高かったりするんっすが、シェフとの会話を楽しみながら。 そんな苦行を強要される恐れがあるんっすよねぇ…。 でもまあ、シェフと目を合わさないようにすれば、そんなに無闇に話しかけられないかも知れないし、隅っこのほうでじっとしていれば、存在そのものに気付かれないかも知れないし、ま、何とかなるかも? そんな気がしないでもないので、勇気を振り絞って、予約を入れてみることにしました。 ■特別セール■通常価格から★最大30%OFFなんだそうっすが、それで一体、お値段は如何ほどなのかというと、消費税込 52,800円。 高っ! 当初の予定より 1,375円、高っ! でもまあ、臨時収入やら、決算ボーナスやらも入ったことだし、現実から逃避するには、これくらいの出費はやむを得ないかな…と。 頭皮を刺激するグッズも 高いの は 32,780円くらいするみたいだし、逃避や頭皮への投資は、惜しむべきではないっすよね? で、えーと、今回の目的地は湯布院と別府なので、そのまま大分県に向かってもよかったんっすが、岐阜羽島駅 06時47分発の 「ひかり531号」 が小倉駅に到着するのが 09時54分。 大分行きの 「ソニック11号」 が発車するのが 10時09分。 乗り換えの猶予は15分でありますか。 ソニックの特急券と乗車券はJR九州のサイトから予約したので、小倉駅で受け取らなければならないんっすが、僕は極度の人見知り、兼、コミュ障なので、 「みどりの窓口」 ではなく、自動券売機で受け取りたいな…と。 が、僕は極度の方向音痴、兼、機械音痴だったりするので、まず、小倉駅の構内で路頭に迷うであろうな…と。 で、続いて、発券の手続きで、もたつくであろうな…と。 更に僕はかなりの頻尿だったりするので、ソニックに乗る前に便所にも行っておきたいところなんっすよね。 んなもん、新幹線の車内で済ませておけばエエやん。 そんなふうに思われるかも知れませんが、新幹線の便所とか、システムが分からなくて、極度の機械音痴である僕にはハードルが高過ぎぃ! 便所って、言うほど、機械か? そう言われると、あまり自信はないんっすが、ま、そんなこんなで、新幹線が小倉駅に予定よりも遅れて到着する可能性も勘案すると、15分という乗り換え時間はあまりにもシビアであるな…と。 じゃ、次のソニックにするかぁ。 …と思って、時間を調べてみたら、11時09分発。 さすがにちょっと余裕があり過ぎっすよね。 小倉駅周辺の散策で時間を潰すことも考えたんっすが、一層のこと、門司港まで足を延ばして、昼飯もそこで済ませてから、大分に向かう。 そんな行程を組んでみることにしました。

 で、ネット予約が出来る店を探した結果、 ここ が見つかったので、とりあえず押さえてみることにしました。 で、その直後、気が変わりました。 こんなところで昼飯を食っていると、湯布院に到着するのが夕方になって、この日はそれだけで終わってしまうな…と。 よくよく考えてみると、あまり得策ではない気がしてきたんっすが、さらによく考えてみると、はっきりと、愚策であるな…と。 やめよう。 即断即決の男、サバくん。 そうと決めたら、勝負は早いっす。 やっぱ、キャンセル…、ん? ※ご予約の変更、キャンセルにつきましてもお電話にて承ります。 ん? ネットではキャンセル出来ないっぽい? 電話ではアカンっぽい? マジかよ? いやあ、完全に早まってしまいました。 取り返しの付かないことをしてしまいました。 こうなってしまった以上、泣きながらここで昼飯を食うしかないんっすが、べっ、別に、悔しくなんかないし! 門司港には一度、行ってみたいと思っていたし! 湯布院とか、特に見るものもないから、夕方に着ければ上出来だし! ということで、門司港っす。


< 門司港散策 (その1) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 まずは (写真・いちばん上)門司港駅。 駅舎そのものがレトロだったりするんっすが、いいっすよね、レトロ。 心惹かれるものがあります。 レトロ、大トロ、中トロ、とろろ。 この中では “とろろ” がいちばん、心惹かれなかったりします。 生の山芋または長芋をすり下ろしたものっすよね、とろろ。 トロトロしているし、ベタベタしているし、大して美味しくもないし、口の周りにつくと痒いし。 その点、大トロと中トロは、いいっすよね。 美味しいし、口の周りについても痒くならないし。 “山かけ” にした場合、 “とろろ” が口の周りにつくと痒くなっちゃうんっすが、それは “とろろ” のせいであって、大トロや中トロは、何も悪くないし。 というか、大トロとか中トロを “山かけ” にするとか、勿体ないやんけ! …と、そっちのほうが問題だったりするんっすが、 “山かけ” にするなら、ネギトロで十分かと。 で、 門司港駅 。 2019年に復原工事を終えグランドオープン。 え、復元なん? あ、復元ではなくて、復原 (ふくはら) ? んーと、 復原と復元の違い 。 おお、なるほど。 門司港駅の場合、復元ではなくて、復原なので、ただのレトロ風なパチモンを新築したワケではなさそうなんっすが、本文を読むと、2019年 (平成31年) には6年にも及ぶ復元工事を終え、大正時代の姿に復元された門司港駅がグランドオープンしました。 どっちやねん? ま、それはそうと、今も現役で活躍する駅舎構内には九州鉄道の起点を表す 「0哩 (ゼロマイル) 標」、門司港に帰り着いた引揚者や復員兵が安堵の思いで喉を潤した 「帰り水」 、戦時中の金属供出から逃れた 「幸運の手水鉢」 等、歴史のエピソードに飾られた見所が満載です。 え、そんなもん、あったん? 満載の見所を、何ひとつ見ずに帰って来てしまった気がするんっすが、 「幸運の手水鉢」 というのは これ っすか。 うわ、便所にあったんか! そうとも知らずに、小倉駅の便所を使ってしまったぁぁぁぁぁ! いや、かなりの頻尿である僕は門司港駅の便所も使ったんっすが、何の変哲も無い普通の綺麗な便所に入ってしまったぁぁぁぁぁ! いやあ、完全に早まってしまいました。 取り返しの付かないことをしてしまいました。 こうなってしまった以上、泣きながら便所飯を食うしかないんっすが、いや、そんなことをする必要はまったくないかと思うんっすが、いやあ、下調べというのは大切でありますな。 下調べさえしておけば、舌平目とクツゾコが同じサカナであることにも気付くだろうし。 で、予約を入れたレストランも、駅舎と一緒に復元だか復原だかをされた模様なんっすが、昼飯まではまだ時間があるので、周囲を散策してみることにしました。 で、 (写真・上から2番目)関門海峡と関門橋。 右下のほうには 「港にある例のアレ」 も写っておりますな。 片足を乗っけて、ポーズを決めるヤツ。 僕は陰の極みなので、そういう写真を自撮りして、SNSに載せたりはしないんっすが、で、 関門橋 。 いいっすよね、斜張橋。 日本の橋は、すべてこの形にするべきだと思うんっすが、桑名にある トゥインクル は、微妙に違って、惜しいんっすよね。 残念な斜張橋もどき (パチモン) みたいな。 誰も “トゥインクル” などとは呼んでなくて、 “湾岸道の橋” みたいな扱いなんっすが、橋長 - 1,145m(木曽川橋) 1,397m(揖斐川橋) って、長さでは関門橋に勝ってるのにぃ…。 というか、関門橋ってよく見ると、斜張橋ではないっすよね。 斜めでは無く、真っ直ぐなワイヤーで引っ張られているような? じゃ、どういう名前なのかと思ったら、吊り橋。 その違いは 橋(bridge) が好きなオッサンのブログ を見て貰うとして、で、次。

 (写真・ちょうど真ん中)旧門司税関。 煉瓦造2階建で、明治45年 (1912年) の建設です。昭和2年 (1927年) まで税関庁舎として使用されましたが、現在は補強復元され展望室、展示室、カフェがあり市民の憩いの場としても提供されています。 そういったアレである模様なんっすが、運河とレンガのコラボレーションが、いいな♪ …と。 で、続いては (写真・下から2番目) 。 大連友好記念館なんだそうっす。 こいつに関しては、後からまた出てくるので、詳しくはその時に語るとして、 (写真・いちばん下) 。 運河とレンガのコラボに続いて、今度は 運河とウンコ 。 いい年こいて、 「うんこー♪」 とか言って喜んでいるのは、どうかと思うし、言うほど、うんこモニュメントか? …と言われると、そんなでもない気はするんっすが、モニュメント。 「もにゅ」 という言葉の響きが、硬くもなく、柔らかくもなく、丁度いい感じのウンコっぽくて、いいな♪ …と。 で、これ、何物なのかと思ってググってみたら、 これ 。 門司守 (もじのかみ) …ではなく、門司守 (もじもり) 。 見る角度によっては全然ウンコっぽくなくて、ちょっとガッカリなんっすが、ぷっくりと膨らんだその姿のモチーフは 「鳥」 。 小さなくちばしと天を仰ぐ羽がなんともキュートだな…っと。 制作は東京出身の彫刻家稲葉彬子さん。 おおっ♪ 本名が稲葉クンである僕は、俄然、この彫刻に親近感が湧いてきたんっすが、誰や、ウンコとか言うたんは? イナバさんに謝れぇぇぇぇ! で、その、横から見ると、ちょっとだけウンコっぽい彫刻の向こうに見えているのが、 ブルーウィングもじ 。 ブルーなので文字の色を青にしてみたんっすが、街の灯りがとても綺麗ね、門司〜、ブルーウイングもじ〜♪ 「ブルーライトヨコハマ」 の節で歌うには、ちょっとだけ文字数が不足しておりますな。 “ブルーウィング門司港” のほうが語呂がいいような気もするんっすが、んーと、 これ 。 僕が駅のほうから歩いてきた時には跳ね上がっていなくて、普通に渡れたんっすが、その辺をウロウロしているうちに、いつの間にやら跳ね上がっておりました。 関門海峡、関門大橋を見渡せる場所に架かっており、恋人たちの架け橋として人気です。 「恋人の聖地」 に認定されいてカップルで渡ると幸せになれると言われています。 うわぁ、かなり恥ずいヤツっすな。 ただ、渡るだけではアカンくて、橋が閉じて最初に渡ったカップルは一生結ばれると言われ、うんぬん。 そんな “伝説” が、でっち上げられている模様でありますが、渡っている途中で跳ね上がって、左右に離ればなれになったりしたら、アウトっすよね。 ま、跳ね上がる5分くらい前から立入禁止になるので、そういう心配はないかと思うんっすが、 聖地へGO! そうそう、 「バナナの叩き売り」 、発祥の地らしいっすな。 門司は九州の大都会。 そんな口上、まったく聞いたことが無いんっすが、んーと、 この動画 参照。 オー! 門司ポート、バナナ・オークション! 何か、思っていたのと、ちょっと違いますな。 フーテンの寅さんっぽいヤツなのかと思ったら、どちらかというと 「南京玉すだれ」 風? で、思ったよりも動かない動画だったんっすが、ま、雰囲気だけは何となく掴めたのではなかろうかと。 「では1房1万円から!」 高ぇよ! 「じゃ、1000円!」 実質、ここがスタートラインで、そこから100円単位でダンピングされていって、600円まで下がったところで、 「買った!」 と、サクラから手が挙がって、売買契約が成立。 概ね、そういった流れになるみたいっすな。 バナナ1房600円。 言うほど、たたき売られてないような? そんな気がしないでもないんっすが、それはそうと、 (中略) 街中に静かに流れるジャズの音色、明治・大正期の西洋建築物が当時の雰囲気を伝えています。 ホンマに街中にジャズの音色なんか流れているのか、行ってみるまでは半信半疑だったんっすが、マジでした。 どこに流れていたのかというと、


< 門司港散策 (その2) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 前にも出て来た (写真・いちばん上) の、大連友好記念館。 この横のところにちょっとした広場があって、その辺りに設置されたスピーカーから静かにジャズが流れておりました。 おお、リー・モーガンやんけ! やるやん♪ で、門司港にいくつかあるレトロな建造物のうち、僕がいちばん、「イケるやん♪」 と感銘を受けたのが、この 大連友好記念館 なんっすが、そして、昭和54年に両市は友好都市を締結し更なる交流を深めてきました。その友好都市締結15周年を記念し、ロシア帝国が明治三十五年 (1902) 大連市に建築した東清鉄道汽船事務所を、そっくり複製し建築されたものが大連友好記念館です。 昭和54年+15周年 = 昭和69年 = 平成6年。 つい最近やん! ただのレトロ風中華料理屋やん! 古い建物と、すぐ隣の高層マンションとの対比が素晴らしい! そんなふうに感銘を受けていた自分が、アホみたいっすなぁ…。 ちなみに、すぐ隣の高層マンションは これ なんっすが、1999年 = 平成11年に竣工。 実は5年くらいしか変わらないという。 元々は15階建てのマンションとして計画されていたのが、景観保全をめざす地区にそぐわないとか言われて、31階建てに変更になったという。 え? それ普通、反対ちゃうん? 市が主に問題としたのは、約50mという高さにより、景観上重要な和布刈 (古城) 山が船だまりから見えなくなることであった。そこで、横幅を狭くすることで山が見えるようにし、そのかわりに高さを高くしてマンションの容積を確保したわけである。 どうやら、そんな経緯があったみたいなんっすが、景観上重要な和布刈山。 これ、知らないと絶対に読めませんよね。 正解は、和布刈 (めかり) 。 「ワカメを刈る」 という意味らしいんっすが、なら、普通に若布刈 (わかめがり) で、エエのに。 ま、それだと、オヤジ狩りのワカメちゃんバージョンみたいで、ちょっとアレなので、その点に考慮して 「ワカ」 は読まないようにしたのかも知れませんが、で、この大連友好記念館とやら、新造のパチモンではあるんっすが、どの角度から見ても、なかなかイケてる建造物であるのは確かっすよね。 で、中の中華料理屋とか、お高いっすかね? んーと、 これ っすか。 「大連あかしあ」。 アカシアの雨に打たれて、このまま死んでしまいたい♪ そんな思いを店の名前に込めたんっすかね? だとすれば、込めるなよ! そう、思わずにはいられませんが、あかしあ特製ランチ。 季節野菜と海鮮もの炒めをメインに、揚げ物、酢豚、サラダ、ご飯、スープ、デザートのセットで、1,575円。 そんなに高くないっすな。 個人的に海鮮はそんなに好きではないので、出来れば廻船問屋とかにして欲しいんっすが、いずれにしろ、お一人様回転テーブル中華というのは、かなりハードルが高いので、ま、とりあえず、ここはパスかな…と。

 で、後は、跳ね上がった橋の向こうに聳える 海峡ゆめタワー だとか、跳ね下がりつつある “ブルーウィングもじ” と門司港ホテルのコラボだとか、海峡ゆめタワーの望遠バージョンだとか。 下関側のほうにも一度、行ってみたいと思っているんっすが、今回は時間の都合で果たせず、とまあそんなこんなで、門司港レトロ。 歩いて散策出来る範囲に、本物、パチモノ含めて、いくつかのレトロっぽい建造物が点在していて、静かにジャズも流れていて、よかったな♪ …と。 んなことで、この続きはまた、次回。

 で、今日はエリック・ドルフィーっす。 ビッグネームっすよね。 が、若死にしちゃったので、残されたアルバムはさほど多くなく、僕の手持ちも枯渇気味。 いや、 『アット・ザ・ファイブ・スポット』 とか、 『アウト・トゥ・ランチ』 とか、 『ラスト・デイト』 とか、有名処が軒並み、残っていたりするんっすが、 『ファイブ・スポット』 は、ジャケ絵を書くのが面倒だし。 ググってみたら、 ジャケ絵を自作しているブログ を見付けたんっすが、こういう、自己流のキャラにアレンジするという方向性も、アリかも? エロい絵だとか、俳句だとか、名言っぽいのだとか、何だか “オトナ” なブログでありますが、で、 『アウト・トゥ・ランチ』 とか 『ラスト・デイト』 は、中身のほうが個人的に、あまりタイプではなかったり。 どちらかというと初期の、ハード・バップの残滓を引きずってるような演奏のほうが好きなんっすよね。 『ファー・クライ』 がベストかな…と。 かなり黒歴史に近いものがあるので、論評のほうは読まないでいて貰えると嬉しいんっすが、んなことで、ネタを求めて、買っちまいましたぜ、 これ 。 7枚分のアルバムをCD4枚に収録。 めっちゃ半端やん! このドルフィーのセットの場合、 『ホット・アンド・クール・ラテン』 というのが DISK-3 と DISK-4 に分割されているだけで、その他はアルバム2枚でCD1枚なので、まだ大丈夫なんっすが、で、僕の目当ては、その分割されているヤツだったり。 それ以外はすべて、単独で持ってますからね。 つまり、欲しいアルバム1枚のために、余計な6枚分の出費を強いられることになるんっすが、ま、1,509円なら、いっかぁ…と。 が、その頼みの1枚がハズレでした。 何か、言うほどラテンじゃないし、チェロやギターが入っていたりして、室内楽っぽい感じ。 ドルフィーは、まあまあフィーチャーされているんっすが、何か違うな…と。 んなことで、残りの6枚のうち、まだここで取り上げたことのなかった 『アウト・ゼアー』 を取り上げてみようかと。 これ、あまり好きでは無かったりするんっすけどね。 ピアノレスで、その代わりに、ロン・カーターのチェロが入っていたりするんすが、それがめっちゃ、余計。 奇を衒いすぎて、テラテラなんっすが、明日 (4月18日) は、津まで運転免許証の更新に行かなければならなかったりするし、あまり時間が無いので、後半は適当に片付けておこうかと。 んなことで、では、演奏を聞いてみることにしましょうかぁ。

 まずは、アルバム・タイトル曲の 「アウト・ゼア」 。 これ、「ファー・クライ」と同じ曲なのか、微妙に違うのか、判断が難しいところなんっすが、変則ビ・バップといった感じの曲調っすよね。 テーマ部はアルトとチェロのユニゾン。 これはまだ許せるんっすが、続いて出てくるチェロのアルコ・ソロが拷問と言ってもいいレベル。 この企画を考えたヤツを呼び出して、公開説教したくなっちゃいますが、ロンか? ロン・カーターが自分で考えて、ゴリ押ししたんか? ロンが犯人なら、まったくもって論外なんっすが、ドルフィーの意向だとすれば、まだ許せるんっすけど。 アルトのソロそのものは、普通に聞ける感じっすからね。 独特のフレージングをたっぷりと楽しめる仕様になっていて、初期ドルフィー好きとしては、至極の時間であるな…と。 で、その後、ジョージ・デュビビエのベース・ソロが出てくるんっすが、ピチカートなので、まだ全然マシだったりして、やはり、諸悪の根源はロン・カーターであったな…と。 んなことで、テーマに戻って、おしまい。 で、次。 「セリーン」 。 ん? これちょっと、変じゃないっすか? 僕は今、7枚のアルバムが4枚のCDになっちゃった奴でこれを聞いているんっすが、ん? 何かピアノの音が聞こえね? トランペットも入ってね? 先ほどの amazonのレビューにあったんっすが、一言だけ、云わせておくれ・・・。 2014年12月31日に日本でレビュー済み (前略) あっ、そうじゃ、そうじゃ。 盤2枚目の 「Out There」 2トラックの 『Serene』 は、間違いじゃないか? tpやpが入っているじゃろ。 これは、盤1枚目の 「Far Cry」 の最後のトラックとなる演奏だと思うのだが・・・ このことだけ、云いたくてレビューしたまでよ・・・。 やっぱ、そうっすよね。 『ファー・クライ』 の最後に、オマケとして入っていた奴っすよね。 個人的にはこっちのほうが嬉しかったりするんっすが、それはそれ、これはこれ。 間違いは間違いとして、正してやらなければなりません。 で、オジリナルのCDを引っ張り出して聞いてみたんっすが、ピアノもラッパも入ってないじゃん。 で、余計なチェロが入ってるじゃん。 間違いに気付かないフリをして、スルーしたほうが賢明だったかも知れませんが、あっちでも、こっちでも、ドルフィーはバスクラを吹いているんっすが、バスクラと言えば、バスク地方。 僕の通っていた四日市の海星高校の校長は当時、エウヘニオ・モンレアルだったんっすが、スペインのバスク地方出身でありました。 独立運動がお盛んな地方らしいんっすが、エウヘニオくんのお兄さんが、テロリストの親玉のようなものをやってたらしいっす。 「シャベッテル人 (ヒト) ガ、少 (スク) ナク、アリマセーン」とか、生徒を注意する前に、自分ちの兄貴を何とかしろって! そう、思わずにはいられなかった思い出が蘇りましたが、バスクラと弓弾きチェロのユニゾンによるテーマに続いて、ドルフィーのバスクラ・ソロが登場。 俗に “馬の嘶 (いなな) き” と呼ばれる独特の世界が展開されるんっすが、 “いななき” と言えば、 くはないな 。 YouTubeのほうは、まったく続きませんでしたな。 ま、このジャンルは くわにゃん が頑張ってくれれば、それでいいんっすが、 リニアの駅が亀山に!? おお、新作が。 出来れば亀山なんかじゃなく、桑名にリニアの駅を作って欲しいところなんっすが、あまりにも名古屋に近すぎるので、無理っすよね。 ま、亀山も恐らく、岐阜羽島駅程度に栄えるだけだと思うんっすが、で、 “いななき” に続いて、ベースのピチカート・ソロが登場。 さして面白くもないんっすが、苦痛でないだけ、まだマシかと。 でもって、終盤はバスクラとドラムスの掛け合いで地味に盛り上がって、でもって、テーマに戻って、おしまい。 チェロが前面に出てこなかっただけ、まだマシかな? …と。

 で、次。 「ザ・バロン」 。 バロンと言えばレッドバロンなんっすが、 このオッサン 、怖過ぎぃぃぃ…。 個人的にはバロンよりもマロンのほうが栗だと思うし、 「ザ・バロン」 には、あまり多くを期待出来そうにないんっすが、バスクラとチェロのユニゾンで演奏されるテーマは、変態ビ・バップな感じで、ま、悪くは無いかな? …と。 が、続いて登場するチェロのアルコ・ソロは、ぜんぜん良くないかな? …と。 ま、すぐにドルフィーのバスクラに取って代わられるので、さほど実害はないんっすが、でもって、テーマに戻って、おしまい。 3分足らずの、ほんのちょっとした小さなプチ小品。 そういったアレでありました。 で、次。  「エクリプス」 。 チャールス・ミンガスのオリジナルでありますな。 タイトルは日蝕とか、月蝕とかの 「蝕」 の意味。 歌入りのバージョンもあるんっすが、いーくりーぷす、ほえん・ざ・むーん・みーと・ざ・さーん♪ 月が太陽と出会う時。 それが 「蝕」 っすよね。 ミステリアスでモダンなフィーリングのバラードなんっすが、ここでのドルフィーは、その妖しさをバスクラでうまく表現しているな…と。 ここ を見ると、4曲目はバスクラではなく、B-フラット-クラリネットというのを吹いているみたいなんっすが、言われてみれば確かに、バスよりは、ちょっと音程が高めのような? 基本、テーマを忠実になぞるだけで、アドリブらしきものは登場しないんですが、それでもしっかりドルフィーの世界を構築しているのは、 “チーちく” であるな…と。 美味しいっすよね、チーズちくわ。 ということで、次。 「17ウエスト」 。 ウエストと言えばカニエ・ウエストなんっすが、カニエと言うとどうしても、愛知県の蟹江町を思い出してしましますよね。 桑名から近鉄の名古屋行き急行に乗ると、途中の停車駅が弥富、蟹江だったりするんっすが、昔は弥富しか泊まらなかったのに、いつの間にやら蟹江にも止まるようになって、桑名人としては、あまり印象のよろしくない駅だったり。 で、 こんな記事 も。 やっぱ、探しに行きたくなりますよね。 読んでみたら中身のほうは、ちょっとアレだったんっすが、で、カニエではない、17なウエスト。 17というのは何の数字なんっすかね? 胴回りにしては、あまりにも細すぎるし、 ウエスト のウドンの値段にしては、あまりにも安すぎるし。 西17番地みたいな地名と考えるのが適切かと思うんっすが、 ルミエール土佐くろしお 。 高知県須崎市桐間西17番地。 ここ? そんな予備知識を仕入れた上で聞いてみると、確かにちょっと、ルミエールっぽい曲調に聞こえたりするんっすが、フルートとチェロのユニゾンで演奏されるテーマは、ちょっぴりミステリアス。 で、その後、ドルフィーのフルート・ソロになるんっすが、この人がこの楽器を吹くと、ちょっとエロいっすよね。 息継ぎの音が生々しくて、耳元で囁かれているみたいで、ああん♪ で、続いては、チェロの弓弾きソロっすか。 もう、好きにして貰って構わないっす。 僕はもう、諦観しました。 で、その後、ベースのピチカート・ソロが出て来て、途中からはチェロのアルコと絡んだりして、で、最後はロイ・ヘインズのタイコでビシッと締めて、でもって、テーマに戻って、おしまい。

 で、次。 「スケッチ・オブ・メルバ」 。 ランディ・ウェストンのオリジナルなんっすが、恐らく、ギャル系トロンボーン奏者で、作編曲家でもあるメルバ・リストンに捧げられたものではなかろうかと。 ドルフィーは前曲に続いてフルートを吹いているんっすが、こっちのほうはバラードなので、叙情性が際立つ仕上がりになっているな…と。 またしてもチェロの弓弾きソロが出て来たりするんっすが、「人の嫌がることを進んでやろう。」 そんな教えを、間違った解釈で推し進めているんでしょうな、ロン・カーター。 で、ラスト。 「フェザーズ」 。 作曲者として、ハレ・スミスという名前がクレジットされているんっすが、どうやらスミスは酢味噌が好きらしい。 そんな不確実な伝聞以外、詳しい経歴とかはよく分かりません。 テーマ部はスローなテンポで、バラードの連チャンかぁ。 …と思わせておいて、ソロに入って、ややスインギーな路線に転じたりするんっすが、ここでのドルフィーはアルトを吹いておりますな。 バスクラやフルートも悪くないんっすが、やっぱ、アルトがあると、落ち着きますなぁ。 何せ、アルトサックス編なワケだし。 で、最後はスローなテーマに戻って、今日のところは、以上っす。

【総合評価】 奇を衒った結果、衒い過ぎてテラテラになってしまった 寺井 。 そんな1枚でありました。 ドルフィーそのものの出来は素晴らしいだけに、惜しい…。 チェロの弓弾きに固執するロンが論外で、替わりに麻原彰晃でも入れたほうがよかったんじゃね? そんな気すら、してしまうんっすが、 「ロンより彰晃」 ってか?


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