MORE SOUL (ATLANTIC)

HANK CRAWFORD (1960/10/7)

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【パーソネル】

PHILLIP GUILBEAU (tp) JOHN HUNT (tp,flh)
HANK CRAWFORD (as,p) DAVID "FATHEAD" NEWMAN (ts) LEROY "HOG" COOPER (bs)
EDGAR WILLIS (b) MILT TURNER (ds)
【収録曲】

(01-04) BOO'S TUNE / ANGEL EYES / FOUR FIVE SIX / THE STORY
(05-07) DAT DERE / MISTY / SISTER SADIE
【解説】 ( 2021年07月11日更新 / 連載 1,449回 )

 奈良、奈良、奈良〜♪ 「パルの歌」 の節で歌って下さい。 んなもん、40年くらい前に桑名に住んでいた人じゃないと、歌えない気がするんっすが、なら別に 「奈良の歌」 なんか、歌わなくてもいいし! 何故そこで逆ギレするのか、ワケが分かりませんが、んなことで、行ってきましたぜ、奈良。 で、 ここ に泊まりました。 桑名から車で奈良に行く方法については、この記事の中で触れられておりますが、今回は電車を利用しました。 桑名から電車で奈良に行くのは、ちょっと面倒だったりします。 京都まで行って、そこから近鉄に乗り換えるか、あるいは最初から近鉄に乗るか。 どうせ近鉄に乗ることになるんだから、最初から近鉄でいいような気もするんっすが、桑名からだと大阪方面行きの特急に乗って、大和八木で乗り換えて、更に大和西大寺で乗り換えないと、近鉄奈良駅には行けないんっすよね。 僕が子供の頃は、桑名から奈良まで直通で行ける国鉄の急行 「かすが」 なんてのが走ってたんっすけどね。 同じく、京都まで直通で行ける国鉄の急行 「平安」 なんてのもあって、確か途中まで連結していて、途中のどこかの駅で切り離したのではなかったかと。 小学5年生の遠足で奈良に行った時は、その 「かすが」 に乗った、かすかな記憶があったりするんっすが、えーと、 これ 。 停車駅は

  名古屋駅 - 桑名駅 - 四日市駅 - 亀山駅 - 柘植駅 - 伊賀上野駅 - 奈良駅

 ほぼ特急と言っていいような、ぶっ飛ばし具合なんっすが、関西本線でありますな。 関西本線なんっすが、旧東海道に、かなり忠実なルートだったりします。 今の東海道本線って、名古屋から先は、ぜんぜん旧東海道ではなかったりしますからね。 桑名は旧東海道の宿場町なのに、東海道本線も東海道新幹線も走ってなくて、これはもう、誰かの陰謀としか思えなかったりするんっすが、誰の陰謀なのかというと、恐らく、レインボーマンの陰謀。 インドの山奥で修行するなら、やっぱ、東海道本線は岐阜・米原経由だよね! …みたいな。 いや、インド、何の関係もないじゃん。 そんな気がしないでもないんっすが、で、今の関西本線が旧東海道に忠実なのかというと、そうでもなくて、旧東海道は柘植から先、奈良県ではなく、滋賀県を経由して京都に向かうルートになっていたりします。 リニア中央新幹線は京都を無視して、奈良に駅が出来るんでしたっけ? 京都がゴネてるみたいなんっすが、いずれにしろ、 これ を見る限り、桑名のどこかを通過するのは間違いない筈なので、楽しみやな♪ …と。 静岡県の川勝クンがゴネているので、東京−名古屋間が、どうなるのか分かりませんが、そういうことならとりあえず、名古屋−亀山間を先行して開通させるというのはどうっすかね? 名古屋の人がシャープの亀山工場や亀山ローソクへ出張に行くのに、めっちゃ便利になりますぜ。 桑名は通過するだけなので、そんなものが出来たところで、何のメリットもないと思われるかも知れませんが、大半が地下になるとされるリニア中央新幹線も、恐らく木曽三川を越えるのは地上の橋になるものと思われ、桑名は絶好の撮影スポットとして、全国各地から撮り鉄が集結するに違いありません。 ナローゲージ とリニアの両方が走る町として、鉄オタの聖地になるのは確実で、うーん、楽しみ♪

 で、 「急行かすが」 がなくなって、関西本線にカスみたいな鈍行列車しか走らなくなってしまった今、桑名から直接、大阪方面に向かうには、近鉄の一択だったりするんっすが、んなことで、桑名駅 6:47発、近鉄特急・大阪難波行きアーバンライナーに乗って、とりあえず大和八木駅まで、ゴー! 停車駅は

  名古屋駅 - 桑名駅 - 近鉄四日市駅 - 白子駅 - 津駅 - 伊賀神戸駅 - 桔梗が丘駅 - 名張駅 - 大和八木駅

 百歩…というか、二千三百歩ほど譲って、名張はまだいいとして、伊賀神戸と桔梗が丘 は絶対、アーバンちゃうやろ? そう、思わずにはいられませんでしたが、とりあえず 大和八木駅 8:24着〜。 八木市とか大和八木市とか、そういう市があるのかと思ったら、そうではなく、橿原市にある駅なんっすな。 近鉄大阪線と橿原線が直角に立体交差する、なかなか鉄オタ受けしそうな駅でありました。 ここで京都駅の普通列車に乗り換えて、で、近鉄奈良駅へ行くにはもう一度、大和西大寺で乗り換えなければならんのですが、今回はその手前の 「西ノ京」 というところで降りることにしました。 奈良市にいくつかある観光スポットのうち、奈良公園から離れたところにある薬師寺と唐招提寺を、まず最初に片付けておこうという魂胆であります。

  西ノ京駅 ー(徒歩)ー 薬師寺 ー(徒歩)ー 唐招提寺 ー(バス)ー 近鉄奈良駅

 そういうルートでありますな。 で、奈良でバスに乗るなら、 これ が便利。 奈良交通のバスは Suicaとか、ICOCAとか、TOICAとか、はやかけんとか、そういうのが使えるので、それでエエやん。 いちいち窓口でフリー乗車券を買うの、面倒やし。 そんなふうに思っていたんっすが、奈良交通のこれ、 こんなサービス があるんっすな。 「乗換案内」 は、もともとスマホに入れてあるし、エエやん♪ バスは2日間利用する予定なので、 これ にしようかと思ったんっすが、明日香・室生・山の辺の道まで足を伸ばす気はないし、法隆寺も今回は予定に入れてないので、いちばん安い これ で十分。 コイツを2日分買うことにしました。 事前に購入しておいて、使う直前に 「利用する」 というボタンを押すと、その日の乗車がフリーになるという、そういうシステムでありますな。 画面の上のほうにカラーコードというのが出て来て、その色がパカパカと変わるようになっているので、誰か一人だけ買って、スクリーンショットを取って、転送して、みんなで使ってズルしようと思っても、駄目っす。 お釈迦様はすべて、お見通しです。 で、これ、バスの乗り降りがフリーになるだけでなく、 こんな特典 まで。 主な観光スポットの入場料が100円引きとかになるので、これだけで元が取れちゃいそうです。 んなことで、まずは 薬師寺 へ。 西ノ京駅から歩いて数分なので、めっちゃ便利。 西ノ京などという、京都の西のほう? …みたいな紛らわしい名前より、 「薬師寺前」 とかにしたほうがいいような気がするんっすが、西ノ京には西ノ京なりに、それなりに歴史とか由来とかがあったりするんでしょうな。 平城京の右京、つまり西部のことで平城京外の西方に位置する隣接地域を含んだ一帯を含んだエリアである朱雀大路の西にあたることに由来し、古くから用いられている言葉である。 おお、めっちゃ歴史も由来もあるやん!  “京” というと京都のイメージなんっすが、言われてみれば確かに、奈良も平城京という “京” っすもんね。 で、奈良には 「京終」 というエリアがあったりするんっすが、ここは平城京の外京の南の端っこ。 ちなみに 「京終(きょうばて)」 と読むらしいっす。 で、薬師寺。 チケット売り場のおっさんにスマホのバス一日乗車券の特典クーポンの画面を見せたら、ちゃんと団体料金に割引してくれたんっすが、金堂とか、大講堂とか、東塔とか、西塔とかが見られる通常の入場券のほかに、令和3年3月1日〜令和4年1月16日まで、食堂と西僧坊 (水煙特別公開・平成の寶玉展) が見られる特別共通割引券というのがありました。 どんなものが特別に見られるかと思ったら、 これ 。 おお、国宝の水煙が間近で見られるとか、マジっすか? そもそも、水煙って、何や? …と思ったら、 これ 。  おお、東塔のてっぺんにビヨーンと伸びているアンテナ? 避雷針? …みたいな部分の、いちばん先っちょのヤツでありますか。 んなもん、間近で見られる機会はめったにないので、貴重と言えば貴重なんっすが、どうでもいいと言えば、どうでもいいような?  今回、11時半から近鉄奈良駅とJR奈良駅の中間あたりにあるホテルのランチの予約を入れていて、薬師寺と唐招提寺の見学時間は各40分。 そんな行程を組んでいたんっすが、水煙なんか見ちゃったら、それだけで1分くらいは費やしてしまいますよね。 それだけならまだしも、平成の寶玉展まで見られるみたいだし。 まがたま? いや、それは勾玉 (まがたま) っすな。 サイコロ? いや、それは賽子 (さいころ) だから、微妙に違うし、 平成の寶玉展 。 あ、ここに水煙を含めて、詳細に書かれておりました。 で、平成の寶玉は、何か変な絵と美術工芸? 割とどうでもいいような? とりあえず今回は、通常モードにしておきましょう。


< 薬師寺 (その1) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 薬師寺と唐招提寺は今の時期、蓮の花が綺麗らしく、チケット売り場のおっさんも 「今日は雨だから蓮の花が綺麗ですよ。」 みたいなことを言っていて、大いに期待していたんっすが、 (写真・いちばん上) 。 うーん、まあまあ? 鉢はたくさん陳列されていたんっすが、まだ咲いてないのか、散ってしまったのか、盛りと言えそうなのは、ほんの数輪程度。 で、蓮の花って、アレっすよね。 確かに花びらの部分は綺麗で、花びら大回転と同じくらいソソられるものがあるんっすが、真ん中の、将来的にいかにも蓮根になりそうな部分。 アレがちょっと、何かキモいんっすよね。 が、よくよく考えたら、蓮根は蓮の根っこだから、この花の真ん中の部分が蓮根になるワケではないんっすよね? が、キモいことに代わりはなくて、で、この部分、花びらが散ったあと、どうなるのかと思ったら、蓮の実が成るそうです。 ほれ 。 うわ、キモっ! 食べると美味しいらしいので、その点、食べるとキモい肝とは、ちょっと違うみたいなんっすが、で、そうそう。 この日は雨降りだったんっすよね。 天気予報だと、朝方までは雨で、昼前くらいまでは曇り。 で、昼からは、また雨。 で、次の日はずーっと雨。 もう、予報を見ただけで気が滅入りそうだったんっすが、薬師寺に入場した直後くらいから傘がいらなくなって、この貴重な曇り空、大切にしなければ。

 で、 (写真・上から2枚目) 。 その、あまり咲いてない蓮の鉢と、その背後に聳える、んーと、西塔? 薬師寺には東塔と西塔があるんっすが、東塔のほうは昔からある本物で、西塔は最近になって再建されたパチモンなんっすよね。 ということは、これがパチモンのほう? …と、しばらく間違えたまま、その辺をウロウロしていたんっすが、これ、本物の東塔だったんっすな。 危うく、間違いに気付かないまま、帰っちゃうところでありました。 どうして間違えたのかというと、僕の見たガイドブックの写真は、左が西塔で、右が東塔。 そんな構図だったんっすよね。 が、今回、駅からいちばん近い門から入った結果、裏側から入る形になってしまって、左右が逆転してしまった…と。 で、この東塔、六重に見えますが、実は三重の塔。各層に裳階 (もこし) と言われる小さい屋根があり、この大小の屋根の重なりが律動的な美しさをかもし出し 「凍れる音楽」 という愛称で親しまれています。 平城京に残る最古の建物として、国宝に指定されています。 奈良時代 (730) 創建。 おお、凄ぇぇぇ♪ 法隆寺の五重塔よりは新しいみたいなんっすが、なんと (710) 大きな平城京。 その20年後に建てられて、今まで焼けもせずに残っているとか、凄ぇぇぇ! さば家とか、僕が小学校の5年生だった時に、焼失しちゃいましたからね。 部分的には焼け残ったエリアもあったりする気はするんっすが、で、この各層に裳階 (もこし) と言われる小さい屋根があって、一見すると六重のように見える三重構造。 これ、独特っすよね。 他ではあまり見たことがないような? ググってみたら、法隆寺の五重塔にも裳階 (もこし) があるらしいんっすが、んーと、 これ 。 おお、なるほど。 いちばん下の階にだけ、それらしきものがありますな。 それ以外だと、海住山寺の五重塔と、安楽寺の三重塔。 江戸時代以前に作られたものだと、全国で4つしかないみたいっす。 ソースは これ 。 安楽寺の三重塔は例外みたいなものなんっすが、海住山寺。 そんな聞いたこともない寺に、こんな立派な五重塔があるんっすかね? パチモンちゃうん? その疑念を払拭しきれないんっすが、 この寺 っすか。 京都の木津川市にあるんっすな。 で、五重塔、国宝やんけ! で、重要文化財の仏像も6体あるやんけ! 寡聞にして、僕が知らんだけの話で、世間ではそれなりに有名な寺だったりするのかも知れませんが、で、話を薬師寺の東塔に戻します。 「凍れる音楽」。 これ、よく目にするフレーズなんっすが、米国の美術史家、アーネスト・フェノロサというおっさんが、東塔を見て、そのように言ったとされる。 そういうアレみたいっす。 ぶっちゃけ、意味がよく分かりません。 「凍れる冷凍さぬきうどん」 なら、まだ何となく分かるんっすが、いずれにしろ、立派な建物であるな…と。

 で、次。 (写真・ちょうど真ん中) の “大講堂” 。 こちらも立派な建物っす。 これ 。  平成15年(2003)の再建。 新しすぎて、綺麗すぎて、パチモンっぽく見えてしまうんっすが、中にお祀りされている仏像は本物。 僕は裏側の門から入ったので、まず最初にこの建物を覗いて、で、この仏像を見て、おお、これがあの有名な! …と、感動してしまったんっすが、あの有名なアレとは、別物だったんっすな。 ま、これはこれで重要文化財らしいので、ありがたがってみたところで、罰は当たらないと思いますが、で、 (写真・下から2番目) は “回廊と西塔” 。 個人的に回廊って、好きなんっすよね。 回廊と使い捨てカイロ、好きな方を選べ。 そう言われたら、回廊のほうを選ぶと思います。 めっちゃ寒い日だったりしたら、カイロを選んじゃうかも知れませんが、使い捨てカイロとか、最初のうちは ちやほやされても、すぐに熱が冷めて、ポイ捨てされちゃいそうっすよね。 で、西塔。 「にしとう」 でも 「せいとう」 でもなく、 「さいとう」 と読むらしいんっすが、 (写真・いちばん下) が、その全貌。 僕は最初、こっちが “本物” だと思い込んでして、おお! さすがに立派やな。 綺麗で煌びやかやな。 そんなふうに思ってしまったんっすが、昭和56年(1981)の再建。 パチモンやんけ! 長年の風雨にさらされ落ち着いた東塔に対して、創建当初とおなじく鮮やかな青丹の色と金色の飾り金具に彩られて美しいコントラストをみせてくれます。 ま、確かにそうなんっすよね。 ちなみに青丹は、 「あおたん」 ではなくて、青丹 (あおに) 。 奈良のことを 「あおによし」 と言ったりしますが、青丹 (あおに)が、ヨシ! …だったんっすな。


< 薬師寺 (その2) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 で、後半は軽く流します。 (写真・いちばん上) は、改めて “東塔” 。 いやあ、これは間違いなく「凍れる音楽」っすな。 こちらが本物だと分かってしまえば、長年の風雨にさらされ落ち着いた感じで、やっぱ、こっちのほうが、いいな♪ …と。 西塔とか、新しすぎて、綺麗すぎて、有り難みがないねん! で、 (写真・上から2番目) は “金堂” 。 こちらに祀られている仏像が “薬師三尊像 (例のアレ) ” だったんっすな。 さすがに凄ぇぇぇぇ! 堂内は撮影禁止ということだったので、堂の外に出てから、こっそり隠し撮りしてみたんっすが、これはオーケーなんっすよね? 女風呂に突入して、中を激撮するのはアカンけど、外からこっそり盗撮する分には無問題…みたいな。 んなワケ、あるかーい! で、 (写真・ちょうど真ん中) は “中門” 。 本来はこちらから入門するのが正解なんでしょうな。 それだとちゃんと、左が西塔、右が東塔になります。 修学旅行のJCが写り込んじゃってますが、これまあ、不可抗力なので、仕方がないな…と。 で、残すところ、あと2枚。 この 境内マップ のうち、右側のエリアもちょっとだけ覗いてみました。 “玄奘三蔵院伽藍” っすか。 玄奘三蔵って、 「西遊記」 の三蔵法師っすよね? イン・ガンダーラ、ガンダーラ、なんちゃーら、かんちゃら、イーンディア♪ 時間がなかったので、中には入りませんでしたが、このエリアから見る東塔と西塔も、悪くないな…と。 色合いはともかく、形状的には東塔の完全コピーに思えた西塔も、こうやってみると、屋根の形が違うっぽい? で、ググってみたら、 これ 。 東西両塔の大きさ、形状の違いは木材の乾燥収縮を、基壇の高さの違いは地盤沈下を考慮したものであり、500年後には東西両塔が同じ高さになり、1000年後には屋根が設計どおりの形状になるのだそうです。 マジかよ? ただのパチモンだと思って馬鹿にしていたら、そこまで計算されていたとは…。 もっと早くこの事実を知っていれば、修学旅行の女子中学生に教えて、尊敬を勝ち得ることが出来たのに、惜しい…。 んなことで、滞在時間約40分の薬師寺だけで1回分を費やしてしましましたが、奈良ネタ、この調子だと、あと6回くらいは続くことになると思うので、ヨロシク☆

 んなことで、今日はハンク・クロフォードっす。 ・・・・・ 。 そんなリアクションしか、返ってこなさそうなキャラなんっすが、このコーナーでも過去に一度だけ取り上げたことがあります。 んーと、 これ 。 もの凄く古いネタでありますな。 ぎゃる御用達ブランドのセシルマクビーは全店閉店しちゃいましたが、セシールのパンツは今も健在で、色違い3枚組が980円で売られていて、何よりだと思います。 で、ハンク・クロフォードの経歴に関しても簡単に触れられているので、興味のある人はそっちを見て貰うとして。 で、今回、アルトサックス編のラインアップを表面上、充実させるにあたって、ハン・クロのアルバムを1枚仕入れてみることにしたんっすが、どれを買えばいいのか、よく分からないので、適当に 『モア・ソウル』 というのを買ってみました。  これ っすな。 英語の商品説明があるので、翻訳ソフトにお願いしてみたんっすが、手と数人のミュージシャンの両方をハンクのデビュー MORE SOUL に貸す居合わせたレイ兄弟と、彼がソロ・キャリアをスタートした時に、ハンク・クローフォードはまだレイ・チャールズの音楽ディレクターでした。 ハンクは、サクソフォーン奏者デイビッド “まぬけ” ニューマンリロイ “沼地” クーパー (すべてがレイ・チャールズのバックバンドのメンバーであったベース奏者エドガー・ウィリス、およびドラム奏者ミルトン・ターナー) を含めて、アルバムのために7つの断片バンドを集めました。 七重奏曲を完成するのはトランペット吹奏者フィリップ・ギルボージョン・ハントでした。 レイ・チャールズ自身は “話” 上の手配を処理して、ハンクは残っている6つのトラックへのそれらの税を世話しました。 以下略。 デイビッド “まぬけ” ニューマンリロイ “沼地” クーパー。 なかなか濃い面子っすな。 DAVID "FATHEAD" NEWMAN の真ん中部分の読み方が分からなくて、かつて 「ファザード」 と表記しちゃったことがあるんっすが、正しくは 「ファットヘッド」 。 “まぬけ” という意味でありますな。 一方、 LEROY "HOG" COOPERの真ん中部分は “沼地” でありますか。 この人はバリトンを吹いていて、サックス3本+ラッパ2本という、かなり大きめな編成になっております。 ハン・クロくんが、お慰みでピアノを弾くナンバーがあるみたいなんっすが、基本はピアノレス。 で、この人、レイ・チャールズの音楽ディレクターだったんっすな。 純ジャズのほうはアレでも、そっちの世界ではわりと有名だったりするのかも知れませんが、とりあえず、ま、聞いてみますかぁ。

 まずは1曲目、 「ブーズ・チューン」 。 高木ブーの曲? …と思ったら、そうではなく、作曲者として Moodyという名前がクレジットされております。 ムーディ勝山ではなく、ジェームス・ムーディっすよね、多分。 アーシーなリフ・ブルースで、都会派アーバンなアーバンライナーの乗客である僕としては、やや趣向にそぐわないものがあったりするんっすが、何か、伊賀神戸の香りが…。 「いがこうべ」 ではなく 「いがかんべ」 なんっすが、かっぺ臭さが半端ないっすよね。 あの辺りは一応、大阪のベッドタウンということになっているんっすが、奈良県をまるっと超えて大阪まで通うのは、ちょっと無理があるような? 名張駅から近鉄大阪線の特急電車に乗れば大阪難波まで50分強なんだそうっすが、近鉄の特急は別料金が掛かりまっせ? 名古屋まで急行で20分強の桑名のほうがずっと便利なんっすが、リニア中央新幹線が開通して、新桑名駅が出来るようなことになれば、更に利便性が向上するんっすけどね。 名古屋まで25キロくらいっすかね? で、時速500キロっすよね。 桑名駅を出発した瞬間に500キロまで加速して、名古屋駅のホームが見えた瞬間に急ブレーキを踏んでやれば、3分強? ちょっぴり鞭打ち症になるかも知れないリスクより、メリットのほうが大きいっすよね。 で、このクソかんべ臭い曲、管楽器軍団のハモりでテーマが演奏されることになるんっすが、アレンジはなかなか洒脱だったりします。 で、ソロ先発はラッパの人。 ちょっとダサいんっすが、ま、許容の範囲内だと思うし、背後に絡むアンサンブルはゴージャスだし、で、続いて出てくるハン・クロのアルト・ソロはリズム隊だけをバックにした、わりと正統的なものだったりして、で、その後、ラッパの人 (その2) のソロがフィーチャーされて、でもって、テーマに戻って、おしまい。 ちょっとベタなんっすが、ま、悪くはなかったな…と。

 で、次。 「エンジェル・アイズ」 。 ゆったりとしたテンポのバラードなんっすが、かなりディープでソウルフルな味付けがなされております。 そこのところ、好き嫌いが分かれるかと思うんっすが、個人的には好きでも嫌いでもなく、ま、普通かな? …と。 普通科の出身ですしね、高校は。 その後、某専門学校のロボット工学科(2年コース)から、ロボット制御研究科 (+1年) へと進み、今では立派なマンポン技師として社会に貢献している次第でありますが、で、演奏のほうはアレっす。 基本、クロフォードが主役を張っていて、それ以外の人員は、時おり背後でハモる役割に徹しております。 自分の立場を弁 (わきま) えていて、いいと思います。 何でもいいけど弁当って、どうして、弁 (わきま) える、当 (あ) たる。 そんな弁当とは関係なさそうな漢字が使われているんっすかね? 「弁当」 は、 「好都合」 「便利なこと」 を意味する中国南宋時代の俗語 「便當」 が語源とされている。 「便道」 「辨道」 などの漢字も当てられた。 「辨 (そな) えて用に當 (あ) てる」ことから 「辨當 (弁当) 」 の字が当てられ、うんぬん。 「便道」などというウンコ臭そうな名前は、さすがにアカンと思うんっすが、とまあそんなこんなで、テーマに戻って、おしまい。

 で、次。 クロフォードのオリジナルで、 「フォー・ファイブ・シックス」 。 「4・5・6」 っすか。  カルテットに始まり、クインテット、セクステット…と、演奏が進むにつれて、参加者が増えていくパターンが頭に浮かぶんっすが、ベース、ドラムス、それにピアノ? ハン・クロが弾くピアノは、どうやらここに出てくる模様でありますが、その3人にテナーとバリトンとラッパが絡んでくるっぽいテーマが、なかなかいい感じ。 思ってたような4→5→6とはちょっと違ったんっすが、で、その後、リロイ “沼地” クーパーのバリサク・ソロがフィーチャーされます。 時おり、他の管楽器軍団に励まされながら、自分に与えられた職務を全うしております。 中盤以降はホーンとブラスのアンサンブルみたいなパートがあって、でもって、テーマらしきものに戻って、おしまい。 ただのソウル系・根性論なキャラだと思っていたら、以外と知的な側面もあったりして、素敵♪ ということで、次。 「ザ・ストーリー」 。 レイ・チャールズ自身は “話” 上の手配を処理して、うんぬん。 商品説明のところに、そんなことが書かれておりましたが、恐らくこれが、その “話” 上の手配を処理したものではなかろうかと。 が、作曲者は Moodyとなっていて、レイ・チャールズ自身が何を手配して処理したのかは不明。 「この曲を取り上げたらエエんちゃう?」 みたいな助言っすかね? 曲そのものは、わりと普通のブルースで、さほど物語性があるようにも思えないんっすが、 ラッパの人、バリサクの人、ラッパの人(その2)、テナーの人、アルトのクロフォードの純で繰り広げられる各自のソロはどれも充実していて、背後に絡んでくる管楽器のアンサンブルも適切で、ま、悪くはないな…と。 んなことで、テーマに戻って、おしまい。

 で、次。 「ダット・デア」 。 言わずと知れたボビー・ティモンズ作のファンキー・チューンでありますな。 ファンキー・チューンなんっすが、ここでのクロフォードの一味は、意外と趣味のいい知的な演奏を繰り広げております。 ピアノによるイントロに続いて、テーマが演奏されるんっすが、管楽器による分厚いハモりが、とっても鱧 (ハモ) 。 ハモ料理は京都の名物として知られるんっすが、隣接する奈良でも出て来ました。 個人的に、そんなに好きではないんっすけどね、ハモ。 芋、鴨、蜘蛛、鱧なら、

 カモ > イモ > ハモ > クモの順。 芋にも負けるくらい、大したことないんっすが、ま、さすがにキモい蜘蛛よりはマシなんっすけど。 で、演奏のほうは、その後も何だか妙に手の込んだアレンジが施されたハモりをバックに、クロフォードのアルト・ソロが繰り広げられて、悪くないな…と。 で、テーマに戻って、おしまい。 で、次。  「ミスティ」 。 分厚いハモりをバックに、ハン・クロが朗々とアルトを歌い上げる、そんなバラードに仕上がっております。 悪くないっす。

  めっちゃいい > いい > 悪くない > 悪くはない > アカン

 そんな5段階評価なんっすが、かなり 「いい」 に近い 「悪くない」 。 そう、言っていいかも知れません。 で、次。 「シスター・セイディ」 。 言わずと知れたホレス・シルヴァー作のファンキー・チューンなんっすが、ここでのクロフォードの一味は、必要以上にファンキー風味だったりして、ベタなところも、ま、悪くないな…と。 んなことで、強は以上っす。

【総合評価】 聞いてみるまで、いいのか悪いのか、判然としなかったんっすが、実際に聞いてみたら、ま、悪くなかったっす。 冒頭の 「ブーの曲」 が、ちょっとブーなので、印象がちょっとアレなんっすが、それ以降は、いかりや長介。 意外と知的で職人肌な一面も垣間見えたりして、悪くなくて、日本人好みの曲も多くて、いいんじゃね? そんな気がしないでもない1枚でありました。


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