PLACES WE'VE NEVER BEEN (VANGUARD)

BUNKY GREEN (1979/2/21,22)

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【パーソネル】

RANDY BRECKER (tp,flh) BUNKY GREEN (as,p)
ALBERT DAILEY (p) <except #5> RONALD KUBELIK (p) <#5>
EDDIE GOMEZ (b) FREDDIE WAITS (ds)
【収録曲】

(01-03) EAST & WEST / APRIL GREEN / COMMAND MODULE
(04-06) ONLY IN SEASONS 〜 PLACES WE'VE NEVER BEEN / TENSION & RELEASE / LITTLE GIRL, I'LL MISS YOU
【解説】 ( 2021年06月27日更新 / 連載 1,448回 )

 「仏像 (ぶつぞう) って言うたら、銅像 (どうぞう) って言うて。」
 「わかった。」
 「仏像 (ぶつぞう) 。」
 「銅像 (どうぞう) 。」
 「えーい!」 ポカポカポカポカ
 「痛っ! 何すんねん!?」
 「 “ぶつぞ” 言うたら、 “どうぞ” 言うたやん!」
 「 ・・・・・ 。」

 何も言い返せなくて、夏。 悔しいっすよね。 相手の策略に、モノの見事にハマってしまった自分の不甲斐なさを責めるしかありませんが、 仏像に対する深い知識さえ持ち合わせていれば、こんな醜態を晒さずに済んだのにぃ…。

 「仏像 (ぶつぞう) って言うたら、銅像 (どうぞう) って言うて。」
 「仏像の中には銅で出来た像、いわゆる “銅像” も存在するが、それ以外にも一木造 (いちぼくづくり) 、寄木造 (よせぎづくり) といった “木像” 、わら縄を巻きつけた心木に、塑土を何層にも重ねて盛り上げていき、最後に仕上げ用の土を重ねて彫刻する “塑像” 、もしくは “脱活乾漆像 (だつかつかんしつぞう) ” や、 “木心乾漆像 (もくしんかんしつぞう) ” といった様々な種類の像があるので、仏像 (ぶつぞう) と言われて、単純に銅像 (どうぞう) と答えることは出来ない。 」
 「 ・・・・・ 。」
 
 これで勝てますよね。 ま、そんな無駄な知識をひけらかさなくても、一言、「嫌だ。」 と断れば済む話なんっすが、ということで、今日は仏像について考えてみたいと思います。 というのも来週、奈良に行くんっすよね。 いや、何となく。 詳しくは ここ 参照なんっすが、奈良に行くなら、仏像を見なければならないな…と。 いや別段、 仏像なんか、ぜんぜん好きではないんっすけどね。 京都とかの寺に行くのは大好きなんっすが、そのお目当ては

  庭 >>>>>> 建物 >>> 仏像

 こんな感じ。 庭、大好きなんっすよね。 小学生の頃、同じクラスだった丹羽くんの事は大嫌いだったんっすけど。 めっちゃ頭がよくて、 “天才・丹羽くん” と呼ばれていたんっすが、不細工な女子を虐めたりしていて、人間的には、ちょっとどうか? …と。 で、建物に関していえば、めっちゃデカくて立派な門だとか、三重塔だとがあったりすると、「おおっ!」、五重塔があったりすれば、「おおおおっ!」 それくらい感動したりするんっすが、それ以外の建造物に関しては、「ふーん。」 という程度。 お寺の金堂とか、講堂とか、食堂とかって、基本的に直方体なだけで、どうってことのない “堂” だったりしますよね。 丹下健三の建造物のほうが、よっぽどイケてると思うんっすが、で、仏像。 コイツに関しては、まったく関心がありません。 仏像と言えば、みうらじゅん なんっすが、あれ、ネタでやってるだけっすよね? 仏像好きとか、そんな人種がいることが信じられないくらい、何の魅力もなかったりするんっすが、でもまあ、せっかく奈良に行くんだから、東大寺の大仏と、興福寺の阿修羅像くらいは見てこようと思っているんっすけど。 で、せっかくだから、この機会に仏像について、ちょっと勉強してみよう。 そんなふうに思ってしまったんっすが、んなことで、 この本 を買ってみました。  作者名 :薬師寺君子っすか。 ぶっちゃけ、あまり印象がよくありませんな。 というのも、今から30年くらい前、三重県の南の端っこのほうで水道設備の点検する際は、県境を越えて、和歌山県の新宮市にあるビジネス旅館に泊まるのが通例だったんっすが、そのビジネス旅館というのが、ちょっとヤバかったっす。 あまり大きな声では言えないので、小さなフォントで、しかも見にくい色で書いておきますが、あまり表には出せない類いのビデオが、こっそり流されていたんっすよね。 いつもは誰かと一緒の部屋だったので、それをあまりじっくり鑑賞することが出来なくて、もどかしい思いをしていたんっすが、ある日、一人でその旅館に泊まる機会が得られました。 ヨシ! その旅館のテレビの有料チャンネルは100円玉を入れる方式だったので、自販機で1000円札を使って鉄骨飲料を買うことにより大量の100円玉を確保して、準備、ヨシ!  で、ドキドキしながらコインを投入したところ、その日は何故か、有料チャンネルでは延々と薬師寺保栄のボクシングの試合をやっていて、エエぇぇぇぇぇぇ…。 この残った100円玉と鉄骨飲料、どうしてくれる!

 以来、僕は薬師寺には、あまりいい印象を持っていなかったりするんっすが、ま、この本の作者である薬師寺君子には、まったく何の関係もない話なんっすけど。 何でもいいけど、薬師寺君子 (やくしじ・きみこ) ? 仏像大好きギャルなんっすかね? 薬師寺君子 (やくしじ・くんし) という、危うきに近寄らない類いのオッサンだったりする可能性もあるので、油断は禁物なんっすが、で、本当にこれ1冊で、日本の仏像のすべてがわかるのか? …と、読み始めるまで、ちょっぴり疑いの目で見ていたんっすが、分かります。 マジで分かります。 意外に面白くて、一気に最後まで読み終えてしまったんっすが、お陰で僕は 「仏像博士」 を自認していいかも知れないくらいの知識を身につけることが出来ました。 読んでいる最中は分かったような気がしたんっすが、読み終えた途端に忘れてしまったこともあるので、仏像博士は、ちょっと言い過ぎかも知れませんが、少なくとも輪島大士 (わじまひろし) よりは仏像に詳しくなったような気がします。 相撲一筋で、あまり仏像には興味がなさそうっすもんね、輪島。 相撲には負けるかも知れませんが、仏像クイズなら勝てるかも知れません。 相手の得意な土俵では戦わない。 それが勝負に勝つための鉄則なんっすが、輪島が得意な土俵といえば、土俵。 土俵にさえ上がらなければ、何とかなるかも? ということで、輪島を仮想敵に見立てて、仏像に関するクイズにチャレンジしてみましょう。

 まずは 第1問 。 国宝の 「風神像・雷神像」 が、2015年現在、収められている場所は?

早押しクイズです。 分かった人は、ボタンを押して解答して下さい。  ポーン♪ はい、では輪島さん。

 輪島 「越前屋俵太!」
 判定  ブッブー!

 それ、ちゃうがな! 「探偵!ナイトスクープ」 の探偵やがな! 風神雷神図と言えば、俵屋宗達。 輪島くんは恐らく、それを言いたかったんだと思うんっすが、 「屋」 しか、合ってへんがな! で、その風神雷神図があるのは京都の、んーと、何とかという寺。 ど忘れしちゃいましたな。 祇園の南の辺りの美味しい天麩羅屋さんがある近く。 縁切りで有名な何とかという神社の近く。 「○△□の庭」 とかいうのがあるところ。 そう、建仁寺! 思い出しました。 美味しい天麩羅屋さんは ここ 。 あ、いいっすなぁ。 やっぱ、奈良よりも京都っすよね。 奈良はやめて、京都に行きたくなって来たんっすが、で、縁切りで有名な神社は ここ 。 で、「○△□の庭」 は、 これ 。 ああ、やっぱ庭、いいっすなぁ。 天才・丹羽くんとは縁を切りたいところでありますが、で、風神雷神図と言えば、建仁寺。 が、あそこに展示されているのはレプリカなんっすよね。 本物は確か、東京か京都の国立博物館にあったような?  ということで、ポーン♪ はい、ではサバさん。

 さば 「京都国立博物館!」
 判定  ブッブー!

 え? え? 正解は 「蓮華王院 三十三間堂 (京都市) 」 でした。 え? あ、そうか! 京都だか東京だかの国立博物館にあるのは、風神雷神図の屏風っすよね。 あれ、仏像ちゃいますよね。 仏像のほうは三十三間堂にあるんすかぁ。 知りませんでした。 輪島、まだまだやな! (←お前もな!) ということで、次。

 続いて 第2問 。 国の重要文化財である 「空也上人像」 が、2015年現在、収められている場所は?

 ポーン♪ はい、では輪島さん。

 輪島 「エクトプラズム!」
 判定  ブッブー!

  「空也上人像」 が口から出しているのは何でしょう? 輪島くんは恐らく、そういう問題と勘違いしたんだと思いますが、もし、そういう問題だったとしても、答え、間違ってるし。 ま、小さい画像だと エクトプラズム に見えないこともないんっすが、惜しい! パパはグッと我慢したよ、タンタン… 最後のこの一文さえなければ、めっちゃ面白い文章なんっすけどね。 ちなみに空也上人像が口から出しているのは、阿弥陀仏。 空也くんが 「南無阿弥陀仏」 と唱えると、その一音一音が阿弥陀仏になった。 そんな “都市伝説” にちなんで、南・無・阿・弥・陀・仏。 計6体の阿弥陀仏が口から放出されております。 芸が細かい! で、この像が納められているのは、ポーン♪ はい、サバさん。

 さば 「六波羅探題!」
 判定  ブッブー!

あー、分かっていたのに、言い間違えたぁぁぁぁ! 正解は 「六波羅蜜寺 (京都市) 」 です。 そう、それ! 六波羅探題って、語呂が良さ過ぎるんじゃ! で、六波羅蜜寺のほうは、言いにくいんじゃ! 輪島の野郎に差を付けるチャンスだったのに、うーん…。 気を取り直して、次。 いくつか飛ばして、

 第3問 。 興福寺の 「木造無著立像」 は誰の作品でしょうか?

 ポーン♪ はい、輪島さん。

 輪島 「わかりません!」
 判定  ブッブー!

分からんなら、答えるなー! それはそうと、木造無著立像。 興福寺には阿修羅像以外にも、こんな地味な仏像があったりするんっすな。 で、こんな地味な仏像の作者なんか知らなくても、社会で生きていく上で何の役にも立たないので、どうでもいいんっすが、というか正直、僕も分からないんっすが、善増、快慶、運慶、円勢。 適当に答えても、正解確率は25パーセント。 で、この中で運慶と快慶は有名っすよね。 「弘法は筆を選ばず」 と言いますが、これくらい有名な仏像職人となると、きっと仕事を選ぶと思うんっすよね。 木造無著立像? そんなショボい仏像、作ってられるか! そう、断られるのがオチだと思います。 その点、善増クンは違います。 名前からして善人っぽいし、木造無著立像? はい、よろこんで! そんな、居酒屋の店員みたいな軽いノリで引き受けてくれるのではなかろうかと。 ということで、ポーン♪ サバさん、どうぞ。

 さば 「よく分からないけど、勘でいきます。 ・・・。 善増っ!」
 判定  ブッブー!

うわぁぁぁぁ、ハズしたぁ…。 正解は 「運慶」 でした。うわぁぁぁぁぁ、深読みし過ぎたぁ…。 素直に知ってる名前を答えておけばよかったぁ…。 で、次。

 第4問 。 乾漆八部衆立像の1つである 「阿修羅像」 は、2015年現在、どこに保存されているでしょうか?

 ポーン♪ またまた早い。 輪島さん。

 輪島 「貴乃花!」
 判定  ブッブー!

 顔は似てるけど! そういう輪島も、「貴乃花の実の父親って、実は輪島なんじゃ?」という疑惑が拭いきれないくらい、貴乃花と顔がそっくりだったりしますよね。 もし、この噂が本当だとすれば、阿修羅だけに、修羅場は避けられそうにありませんが、で、これ、問題としては簡単っすよね。 このところ、奈良のガイドブックとか、仏像に関する本とかを読みあさったので、自信を持って答えることが出来ます。 阿修羅像って、興福寺にあるのはレプリカで、本物は奈良の国立博物館とかに展示されてるんじゃね? そんなふうに思っていたら、どうやら違うみたいなんっすが、これは余裕で、ポーン♪

 さば 「興福寺の国宝館っ!」
 判定  ピンポンピンポンピンポン♪

おおっ、やりぃ! もし、選択肢に 「元祖国際秘宝館」 というのがあったら、ちょっと迷うところだったんっすが、秘宝館じゃなくて、国宝館っすよね。 本来、仏像というのは博物館とか、国宝館とかではなく、本堂とか、金堂とか、講堂とか、食堂とか、もともとあった位置に安置しておくのが正解だと思うんっすが、ま、興福寺のお宝が、「幸福の科学」とかに持っていかれなかっただけでも、ヨシとしないと。 で、次の問題。

 第5問 。 次の写真の仏像の名前は?

 ポーン♪ はい、輪島さん。

 輪島 「東大寺、塑造執金剛神立像!」
 判定  ピンポンピンポンピンポン♪

 え? え? ボケ無しで、当てに来た? マジかよ! 思わぬ展開に、ちょっと焦ってしまいましたが、相手は腐っても元横綱。 立合いの一瞬に勝負を賭けてくるだけに、早押しでは、どうしても遅れを取ってしまいますなぁ…。 一瞬、迷っちゃったし。 こんなの、簡単じゃん。  東大寺の金剛力士像じゃん。 …というのは、すぐに分かったんっすが、え? 選択肢にない? 金剛力士像と塑造執金剛神立像って、同じ? …と悩んでいるうちに、何にも考えてない輪島に先を越されてしまいました。 というか、調べてみたら、金剛力士像と塑造執金剛神立像は、やっぱり違うものみたいだし、うーん、不覚…。 勝負の行方は最後の1問に委ねられることになりましたが、続いてもビジュアル問題です。

 第6問 。 次の写真の仏像の名前は?

 ポーン♪ はい、サバさん、早かった。 おお、 勝った! 早押しで、輪島に勝った! 答えが分かるかどうかは分からないけど、とりあえずボタンを押してみる作戦が当たったぁぁぁぁぁ! ヨシ! ああでも、答えが分からねぇ…。 こんな地味な仏像、分かるわけがねぇ! が、適当に答えても、正解確率は25パーセントっすよね。 ヨシ、勝負。

 さば 「広隆寺 木造薬師如来立像!」
 判定  ブッブー!

 ああ、ハズしたぁ…。 あ、でも、輪島も外したら、これで引き分けっすよね。 4択が3択になって、まぐれで当たる確率が33.3%に上がっているんっすが、アホの輪島のことなので、僕と同じことを言うかも知れないし、そもそもコイツ、今までほとんど選択肢にない答えを言ってたし、ルールすら分かってないみたいだし、大丈夫っすよね? ・・・・・ 。 ポーン♪ はい、輪島さん。

 輪島 「仏像には大きく分けて4つのグループがあります。 如来 (にょらい)、 菩薩(ぼさつ)、 明王 (みょうおう)、 天部 (てんぶ)。 このうち、如来は悟りを得た存在で、仏像の最上位に位置します。 菩薩は悟りを得るために修行しながら、人びとを苦しみから救い続ける存在です。 明王は仏教の教えに従って、憤怒の形相で悪を打ち砕きます。 不動明王 (ふどうみょうおう)、降三世明王 (ごうざんぜみょうおう) 、軍荼利明王 (ぐんだりみょうおう) などがこれにあたりますが、今回の選択肢にそれらの名前はありませんし、問題の写真の仏像は憤怒の形相ではありません。 天部は仏教世界の守護神で、仏教の敵から守るために働くものです。 帝釈天 (たいしゃくてん)、毘沙門天 (びしゃもんてん)など、お馴染みのものがこれに属します。 増長天 (ぞうちょうてん) なんてのもいるんですが、別にこの仏様が、つけあがって調子に乗ってるワケではありません。」

 観客 「わはははははは。」

 え、何、こいつ? ギャグまで入れて、笑いを取ったりして、余裕やん!

輪島 「選択肢を見ると、如来立像か、菩薩立像かということになるんですが、如来の仏像には一目でソレと分かる特徴があります。 奈良の大仏様 の姿を思い浮かべて下さい。 あれは、正式には毘盧遮那仏 (びるしゃなぶつ)、または盧遮那仏 (るしゃなぶつ)と呼ばれる如来像の一種なんですが、パンチパーマのような独特な髪型をしてますよね? アレは螺髪 (らはつ) と呼ばれるもので、頭髪の一本一本が右回りに渦巻いて、固まりになったものです。 薬師寺の 薬師如来像 にもこの螺髪 (らはつ) が見られますが、頭部のうち、腕を伏せたように隆起している部分、これは肉髻 (にっけい) と呼ばれ、悟りの知恵が詰まっているとされてます。 これらは悟りを開いたことで備わったとされる超人的な特徴で、如来像だけに見られるものとなっています。 以上の点から総合的に判断すると、問題の写真の仏像は…」

 ゴクリ…

 輪島 「銅像 (どうぞう)。」
 判定  ブッブー!
 輪島 「うわぁぁぁぁぁぁ…」

 この勝負、引き分け。

 んなことで、今日はバンキー・グリーンっす。 その素性に関しては、まったくもって不明なんっすが、僕の個人的なイメージとしては、ファンキーでヤンキーなパイナップル野郎。 何をもって、そのように判断したのかというと、 これこれ 。 ああ、これは間違いなく、ファンキーでヤンキーなパイナップル野郎や。 そう、納得して頂けたのではないかと思うんっすが、2枚目の 『ラテン化計画』 のほうの前半は、おからのネタでありますな。 豆腐の絞りかす = オカラ。 あまり好きではないんっすよね。 僕の中では 「切り干し大根」 「ひじき」 と並ぶ、 “世界3大・ソソられない和総菜” のひとつだったりするんっすが、で、来週の奈良。 1日目の昼は ここ を押さえました。 「大和牛ひつまぶし御膳」 というのも捨てがたいんっすが、この日の宿の夕食は牛肉の炭火焼きがメインだったりするので、お昼は、あっさりしたものでいいかな? …と。 んなことで、 「串揚げコース」 というのにしてみました。  どこが、あっさりなんや! そう、思われるかも知れませんが、 「からだにやさしいお昼ごはん」 では、めっちゃ物足らなさそうだし。 体に優しくなんかせんでエエんや! 体を虐めてこそ、強くなれるんや! そんな考え方もあると思うし。 で、問題は2日目の昼。 いろんな店に予約を入れて、で、気が変わって、キャンセルして、でもやっぱり、ここでいいかぁ。 で、再び予約を入れて、また気が変わって。 そんな迷惑行為を繰り返しているうちに、どうでもよくなってきました。 もう、 ここ でいいやぁ。 名前がよく分からないし、店構えも提灯だし、今ひとつソソられるものがなかったりするんっすが、豆腐料理というのは、悪くないかも? そんな気がしないでもありません。 少なくとも、串カツよりは、奈良らしいかな? …と。 奈良と言えば、柿の葉寿司なんっすが、それは買って帰って2日目の晩飯にする予定だし。 で、この店、セットものを頼むと、必ず “おから” が付いてきそうなのが、ちょっとアレなんっすが、丼一杯食べさせられるワケではないと思うので、我慢するとして。 とまあそれはそうと、 『プレイシス・ウィヴ・ネバー・ビーン』 。 1979年のヴァンガード盤。 ソソられる要素がまったく見当たらなかったりするんっすが、ジャケットは極めてオーソドックスで、え、別人? …とか思ってしまいました。 もし、これが本人で間違いないとするなら、パイナップル野郎も、ずいぶんオトナになったものでありますな。 サイドマンとしては、ランディ・ブレッカーの参加が貴重。 ベースがエディ・ゴメスというのも、それなりなんっすが、所詮はベースなので、大勢に影響はないものと思われ、とまあそんなこんなで、では演奏を聞いてみることにしましょうかぁ。

 全6曲のうち、1つを除いてバン・グリのオリジナルっぽいんっすが、まずは 「イースト・アンド・ウエスト」 。 東と西、どっちが好きかというと、僕は断然 “西派” だったりするんっすが、高校野球なんかでも西日本と東日本の高校の試合なら、基本、西のほうを応援します。 ただ関西でも奈良の学校だけは、何故かあまり応援する気になりません。 天理とか智弁学園とか、有名だし、けっこう強いんっすけどね。 奈良という存在自体が地味なのがアカンのではないかと思うんっすが、そんなマイナスのイメージを “おから” が払拭してくれるといいんっすけどね。 ま、 “おから” にそこまで求めるのは、ちょっと酷な気もするんっすが、で、曲、及び演奏はというと、ちょっぴりエキゾチックでモーダルで、脳天気なパイナップル・サウンドを想像していたら、え? え? 僕の知らないバンキー・グリーンがそこにはいました。 ほんのりスピリチュアルだったりもして、何とも意外な展開。 続くアルバート・デイリーとかいう人のピアノ・ソロも新主流派で、で、その後、ランディ・ブレッカーのホリゾンタルなラッパがフィーチャーされる…と。 で、最後は2管が小難しく絡み合って、でもって、テーマに戻って、おしまい。 斬新ではあったが、ぶっちゃけ、ややキャッチーさに欠ける嫌いがあったな。 そんな気がしないでもないんっすが、でも大丈夫。 ここから盛り返します。

 で、次。 「エイプリル・グリーン」 。 バンキー・グリーンのオリジナルみたいなんっすが、これはイイっす。 めっちゃイケてます。 ちょっぴりボサノヴァっぽいリズムに乗せて、マイナー調の哀愁メロディーが奏でられ、日本人の心をがっちりハートキャッチプリキュア。 特に 第8回 は、キュアブロッサムが 「その手は桑名の焼きハマグリです!」 という名言を放った神回として知られているんすが、で、ソロ先発はバン・グリくん。 時おりフリーキーなトーンが聞かれたりするんっすが、フリチンを見せられるよりは全然マシだし、続くピアノのソロは魔法少女リリカルなのは だし、が、ここでの最大の聞き物はランディ・ブレッカーのソロでありましょう。 トランペットではなく、フリューゲルホーンを吹いているんっすが、都会派アーバンな哀愁の音色が、物悲しい曲調とぴったりフィットして、極上の世界が展開されて、たまらんっ♪ でもって、哀愁テーマに戻って、おしまい。 うー、たまらんっ♪

 で、次。 「コマンド・モジュール」 。 いいっすよね、コマンド。 ルマンドには負けるんっすが、商人 (あきんど) ほどは商売っ気がないし、中村主水 (なかむら・もんど) みたいに、問答無用で人を殺したりしないし。 で、そのコマンドがモジュると、どうなるのかと思ったら、ハード・バップ系の明るく楽しい楽曲の誕生と相成りました。 2管の絡みでテーマが演奏された後、ピアノのソロが登場するんっすが、オーソドックスでファンキーで、なかなかいい感じ。 アルバート・デイリーでしたか。 デイリーヤマザキ並に、使えるヤツやな…と。 続くバン・グリのアルト・ソロはちょっぴりフリーキーに走る嫌いがあったりするんっすが、悪くはないな…と。 で、それを引き継ぐランディ・ブレッカーのソロが、めっちゃエエな…と。 ここではフリューゲルホーンではなく、トランペットを吹いているんっすが、バリバリとイケてるフレーズを連発。 フュージョンの印象が強かったんっすが、純ジャズ、ぜんぜんイケるやん♪ ウディ・ショウに匹敵する…と、言っていいかもしれない。 そんな気がしないでもなくて、あ、書くのを忘れておりましたが、この曲だけバン・グリのオリジナルではなくて、作曲者には Ronald Kubelik という名前がクレジットされています。 どういう人なのか、よく知りませんが、ええ曲、書くやんけ! そう、褒めてあげていいと思います。

 で、次。 『オンリー・イン・シーズンズ 〜 プレイシス・ウィヴ・ネバー・ビーン』 。 2つの曲がメドレーで演奏されるのではないかと思われるんっすが、前半はソロ・ピアノによるバラード。 で、それに続くアルバム・タイトル曲は、ミディアム・テンポによるキャッチーなメロディを持ったナンバーで、バン・グリくんも、なかなかええ曲、書くやん♪ で、テーマの後、ラン・ブレくんのフリューゲルホーンが登場。 この楽器、やっぱ好きっす。 すき、すき、すきすき〜、すき、すき、すきすき〜、すき、すき、すきすき〜、すき、すき、すきすき〜、フリューゲルホーン、フリューゲルホーン、好き好き〜♪  『ひみつのアッコちゃん』 のエンディング、 「すきすきソング」 の節で歌って下さい。 小林亜星の作曲の才能も、半端ないっすよね。 次男の小林朝夫クンは、半端ないクズみたいっすけど。 この記事 を見たら、めっちゃ常識人っぽくて、え? …と思ったら、その一方で、 こんな記事 も。 おお、これこれ。 これこそ、僕がよく知ってるクズの朝夫クンです。 みんなも ブロマガ を買って、読もうね! 自分だけ騙されて、こんなゴミに金を払わされたと思うと癪なので、みんなにも不幸をお裾分けしようと思うんっすが、もしかして、僕が買った2019年02月号が特別にアカンかっただけで、最新号は、けっこうイケちゃってるとか? で、ポチってみました。 ・・・・・ 。 ま、昔より、ちょっとだけマシになっているんっすが、特別にアカンかったのが、普通にアカン。 そんな感じだったりして、あまり他人様に勧められるものではありませんな。 ということで、みんな、ブロマガを買って、読んでね! で、続いてバン・グリのアルト・ソロが登場。 根っこの部分はチャーリー・パーカーなんでしょうが、ハード・バッパーと呼ぶには斬新過ぎるスタイル。 誰に似ているかと言われると難しいんっすが、ウェイン・ショーターをアルトに置き換えたっぽい…というのは、ちょっと褒め過ぎっすかね? が、雰囲気としては、そんな感じ。 で、その後、エディ・ゴメスの強力無比なベースのピチカート・ソロがあって、でもって、最後、かなり崩した感じのテーマに戻って、おしまい。

 で、次。 「テンション・アンド・リリース」 。 「緊張と緩和」 っすか。 ピアノの反復フレーズが印象的で、ちょっぴりアンドリュー・ヒルを彷彿させる、蓬髪の後発医薬品。 そんな感じのアレだったりして、とってもジェネリック。 バン・グリ、ラン・ウェ、エディ・ゴメ、みんな熱いっす。 基本、緊張の連続で、緩和の部分が見当たらない気がするんっすが、最初から最後まで、テンション、高ぇぇぇぇぇぇ。 で、ラストっす。 「リトル・ガール・アイ・ミス・ユー」 。 「幼女、私はあなたを恋しく思います」 っすか。 その気持ち、分からんでもありません。 可愛いっすもんね、幼女。 幼女と 「ヨード卵光」 なら、僕は迷わず前者を選びますが、これはアレっすな。 川嶋哲郎の 『哀歌』 。 ちょっぴり、これのタイトル曲っぽい? スピリチュアルな哀しみが前面に打ち出されて、日本人の心をハートキャッチプリキュア。 そういうアレだったりして、とまあそんなことで、今日のところは以上っす。 来週は奈良に仏像を見に行くため、このコーナーはお休みになるものと思われ、ヨロシク☆

【総合評価】 出だしの 「東と西」 が、斬新でありながら、ややキャッチーさに欠ける作風であったため、ちょっと微妙? …と思ってしまったんっすが、その後、取り戻しました。 挽回しまくりました。 残りの5曲はすべて、 三河湾の大アサリに匹敵する大当たりと言っていいのではなかろうかと。 脳天気なパイナップル野郎から脱却したモーダルでスピリチュアルなバンキー・グリーン。 「ラテン化計画」 の向こうに、新たな境地を発見。 ランディ・ブレッカーもストレートに純ジャズ路線を突っ走っているし、 “おから” と同じくらい、超オススメ☆


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