VISTA (IMPULSE)

MARION BROWN (1975/2/18,19)

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【パーソネル】

MARION BROWN (as,wind chimes)
ANTHONY DAVIS (p,el-p) STANLEY COWELL (p,el-p) <#1-4> BILL BRAYNON (celeste, el-p) <#1-4>
ALLEN MURPHY (vo,bells) <#2,5> HAROLD BUDD (celeste, gong) <#5> REGGIE WORKMAN (celeste, el-p) <#1,3-6>
JIMMY HOPPS (ds) <#1,3-5> ED BLACKWELL (ds, slit-ds) <#3,6> JOSE GOICO (conga, tambourine) <#1,3-6>

【収録曲】

(01-04) MAIMOUN / VISIONS / VISTA / MOMENT OF TRUTH
(05-06) BISMILLAHI 'RRAHMANI' RRAHIM / DJINJI
【解説】 ( 2021年09月19日更新 / 連載 1,458回 )

 え? はぁ? いやいやいやいや。 さすがに、ありえん。 アリエン・ボイン教授 と同じくらい、ありえん話なので、何も見なかったことにして。 例えばの話、洗濯洗剤が頑固なニオイ菌 (グラム陰性菌) の増殖を防ぐというのは、十分にありえると思うんっすが、 アリエール とか、あるし。 が、今回のコレは、どう考えてもありえんので、携帯電話の呼び出し音も聞こえなかったことにして。 ということで、チョーイ! 前回 、横道に逸れて、何とかそれで最後まで押し切ることが出来たんっすが、今回は “潮位” に、真っ正面からぶつかっていきたいと思います。 満潮とか、干潮とか、そんなの。 君は常日頃から、潮位をちょいちょい、気にしているかな? 僕はですね、さっぱりです。 そんなものを気にしなくても、普通に生きていけますからね。 というか、そんなものをいちいち気にしていたら、煩わしくてしょうがないんっすが、「あ、今日は “朝潮” だから、不細工な相撲取りやな。」 そんなふうに考えたりはしませんよね。 が、レジャーだとか、旅行とかの場合、ちょっと気にすることがあったりします。 というか、念入りに調べる必要に駆られたりするんっすが、例えば魚釣りとか、潮位を気にするものなんっすかね? 僕は 「さば」 というハンドル名を名乗っておきながら、生きている魚を眺めたり、死んでしまった魚を煮たり焼いたりして食べるのが、さほど好きではなかったりするんっすが、生きている魚を釣り上げて、どうこうしようという気もまったくなかったり。 なので、釣りで、潮位を気にするものなのかどうかは、よく知らんのですが、例えば潮干狩りとか。 僕は貝類を眺めたり、死んでしまった貝類を煮たり焼いたりして食べるのが、さほど好きではなかったりするんっすが、潮干狩りの経験は、今から40年ほど前に、数回あったりします。 小学校の遠足が潮干狩りだったことがあるんっすよね。 学校の近くの揖斐川に貝を獲りにいきました。 川で貝なんか、獲れるんか? …と思われるかも知れませんが、桑名の辺りの揖斐川の河口は、半分くらい海のようなものなので、シジミが獲れたりするんっすよね。 桑名なら、ハマグリちゃうんか? そんなふうに思われるかも知れませんが、言うほど、桑名ではハマグリが獲れなかったりするし、焼きハマグリとか、ぜんぜん食べなかったりするし、むしろ、シジミの味噌汁だとか、アサリの時雨煮とかのほうが断然、メジャーだったり。 桑名でアサリは獲れないんっすが、どっかから持って来て、時雨煮にするんっすよね。 桑名なら、時雨蛤、ちゃうんか? そんなふうに思われるかも知れませんが、時雨蛤とか、無駄にクソ高いばかりで、身が硬くて、そんなに美味くもないし、贈答用に使うくらいで、自分ちで食べることは、まずありません。 身が硬くて、そんなに美味くもないものを貰っても、そんなに嬉しくはないので、ありがた迷惑な気がしないでもないんっすが、ま、見た目は立派なので、しょうがないかな? …と。 ちなみに時雨煮は生姜を入れて煮るので、佃煮と違って、しょうがなくはなくて、生姜あるんっすが、で、潮干狩り。 朝、学校に集合して、揖斐川まで歩いていったら、ちょうといい感じに干潟っぽくなっていたので、何も考えずにそこに入って貝を獲っていたんっすが、よくよく考えたら、潮位とか、関係しそうっすよね。 満潮の時とか、アカンような気がします。 干潮の時がいいような気がします。 もしかしたら学校の先生が、あらかじめ下調べをして、朝、学校に集合して、揖斐川まで歩いていったら、ちょうといい感じに干潟っぽくなる日を選んで、遠足の日程を組んでいたのかも知れませんが、 地元の名産に大きな歓声…小学生がハマグリの潮干狩り体験 。 あ、ハマグリ、獲ってるやん! 桑名って、ハマグリ、獲れるんか? マジかよ? ずいぶんと沖のほうまで小学生がいるんっすが、城南沖で、こんな干潟になるんか? もしかして僕たち、騙されていたんか? 揖斐川の河口で小さなシジミを獲って大喜びしていた当時の僕が、何だか不憫に思えてきましたが、女子児童 : 「採れたよ〜。楽しい」 めっちゃ楽しそうやんけ!

 ということで、潮位を気にする場面 (その1) 、潮干狩り。 で、 場面(その2) としては、鳴門の渦潮。 相撲取りの朝潮は、いつ見ても普通に不細工なんっすが、鳴門海峡はいつ見ても普通に渦潮というワケではなく、満潮と干潮の時間だけ、渦潮だったりします。 満潮と干潮の前後、1〜2時間くらいが見頃だと言われております。 干潮と満潮は基本、1日に2回ずつあるので、渦潮チャンスは1日4回。 前後2時間となると、4回 ×(前2時間+後2時間)= 16時間。 2/3は渦潮じゃん。 余裕じゃん。 そんなふうに思われるかも知れませんが、夜明け前とか日没後に渦潮っていても、暗くてよく分からないし、観潮船も出ていないし、で、前後2時間というのは条件がいい時の話であって、前後1時間くらいしかアカン場合もあるし。 「条件がいい」 というのは、どういう時を言うのかというと、 “大潮” 。 いや、いいっすよね、これ。 “おおしお”という言葉の響きが、ちょっぴり 「大塩平八郎の乱」 っぽくて、いいな♪ そんな気がしますよね。 で、一方、アカンのは “小潮” 。 これはアカンっすよね。 何が駄目かって、 “こしお” という言葉の響きが 「故障」 や 「胡椒」 っぽかったりするところがアカンっす。  「故障」 はともかく、 「胡椒」 は別に悪くないじゃん。 美味しいじゃん。 そう、思われるかも知れませんが、ま、確かに。 個人的にも、ただの塩より、塩胡椒のほうが好きだったりします。 あ、でも、塩胡椒より 「智恵子抄」 のほうが好きだったりするし、で、胡椒はともかく、故障のほうは、やっぱり嫌じゃん! マンポンとかが故障したら、呼び出されるじゃん! で、潮の満ち引きには大潮と小潮の他に、中潮とか、長潮とか、若潮というのがあったりします。 朝潮というのはありません。 え? じゃあ、あの不細工な相撲取りは、何を持って 「朝潮」 なんて四股名を付けたんや? …と思って、調べてみたところ、朝潮とは - 朝、満ちてくる潮。朝の満ち潮。 ああ、なるほど。 朝、気力が満ちあふれていたら、夕方、相撲を取る頃には、萎え萎えになっちゃってるんじゃね? そんな気がしないでもないんっすが、ま、実際、そんなに強くはなかったし、身の程をわきまえた四股名であるな…と。 不細工な朝潮(4代目)は、幕内で優勝したことがあるし、最高位は大関だから、そんなに弱くはないんじゃね? そう、思われるかも知れませんが、高校時代、同じクラスに千代の富士がめっちゃ好きなヤツがいたんっすよね。 で、ある日、そいつに 「今日、千代の富士の対戦相手、誰やろ?」 と聞かれて、「んー、朝潮ちゃう?」 と答えたところ、「よし、勝った!」 と、ガッツポーズされちゃう程、安全パイと見なされておりました。

 で、 “中潮” 。 これは何となく分かります。 “大潮” と “小潮” の中間やろな…と。 が、よく分からないのが “長潮” と “若潮” 。 長潮と言われても、不細工な相撲取りの、ロング・バージョン? で、若潮と言われても、不細工な相撲取りの、ヤング・バージョン? そんなイメージしか湧いてこなかったりするんっすが、その他、潮位とは直接関係はないんっすが、不細工な相撲取りの親 = 親潮、不細工な相撲取りと松崎しげるのコラボ = 黒潮、赤飯を炊いてお祝いをする不細工な相撲取り = 赤潮。 そんなのもあったりするんっすが、不細工な上に、大して強くもない癖に、赤飯を炊いてお祝いしてんじゃねーよ! そんな、静かな怒りが湧き上がって来たりします。 いずれにしろ、朝潮(4代目)の不細工さが、すべての “○潮” のイメージを悪くしちゃっているんっすが、 潮の満ち引きに関しては、 潮の満ち引きを理解しよう 。 ここを読んで、各自で理解して貰うとして。 潮の満ち引きとは、地球の引力に引き寄せられた海面が、月の引力と太陽の引力で引き起こされる海面の水位の変化です。 おお、なるほど。 何となく、月に引っ張られるイメージしかなかったんっすが、地球の引力や太陽の引力も関係しているんっすな。 地球の引力は海面を下に引きずり込む方向に、月と太陽の引力は、逆に引っ張り上げる方向に働くワケっすが、その綱引きで、海面が上がったり下がったりするという。 で、潮の満ち引きと、魚釣りの関係。 言われてみれば、ほぉ、なるほど。 納得のいく話ではあるんっすが、個人的に魚釣りにはあまり興味がないので、軽く読み飛ばして、 “大潮” 。 これこれ。 僕が今、いちばん気になっているのが、この “大潮” なんっすよね。 何故かと言うと、大潮になると、呼び出される可能性が高まって、嫌だからなんっすが、某・鈴鹿市にある排水機場。 今年度、我が塩サバ物産株式会社 (仮名) は、ここの点検業務を請け負うことになったんっすが、その中身はというと、月1回の月点検と、年1回の年点検。 これはまあ、問題ないっす。 下請けの業者の人が全部やってくれるし、その監督業務も、今年から負畑さん (仮名) というオッサンがやってくれることになったし。 本名のほうは、勝負の結果を逆転させて、野菜や果物から稲作に転換する方向で、察して頂きたいと思うんっすが、よく分からんナントカ連合会というところを定年退職して、4月からウチの会社に入ったオッサン。 現場から車で20分くらいのところに済んでいるらしいし、丁度いいやぁ。 …と。

 問題は定期的な点検だけでなく、緊急時の対応が特約として付随していたことなんっすが、鈴鹿市に高潮注意報が発表されたら、いつでも排水ポンプを運転出来るように、県職員の補助として、現場に駆けつけなければならない…みたいな一文。 ほーん、何か大変そうやね。 そう、他人事のように考えていたんっすが、これが思った以上に大変でありました。 高潮注意報とか、波浪注意報と同じレベルで、どうでもいい注意報やな。 そんな感じで、今まで気にしたこともなかったんっすが、これが意外と、出るんっすよね。 いや、出ない時はぜんぜん出ないんっすが、いざ出始めると、連日連夜。 4月から7月まで、一度も呼び出しがなかったので、この話はすっかり忘れていたんっすが、8月上旬の土曜日の夕方、電話が掛かって来ました。 「高潮注意報が出たので、現場に来て貰えますか?」 え? マジで? 今から? 誰が? ある程度、予測していた話なら、覚悟を決めることも出来るんっすが、不意打ちでしたからね。 えー、それ、嫌すぎるんっすけど…。 やっぱ、行かなアカンっすか? 車で1時間くらい掛かるんっすけど? で、今日、会社はお休みなんっすけど? これはもう、負畑さん (仮名) に頼むしか、ないっすよね。 こういう場面で働いて貰う為に、うちの会社で雇ったワケっすからね。 で、車で20分くらいっすからね。 1時間掛けて、僕が現場に向かっている途中で、取り返しのつかない事態が発生するかも知れないし、ここは “即応部隊” に動いて貰わないと! で、電話しました。 ・・・・・ 。 出ねぇ…。 何度掛けても、出ねぇ…。 いるんっすよね、“休みの日は絶対、仕事の電話に出ないマン” って。 負畑さん (仮名) に、休みの日に電話するのは初めてだったんっすが、まさか “そのマン” だったとは…。 ま、僕も、掛けてきた相手によっては、見なかったことにする場合もあるんっすが、相手にそれをされると、ムカつきますな。 めっちゃムカつくぅ! あり得ねぇ! 何度掛けても、電話にでんわ状態なので、しょうがねぇ…。 自分で行くかぁ…。 覚悟を決めて、作業服に着替えて、いざ、家を出ようとしたら、向こうから電話が掛かって来ました。 で、事情を説明してところ、快く、現場に向かってくれる事になりました。 おお、なかなか話の分かるオッサンやん♪

 で、次の日の日曜日の夕方、また役所のほうから電話が来ました。 「高潮注意報が出たので、現場に来て貰えますか?」 え? また? マジで? 今から? 誰が? 昨日も呼び出されたばかりなんっすけど? ま、僕は行ってないんっすが、負畑さん (仮名) の立場を慮 (おもんぱか) ると、そう、言いたくなっちゃいますよね。 しょうがないんっすが、また行って貰うしかありません。 まったく気が進まないんっすが、電話してみました。 出ねぇ…。 何度掛けても、出ねぇ…。 ま、出たくない気持ちが分からんでもないんっすが、こっちも必死です。 出るまで掛け続けてやるぅ! ・・・・・ 。 出ねぇ…。 さすがに今日はアカンかぁ。 覚悟を決めて、作業服に着替えて、いざ、家を出ようとしたら、向こうから電話が掛かって来ました。 おお! で、快く…か、どうかは分かりませんが、とりあえず現場に行って貰えることになりました。 なら、すぐ電話に出ろよ! そんな気がしないでもないんっすが、 「大人」 なら、それを口に出してはいけません。 ぐっと堪えたサバくん、立派でありますなぁ。 で、次の日の早朝4時くらい、また県のほうから電話が掛かってきました。 「今日は誰の当番ですか?」 「あ、多分、負畑さん (仮名) が…」 「あ、すいません! じゃ、そっちに電話してみます!」 あ、そうして頂けると、助かります。 うちの営業担当者が出した書類には、最初の連絡先が僕で、出なかった場合は次の人。 そんな取り決めが書かれていたりするんっすが、そんな厳格にルールを守って頂かなくても大丈夫っす! 僕に電話を貰ったところで、結局は次の人に頼むことになるので、直接、次の人に電話して貰ったほうが話は早いと思います! が、その日の夕方、また、僕のところに電話が来ました。 「今度は誰が来てくれるんっすか?」 「ああ…、電話して、聞いてみます…」 「誰にですか?」 「勝田さんにでも…」 「またですか!? じゃあ、こちらから電話します!」 もう、仮名を使うのも面倒になって来たんっすが、で、県の人も、すっかり “呆れモード” でありましたな。 いや、申し訳ないとは思うんっすが、片道1時間の距離は、ちょっと…。 遅い時間というのもちょっと…。 結局、6回ほど呼び出しがあったみたいっすな。 土曜、日曜、 「山の日」 の3連休、1日出勤日を挟んで、盆休みに突入。 そんな時期だったんっすが、その出だしの4日間で。 いやあ、お疲れ様でありますなぁ。

 盆休みが明けた平日も、何度か呼び出しがありました。 そうこうしているうちに、高潮注意報が出される条件というのが、何となく見えてくるようになりました。 基本は これ 。 四日市港の潮位表。 ここに、1日毎の満潮と干潮の時刻と、その時の潮位が書かれております。 基本、満潮と干潮が1日2回ずつあるんやな。 で、満潮と干潮の時間は前の日に比べて、30分くらいずつ遅くなっていくな。 そんな傾向があることが読み取れます。 どうしてそうなるのか、深く掘り下げようとすれば、あと3回分くらいは引っ張れそうなんっすが、とりあえず今日のところは先に進みます。 で、満潮時の潮位に着目してみると、かなり日によって数字に違いがあることが分かります。 満月の日が、いちばん高くなっています。 ま、これは何となく分かりますよね。 満月という “陽キャ” が、ウェ〜イwww これはもう、雰囲気が盛り上がって、海面も上昇しちゃいますよね。 これが所謂、 「大潮」 というヤツなんっすが、意外なのは新月の日。 新月とか、いるのかいないのか分からない “陰キャ” の極みのようなヤツで、全体の空気が重くなって、海面もズズーンと沈み込んでしまいそうなんっすが、意外や意外、新月の日も 「大潮」 になります。 ま、大潮というのは、海面が高くなる現象ではなく、満潮と干潮との差が大きくなる日のことですからね。 陰キャの半端ないパワーで、海面がドン引きした結果なので、よく考えたら別に、そんなに不思議でもないな…と。 で、上弦の月とか、下弦の月とか、月が半分な状態の時が “小潮” となるんっすが、高潮注意報は基本、大潮の時、すなわち、満月の新月が、要注意であるな! …と。 不意を突かれるとアレなんっすが、ある程度、覚悟を決めておけば、呼び出されてもダメージは少ないっすからね。 早速、僕は気象庁のデータを元に、高潮注意報が発表される可能性が高い日時を纏めた表を作成して、それを勝田さんに渡してあげたんっすが、我ながら、何て親切な!

 が、単純に月と太陽の動きだけでは決まらないのが潮位の奥深いところでありまして、もうひとつ、 こんなデーター もあります。 メニューから三重県・四日市を選ぶと、四日市港の潮位の変化が一目で分かるグラフが表示されるんっすが、オレンジ色(たぶん)の線 が 「天文潮位」 。 僕は赤緑色弱で、色の見え方には自信がなかったりするので、 たぶんオレンジ色だと思う。 …としか言えなかったりするんっすが、これがアレっす。 月と太陽の位置の関係で、計算上はこうなるハズ…という、潮位のグラフ。 が、世の中、なかなか計算通りにはならないもので、実際の潮位は青い線 (たぶん) のグラフだったりします。 気圧だとか、波だとか、いろんな外的要素が加味されて、これだけの “偏差” が発生するという。 ここで注意しなければならないのは、先ほどの表の数値と、このグラフの目盛りとの違い。 例えば、これを書いている 9月18日(土)満潮時刻 3:42 の潮位は、表だと 「199」 になっているんっすが、グラフのオレンジ色(たぶん)のその時間の数値は、んーと、 「75」 くらいっすかね? 実をいうと、表のほうの数字は四日市港基準面 (YP) という潮位で、グラフのほうは東京湾平均海面 (TP) というヤツなんっすよね。 この辺りを深く掘り下げようとすれば、あと1回分くらいは引っ張れそうなんっすが、とりあえず今日のところは

 YP − 1.251m = TP

 この換算式だけ押さえておいて。 要はゼロ点の基準が違うんでしょうな。 何故そうなっているのか、よく分からんのっすけど。 で、四日市とか鈴鹿で高潮注意報が発表される基準は TPで 1.500m なんだそうで。 偏差は日によって違うんっすが、少ない時で、+0.15〜0.25くらい、多い時だと+0.30〜0.40とか。 つまりアレっす。

  1.500mT.P + 1.251m = 2.751mY.P

 これを超えそうだと、ヤバいな…と。 例えば満潮時の天文潮位が 「240」(2.400m) だった場合、偏差が+0.30ならセーフ、+0.40ならアウト。 過去の経験から、偏差が+0.40を超えることはまずないので、満潮時の潮位が 「240」 以下の日なら、まず呼び出される心配はないな…と。 金曜日の夜、台風の接近で偏差が大きくなることが予想されたので、念のために調べてみたんっすが、 9月18日(土)満潮時刻 3:42 の潮位は「199」 。 さすがにこれは大丈夫っしょ? 明日から3連休。 土曜日と日曜日の半分くらいは、この原稿とジャケ絵書きで潰れるとして、まる1日は余裕でダラけることが出来て、嬉しいな♪ …とか思っていたら、その時、メールの着信を知らせるチャイムが。

  防災みえ 気象情報・注意報

  2021年09月17日 22時58分気象庁発表
  ■鈴鹿市
  高潮注意報 発表

 え? はぁ? いやいやいやいや。 さすがに、ありえん。 アリエン・ボイン教授と同じくらい、ありえん話なので、何も見なかったことにして。 ということで、じゃあみんな、おやすみ♪

 んなことで、今日はマリオン・ブラウンっす。 うわぁぁぁぁ…。 今日の後半はまともに読まなくてもいいや。 そう、思った人は少なくありません。 知名度はまあまあっすよね、マリオン。 が、人気は今ひとつっすよね、ブラウン。 フリージャズっすよね? 自由っすよね? 面白くないっすよね? 面白くないだけならまだしも、苦痛だったりするんっすが、世の中、何でも自由にやらせればいいというものではないな…と。 何でも自由に好き勝手にやらせた結果が、これかよ…。 “自由主義” の弊害を如実に示した事案として、後生まで語り継がなければならない負のレガシーでありますが、ちなみにこの人、フリージャズと言っても、オーネット・コールマンの系譜ではなく、後期コルトレーンとか、アーチー・シェップとか、ファラオ・サンダースとか、そういった奴らのお仲間といった感じっすよね。 レーベルで言うと、インパルス。 堤下とか板倉のイメージしかない人もいるかも知れませんが、ジャズの世界でインパルスと言えば、小難しい系。 ムカつく小室圭ではありません。 あ、湘南の 「海の王子」 に、何て失礼なことを! 今すぐ湘南乃海 (神奈川県出身・高田川部屋)に謝りなさい! あ、この相撲取り、 大磯の出身なんっすな。 湘南乃海を名乗りたくなる気持ちも分からんではないんっすが、ちなみに僕は、将来、相撲取りになった時の四股名を既に決めているんっすが、走井山 (はしりいざん) 。 地元の ここ から取りました。 俊敏な小兵力士って感じで、いいっすよね。 俊敏さをアピールするなら、山田俊敏(やまだ・としとし)とかでもいいような気はするんっすが、そんなこんなで、マリオン・ブラウン。 今日の後半はまともに読まなくてもいいや。 そんなこと言わずに、もうちょっとだけお付き合い下さい。 この先、話が面白くなる見込みはまったくないんっすが、聞いても、ぜんぜん苦痛ではない。 そんな1枚を取り上げてみたいと思います。 『ヴィスタ』 。 1975年のインパルス盤。 あ、やっぱりインパルスじゃん! 駄目じゃん! 拒絶反応を起こす人がいるかも知れませんが、 前衛的なプレイで1960年代ジャズに刺激を与えたマリオン・ブラウンが一転、ソウルフルでメロディアスな魅力を存分に発揮したバラード・アルバム。 スティーヴィー・ワンダー作 「ヴィジョンズ」 のカヴァーがとりわけ美しい。 新生ブラウンの真髄がここに。 そういったアレだったりするので、ま、大丈夫なのではなかろうかと。 基本、マリオンのワンホーンなんっすが、サイドマンはなかなか賑やか。 エレピとか、チェレスタとか、ベルとか、ゴングとか、コンガとか、タンバリンとか。 タイコの人が普通のタイコの他に (Slit drum) というのを叩いているみたいなんっすが、んーと、 こんなの 。 アフリカの民族楽器っぽいっすな。 で、マリオン本人はアルトサックス以外に (wind chimes) というのを吹いてるっぽいんっすが、んーと、 これ ? やっぱり、アフリカの民族楽器っぽい? 吹くんじゃなくて、叩く系? いずれにしろ、アフリカの民族音楽っぽいサウンドが期待されるんっすが、とりあえず、演奏を聞いてみることにしましょうかぁ。

 まずは、ピアニストとして参加しているスタンリー・カウエルのオリジナルで、 「メイムーン」 。 あ、これ、エエやん。 めっちゃエエやん♪ 物静かな生ピアノによるイントロに続いて、ベースが力強いビートを刻み、そこにアルトがスーッと入ってきて、リリカルでスピリチュアルなテーマを演奏する…と。 この導入部の流れが、たまらんっ♪ 意味不明なフリー・ジャズを警戒していると、拍子抜けしちゃうほど、聞きやすいサウンドに仕上がっていて、新生ブラウンの真髄がここに。 その後、アルトのソロになるんっすが、軽快なパーカッションを背景に、心地よいフレーズが綴られているな…と。 で、ベースの人も、なかなか頑張っているな…と。 決して、前面に押し出されることはないんっすが、レジー・ワークマン。 スーパーの熟練のレジ打ちのおばちゃんのような、安定感のあるプレイが光ります。 で、終盤はベースのピチカートとパーカッションが地味な感じに絡んで、その後、ベースのアルコが出て来たので、ちょっと怯んだんっすが、さほど苦痛ではなく、でもって、おしまい。 いやあ、よかったっす。

 で、次。 「ヴィジョンズ」 。 スティーヴィー・ワンダー作 「ヴィジョンズ」 のカヴァーがとりわけ美しい…という、アレです。 原曲を聞いたことはないんっすが、 これ っすか。 おお、いいじゃん♪ で、マリ・ブラ版のほうはというと、アレン・マーフィとかいう人がボーカルを披露しているんっすが、スティービーよりも低い、めっちゃいい声のオッサンだったりして、これはこれで、いいじゃん♪ スティービーのほうはギターとの絡みが絶妙なんっすが、マリオンのほうのアルトとの絡みも秀逸。 めっちゃジャジーっす。 いいっすよね、ジャジー。 ジャージー牛も、いいっす。 で、ジャージも、ありかな? …と。 オッサンがジャージを穿いていても、オッサン臭いだけなんっすが、ジャージを穿いているJCやJKは、いいっす。 ブルマーとは、また違ったよさがあると思います。 で、アルトもいいんっすが、エレピもいいっすな。 僕は基本、ジャズの世界では電化禁止論者の超保守派なんっすが、オール電化でなければ、許容範囲じゃね? そんな気もしてきました。 このアルバム、スタンリー・カウエルの他に、アンソニー・デイヴィスビル・ブライノンという、計3人の鍵盤楽器奏者の名前がクレジットされているんっすが、エレピと生ピが溶け合う感じが、いいな♪ …と。 もしかしたら、チェレスタも混じっているのかも知れませんが、終盤、おっさんの歌に佳境に入って、大いにエモーショナルで、でもって、おしまい。 いやあ、よかったっす。

 で、次。 アルバム・タイトル曲の 「ヴィスタ」 。 “Windows Vista” とか、ありましたよね。 で、近鉄沿線住民なら断然、ビスタカー。 お子様は2階に上りたがるんっすが、大人の男は断然、1階派。 駅のホームの最前列に立っているJCやJKのパンツが見えそうで、おおっ♪ 2階建て車両 とは、景色またはパンツを見るための車両である。 あ、そんな目的で1階に座る輩 (やから) もいるんっすな。 ぜんぜん気付きませんでした。 盲点でした。 これからは積極的に、1階を活用することにしよう。 …と思ったら、近鉄のビスターカーの1階は、サロン席になっていて、お一人様は予約が出来なかったりするんっすが、駄目じゃん! 有志を募って、何人かで買い占めるしかないじゃん! その場合、誰が窓側に座るかで、めっちゃ揉めそうなんっすが、そうまでしてパンツ、見たいか? 僕は見たいです。 素直な心を露呈したところで、本題。 「ヴィスタ」 。 静謐なバラードでありますな。 スローな曲ばかりだと、さすがにちょっと飽きてきちゃうんっすが、でもまあ、ワケの分からん騒音を喚き散らかされるよりは、遙かにマシ。 野菜マシマシよりも、マシ。 そんなに野菜、食いたくないんじゃあ! ま、食べたくなければ、頼まなければいいだけの話なんっすが、で、演奏のほうはというと、鍵盤楽器+パーカッションなパートで始まり、途中からコンガが入って、少しだけテンポが速くなって、で、その後、マリオンが出て来て、リリカルなテーマを吹いて、で、以下、アルト、生ピ、エレピの順で、各自の充実したソロが披露されて、そんなこんなで、おしまい。

 で、次。 「モーメント・オブ・トゥルース」 。 ピアニストとして参加しているビル・ブライノンとかいう人のオリジナルなんっすが、「真実の木綿豆腐」。 そんな意味っすかね? …と思いつつ、翻訳ソフトに掛けてみたら 「決定的瞬間」 。 おお、モーメント・オブは木綿豆腐ではなかったんっすな。 ミディアム・テンポで、ちょっぴりラテンなノリだったりして、バラードばかり路線からちょっと外れて、何よりでありますな。 綺麗なメロディーの曲で、 これ、グローバー・ワシントン・ジュニアやで。 そう、騙されたら、信じてしまいそう。 アルトに続いて出てくるピアノのソロは、恐らく作曲者本人によるもので、それをサポートするレジー・ワークマンも、なかなかいい感じのレジ係っぷり。 で、いい感じのテーマに戻って、おしまい。 いやあ、いい感じっすた。 で、次。 「ビスミラヒ・ラーマニ・ラーヒム」 。 イスラムっぽい名前なんっすが、曲のほうは、そんなにビスミラヒでなければ、ラーマニでもラーヒムでもない、純粋なバラードに仕上がっております。 作曲者として Harold Budd という名前がクレジットされているんっすが、 この人 。 アメリカン・アヴァンギャルド・コンポーザー・アンド・ポエットっすか。 個人的にはコンポーザーよりも、生ゴミを堆肥に変えるなら、コンポスト容器やな。 そんな気がするんっすが、で、 「うまい棒」 なら、コーンポタージュ味やな…と。 コンポスト容器味は、ちょっと嫌っすよね。 生ゴミ臭そうだし。 とか言ってるうちに、演奏のほうは、おしまい。

 で、ラスト。 「ジンジ」 。  ボサノバに同じような名前の曲があるんっすが、こちらはビル・ブライノンとかいう人のオリジナル。 スピリチュアルでエモーショナルで、ちょっぴりエキゾチックな作品に仕上がっていて、アルトのソロも、エレピのソロもいい感じで、で、テーマに戻って、今日のところは、以上っす。

【総合評価】 こんなの、マリオン・ブラウンじゃねぇ! そう、否定的に捉える人もいるかも知れませんが、前衛的なプレイで1960年代ジャズに刺激を与えたマリオン・ブラウンが一転、ソウルフルでメロディアスな魅力を存分に発揮していて、イケるやん♪ そう、肯定的に捉えることも出来て、賛否両論、毀誉褒貶。 ちなみに僕は、肯定派っす。 ペンギンは皇帝ペンギンよりもジェンツーペンギン派なんっすが、ジェンツーペンギンとゼンジー北京なら、いい勝負だし、…と、ここで意味もなくゼンジー北京を出したら、話が続かなくなってしまったんっすが、新生ブラウンの真髄がここに。 そういったアレだったりして、らしくない “綺麗なマリオン・ブラウン” を堪能したい人には、オススメ☆


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